大江の実存主義かぶれや反天皇制の政治意識などは彼の文学への評価を左右しない
『万延元年のフットボール』は、ドストエフスキーばりの神経症的な都市小説と
フォークナーばりの粘着質の土着小説を一つの世界に集約統合したからこそ最高傑作となった