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詩を語り合おうぜ!!!!!2
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0001吾輩は名無しである
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2012/05/02(水) 21:42:33.98
前スレ「現代詩を語ろうぜ!!!!!」
http://toro.2ch.net/test/read.cgi/book/1329500264/

広く、詩・言語芸術について、みんなで、
語り合おうぜ!!!!!
えい!
えい!
おー!!!!!
0049吾輩は名無しである
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2012/05/04(金) 20:29:29.69
>>48
なるほどー^^
>>40さん、もし、おいでであれば、
引用の、先を、教えてくださいませ^^
よろしく、お願いします^^
0050吾輩は名無しである
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2012/05/05(土) 00:51:23.26
「階段」寺山修司

一段目に夏
二段目にぼく
三段目にみずえ
四段目に腰かけて
五段目で初恋だった
六段目で何をしたのか
七段目で神さまが見てた
八段目でみずえが立上ると
九段目でぼくは淋しくなった
十段目で哲学し自省し感傷して
十一段目で訪れる秋をむかえよう
十二段目で翼のように両手ひろげて
十三段目さま人生さまみんなさよなら
0052吾輩は名無しである
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2012/05/05(土) 10:37:29.29
AAなんかもよくああいうのが作れるなあっていつも感心させられてる
あれもひとつの詩だと思うんだよね
無名なのもいい
0053吾輩は名無しである
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2012/05/05(土) 13:17:14.84
>>51
最近、また、寺山さんの、詩・短歌・俳句を、
読み直してます。
やっぱ、寺山修司さんは、世界観が、素晴らしい^^
>>52
AAさんは、おれは、初めて、お聞きする、お名前で、
今、ネットで、見てきたんですけど、
ユニークな、詩だね^^
詩の、スタイルも、面白い^^
0054吾輩は名無しである
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2012/05/05(土) 13:28:45.38
「終電車の風景」鈴木志郎康

千葉行の終電車に乗った
踏み汚れた新聞紙が床一面に散っている
座席に坐ると
隣りの勤め帰りの婆さんが足元の汚れ新聞紙を私の足元に
 けった
新聞紙の山が私の足元に来たので私もけった
前の座席の人も足を動かして新聞紙を押しやった
みんなで汚れ新聞紙の山をけったり押したり
きたないから誰も手で拾わない
それを立って見ている人もいる
車内の床一面汚れた新聞紙だ
こんな眺めはいいなァと思った
これは素直な光景だ
そんなことを思っているうちに
電車は動き出して私は眠ってしまった
亀戸駅に着いた
目を開けた私はあわてて汚れ新聞紙を踏んで降りた
0055吾輩は名無しである
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2012/05/05(土) 16:53:52.27
引きこもり・・・蟄居、さく居。

若者達はネットの中に引きこもると言うけれど、本当に引きこもって
いるのだろうか?

アーレントの「精神生活」という本の中では、「引きこもり」が哲学用語
として登場する、「現象学的還元」とか「状況の括弧入れ」とかじゃなく
「引きこもり」というコトバが選ばれている。

多分、ネットの中で自分A'に成っているのだろうな。
本当に引きこもるのは、逆に難しい社会になったのではないだろうか?
0056吾輩は名無しである
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2012/05/05(土) 18:30:23.81
>>55
おれは、友達が、一人も、いないんですけど、すごく、気楽^^
バイト中以外の時間、一人で、部屋で、本読んでるか、
ネットしてるか、どっちかです。
友達付き合い、とか、合コン、とか、飲み会、なんて、
おれには、つらい。
ひとりで、いるほうが、おれは、楽しいです。
今の時代の、引きこもり、っていうのは、
ひとつの、文化だと、思う。
対人関係が、すごく、ストレスになる、
今の、時代を、反映した、現象なんじゃ、ないかな?
0057吾輩は名無しである
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2012/05/05(土) 18:36:59.63
「恐怖」石原吉郎

まぎれもなく健康であることは
たぶん巨きな恐怖だから
きみはなるべく
病気でいるがいい
ドアが正常に開き
通行を保障されるのは
たぶん巨きな恐怖だから
きみはすみやかに
拘禁さるべきだ
二人の男が向きあって
なにごともなく
対話がつづくのは
たぶん巨きな恐怖だから
一人は 即座に
射殺せねばならぬ
0058吾輩は名無しである
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2012/05/05(土) 18:50:33.56
西行法師

ねかはくは 花のしたにて 春しなん そのきさらきの もちつきのころ

寂蓮法師

村雨の 露も未だ干ぬ 槇の葉に 霧立ち昇る 秋の夕暮れ
0059吾輩は名無しである
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2012/05/05(土) 20:07:57.04
「春望」杜甫

国破山河在、城春草木深。
感時花濺涙、恨別鳥驚心。
烽火連三月、家書低萬金。
白頭掻更短、渾欲不勝簪。

「春望(しゅんぼう)」杜甫(とほ)

国(くに)破(やぶ)れて山河(さんが)在(あ)り
城(しろ)春(はる)にして草木(そうもく)深(ふか)し
時(とき)に感(かん)じては花(はな)にも涙(なみだ)を濺(そそ)ぎ
別(わかれ)を恨(うら)んでは鳥(とり)にも心(こころ)を驚(おどろ)
                                かす
烽火(ほうか)三月(さんげつ)に連(つら)なり
家書(かしょ)萬金(ばんきん)に低(あ)たる
白頭(はくとう)掻(か)けば更(さら)に短(みじか)し
渾(す)べて簪(しん)に勝(た)えざらんと欲(ほっ)す。

(続く)
0060吾輩は名無しである
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2012/05/05(土) 20:15:19.40
日本の名句・名詩・名歌を集めた本ってまずないんだよな
一冊でお得な詩集があれば入門にいいと思うんだがな…
0061吾輩は名無しである
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2012/05/05(土) 20:15:30.93
>>59の意味)

国は滅亡してしまったけれど、山や川は元の姿のまま存在している。
(戦争で壊れてしまった)町には春が来て、草木が青々と茂っている。
戦争の絶えない時代を感じては、花にさえも涙を流し
(家族との)別れを悲しんでは、鳥にさえも心を乱される。
戦争は3ケ月の間絶え間なく続き、家族からの手紙は、お金に代えられない
大きな価値を持つ。
白髪だらけの頭を掻けば髪の毛はさらに短くなり、
もうかんざしを挿すのも無理になりそうだ。
0062吾輩は名無しである
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2012/05/05(土) 20:20:36.32
>>60
そうかー、
そういうの、あまりないのか^^
詩集なんかでは、みんなで読もうぜ、っ的な、本を、
時たま、見かけるんですけど、
たしかに、
俳句・短歌は、あまりみないなー。
研究が、どうしても、偏るのかも、しれないね^^
0063吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/05(土) 20:36:42.20
「日本の現代詩101」 高橋 順子 あたりはどうなんだろう?
名句・名歌だったら大岡信の「折々のうた」シリーズを徐々に
0065吾輩は名無しである
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2012/05/05(土) 20:52:41.12
         / --、   \
        /   (⌒)  ヾ i
       /  ""(_   (ヽ)   >>1さん 元気だしなよ
       /      `-ヽ__)゙/    醤油温めたけど飲むかい? 
      /          /
      /          /
     /        /
    /     `ー- く
  /          。 \
  /         。∫∫゚ ヽ
 /     /^ー:r ̄ ̄ ̄i l
 |    i /   ,ノ、__ノ |
0066吾輩は名無しである
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2012/05/05(土) 21:50:36.72
>>64
ごめんね^^
本当に、心から、謝ります^^
ごめん^^
ヤフーで、「AA 詩」って、検索したんですけど、
正直、詩みたいなのは、あまり、出てこなくて(笑)、
励ましソング、みたいなのが、出てきて、
>>64さんが、言うの、これかな?
なんて感じで、レスしてしまいました^^
本当に、ごめんね。
おれを、見捨てないでくだせえよ^^
以前、パウル・ツェランの、ネット絵を、観たけど、
すごく、ツェランの、繊細な感じが、出てて、
上手く、描かれてた^^
>>65
これこそが、お噂に、お聞きする、
アスキーアートかー!!!
やっぱ、こういう、絵が、上手い人は、
なんらかの、形で、デザイン系の、ことを、
されてるんだろうな^^
ああ、まあ、元気出すよ。
醤油、100杯くらい、飲みたい、気分だぜ!!!
0067吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/05(土) 22:12:02.33
>>64
高橋順子さんの、本、今、アマゾンで、見てきた^^
評は、すごく、いいみたい。
詩の、読み、註なんかも、充実してるみたいだよ。
おれも、すごい、欲しいけど、
うーん、¥1500かー^^
今は、手が出ない(T0T)/
大岡信さんの、「折々のうた」は、新聞掲載の、短歌・俳句、評が、
載ってるみたいだね^^
大岡さんは、詩よりも、評論に、力を、入れられてるな^^
最近、おれ、村野四郎の、『現代詩読本』
っていうの、読んだよ^^
すごく、いい本です。
この一冊だけで、近代詩は、ほぼ、カヴァーされてると、
思う。
アマゾンでは、馬鹿高いので、買わないほうが、いいです。
おれは、図書館で、借りて、読みました^^
0068吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/05(土) 22:22:42.46
「申告」天野忠

死んでから
神様の前で
正直に申告する。
向うの台帳どおりかどうか
名前、年令、職業、死因、その他
例えば
──名前は
──ハイ 太宰治 三十九才
──職業は
──(小さい声で)小説家
──死因は
──心中でした。
空白欄に
神様はポンとはんこを押す。 可
それから
恥ずかしそうに
太宰治は極楽へ行く。
0069吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/05(土) 23:35:29.56

 | |l ̄|
 | |l民|
 | |l主|
 | |l党|
 | |l_|
 |   .|_∧  
 |   .|`∀´>
 |   .⊂ ノ
 |   .| ノ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
民主党とAKBの関係が遂に明かされようとしている
秋元康の後ろには蓮訪
蓮訪の後ろに前原、枝野 そして民主党全体

税金を使ってAKBを宣伝し、その税金が民主党に流れている
AKB自体が、税金目当ての捏造ブーム
0070吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/05(土) 23:45:27.25
詩関連の本は高いうえにすぐ絶版になっちゃいますね〜
村野四郎の『現代詩読本』も絶版のようですね
さいわい最寄りの図書館は他の図書館とと比べても詩のコーナーが充実してるのでラッキーっす
折々のうたはBookoffの100円コーナーで見つけるたびに買って徐々に増やしてます
0071吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/06(日) 00:54:13.98
>>69
おれは、SKE48の、矢神久美ちゃん、神押し!!!
久美ちゃんの、ユニークなとこ、と、
なんか、人間的に、ふんわり、してるとこが、大好き♪
0072吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/06(日) 00:56:54.62
折々のうたは名著だよね
図書館で夢中になって読んだなあ
他にも大岡氏の本では百人百句とかよかった
0073吾輩は名無しである
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2012/05/06(日) 01:04:09.80
>>72
百人百句! 初めて俳句に対する興味を持たせてくれたありがたい本、俳人の書いた俳句の本より数段面白かったよ
が、いまやこの本も絶版なんだよな…
0075吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/06(日) 01:23:57.20
>>73
あれもう絶版なのか
この前近くの本屋でみたようなw
確かに専門の人間が書いたものが、必ずしも面白いとは限らないんだよね
0076吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/06(日) 01:32:34.32
>>70
やっぱ、詩、関係、高いですよね^^
出ても、おれには、買えない(T_T)
図書館で、詩関係が、充実してるのは、うらやましい^^
昔、高木護さんの、詩集、図書館で、全部、コピーしたもんなー(遠い目♪)
なんと!!!
折々、が、100均で、買えるとわー!!!
アマゾンで、中古で、出てる、『現代詩読本 村野四郎』高すぎ!!!
そこまでして、買うような、本じゃ、ないです^^
おれ、まだ、借りた本が、部屋に、あるので、
取り上げられてる、詩人さん、書き出しときますね^^
北原白秋・高村光太郎・萩原朔太郎・室生犀星・千家元麿・佐藤春夫
宮澤賢治・中原中也・金子光晴・草野心平・北川冬彦・西脇順三郎
さん、なんかを、村野の、おっさんが、論じて、おります♪
0077吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/06(日) 01:51:42.67
今、アマゾンで、見てきたんですけど、やっぱ、吉本隆明さん、関係の、
新刊、何冊か、出てるね^^
0078吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/06(日) 01:59:58.05
>>77
ここで初めて吉本さんを知るという若い人たちも出てくるのかもしれませんし
吉本さんの思想が新たに受け継がれていく契機になるのかもしれませんが

死者に群がる…という感も否めないよなぁ
0079吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/06(日) 14:16:26.59
>>78
そうですよねー^^
本当に、ある意味、
吉本隆明さんの、死によって、
何か、とても、重要な、ものが、
終わった感、おれも、あるもんなー^^
0080吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/06(日) 14:58:06.90
上杉謙信家訓 十六箇条

一 心に物なき時は心広く体秦なり
二 心に我儘なき時は愛嬌失はず
三 心に欲なき時は義理を行ふ
四 心に私なき時は疑ふことなし
五 心に驕りなき時は人を敬ふ
六 心に誤りなき時は人を畏れず
七 心に邪見なき時は人を育つる
八 心に貪りなき時は人に諂うことなし
九 心に怒りなき時は言葉和らかなり
十 心に堪忍ある時は事を調う
十一心に曇りなき時は心静かなり
十二心に勇みある時は悔やむことなし
十三心賤しからざる時は願い好まず
十四心に孝行ある時は忠節厚し
十五心に自慢なき時は人の善を知り
十六心に迷いなき時は人を咎めず 
0081吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/06(日) 15:14:08.79
「暗視野」渡辺武信

眠れない夜々の中に
一心に数えられている
椅子 死体 羊たち
それら ぼくたちの都会の夜空に
暗い星座をつくって流れる
きみのくるしげな不眠は ただ
夜の堅固な表面に金色の羊たちを殖やす
その輝く毛の渦をかき分け
ぼくの眠りがうがった細い細い井戸の中に
ひとつの記憶だけが
撃たれたハトのように落ちていく
きみの傷口は地平線を覆って
まぶしく口をひらく
けれど おそらく 撃たれたのは
ぼくだ 落ちていくのは幼いぼくだ
どこまでいったいどこまで落ちるのアリス
あ あそこ 石炭袋 空の孔だよ
どこへ行ったのカムパネルラ
首をちょんぎっておしまい はたして
豚は飛べるか猫は笑うか
問いはいちどきにぼくのまぶたを侵す
落下しながら水中花のようにひらく記憶の垂鉛
夜は地の果てからきみの唇から時代から
あふれあふれだして
血まみれのアリス血まみれのジョバンニを洗う
光に群れる魚たちのように
ぼくの指が集っていく
巨大な闇の果実
その内部にすでにくりぬかれている
無数の そしてただひとつの顔
0083吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/06(日) 17:56:07.21
>>82
まだ読んでなかったら

「ガリア戦記」

日本のは良いの無いと思う、「記録」っていう概念が成立してない時代だから仕方ないけどね。
0085吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/06(日) 21:10:06.85
「ノアの方舟」嵯峨信之

眠つているぼくを起こしにくるのは
どこかの水平線だ
そのやわらかな水平線が
縫目のないしかたで遠くからぼくの瞼を撫でる
それでもぼくが目ざめなかつたら
ノアの方舟の鐘を鳴らして起こされるだろう
ぼくのはるかな記憶を利用して
その背後(うしろ)にひろがる緑の反響(こだま)で
だがぼくはなお目ざめない
しずかなしずかな瞼の中をどこまでも漂流していく
ぼくには遠ざかるものしか
まだ来ていない



ぼくは眼を刳りとつた
心をぼくにしかと釘づけするために
ぼくは耳をおもいきり削いだ
たれからも全くぼくが自由であるように
ぼくは唇を縫い合わせた
他から何一つ求めないために
ぼくは両足を断ち切つた
たれも行きついたもののない遠くへ行きつくために
ぼくは両手を切り落とした
さいごに抱いたものを全身で記憶するために

(続く)
0086吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/06(日) 21:12:39.33
http://ishii.mai433.com/profile.html
石井さんとの出会い (島田誠「無愛想な蝙蝠』風来舎より抜粋)

     受話器の向こうで、内気な声が必死に訴えるようにしゃべっている。
     「突然、電話してすみません。」おたくのギャラリーは、時々拝見させていただい
     いますけど、先日『ギャラリー・インフォメーション』を読ませていただいて、
     信濃デッサン館への旅に感激しました。こんな文を書く方なら、私のことをわかってくれる
     かとおもいまして.......」時々、胸の病気を想像させるような咳をまじえながら、
     彼は延々としゃべり続けた。

     「石井一男。49歳。年老いた母親しか身寄りがなくて、内気な性格で、友人もいない。
     夕刊を駅へ届けるアルバイトをしながらひたすら絵を描いている。でも体調も悪い、
     あまり先がない予感もする。絵をみていただくだけでよいから」

     あまり暗い話ぶりに、途中で電話を切るわけにもゆかず途方に暮れてしまう。
     すがりつく声に「ともかく、一度資料か絵を持ってきてください」と電話を切る。
     やりとりに耳を傾けていたスタッフが「変な電話ですね」と肩をすくめてみせる。

          二枚、三枚と繰ってゆくうちに、今度はこちらが息を飲む番だった。
     これは素人の手遊びとはとても言えない。どれも三号くらいの婦人の顔を描いた小品
     だけど、孤独な魂が白い紙を丹念に塗り込めていった息遣いまで聞こえてきそうだ。


0087吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/06(日) 21:15:10.34
>>85続き)

この世にはどこかに大凪の海があるだろう
少しずつ少しずつ流れている大凪の海があるだろう
もしぼくがその海を空樽のように漂流していたら
いつかはノアの方舟が拾いあげてくれるだろう
そしてぼくを新らしい世界へ送りとどけるために
方舟は鐘を鳴らしながらゆるやかに進路を変えるだろう
0088吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/06(日) 21:27:55.53
>>86
おれは、絵も、大好きで、ダリ、キリコ、マグリット、なんかの、
シュルレアリスム系、
ドイツの、ゲルハルト・リヒター、アンゼルム・キーファー、なんかが、
大好きです。
石井一男さんの、お名前は、初めて、お聞きします。
「石井さんとの出会い」ホームページへ、飛んで、読みました。
絵も、観せていただき、おれは、深い、祈り、を感じました。
ルオーの、絵に、似てる。
精神の、とても、深いところを、突いてくる、絵です。
0089吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/06(日) 21:44:28.96
お、久しぶりに(笑)ツボだぞ、嵯峨信之さんか。スレ立て主はいろんな詩を紹介してくれて楽しい。
穏やかな模糊とした一連から思わぬ激しさの2連へ。(たぶん(続き)の所で連が分かれるのだと思うけど)
ふたたび凪の3連へとこの詩自体が大きな波のような、ゆったりとした音楽のような詩ですね
0090吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/07(月) 01:34:55.18
>>89
久しぶりに、>>89さんの、ツボったかー^^
おれも、がんばるべ^^
うん、(続き)の所で、一行、空き、があって、>>87が、最終連^^
そうだね、音楽、嵯峨さんは、とても、詩のリズムに、
気を付ける、詩人さんです。
晩年まで、ジュール・シュペルヴィエル、ルネ・シャール、
ジュゼッぺ・ウンガレッティ、の詩を、
嵯峨さんは、熱心に、研究したらしいぜ^^
嵯峨さんの、詩は、全体に、すごく、死の匂いがする、
詩が、多くて、晩年に向けて、シンプルな、詩形に、
なっていかれる、感じ。
今、「現代詩フォーラム」で、箱舟さん、という詩人さんが、
詩を、投稿されてます。
ヤフー検索で、「現代詩フォーラム」と検索して、
「現代詩フォーラム」のサイトで、人名検索「箱舟」と、
入力されたら、箱舟さんの、詩が、読めます^^
たぶん、>>89さん、が、好きな感じの、詩だと、思うので、
時間がある時に、読んであげてください^^
明日、バイトから、帰ったら、もう一篇、嵯峨信之さんの、詩を、
貼ってみるよ♪

0091吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/07(月) 09:04:10.46
嵯峨信之全詩集 [単行本]
嵯峨 信之 (著)
内容(「BOOK」データベースより)
雑誌「詩学」によって詩を支えるかたわら、生の根源的なテーマを限りなく追
いこんで自らの詩を彫琢した詩人の全貌。生前刊行された詩集全七冊をはじめ
、単行本未収録詩篇、未発表詩篇を完全収録。丹念な調査に基づく作品解題、
青土社版「自己“半年譜”」を増補した詳細な年譜を付す。

--------------------------------------------------------------------------------
登録情報
単行本: 653ページ
出版社: 思潮社 (2012/05)
ISBN-10: 4783723583

0092吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/07(月) 09:47:28.56
>>91
ご紹介ありがとうございます
4月に出たばかりの新刊ですね、完全収録とは豪勢です
丹念な調査に基づく作品解題というのも魅力ですし
しかし! 果てしなく高い壁が! 定価9,030円(税込)

まずは現代詩文庫の嵯峨信之詩集あたりからですね…
0093吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/07(月) 13:55:46.97
>>91
>>92
まだ、ネット書店には、出回ってない、みたい。
現代詩文庫の、嵯峨信之詩集、
嵯峨さんの、良い詩が、集成されてて、とても、いいよ^^
0094吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/07(月) 14:00:35.44
上で、鉄拳の「振り子」
について、語ろう、と、
言われてた人、
良かったら、
おれと、「振り子」について、
語り合わないか?
涙、人間の、悲しみ、について、
少し、語り合わないか?
良かったら、出てきてくれ^^
0095吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/07(月) 14:12:41.73
「春雨」嵯峨信之

ぼくが消えてしまうところが
この地上のどこかにある
死は時の小さな爆発にあつて
ふいに小鳥のようにそこに落ちてくるだろう

その場所はどんな地図にも書いてない
しかし誰かがすでにそこを通つたようにおもわれるのは
その上に灰いろの空が重く垂れさがつていて
ひとの顔のような大きな葉のある木が立つているからだ

あなたは歩みを早めて木の下を通りかかる
そしてなにかふしぎな恐れと温かな悲しみを感じる
ぼくの死があなたの過去をゆるやかに横切つているのだ
 ろう

春雨がしめやかに降りだした
いますべての木の葉が泣きぬれた顔のように
いつまでもじつとあなたを見おろしている
0096吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/07(月) 14:20:45.57
「断章」嵯峨信之

死というのは
どんな階段をのぼらねばならぬのか
水晶の階段の上空で
雲雀が鳴いている

ひとりの男が森の中へ駈け込んでいつた
全ての時が着くのはどこの岸辺だろう
大きな終りが待つていたように梢にざわめいていた
 風が急に止む
筏は遠くへながれていつた

ここまで書くとぼくはふいに眠くなる
ぼくの名がいつか消えてしまう
だれも行つたことのないところまでゆき着くと
そこでもかすかに雲雀が鳴いている
0097吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/07(月) 14:30:03.45
「永遠」嵯峨信之

永遠とは
多くの時間のなかを流れるひとすじの時間だ
そこだけに別離がある
そこだけに物憂さがある
そこに 失つたものから匂いが帰つてくる
そこに 手を触れた温かい記憶が止どまつている
とは云え
どこでぼくは迷路に踏みいつて日がたつたのか
その流れの外で自分を喰うことをいつ覚えたのか

歩みの王のぼくという下僕よ



昨日とはどういうことだろう
忘れるという領土はどこからつづいているのか
また遠ざかることで何が始まるのか

納屋いつぱい積みあげられた小麦の山
一匹の野鼠がその下に這い込んだとき
戸外では急にはげしく雨が降りだした
0098吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/07(月) 20:39:21.23
>>95-97
嵯峨さんの詩ありがとう。>>91にも超弩級の本紹介してもらったし
この方の詩はゆったりしてるなかに緊張感もあり、
沈んだトーンにさえ澄み切った透明感があるように僕は思います。
現代詩フォーラムのほうも覗いてみますね。
しかしあなたは義理堅くまめな人ですねぇ、尊敬いたします。
僕は休み明けの仕事で疲れちゃったぞ
0102吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/08(火) 01:45:24.54
ギヨーム・アポリネールに

ふたりで見送った死神の思い出に

ぼくらのあいだで跳ねて吼えて  
            そいつは倒れた

埋葬された花束の思い出に

「夜想曲」ジュゼッぺ・ウンガレッティ

きらめく光の道程を
さすらいゆく人

憂鬱な風の下で空は
消えてしまった

かぐろい枝先に春がいま点されてゆく

この一時に耳を澄ますのは詩人だけだ

そして詩人は立ちあがる
きらめく光と一体になった
あの力を振りしぼって

(続く)
0103吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/08(火) 01:51:16.63
>>102続き)

そして閉ざされた窓のアパートのあいだをひっそりと過ぎてゆく

彼の徹夜の刻限にあたりは静まりかえって

彼の立ち去った町に雪は振り積み

彼の見つめた無垢な野原に憂鬱は
消えてゆく

冷たく不思議な顔立ちをとった激しさ
これにまさる激しさはない

詩人に許されているのはただ
神の諧謔を見抜く殉教だけだ
0104吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/08(火) 03:35:42.71
茨木のり子「詩のこころを読む」(岩波ジュニア新書)は
けっこう良い現代詩の入門書になってる。大抵古本で100円で買える
もちろん編者の評価に偏りがあるのだとは思うが
(これに取り上げられている詩はけっこう技巧的な場面転換を使っている詩が多いが、
日本だと珍しいタイプの詩だと思う)
0105吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/08(火) 03:40:21.19
>>21
俺は話としては「一杯のかけそば」より杜撰だと思うなあ。
感傷と言うよりは、自分のショボイ人生を肯定させるためのネタじゃん
一杯のかけそばは低俗とはいえ、物質主義が一貫しててそれはそれでメッセージではある
0106吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/08(火) 14:03:23.56
>>104
詩人さんが、書かれた、詩入門、ということで、
おれも、興味が、あります。
石垣りんさん、木島始さんが、取り上げられてる、ところ、
興味深い^^

0107吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/08(火) 14:08:11.29
>>105
たしか、浅田次郎さんが、『きんぴか』で、「一杯のかけそば」を、
パロってたなー。
実は、大金持ち、だったという、話。
2回、「振り子」見たけど、1回目は、正直、
ちょっと、ほろっと、きました。
バックで、かかってる、音楽の、せいもある。
「一杯のかけそば」は、あまり深く、考えずに、見たら、
まあ、一応、なんらかの、メッセージには、なってるかも^^
0108吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/08(火) 14:11:54.66
>>107
単純にいってバイクの運転してた高校生はまだ老人になってないと思っちゃうんだよね
0109吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/08(火) 14:27:20.60
「賭け」黒田三郎

五百万円の持参金付の女房を貰ったとて
貧乏人の僕がどうなるものか
ピアノを買ってお酒を飲んで
カーテンの陰で接吻して
それだけのことではないか
美しく聡明で貞淑な奥さんを貰ったとて
飲んだくれの僕がどうなるものか
新しいシルクハットのようにそいつを手に持って
持てあます
それだけのことではないか

ああ
そのとき
この世がしんとしずかになったのだった
その白いビルディングの二階で
僕は見たのである
馬鹿さ加減が
丁度僕と同じ位で
貧乏でお天気屋で
強情で
胸のボタンにはヤコブセンのバラ
ふたつの眼には不信心な悲しみ
ブドウの種を吐き出すように
毒舌を吐き散らす
唇の両側に深いえくぼ
僕は見たのである
ひとりの少女を

(続く)
0110吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/08(火) 14:35:30.51
>>109続き)

一世一代の勝負をするために
僕はそこで何を賭ければよかったのか
ポケットをひっくりかえし
持参金付の縁談や
詩人の月桂冠や未払の勘定書
ちぎれたボタン
ありとあらゆるものを
つまみ出して
さて
財布をさかさにふったって
賭けるものが何もないのである
僕は
僕の破滅を賭けた
僕の破滅を
この世がしんとしずまりかえっているなかで
僕は初心な賭博者のように
閉じていた眼をひらいたのである
0111吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/08(火) 14:42:15.73
>>108
高校生から、老人への、移行の、描写は、
おれ的には、なかなか、うまいなと、思いました。
「振り子」は、鉄拳さん、ご自身が、映像化して欲しいと、
願ったことから、見ても、たぶん、鉄拳さん、ご本人は、
かなり、手応えが、あったのだと、思う。
でも、鉄拳さんに、厳しいことを、言うけれど、
世の中には、おれの、ような、心が、貧しくて、汚れた、人間も、
いることを、もっと、勉強して、もらいたいと、思う。
おれの、汚れた心は、「振り子」ぐらいでは、感動しない。
0113吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/09(水) 00:49:07.98
>>112
おれも、そのうち、ぜひ、
読みたいと、思っています。
やっぱ、すごく、難解そう^^
でも、そこに、魅力が、あるんだけど^^
哲学・思想関係の、人も、
追悼文を、寄せてる、みたいだね。
吉本さん、おもしろいね^^
0114吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/09(水) 01:06:11.69
みんなは、君が代、問題について、
どう、思う?
おれは、戦争とは、もう、切り離して、
考えても、いいんじゃないか?
と思うし、式などでは、
一応は、みんな、ちゃんと、起立して、
歌いたければ、歌うといいし、
歌いたくなければ、歌わなければ、いい
と思うんだが。
みんなは、どう思う?
0115吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/09(水) 13:49:15.32
「原点破壊」黒田喜夫

のけぞる婦を
しようことなく眺めてると
肢のあいだに袋のようなものが現れてきた
産声はなくぐしゃりと肉色の包みが落ちてきた
おれはすばやくよつん這いになり
べとつく胎皮をなめ取ると
破れた袋から蛍烏賊に似た軟体がうようよ這いだした
座敷いっぱいひろがる軟体群のうえに
みんなあなたの種よ
うっとりした声がひびく
おれはうろうろとこれじゃ乳が足らない
ドライミルクの鑵をさがしていると
台所まで這いだしたのが野菜屑にたかる
屈伸する肢でゴキブリを押えて食べる
吸盤があるらしい
婦は歓声をあげる
貪婪だわ
生命力だわ
夢中で胸もとに群がらせてるのをみて妬けてきた
おれも横になり乳房のあたりに這ってゆく
沢山のちいさく軟いものが
首や四肢に吸いつくのを覚え
ふかく血縁に憑かれてしまった

(続く)
0116吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/09(水) 14:08:01.74
>>115続き)

妊婦によりそって囁いていた
おれたちの多産系
飢餓と貪婪といううつくしい言葉
婦はやすらかに息づく下腹を幻の土地よといった
骨盤は無限に広いなんて撫でてると
土地の奥に踞んでる人の形をさぐりあてた
肉の奥に踞んでるいびつなマッスの
休みない胎動にふれてると
にがい近親憎悪がきた
おれに似た仔か
農奴誕生か
いまはこの肉の鎖の断種こそ希う
飢餓と貪婪といううつくしい言葉
うつくしい言葉におもねて
肯定の種を蒔きつづけるこの肉の鎖を断つときだ
立上ると
婦が肢にすがり
そのままひきずって窓ぎわに立ち
遠い土地よ幻よ
遠く広い土地をゆめみることが何故救いなのか
アクションすさまじく細民の街を指さすと
恨みがましい顔をあおむいた
ああ鬼っ児生むわよ
鬼っ児なら生め
恨みがましく婦はのけぞっていった

(続く)
0117吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/09(水) 14:18:32.72
>>116続き)

それから産褥に群がり
雌も雄もない吸盤をからみ合わせていた
こうして始源の土地を想い
こうしてコンミュンへの坩堝をもやす
血縁に憑かれからみ合ってると
雌雄未分化の夢のような回想が溢れてきた
巨大な烏賊に似たおれが座敷でのたうち
故のないオルガスムスとともに奇妙な
仔どもを生みつづける
生みつづけて自己陶酔のうちに溶けてゆく
否定もない
反抗もない
軟かい幻境に溶けてゆく
生んでいるのか生まれてるのか
溢れる回想のなかにわからなくなったが
しどけなくからみ合う肢にそのとき
激烈な痛みがきておれは目醒めた

(続く)
0118吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/09(水) 14:27:30.83
>>117続き)

気がつくと
飢餓と貪婪の座敷に寝ている
沢山の鋭いものが肢に噛みついている
野菜屑もゴキブリも食いつくした軟体群が
すでに共喰いをする修羅場がきていた
婦は乳房を噛み裂かれ
群がる仔どもに埋まっている
みんなあなたの種よ
本望よ
あくない適応性の群のうえに
かすかな声がひびいている
おれはすばやくよつん這いになり
口で捕えては噛みつぶしはじめた
噛みつぶしてると悲鳴があがる
血縁の血の味とともに覚える叫びはおれの
喉のなかからあがってきた
そのたびに悲鳴をあげるのはおれの喉なのだ
0119吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/10(木) 16:20:04.46
「一匹の虫」犬塚堯

いつも散歩する道の小さな穴に心ひかれていた
それは鼻孔のように息づいていたからだが
ある正午 汗のような雨が降ったとき
一匹の虫が穴から出てきた
何かなじめぬ様子で辺りをうかがい
やがて小さな一声をあげた
僕にはそれが「主(しゅ)」(SHU)と聞えた
虫が戴く主とはどの警句より鋭く 真面目で
無神論者をも驚かす響きがあった

握ると虫の体臭があふれ
ふくらんで産卵の気配をみせた
眼を近づけてよく見ると
芥子粒のようなそれが実は厳然として
傘をもった竜の形をしているのだった
若いが既に豊かな知識をもち
僕の掌を少しずつ食い破ろうとした
そのように行動するのはおそらく
主と呼んだ声につづく確かな説話をもつものとみて
僕は自宅に持ち帰ったのだ

(続く)
0120吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/10(木) 16:45:36.91
>>119続き)

籠に飼ってしばらく経った
虫はしばしば飢え渇き僕の妻を呼び寄せた
その白い髯をみた妻は虫のふるう鞭に恐れ
一つのエロスを彼に与えたのだった
虫は自信に満ち 時には傲岸に成長した
籠を檻に代えるころ それは
天を仰ぐ複眼と精緻な巨体を完成した
彼は腹匍いで家に沢山の道を作った
僕は毎朝その道を通る 太陽の並ぶ道を

彼はなぜ様々に変身するのか
どこに辿り着こうとしているのか
多分 自然はいまも創造の途中であり
神は製作の手を休ませてはいないのだ
その神に通ずる我々の言葉も出切ってはいない
この分別の鎧戸から空の高さまで言葉を送るには
特異な抑揚やはずみが要る
炎を捩る鞴のような舌で

虫はまことに放縦で彼の領土に海や砂や風を求めた
すると絨緞に島が出来て流人と島があがってきた
麻が伸び 妻と娘はそこで会話をしている
過去に苦しまず未来の想像を恐れずに
海のホリゾントに精霊を認め
身内に天上の種族の妊娠を望んでいる

(続く)
0121吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/10(木) 16:59:59.01
>>120続き)

どうやら虫の意図がわかってきた
ある日 檻のまわりを新大陸がリボンのように
回ったとき
客が来て部屋を席捲する感動に満足して茶を飲んだ
そのとき虫は無数の肢で静かに歩いていた
卓布が滝のように床に滑り落ちた

僕は終日檻の前に座り愛情の全てを示している
虫の声と仕草を使って同化につとめている
触角で秋をさぐり 季節最良の果物を皿に集めている
死がなければ人生は更に不可解なように
時代は終らなければ疑問は解けない
虫は終る時代の痛苦をなめていた
裂けるような顔と体形の変化
吐息と独白の激しさ
白熱し失神して立上るとき一つの神の姿勢を示した
妻と娘は愛の昂まりから涼しい涙を虫にそそいだ

かつて神への通路をもたなかった大地の
縄のようにも一人の神を手繰らなかった時代の
わが家に信仰を求める虫がいまも歩き回っている
0122吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/10(木) 18:10:44.83
>>114
 多くの大人は、「近代国家」というゲームに付き合わされてシニカルな気持ちで歌ってるでしょ。
それをワザワザ小説にまでした丸谷才一」って作家もいたけど・・・
0123吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/10(木) 18:47:49.10
>>114
シニカルな気持ちさえないな。無関心。何故あんなに大騒ぎしてるのかさえわからない。
そもそも天皇との結びつきにいたるほどの力は既にこの歌にないだろ
俺にはもう死んで化石のように無味無臭となったもののようにしか思えない
それを無理矢理掲げてああだこうだ騒ぎ立てる連中の方がよほどきな臭く感じる
「そんなことだからあなた達は知らないうちに…」などと言われても困るけどさ
0124吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/10(木) 20:14:07.86
>>114
戦争云々じゃなくて>>123のいうように天皇制との結びつきでしょう?
いくらか弱まってはいても、「君」を称える歌なのは確かだからな。
そういえば、友人はこの〈君〉をそれぞれの大事な人を思い浮かべることにすればいいって言ってたよ。
そうすれば国民主権の理念に悖らないし、共同体的な隣人愛をもって歌えるからって。
0125吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/10(木) 21:43:29.71
>>122
そうですよねー^^
おれも、なぜ、歌わされるのか?
何を、自分が、歌っているのか?
ぜんぜん、考えなかったもんな^^
>>123
たしかに^^
化石化した、歌を、大の、大人が、
大騒ぎしてるのは、ちょっと、
こっけいだよなー^^
今、徴兵制に、なっても、おれは、兵隊には、
いかないよ〜^^
>>124
やっぱ、歌の、使い方を、日本は、
間違えたよね^^
おれは、「君が代」の、歌詞は、
すごく、きれいだな、と思います^^
やっぱ、日本語って、すごくきれいで、
おれは、日本人に、生まれることができて、
すごく、嬉しいです。
そうかー^^
お友達の、アイデア、とても、いいね^^
<君>を、心から、愛して、歌うことが、
できるもんね^^

吉本隆明さんは、たしか、原発問題には、
言及されてる、みたいだけど、
君が代問題には、どうなんだろ?
0126吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/10(木) 21:44:25.89
>>124
> この〈君〉をそれぞれの大事な人を思い浮かべる

それ、円谷の凡作小説の結論とほぼ一緒。


0127吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/10(木) 21:57:45.05
「夢は台所の床に」中村光太郎

自分にもいっぱしの夢があると
川の流れのような人波に出ていって
あたりかまわず、河豚のように泳ぎまわった

だが、しょせん河豚は河豚にしかならなかった

だからサテンに入って、コーヒーを飲んだ
ウエイトレスが置いていった、三百五十円と書いてある伝票を見つめた

僕に残されたのは、そのまんまるい数字だけだった
何となくさみしかった

家路について、長い坂をのぼった
さみしい気持ちで坂をのぼった

玄関のドアを開け、何か食べようと台所にいった
すると、台所の床に転がっているものがあった
僕はひろって、手にとってみた

じっと見ているうちに
それが僕の夢だったような
僕の希望だったような気がした

(続く)
0128吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/10(木) 22:00:15.97
>>125
吉本は、直接言及はしてないと思う。

多分、その問題に言及するとしたら、この問題は共産党系のフレームワークだから、
そのフレームワークを仕込んだ旧左翼達の運動方針には最大級の疑義を挟んだと思うよ。

大塚英志みたいな全面支持とかは、ありえないだろうね。

吉本は、共産党系の左翼達には右派よりも遙かに辛辣だったから。
0129吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/10(木) 22:00:36.81
>>127
ささやかではあった
けれど、僕はそう多くのものを望んでいるわけではない
そう思ってみた

僕の夢は台所の床に転がっていた
そう思ってみた
0131吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/10(木) 22:12:48.34
>>114
あれは一応和歌なんだよな
それと詳しくは知らないけど、旋律も雅楽の影響を受けてると読んだことがある
だから良くも悪くも日本的であって、そこもまたどう判断するか
ただ、一斉拒否なんてのもどこか異常なものを感じざるを得ないかな
0133吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/10(木) 22:26:54.69
>>126
おれは、<君>を、愛する人に、
置き換えて、歌う、というのは、
グッドアイデアだと、思うんだが^^
>>128
そうかー、
やっぱ、吉本さんは、国を、
眺める目が、冷静だよね^^
>>131
>>131さん、すごく、勉強してるなー^^
旋律が、雅楽という、ところが、すごいね^^
そうですよねー、
一斉拒否なんていう、運動も、
見方によれば、危険だもんなー。
0134吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/10(木) 22:52:10.38
>>132
調べてみたんですけど、
発案は、オランダ人説、沢野忠庵説が、あるらしいが、
不明らしいです^^
「踏絵」は、春の、季語らしくて、

「踏絵して生きのこりたる女かな」虚子

っていう、歌も、あるらしい。
ちょうど、おれ、今、河合隼雄さんの、『日本人とアイデンティティ』
っていう、本読んでて、その中で、河合さんが、遠藤周作さんの、
小説『沈黙』について、語られてる。
ちょっと、抜粋してみるね^^

以下、『日本人とアイデンティティ』河合隼雄、P、141より

司祭が本国にとどまるかぎり彼の信仰はそのままであったことだろう。
しかし、彼が日本のトモギ村の土を踏み、日本の塩魚を食べる過程で、
それらは抗しがたい力をロドリゴ司祭の心の奥にまで及ぼしていった
のである。日本の土はキリストまで変えてしまったのか、それは解らない。
しかし、少なくともロドリゴ司祭の耳に聞こえて来るキリストの声の
内容は変ったのである。この際、「踏むがいい」と言ったのは仏様であると
思う人はあるまいし、またサタンの声であるとも言い難い。

(続く)
0135吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/10(木) 22:55:01.61
あと少し話がずれるかもしれないけど、
音楽は人を癒したりする反面、使いようによっては人を上手く誘導したりもできるんだよな
極端な例では軍歌にしてもそうだし、アウシュビッツでも残酷なやり方で悪用されたらしい
最近はTVでもどこでも音楽が溢れ返っているけど、音楽についてはもっと深く考えられてもいいとは思う
0136吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/10(木) 23:01:07.25
>>134続き)

それはしかし、天上から彼に語りかけるキリストではなく、彼の足下から
語る、日本の土の中から掘り出された胴にきざみこまれたキリスト
なのである。「踏むがいい。お前の足の痛さをこの私が一番よく知って
いる。踏むがいい。私はお前たちに踏まれるため、この世に生れ、
お前たちの痛さを分つため十字架を背負ったのだ」と、銅版のあの人は
司祭にむかって言ったと作者は述べている。

河合さんは、西洋の、合理主義の、良さを、認めながらも、
それを、日本に、取り入れる上で、東洋思想、宗教の違いを、
よく、考察しなければ、ならないと、考えられています^^
0138吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/10(木) 23:11:45.34
>>135
そっかー、
なるほど。
ニーチェは、たしか、ワーグナーに、傾倒されたけど、
後に、ナチスの、問題なんかで、たしか、反発するんだよね^^
たしかに、聴覚に、訴えてくるものは、大きいですからね。
ナチスは、音楽、映画とかも、プロパガンダに、使ったみたいだね。
ヒトラーが、元芸術家の、人だから、その力、というものを、
よく、理解してたんだろうね。
まあ、考えようによっては、芸術というのは、怖ろしい、もんですわ^^
0139吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/10(木) 23:22:06.01
>>137
たしかに、たしかに^^
おれも、女の子が、おっしゃられるように、
きりんは、足、出来ると、思う(笑)。
田村隆一さんが、示唆されたように、
おれは、おれの言葉でできている、もんな^^
そして、おれは、言語芸術に、心を、支えられて、
生きてるもんなー^^
0140吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/11(金) 02:26:11.52
「烏龍茶」中村光太郎

二リットルの烏龍茶を
暑い午後にぐいぐい飲むと
腹の中には小さなみずたまりができる
チョコレートを飲み込むと
小さなみずたまりに波紋ができて
ゆっくりと沈んでゆく
逆立ちをすると
じゃぼじゃぼと音がして
腕立てふせをすると
ちゃぽんちゃぽんと音がする
その音を
どこかでもらった領収書の裏か何かに書いてゆくと
君が居なくなったときのように
少しかなしい
0141吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/11(金) 02:39:26.68
「第一に死が」矢沢宰

第一に、そこに死があり、死と戦わなければならなかっ
た。そこには死と自分だけしかなかった。そこから個人
的な真実、祈りが生まれ、それが詩となって表わされた。
だからそれはリアルな、最もリアルなものである。
自分の命のために、愛を求め、生の真実を探るためにも
がいていた。これは絶対に間違いではなかったし、今も
これが十分あてはまると確信している。

                (一九六五年六月頃)

「小道がみえる……」矢沢宰

小道がみえる
白い橋もみえる
みんな
思い出の風景だ
然し私がいない
私は何処へ行ったのだ?
そして私の愛は

         (絶筆)
0142吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/11(金) 10:21:48.32
敷島のやまと心を人問はば朝日ににほふ山ざくら花  本居宣長

Richard Wagner ”Die Meistersinger von Nürnberg”
0143吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/11(金) 16:18:38.15
本居宣長のこの歌にせよワーグナーの音楽にせよ(そもそもその胚芽は皆無とも言えないし)
グロテスクに拡張すれば特攻精神やナチス思想のプロパガンダに使えるというわけかね
0144吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/11(金) 20:16:16.98
左翼はもうカルトに見えてしかたがない。
以前は鵜飼哲とか大好きだったのに。自分でもおどろく。右翼も同断。
0145吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/11(金) 20:24:19.22
がんばってる左翼は別、とかいいたいが。
反原発でもいろいろあるように、いろいろ文脈の深浅があるんだろうな。
0146吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/11(金) 20:41:47.51
勇敢な男たちが目指す位置は
その右でも おそらく
そのひだりでもない
0147吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/11(金) 21:17:56.71
詩にかえて
深刻そうなこと、利口そうなことを、ナイーブらしいことを、ひとをたぶらかすそんなゼスチュアで自分もごまかされたさに、君、詩なんておかしくって書けるか(ね、心平ちゃん)。

だが、そんな僕だって、航海を考えるとき、いいな、航海は、実に。
……水は元来酔っぱらいで、水の底の小ぐらい宙ぶらりんを、木の葉をそめるま青さでとかすその色を、のびちぢむてすりからのぞいてた、ふみとどまれぬ一点を、流される思想を……。

そのからふみの波のうえに、婚礼のような御馳走をならべ立てる大食堂が走るのを思うとき、僕はこの文明の根底が秤〔かんかん〕にかかっているのをはっきりみた。
僕は、宙ぶらりんよりほかに、もう陸などへどこへも帰りたいと思わなかった。
あの頃の漂泊の僕の心には、多分、「詩」があったようだ。いや、僕が海といっしょに、酔っぱらっていたのかもしれない。
(金子光晴「歴程」昭和11年4月)
0148吾輩は名無しである
垢版 |
2012/05/11(金) 21:24:39.60


ぼくらの仕事は 視ている
ただ じっと 視ていることでしょう?

晩年の金子光晴がぽつりと言った
まだ若かったわたしの胸に それはしっくり落ちなかった

視ている ただ視ているだけ?
なにひとつ動かないで? ひそかに呟いた

今頃になって沁みてくる その深い意味が
視ている人は必要だ ただじっと視ている人

数はすくなくとも そんな瞳(め)が
あちらこちらでキラッと光っていなかったらこの世は漆黒の闇

でも なんて難しいのだろう 自分の眼で
ただじっと視ているということでさえ

茨木のり子『女がひとり頬杖をついて』
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