>>345
>まっさきにトルストイ(戦争と平和での)の英雄の創造の考え方を連想したけど

西欧かぶれで民族意識の低く懐疑主義&虚無主義的な知識人よりも
素朴な信仰に根差した民衆の方が優れている
というのがトルストイやドストエフスキーの基本的考えであり
ドストエフスキーが作中でもトルストイ作品を持ち上げるのは
2人とも考えが近いから

ただし、2人の生きた時代は
西欧社会においては啓蒙主義の動揺期であり
ロシア社会においては貴族社会の解体期だった
で、世界的には産業資本の登場による
大衆社会への移行期で貨幣経済の浸透が進んでいた
ドストエフスキーの作品で「貨幣」と「身分」リンクするのは
そういう背景がある