全部読みました。

天空都市に滅んだ地上と、導入部の第一印象は「ありきたり」でした。
あらすじを聞いても「面白そう! これは読みたい!」とはならないかなぁと。

とはいえ、商業作品もたいがいありきたりなんで、それは横に置いておくとして、序盤はけっこう面白かったです。
ただ世界観の説明パートに入ると、がくんとテンションが落ちました。なんとなく言ってることはわかるんだけど、すっと入ってこないといいますか。そもそもあんま興味がわかないというか。

これは最後までそうで、クライマックスもなんかこう、読んでてちょっと面倒くさい感じでした。
世界観にのっとった方法でピンチになったり逆転したりと正しいことしてるはずなんですけどね。
ともかく、ぱっと理解できない。クライマックスなのに、ん? んん? とひっかかりまくりでした。
プロットだから説明的になってしまってるせいもあるかもですが。

キャラはマナだけ立ってて、他は印象に残らない感じ。
正直マシューとユズに主人公とヒロインとしての魅力は感じませんでした。

あと、地上に都市って一つしかないんでしょうか。話のスケールのわりに、舞台はずいぶんこぢんまりしてるなぁと。
小型の人工太陽一つが暴走しただけで惑星終わってしまうとか、4千年前の真実や2つの種族の対立などなど世界的スケールの話が、一つの都市と4人くらいのキャラで完結してしまうのはどうかと思った。

エンディングはマシューが、「他人を傷つけるやつは人じゃない」とか言うダメ人間になっててびっくりしました。
ハッピーエンドじゃないですね、これは。
結果的にユズは疫病神だったし、ダメになったマシューの面倒を見ながら旅を続ける、みたいな感じで後味悪いです。