紀州【中上健次】熊野
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いちろう階段・ジ・エンド
昔『批評空間』で中上健次賞を作るとか言ってたような気がするんだけど、結局、ポシャッちゃったのが残念で仕方がない。
2016年5月17日 柄谷行人が5年ぶりに熊野大学に来るってどこかのスレに書いてあった。 383 名前:吾輩は名無しである :2016/05/17(火) 10:42:13.76
【特報】中上健次生誕70年企画 2016夏期特別セミナー開催決定
【期間】 2016年8月5日(金)〜7日(日)
【場所】 和歌山県新宮市
【参加費(予価)】 33,000円
柄谷行人(思想家)
このひとがいなければ始まらない。
1968年に「群像新人文学賞」の最終候補落選者同士として出会い、中上健次にフォークナーを教え、
以後生涯の盟友となった20世紀日本を代表する思想家・5年ぶりの熊野降臨。
http://kumanodaigaku.com/#2016 朝の日が山の端から徐々に降りて来て渓流の上の方を照らし水を細かい粘る粉末のよう
に光らせていた。浜村龍造が水音をたてて歩いて川原に立ち、自分の脱いだ下着で胸を
ぬぐい、自慢の背の刺青をぬぐうのを見て、秋幸は上がろうと思ったが、川につかった
皮膚から粘るように光る水の精気が寒気と共に体に滲み込んでくる気がして、水の中に
何度も身を潜らせ、青みの淵で泳いだ。淵から足の立つ浅瀬にもどり、水の勢いに体を
もみしだかれながら歩き、ふとこの土地にもどった最初、六さんの家の前の渓流に引か
れるように入った事を思い出した。秋幸は自分が確めたかった事はこの事だと思った。
秋幸が歩いて来た山も夢を見て眠っていた草むらも今は粘る光に包まれ、歩いた事も眠っ
た事もなかったように無表情に光の中で包まれ脹れあがっている。渓流がただ音を立て
て流れていた。 「枯木灘」
空はまだ明けきってはいなかった。通りに面した倉庫の横に枝を大きく広げた丈高
い夏ふようの木があった。花はまだ咲いていなかった。毎年夏近くに、その木には白
い花が咲き、昼でも夜でもその周辺にくると白の色とにおいに人を染めた。その木の
横にとめたダンプカーに、秋幸は一人、倉庫の中から、人夫たちが来ても手をわずら
わせることのないよう道具を積み込んだ。組を、秋幸の義兄文昭が取りしきっていた。
文昭は、「道具をそろえることなど、人夫にさせたらええ」とよく言った。「それで
日傭賃を出しとるんやから、人夫らに楽させること要らん」そう言われても秋幸は人
より一時間ほどはやく起きて土方道具を点検し、揃えることをやめなかった。つるは
しが好きだった。シャベルが好きだった。秋幸はそう思った。それらによって土を掘
りおこし、すくう。人夫らに楽をさせているつもりはなかった。十人居る常やといの
人夫らに自分の分け与えた道具で仕事をさせる、それが今の自分の役目だと思ってい
た。義父の繁蔵はそんな秋幸を、「組もったら、文昭よりええ親方になる」と言った。
「地の果て 至上のとき」
朝の光が濃い影をつくっていた。影の先がいましがた降り立ったばかりの駅を囲う
鉄柵にかかっていた。体と共に影が微かに動くのを見て、胸をつかれたように顔を上
げた。鉄柵の脇に緑の葉を繁らせ白いつぼみをつけた木があった。その木は、夏の初
めから盛りにかけて白い花を咲かせあたり一帯を甘い香に染める夏ふようだった。満
で二十九歳になった六尺はゆうに越すこの男は、あわてて眼をそらした。観光バスや
定期バスが列を連ねている広場を秋幸は渡り始めた。 電子全集の話題でないね
付録の生原稿の写真は別用途で撮影されたものを流用したのか
集計用紙に書かれているものなどはボケて一字一字読み取れないのがいたい おれは、草よりも犬よりも下等な、里の生活にもなずめず、そうかと言って、学問僧になるには智恵足らずの男だ
「穢土」 生原稿は一作品1〜4枚
岬
半蔵の鳥
六道の辻
天人五衰
奇蹟
あと構想メモとか献呈本のメッセージ付きのサインとかもある >>411
中上が海外でろくに評価されていないこと、お前は知らんのか? disco cat
作家の作品で打線を組むというハッシュタグ、自分も便乗したいのだけれど全作品読んだ作家が居ないんだよね。あ、中上健次が居たかな
まあ強いて中上健次の作品で打線を組むなら
十九歳の地図
岬
枯木灘
奇蹟
千年の愉楽
重力の都
地の果て 至上の時
鳳仙花
讃歌
となるんだけれど、個人的な好みが先走って入っている組み方なので歪んでます
中上健次は、昔ネット上の先輩に『枯木灘』は教養がないと読めないって言われたこと、覚えてます。
裏返せば『奇蹟』『重力の都』はパッと見迫力があるので私みたいなシロウトを驚かせる力を備えているのだとか
23 Jun 2016 中上健次集の四巻はずっと延期してるな
表紙と月報の紀和鏡だけが楽しみなんだが あれ全集じゃなくて選集な
紀州各地の表紙写真は確かに良い 巨人の星読み返してたら終盤フラフラと飛雄馬がかつて育った長屋を訪ねたらマンション建設中で驚愕する場面があった。
長屋の消滅w 首を括った兄が居たり明子姉ちゃんは腹違いとかありそう 電子全集第三巻は未成年というテーマなのに
鳩どもの家は未収なんだな
羅漢とか入っているの期待したけどこれも無し 重力の都っての読んでみたよ
なんかスポーツ新聞に載ってる大衆エロ小説みたいだね
気に入ったから他のも読んでみるよ 2016熊野大学夏期特別セミナー
「中上健次生後70年 次世代へ」開催
2016年8月5日(金)〜7日(日)
開催場所 和歌山県新宮市
[講師] 浅田彰、井土紀州、柄谷行人、斎藤環、高澤秀次、
田中康夫、中森明夫、村田沙耶香、やなぎみわ、山戸結希、
渡部直己/市川真人、中上紀 他(五十音順・敬称略)
■ プログラム (講演内容、講師などは予告なく変更する場合があります)
◆ 1日目(8月5日) 新宮市内にて
14:00 新宮駅集合 >新宮市までのアクセス
貸切バスにて中上健次墓参。
開校式(新宮ジストシネマ)
プレトーク 「中上健次と溺れるナイフ」 山戸結希・井土紀州ほか
特別先行上映 映画「溺れるナイフ」 <http://gaga.ne.jp/oboreruknife/>
(企画・制作幹事・配給 GAGA 11/5(土)全国ロードショー)
公開講座 「憂国呆談 LIVE」 田中康夫+浅田彰;コメンテーター=中森明夫
◆ 2日目(8月6日) 高田グリーンランドにて
<午前>
公開講座 「中上健次と溺れるナイフ」 山戸結希・井土紀州ほか
公開講座 「『日輪の翼』をめぐって」 渡部直己・浅田彰・中森明夫
<午後>
特別講座 斎藤環
特別対談 「中上健次と津島佑子」 柄谷行人・高澤秀次
懇親会
やなぎみわ演出野外劇「日輪の翼」観劇
◆ 3日目(8月7日) 高田グリーンランドにて
<午前>
中上健次研究若手4氏からの提案発表 ほか
昼食/セミナー終了/バスにて新宮駅へ/または各自解散 異族、読み始めた
寝転んで読むので単行本はなかなか重い 異族買ってあるけどまだ読んでない。 ぱらぱらめくってみると、なんかスパイ小説みたいな文体で、これが中上の作品か?と思う。
読んだら感想聞かせて。 友川カズキの独白録の中上との逸話
優しいやつだったんだな 日輪の翼について熊野大学では、どんな話が出たのかな? やなぎみわの演劇公演について調べてみたけど、中上の原作からやなぎの舞台化までの流れを見てみると、トレーラーという狭い空間での公演など、これほどテキストとイメージの対応関係を意識させる取り組みはなかったのではないかと思う。
トレーラー上の巨大な映像とかは凧やフラフにも似てるし、窮屈な演劇空間は静的な大きな紙芝居に近い。これらは絵解きされるべきものではないか。
やなぎの「地獄極楽絵図」などの作品で彼女が絵解きに関心を持ってることも知った。
以上はネット検索の結果。 >>459
やなぎみわさんて知らなかったけど、なるほどその舞台は良い試みですね
興味湧いた やなぎみわの熊野大学での公演について斎藤環の解説がreal kyotoに載ってるけど、これ程内容が的外れで空っぽに近い解説もないのではないか?
やなぎに言いたいのは、トレーラーのコンテナの中はセックスをする場所だってこと。
上品ぶってる場合じゃない。 >>450
異族、132ページで読むの止めるぜ。俺にはあまり面白くない。
難しいことは分からないけど、読んでも読まなくてもいい本のような気がする。
奇蹟とか枯木灘みたいに、とにかく読まなくてはならないみたいな感じがなかった。 お邪魔しますよ
投票実施中 9/11(日)23:59までに投票して下さい
文学板ID制を導入に関する投票スレ [無断転載禁止]©2ch.net
http://tamae.2ch.net/test/read.cgi/vote/1473074707/ 『鳥のように獣のように』がエッセイになるのかどうかわからないけど、俺は中上のエッセイが好きだ 中森 僕が中上さんと最初に会ったのは85年、『平凡パンチ』から対談の依頼があったとき。でも、ほかの編集者から対談は絶対にやめたほうがい
い、殴られるから、と。夫婦喧嘩をしたら冷蔵庫を投げるらしい、と。そんな暴力的な人だという噂が立っていたけど、僕も中上さんの作品は読ん
でいたし、尊敬もしていたから、対談することにしました。対談の席で中上さんはすでに飲んでおられて、僕はビビリながら伊勢志摩の出身だと言
ったら、だったら小説を書け、と。三重県からは本居宣長も松尾芭蕉も出ているから書けるって(笑)。お前もたぶん部落出身だろう、だったら書
けるって(苦笑)。気に入られたのか、対談の後、ゴールデン街をハシゴして、もう一軒行こうとタクシーに乗せられたけど、その間ずっと手を握
られていて、耳元で「文学界の新人賞を取らしてやろうか」って。もちろん酔っぱらいの戯(ざ)れ言(ごと)。でも、新人賞を取ったら中上さん
と寝なきゃいけないのかなと思ったことを覚えています。そんな感じで、中上さんとは2、3回飲んだかな。やさしかったし、殴られもしなかった。
真顔で「文学やれ」って言う人なんて、あの時代にはいなかったから。でも、酔っ払って留守電にメッセージが入ってたりして、面倒臭いなと思い
始めたのも本心。 浅田
いや、運転がメチャクチャ粗い柄谷さんの車に平気な顔で座ってたら、大型免許をもってた中上さんが「お前は死の恐怖を超えている」と驚嘆、一
目置かれただけ(笑)。ただ、寂しがり屋の中上さんは文壇バーに行こうとするし、そういう所では威張り出す。生前、「熊野大学」に誘われたと
きも、故郷で威張ってるんだろうなと思って行かなかったわけ。 田中
「反戦声明」の会合を開いた六本木の国際文化会館で担当編集者に「おい、タバコ買ってこい」と命令口調で中上さんが喋るから「中上さん、タバ
コくらい自分で買ってきましょうよ」と僕が言ったら、「おっ、そうか、そうだな」と。でも、周囲は何てことを言うんだ田中は、と腫れ物に触る
ような反応で、僕のほうが驚いちゃったよ。戦後生まれ初の芥川賞受賞作家だとか、被差別部落出身だとか、そんな「肩書」だけでまわりの人間が
持ち上げていたところは彼の幸せでもあり不幸でもあるね。 中上ってなんでいきなりホモセクシュアルになったの? 腐女子に知られたら中上柄谷のやよい本作られちゃうよ>< それいいね!
ポリゴンで描いた五角形頭のふたりがすやすやと添い寝する絵が浮かんだ 「千年の愉楽」もバイセクシャルの話だしね。わりと昔から日本では普通の文化だったんじゃないの。 柄谷は美男だからね。しかし残念なのは学校の先生的なファッションというか佇まいなんだよな。見た目に無頓着というか。 柄谷は自分の美貌は自分でわかって意識していて
法政大学のトイレの鏡でナルシスティックに髪型を気にしているとの目撃情報が
かつてあった
どこで読んだかは忘れた >>487
偉人も含めて他人をくさすときの言葉のキレ味がハンパない! 柄谷行人の文芸時評(東京新聞で連載された)の第一回は大江健三郎批判なんだよね。主に「ピンチランナー調書」をこきおろしている。で、それのオルタナティブとして示されるのが連載中だった中上健次の「枯木灘」だったんだよね。 やっぱホモは三島由紀夫の影響とかあるのかね?
それとも元から? >>492
そうか、三島の影響ね
鋭い
あるかもです 電子全集には例の気が狂ったフォントの自筆原稿が載っているんだぜ 昨日のNHKのETV特集「路地の声」なんたらかんたらっての見たが、掘り下げる部分が違っていたというか、
もっと違うところをフォーカスしてほしかった 電子全集80年代エッセイは
オンザボーダーの村上春樹との対談収録されておらず
春樹が断ったのか? 崖そばの危険地域に地区があったら
自治体が崖を全部削ったって話がすごかった
地区はそのまま残すんだな、
そんなに移住されると嫌なのか >>501
そりゃそれ以外に考えられないだろう
ホント陰険だよな >>504
>そんなに移住されると嫌なのか
予算枠が地域改良事業名目なら地域自体は残す
その計画や予算が莫大なものなら周辺住民の反感が強くなる
また、施工業者の選定が地域優先なので地域内外の格差が問題になり
改良事業終了後も業者と行政との癒着が残る
まあ、対策事業に関わらずバラまき行政の問題点だね
結果として当該地区住人の行政依存体質と他地域との対立が温存される
で、せっかく地域改善をしたのに嫌気がさして出ていく若者が後を絶たず、
やがて高齢化と過疎化で地域全体が衰退する
ああいう所で地域おこしが盛んなのはそのため 「ああいう所」という表現に書きての官僚的、あるいは小市民リベラルな視線が窺える。
untouchableなものに触れてみるのが、文学の視線なんだが。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています