>>527
冒頭からさらっと読んだ感じ、小説らしくなってきた感じ。
作者も書きながら、手応えを感じたんじゃないかなと思う。

ハインリヒ視点で進んでおり、ハインリヒが感じたことを
描写しているので、説明調ではなく船の様子や、人物が書かれている。
視点の部分はそこそこできていると思う。
技術的な部分がわかってきたようなので、書いているうちに
上達していくんじゃないかな。

ただし、文章の表現におかしいところが散見されるので、主語述語を
考えながら書くことは必要。



>そして船は行く。水平線の向こうまで果てしなく海は広がり、
>闇の中で黒く濁って見える波が舳先まで押し寄せてきていた。

・ここはハインリヒが見た光景と受け取れるので文章はOK
「そして船はいく」という出だしもいいと思う。
 しかし、「闇の中で」という表現は夜を連想させるので不適切。
 削除しても意味は通じる。
 ちなみに、夜の光景なら、水平線は見えないし、波も見えない。


>船首像は神妙な顔を浮かべた天使だったが、煤がその全身を余さず覆い尽くしていた。
>この船は帆船だったが、蒸気船の間で何度も揉まれた経験があったからだ。

ここは視点と文章がおかしい。
船首像は甲板からは見えないはず。見えないことは書かない。
書く場合は、他者との会話を通じて表現するか、
「港で見た時〜」のように、いつ見た光景なのか明示する必要がある。

二行目の意味は、本船は帆船だが、蒸気船とともに行動していたために、
船首像が煤けているという意味だと思うが、
二行目は帆船の説明になっているので、意味が通じない。

・この船は帆船だったが、蒸気船の間で何度も揉まれた経験があった
・だから、船首像が煤けている。
・船首像は神妙な顔を浮かべた天使だった。そして描写
という手順なら、自然な流れになる。