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[最強チートのヒトバシラ]感想

(〜第2話 「転生のダイイチワ」)(補足)
・目を引く事件性イベントが欲しいと思ったものの、第3話以降も拝読してみると、難しい気もしてきました。
→主人公が無才能からスタートする点に魅力があるわけですから、最初から大活躍しては齟齬をきたしてしまいます。
→削除されたプロローグでは、知らずに宿命を負わされた主人公の現世での死亡は、溺れる子どもを助けようとしたこと(しかし、失敗)。
→第2話では、赤ん坊にされて海に放り出され、重いバックグラウンドを持ちながら、気のいい船員、船長らに救われる。
→この対比的な状況を使えば、ツカミの盛り上げと、主人公の異世界での動機付けと強化が可能になるような気がします。
→例えば、「子供の救助中に死亡」⇒「異世界で子供の死亡を知る」⇒「悔しい」⇒「主人公が似た状況で救命される」
→としておいて(イベント的には原作通り)、主人公が「人を助けられる男になりたい&諸悪の根源を断つ」と決意する、とかですね。
→その場合、子供の救命と、主人公が救命されるシーンは、主人公の気持ちを含めて、きっちり描きこむ必要があると思います。

(第3話 「初めてのタタカイ」)
(調理シーン)類似性を鮭だけ紹介するのは惜しいのではないでしょうか。
→シャリコは、米飯の異称シャリから想像がつきますが、ポタとハビ(マムシ?)はちょっと分かりません。
→元の世界の知識:和食ですから、読者が知識共有できて、親しみが湧くチャンスです。類似性で目に浮かぶようにしてはどうでしょうか。

(鏡を見るシーン)犬耳を触ってから気が付くのは、鏡を見る前が適するのでは? もしくは最初は犬耳を寝かせておくか。
→もし犬耳が立っていれば、一目で気が付いて驚くところだと思います。
→気が付くのを遅らせるなら、人の耳の位置に耳がないことに気が付いたときに、犬耳が立ってしまう、とかでしょうか。
→主人公が剣と同名の「ウルフ(バート)」と名付けられていることからすると、狼耳としてもいいかもしれません。

(三人称)主人公が去った後の描写のため、一時的ですが、一人称が突然三人称に切り替わっています。
→イメージしてから書く作者さんは迷わないでしょうけど、読者は読んでからイメージを切り替えます。
→作品に没入して読んでいると、一瞬混乱してから、作者的に考えてイメージを切り替えることになります。
→これは、いったん「今、フィクションを読んでいる」と意識をリアルに引き戻されて興が冷めてしまいます。非常に損です。
→できれば、主人公が去った後のシーンは、主人公が後で知るとかして、一人称を崩さないほうがいいと思います。

(バトル)蹴りなのに、切り傷に塩水が染みるという描写がある。
→細かいことですし、蹴りで切り傷もできることはあるのですが、蹴りの描写と少し間が空いていますので、剣で斬られたと誤解される恐れがあります。
→単に「傷」としておいても、特に緊迫感などが下がることもなく、誤解もされにくいと思います。

(単語表記の統一)細かいことですし誤解も起きないのですが、一応、気にはなりますので。
→同士(4か所)と同志(1か所)がありますが、同じものでしょうから、どちらかに統一すべきでしょう。
→10歳などのアラビア数字と、一・五倍などの漢数字はできればどちらかに統一したほうがいいかと(ただし、二十数人などだと漢数字が読みやすい)。

(この節のラスト)主人公ピンチに助っ人登場、で次節へ。(好感度高い)
→主人公が剣の力で一太刀は返すものの(いったん偽の勝利というセオリー通り)、すぐに劣勢になり、剣も使えず絶体絶命。
→そこで、ゴバンが頼もしい助っ人の予感をさせつつ登場、となって次節へ。キリがいいし、期待できるし、ですね。
→次の話も読ませる、上手いテクニックだと思います。きちんと使うのは結構難しいですが、この節のは成功だと思います。
(続く)