>>412-415

差別とか身分制度とか、ついでによく話題になる奴隷制度とかは、
単純に一方向の物差しでどうこう言えるもんじゃないからな。

アメリカでま黒人奴隷解放や多様な移民問題、女性の地位向上などの大きな問題から
様々な公民権運動、人権運動が起きて制度、社会的な地位向上が起きた。
だから黒人大統領も生まれたけど、同時にトランプみたいは強いバックラッシュも
起こる。

日本は欧米に比べたら制度としての強い差別が無かった、またあっても
ごく少数対大多数という形であったため、差別制度を固持する為政者、被差別者の間に、
圧倒的多数の「差別の存在そのものに無関心を決め込む事なかれ主義者」が居て、
大きな反差別運動も起きにくいと同時に激しいバックラッシュも起きにくい状態が長く続いてた。
なので被差別者の首相も大臣もなかなか生まれないし、それを不自然なこととも思われない。



異世界でも多様な種族が混在しているか、それとも人間等の主要な支配種族が多数派として存在しているか、
とかでこの辺の構造の作り方は全然変わってくるだろうね。
スカイリムはその辺凄く上手かった。
対帝国、アルドメリという図式で見れば「侵略者に抵抗し、弾圧されるノルド」という図式があるけど、
ウィンドヘルムに焦点を当てれば避難民のダンマーを迫害し、アルゴニアンをこき使う差別者、弾圧者としてのノルド
という面も見えてくる。またリーチでは先住民族を追い出した侵略者でもあるしね。

ケモミミをハーレムインさせる口実として獣人を被差別民として描くナロタジーは少なくないけど、
とはいえそういう歴史的経緯や比率などを含めた社会構造まで突っ込んでるのはそれほどでもないかな。