そのニヒリストの系譜としては
ラスコーリニコフ―スタヴローギン―ヴェルシーロフであり
実際小林秀雄はそういう捉え方をしている
もっとも小林の場合は観念に「憑依され」て過激な行動に走る
といった悪霊的な見方を採用するのだけど
これは小林が直面した1930年代の大衆運動が背景にある
あるいはシェストフ的読解とかね

ただ、「未成年」のばあいは
パリコミューンから離脱したロシア知識人による
ジュネーヴ思想(おもにルソー主義)への懐疑が述べられているので
小林の見方だと上手く料理できない