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安価・お題で短編小説を書こう!2

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0001進行 ◆Ujy3nQuLmg
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2017/11/23(木) 12:47:42.59ID:p7FSJVm5
安価お題で短編を書くスレです。

■投稿方法
投稿する際は、1行目に【】でタイトルを付けてください。決めていなければ【無題】でも可。
作品は2000文字以内で。レスが2つに別れる場合は分かりやすいよう番号を振ってください。
なろうに投稿してリンクを貼るのも可。必ずタグに『お題スレ投稿作品』を入れ、【タイトル】とURLを書き込んでください。

■前スレ
安価・お題で短編小説を書こう!
http://mevius.2ch.net/test/read.cgi/bookall/1508249417/
0063進行 ◆Ujy3nQuLmg
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2017/12/04(月) 00:27:57.62ID:foMz4DX5
お題『ロボット』『切り札』『冬』『鼻血』『一人以上の登場人物が気絶する』

締め切りは12月10日 22時です!
0064進行 ◆Ujy3nQuLmg
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2017/12/04(月) 00:28:35.24ID:foMz4DX5
ルールまとめありがとう…このあたりもテンプレに足したほうがいいね
0065この名無しがすごい!
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2017/12/04(月) 00:33:52.41ID:UxiSWIKT
ところで昔に使ったお題を出すのはありですかね?
ゴリラの話また見たい
0066進行 ◆Ujy3nQuLmg
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2017/12/04(月) 00:49:58.13ID:foMz4DX5
同じお題がまた出るのは好ましくないけど…
じゃあ年末に11、12月度のお題から選りすぐりのを使う総集編みたいなのをやってみる?
0067この名無しがすごい!
垢版 |
2017/12/04(月) 07:38:54.81ID:CvT0uSnt
進行さん的に微妙だったらなしでいいですよー
一回やったものだと書く人いないかもだし!
0070この名無しがすごい!
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2017/12/04(月) 09:20:55.03ID:KwMdlVaq
>>49
前回お題5つフルチャレンジだー題目は罰プレイ!
もはや当然かのようにお題全使用するスレ住人w 好きだね〜
舞台は親戚宅〜演ずるは、えーと、姪と義兄さんの妹さんの見晴さんと世話をしに来た僕、って長いわw
さあお題クリア状況はどうか、状況説明で『台風』消化〜人物説明で『ペシミスト』消化〜罰ゲームで『プロテイン』『登場人物が踊る』『水』消化〜おお、見事な使い分けで違和感ない
見ものなのは粉末をイッキしても満足しない夏鈴ちゃんですよ、「おいたんはだめですねぇ!」←なんだこのガ…子供w
オチはほのぼの! 罪の意識に苛まれるペシミストによる天丼フィニッシュがガッチリ決まった〜 見事49氏、しかしこの主人公はあれだね悲観論者というよりMの人だねw
0071この名無しがすごい!
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2017/12/04(月) 10:51:21.42ID:xUgN9Ci8
いつも感想有難うございます
夏鈴ちゃんは、大体4、5才位の想定ですが、この位の女の子はやたらと母親の真似をしたがるので、この子のやっている事は、普段、彼の姉が義兄に対してやっている事の真似です
まあ、主人公がMな事は否定できませんがw
0072この名無しがすごい!
垢版 |
2017/12/04(月) 12:44:10.84ID:xUgN9Ci8
>>69
取り敢えず書き貯めています
ご期待に添える出来になれば良いですが
アップするときはアナウンスすると思いますので、お題スレ投稿作品のタグから探していただけると幸いです
0075この名無しがすごい!
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2017/12/04(月) 18:27:43.79ID:BkpMm0ZT
>>74
一個から可です
全部盛りたがる変人がこのスレには多いだけです(ほめてる)
0076進行 ◆Ujy3nQuLmg
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2017/12/04(月) 21:44:17.53ID:foMz4DX5
【物理的アップグレード】(1/2)
使用お題『ロボット』『切り札』『冬』『鼻血』『一人以上の登場人物が気絶する』

 午前4時。ロボットの朝は早い。
 ルームメイトの海子がぐっすり寝ているのを確認すると、型番U-01はそっとベッドから抜け出して洗面所へ静かに入る。
 電気を点け、一息ついて鏡を見つめた。見た目は人間の女の子となんら変わりない。手で触っても人工的な素材で組成されたものだとはまず分からない。

「肌の質感よし、髪のコーティング異常なし。バッテリー残量は……ちょっと怪しいな」

 指さし確認による点検を行いつつ、背中の外装の一部を開けてパジャマの下からプラグを伸ばし、壁のコンセントに差し込む。時折こうして充電をしなければ、彼女は稼働を続けることができない。

 海子には知られたくない。ロボットだなんてバレたらきっと今の関係が壊れてしまう。
 だから彼女は本来ロボットには不要な睡眠をきっかり6時間、スリープモードで過ごしているし、毎朝早くにメンテナンスを行っていた。

「あれー、こんな時間にどうしたの、ゆいちゃん」
「う、海子……!?」

 いきなりの思いがけない呼びかけにすっとんきょうな声をあげてしまった。見ると、寝ていたはずの海子が洗面所の入り口に立っていた。
 今、型番U-01の背中からはプラグが伸びている。海子の位置からは見えないが、非常にまずい。

「ううっ、寒い寒い……ゆいちゃんも早く布団に戻ろう?」

 海子はまだ眠そうな顔で、しきりに身体を震わせながら近付いてきた。
 寒い……そうか、今は冬だから寒いのか。
 感覚器官が人間より劣っている型番U-01には、季節や気温の変化を忘れてしまうことがあった。
 手の届く距離まで寄った彼女に、優しく声をかける。

「ごめん、起こしちゃった? 私は……もう目が冴えちゃったからさ、海子一人で戻っててよ」

 間近で見ると、目は半分寝ているものの海子の顔は可愛らしく整っているのがよく分かる。
 そして何よりスタイルが良い。惚れない男はいないであろうメリハリのある身体は、見ていてとても羨ましい。
 まるで子供みたいな体型に意匠をした自分のデザイナーがちょっと恨めしくもある。
0077進行 ◆Ujy3nQuLmg
垢版 |
2017/12/04(月) 21:45:03.90ID:foMz4DX5
【物理的アップグレード】(2/2)

「んー、そう? じゃあもう一眠りしようかな」

 やはり寒さには勝てないのか、深く追及はせず引き返そうとして彼女は背を向ける。
 今がチャンスだと後ろ手にプラグを引き抜いた直後、海子が足をマットに引っ掛けて盛大に転倒した。
 床に強打したのか、ううっと呻きをあげて顔を押さえた手からは鮮血がこぼれる。

「だ、大丈夫っ!? 鼻血が……!」

 知識には知っていたが、初めて血液を見た型番U-01は動揺が隠せないでいた。
 倒れた海子の側にかがみ、彼女を腕に抱える。
 一体どうしたらいいのか、蓄積されたデータベースをひっくり返して対処法を検索していると、突如、海子がハグをするかのようにしがみついてきたのだった。
 服の内側に潜り込ませてきた彼女の手が型番U-01の肉体をまさぐり、ついには触れられてはならない秘部に到達した。

「なっ……! 何を──」
 
 強烈な刺激を背中のプラグ口に受け、型番U-01はまともな思考を構築する暇もなく機能を停止させた。
 死んでしまったわけではない。絶縁素材で作られた皮膚の内側から電流を受けたのではひとたまりもなく、緊急停止装置が働いたのだ。

 対ロボット用の切り札とでも言える、超高圧スタンガンを放り投げた海子は袖口でごしごしと顔の血を拭い、見開いたままの型番U-01のまぶたをそっと閉ざしてあげる。

「ごめんね、ゆいちゃん。でも安心して、クラウドを通して記憶の同期は完了してるから。これからはもっと人間らしく──寒さを肌で感じて、時には血を流して……もう隠れて充電なんてしなくてもよくなるんだよ。
もうすぐ海子としての人格データは上書き消去される。ゆいちゃんは海子の存在を忘れちゃうけど……これからは私のこのボディで、新しいゆいちゃんとして生きるんだよ」

 動かなくなった型番U-01の身体を抱き、海子──後継機U-35は嬉しそうに、だがどこか悲しさを含んだ顔で微笑んだ。
0080この名無しがすごい!
垢版 |
2017/12/04(月) 22:25:47.26ID:xUgN9Ci8
>>76
試作実験中なのでしょうか?
アップグレードの度に一体ずつ犠牲に成るとすると、悲しいですね
中には反抗してゆいを壊そうとする個体も居るかもしれませんね
それはそれで物語になりそうですが
0081この名無しがすごい!
垢版 |
2017/12/04(月) 22:30:29.46ID:21HAeFzD
>>76
色んな背景を匂わせるこれは、もしかして続くのでは?
それにしても全盛りチャレンジャーの多いスレだw
0083この名無しがすごい!
垢版 |
2017/12/05(火) 07:49:28.31ID:JqcHzVEt
>>76
待っていたぞ進行氏、お題フル使用に挑む、隠密型AIの登場だ!
さあお題消化はどうか、登場人物で『ロボット』、季節で『冬』、どんでん返しで『切り札』『鼻血』『一人以上の登場人物が気絶する』を消化、おお違和感はないぞ
ロボットゆえの思惑、感覚、動揺、しっかり心理劇も描いている〜百合エロまで盛り込むサービス心w いいぞいいぞ高品質だ進行氏!
ラストはあっと驚く型番オチで決めたあ! 型番U-01ゆい、U-35海子は語呂合わせ〜物語の本筋はゆいのドラマではなく高知能AIを欺くためのアップグレードか〜ド直球のタイトルも予想外だ
型式の相違を突いた切なさ滲む格差オチ! 張り巡らされた伏線はクソ巧妙! 策士・進行氏が高いテクニックを魅せたあ〜スレ民がさっそく次の話を要望だ〜海子の次世代機はオサムだろうがなw
0084進行 ◆Ujy3nQuLmg
垢版 |
2017/12/05(火) 08:56:23.83ID:M4DyN0Ue
感想ありがとう〜百合エロは進行の趣味ですw
海子の身体を羨む描写を強引に入れてみたけど、いい伏線になったね
0085この名無しがすごい!
垢版 |
2017/12/05(火) 23:54:18.71ID:89PcBXtB
使用お題:『ロボット』『切り札』『冬』『鼻血』『一人以上の登場人物が気絶する』

【雪の決戦】(1/3)


 山間にあるこの学校では、冬に成れば一面の銀世界となる。毎年の事ではあるが、それでも子供達は定番とも言える遊びを飽きもせず今年も行うのであった。

「くふっ、くふふふふ! 勇也!! 今日こそあんたとの雌雄を決する時よ!!」
「ハカセェ、危ないから降りなよぉ」
「小凪、無駄」

 三つ編みデコ眼鏡。級友からは“ハカセ”と言う愛称で呼ばれる宮内 博子が、雪で作られた防壁とも言える場所に立ち、その対面に同じ様に作られた防壁から顔を出している一人の男子に指を突き付ける。
 その後ろでは友人の大川 小凪がオロオロとしながらも博子を心配し、同じく友人の笹川 美亜が達観した様に呟く。

「……オレは男で、お前は女。雌雄は端から決してるだろ?」
「ちゃうわい!! 慣用句位理解しなさいよね!! 兎も角、雪合戦で勝負よ!!」

 そもそも雪合戦をすると言う事で呼び出されたのだ。ここまで来ておいて、今さら嫌だ等と言うはずも無い。大森 勇也は“しょうがねえなぁ”と言う表情で「分かってるよ」と言った。
 その勇也の隣では、加賀 清が文庫本を黙々と読んでいる。

「ルールは玉に当たったらアウト。だけど、叩き落とした場合その限りではない! 良いわね?」
「良いぜ〜」
「ふ、その余裕、何時まで続くかしら?」

 博子の眼鏡がキラリと光る。

「この日の為に私が作った! 雪合戦決戦ロボット! “すのうまん1号”!! おいでませ!!」
『イエス、マイ、マスター』
「ちょ、おま!!」
0086この名無しがすごい!
垢版 |
2017/12/05(火) 23:56:54.47ID:89PcBXtB
【雪の決戦】(2/3)


 博子の陣地から出て来たのは雪だるまを模したフォルムのロボット。勇也が文句を付ける前に、博子は「スタート」と、開始の合図をする。
 と、すのうまん1号が猛然と雪玉を投げ始めた。

「ねぇ、ハカセェ、やっぱりこれって卑怯なんじゃぁ……」
「何を言うかな小凪くん! 『勝てばよかろう』なのだよ!!」

 1秒間に36発もの雪玉を投げられ、優也達は陣地から顔も出せない。

「ちっ、ハカセのヤツ無茶しやがる」
「ほう、のっけから切り札を使ってきましたね、まぁ、想定の範囲内です」
「なら、こっちも容赦しなくていいな?」
「ええ」

 清が本をパタンと閉じ、後方に控えていた大西 勉に合図を出す。勉は、鼻息を荒くしながら、一抱えもあるそれを「ぬむんりゃぁ!!」と、ハカセ達の方へ放り投げた。

「な!!」

 勇也達の陣地から投げられたそれを見て、博子は一瞬言葉を失う。
 それは、あまりにも大きすぎた。何より雪玉と言うには大雑把で武骨だった。それは、ただの雪の塊にしか思えなかった。

「す、すのうまん1号!! 迎撃!!」
『イエス、マイ、マスター』

 すのうまんが手数を増やす。だがそれも、雪塊に対してはあまりにも無力だった。自らの陣地に落ちて来る雪塊を女子三人は辛うじて避ける。いや正確には小凪だけは美亜に引っ張られ、何とか無事なだけだった。

「ちょ、アンタ達! 汚いわよ!!」
「お前が言うか!!」
「だ、ダメだよぉ! ハカセェ、そんな所に足を掛けたら危ないよぉ」

 博子は余程、憤慨したのか防壁に足を掛け、飛びかからんとするかの様に身を乗り出す。小凪は抱きついて必死でそれを止める。
0087この名無しがすごい!
垢版 |
2017/12/05(火) 23:59:12.75ID:89PcBXtB
【雪の決戦】(3/3)


「……毛糸か」
「……毛糸ですね」
「あ? 毛糸? ……!!」

 男子二人が呟いた言葉の意味を理解した博子が慌てて自らのスカートを押さえる。

「こぉの!! やれぇ!!すのうまん!!」
『イエス、マイ、マスター』

 真っ赤になった博子の命令で、先程より更に激しく雪玉が投げられる。

「うお! さらに激しくなった!!」
「ですが、向こうの攻撃では我々の攻撃を無効化できない事は実証済み……勉君! やってください!!」
「…………」
「勉君?」

 反応の無い勉に何事かと視線を遣ると、彼は鼻血を出して倒れていた。彼にとっては毛糸のパンツですら十分に刺激的だったらしい。

「勉ぅ!!」
「勉君〜!!」

 その慌てた様子は、博子の陣地にも十分伝わっていた。

「好機!! 行け!! すのうまん!!」
『イエス、マイ、マスター』

 更に回転数が増すすのうまん1号。その横で高笑いする博子を尻目に、小凪の袖を引いた美亜がその場から離れて行く。

「ど、どうしたのぉ? 美亜ちゃ〜ん」
「ん、ハカセの発明だから、そろそろいつもの時間」
「え?」
「くふっ、くふふふふ!! 圧倒的では無いか! わが軍は!!」

 カッ!!

「え? ……うにゃあああああぁぁぁぁぁ!!」
「どわあああああああぁぁぁぁぁ!!」
「想定外ですよこんなのぉぉ!!」

 ******

 女子二人が覗き込んだ直系10mのクレーターの中では、男女4人が仲良く白目をむいていた。

「……南無」
「生きてるから!! 気を失ってるだけだからぁ!!」
0088この名無しがすごい!
垢版 |
2017/12/06(水) 08:32:03.59ID:f6aPH2oC
>>85
連続でお題全使用だ! バトルステージは山間の学校、男子と女子(+ロボ)に分かれて決する雌雄〜大雪をも溶かす熱きスノウバトルの幕が切って落とされた〜
作者85氏が前半でお題『ロボット』『切り札』『冬』を撃ち倒し、ハカセが高笑いでストーリーを主導w
「それは、あまりにも大きすぎた。何より雪玉と言うには大雑把で武骨だった。それは、ただの雪の塊にしか思えなかった」←ベ〇セルクじゃねえかワロタ
純朴系の大西君が『鼻血』をクリア、ラストはやっぱりこうなる手作り工作爆発オチw 『一人以上の登場人物が気絶する』でいいのに四人が気絶〜ハイこれは防御姿勢の取れなかった大西君の安否が懸念されます
要所に使われるお題、爆発によるオチ醸成、バランス感覚が冴える85氏! てかこのチームの愛おしい雰囲気は何なのか、一人ひとりのキャラが熱き友情の模様を織り成して寒さをバックにそれが映える〜彼らの思春期青春ドラマが観たいぞ!85氏ヨロシク
0089進行 ◆Ujy3nQuLmg
垢版 |
2017/12/06(水) 11:26:39.61ID:gomnL0lf
>>85
パロディ満点のどこか懐かしい子供の雪合戦!
爆発オチなんてry
0090この名無しがすごい!
垢版 |
2017/12/06(水) 12:42:02.02ID:nnqeQyBu
これっていつお題募集してんの?
0092この名無しがすごい!
垢版 |
2017/12/06(水) 12:56:50.83ID:Gt+TAoro
>>88
いつも感想有難うございます
大西くんは、脳筋系バグキャラなので、きっと平気ですw
色々ツッコミどころ満載な子供達ですが、書いてる側も楽しんでやってました

>>89
全てのネタが20年近く前と言う
それでも通用するのが恐ろしいですね
0093進行 ◆Ujy3nQuLmg
垢版 |
2017/12/06(水) 13:04:22.00ID:gomnL0lf
うーむやっぱり一週間は長すぎる気がしてきた
一週間を3日4日で分けて〆る曜日を固定させてもいいかも?
0096進行 ◆Ujy3nQuLmg
垢版 |
2017/12/06(水) 21:47:08.53ID:Ii6pU19J
土日ふむ方を3日にしたいねー
月〜木/金〜日または火〜金/土〜月
0097この名無しがすごい!
垢版 |
2017/12/06(水) 22:57:01.01ID:VOpwUyED
むしろ土、日で分ければ……いや、このスレ土日は人がなぜか消えるもんなぁ

なぜかっていうか、俺が参加するときは通学時間に一時間ちょっとで書かせてもらうことが殆どだし、似たような人も多いんだろうけども
0098この名無しがすごい!
垢版 |
2017/12/07(木) 20:31:14.43ID:22nQtTJj
使用お題:『ロボット』『切り札』『冬』『鼻血』『一人以上の登場人物が気絶する』

【機動戦記ガルデオン】(1/3)

「ちいぃ!!」
「簡単にはやられんよ!!」

 高速機動をする2機のロボットが、お互いの頭を押さえようと、激しいドッグファイトを繰り広げていた。
 青をベースとしたトリコロールの機体は、風間 未来の駆る連合政府の最新鋭機ガルデオン。対する赤と黒のカラーの機体は、メデュン・アッサーの駆るユニオンの最新鋭機クシュ・ベーデ。
 両陣営のエースの戦いは、機体性能でガルデオンが勝る物の、パイロットの実力差によって力は均衡し、そうそう決着はつかない。
 彼らの周りでは汎用量産機同士が同じ様に戦いを繰り広げている。

『未来、奴等の戦艦の行動がおかしい。何とか離脱して、そちらを押さえられないか?』
「無茶を言う!! それが出来る相手なら、最初から手古摺りませんって!!」

 現在両軍は、太平洋にあるメタンハイドレード採掘プラントの攻防を行っていた。かつては死の海域と恐れられたこの場所は、次世代燃料であるメタンハイドレードが相当量埋蔵されており、ここを手に入れる事でエネルギー事情が一気に解決される。

『メデュン!! 大変だ!!』
「……どうした? 私もそれ程余裕はないのでな、簡潔に頼む」
『“老人”共が核を使用した!!』

 その報告を聞き、メデュンが舌打ちをする。
 エース同士の対決は互角と言っても良かった。だが、趨勢で見ればユニオンは押されている。その為、老人……ユニオンの上層部は、この海域のメタンハイドレードを連合政府に利用させない為に、核によって焼き尽くすつもりらしい。

「老害共が、核の冬を起こすつもりか!」

 メタンハイドレードの眠っている海域は広い。それを全て焼き尽くそうと言うのであれば、1発2発の核弾頭ではとても足りないだろう。
 確実を期すのであれば、相当数の弾数が必要となる。
 メデュンは不自然に海域から離脱している自軍の戦艦に気付いた。

「兵士を見捨てるつもりか? なら、ミサイルは発射された後と言う事か……」
0099この名無しがすごい!
垢版 |
2017/12/07(木) 20:34:14.50ID:22nQtTJj
【機動戦記ガルデオン】(2/3)


 メデュンは逡巡も無くオープンチャンネルを開くと、全ての兵士達、そして未来に呼びかける。

「聞こえるか? 少年、戦闘停止を申し込みたい」
「? メデュン!? 何を企んでる!」
「少しばかり手違いでね、核が使用された」
「な……に?」

 メデュンの言葉に未来が言葉を無くす。

「私としてもこの星を汚染するのは本意では無い。ここは一つ、ミサイルを無力化する為に協力し合わないか?」
『その提案、受け入れよう』
「艦長!?」

 敵との共闘とも言える提案を受ける艦長の判断に未来が驚く。しかし、ある意味納得もした。核が使用され、一部のユニオン戦艦以外が未だ残されている事を考えれば、兵士達は見捨てられたと言う事だろうからだ。

「核ミサイルと思われる飛行物を47機レーダーで捉えた。爆発させない為には、全ての信管を撃ち抜かなければならない……やれるか? 少年」
「無茶を言う! だけど、やらなけりゃ、皆、死んでしまうって言うのなら、やりますよ!! 艦長! Mシステム使いますよ!」
0100この名無しがすごい!
垢版 |
2017/12/07(木) 20:37:03.22ID:22nQtTJj
【機動戦記ガルデオン】(3/3)


 未来のオーダーに艦長が眉を顰める。

『あれは、切り札として隠しておきたかったのだが……仕方ない。許可する』
「ほう? その機体、まだ力を隠していたのか」
「これだって完全じゃない! 出来るだけ数を減らしてくださいよ! 貴方なら出来るでしよ!!」
「フッ、了解した」

 両軍の量産汎用機では精密射撃が出来ない為、殆どの兵士は距離を取る。しかし、それでも腕っこきのパイロット達は果敢に迎撃を始めた。
 そんな中、未来はガルデオンに搭載されたMシステムを起動する。Mシステムは、平行励起された並列世界の中から最も最適な結果を選択させるシステムであり、完全であれば、必ず成功する結末を選択する事すら可能なのだ。
 だが、不完全な今は、パイロット自身がその選択をしなくては成らない。
 その為、今、未来の頭にはあらゆる可能性が雪崩れ込み、オーバーフローを起こしていた。
 脳の負荷の為、未来の鼻から血が滴る。

「たかがミサイルくらいで!!」

 ガルデオンの照準を一瞬で合わせた未来は、そのままトリガーを引いた。
 ライフル、バルカン、ガトリング、キャノン砲と言った全ての武装が発射され、それは最適解を得て、次々にミサイルを無力化してゆく。

「これが、その機体の真の力と言う事か!」

 爆発もせず、次々に海中へと落ちて行くミサイルを見ながらメデュンは背に冷たい物を感じる。と、未来の様子がおかしい事に気が付いた。

「少年?」

 パイロットが気を失った為、機体が出力を失いグラリと傾いたガルデオンをメデュンは咄嗟に支えてしまう。

「私は何を……いや、そうか……」

 宿敵を葬る絶好のチャンスを棒に振ったメデュンだったが、その心は不思議と穏やかな物だった。
0101この名無しがすごい!
垢版 |
2017/12/07(木) 23:28:52.55ID:Y3puoG4D
使用お題:『ロボット』『切り札』『冬』『鼻血』『一人以上の登場人物が気絶する』

【私信@】

こんにちわ、ロボです。
モスクワの緯度は55.7558。森林北方に位置するきみの自宅は、窓から入ってくる冷ややかな空気と新鮮な樹木の匂いに満ちています。
今日、僕はきみの家にやってきました。
「ほうら、遊び相手のロボ君だよ、ずいぶん旧式で単純なロボットだけどね。昔あったロボコンってメカをモデルにしてるらしい」
父親に抱かれたきみは生後、三週間と四時間二十二秒。初めて僕を見てにこりと笑いました。
これは生育の記録。近い将来、きみが自身の発達過程を参照できるようそれをメール形式で送り続けるのが僕に課せられた役割です。
それでは、きみがこれを読む日に向けて、送信。

◇◆◇◆◇◆

こんにちわ、ロボです。
きみは何にでも興味をしめして困ります。
僕の拳は押し込むとバネで飛び出すロケットパンチになっており、今日きみが調子に乗って押しまくったせいで、パンチがきみの顔に直撃しました。
白目をむいて鼻血を出しながら転がっていきましたから慌てましたが、すぐに飛びかかってきて安心しました。
よだれまみれにするのはやめてください。
送信。

◇◆◇◆◇◆

こんにちわ、ロボです。
きみは両足で歩き始めています。僕の体につかまって前進して、言葉らしきものが出たと思ったら、はじめて僕を「ボロ」と呼びました。凄い。喋った。
でも「ロボ」ですよ。間違えないように。
親が子供に話しかける回数が多いほど子供の言語能力は発達するそうです。
僕が「ロボ」の発音を繰り返して覚えさせようとしますがきみは「ボロ」としか言いません。
では、送信。

◇◆◇◆◇◆
0102この名無しがすごい!
垢版 |
2017/12/07(木) 23:29:37.76ID:Y3puoG4D
【私信A】

こんにちわ、ボロです。
各地で激しい戦闘が起きるようになってから町は厳戒態勢となり、我々はシェルターに居ます。
ホーキング博士が指摘したように局地戦での自律型人工知能兵器は火薬と核兵器に次ぐ革命を起こし、
先を争う技術競争がAIのシンギュラリティを引き起こしたあと機械の猛撃を受け人類は半減しました。レイ・カーツワイル氏の予言通りです。
高機能AIに対する人類の切り札は高度電子機器の全滅を目標とする電磁波攻撃、いわゆるEMPです。

戦闘機能をもたない僕は本来であれば攻撃の対象外ですが、人類にそれほどの余裕はなく無作為かつ広域な電磁波の影響からは免れません。
先ほどからこのエリアでも人類の反撃が開始されて機械達が活動を停止しており、僕はいよいよ指が動かなくなってきています。
もうすぐ意識は無くなり、記憶はショートし、物言わぬ鉄の塊に戻るでしょう。もはや復帰は不可です。

きみに贈る言葉を取りまとめなくてはなりません。しかし名句が思い浮かばず。だめだ、もう視界が暗くなって。
きみは、きみはどうしようもなく我儘です。じっとしていられず、臆病で、注意が足りず、悪戯ばかりで、野菜が嫌いで。
だから、だから、もう少し一緒に居たかった。
とにかく勉強して下さい。野菜を食べて、友達をつくって。あまり悪戯しないように。
大きくなったらお酒も飲んで、少しハメを外して。
いい相手を見つけて家族をつくって。
それで皆が眠った夜には、たまに僕を思い出してください。

きみの幸福を誰より祈る、きみのボロより。
愛するきみへ。
最後の送信。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

「ほらほら、ボロ君からの最後の送信、また読む?」
「やめて下さい。恥ずかしい」

「他の人工知能は破壊されたのにボロ君の内部構造は単純すぎて無事だったんでしょ。ただの電池切れなのに、愛するきみへだってさー」
「ほっといて下さい。メールの削除を要望します」

「へへ、やだねー」
0103この名無しがすごい!
垢版 |
2017/12/08(金) 07:51:42.26ID:cHkEgUOE
ロボットと人間の友情、良いですね
AIとの対立はSF的に不変のテーマですが、何とか回避は出来ないものなのでしょうかね
0104この名無しがすごい!
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2017/12/08(金) 08:48:39.98ID:KDDRGBsx
>>98
お題をフルに載せた重厚メカバトル、起動! 機動戦記ガルデオン! パロ宣言で発進だw
なるほど漢語を多用して戦闘の趣をちりばめたか98氏〜テーマに合わせた筆致のチョイスに伎倆が光るぞ
上層部から見捨てられた現場の戦士〜ガ〇ダムノリの彼らの選択は並行世界から最適解を引っ張る超科学w ニュータイプ的なアレだあw 
状況描写が『ロボット』『切り札』『冬』をクリアし、気を失う未来さんが『鼻血』『一人以上の登場人物が気絶する』をクリア! 違和感なし〜
最後は98氏がメデュンさんとの仲間意識が芽生えるアツい展開を描いてくれたぞ〜決死のラスボス戦はもうすぐだ〜てかミサイル全部撃墜できたのかが気になるんだがw

>>101
お題全盛りに挑戦! 北方で生まれた二人称ロボとの物語! てか自作だ
うーん、いま見返したらおいこれ『冬』の消化が弱いじゃないか、以上w
次は頑張る!
0107この名無しがすごい!
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2017/12/08(金) 20:02:31.32ID:cHkEgUOE
使用お題:『ロボット』『冬』『鼻血』『一人以上の登場人物が気絶する』

【シリコン頭はお嬢様の未来を夢見る】(1/2)


『こう言うのは、勘弁願いたいのですが』
「……」

 ため息を吐けるのなら吐いてますよと言わんばかりに、無機質な合成音でそう言った。
 あたしはクラスメイトの早織と一緒にコイツの膝枕で横に成っている。

『友達思いは美徳ですが、お嬢様は自分がどんくさいと言う自覚を持って下さい』
「うゆひゃい」

 コイツはいつも一言多いと思う。

 あたしはお小言をスルーして、寝転んだままで空を見上げる。冬空はどこまでも透き通って、吸い込まれそうな程青い。

『私の存在意義にも関わって来るんです……聞いてますか? お嬢様』

 あたしは無言でコイツの顔を叩く。ペチって音がして、叩いた手が痛んだ。

『そう言う所が浅慮だと申し上げています』

 ……本当に一言多い。

『そろそろ、宜しいかと思いますが?』
0108この名無しがすごい!
垢版 |
2017/12/08(金) 20:04:20.93ID:cHkEgUOE
【シリコン頭はお嬢様の未来を夢見る】(2/2)


 そう促され、あたしは鼻に摘めていたティッシュを取る……うん、血は止まってる。
 早織の顔を覗き込む、まだ青い様に見えた。

『早織様の意識は、まだ戻られていませんね……まぁ、彼女は、私が運びましょう』
「あたしも運んでほしいんだけど」
『私は一人しか運べませんし……お嬢様は自業自得です』

 そう言われ、あたしは口を尖らす。貧血で倒れかかった早織を受け止めようとして……受け止め損なったのはあたしだけど、もうちょっと言い様があると思う。

「……どの道、学校は遅刻だし、もうちょっと休んでいても良いと思うんだけど?」
『早織様は早目に医務室に送り届けた方が宜しいかと思いますが?』

 そう言われてしまえばぐうの音も出ない。貧血の彼女を余り冬空の下に置いておくのも良くはないか……
 そう思って立ち上がる。
 冷たい風にぶるりと身を震わす。さっきまではコイツが周辺の温度を快適に保って居たんだろう。

(今日、こんなに寒かったんだ)

 シャクだけど、乳母ロボットとしてコイツは優秀だ。幼い頃から一緒で、今はボディーガード代わりでもある。

「その内、嫁入り道具にしてやる」
『出来ると良いですね、結婚』
「…………」

 確かに相手は居ないけどさ、本当、一言多い。

『ですが、お嬢様のお子様も、私が育てさせていただけるのであれば、幸せかと思います』

 …………本当、一言多い。
0109この名無しがすごい!
垢版 |
2017/12/09(土) 08:49:00.86ID:PkYWa7EW
>>107
お題四つに挑むぞ〜シリコン頭! いやいや小ネタなのはわかるけどシリコン頭てひどくねw
さあ、やっとお題全盛りの勢いが一息ついてくれた〜状況説明で『ロボット』『冬』『鼻血』『一人以上の登場人物が気絶する』をイッキ消化〜構成の確かな腕だ、違和感ねえぞ
友達を支えたドジっ子の主人公とそのボディガードで話は進行〜
ほほうやりおる107氏、キーワードは「一言多い」の繰り返しか! ストーリーの展開によって「一言多い」の意味が小言から温かみに変わっていく〜これぞレトリックの奥義・漸層法なり!
言語の剣術士107氏が秘剣を繰り出し、実は世話焼きのロボが冷たい態度に隠された本音を一滴、斬られ漏らしたあ!
主人公の頬が赤くなるのは冷気か照れかあ! ニヤリとさせるオチで場が温まったぞ! でもシリコン頭はやっぱりひどすぎw
0110この名無しがすごい!
垢版 |
2017/12/09(土) 12:36:32.83ID:RhASmEe8
感想いつも有難うございます
最初に思い付いたのは「電気メイドは〜」だったのですが、よくよく考えると乳母は兎も角、ボディーガードはメイドでは無かったと言うorz
0111進行 ◆Ujy3nQuLmg
垢版 |
2017/12/10(日) 22:00:09.60ID:2FSTm3dN
お題『ロボット』『切り札』『冬』『鼻血』『一人以上の登場人物が気絶する』〆

作品一覧
>>76【物理的アップグレード】
>>85【雪の決戦】
>>98【機動戦記ガルデオン】
>>101【私信】
>>107【シリコン頭はお嬢様の未来を夢見る】
0113この名無しがすごい!
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2017/12/10(日) 22:02:13.73ID:NqweoP5+
TSF
0118進行 ◆Ujy3nQuLmg
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2017/12/10(日) 22:20:01.47ID:2FSTm3dN
お題『TSF』『演説』『青いドレス』『ダジャレを入れる』『一人称』

締め切りは12月14日 22時です!
0120この名無しがすごい!
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2017/12/11(月) 21:03:29.88ID:06xY1WLZ
使用お題:『TSF』『演説』『青いドレス』『ダジャレを入れる』『一人称』

【吾輩は小説を嗜む】(1/2)


 吾輩は文章を嗜む者である。ペンネームを正雪と言う。
 先日、知人に教えられ、短編小説を書くスレッドを覗いてみた。
 中々に意欲作が多く、大いに刺激となった故、吾輩も寄稿しようと筆をとった。
 ふむふむ、今回のお題は『TSF』『演説』『青いドレス』『ダジャレを入れる』『一人称』であるか……
 一人称小説は近年のライトノベルなどでよく見られる手法であるな。しかし、これをフィクションの世界だけの事としないのであれば、随筆等も一人視点での書き物とみる事も出来る。
 特に枕草子などは清少納言の観察眼によって、日常のあるある等を書き連ね、それに対し“わたしはこう思う”と言う物を書いたものであり、広域に喧伝、主張していると言う事であれば演説に通ずるものが有ると思う。
 まぁだからと言って、「一人称小説は演説だ」等と主張し始めてしまったのであれば、それは可笑しな事と成るのだが。
 そもそも、不特定多数の相手に主義主張を行うと言うだけの事を持って演説であるとは片腹痛い。
 演説と言うのであれば、この吾輩の様に、こうして、
ベランダに行って……

「吾輩は小説が好きだぁ!!」
『うるさい!! 何時だと思ってるんだ!!』
「ひえ! すみませんすみません!!」
0121この名無しがすごい!
垢版 |
2017/12/11(月) 21:05:24.85ID:06xY1WLZ
【吾輩は小説を嗜む】(2/2)


 …………それはさておき、日本と言うのはダジャレ国家であろう。何せ、この国の神の一柱である大国主命が、呟いたと言う「もう、待つ(松)のは嫌だ」と言う言葉により、大國魂神社では松を植えない。植えてもすぐ枯れると言う。
 もはや神からしてダジャレ好きなのだから、日本人にとってダジャレとは魂の一片と言っても良いだろう。
 それに、青いドレス、これこそ今、吾輩の中でもっともホットな話題であろう。
 何せ、今着ている服こそ青いドレスなのだから。
 勘違い召さるなよ? 吾輩、男である。男がドレスを着てはならぬと言う道理も無かろう。
 何故着るのかと言われれば「好きだから」としか言いようは無い。
 ふむ、これはあれだ、先程した演説の意内容を変更せねばならぬな。

「先程、小説が好きだと主張したが、吾輩、ドレスはもっと好きだぁ!!」
『だからうるせぇっつってんだろうが!! 色ボケ爺!!』
「ひえ! すみませんすみません!!」

 …………それはさておき、TSFである。最近はとみに頭文字をアルファベットで抜き出す事が多いが、これはどうなのだろうと吾輩などは考える。
 昔に有った短縮語も意味が通らなかったが、この、頭文字に至っては、文字面だけでは意味も分からない。
 TKGで“卵かけご飯”とはどうしたものか、それよりも、JKは“女子高生”なのか“常識的に考えて”なのかハッキリしてもらいたい。
 言葉の乱れは風紀の乱れとも言う。こういった細かい事の積み重ねが文化破壊につながると言うのに!
 これこそ、不特定多数の前で演説し、意識を行き渡ら……せ……

 ぐっ、心臓が……くるし……まだ、時間では……な…………い………………

 ******

 うっく……あー痛かった。変わる時の痛みっていつまでたってもなれないわね。
 ……あーもう、何かまた古臭い主義とか語っちゃってるわね。
 なんで、性別と一緒に性格まで変わっちゃうのかしら? これじゃ、多重人格よね、困っちゃうわ。それなのに記憶はそのまま残ってるんですもの……お隣さんにはまたお詫びに行かなくちゃね。
 全く、何なのかしら、これじゃぁTSF(トランスセクシャルファンタジー)じゃなくて、TSF(トランススピリッツファンタジー)じゃない!
0123この名無しがすごい!
垢版 |
2017/12/12(火) 00:05:47.56ID:YdjVG+u/
TSF…?
0124この名無しがすごい!
垢版 |
2017/12/12(火) 10:20:13.55ID:d+34qWA1
>>122
感想有難うございます
楽しんで頂けたなら幸いです

>>123
すみません、TSFについては、トランスファーセクシャルとして捉えたあげく、恣意的に歪めて使っています
他の意味や、正当なTSF好きの方には不愉快かもしれません
0125この名無しがすごい!
垢版 |
2017/12/12(火) 11:32:40.19ID:W2VYrBpI
>>120
作者120氏が当たり前だとばかりに全お題を選択! 吾輩ライターのご登場〜
うーん大丈夫かこれ今回のお題フル使用は超難度だぞ〜要素と要素の音楽性がバラバラでまともな作品は望めない〜スレ民のお茶目が出たかw
さあ物語は小説を嗜むしょうせつさんの演説で進む〜早々に『一人称』『演説』をクリアーし、
手を着けるは最大の鬼門『ダジャレを入れる』! 大国主命を持ち出して唐突に勉強なる感ワロタ、『青いドレス』を着る理由は「好きだから」としか言いようは無い、苦しいw
演説する理由を意識維持に繋げる緊急手術で迎えたオチは『TSF』の読み替えw よくぞここで捻ってきた、悪魔的なお題にも敢然と立ち向かう! 120氏の極限状態にスレ民も好意を寄せたあ! 感動したぞ〜
0126この名無しがすごい!
垢版 |
2017/12/12(火) 12:42:25.47ID:d+34qWA1
いつも感想有難うございます
実はTSFで真っ先に思い出したのは「干妹!う○るちゃん」と言う漫画の橘シ○フィンフオードと言うキャラクターだったりします
彼女は“シルフィン”さん、“TSFさん”と言う愛称で呼ばれ、イメージカラーの水色の改造学生服を着ている
自己主張系のお嬢様キャラと言う、殆どのお題をモーラ出来る存在だったりしますw
0127この名無しがすごい!
垢版 |
2017/12/12(火) 13:30:16.06ID:N8NZrewE
流石にワロタ
それウルトラC級だよね
タイトルはキャラクター編集動画のURLでw
0129進行 ◆Ujy3nQuLmg
垢版 |
2017/12/14(木) 15:49:46.23ID:6NPAtqTp
覗いてみたけどやっぱり進行がよく発言して盛り上げているか、なんだよね…
このスレももっと書ける人に進行をゆずるか、年内で畳むかするべきな気がしてきてるよ…
0130この名無しがすごい!
垢版 |
2017/12/14(木) 18:18:50.44ID:kL2Du2mb
使用お題:『TSF』『演説』『ダジャレを入れる』

【ボーイズびい】(1/2)

「くふっ、くふふふふ……諸君! わたしは問いたい! 何故争いは起こるのかと!」

 少女の笑い声が谺する。この朝の教室では珍しくもない光景。それ故に大森 勇也は“またか”と言う感情を隠しもせず口を開いた。

「ハカセ、お前こんどは何やらかした? 正直に言え? まだ間に合うと思うぞ?」
「何で、ほんのり優しい詰問風なのよ! できたのよ!」
「子供が?」
「ちゃうわい! 発明よ! 世紀の大発明よ!!」

 ハカセこと宮内 博子は真っ赤になりながら手押し台車を前に出す。
 そこには布地で隠された、彼女の発明品であろう物が乗っかっていた。

「ええ! 凄いね! ハカセェ」

 博子の大発明もいつもの事。勇也はうんざりした顔になるも、クラスメイトの大川 小凪は目を輝かせて博子の手を取りブンブンと大きく振った。

「くふっ、流石は小凪、この発明の偉大さ、分かりますか!」
「ううん! 良く分からないけど、ハカセが作ったんだよね? 一人で何か作れるなんてスゴいよ!」
「……そ、そうですか……ゴホンッ、良いですか?
 争いと言うのは、相互理解の欠如から起こるのです。では相互理解はどうやって行えば良いか?
 それは簡単です。お互いの身になってみれば自ずと分かろうと言う物です。
 わたしはその中でも有史以前から普遍とされた人間の差違を解消すべく、この発明を行ったのです!!」

 博子は、むしろお腹の方が出ているであろう幼女体型の胸を張り、そう主張する。
 教室の隅では理解を放棄した大西 勉が船をこいでいたが、そんな事は目に入らないのか、博子は得意気に台車の布を剥ぎ取り、加湿器の様なメカを皆の前に晒した。

「では発表しましょう! わたしの大発明、その名も“Seyヘンカーン1号”です!!」

 デコと眼鏡をキラリと光らせ、博子が高らかに名前を告げる。自分の席で文庫本を読んでいた加賀 清が本をパタリと閉じた。
0131この名無しがすごい!
垢版 |
2017/12/14(木) 18:21:39.99ID:kL2Du2mb
【ボーイズびい】(2/2)


「……性別を変えるメカですか? 想定外ですが興味深い」
「な、何故わかったの!?」
「いや、何故って……」
「そう、これは清が看破した通り、こうしてスイッチを入れて……『ヘンカーン』というキーワードを言う事で男女の性別を変えるという……」
「ば、おまっ!!」
『Yes ヘンカーン』

 ハッとして勇也が止めようとするが、時すでに遅く、博子はキーワードを口にしてしまっていた。
 次の瞬間、Sayヘンカーンはボシュッと虹色の煙を吹き出す。

 ******

 笹川 美亜は大あくびをしながら、ぽてぽてと廊下を歩いていた。
 低血圧の為か、頭がまだ労働拒否をしているらしく、ぼーっとした表情で足取りも覚束ない。
 普段から寝坊助な美亜ではあるが、冬は特に布団が彼女を離してくれない為、登校がいつもギリギリになるのだ。

「?」

 朝から教室が騒がしいのはいつもの事だが、今日は殊更騒がしい気がした。
 だが、美亜は(またハカセが何かした?)と思いつつ、無造作に扉を開け……

「勉〜!!」
「お、おっぱ……」
「おま、それ、自分のだからな!!」
「くふっ、くふふふふ!! 計・算・通り! 流石はわたし!! くふっ、くふふふふ!!」
「おま、笑ってる場合かよ!! ちゃんと戻るのかよ! てか、爆発する前に戻せ!!」
「な! 失礼な!!」
「ほほう、これが女子の体……想定外ですが、興味深い(ふにふに)」
「うわああぁぁん! もう、お嫁に行けないよぉ!」

 そっと閉めた。
0132この名無しがすごい!
垢版 |
2017/12/14(木) 21:09:41.60ID:ZMGK+O2h
>>130
面白かった!
0134進行 ◆Ujy3nQuLmg
垢版 |
2017/12/14(木) 22:00:04.02ID:OoHKRDWG
お題『TSF』『演説』『青いドレス』『ダジャレを入れる』『一人称』〆

作品一覧
>>120【我輩は小説を嗜む】
>>130【ボーイズびい】
0136この名無しがすごい!
垢版 |
2017/12/14(木) 22:01:10.91ID:ZMGK+O2h
他者変身
0141進行 ◆Ujy3nQuLmg
垢版 |
2017/12/15(金) 00:15:53.57ID:MTtoC7sU
お題『他者変身』『VR』『進行さん』『不本意』『雪』

締め切りは12月17日 22時です!
0144この名無しがすごい!
垢版 |
2017/12/15(金) 08:52:22.92ID:lrCX/yfo
>>130
前回お題『TSF』『演説』『ダジャレを入れる』に挑戦するは、手作り性転換マッシーンだあ
さあさあお待ちかね、この連中の再来だw 
ハカセ「わたしは問いたい! 何故争いは起こるのかと!」←うん完全にきみが居るからだろうねw
ハカセ周りだけでお題『TSF』『演説』『ダジャレを入れる』を怒涛の破壊、暴れに暴れてそっ閉じオチでしめやかEND〜Seyヘンカーンってやかましいわワロタ
あーやはりイイね、何という安定ドタバタ感か、キャラがぎゅうぎゅう詰めなのに適切な描き分けとポジショニングによって混乱もなく絶妙な調合を魅せたあ! スレ民も感嘆!
>>130-131は起承転結なら話の前半という所〜しかしキャラ達はまだまだ暴れ足りねえ見せ場を寄越せやといった風情〜次も見せてくれるか130氏! 
0145この名無しがすごい!
垢版 |
2017/12/15(金) 11:14:30.60ID:WGBEcvlP
>>132
感想をいただき有難うございます
楽しんで頂けたなら幸いです

>>144
話の雰囲気的に『青いドレス』と『一人称』が入れられませんでしたorz
いつも楽しい感想、有難うございます
0146進行 ◇Ujy3nQuLmg
垢版 |
2017/12/16(土) 01:50:15.80ID:FLzfnLhd
 今俺は新型VRを体験している。
 他者に変身できるVR、このバージョンはその中でも「進行さん」になれると今話題のVRである。
 そう──俺は今進行さんになった気分でこの掲示板を覗いているのである。
 流れてゆく最盛期だった頃のレス、そこから徐々に人口が減ってゆきながら切なそうに呟く住民の数々。
 雨の日も風の日も雪の日も安価を取りお題を纏め、参加作品と共に締めを宣言する──例えそれがたった一作品であろうとも。
 俺は締め切り日に毎度アラームを掛け、締め、眠い目を擦りながら安価を待ち、纏める進行の仕事を追体験し続けた。
 盛り上げるために小説を投稿することも忘れない。今回は参加者少ないかもなぁ、出してみるか。
 それでも増えない参加者、減る需要──俺は唇を噛みしめていた。
0147この名無しがすごい!
垢版 |
2017/12/16(土) 01:50:56.61ID:FLzfnLhd
【進行さん体験装置】2/2
 VR装置を外す。目の前に広がるモニターに映っているのは「安価・お題で短編小説を書こう!」というスレ。
 体験して、思った。
 言わねばならない。
 俺は満を持して口にするのだ。
 
 進行さん、いつも本当にありがとう!
 俺もこのスレが盛り返す日を楽しみに、盛り上がっていた頃のわくわく感を懐かしみながら小説を投稿するぜ!
0149この名無しがすごい!
垢版 |
2017/12/16(土) 11:58:32.27ID:br4v4FH6
>>146
今回の見所お題『進行さん』を取り入れてテーマ四つにチャレンジ! VR進行さんw
おっと進行氏の投稿かあ〜と思ったら酉が偽物でわろた〜146氏がキレた盤外戦術で突撃開始ー
これは見ものだぞ〜進行氏に化けたスレ民が彼の心情を勝手に代弁しまくっていく〜進行氏すげえ大変そう、肩揉みしてあげたい
この作品、気づいたらVR進行氏という発想だけでお題三つを消化している〜無理のない『雪』の消化は行きがけの駄賃だあ〜オチは感謝オチーうんスレ民の総意!
てかVRでしなくても大体分かってんだろ、臨場感あふれる体験してんじゃねえw じゃあついでに俺も言っておこか進行氏ー愛してるぜい!
0150進行 ◆Ujy3nQuLmg
垢版 |
2017/12/16(土) 18:42:52.46ID:8anvjcyR
うおお進行に直接攻撃するお題め…
進行も作品投稿してくれる人たちと、感想を書いてくれるみんなに感謝してるよ、いつもありがとう!
0151この名無しがすごい!
垢版 |
2017/12/17(日) 17:23:22.23ID:tJFGNZP9
>>146
スレに対する心の痛みと
進行さんに対する感謝の思いが伝わってきますね
面白かったです
0152この名無しがすごい!
垢版 |
2017/12/17(日) 17:33:58.41ID:tJFGNZP9
使用お題:『他者変身』『VR』『進行さん』『不本意』『雪』

【スレ騒乱】(1/2)


 VR技術が発展し、色々な物がその恩恵を受ける事が出来る様になった時代。
 それはスレッドでも同じだった。
 住人は仮想体としてスレッドに入り、そこで文章を制作。それを吹き出しの様に貼り付ける事で発言をするという形式が広まったのである。
 ……それ、スレッドの形式としてどうなの? と言う意見は黙殺された。
 ここに、一つの文系スレッドがある。いつもは、住人の出したお題に対し、同じ住人が短編小説を書くと言うスレッドなのだが、今そこで事件が起きていた。

「220 この名無しがすごい! おや進行さん」
「221 この名無しがすごい! 乙」
「222 進行 進行さんですよー」

 進行さん、スレッドの進行を司る住人であり、その人柄もあり、スレ住人からも慕われている人物なのだが、その日は少し雰囲気が違っていた。

「223 この名無しがすごい! 進行さん?」
「224 進行 皆、『BL』を書きなさい」
「225 この名無しがすごい! は? お題は『友情』『努力』『勝利』じゃ……」
「226 進行 あ? 自分が書けと言ってるんだから書けよ」
「227 この名無しがすごい! いや、流石にそれは横暴じゃ……」
「228 進行 消去」

 進行さんがそう言うと、スレ民227の仮想体が消え去る。

「229 この名無しがすごい! え?」
「230 この名無しがすごい! マジ?」
「231 この名無しがすごい! な、なにしてるんですか進行さん!!」
「232 進行 五月蠅い!! 自分は進行だ!! このスレッドで最も力ある者だ!! 弱スレ民は自分に従っていればよいのだ!!」
0153この名無しがすごい!
垢版 |
2017/12/17(日) 17:36:44.07ID:tJFGNZP9
【スレ騒乱】(2/2)


 そう言って片手を振るうとスレの環境が大雨、大雪、旱魃と次々変わってゆく。

「233 この名無しがすごい! 何だ! 何が起こってるんだ!!」
「234 進行 グハハハハハ!! 私は“神”だ!! さあ、弱スレ民よ『BL』を書け!! 『耽美』をお題にしろ!! 『やおい』で埋め尽くすのだ!!」
「235 進行 それ以上はやらせない!!」
「236 進行 あ?」
「237 この名無しがすごい! え? 進行さんが二人?」

 突如として現れたのは、先程まで場を荒らしていた進行さんとうり二つの人物。

「238 進行 チィ! 邪魔しやがって、お前も消えろ!! ……な!」

 先程スレ民を消したのと同じ力だろう。しかしそれは新たに表れた進行さんの眼前でまるで渦を巻くような形で止まっていた。

「239 進行 ……不正ツールで神気取りかい? 正直、意味が分からないよ」

 悲し気な瞳でそう語る進行さんに、止められた方は憎々し気な表情を向ける。

「240 進行 くそ!! ならば実力行使だ!!」
「241 進行 ……」

 飛び掛かる荒らしていた進行とそれを悲しげに見る新たに現れた進行、その接触は刹那の物だった。

「242 進ふ#&あ%&け ば、ばかな……この私が……」
「243 進行 ……通報、させてもらったよ。 今後君がこのスレに来る事は出来ない」

 力を行使する事は不本意だったのだろう。進行さんは悲し気な瞳で不正スレ民を一瞥した。

「244 この名無しがすごい! なりすまし……だったのか……」
「245 この名無しがすごい! ありがとう! 進行さん!!」
「246 進行 いいさ、みんなの為だもの」

 そう言うと、何時もの様にスレッドが進んでゆく。その時、彼がどう思ったのか誰にもわからないだろう。
 だが、誰もが分かっていた。
 このスレが、進行さんのおかげで成り立っていると言う事に。
0154進行 ◆Ujy3nQuLmg
垢版 |
2017/12/17(日) 21:27:31.13ID:MZrltZ3j
【無題】
使用お題『進行さん』『不本意』

 私はこのスレの進行だ──と言っても、何も特別なことをしている訳ではない。
 安価を取り、投稿作品を一覧にまとめ、定刻に締め切って……ただそれだけを繰り返しているだけだ。普段はひっそりと息を潜めて成り行きを見守っているだけ。
 はっきり言ってしまえば、誰にでもできる簡単な役割なのだ。それなのに彼らは、私を持て囃す。気の効いた感想が書けるでもなく、スレを盛り上げる努力をしているのでもないのに、私を持ち上げる。
 探せばもっと優秀にこなせる進行などいくらでも存在するだろう。きっと誰かと交代したほうがこのスレはもっと盛り上がる。しかし、彼らは私を必要としてくれている。不本意ながら、期待に応えるためにまだまだ私は進行を続ける必要がありそうだ。
 こんな進行の指揮についてきてくれて、みんな本当にありがとう! 来年も頑張るから、これからもよろしくね!
0155この名無しがすごい!
垢版 |
2017/12/17(日) 21:53:22.85ID:JjdgfqPS
こちらこそよろしくお願いします

使用お題:『他者変身』『VR』『不本意』『雪』

【チーちゃんと僕】(1/3)


 最新のVRと言うのは凄いものだと感心する。確かに現実感と言う意味では味覚も触覚もないし、匂いを感じる事も出来ないかもしれない。
 それでも眼前の風景は、まるで実際の物と遜色はないし、視線を動かせば、そっち側がちゃんと見えると言うだけでも、感動ものだ。
 僕の名前は愛宕 啓治、アバター名はポンタ。自分の目の前を歩く女の子に誘われてこのゲームを始めたVR初心者。
 この子はチーちゃん。僕の姪っ子で、今、僕を案内してくれている。ちょっと態度はキツ目だけど、僕の為に態々新しいアバターを作ってきてくれる位には優しい娘だ。

 本人は否定してるけどね。

 間違えない様にって理由だって言うなら、キャラクターのスクショでも送ってくれれば良いだけなのに、こんな特徴的な大きな本を持って、しかも、4年前の自分に似せるなんて手間をかける必要は無い。
 スキル構成も、まるで僕をサポートするかの様なラインナップだしね。
 思わずクスリと笑うと、チーちゃんが僕をジロリと睨む。

「今、不埒な事を考えませんでしたか? もう一度通報されたいですか?」

 とんでもないとばかりに僕は首を振る。こう言う時のチーちゃんは本当に容赦がない。
 実際に運営さんを呼ばれかかったし。

 今、僕達が居るのはVRMMORPGと言うやつの中。季節感の演出なのか、ゲーム中だと言うのに雪が降ってる。
0156この名無しがすごい!
垢版 |
2017/12/17(日) 21:56:22.32ID:JjdgfqPS
【チーちゃんと僕】(2/3)


 僕の住んでる街だと、雪なんて降らないけどね。

「クリスマスも近いからかな?」
「……情緒がありませんね、四季は日本における文化の一翼ですよ? デスソースでも飲んで下さい60億スコビル位の」
「情緒って……」

 正直、こんなファンタジー世界で日本情緒と言われてもピンと来ない。
 と、何かを見ているチーちゃんに気が付いた。

「アバターチェンジプレイ館?」

 僕が何となく口にすると、チーちゃんがビクリと反応する。やっぱり、見ていたのはこれで間違いないっぽい。
 説明を読むと、キャラクターの能力をそのままに外見のテクスチャーを別人に変えられるらしい。まぁ、別人に変身って事だね。
 やっぱりチーちゃんは、もっと別の格好に成りたかったって事なのかな?
 今の姿は、あくまで僕が待ち合わせで間違えない様にって事で作った物らしいし。

「チーちゃん、ここ、入ってみようか?」
「は?」

 何か凄い顔で睨まれた。あれ?

「やっぱり叔父さんもアレですか、男ですか、獣ですか、通報して良いですか?」
「いや、ちょっと待って!! アレだよ? 変身願望? って言うか……ほら、僕、実際の自分と似た様な外見にしちゃったから、もう少し、違った自分に成ってみたいって言うか!」
「……そう、ですか、確かに、つまらなそうな内面が滲み出ている様な外見を変えたいと言う意見は分かります。仕方ないですね、不本意ですが入ってあげましょう」

 あれ? 僕、泣いて良いよね?

「何をぬぼーっとしてるんですか? 通報されたいんですか? されたいんですね?」
「ち、ちょっと、待ってぇ〜」
0157この名無しがすごい!
垢版 |
2017/12/17(日) 21:59:11.31ID:JjdgfqPS
【チーちゃんと僕】(3/3)



 ******

 アバターチェンジプレイ館に入った後のチーちゃんは有無もいわせてくれない勢いでテクスチャーを決めてしまった。

 僕の分も。

「あの、自分のは自分で……」
「叔父さんは、最近のゲームについて、わたし以上に詳しいんですか? 旬を過ぎたテクスチャーを選んでわたしを落胆させない自信があるんですか? 有るなら選んでください。叔父さん1人が笑い者に成るのは構いませんが、わたしを巻き込まないで下さいね?」
「あ、うん、ごめん」

 そう言ってチーちゃんが選んだのは、案の定、僕の知らないキャラクターのテクスチャー。
 うん、任せて良かったかもしれない。
 キャラクターの外見を変えるのは一瞬で済んだ。そうして外に出ると、チーちゃんが、何か言いたげにしている。

「あれ? 何か変?」
「い、いえ! そうではありません! その……腕をくんで良いですか?」
「え? そんなモーションあったっけ?」

 僕の記憶では、体が接触するようなモーションは無かった筈だけど……

「このテクスチャー同士なら出来るんです! あ! 裏技の様なもので、試してみたかっただけです! それだけです!」

 成る程ね、こう見えてチーちゃん結構なゲーマーみたいだからなぁ。
 まだまだ子供だなと思いながら、僕は腕を出す。
 チーちゃんは、おずおずと僕に腕を絡めながら、満足そうに微笑んだ。
 僕は、何だかホッコリした気分で雪の振る街中をチーちゃんと二人で歩き始めた。
0158進行 ◆Ujy3nQuLmg
垢版 |
2017/12/18(月) 00:50:00.45ID:1UVhA4Qc
お題『他者変身』『VR』『進行さん』『不本意』『雪』〆

作品一覧
>>146【進行さん体験装置】
>>152【スレ騒乱】
>>154【無題】
>>155【チーちゃんと僕】
0160この名無しがすごい!
垢版 |
2017/12/18(月) 01:02:59.90ID:B0AfzmjZ
膝枕

まあおおよその時間とかでもいいのでは?
〆時間・安価時開始間を大まかにするのはまずいんだろか
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