>「はい。まずロイ様やアウトレンジ攻撃部隊が戦闘を行なったウェルリア第1師団ですが、森の中で追撃しほぼ全滅に陥れ、壊滅状態です」

>副官の報告に、僕は目を丸くさせる。

>「それはすごいな。こちらの魔導師部隊は1000ほどしか動員しなかったはずだが、1万いたウェルリア兵が、ほぼ全滅?」
>「そのようですな。殿を務めて一騎当千の働きをしたロイ様のおかげかと」


もうロイさんだけでいいんじゃないかな


>「皆も知っていると思うが、今回、皇帝軍中将のルーク殿が、ウェルリアとの初戦で多大な戦果を上げてくれた。
>これで随分、大陸の諸外国がうちにつくことになると思う。皆の者、英雄ルークに万雷の拍手を!」

>皇帝陛下がそう言って、割れるような拍手と翔さんが僕の身に降り注ぐ。

>「さて、これでルーク殿の能力に半信半疑だった面も認めなければならんだろう。
>1万の手勢で2万のウェルリア兵を打ち破るという、結果を出したのだからな。
>よくやってくれた、ルーク殿」


>ウェルリア王国の平民として生まれ、16年。

>遥かな異国の地で、僕は最上級の貴族にまで成り上がることとなった。

>この時より、僕はエジンバラ皇国民に嫉妬とやっかみ混じりで、『皇帝の寵愛ちょうあいを手にした男』と呼ばれるようになる。


予想はしていたけどやっぱり焦土戦の被害については1ミリも触れられなかったな