>>193
(´・ω・`) 書評でも小説と同じようにタイトルは重要です!

「第4話 題名はよいのに〜」で、題名の話をしてますが
本作のタイトルについては「外に出て遊べ」よりも
「読書的ディストピア」(または「読書的ユートピア」)
の方が圧倒的に良いと思います

理由は書評だから「読書」が入ってる方が「名は体を表す」し
(「外に出て遊べ」だと、たとえばメンコとかベーゴマとか
 昔の遊びについて書いたエッセイを想像します)
字面や語呂も「読書的〜」の方がずーっと格好良いです

それから書評自体について、書名を挙げるだけではなくて
その本の内容に触れないと、書評の意味が薄いように思えます


たとえば4話で柄谷行人の『探求』を挙げておられますが
この本を私は過去に読んでおり、内容が良いと感じました
『探求』は「他者」との関係について哲学的に考察した本です

現代思想で重要なテーマですが、この板なので小説の文脈で言うと
モノローグ(独白)的な小説とダイアローグ(対話)的な小説があり
他者論との関係で言うと、後者が小説の本質だということです

もっと平たく言うと、人間関係の中で人間が変化していくのが
小説の本質だという話です(ただしこれは『探求』自体というより
著者や彼らの仲間たちの小説論をごく大ざっぱに要約したものです)

その逆に、小説作家志望者が書きがちな小説で
主人公が自分の思いを延々と独白していったり
設定を消化するために、登場人物が操り人形になったりして
つまらなくなるのもよく見かける現象です

それよりは個性のあるキャラクター同士がぶつかって
想像しなかった方へ話が展開する方が面白いです
実際、売れる小説(映画とかも)って大体そうですよね?


さて最後にまとめると、たんに自分が本を読んだというだけでなく
その内容について触れて、話題をいろいろ展開させていく方が
面白い書評だと思うので、せっかくたくさん本を読んでいるなら
読んでない人にも面白さが伝わるような書評が良いと思いました