紫式部、源氏物語スレ 二帖
日本の文学とか芸術とかいいますと、たいていの西洋人がすぐに思い浮かべるのが「源氏物語」でありましょう。
「源氏物語」はまた世界最初の小説として世界のひとびとの注目を集めています。
しかしながら「源氏物語」は、日本人があまり読んでいない作品で、世界的に名を知られているほどには
日本人が親しんでいるとはいいにくいのが「源氏物語」でもあります。
「源氏物語」を語り合いましょう。
前スレ
紫式部、源氏物語スレ
https://mevius.5ch.net/test/read.cgi/book/1316926843/
VIPQ2_EXTDAT: checked:verbose:1000:512:: EXT was configured 1乙
1980年代は源氏物語が人気で様々な所で引き合いに出されたのに近年あまり見かけなったのが残念 >>2
いくら傑作とは言えあまりにも古すぎる、
教養的見栄的価値しかないだろうね、
まあ時間と労力に釣り合わない 光GENJIが人気急上昇中だった30数年前50歳前後の男性に女性レポーターが
「光GENJIご存じですか?」とマイクを向けた後「源氏物語ですよね?」と
返答した映像を流していたけどこう答えるのが普通なのに悪意を感じた 外国人は京都に行っても長谷寺に行く人少ないのかな? >>9
もののあわれも結局、エッチすることやなんな Fateの紫式部さんはなかなかいいですなあ
十二単を半分脱がしたような彼女のエッチな抱き枕も売られてますね
土御門天皇のひいひいばあさんのひいひいばあさんに当たり
今の皇室にもこの女性の血が流れてるのですね
夫と死別し宮仕えを始めた後も彼女は公卿たちに言い寄られながらも
貞操を守っていたのでしょうかそれとも何度かセックスしたんでしょうか
下衆な妄想をしてしまいます >>10
それ以外もあるでしょう
自分がエロすぎるだけ >>13
一握りの貴族にとってはね、
大衆文化の開花した江戸時代の方が好き
生が開放的だよ 江戸時代へタイムトラベルして、吉原へ行ってみたい
源氏の平安京より絶対いいと思う 江戸時代の吉原遊びは女の質が良いと何回も通わないと本番はできない。
一度目は顔合わせのみ、以降で徐々に仲良くなっていき金払いが良く、馴染みになってから
現在のソプ遊びみたいにできるようになるから遊びたいなら金と根気が必要。 今昔物語に寺詣が大好きな30歳ぐらいの美しい高貴な女性が
鳥部寺にお参りする途中で強盗に犯されて衣服を剥ぎ取られる
話があるが、女性の不用心さが注意されて
男のほうは奥方様と懇ろになったのなら衣服を盗むべき
ではなかったとか妙なところが非難されてるから
平安時代てよほど野蛮な時代だったんだなと思う 源氏物語はあれだけ長大な物語でありながら、食事の場面は第26帖「常夏」の冒頭
くらいで、あとは殆どない。
「枕草子」でも食事の話の出てくる所は、第42段「あてなるもの…」、第313段
「工匠の物くふこそい…」くらい。
これは一般には、当時は貴族でも粗末な食べ物しか食べることができなかっ
たからだと言われている。
当時の貴族の女性は、男性に食事をとる所を見られるのははしたないという
こともあったみたい。
万葉集では食品を詠んだ歌が収録されている。第16巻の3825以降など。
しかし、勅撰和歌集の古今集以降は、食事のことを詠むのは風雅ではない
と、殆ど詠まれなくなった。 >>19
平安時代は「食べ物のことを色々話すのははしたない」的な価値観があったみたいね。
着るものの話はこれでもかと出てくるのに、おいしいものの話はろくに出てこない。
現代と比較すると食材も調味料も少ないだろうし、四つ足の動物食べないみたいだし。
源氏の君も飲まず食わずで遊び歩いてた訳ではないでしょうけど、どんなもの食べてたのかなと想像しちゃいます。 円地文子訳を読みたいのですが、新潮と集英社、どちらがおすすめですか >>18
30歳ぐらいの美しい高貴な女性というより
30歳ぐらいの美しい高貴な「人妻」な
しかも強姦されたのはお参りが終わって休んでるときだな
こういう場合人妻さんが妊娠したらどうするんだろう?
衣服を残しておけば人妻が強姦されたことを夫に秘密にして
生まれた赤ちゃんを夫の子供ということにして育てるのかな 本を探しています。
学生時代、源氏物語についての論文を書くために読んだ本の一文をふと思い出し、もう一度読みたいと思うのですが、タイトルが思い出せません。
六条御息所をテーマにした
本で、
「愛されていると信じる女は、男と別れることができるのだ」
という一文です。
ご存知の方がいらっしゃったら教えてください。 >>23
『あさきゆめみし』でも
「あのかたがわたくしをほんとうに愛しているなら・・・・・
わたくしは都を捨てることができるかもしれない・・・・・」
という文章が出てきますね。
あさきゆめみしは田辺源氏を基にしている部分が多いようなので、もしかしたら田辺源氏関連の本か何かにそういった解説があるのかな、と思いました。 無名草子でも女三宮に適切な名称思い浮かばなかったのかな? 音読して読んだほうがいいというけど、なら朗読されたものを聞くというのが良い楽しみ方なのかな? 定子こそが『源氏物語』の原点であり、主題であったと考えている。定子の悲劇的な人生が時代に突きつけた問いを正面から受け止め、虚構世界の中で、全編をもって答えようとした。それが『源氏物語』だと考えるのだ。
こんなこと書いている頭おかしい研究者がいたんだが
なんと紫式部は高階貴子に憧れ定子の死を悼んだからこそ源氏物語を書いたらしい
どういう世界線の源氏物語なんだろうか >>30
同じ時代を生きた貴族が書き残した文例集に、新年の挨拶文もあったらしい
初音で書かれてる文が年賀状に相当するかどうかはよく知らないけど、それっぽいなと思いながら読んでたよ >>5
登場人物が個性的な所は魅力だと思うけど
まあ源氏の個性は現代人からみると色々あれだけどw
それでも女性たちのこの人が好きってのは今も聞くし人によって分かれてるし >>5
それと現代語訳を少しずつ読むならそこまでじゃないんじゃないかな
もちろん長くはあるけど、長編小説読みなれてる人にとっては充分耐えられるかと
平安特有のこととか和歌とかわからない所いちいち注釈読んで理解するのが大変だけど 原典の話を長文で語りたい時はこっちに移って存分にやるといいんじゃないかしら
↓
紫式部、源氏物語スレ 二帖
http://mevius.5ch.net/test/read.cgi/book/1578572479/
「続きはこちらのスレで」って一言入れてくれたら見に行くよ
前に注意された時に移動した人がいたんだから一緒に行ってあげてよ あさきスレに投下するつもりが誤爆しちゃったwすまん 朱雀院は源氏のことがなければ朧月夜を中宮にしたんだろうけど、その他は義務として粛々と娶ってたのかな
藤壺の女御>承香殿の女御って感じだったんだろうか
というか東宮の母は存命だよね? たぶん、高校卒業以来、初めて桐壷を読んだのだけど
たったこれだけのページ数なのに
こりゃなんとも濃いわ
牛乳でいえば特濃だわ
キャラ的には弘徽殿女御がはっきり悪役でわかりやすかった 帚木
これは有名な雨夜の品定めのくだりなのだが
いやいや難しいわ 左馬頭の長広舌は案外おもしろい
というか、俗耳に入りやすいトピックなので
だらだらとそれなりに読める 古典日本文学全集(筑摩書房)と少年少女古典文学館(講談社)の源氏物語を持っているが、この二つの評価が気になる 源氏物語の現代語訳で有名な瀬戸内寂聴が亡くなったそうだ 空蝉、ようやく読んだ
小君の右往左往ぶりが愛らしい
空蝉の心理の屈折がもう少しわかるといいんだけどなあ オペラ三木稔「源氏物語」2023年2月18日(土)・19日(日)Bunkamuraオーチャードホール 今泉忠義の全訳版、講談社学術文庫、
第二巻、関屋、p.386
成長した小君が源氏の須磨行きに同行せずに、
「父親」の介と常陸に下ったって書いてありますが、
伊予介は姉空蟬の旦那で、弟の小君の父親ではありませんよね
間違いでしょうか 登場人物が役職名や身分、源氏名など場面ごとに呼称が変わるので紛らわしい。
同一人物なら呼称を統一するとかしてかわかりやすくしている現代語訳はありますか。 田辺聖子は高校生の頃に読んだけど読みやすかったよ
瀬戸内寂聴は相性悪いかったのか嫌になった
谷崎潤一郎で再読したいと思ってる たまたま若紫誘拐場面のネットに転がってる現代訳を読んでドン引きしたので来ました
古来より読者にドン引きされてきたんでしょうね
もっとドン引きしたいのでおすすめのドン引きシーンを教えてください 末摘花へのディスり具合というか無理やり結婚()しといて
ブスでガッカリ&笑いものにするとかも結構ドン引きした
もしかしてこんな話ばっかりなの? 林望訳で読み終わった
次は谷崎訳で読んでみたい
円地文子のも興味がある 千家流茶道と近い流派は茶道に用いる掛物では恋歌を問題視するようだけど
源氏物語の注釈書は恋歌じゃないから問題ないのかな 絵巻→浄瑠璃→歌舞伎→ミュージカル→漫画→大河ドラマ→? 宇治十帖が良いと思う
ストーリーがシンプルで人間関係がわかりやすいのもある 桐壺と藤壺、同じ女優が演じたら、
相姦になってしまう? Scramble Matter? 09/25 15食36口 愛人┬〇─配偶者
│
〇
光源氏・桐壺・桐壺帝・弘徽殿女御
冷泉帝・光源氏・藤壺・桐壺帝
明石中宮・明石の君・光源氏・紫の上
薫大将・柏木・女三の宮・光源氏
光源氏は立場を変えて、人生でこのパターンを4回繰り返します
源氏スパイラルですね 壊れそうなものばかり集めてしまいますぞ^^
輝きはかざりじゃありませんぞ^^ 最初に書かれたの若紫説と須磨説とあるらしいけど
どっちが正しいんだろうな 瀬戸内訳、巻三終わりまできたけど、とても
読みやすくて面白い!
与謝野訳と谷崎訳ももう古本で揃えて持ってる
ので、3年くらいかけて読んでいこう こんなこと言うと怒られそうだけど源氏物語を挫折する人が多いのって長さとか訳の前にストーリーがつまらないからだよね 角田訳の中巻まで読んでちらっと林訳も見てみたけどこちらの方がよかったかな
心情の移り変わりがよりわかりやすいような 完読した
林訳も気になるけどもう一周はさすがにきついかな >>70
若紫だと思う
文体に瑞々しさ、それと裏腹の生硬さがあるのが最初の巻から通して読んでると分かる 源氏物語の解説で、第一部・第二部・第三部の構成とはよく聞くんだけど、
第一部が甲群と乙群とに分けられるという解説を聞かない。
最初に出来た甲群があまりにも順風満帆すぎたので、一部改変と追加で
ストーリーをややこしくしたという分析が明治以降何人もの学者によって
発表されているはず。 紫上系………光源氏の成り上がりメインストーリー
帚木系………短篇集(メインストーリーと語り手/語り口が違う)
玉鬘十帖……玉鬘ちゃん主人公の少女漫画
桐壺……………冒頭(メインストーリーだが予告編的な内容でもあり恐らく執筆は後のほう)
みたいな感じかね?第一部を細かく分けるなら。
二部と三部はせいぜい後者が匂宮三帖と宇治十帖に別かれるくらいだから分かりやすい 1/29
フランス哲学者「なぜフランス人は源氏物語を愛してやまないのか」…勝手にスピンオフ版を制作!90年かけて完全新訳版を制作中「光る君へ」
https://mag.minkabu.jp/life-others/23288/ こきでんの女御が桐壺の更衣にした意地悪
渡り廊下の扉を閉めて閉じ込める
廊下にうんちを撒いて着物を汚す
古典の先生が「これが大人のすることですかねえ」と呆れていたw NHK大河ドラマ「光る君へ」が低調路線だな。でもまぁやっぱり源氏物語の作者を
紫式部、光源氏のモデルは藤原道長という陳腐な通説を元にしているのでがっくり。
ありえんだろ!作者が紫式部って。源氏物語は源氏バンザーイ、藤原はダメ!と
いう物語。為時の娘が勤める局の上司は道長の娘である藤壺彰子、その藤壺がこと
もあろうか光源氏と密通して冷泉天皇を産むという設定で物語を書いて発表できる
筈がない。乳幼児の育ち具合の間違いを経産婦経験のある為時娘がするはずがない。
内裏全焼で道長の里内裏でしか経験のない為時娘に内裏の様々な詳細な様子を描け
る筈がない、etc。これらはすでに多くの識者ご指摘のところ。じゃー本当の作
者は誰なんだ! はいもう結論はほぼ出ています。源高明及びその子、孫及び写本
段階での第三者の書き込み、追加描写、帖丸ごと追加、etcなのです。 (連投スマソ)
なぜ源高明が作者なのかの前に光源氏の各種設定を考えてみたら光源氏=源高明
なのは火を見るより明らか。桐壺帝(醍醐天皇)と更衣の間に生まれ、すぐ臣籍降
下され源姓になっている人は源高明しかいません。おそらく源氏物語は自分の愛す
る娘が嫁いだ為平親王が天皇になれず、自分も安和の変で都から大宰府に流された
ことでの藤原氏(全部ではなく一部の藤原氏)への恨み辛みが執筆動機なことは確
かであろうと思います。為時娘の紫式部に為平親王を史実と違えて即位させるよう
な動機が第一にないので作者でありうる筈がないのです。
しかし全部の設定を史実通りすれば当然書いたものを世に出せるわけがなく、そ
こはうまく誤魔化しています。言わば「孔明の罠」ならぬ「高明の罠」が張りめぐ
らされているわけです。 まず桐壺更衣を敵視していろんな意地悪をする弘徽殿の女御がおり、その父が右
大臣とされています。当然弘徽殿の女御は醍醐帝の妻である藤原穏子です。でも父
となると藤原基経まで遡りますが。891年没なので朱雀帝生誕まで生きていません。
そこで右大臣とは弘徽殿の女御の兄である藤原時平を想定かと考えます。兄なのに
父親として誤魔化しているわけです。そして光源氏の最初の妻である葵の上は左大
臣の娘となっていますが、史実では藤原実頼の娘を最初に娶っていますから、普通
は左大臣は藤原実頼かと思いきや、源高明追い落としの安和の変の首謀者と目され
ています。物語上の左大臣は光源氏の味方であり続け、須磨落ちから都に復帰した
時には半ば引退していた左大臣が光源氏が請って太政大臣になっていますからこの
左大臣は藤原忠平であろうかと思います。(藤原アンチオンリーではないのです) そして一番問題なので藤壺と密通して出来た子が冷泉帝ですが朱雀帝ー冷泉帝の
系譜の間に史実は村上天皇がありますが、物語では伏せられ、村上天皇が冷泉帝か
のような表現になっており、実際に六条御息所の娘である斎宮女御は史実では村上
天皇に嫁ぐのですが、物語では冷泉帝に嫁いでいます。そして冷泉帝の後に朱雀院
の息子として為平親王が東宮となり光源氏と明石姫との間にできた明石姫が嫁ぎ、
史実と違い即位して今上帝になっています。言わば源氏物語は源高明が願っても実
現しなかった為平親王の即位がなり、光源氏が外戚の父親になるという夢を史実を
巧妙に歪めて実現させた物語ともいえます。源高明が光源氏で間違いないでしょう。 物語では朱雀帝が光源氏の兄になっていますが、史実では前坊、源高明、朱雀帝、
村上帝の順です。そして前坊こそが六条御息所の夫である保明親王なのです。源氏
物語には六条御息所の不可思議な年齢問題があり、あの本居宣長ですら前坊は醍醐
帝の兄弟か?という間違いを犯しています。しかし史実に直せば不可思議でもなん
でもありません。本居宣長時代にはなかったWikipediaもありますしね(笑)。と
いうことで六条御息所の本名も判明、その名も藤原仁善子で藤原時平の娘となりま
す。この藤原仁善子と源高明が男女の仲だったかどうかは不明ですが、私はそうい
う仲だったんだと思います。史実では保明親王はせっかく次期天皇の立場である東
宮になりながら早世し、その息子も東宮になるもすぐ死ぬといういわば道真の怨霊
が跳梁跋扈していた時代でもあり、夫と息子を相次いで亡くすという不遇な藤原仁
善子にとっても源高明との愛でそれを埋めていたのではないかと考えるのです。 さぁ次々にモデルが判明してきました。次は藤壺女御です。亡き母である桐壺更
衣に生き写しで、光源氏は恋焦がれ、とうとう密通して冷泉帝が生まれることにな
ります。史実でも醍醐帝に藤壺女御が実在していましたが年齢は光源氏の母親世代
で恋焦がれる関係ではありません。では藤壺女御は誰なのか? 実は答えはもう出
ています。冷泉帝を産んだのは藤原安子、村上天皇の藤壺女御で中宮になっていま
す。藤原安子の兄が藤原師輔で彼が頭中将のモデルです。史実でも源高明のよき理
解者であり、支えていたのが師輔・安子兄妹だったのですが、両名が亡くなっての
ち源高明は朝廷内で孤立し安和の変で大宰府に流されるわけです。なお藤原安子と
源高明との間に関係があり本当に冷泉帝が生まれたのかというとそうではないと思
います。恋焦がれる想いはあったと思いますがとても手を出すようなことは出来ず、
高貴な藤原安子を愛し、尊敬する間柄であったのだと思います。 では次のモデルです。光源氏の息子は夕霧です。物語では長男ですが史実では違
います、長男・次男は安和の変で出家し、夕霧は三番目の源俊賢です。物語ではす
ぐ四位につけられるのに六位からとし大学に通わせますが源俊賢も大学に入ります。
薫は源経房で、物語では柏木と女三宮との不義の子という設定です。この二人は安
和の変で源高明、長男、次男が出家する中で、藤原道長に嫁いだ源明子の力もあっ
て順調に出世しています。でも物語では特に薫は不義の子というひどい設定になっ
ています。これには理由があります。源氏物語紫の上系17帖には源高明の関わりが
強かったのですが、それ以降の若菜以降は息子の忠賢、そして最終的には孫の守隆
が仕上げたのだと私は考えています。 従って第二部の若菜以降には安和の変で父親の高明と同じく頭を丸めて陳謝し父
の流罪を回避しようとしたのに出来ず、本来なら父親の権勢で高位まで上れる筈だ
った忠賢の、出世した弟達、特に腹違いの源経房に対する蟠りが不義の子という設
定と宇治十帖編で匂宮に恋争いで負け続けるという薫にしたのだと思います。また
腹違い妹の源明子への複雑な思いもあり、紅葉賀で場違いな源内侍というエロ老婆
を出していますが、この老婆のモデルが妹と同姓同名の源明子なのです。忠賢の鬱
屈とした内面が推して知れます。この同姓同名の源明子を発見した時には飛び上が
りました。なぜ紫上系でエロ老婆が?という謎もあきらかになってきたわけです。
忠賢は玉鬘系を書いておらず源明子への当てこすりは紫上系の帖にいれるしかなか
ったわけです。 源氏物語は紫の上系17帖の第一部、若菜以降11帖の第二部、そして宇治十帖の第
三部、そして光源氏プレイボーイ編のアナザストーリ玉鬘系16帖にわかれています
が、この玉鬘編を書いたのは孫の守隆だと考えています。孫ですから忠賢が持つ父
親としての高明への想いと違い、遠慮なしに書き飛ばしています。初っ端から箒木
でプレイボーイ光源氏の自己紹介、そして空蝉、夕顔と続き、末摘花では言わばブ
スと掛け合わせ、夕顔の遺児である玉鬘を保護するのですが言い寄ることもあると
いう好きものに光源氏を仕上げています。こういうのは長男の忠賢には無理です。
ここは孫の守隆の筆プラス多くの写本作家が書いたものだろうと推測しています。
なおこのプレーボーイ光源氏編があることにより反藤原色も薄まり、院政時代に広
範囲に写本が進んで公開されていったのではないかとも考えています。 また匂宮のモデルは高明の娘(明石姫)が嫁いで為平親王との間に出来た源頼定
です。彼は光源氏の孫ということで隔世遺伝で一番血筋を引いていると思います。
彼は二つの密通事件を起こしています。居貞親王(後の三条天皇)の尚侍と情を通
じて孕ませてしまいました。藤原綏子の懐妊に覚えのない居貞親王が綏子の異母兄
である道長にその事実確認させたところ、道長はいきなり綏子の衣を荒っぽく開い
て乳房を露にして手で揉み、母乳が迸ったのを確認して密通懐妊の事実を報告しま
した。居貞親王は不義をした頼定を憎らしく思う上で、「道長もそこまでしなくて
もよかったのに」と、異母兄に乳を揉まれて泣いたという綏子を不憫にも思ったら
しいです。(とんでもない話、これは「光る君へ」では絶対やりませんわ。) 次に女三宮に迫り、薫を仕込んだ柏木とは誰か?ですが、おそらくは師輔の息子
の藤原忠君だと思われます。30代で早世していますし、頭中将の息子で役職が同じ
右兵衛督というところからも推測できます。ただ女三宮との不義密通はフィクショ
ンですね。物語での女三宮は朱雀帝の娘ですが、史実では師輔の娘の愛宮が女三宮
のモデルとなっていますから。
なかなか難しいのが紫の上(若紫)のモデルです。高明の妻は最初の実頼の娘、
これは葵上のモデルだとわかります。次は師輔の三女で四人子供が生まれますし、
次は師輔の五女の愛宮でこれは女三宮のモデルですね。(物語では朱雀帝に三人の
皇女がいますが、史実では一人です。)あとは子供が生まれていない源泉の娘(こ
れが一番若紫っぽいが情報があまりにもない)、それに子を四人なした不明の娘と
なりますからまだまだ判明段階にないですね。 では為時が娘である紫式部が源氏物語を書いた可能性は全くないのか?というと
可能性は残ります。それは高明娘の明子が道長室となっているからです。枕草子の
作者清少納言擁する定子の文芸サロンに対抗するため、和泉式部、赤染衛門らを入
れた彰子サロンを作りますが一条天皇は定子べったり。そこで既に妻倫子のもとで
働いており当時は為時の役職の式部から、藤式部と名乗った為時娘をサロンに入れ、
妻明子から入手した源高明手記・日記を元に、「輝く日の宮」帖だけは藤壺、御息
所との初回密通がなまなましいので削除し、代わりに光源氏プレーボーイ編開始の
帚木、空蝉、夕顔と話を挿入し、末摘花、蓬生、関屋と繋ぎ、いよいよ22帖から10
帖分の玉鬘本編を書いたのではないかと考えることもできます。あと、源内侍のモ
デル源明子が為時娘の夫の兄嫁という説もあり。為時娘が書いたという説も捨てき
れない面もあります。 今の54帖は光源氏の年齢順に定家が並び直して定本にしたもので、もともとは様
々なエピソードの帖が単独でも写本されて流通していたのだと思います。紫上系に
ついて大きな改変を輝く日の宮削除以外しなかったのは明子の思いで、道長に源氏
追悼の意を込めて説得したのではないかと(井沢元彦の怨霊封じ説が近い)。とい
う可能性を考えると、源高明の手記、日記、自叙伝めいたものを息子忠賢が紫上系
にまとめ、第二部で出世した弟たちを揶揄したものを明子が道長に渡して紫式部が
玉鬘編を書いたというのもありかな。それなら出産経験のある紫式部が腹の目立ち
具合や乳幼児の成長の間違い、当時はもう廃れた雅楽器のことなども解消されます。
(連投すみませんでした)