>>849
>文章に違和感はないか。
1セクション目、幼い思考と「困惑を隠しきれず」や「頭痛」のような熟語の相性が悪くて、居心地の悪さを感じる。
言葉のチョイスでしか空気感の出せない文字媒体なんだから、もう少し気を配ってもいいのでは。
2セクション目も、文章君みたいで嫌なんだけど、気怠げにっていうのは三人称で使うべき単語だと思う。
なぜなら、接尾語の「げ」は、〜っぽいという、推量のニュアンスを含むから。
自分のことなんだから、自覚してるでしょ。せめて、気怠くって言い切っちゃえばいいじゃん。
全体的に言葉の選び方が雑というか、深く考えずに近いところにあるものを持ってきている印象があって、
文章自体は問題なく読めるのに、これではもったいない。
漫画で言うなら、キャラのデッサンとかはちゃんとしてるのに、背景の小道具のパースが狂ってるみたいな、
そこ手を抜いたなっていうのが見えちゃう感じ。もう少し言葉にこだわりを持ってみるといいように思う。

>展開に不自然さはないか。
説明しがたいので、まずは言いやすい現実的な点。
患者の情報をぺらぺらしゃべる看護師がいるのは、ちょっとありえないかな。
海老蔵の嫁さんが死んだときに情報が外に出たの、これは弁護士案件ではって一部医者が言ってたくらいのことだから。
初対面の男に娘の過去をぺらぺらしゃべるお母さんも不自然だと思うけど、看護師の後なので、
昔も今も頭おかしい母親なのかなって思ったくらいですんだ。いいか悪いか知らんがw
あとは、多分作者が気にしてるのはオチの方なんだと思うんだけど…何だろうなあ。
不自然と感じるとかいう以前に、超展開に置いてかれた感。どうしてこうなったってAAの気分かね。
ちゃんと伏線があるのはわかっていて、なるほどねって思うので、不自然とは思わないんだけど。
わぁ美味しそうなプリンだなって思って食べたら茶碗蒸しだったみたいな困惑?
多分わかると思うけど、読者側は、ジャンルとか目的とかを知って、ある程度展開を予測して身構えて読むから、
その範囲内でひっくり返されると爽快感があるけど、その範囲を超えるとコレジャナイ感になる。
そういう話ならそう思って読めば美味しかったのにっていうかね。
狙ってやったんだろうけど、ちょっと急角度すぎたように思う。

>キャラクターの行動、考えがおかしくないか。
おかしいとかおかしくないとかいうキャラではないんじゃないか。
その中では、麦嶋の望むことがよくわからなかった。何がしたくて出てきてたの、この人。
作者の思惑ではなく、本人の望みという意味で。

>その他、気になる所があれば。
50DP(文庫100ページ)でやっと記憶の話が出てくるとか、展開が遅すぎる。
キャラの年齢的にメディアワークス狙いかと思うので、派手さがないのは別に構わないと思う。
ただ、派手さがないのと会話だけで進んでいくのはまったく別の次元のことで、
脚本界隈で「二人二人している」と言うなんて聞いたことがあるんだけど、
この話も、常に2人が会話しているだけの物語になっている。
アクションが何もないと、ただ情報が流れていくだけになってしまうので、面白くないよ。
たまに動きがある場面だけ多少面白さを感じるけど、それ以外の部分が多すぎる。
そこまでに、先を読みたくなるようなギミックがもっとあるなら別にいいけど、
ただクッキー作って、2人組で会話してるだけじゃ、そこまでで興味を失うよ。
その後も含めて、ハムスターの話もその後の母親と本人による三枝さんの話も、
ただの回想シーンで物語は進まないし、全体を通したテンポがずっとこんな具合だし、
そこに来て最後で何か急にどうしたのって感じだったし、ペース配分がよろしくないのでは。