100年前に夏目漱石は未来を予言してたんだぞ
文豪だろ


「それから」


「大袈裟に云うと、日本対西洋の関係が駄目だから働かないのだ。第一、日本程借金を拵らえて、貧乏震いをしている国はありゃしない。
この借金が君、何時になったら返せると思うか。そりゃ外債位は返せるだろう。
けれども、そればかりが借金じゃありゃしない。日本は西洋から借金でもしなければ、到底立ち行かない国だ。
それでいて、一等国を以て任じている。そうして、無理にも一等国の仲間入をしようとしている。
だから、あらゆる方面に向って、奥行を削って、一等国だけの間口を張っちまった。なまじい張れるから、なお悲惨なものだ。
牛と競争をする蛙と同じ事で、もう君、腹が裂けるよ」


これも


山路を登りながら、こう考えた。
智に働けば角が立つ。
情に棹させば流される。
意地を通せば窮屈だ。
とかくに人の世は住みにくい。