文章まとめるのめんどくさいから思った事そのまま書く
>>813

 ・キャラクターに共感できる部分はあったか(特に主人公)
「ラノベ主人公に憧れるなよなよした人間」というのは大抵のラノベ読者像そのものだと思う
だから、まあ共感は出来る
けれどそれは、したい共感ではない
何というか、ラノベを通じて読みたいのは「格好良く書かれた自分」であって「本当にありのままの自分」ではない
キリトになってる自分が見たいのであって
キリトに憧れてる自分を見せられたい訳ではない
言葉にするの難しいけど、この主人公には「共感は出来るけどしたくない」という感じ
格好良く書きすぎると共感出来ないし、かと言って本当になよなよしたヘタレオタクを書くとそれはそれで今度は共感したくなくなる
ラノベは主人公はその配分が難しい

 ・ストーリーや設定に意外性はあったか
「ありがちなストーリーに自衛隊とかが絡んでくる」っていうのがミソなんだろうけど
その肝心の自衛官とかが絡んでくるって部分が、プロット見てるだけでも適当に見える
自衛隊が主人公に接触してきて、それで起きる事は「なんかウザ絡みされたから説教したった」ってだけ
テレビで報道されて有名人になって、それで起きる事は「なんか世間からバッシングもされた」というだけ
やりたい事に対して内容が薄い
中途半端に現実に寄せようとしてるせいで逆に現実感がなくなってる印象
葉月とデートする前に燎の両親が出てくる所とかまさにそうだが
「今日はお赤飯ねっ♪」ってこんなテンプレな反応する両親いねーよってなって返って共感がなくなる。これなら居ない方がマシ

 ・ヒロインたちに可愛らしさは感じられたか(特に葉月)
強い女の子がデレてくれるってのは王道でいいと思う
ただ、そのヒロインとの関係が「はぁ、あたしってヘタレ萌えだったのかしら……」なのはマイナス
ラノベ読者ってこういうヒロインに「凄い!さすがお兄様です!」みたいに慕われるのが好きなものだと思う
「ヘタレなのに頑張ってるからカッコいいの!」みたいなのは(たぶん)男心が分かってない
おねショタみたいなのも世の中にはあるが、そういうタイプとラノベ読者はほぼ確実に層被ってないと思う
ルナの印象は下に書く

 ・ルナの結末や行動には納得できたか
最初の頃の印象がかなりクズい
最後まで読めば悪い奴じゃなかったって分かるんだけど
そこまでずっとクズとして読まなければいけない
印象悪いし、味方サイドにずっとそういうキャラがいるというのは話としても苦痛
話の構造的には「そんなルナを許せる燎の心の広さ」みたいなものの描写になってるというのは分かるのだが
悲しい事に、見てるこっちはそんなに心は広くない

 ・これはどういう物語だと感じたか
途中までは主人公がなよなよしてるだけの没個性ラノベ
悪い意味で、「作者の願望なんだろう…」なみたいな感じ
それで、最後まで読み終わったら
作者はあえて悩みや苦しみを書いてたってのが分かる
それを見たら、「なるほどこういう事がやりたかったんだな」と思う
けれど、なるほどと思うだけ
それが読んでて楽しそうかと言われると、まあうん…という感じ

 ・その他なんでも
作者がやりたい事は分かるけど
ラノベ読者が見たい物は結局、ノルヴァークが作り出した『理想の自分自身』が剣を振り回して活躍してる話の方だと思う
結局そっちの方が見てて楽しいし、葉月に慕われる理由も世界を救える理由も圧倒的に説得力がある