ルースは有刺鉄線を越えることを恐れて夢ばっかり見ている
キャシーは短いクローンの現実、死から目を逸らして嘘もついてもいい、
苦痛の少なくなることだけ考えている
トミーは愛による猶予にすがり性急に答えを求め嘘だとわかると落胆する、自暴自棄になる
トミーのキレやすさとはそういうこと
三人はばらばらだがそれぞれの立場を越えて考え方を越えて食い違いを越えて
その夢見る力はそれぞれに正しいと肯定される
人間はそういうものだから
苦しみの中でそういう物をそれぞれの立場考え方で追い求めることは肯定されないといけないから
人間をやっていけないから
それが物語の力で人が小説を読む意味だから

その意味で三人の魂はクローン達の夢はやはり深いところで結びついている

だからこそキャシーは歌詞を誤解していてもその誤解を含めて正しいのだし
仲違いし看取らずに離れていたトミーは最後のシーンで忘れられた物も含めて全てとして復活する


カセットテープやロストコーナーとは、有刺鉄線とは、そういうこと

細部で何でその事がその物が書かれないといけないのかとは、そういうこと