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[最強チートのヒトバシラ]感想

かなり話数が多いので、読み切ってから感想を申し上げるのが難しそうです。できるところまで、各話ごとで少しずつ申し上げてみたいと思います。

(第1話 「人生のサイシュウワ」)
・「はじめに」から、この死んだ後の話に入るようになりましたね。前置きの長さ的には適度だと思います。

・主人公と神の会話での「 」の使い方。
→一人が喋り続けている台詞を、複数の「 」を使って改行・空行入れしてしまっています。
→これだと、「 」ごとで話者が交代したように見えてしまいます(その後、気が付いてイメージ修正することになる。
→いったんはこんな感じの会話だと勘違いしてしまうということです(「主」は主人公、空行は削りました)。
01> 主「すまない、そっちも名乗って貰っていいか?」
02> 神「おお、そうであったな、これはすまなかった」
03> 主「私は四元素世界人、そなた達の世界で言うところの「運命」、もしくは「神」だ」
04> 神「そうだな、名はヨンとでもしよう」
05> 主「まさか神様とはな、当分話し相手には困らなそうだ」
06> 神「すまんのぅ……そんなに暇ではないんじゃ、成さねばならぬことがあるのでな」
06> 主「そうか……」
→03が主人公だと勘違いが起こります。変なこと言い出した感じがしてしまう。
→そのまま04を読むと、神が言い出しそうな台詞で、すんなり受け入れてしまう(実際、神の台詞。
→05以降も、実際の台詞主通りになっていて、そのまま自然に受け取れますね。
→03が主人公の台詞ではないと気づければ、02〜04が神が喋り続けた台詞と気が付くとは思います。
→しかし、運次第です。なんか変だと思っても、考えずに読み進めた場合、主人公が四元素世界人と誤解したままになる恐れがあります。
→最も単純な処方は、連続する台詞は一つの「 」に収め、改行も入れないというものです。
→しかし、台詞が長いことが気になる場合は、いったん「 」で区切って、台詞主の動作や主人公の思考を入れる手があります。即興ですが、以下のような感じ。

> 「すまない、そっちも名乗って貰っていいか?」
> 「おお、そうであったな、これはすまなかった」
>  鎖に繋がれた男は、人差し指を立てて見せた。
> 「私は四元素世界人、そなた達の世界で言うところの「運命」、もしくは「神」だ」
>  コイツ、何言ってんだ? 怪しむ俺に構う様子なく、男は続ける。
> 「そうだな、名はヨンとでもしよう」
> 「まさか神様とはな、当分話し相手には困らなそうだ」
> 「すまんのぅ……そんなに暇ではないんじゃ、成さねばならぬことがあるのでな」
> 「そうか……」

・プロローグを削ったことへの対応が必要。
→長大なモノローグをバッサリ削って読みやすくなったのですが、必要な情報提示も考えておく必要があります。
→以下の部分が設定を紹介してはいるんですが、内容的にやや簡潔に過ぎ、主人公の気持ちももう少し伝えたいところです。
> 俺がその才能のせいでどれだけ人に迷惑を掛けたと思ってるんだ。
〜(中略)〜
> 憤りを隠せない俺の肩にヨンは手を触れた。
→上記部分を、例えば主人公が過去のの報われない努力について神との会話で出し、次第に怒って行くようにする手もあると思います。

> 「じゃあ、いくら勉強しても一晩寝たら忘れちまい、テストがいつも零点だったのは」> 「徒労の才能のせいだな」
> 「てことは、野球の部活をいくら頑張っても、筋力しか身につかなかったのだって」
> 「それも最強の才能のせいだな」
> 「結核になっちまって、その筋力だってなくなったんだぞ!」
> 「力すら失ったのか。なかなか完璧な才能だったようだな」
> 「いや、でも徹夜勉強の一夜漬けならなんとか覚えていられたのは」
> 「ほほう、最強の才能にもバグがあったか」
> 「ふざけるな! いや、ちょっと待て。川で溺れてた、あの子を俺が助けられなかったのは、まさか」
> 「言っただろう? 努力が報われない、結果を出させない才能だと」
> 言葉がぐっと喉に詰まった。生まれて初めて、殺意が沸いた。
> そんな俺の肩に、ヨンは手を触れた。

・名前の表記(細かいことだし、作者の好みでもあるものの)
→姓名の間に空白を置くと、ちょっとスムーズに読めない感じがします。誤読しそうにないので、詰めても問題ないでしょう。
(続く)