ドストエフスキーPart53
『大審問官』はパンと自由の問題を考察した作品だ
大審問官は人びとの自由を奪う代わりにパンを与える為政者
イエスは存命中自由こそ至高と訴えたが、為政者の苦悩も
理解できるので、非難せずにキスをする
埴谷雄高は『死霊』の序文でこのくだりを引用している イワンが自ら作った『大審問官』という詩を披露する前に
虐待を受け惨殺された子供達の事例を弟に散々語り聞かせ神の救済を拒絶していることを考えると
この詩の主要な題材はパンと自由の問題かも知らんが主題はイエスが何もしないことつまり神による人類の救済への疑義もしくは否定ではないか 一神教の世界で神を否定するという事は当然に無神論であり
一神教の世界観を根底から突き崩す恐ろしい危険思想だと当時は(今も?)見なされる
初詣を毎年欠かさず葬式に行けばお坊さんのお経を手を合わせて聞く日本人でも「オレは無神論」と平然と言うからこの点に関してはピンときづらい ドストエフスキーはロシア正教を人類救済のために重要とみた立場だったが、
無神論者イワンを深く描けている
また、反革命の保守主義者だったが、『悪霊』の革命家たちをよく描けている
こういう所が大作家の証しだ しかし時はドストエフスキーの愛した母なるロシアに味方せず
作家の宿敵ともいうべきチェルヌイシェフスキーの『何をなすべきか』を愛読した革命家レーニンによって
皇帝一家は惨殺されロシア正教含め信教の自由は弾圧されロシアは収容所群島と化すことになるから恐ろしい ムイシュキンは公爵なのに年金とかもらっていなかったのか? 貴族に年金なんかあるのか?
土地と農奴を持ってれば農場経営で稼げるんだろうが ドストエフスキー時代の1ルーブルってどれくらいですか?
自分は1000円くらい?と思っているのだが、そうすると「白痴」でナスターシャが燃え盛る暖炉に10万ルーブルぶち込んだシーンでは約1億円放り込んだということに ネットで見ると1ルーブル=1000円くらいと考えるのが妥当のようですね カラマーゾフはたしかに良作だと思うけど
集大成感が出てるのがなんかイマイチ 経済的基盤のない公爵もいた
『戦争と平和』『アンナカレーニナ』を読んだことないのかよオッサンw カラマーゾフの兄弟を3回目少しずつ読んでる
やはりこれがいちばんかな 貴族は広大な領地を持ってるだろうが、ロシアには生産性の殆ど無い土地が多いわな。 古本屋でたまたま見つけた「永遠の良人」を読んだ
さすがドストエフスキーだけあってストーリー展開は面白いけど、有名長編と比べると
さすがに深く考え込ませるようなテーマは感じなかった
あと初めて米川訳の作品だったんだが、めっちゃ好きって感じでもないかな
『ばーか野郎!』とか砕けた表現が多くて読みやすいといえばそうかもだが、
俺は工藤訳とか原訳の方がしっくりくる 京大全員変態なところだろ
おやぢは阿漕な守銭奴で淫乱 罪と罰文庫一番装丁かっこよかったから角川の米川訳買った ドストエフスキーは罪と罰と地下室だけよんどけば事足りそう 角川文庫の『罪と罰』表紙がかっこよくて訳文も読みやすいと
今の読者から好評のようだ
米川正夫訳は文体はリズムがあって読みやすい
あとは難解な漢語(例:輸贏)を分かりやすい現代語に変えるだけだが、
この文庫では息子がそのへんを改訳しているらしい
自分が数十年前買った新潮文庫の米川訳は息子のよる改訳はない 白痴もそれなりに無駄なエピソードあるが
カラマーゾフの兄弟は一冊分ほどどうでもいいエピソード入ってる
削って上下巻で良かった感じ
ページ数でお金稼いでたから仕方ないか 歪に作ってあるんで
カラマーゾフの四人兄弟の母親は三人いる フョードルも実際に自分で森を見ずに商人に売っちゃう所とか、
サラリーマン地主っぽい。
8000ルーブリくらいでしょ?大した森じゃないよ
イワンは理系だから、イワンが石油会社に勤めるほうが儲かるよ 俺は最初カラマーゾフ読んだ時フョードルが嫌いだったが、年を取るにつれてフョードルに愛着が湧いてきた ミーチャなんぞ怖くないぞ。儂の足でぐしゃりと油虫のように踏みつぶしてやるわ
ぐしゃりとな アリョーシャはスメルジャコフを切って捨てるところがまだまだなんだよ スメルジャコフは異母兄弟じゃないだろ
誰が父親なのかは不明
いくら変態因業おやぢでも悪臭のする基地外オンナにチンポを挿入しないわw じゃフョードルが「女であるだけで十分さ。女であれさえすれば悪臭基地外だって抱けるぞ」ってのは
ただのはったりだった可能性もあるのか いやスメルジャコフはフョードルの子だろ。父親殺しの話なんだから スメルジャーシチャヤでもイケるところがフョードルの真骨頂だしな 子どもは父親が誰かわからないものだろ
母親は産んでくれたのだから確実だろが 周りの者たちはミーチャが犯人だと思っている
それを捉えて「父親殺し」と言っている ゾシマ長老も若い頃(士官時代)はワルだった。
絶対に逆らえない従卒を理由なくボコボコにしてみたり、下手したら士官仲間で
ひどかったかもしれないと若き日の話で自ら語っている。 単なる好みの問題だがラスコーリニコフのある種のカッコ良さに対してアリョーシャのダサさは何なんだと思ってたが
アリョーシャは愚かなほど誠実つまり大いなる愚か者なんだな
ドストエフスキーはわざとアリョーシャを無能な者として描きその愚かさと表裏の誠意を表彰した 悪霊こそ男たちの熱き魂のほとばしり
腑抜けた萌えキャラなど出てこない
カラマの大審問官みたいにミーハーも寄ってこない
純度はこっちのほうが高い
男は殺し合い女はレイプされ殺される
それがいい 罪と罰のソーニャの容姿は「とても美人とは言えない」って表現されてたな
でも瞳に魅力があると描かれていた >>248
別に切って捨ててはいない
バラムのロバの場面は思想談議でスメ個人への攻撃ではない
(その後もスメやスメ女には丁寧に接してる)
スメが殺したのは事実でそれを直観して指摘しただけ
スメとアリョーシャが絶縁体だったのは、
新約のユダと同じでスメ側の問題 スメは金を持ち逃げできた。
しかしそうしなかった。
誰にも罪を着せぬため進んで命を断つ、
という表現は、スメのぎりぎりの表現。
真実は告げたが、赦しは求めなかった。
イワンもそうだか、もう求められなかったんだな。 謎解きシリーズは江川卓のは面白かったけど
よりによって一番大好きな悪霊の謎解きが亀山ではなあ…
悪霊を熱く拳で語り合いたいものだが、内容知ってる人いる? まあ、悪霊は何度も読んで頭に入ってるからいいや
白痴と未成年を片付けよう
自転車と同じで、事件がなくてゆっくり進む小説ほど難しい