フィクションの度合いというのはばっちり定量的に測定できないとしてもあるでしょ
少なくとも作家自身はフィクションの度合いは従前の自分の小説に比して低いと思っている。
(もちろん作家の考える通りに読者も受け取る必要はないが)

「私としてはこれが小説だと主張する気持ちは半分半分」「年を迎えた人間がどのように文章を書き、どのようにして残りの人生を生きようとするか。それもこの特別な時に、と自分にあるものを伝達したい、その気持ちで書いたわけです。そうした日記的なもの」