三島由紀夫は石川淳と座談会を含めて3回も話してる。
石川に親しみを覚えたのは石川が雨月物語の愛読者であり、
優れた新釈・雨月物語の訳者でもあったからだろう。
三島は戦時中、雨月物語を座右の書にしていた。その中の短編でも
「菊花の契り」を殊の外愛読していたようだが、石川の「ただ、一刀の下にたおした」の表現は余りにも美しいが、三島の最後はそうではなかった。