婚約者が何かしたわけではないから嫌がるのは可哀相
楽しいことを考えて気分を前向きにしよう!というのは地雷さん自身の婚約者への態度にも当てはまると思われる

> 何とか早く帰らせる方法はないものか、と神官長が嫌そうに呟く。そんな態度で迎えられる婚約者も可哀想だ。ディートリンデ自身が神官長に何かしたわけではないのだから。

>「そんなに憂鬱そうな顔をしないでくださいませ。もっと前向きに楽しく考えましょう。
>ディートリンデ様がアーレンスバッハの本を持って来てくれないかな? とか、お魚を持って来てくれないかな? と考えると楽しくなれますよ。
>神官長ならば、珍しい研究素材を持って来てくれないかな? と考えるのはどうでしょう?」

> わたしの提案に神官長が深い溜息を吐いて首を振った。

>「君は自分の欲望に忠実すぎる」
>「心の中で思うだけです。気分を前向きにするためのコツですよ。実際にお願いするわけではないのですから、良いではありませんか」

> 本当にお願いしてしまったら厚かましい人だが、心の中で思って、前向きな気分になるだけならば誰にも迷惑はかけないと思う。