これが恣意的にならない場合というのは
実証的な情報と誰にでもわかるような物語構造に
見事な相関関係があった時な。

例えば人物名が沢山出てくるとして
無意識にでもその語源の分類が物語世界内での
ある重要な分別と一致しているとかな。

なんらかのパロディの場合、その参照先を見つけ出すのも
重要。例えばnever let me goの場合
英文学の学校児童モノというジャンルが背後にある
らしいが俺は知らんから、なぞったり外したりといった
設計された効果を実感できない。これは本書だけを
いくら読んでも、ジャンルに通じていないかぎり
実感できない

なので件の屁理屈みたいに
題目の抽象的精神的テーマについての深さというのは
無理が多いわけだ
「あいつはこの隠れた人間精神のテーマを読めてない」
とか延々となるからな
不毛としかいえない