純文学5誌総合スレ第63巻目
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純文学5誌総合スレ第62巻目
https://mevius.5ch.net/test/read.cgi/book/1500452322/l50
主に「新潮」「群像」「文藝」「文學界」「すばる」に掲載された作品について語るスレです。
「早稲田文学」「三田文学」「江古田文学」「太宰賞ムック」
「GRANTA JAPAN with 早稲田文学」「たべるのがおそい」掲載作品の話題も可です。
新人賞受賞作 芥川賞受賞作を各論で批評することもOKです。
文芸誌の感想は、書いても書かなくてもOKですが、あるとなお可です。
受賞作決定前の候補作の批評は普通に本人・出版社工作員のステマと見做されますから気をつけてください。
文芸誌の話題にとどまらず、新人賞選考委員の評価・クレームなどもOKです。
さらには文学のありかた、これからの文学は、そもそも文学とは? といった総論や大きなテーマも歓迎です。
応募者の小説のUPや、その感想を書いたり、推奨されていた「まだ見ぬ新人へのエール」は、荒らしが横行しているため
基本的にNGとします。
れつだん先生をはじめ、ワナビやKindle作家の話題は禁止です。
多くの人が理解しうる言葉で書き、有益な議論のできる空間にしましょう。 名前と顔出して選考委員やってるプロの作家や批評家の意見をもっと見てやれよw そんなやつらより匿名掲示板の方がよほど正直だって
それくらいわかるだろ
意見が通らなかった選考委員がここで貶してるのかもしれんぞ みんなまだ群像新人賞に期待してるんだ
今は新潮の時代だってば 群像はダブル村上を輩出したとは思えないレベルで没落したよね >>711
この前の2ch個人情報流事件でどこぞの編集や作家が他所の作品のネガキャンをID変えながらやってたのが判明しましたね
匿名掲示板の方が正直?確かに欲望に正直だったね マスゴミよりネットの方が信用できる時代だからね、そりゃ皆5chの意見を重視するよ SNSに氾濫している本の感想は甘い
馴れ合いの場だからな
匿名掲示板は正直だ
人の本性がむき出しになって批判的すぎるところはあるが ツイッターを見ると著者や出版社にRTされることが目的みたいな美辞麗句を並べただけの空虚な感想ばかりだもんね
本の感想を読んで心底気持ち悪いと思ったはじめての経験だった 群像の乗代雄介の中編読んだけど、すっかりエンタメになっていてがっかりだった。
本物の読書家みたいなツウ好みな作品だからよかったのに。 SNSは反論されるリスクがある
だからここに書き込むほうがリスクが少ないとも言える
単純に甘いというわけではない 文學界の小説月評でトリッパーに掲載された高山羽根子のオブジェクタムが絶賛されてる
芥川賞候補来るかな 『美しい顔』を読んだが、受賞者のことばの「弁明」がすべてだと思った。
震災とモデルをしていた本人の心情を混ぜて、物語を構築している。
作品全体からある種のエネルギーは感じる。文章に疾走感はある。この辺は『ジニのパズル』と同じだ。
主人公サナエと弟ヒロノリの関係も見ていて微笑ましいが、全体として会話の雰囲気や物語の流れ、そしてメッセージはどこかエンタメチックなものだ。
この物語に疾走感をもたらしているのは確かに文体だ。だが、そこに陥穽がある。
東北の沿岸部は東北のなかでも訛りが強い場所で、そうした訛りを用いられないところに違和感があった。著者の想像力の限界もそこにあったのだろう。
こういう厄災を描きたいのなら石牟礼道子の『苦界浄土』のように徹底的に地元の言葉でやる覚悟が必要だった。
そこを徹底させることができなかったから、主人公サナエの思考が「被災地とは別な場所のもの」に留まっている。
著者自身が作品に登場してしまうといってもいいかもしれない。
そこを著者も自覚できているからなのか、被災地の描写がいちいち過剰になる。過剰さでリアリティの欠如を覆い隠そうとしている。
この過剰さに選考委員たちは気づかないはずがないのだが、
被災地など知らない「インテリで都会的な」選考委員たちしかいないので、仕方がないのかもしれない。 野崎歓はこれを絶賛しているが、それはいかに野崎歓が震災から遠い場所にいるのかという証左のようなものだ。
「言葉」の小説であると言明する前に、確認すべきことがあったのではないかと思う。 フィリップ・ロスが亡くなったそうだ。
R.I.P. >>732
登場人物の名前をカタカナにするの嫌いだな
訛りないんだ
それが流行りなのにな >>732
確かに、訛りがなく東北感がないね、あれ。
被災地のセットを組んで撮影したドラマを書いているような気がしたのも、
その辺りの欠落からだろうね。 文芸誌の連載って読むたびに過去の内容忘れちゃうから辛いわ
毎号連載しないのとかあるしな >>732
>こういう厄災を描きたいのなら石牟礼道子の『苦界浄土』のように
>徹底的に地元の言葉でやる覚悟が必要だった。
たとえば現地在住の作者が震災前後の日常を書いた
「影裏」で方言はそんなに使われていたかな? >>740
影裏ではほとんど震災は後景にあって舞台もほぼ訛りの強い沿岸ではな岩手県内陸の話
沼田は実際に東北に住んでいるからこういうことがわかる 訛りの強い沿岸ではなく、それほど訛りがない岩手県内陸地方の話、ね 美しい顔の著者は震災を利用したことに自覚的であるのはわかる。
それは受賞者の言葉の弁明でも最初のカメラマンのシーンでも明らか。
だが、利用したことに自覚的であるから倫理的な負荷に耐えられるか、倫理的な問いが免除されるかといえばそうでもない。
悲惨な死体の描写や主人公の呪詛などは一見強烈なので力のある小説に見えなくもないが、
そこで展開されるドラマの内容はとても空虚でリアリティがない。
それはやはりそこで使われている言葉のせいなのだと思う。
リアリティがないから、そうした悲惨な描写、あるいは震災という舞台装置を利用して重みをつけようとしているのだなとすぐにわかってしまう。
>>738さんが書いているように、被災地にセットを組んでドラマを撮影したような気がした。
あるいは、最近はやりのCGなどのエフェクトをふんだんに使った物語ではなく、ビジュアル重視のハリウッド映画。 北條さんが書きたかったことは震災を利用せずとも書けただろう。
受賞のことばと作品を読んで、もしかしたら北條さんがこの作品でデビューしてしまったのは不幸なことなのかもしれないと思った。 >>744
不幸だと思うよ。
だって、ジニのパズルの二の舞なのが目に見えてるから。 いやジニのパズルとは全く違うでしょ
ジニはむしろ真逆の要因で次作が書けないだろうと言われていた 読んできたよ
で、感想なんだが、受賞者にも選考者にもちょっと厳しいことを書く
サナエの内面告白やオバハンと感情をぶつけあう場面でなまってないって批判はたしかにクリティカルだなと
なまりを書けていれば勢いがあっていい小説かもと思ったけど書けてない
なまりがないところから作品がめっちゃほつれて虚構性があらわになる
例えば震災を扱った『想像ラジオ』もなまりはないけどリアリティラインがファンタジーだからあれなら納得できるんだよ
でも今回は胸をかきむしって苦しんで死んだ死体とか人の形をしていない死体とか人によっては(特に被災地の人にとっては)不快感を抱くであろう生々しい描写が頻出する
源ちゃん評で「ドキュメンタリーみたい」ってあったけどそんな感じね
で、そういうリアリティラインをめちゃくちゃ現実にひきつけておいたのに、地元の人のなまりがまったくないサラサラした共通語だからあれれと納得できなくなるし作為を感じてしまうわけ
サナエを諭すオバハンなんかサングラスをかけて表参道を颯爽と歩いていそうな雰囲気を醸し出しているし
村上春樹の小説に登場しても違和感ないよ この「美しい顔」の何が最悪かといえば、この作為に気づきやすいのが他ならぬ被災地の読者ってこと
たぶんこの物語を読んだ被災者のなかには自分たちの物語を盗まれたって感じる人もいると思う
仮にこの作品が流通したとする。流通すればするほど被災地の人のリアリティとは何か違ったものが流れるわけだ
読んだ人にはこれが被災地のリアリティだと勘違いする人もいるだろう
インパクトのある小説だったことはたしかだし震災ものだからね
そしてそれが被災地にとって心地のよくない体験になるであろうことは火を見るよりも明らかだ
たぶん編集や本人もそれには気づいているだろうね
でなきゃわざわざ受賞者挨拶でひたすら被災地に向けての言い訳なんてしない 創作者たらんとするもの震災ひとつ利用できずどうする!みたいな考え方をする編集者や選考者もいるっちゃいる
でもそれって被災者の前で言えるか?少なくとも俺は言えねえわ
利用するなら被災者も納得できる作品にするのが筋ってもんだが
今回の作品はその審級をパスできていない気がするんだよな
で、この辺の事情を見抜いていたはずなのに新人賞に推した選考者の責任はでかいなと 下読みや編集者は苦労知らずのエリート連中だから、そういうデリカシーがないのだよ エリートこそデリカシーがあるもんなんじゃないの
てか、この受賞がコネかなんかで最初から決まっていたなら話は別だが
これを読んだ選考者がこんな簡単なことに気づけなかったとは思えんのだが
気づけなかったとしたらもはや選考者をやる資格がないとしか言いようがないわ >>748
>たぶんこの物語を読んだ被災者のなかには
>自分たちの物語を盗まれたって感じる人もいると思う
その人が作家志望のワナビーならそう感じるかも知れないけど
そういう問題なのかな?
丸山健二のルポだっていろんなエピソードが紹介されているけど
あれはいちおう現地で被災者相手に取材した結果のものだから
「盗まれた」わけでもない
別に被災者でなくとも綿密な取材と配慮があれば良いとおもうけどね >>750
下読みってフリーでろくに収入もなさそうな文芸評論家だろ
どこがエリートなんだよ
まあお前みたいなワナビーにとってはエリートなのかもしれんが またワナビーのせいにするんだ
ほんとこんなんだから純文学って読まれなくなったんだろうな
ボンクラばかりだわ >>755
なんでもワナビのせいにするのは頭が悪いというか人格に問題があるよな
こういう奴ばかりだから純文学に失望してきている 全く不必要な繊細さとは言わないが、それにしても過剰
被災者への侮蔑や差別が顕著ならばともかく、その領域の話はそれこそ被災者のものだろう どのみち芥川賞の候補になったとしてもあの選考委員のメンツでは受賞は無理。 >>756
>ルポと一緒にしちゃいかんでしょ…
小説でも現実の事故や事件を題材とする場合
きちんと取材した上で書かないと駄目ですよ
立松和平が連合赤軍事件を無断引用と想像だけで組み立てて書いて問題になったけど
その際のいいわけが「材料が少ないんですよ」という事だったけど
当然のことながらそんなことは許されない
小説(創作)だから何してもいいという訳じゃないんだよ
とくにいとうせいこうの様なファンタジーならともかく
リアリズムで行く場合はそれなりに事実を積み上げていかないと ホラ吹いてそれがおもしろいってんなら良いけど
大抵の場合事実のほうが上行っておもしろいから難しいだろうな 太宰賞受賞作は今年も話題にならずに消えて行くんだろうな。
今村夏子で話題になっても、次が続かないとだめだね。 高橋弘希 送り火(文学界)
北条裕子 美しい顔(群像)
谷崎由依 藁の王(新潮)
芥川賞候補にこの三本くるかな? 源ちゃんが推してるひとって芥川賞取れないじゃん。
コーラとかビニ傘とか。 話題に出てるから栗りんと小谷野のツイッター見てきた。
小谷野、やまなし文学賞が欲しいだって。
どうしたんだろう。
そういえばこの人、賞には恵まれてないから、何でもいいから欲しいのかな。
まあ、おらおらを押してこのスレでは嫌われた経緯があるけど、そろそろ許してあげようよ。 5月いっぱいまで
ただ月末発売っていう文芸誌は少ないから
もうコマは揃ってる感じではないかね ここで名前が出ていない作品もひとつふたつ候補に入れてきそう。 美しい〜とか〜の王ってタイトル多いね。
似たようなタイトルばかりで印象が薄い。 藁の王、途中までは面白かったけど最後がちょっとアレだったな。
去年出した囚われの島のほうが面白かった。
この人はエンタメいったら大化けしそう。
特別ファンてわけでもないけど、文學界新人賞の生き残り、同時受賞の円城塔が意味不明の出世をして
いるからなんか応援したくなるんだよね。
努力が必ずしも報われるわけではないとか書いていて切なくなった。
候補になって受賞するといいな。 >>774ナオコーラ、「美しい距離」書いて候補になって落ちたな
「美しい顔」が取ったら浮かばれないね
>>775
「火花」も途中まで良くて最後が残念だったのでありうるかもな >>775
ほんと、円城塔ってなんで出世してるんだろうね…。謎。
>>776
ほんとそれ。モデルさんだし受賞したら余計気の毒。エッセイで顔のこと言われてなんたらとか書いてたの
思い出してしまったよ。まあでもジニも美人だったけど、もらえなかったしなあ。
美しい顔はジニのパズルよりは面白味がなかった気がする。震災ものは飽食気味。 円城塔さんはポスドクで苦労してなんとか生活確立したわけで
文壇人となってうまくやっていきたいと考えるのももっともで許せるな
波風立てないのもそのためでしょう
谷崎さんは翻訳家として成功しているでしょう十分 もしも円城の経歴が高卒無職とかだったらあの作風は絶対相手にされてないわ
円城の作品が悪いと言ってるわけじゃなくて選考委員の質が悪い 俺は円城好きだぞ
勝手に相手にされないなんていうな
芥川賞は谷崎由依に取ってほしい
藁の王よかったよ 芥川賞あげて文壇入りしたことが円城にとって必ずしも良いことだったとはいえないだろうな。
本人は嫌でも意識するだろうし、SFファンでもなんでもないけどSF作家としてもっと上を狙えたのかもしれないとは思うね 芥川賞候補予想
〈有力〉
今村夏子「ある夜の思い出」たべるのがおそいvol.5
高橋弘希「送り火」文學界5月号
町屋良平「しき」文藝夏号
古谷田奈月「風下の朱」早稲田文学初夏号
高山羽根子「オブジェクタム」小説トリッパー春号
谷崎由依「藁の王」 新潮6月号
北条裕子「美しい顔」群像6月
〈斜め上枠〉
松尾スズキ「もう「はい」としか言えない」文學界3月号
小谷野敦「とちおとめのババロア」文學界3月号
木村紅美「羽衣子」すばる3月号
小山内恵美子「あなたの声わたしの声」すばる4月号
樺山三英「団地妻B」すばる4月号
古市憲寿「彼は本当は優しい」文學界4月号
水原涼「少年たち」文藝夏号 この候補ならやっぱり藁の王かなあ
美しい顔はこのスレに出ていたように訛りなしなのが致命的だったし送り火は題材がなあ
個人的には高橋弘希好きなんだけどいつもいつも題材が暗すぎる
高橋はこのままだと芥川賞は厳しい 実は藁の王そこまでとも思わなかったんだよな‥
面白くは読んだんだけどそんなに良かったかな
読みこめてないのか、もう一度読むか。 >>782
斜め上枠は頑張ってるけど残念な人の集まりだね
小谷野は芥川賞卒業したといってたけどどうしたのだろう
>>784
サーラレーオそんなによかったか?
おれは駄目だった 町屋さんのしきは面白くなかった。
水原さんのはまあまあ。この人せめて候補にくらいして単行本を出してあげてほしい。 松尾スズキの「もう「はい」としか言えない」は6月末に単行本が発売予定で文春が最高傑作だと推しているから候補入りの可能性は高い 松尾スズキはもう芥川賞の対象にはならない雰囲気あるけどなあ
最初にノミネートされたの2005年だぞ 円城はSFでも売れなかっただろ
芥川賞受賞後という絶好のタイミングで伊藤に乗っかってもメジャー作家にはなれなかった
受賞会見で、あと何回か候補になるだろうと思っていたという意味のことを言ってただろ
つまり芥川賞を狙って書いていたということで賞が取れたから食っていけるようになった サーラレーオ俺もだめだった
何がよかったのか教えてくれ 円城さんは売上では成功しているとは言えないだろうね
だから文壇での出世という道を選んだんじゃないかな
あの作風では「評論家うけ」「内輪受け」から抜け出せてない >>794
ほんとだ。講談社から出るね。
講談社ははぶりがいいな。
>>795
見てないけど、たべおそ掲載では短そう。 今村夏子と高橋弘希はいい作家だから無駄に候補にあげないでほしい。
受賞できるならいいが、他にいないからって候補回数の消費はいかん。 >>794
ほんとだ。ボラン懐かしいな。
書いてないな〜と思ってた時期は早稲田の大学院に行ってたんだな。
時期も時期だし、また芥川賞の候補にならないかな。
木村紅美とかも久しぶりで候補になってたし、最近の作品も悪くないと思うけど。 今村は短いほうがキレがあっていい作品だと思うけどね。
食べおそはそういう作品が多い気はする
テイスト的に >>800
まああの雑誌自体が短編しか載せられないというのはあるからな。
あみ子が一番の傑作だけど、あひるの単行本に入ってた森のシリーズ2作もなかなか
よかった。短編から中編くらいがあの空気を出すのにちょうどいいのかもしれない。 漫画雑誌が続々休刊になっているが
文芸誌はそんなに読んでる人いなさそうなのになかなか休刊にならないね。
小説現代は一年半くらい休刊してリニューアルするみたいだけど。
図書館で買ってくれるからある程度部数として確保できてるのかな。 それは最初から赤字だし
漫画の収益で文芸部門をフォローしてるようなところがあるね 漫画で大きな収益だせるのって講談社と集英社じゃん
文学界、新潮、文藝には当て嵌まらないんでは? 最近、某老舗月刊漫画誌が休刊になったってヤフートップニュースになってたな
部数は5万部だったそうだ
文芸誌なんて、群像やすばるは6000〜7000部と同人誌なみで図書館しか買わないのに潰れない 文芸春秋で役員人事大もめ 現社長は退任へ
5/31(木) 7:55配信 このスレも平和になって来たな
やっと大畑とその取り巻きが荒らすのをやめたかな ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています