>>381
面白くない。理由はあなたの書いている、
> 回想が多く
これのせい。

以下、保坂和志の「書きあぐねている人たちのための小説入門」から引用。
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回想を多用すると、一〇〇枚前後の小説でもたくさんの場面が盛り込めるから、たしかに便利は便利なのだが、
小説を回想でつないでいくのは、マイナスの方がずっと大きい。
まず、この手の手法はみんながやりすぎるために、読む側は「またか」と思う。
(略)
次に、小説そのものが平板になる。回想シーンの多い小説は、時間が過去と現在を往復するため、
一見すると起伏に富んだお話のように思えるかもしれないが、
(略)
すでに起こってしまったことを思い出すのが回想だから、小説としての運動量が小さくなるのは当然なのだ。
(略)
しかも、語りの時間(主人公が現にいる時間)は流れていないから、その心情は小説の最初から最後までまず変化しない。
(略)
小説になるためには、自分の動機を外側から相対化する必要があり、そのためには時系列で書くのが明確にいい。
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新人賞のノウハウを教えようとする人たちは大概、回想は禁じ手と言う。
タブーではないから使ったら即はねられるわけじゃないが、面白くなりにくいというのがその理由。
回想シーンの前に挿入される現在が回想の行き着く先なのだから、ネタバレされた物語を見ているようなもの。
ネタバレした方が面白くなる作品にするのは、普通に作るより骨が折れる。

回想シーンを取り除いて現在だけで組むと、この話、ほとんど何も起きていない。
人は物語の変化の部分に面白さを見出すのだから、そりゃ面白くなりようがない。

> あらすじの段階でちゃんと伝わっているかも知りたいです。
これは伝わっていると思う。