蓮實重彦の青山監督追悼文から

[ジャン=リュック・ゴダールの『勝手にしやがれ』(1960年)以降、映画はどう撮ってもよいという愚かな思いこみが世界に行きわたった。
だが、優れた映画作家は、誰もが被写体に向けるキャメラの位置、距離、アングル、そのショットの長さなどを、これしかないという絶対的なものとして映画を撮っている。
しかも、その技術的な厳格さは、彼らが世界に向ける瞳のしなやかさを損なうものではない。]

追悼文なのでしょうがないということはあるにしても、
それでもなお、アート・フィルムのイデオロギー、素朴な作家主義そのものの書き出しにうんざりして、
続きを読む気がしなかった。