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安価・お題で短編小説を書こう!5
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0001二代目進行 ◆rZF28D1ulBTo
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2018/11/11(日) 23:51:37.57ID:V0GfZQJD
安価お題で短編を書くスレです。

■お題について
現在、毎週日曜日の午後22時に前回のお題を締め切り、新しいお題を安価で決める方式を取っています。現時点での募集お題はスレ主によるレスを確認してください。

■投稿方法
投稿する際は、1行目に【】でタイトルを付けてください。決めていなければ【無題】でも可。
作品は3レス以内で。レスが2つ以上に別れる場合は分かりやすいよう番号を振ってください。

■「小説家になろう」等への投稿について
同一内容を別サイトへと投稿する行為は認めています。
その際、著作者以外が5ch上から無断で転載したものと区別するため、出来る限り【本スレへ投稿する前に】投稿してください。ご協力よろしくお願いします。

■前スレ
安価・お題で短編小説を書こう!
http://mevius.2ch.net/test/read.cgi/bookall/1508249417/
安価・お題で短編小説を書こう!2
http://mevius.2ch.net/test/read.cgi/bookall/1511408862/
安価・お題で短編小説を書こう!3
http://mevius.2ch.net/test/read.cgi/bookall/1522770910/
安価・お題で短編小説を書こう!4
https://mevius.2ch.net/test/read.cgi/bookall/1529860332/
0285二代目進行 ◆rZF28D1ulBTo
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2019/01/14(月) 00:13:12.59ID:ViKNeS7b
☆お題→『ニーソックス』『餅』『ディープキス』『30』『密室』

☆文字数→3レス以内に収めれば何字でも可。
最大文字数の目安としては、3レスで5000〜6000字程度。
もちろん文字数が少なくても分割OK

☆締め切り→1/20の22時まで

☆平行して前回お題作品について投票を行います→安価もしくはタイトルで一人一票までレスしてください。
作品一覧は>>275より。

【見逃し防止のため、作品投稿、投票の際はこのレスに安価してください】
0288この名無しがすごい!
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2019/01/14(月) 08:27:15.98ID:m4U2FVkn
そのへんは進行氏の専権事項w
0289この名無しがすごい!
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2019/01/14(月) 08:31:10.21ID:m4U2FVkn
>>272
前回お題オオトリ、272氏の筆が乗った力作が予測不能なお題消化を魅せた模様、お題は全選択だ、ツクモ・コミュニケイション!
さあ、霊性を獲得した怪奇道具を扱う白化け堂『地下』で、店主・頼光さんが持ち込まれた古時計に手をかけた〜、沸きでる暴風、煙草を燻らせ、
依頼人を守るため、『相棒』である猫又こと泪を呼び出す、のだが、出てきたのは『キ○タ○』ってなんだとクロスワードパズルに夢中な黒猫w おお、『キ○タ○』をそのまま使う型破り消化!!
泪を説得した頼光さんが、古時計の記憶の中に『タイムスリップ』った先で見たものは…忘れられぬ次元を超えた時計の想い〜、儚き黄泉への片おもいを一切承知の頼光さんが、二人を引き合わせんと九字を切る! よかったな、時計、
ラスト、呪法を『ブーツで踏み潰』し〜、猫又カタカナ間違えてるぜオチで決めたァ! お題『キ○タ○』の素材を刺身で活かした272氏、全選択でも作り込まれた物語をガチッと仕上げ、読後は爽やか、やる〜
0290この名無しがすごい!
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2019/01/14(月) 09:23:53.19ID:wc3FHaCt
18禁ダメなのか。ちょっと前に自分が書いた魔王様がギリギリラインだったのかな?
0292この名無しがすごい!
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2019/01/14(月) 11:11:05.82ID:wc3FHaCt
むしろ「18禁」っぽいって言われたからこそ18禁とは縁遠い話を・・・
・・・今はなんも思い付かねぇけどor2
0293この名無しがすごい!
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2019/01/14(月) 12:46:31.31ID:qsgtKOus
……『30』がらみの女教師が、何故か片足だけ『ニーソックス』を履いて『密室』に倒れていた
手元にはダイイングメッセージらしき『ディープキス』と言う文字が……
だが、『密室』だと思っていた場所の壁1面が焼いて溶接されただけの『餅』だと分かり、そこから事件は新展開を……

うん、無理でしたw
0294この名無しがすごい!
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2019/01/14(月) 12:58:57.23ID:qsgtKOus
>>289
感想有り難うございます
もう一つ書いていた話がキムタクかぶりだったので、慌ててこっちを仕上げましたw
0295二代目進行 ◆rZF28D1ulBTo
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2019/01/14(月) 13:48:06.70ID:ViKNeS7b
>>287
現状ではメリットが無さそうなので変更の予定はないです。今後も変更の声が多ければ変更しますが、現状は様子見でお願いします。
0297この名無しがすごい!
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2019/01/14(月) 14:55:19.31ID:wc3FHaCt
進行さんも競馬さんもボランティアだからネ。強要は何もできないネ。いつもありがとネネネ。
0298この名無しがすごい!
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2019/01/14(月) 16:55:03.98ID:R7lJ3UOG
>>271
265でござる
ディストピアやポストアポカリプスな世界なら・・・
そうでなければ、普通に研究対象ではないかとw

>>272
力作sugeeeeけど、キ→メはずるいでござる〜と思いましたが
まさかのネタかぶり仲間、からのこれとは
0299この名無しがすごい!
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2019/01/14(月) 17:12:20.82ID:R7lJ3UOG
>>290
思うに誰か一人は魔王様役を張る人がいてほしい

でも全員でやってしまうと、それはちょっとw
0300この名無しがすごい!
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2019/01/14(月) 20:36:42.09ID:3PvkaNd4
>>298
感想を下さり有り難うございます
キムタク仲間と称すれば、多少は格好良さげな気がしなくもないかも?
0301この名無しがすごい!
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2019/01/14(月) 22:46:56.84ID:jOqBW4ya
使用お題→『ニーソックス』『餅』『ディープキス』『30』『密室』


【ただしイケメンに限る】(1/3)


俺の名は吉田達郎、30歳童貞無職、本日、コンニャクが切れてしまったゆえアツアツのお餅で代用してピーしてたところ、息子がもげて餅に立派(見栄)なフランクフルトが挟まってた御座る、しかもぉ鏡を見たらドチャクソめんこいJKになっててもう捗りますわーーーー!!

と言う夢を見た、新学期そうそう気持ちの悪い夢だと思っていたけど、どうにも今日は厄日らしい、

「あの………………太もも触んの止めてくれます?」

「あ、いえお構いなく、拙者運命的なニーソとの出会いに興奮してるだけで御座る」

ん? この声、聞き覚え有るぞ? っつか御座る? 拙者?

それじゃまるで、

「吉田達郎…………」

バッと振り返った私の視界には夢で見た気色の悪いニヤケ顔が有った、

此処は満員電車、通勤通学の為何十人という人が乗り込んだ第三車両、そんな場所に無職のデブが一人、有り得ない何故なら無職と言ってもコイツは、

「なんでニートの拙者の名前を?」

コイツは働く気がない引きこもりだから、
0302この名無しがすごい!
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2019/01/14(月) 22:49:03.91ID:jOqBW4ya
>>285


【ただしイケメンに限る】(2/3) すいません安価忘れてました



迫る唇、

非常識だ、いきなりの行動に身が竦む、

「まさか運命のJK妙子タンではあーりませんか?」

奴の言い分はこうだ、こんな満員電車でマウストゥマウス? しかもこんなブサメンニートと?

マジ有り得ない、

私はタイミング良く開いたドアから逃げ出した去り際に達郎の股間を蹴り上げて、昔、鬱陶しくナンパしてきた不良の股間に赤い染みが出来るまで踵を叩き込んだらそれ以降“誰も”話し掛けてこなくなったのだ、その経験が活きたと言えよう、

きったない、悲鳴を背に駆けだした私は誰かにぶつかり尻餅をついてしまった、

「ああ? 何しとんじゃワレェ??」

如何にもな派手派手のスーツを着た金メッシュの男、ワレって、嘘でしょう?

「ああもう、厄日よ本当に!」
0303この名無しがすごい!
垢版 |
2019/01/14(月) 22:50:06.83ID:jOqBW4ya
【ただしイケメンに限る】(3/3)


腕を引っ張られ多目的トイレに連れ込まれる、多目的って、きっとそう言うアレは含まないと思うんだけど、どうやら私とこのトイレはそう言うアレの為に使われる運命にあるらしい、

腕はタダ掴まれてる訳ではなかった完璧にキメられてる、身体を動かせない、街のチンピラと言った風体だけど彼等はきっとアマチュアではない、

「随分大人しいじゃねえか、抵抗しないのか? ええ嬢ちゃん?」

ハァ、技術の割に言ってる事が小物臭いのよねぇ、

「ねえ知ってる? オスって生き物はメスと交尾してる時が一番無防備なのよ?」

そう言って胸元をはだけさせれば馬鹿みたいに視線が釣れた、

「ま、アンタらは十分無防備だけどね」

肉を打つ音がトイレ中に響いた、騒ぎ出す連中は一瞬でのされ、立っていたのは、

「アンタ強かったのね達郎」

「気付いていなかったのか」

ん?

「気持ちの悪い御座る口調はどうしたの?」

「君は天草妙子ちゃんで有ってるのかな?」

「私の質問は?」

「君が答えてくれたら答えるよ」

なんか違和感のある口調ね、まぁいいや、

「教えてあーげない」

そう言って私は舌を出した、そろそろ学校に行かなくちゃ、だけど、

「ハァ……しょうがない」

私は達郎に組み伏せられた、一瞬事で混乱する私にブサイクな顔が近付いていき、

唇と唇が触れた、

直後、眩い光が達郎を包み、ブサイクだった顔は何だか、

「イケメン」

だった、

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


吉田達郎は運命の天草妙子とのキスで呪いを解き、ホッと一息ついていた、その瞬間、スルリと伸びた手が達郎の後頭部に回され引き寄せられた、クチュクチュと卑猥な水音がトイレに響き、

その日、天草妙子は学校をサボった、
0304この名無しがすごい!
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2019/01/15(火) 06:15:36.47ID:GvOqE6sX
>>301
危ないお題にデキる司会の進行氏が18禁ダメ・ゼッタイと釘をさし、あふれる変態を抑止するスレ民w そこで301氏がギリギリを攻める〜、キス無料ただしイケメン限り!
さあ、『30』歳童貞無職の男になって『餅』にフランクフルトを刺す、おぞましい夢を見た主人公の女子が眠りから醒める〜、
電車内、『ニーソックス』に絡みつくのは夢の中のフランフルト、じゃなく男、気色の悪いニヤケ顔をした吉田! 主人公が吉田の股間を蹴り上げ、非常識に迫るキスを免れた〜、なのだが、弾みで金髪メッシュの男と衝突〜ッ
『密室』トイレに連れ込まれ、18禁を読者に期待させるも…吉田が敵を一瞬で打ち倒したァ、吉田、吉田! しかも場の勢いでキッス〜、さらに呪いが解けて吉田がイケメンになった模様〜、呪いが解けたww
イケメンなら『ディープキス』もアリ(^^)、って感じでラストは全て丸く収まったのかEND、シュールな世界観で全お題を連結した301氏の寸前でエロを抑えた禁欲クリアに乾杯ッ
0305この名無しがすごい!
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2019/01/15(火) 08:41:00.37ID:mG19sinY
>>301
何処か童話を思わせるお話ですね
蛙の王子何かも、本来のエンディングはベッドインだったそうでw
0306この名無しがすごい!
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2019/01/15(火) 10:26:45.70ID:CSMKnQRm
>>304
感想ありがとうございます

>>305
まんま蛙の王子参考にしてました、そして蛙の王子ベットインしたのかww
0308この名無しがすごい!
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2019/01/15(火) 18:57:29.91ID:cailnrTY
>>285

使用お題→『ニーソックス』『餅』『ディープキス』『30』『密室』

【お餅の気持ち】

密室から出た私
焼かれて
のりはニーソックス
きみと私ディープキス
(30文字)

※開封後はお早めにお召し上がりください。

賞味期限 2019. 1.20
0310この名無しがすごい!
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2019/01/15(火) 23:35:09.05ID:cailnrTY
>>309
ウハハなんかすまぬです

餅を中心に考えた場合、多分バリエーションはそんなに多くないと思われる
0311この名無しがすごい!
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2019/01/16(水) 07:45:35.39ID:SlqtsZid
>>308
文字通り、餅肌美人と言う訳ですねw
ついでに言えば、焼きもちやきかな? と思えます
0312この名無しがすごい!
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2019/01/16(水) 10:15:57.88ID:P/IfNd39
>>308
308氏がお題・全選択で超短文の挑戦だw 30文字トライアル!
『密室』とも言える梱包(?)から出て、海苔が『ニーソックス』のようにも見える食べ頃状態、
ラストのお召し上がり時はあたかも『ディープキス』ってなんだ、答え、『餅』!!
って感じで、
しめて『30』文字による、短いながらも工夫が詰まった小品が炸裂、308氏、乙!
0313この名無しがすごい!
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2019/01/16(水) 12:59:50.64ID:kPurfx3+
>>311
感想ありがとうです
主人公の人柄を想像して頂ければ

>>312
ありがとうございます
腹巻きではなく片側が出てるニーソなんです
密室の話が全然さっぱり思い浮かばず、出た後の話を考えました
0314この名無しがすごい!
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2019/01/20(日) 01:00:13.40ID:/bQdu4VN
>>285  使用お題→『ニーソックス』『餅』『ディープキス』『30』『密室』 


【謎のサークルの忘年会】(1/3)


「2番と6番がー」

マジか……

「30秒間“ディープキス”」

「「「「「「おお〜!!」」」」」」

マジか………………冗談だろ?

「……で? 2番6番は誰さ?」

「俺…………6番」

俺? アイツ今、“俺”って言ったか?

手を挙げる茶髪の眼鏡、俺はもう一度割り箸の先の番号を見詰める、

“2”だった…………………………

冗談じゃない!

俺は立ち上がり駆け出す、俺の座っていた場所は座敷の奥の角、入り口からは一番遠い……クソ!

「逃げたぞ! 追え!!」

「逃げてねえトイレだ!」

「嘘なのバレバレ……チョーウケる」

ふざけんな! 男とキスが出来るか!

あっと言う間に前後を挟まれた俺は咄嗟に机に飛び乗った、向かいに座っていたデブのナイスプレイで料理は避難され、俺は座敷から飛び出す、

「なんて奴だ! 面白い! 絶対に捕らえろ!!」

「「「「「「オオオオオオオオオオ!!!!!」」」」」」

普段は根暗な幹事(雑用)が妙なリーダーシップを発揮し、俺を追いかけてくる、幹事にガリ勉、ギャルに腐女子、デブにウワバミ、其処に俺と眼鏡を合わせた8人がこの謎のサークルのメンバーだ、そして誠に遺憾ながらマトモな大学生は俺だけだ、

眼鏡が律儀に会計に走るのを背に、人の迷惑を考えない俺以外全員鬼の地獄レベルの鬼ごっこが始まった、
0315この名無しがすごい!
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2019/01/20(日) 01:03:06.70ID:/bQdu4VN
【謎のサークルの忘年会】(2/3)


勿論だが、俺は都合の良い元陸上部とか言う後付け設定のない一般の大学生であり6人の鬼を相手に逃げきれるほどの走力を持ち合わせてはいない、

「私……眼鏡君と俺君のディープキス見たいな」

「お、お前は!」

腐女子! お前、BLの事になると急に早口になると思ってたら、全体的に三倍速じゃねえか! 赤い彗星かよ!

「俺! 私の趣味はパルクールらのよ! 逃げられる訳ないのら!」

「お、お前は!?」

ウワバミ! お前、スカートとニーソの間の絶対領域が絶妙に良い眺めだぞ」

「ひゃっ!?」

馬鹿め! 今更隠しても遅いわ! ミニスカで屋根の上なんかに登からそうなるのだ! アナタ今日は勝負下着だったのね、

背後で聞こえる落下音に胸を撫で下ろすと俺の胸に何やら…………

「ギャル………………お前にそんな趣味が有ったとはな」

「胸板チェックだって、何? 乳首に行って欲しいわけ?」

んなわけあるか!

俺は急停止し、一歩後退、背中に激突するギャルの胸に少し俺の息子が膨らんだがギャルが尻餅ついてるうちにまた駆け出す、

ガリ勉とデブは足が遅い、問題は…………

「やあ俺君」

「お前…………」

居酒屋の建ち並ぶ通りを抜け、大通りに出た俺の耳に幹事の声が届く、しかし、

「酔ってるだろ幹事」

幹事は窓ガラスに写った自分に向かって延々と話しかけていた、馬鹿かコイツ等は、

「俺君…………」

「ぬお!?」

突然の腐女子に素っ頓狂な声が出た俺は周囲を見回すも腐女子を含め“誰も居なかった”
0316この名無しがすごい!
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2019/01/20(日) 01:04:17.09ID:/bQdu4VN
【謎のサークルの忘年会】(3/3)


「そういやまだ腐女子が居たな」

取り敢えず、隠れるか、何度でも言うが俺は一般の大学生だ、赤い彗星擬きのクリーチャーと張り合えはしない、

俺は近くにあった公衆便所の個室に入り鍵を閉めるコレで完全な密室、師走の夜は冷え込むが此処で一晩明かすか、

ティロン♪

そんな時にスマホが鳴った、音からしてLINE通知だろう、そして両隣の個室からも同じ音が聞こえた、

取り敢えず個室から出た俺は何となく右を確認してその光るレンズと目が合った、

「眼鏡」

「俺さん」

お互い相手が鬼では無いことを悟り溜め息をハモらせる、そして残りの一つに目を向ける、

俺の居た個室の左隣、入り口近くの個室にもう一人、サークルグループの誰かが居る筈だ、

「出てこいよ」

「逃げ場は有りませんよ?」

そうして扉の向こうに語り掛ければ上からの視線に背筋が凍った、もう一度言おう、俺は一般の大学生だ、当たり前だが視線を感じ取る技術など持たない、

見上げれば……其処に、

「腐女子……お前………………此処は男子トイレだぞ?」

此方を凝視する腐女子の双眼があった、

「些細な事よ……トイレでバレないように致すのってやっぱり興奮するもの」

「何の話だ何の!」

ったく、不気味な奴だ、

「取り敢えず…………二次会の誘いだ行くぞ」

俺はスマホをヒラヒラと振り、腐女子を促してトイレから出る、2018年も今日で終わる、新年会と言う名の二次会に呼ばれた俺達は何事もなかったように歩き出す、

誠に遺憾ながら、コレが俺達謎のサークルの日常だ。
0317この名無しがすごい!
垢版 |
2019/01/20(日) 07:13:19.99ID:0t24rU3M
>>314
宴にまみれてるか新年! 目を離せない飲み会アクションがやってきた、314氏の全選択、大乱闘スマッシュサークルメンバーズッ
さあ、舞台はサークルの飲み会だ、男同士の『ディープキス』を命じられた主人公が堂々、宴席を脱走した模様ッ、さすがに『30』秒は長いw
三倍速で追ってきた腐女子を華麗に無視して、続く追っ手のウワバミ屋根の上、これはいいあだ名w すぐさま主人公が『ニーソ』の奥の勝負下着にやらしい目を送りウワバミ撃破ァ!
ギャルが尻『餅』ついてるうちに居酒屋を抜け、ガラスに向かって話しかけてる幹事をスルーw 公衆便所の個室に駆け込み、鍵を閉めたら『密室』だ〜って、腐女子が上からのぞいてくる〜、ク、なんという変態強度、
とんでもない緊迫感に場が凍る、しかし何事もなかったかのように二次会通知がLINEで届き、これが平常運転なのですEND、全力の飲み会とはこうあるべし…とばかり314氏、全お題を爆笑に彩って、ファニー忘年会クリアを決めたァw
0319この名無しがすごい!
垢版 |
2019/01/20(日) 14:22:34.44ID:/bQdu4VN
>>317
感想ありがとうございます、尻『餅』に気付くなんて流石ですね!
0320この名無しがすごい!
垢版 |
2019/01/20(日) 21:40:07.28ID:0t24rU3M
まあ探すよねw
0321この名無しがすごい!
垢版 |
2019/01/20(日) 21:58:28.85ID:K87jDXNv
>>285
未完成のお話です、ごめんなさい

使用お題→『ニーソックス』『餅』『30』『密室』

【XXX】(1/3)

 私が捜査本部に戻ると、男が一人、ぶつぶつ言いながら考え込んでいた。
「『Triple X』『30』『X-rated』『many kisses』……」
「おーい、れーじ。仕事中だぞ。欲求不満か? あたしが相手してやろうか」
「違うって。牧原警部補。まったく。分かってるだろ。黒猫だよ」
 同期の立花嶺児。黒目黒髪、温和な顔立ち、頭は切れるが、ちょっと鈍臭いやつ。
「ははっ、つまんないやつ。そんなだから彼女の一人もできないんだよ」
「うるせー。セクハラだぞそれ」
 ほーんと、つまんないやつ。
「はー。まあいいや。……それで? あれだろ、予告状だろ」
「ああそうだ。『XXX』。これまでとは違うだろ。過去の予告状は、もっと分かりやすかった」
「考えても仕方ないと思うけど。黒猫の気まぐれじゃないか。猫だけに」
 黒猫。
 怪盗黒猫。近頃ここサクラ・カウンティーを騒がせる連続窃盗犯だ。怪盗を自称し、犯行の前には予告状を送り付ける。我々サクラ群警察は、この小動物相手に何度も苦汁をなめてきた。
「気まぐれって……なぁ」
「それに、黒猫が狙いそうなお宝なんて一つしかないだろ」
 黒いニーソックスに黒いショートパンツ。その他全身黒ずくめ。そんな泥棒猫が狙うのは、高価なアクセサリーや美術品。
「『XXX』すなわちローマ数字で『30』。三十カラットの一粒ダイヤ。スーパームーン・ペンダント」

  X

 一月二十日の十二時前後
 ヨツボシ記念ミュージアム
 【XXX】を頂きに伺いますにゃ

 怪盗黒猫
0322この名無しがすごい!
垢版 |
2019/01/20(日) 21:59:49.61ID:K87jDXNv
【XXX】(2/3)

「『XXX』なぁ……」
 牧原には気にするなと言われたが、予告された当日、現場に入ってからも、この三文字が頭から離れない。
「すっごーい。これが三十カラットかぁ」
 特別展示室。『十二時』が昼か夜かも不明なので、交代でずっと詰めている。今は昼の十二時前。
 警察としては展示の中止を要請したのだが、現在ここには一般客が入っている。もちろん入場制限は実施しているが。
「すごいけどー、こんなの着けて歩けないよねー」
 入り口が一つに出口が一つ。客の他には、私服に腕章の刑事二名と、主催者側が手配した警備員四名。
 部屋の中央にはテーブルがあり、その上のガラスケースの中に、くだんのペンダントが飾られている。
「絶対無理ー。挙動不審になるよ。震える」
 ちなみに牧原は、今はモニタールームで全体の監視を担当している。

 おしゃべりな客が去り、短い静寂。そして次の客が数名、部屋に通される。
「あっ。タチバナさん、ですよね」
「ん?」
 赤い縁の眼鏡に、肩までのもじゃもじゃした黒髪。デニムのジャケットにロングスカート。
「ええっと、君は確か」
「ほらー、私ですよ。先日料理教室でご一緒した」
 話しながらも周囲には気を配る。少し距離が近い。
「ああー、クロカワさん、ですよね」
「せいかーい。黒河峰子です。タチバナさんって、刑事さんだったんですね。だから、一度しか会ってないのに名前を覚えていてくれたのかな」
「いやー、それは……」
「あっ、ごめんなさい。お仕事中ですよね。私も、あれを見に来たので」
 そう言って離れていく。彼女の背中には黒いリュックサック。もうすぐ十二時。今のところ不審者はいない。

 突然。
 そう、突然だ。入り口の方から小さな影が滑り込んできた。四肢に小さな車輪の付いた黒猫のぬいぐるみ。
 そして。
「黒猫……!」
 その向こうに立っていたのは、黒いニーソックス、黒いショートパンツ、黒いセーター……白い猫の仮面。
 ヨーロッパの祭りにでも登場するような、デフォルメされた顔立ち。
『にゃー』
 その声に釣られて視線を戻すと、ぬいぐるみが口を開けたところで――――
0323この名無しがすごい!
垢版 |
2019/01/20(日) 22:00:03.66ID:K87jDXNv
【XXX】(3/3)

「れーじーぃ、その女は誰なんだ……」
 嶺児に対して妙になれなれしい女。どことなくオタクっぽいやつだが、嶺児はそういうのが好きなのか。
 画面の向こうの彼女は、少し話しただけで離れていった。どういう関係なんだ……。
 そのまま様子を見ていると、部屋に動きがあった。
 黒猫のぬいぐるみ。現場のスタッフが入り口の方向に注意を向ける。ぬいぐるみから吹き出す煙。
「うわっ」
 部屋も画面も暗くなってしまった。停電だ。

 急いで特別展示室へ向かう。
 この部屋には、文字通り特別な仕掛けが施されている。停電などの非常時には、出入り口が自動的に閉鎖されるのだ。
 施錠まではされない。だが、部屋の中には六名、出入り口の外にも各二名ずつ配置されている。これを無視して進むことはできない。事実上の密室と言える。
『特別展示室、入り口側、出入りした者はいません。黒猫は……その……忽然と姿を消しました』
 出口側に到着する。
「了解。それで、出口側は」
「こちらも出入りした者はおりません」
「分かった。……立花巡査部長、中の様子を報告しろ」
『あー、やっと視界が。ペンダントは……駄目だ、やられた』

 展示室の中は、まだ少しかすんでいた。中の人間は、立ち尽くす者、うずくまる者、それぞれだが、移動する者はいない。嶺児は部屋の中央に立ち、例の女は少し離れたところにしゃがんでいる。
「このざまだ。すまん」
 ガラスケースもペンダントも、一見するとそのままだが……。
「……なっ、なんだこれ!」
 ケースは一部が切断された後、戻されたようだ。そして中身は。
「餅だな。丸餅だ」
 餅にビニールひも……なんの冗談だ、これは……。
「……ペンダントを見失ってから、この部屋に出入りした者はいない。犯人は、まだこの部屋にいる」
0325この名無しがすごい!
垢版 |
2019/01/20(日) 22:06:34.78ID:zXWRYG+u
>>285
使用お題『ディープキス』『餅』『密室』

【こたつとみかん】(1/2)


 ハァーっと吐く息が白い。
 年期の入った古アパートの扉のカギを手慣れた感じに八千代 美世は開ける。

「来ったよぉ」
「……」

 美味しそうな香りの漂う玄関横のキッチンでは、部屋の主である奈々内 兵吾が、唖然とした顔で彼女を見た。

「あ! 鍋じゃーん! ラッキー!! 食べたかったんだよね! じゃ、コタツの方、拭いとくね?」

 パクパクと口を動かす兵吾を尻目に、美世は当たり前の様に六畳間の方へと入って行く。
「え? は?」と彼女に声を掛けようとしていた兵吾だったが、鍋を作っている最中と言う事もあって目が離せない。
 それを良い事に、美世はとっとと二人分の取り皿の用意を済ませてしまっていた。

「あ! お米、炊けて無いじゃん! ダメだなぁヒョーゴは!!」
「え? あ、いや、今日は餅を焼こうかと……」
「あ、そうなんだ! いくつ焼く? アタシは2個はいけるよ!」
「え? 俺は5個で……って、違う! おまっ……」
「あ! 鍋、吹いてるよ!」
「あ! ヤバッ!」

 兵吾が慌てて火を消した時には、美世はとっとと六畳間に引っ込んでいた。
 鍋掴みを使って鍋を運ぶ。

「おい! 美世!」

 足で仕切り戸を開けると、しかし、その美世の姿はなかった。

「?」

 周囲を見回すが、そこは高々六畳一間。すぐに探す所などなくなる。
 兵吾は、部屋の中央に鎮座するコタツに目を止めた。

(まさかな……)

 そんな所に隠れるなど余りにも子供っぽすぎるだろう。だが、そこ以外に隠れられそうな所などない。
 いくらなんでもと思いつつ、兵吾がコタツを捲り上げた。

「…………」
「エヘヘ。この密室の謎をよくぞ解き明かした!」
「良いから出ろよ」

 呆れ返りながら兵吾がそう言うと、美世は大人しく外に出る。
 流石にあつかったのか、少し汗をにじませながらパタパタと彼女は制服を仰いで空気を送るのを兵吾は眉根を寄せながらその様子を見ていた。
0326二代目進行 ◆rZF28D1ulBTo
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2019/01/20(日) 22:07:37.64ID:ZJKc/bxs
お題『ニーソックス』『餅』『ディープキス』『30』『密室』締切

【参加作品一覧】

>>301【ただしイケメンに限る】
>>308【お餅の気持ち】
>>314【謎のサークルの忘年会】
>>321【XXX】
0328この名無しがすごい!
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2019/01/20(日) 22:08:51.32ID:zXWRYG+u
【こたつとみかん】(2/2)


 ******

「美味しかった〜」

 食事を終え、兵吾が食器を片付ける。
 美世はミカンを食べながらそれを眺めていた。

「それ食ったら、家に戻れよ」
「え〜〜」
「『え〜〜』じゃねえよ。大人しく帰れよ」
「じや、チューして」
「は?」
「チュー」
「……」

 目を瞑り唇を突き出す美世に、兵吾は顔をしかめた。しかし……
 フワリと香る甘酸っぱいかおりと柔らかな感触。

「!!」

 むしろあり得ないと思っていた感触に、美世は驚きで目を開けた。

「………ミカン」
「ディープキス迄行けるぞ? 胃袋までの深〜いな!」
「何よそれ!」

 美世はぷくりと頬を膨らませながらも、そのミカンを八つ当たり気味に食べたのだった。
0332この名無しがすごい!
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2019/01/20(日) 22:18:31.50ID:0t24rU3M
『旅』
0334この名無しがすごい!
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2019/01/20(日) 22:20:31.02ID:Y4hr11NG
緑の絵の具
0335この名無しがすごい!
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2019/01/20(日) 22:21:57.42ID:VHuDjzP8
偽物
0337二代目進行 ◆rZF28D1ulBTo
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2019/01/20(日) 22:43:25.13ID:ZJKc/bxs
☆お題→『旅』『現代アート』『緑の絵の具』『偽物』『豪雪』

☆文字数→3レス以内に収めれば何字でも可。
最大文字数の目安としては、3レスで5000〜6000字程度。
もちろん文字数が少なくても分割OK

☆締め切り→1/27の22時まで

☆平行して前回お題作品について投票を行います→安価もしくはタイトルで一人一票までレスしてください。
作品一覧は>>326-327より。

【見逃し防止のため、作品投稿、投票の際はこのレスに安価してください】
0338この名無しがすごい!
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2019/01/21(月) 06:46:16.28ID:8PDmJ8gm
>>321
〆切ほとんどジャストタイムの駆け込みだ〜、前回お題『ニーソックス』『餅』『30』『密室』を宣言、321氏の門限すり抜け曲芸投稿、黒ニーキャットの秘密ッ
さあ、『30』、30と、怪盗の予告状を解読する主人公が、30カラットの一粒ダイヤ・ペンダントを防衛せんと、特別展示室に出張った模様〜
黒『ニーソックス』と黒短パンの怪盗・黒猫、を捕縛すべく警備する主人公、の目前に現れるのは、黒リュックで黒髪の黒河さん〜、なるほどw ナレーション「今のところ不審者はいない」、なにッ!?w
そしてさくさくとペンダントを盗まれる捜査陣、代わりに『餅』が置いてあってやられ放題ワロタ、こりゃ『密室』だ、犯人はまさかこの中に…などと話す警ら隊だが〜この人達大丈夫なんだろうかって感じで
楽しみ過ぎた321氏が宣言お題を走り抜き、タイムアップEND〜 これはきっと別投稿で黒猫に一泡吹かせるプギャー編があるはずだ、お楽しみにw

>>325
日本で最も愛される家具、コタツ! その起源は囲炉裏の上に組んだ槽にあるという…325氏の熱きコタツハートは〆切時間にもとめられねえ、前回お題『ディープキス』『餅』『密室』で組む! キス・インザ・Kotatsu☆
さあ、扉をちゃちゃっと開錠した美世さん、人の家で準備されゆく鍋を見て、先にテーブル拭いとくねと傍若無人に眼を輝かす〜、お米が無いよダメだなあと、
ディスられる部屋の主・兵吾さんは、いや今日は『餅』だと口を滑らし、完璧に夕げを捕食される構えだァw 
『密室』の謎をよくぞ解き明かした〜、そう言ってコタツから出てくる女子に、兵吾さんが怪訝な目を向けるw 無事に餅まで完食しラスト〜、
キスを迫る彼女に与えられし甘酸っぱさと柔らかさ、これは! ミカンオチでしたw 綺麗なオチと胃まで『ディープキス』しろENDが決まり、宣言お題を安定走破〜、325氏の残したミカンとコタツのほっこり冬感に乙!
0339この名無しがすごい!
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2019/01/21(月) 12:25:13.48ID:sufnWR3l
>>338
いやー正直すみません
感想ありがとうございます
続きは誠意執筆中でございます

>>325
かわいい
というか>>338本当だ普通に鍵を開けてるw
0341この名無しがすごい!
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2019/01/22(火) 07:47:22.79ID:l66uyYYs
>>314
本気の悪のりと言った所ですね
一部ガチ勢が居るようですがw

>>321
果たして、怪盗の正体とはw
怪しい人なんて登場して無いですものね(棒)

>>338
感想有り難うございます
できれば『ニーソックス』『30』も入れたかったのですが……
ひたすら時間がなかったorz

>>339
感想を有り難うございます
ピッ○ングは犯罪ですw
0342この名無しがすごい!
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2019/01/22(火) 17:52:30.71ID:NsadJ8wt
そろそろ今までどんなお題が出てきたかわかんなくなってきた
別に過去に出たお題と被っててもいいんだよな?
0344この名無しがすごい!
垢版 |
2019/01/23(水) 00:09:50.06ID:sA/Ux/bt
そゆことじゃなくて、出題側の話だよねw
そりゃ配慮は必要だろうけど、被ってても仕方ないんじゃないかなぁ
0346この名無しがすごい!
垢版 |
2019/01/23(水) 21:20:30.18ID:o8bNBWeF
5個全部被ったら問題だろうけど、そんなことはそうそうないしね。
さて、今回どんなの書こう・・・
0347この名無しがすごい!
垢版 |
2019/01/24(木) 23:57:53.16ID:tEJHO9tQ
>>341
321ですが、感想ありがとうございますー
ちな彼女の下の名前もw

ていうかひょっとして続き待ちの方がおられましたら
どうかハードルを上げずにお願いします
0348この名無しがすごい!
垢版 |
2019/01/25(金) 19:30:27.01ID:/8Eu3Tq/
良いアイディアが浮かばない……無難なネタしか思いつかねぇ
今回パスしようかな……
0349この名無しがすごい!
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2019/01/25(金) 21:56:25.59ID:pcVsSyRi
>>337
>>321の続きでございます

使用お題→『偽物』『豪雪』

【XXXXXX】(1/3)

 非常灯に照らされた特別展示室。
「……ペンダントを見失ってから、この部屋に出入りした者はいない。犯人は、まだこの部屋にいる」
 私の言葉に、全員の表情が硬くなる。
「あー、だがな、牧原。黒猫は部屋の外にいたんだ」
「それで? その『黒猫』は、この部屋には侵入しなかった。なのにペンダントは消えて、偽物……餅とすり替わった。そちらは陽動と考えるのが妥当だ」
「侵入したのは黒猫のぬいぐるみだ。あれを使って、遠隔操作で犯行に及んだ可能性もある」
 嶺児が妙に食い下がる。知り合いを……いや、私が怒っているように見えるから、なだめ役のつもりか。
「確かに。だがいずれにしても、だ」
 私は視線で指示する。
「まあ、そうだな。皆様、大変申し訳ありませんが、こんな状況ですので、捜査にご協力願います」

 嶺児の言葉に、反対する者はいない。
「よし、それじゃ、とりあえずクロカワさん、所持品検査にご協力頂けますか」
 その女はクロカワって言うのか。まあそこはどうでもいいか。
「いいですけど、リュックの中身が……引かないでくださいね」
「引きませんから安心してください」
 どうだかな。きっと変な物が入ってるぞ。
「あと、服の上から触ったりしますよね。できれば……」
 そう言って、こちらに顔を向ける。
「もちろん、女性は私が担当します」
 いちゃいちゃされても困る。まあそこはどうでもいい。
「あ、それと」
 まだ何かあるのか。いや、この女。さっきからどうも……。
「ちょっと部屋が暗いので、明るくしましょうか……にゃ」
 こいつ……!
『にゃー』
 彼女を取り押さえようとする直前、天井から声が降ってきた。
 反射的にそちらを見てしまう。猫の目がきらり。次の瞬間。
「うわっ!」
 閃光に目がくらむ。まともに見てしまった。
「隙だらけだにゃー」
 真後ろから声がした。ぞっとして振り向くと、眼鏡を外した女の顔が。
「なっ、牧原!」
 唇を激しく奪われた。そのままの勢いで舌が入ってくる。頭は固定されて動かせない。
『全員動いては駄目だにゃー。動いたらこの爪で……にゃにゃにゃにゃにゃーだにゃー』
 口の中に、何かの液体が大量に流し込まれた。どうしても苦しくて飲み込んでしまう。すると頭がぼんやりとして――――
0350この名無しがすごい!
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2019/01/25(金) 21:57:29.28ID:pcVsSyRi
【XXXXXX】(2/3)

 牧原が人質に取られてしまった。こちらが目潰しを食らっている間の出来事だ。
 黒ずくめの姿に変じたクロカワが、牧原に絡み付いて動きを封じている。両手の指先には、金属製とおぼしき爪が光っている。
 なすすべもなく様子をうかがっていると、やがて牧原の体から力が抜けた。黒猫が顔を離す。
「黒猫! 何をしたんだ」
「ちょっとだけ意識レベルを下げたのにゃ。抵抗されると面倒だからにゃー」
 くそっ。何から何までやられっ放しか。
「それじゃあこれでとんずらするのにゃ。お疲れにゃー」
 牧原を盾に、そのまま出ていこうとする。
「彼女をどうするつもりだ」
「すぐに解放するから、心配しなくていいにゃー」
 このまま逃がしていいのか。何か……。
「待て、黒猫。一つだけ。『XXX』の意味を教えてくれ」
「別に意味なんてないにゃ。猫の気まぐれだにゃー」
 マジか。
「『ダイヤ』でも『口付け』でも、好きに当てはめるのにゃ」
「そっちか……」
「でも予定より二倍……あいや、なんでもないにゃ。ノワール! 行くにゃ」
『にゃー』
 ノワールと呼ばれた黒猫のぬいぐるみが、着地して黒猫に続く。後ろ足の太ももが白い……。
「ではごきげんよう、にゃー」
 そのまま出口側から外へ。すぐに後を追うが。
「……こういうことか」
 外にいた者は、全員気絶させられていた。牧原も倒れている。黒猫の姿は既にない。
0351この名無しがすごい!
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2019/01/25(金) 21:59:01.38ID:pcVsSyRi
【XXXXXX】(3/3)

『――――記録的な豪雪が予想されます。不要不急の外出は控えた方が良いでしょう。では週間予報』
 テレビを消した。
 外は吹雪だ。この分なら犬ころたちも動きづらいだろう。
 ここは隠れ家の一つ……だにゃ。大した荷物はない。ただ、お正月の餅の残りが沢山ある。どうせなら、大盤振る舞いすれば良かったにゃ。
 餅を焼く。待っている間、胸元からペンダントを取り出して眺める。
『あー、あー。こちら白猫、こちら白猫。黒猫よ、首尾はどうかにゃ』
 ノワールが仲間の音声を受信する。
「こちら黒猫。白のお陰で上出来だにゃ。今お餅を焼いてるにゃ。食べに来るかにゃ?」
 白は怪盗黒猫の頭脳だ。彼女の作戦は完璧。黒は台本通りに演じるだけ。これでどんなお宝でも盗み出してきた。
『いんや。まあ盗み出せたのは良かったけど、緊急事態にゃ。わんこたちがそっちに向かってるのにゃ』
「にゃにゃ!」
『つけられたかにゃー?』
「そんなはずはにゃー……むむむ」
 ペンダントを注意深く観察する。
 宝石の部分は本物……だと思う。これは現場でも確認した。チェーンの部分も本物……だけど。
「これかにゃー」
 チェーンの途中に、用途不明の金具が取り付けられている。見た目は全然違和感がない。
『準備するにゃ。追いかけっこだにゃー』
 やれやれ。でも、このお餅は食べるにゃー。

 X

「……れーじ。ここは……」
「おお、気が付いたか。良かった」
「……とられた」
「今追ってるそうだ。大丈夫だ」
「違う。……あたしのファーストキス。黒猫に取られた」
「はい?」
「れーじにあげようと思ってたのにぃ…………うぅううわあぁああああ」
「」
0352この名無しがすごい!
垢版 |
2019/01/25(金) 21:59:46.38ID:pcVsSyRi
引っ張ってしまいましたが、こういうお話なのでした
(待ってた人は)待たせてすまんかった
0353この名無しがすごい!
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2019/01/26(土) 05:14:48.78ID:G6FAGcXB
>>349
>>321続編でリベンジなるか、349氏がお題『偽物』『豪雪』を宣言! 黒ニーキャットの独壇場!
さあ前回、全力の防衛体制にもかかわらず30カラットのダイヤ・ペンダントをパパッと『偽物』の餅にされた、切ない警察が怪盗黒猫捜しを再開〜、
容疑者は黒で固めた黒河さん! 気づいたのかw 所持品をあらためさせて貰おうとにじり寄る警察、だが、
今度は捜査チームの牧原さんがファーストキスを奪われた〜何やってんだw 去った猫は、『豪雪』予報と発信機を横目に餅を頬張り、逃げるのはまだまだ餅食べてから、と余裕しゃくしゃく〜
ラストは大号泣の牧原さんが叫ぶ、ヤツは大事なものを盗んでいきましたあ〜、弱い…弱すぎるだろ警察、やられ放題に愛しいすらあるw 349氏が宣言お題をクリアーし、逆転劇はまだまだ遠い、そんな次こそよろしくEND!
0354この名無しがすごい!
垢版 |
2019/01/26(土) 14:23:05.75ID:HPZOR0jQ
>>353
感想ありがとうございますw
実はこれでも上方修正されてるのですが、猫には敵わなかったよ・・・
0355この名無しがすごい!
垢版 |
2019/01/27(日) 21:59:51.54ID:klvdzar9
>>337

使用お題→『旅』『現代アート』『緑の絵の具』

【エメラルドの都まで】(1/2)

 あおが亡くなってから一年が過ぎた。今日は彼の追悼展を見に来ている。
 現代アート作家として知られつつあった彼だけあって、お客さんはそこそこ入っていた。
 世界中を旅して生み出された、数多くの作品たち。各地の風土や人々から着想を得た、豊かな色彩。
 その中で一点だけ、シンプルな……シンプル過ぎる配色の絵があった。
 暗い青の背景に、明るい緑で描かれたキャラクターたち。これは『オズの魔法使い』がモデルだろうか。

「やあ」
 気が付くと私は緑の絵の具になって、青い世界に立っていた。目の前には私と同じ、緑の……猫?
「ぼくはライオンちゃんだよ。ごきげんよう」
 それっていいのだろうか。何がとは言わないけど。
「あなたライオン? たてがみは?」
「ここだよ。がおー」
 彼はどこからかシャンプーハットを取り出して、穴から顔を出すように身に付けた。
「変なの。お母さんに怒られるよ」
「行こう。こっちだよ」
 私の言葉を気にする様子もなく、彼は先導してどこかへと向かう。
「ほら、こっちだよ」
 仕方ない。付いていってみよう。

 ライオンと私は、ただただ青いだけの世界を進む。
 いつの間にか、緑の子犬が一緒に歩いていた。この子は……。
「あ、いたいた」
 突然声を上げたライオン。前を見ると、緑の人影が道端に座り込んでいる。
「ライオンちゃん、この人は?」
「僕はね、ペットボトル人21号だよ」
 そう言って立ち上がる人影。
「がちゃーん。最強のロボットだよ」
「変なの。でもすごいね、よく作ったね」
「さあ、行こう。もう一人仲間がいるよ」
 そう言って歩き出すペットボトル人。私たちはどこまで行くんだろう。
0356この名無しがすごい!
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2019/01/27(日) 22:00:12.96ID:klvdzar9
【エメラルドの都まで】(2/2)

 ずうっと歩いた先に、その人は待っていた。
「あお」
「違うよ、僕はかかしだよ」
 いつの間にか大きくなった子犬が、今は緑色の彼にじゃれる。
「その子はルルでしょ。そっちのロボットは小学生のあなた。ライオンは、幼稚園の頃だったかな」
 緑に塗り潰されているから、表情は分からない。でも、こちらを見詰めていることは分かる。
「みどり」
「なあに、あお」
「僕と一緒に、旅をしてくれないか」

 *

「僕と一緒に、旅をしてくれないか」
 いつになく真剣な表情の晴人が告げる。
 作品制作のために、世界中を見て回りたいこと。知りたいことも、伝えたいことも、沢山あること。そのためには時間が必要で、もしかしたら一生、旅と制作を続けること。
「僕の隣で、僕のことも、僕の作品のことも、見守って欲しいんだ」
 私の答えは。

 *

「あお」
「うん」
 ライオンも、小さいあおも、かかしのあおも、私を見ている。ルルは、あおと私を見ている。
「この世界は、どこまで続くの」
「どこまでも。みどりが行きたいと思うところまで」
 この子たちは幻だ。あおはもういない。でも今だけは、私に話し掛けてくれる。
「行こう、あお。エメラルドの都まで」
 遠くに見える緑、そこまで。そこでお別れするまでは。
0357この名無しがすごい!
垢版 |
2019/01/27(日) 22:02:25.78ID:klvdzar9
またギリギリですみません
使いやすいお題だったと思うけど、使いやす過ぎたのか
0358二代目進行 ◆rZF28D1ulBTo
垢版 |
2019/01/27(日) 22:03:27.44ID:wuqWughy
お題『旅』『現代アート』『緑の絵の具』『偽物』『豪雪』締切

【参加作品一覧】

>>349【XXXXXX】
>>355【エメラルドの都まで】
0360この名無しがすごい!
垢版 |
2019/01/27(日) 22:06:16.95ID:GavEF7IN
希望
0361この名無しがすごい!
垢版 |
2019/01/27(日) 22:07:22.51ID:Sg2ZILwo
>>337
使用お題:『旅』『現代アート』『緑の絵の具』『豪雪』

【雪融け】(1/2)


 地吹雪の為に視界が真っ白に染まる。

「凄い所、来ちゃったな」

 豪雪地帯とは言え、スキー場で有名な土地だ。僕は軽く考えていたのだと、この時、本気で後悔していた。
 道こそあるものの、そこに車が通る事はほとんどなく、国道の両脇には3m近く雪が降り積もり、壁となって視界を塞いでいる。
 まるで雪で出来たダンジョンの様な有様だった。

「本当に、何でこんな事に……」

 分かって居るのだ。全ては自分の自業自得だとは。

 ******

 現代アートの画家を標榜して居た所で、絵を描かなければ認められる事は無い。僕は自身を追い詰める為にギャラリーを借りると、個展を開催する事を告知した。
 実際、今まで描いた絵も有る。だけど、僕はここに自身の目玉となる物を一つ描き上げたかったのだ。

「……」

 だがいざ、自分の象徴と成る様な絵を描こうと思った所で、そうそう描けると言う訳では無い。色々な事を考えては筆をとり、また止めを繰り返して居る内に、個展の開催日は近付いて来る。
 いい加減煮詰まった時、僕は思わず旅支度を整えると電車に乗っていた。
 何処ともない、何処か、都会の風景に疲れて居た事も有ったのだろう(自然の多い所へ)そんな風に僕は考えていた。
 そして……

「寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い」

 ガチガチと歯を鳴らしながら、僕はとぼとぼと歩いて居た。既に日は暮れ、吹雪はやまない、雪だけが白く、空には闇だけが広がっている。

(何だよここは! 僕しか人が居ないのか!?)

 誰にも会わず家も見えず。足元のアスファルトすら雪で埋まり見えない。コート越しですら容赦なく体温は奪われ、僕は本気で『凍死』と言う言葉が頭を過った。

「あんれ、こげなとこで、何したぁ?」
「え?」
0362この名無しがすごい!
垢版 |
2019/01/27(日) 22:09:48.33ID:Sg2ZILwo
【雪融け】(2/2)


 ******

 暖房をたいた家の中は温かく、灯油ストーブは体の芯から身体を温めてくれた。

「ほれ、飲め」
「あ、ありがとうございます」

 目の前にお出されたさいの目に切られた野菜がたっぷり入った汁を飲む。
 確かに熱かったが、飲み干すと、胃の底から温められる様だった。
 僕を助けてくれたのは地元の人だった。

「欲こんな所で住んで居られますね?」
「ん? まぁ、慣れだぁな」

 そう言って豪快に笑った。
 彼は、生まれてから今までこの街から出た事は無いと言う。だが、それでも、四季のハッキリとしたこの街から出て行こうと思った事は無いと言った。

(そんなもんかな?)

 僕は思う。だけど、確かにこの寒さを超えた後の春は一際美しいのだろうと思えた。

 ******

 カンパスに緑色の絵の具を置く。白と緑のコントラスト。
 家に帰ってくるなり、僕は絵を描き始めた。
0366この名無しがすごい!
垢版 |
2019/01/27(日) 22:50:45.96ID:Ob7yAHTy
文庫本
0367この名無しがすごい!
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2019/01/27(日) 23:34:18.57ID:ulkgCpQS
希望と絶望ww

使い易すぎ逆にムズい
0368二代目進行 ◆rZF28D1ulBTo
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2019/01/28(月) 00:17:41.47ID:lnFAkQ1J
☆お題→『希望』『絶望』『豆まき』『砂』『文庫本』

☆文字数→3レス以内に収めれば何字でも可。
最大文字数の目安としては、3レスで5000〜6000字程度。

☆締め切り→2/3の22時まで

☆平行して前回お題作品について投票を行います→安価もしくはタイトルで一人一票までレスしてください。
作品一覧は>>358より。

【見逃し防止のため、作品投稿、投票の際はこのレスに安価してください】
0369この名無しがすごい!
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2019/01/28(月) 05:21:41.99ID:TAyySr3n
>>355
投稿21時59分ッ、寸前に間に合わせた355氏が息切らせ、お題『旅』『現代アート』『緑の絵の具』を宣言! エメラルドの都に向かう道!
さあ、ある『現代アート』作家と旧知・恋仲の語り手が、彼の追悼展にて『緑の絵の具』に同化したァ〜、緑色の登場キャラは、ごきげんようなライオン(w)と最強のロボ、子犬とかかし〜、
彼らの中に宿った作者の人生を、いま語り手は目にしている、そして遺された記憶の中で愛の言葉が蘇る〜
一緒に『旅』をしてくれないか…そう語ってくれた恋人は今はもうなきッ〜、しかし彼の作品世界にダイブをすれば、優しき色調、とぼけたキャラクター達が、懐かしき彼の心の形を強く強くかたちどる〜
創作とは心を映すものなれば、作品に出会う人がいるかぎり作者は永遠の旅の連れ立ちとなる、355氏がクリエイティブ邂逅ENDで宣言お題をクリアー、エメラルドの旅路案内がアーティスト魂に哀悼を捧げた!

>>361
続いて361氏が遅刻だァw 選択お題は『旅』『現代アート』『緑の絵の具』『豪雪』! ヘビィヘビィロンリーアート〜
さあ、スキー場で有名な『豪雪』地帯にやってきたぜ〜、『現代アート』画家を標榜する語り手が、個展のネタを捜し歩いている模様〜
創作に行き詰った語り手は、打開の一手を求めて『旅』支度を整えてきたのだが、3m雪が積もるとんでもない無人の雪野、あ、これ死ぬやつじゃねと予感するw 現れたのは第一村人、救済の言葉は「こげなとこで」だァw
生還した語り手がいまカンパスに置くのは『緑の絵の具』、そして何より忘れられぬ白の色彩、走る筆が心が震えた旅の思いを描き出す〜
すべて整った都会の街では心躍る体験すくなきゆえに、自ら苦難を作り出してしまう創り手のサガッ、この作品、投稿時間は361氏自身の産みの雪解けをも表しているようだw 乙だな、選択お題を見事連結、再起動ENDが決まったッ
0372この名無しがすごい!
垢版 |
2019/01/28(月) 18:43:49.10ID:39nUOnqA
>>369
355です、感想ありがとうございます
ギリギリ何とか、いい感じにまとめられたかなぁ、と

>>361
『豪雪』地帯を異界訪問してるのが、主人公の立場として面白いような気がします
自作>>351では単に雪が降ってるのじゃよで処理したので特に
ともかく主人公は>>369心がとっても震えたのだろうなとw
0374この名無しがすごい!
垢版 |
2019/01/29(火) 08:14:54.40ID:ilUCgMSC
>>349
警察と怪盗の攻防
果たして、最後に笑うのはどちらか?
怪盗の方には間だ余裕がありそうですけどねw

>>355
思い出と幻想が交錯する旅路
何処か不安定な雰囲気の世界観ですね
良い旅に成る事を祈ります

>>369
感想をいつも有り難うございます
最初は新潟県を走る美術館特急の話を考えていつのですが、上手く纏まらず、大雪のニュースを見て急いで書き直したら、こうなりましたorz

>>372
感想、有り難うございます
異世界に迷い込んで……と言うのも、成る程、面白そうですねw
0375この名無しがすごい!
垢版 |
2019/01/29(火) 13:05:20.06ID:8ioIr0zs
>>374
感想ありがとうございます
349、少し強がってますが、まだ余裕ですねw
355、シュールさ、もやもや、伝わってるようで良かったです

>>361について、もしかして言葉足らずだったかもなのですが
主人公的には、豪雪地帯は既に異世界なんですよね
『雪で出来たダンジョンの様な』って自分で言ってますし
なので『地元の人』的には普通だけど、主人公的には『行きて帰りし物語』だな、と
0376この名無しがすごい!
垢版 |
2019/01/30(水) 22:10:44.59ID:QdlOu5t9
>>368 前回できなかったから今回はちゃんと……
使用したお題:『希望』『絶望』『豆まき』『砂』『文庫本』

【メモ帳は大事】

 とある有名な小説家がスランプに陥っていた。
 次の作品が書けずに早数年、ホテルに缶詰めしても世界中旅しても良いネタが思い浮かばず、いい加減新しいのを書いて文庫本を出さないと生活がままならない。
 そんな絶望的な状況下で今日も公園のベンチに一人黄昏れていたら、まさかの神様からのお告げが。

「ハッ、このネタなら使える! 豆まきを最後の展開に絡めて……よし、このネタならいける! いけるぞぉ!!」

 幸運にも最高のネタが思い浮かんだ。あまりの会心の出来に一人で全力のガッツポーズをする。
 ただ、モノが素晴らしい分ネタの展開が複雑だった。伏線やら設定やら難しすぎる。忘れないように急いでメモろうとしてメモ帳を取り出そうとしたところ、今日はうっかり持ち出すことを忘れていた。
 さらにはケータイのようなものもない、ペンも持っていない。作家失格だが、ずっとスランプだったのだから仕方ないと自分に言い訳をする。言い訳する時間も惜しい。

 ここは自宅から近くの公園、人は他に無し、コンビニに寄ればメモできるものが買えるけど小銭しかない。そして急がないとネタを忘れてしまいそうだ。
 慌てた人間は突拍子もないことを考えるようで、自分は咄嗟に砂場に駆け寄った。指で砂に文字を書いてメモを取る。詳細を書けるほど砂は便利ではない。記号や略語も駆使して最低限のメモを完成させる。

 メモができた瞬間、背後にダッシュ。こんな雑なメモではどうしようもない。ちゃんとしたメモ帳を取ってきて、ちゃんとメモをし直さないと忘れてしまう。
 自宅のドアを蹴破る勢いで開け、隣人の怪訝な目を無視して公園へ飛び出す。案の定、この短時間でも細かいところを忘れ始めている気がする。それに先程は人がいなかったとはいえ、近所のお子様がいつ砂場で泥遊びをし始めないとも限らない。
 急がないといけない。

 公園についた。ほんの5分ほどの時間だったが、ネタの詳細を忘れ始め、しかも公園に人がいた。母親から離れて幼児2人がシャベルやバケツのおもちゃを手に、今まさに砂場の中に入ろうとしている。
 顔を真っ赤にしながら汗だくのオッサンがものすごい勢いで「待った待った!」と大声で砂場に走り寄ってくるのだ、そりゃ怖かっただろう。幼児2人が泣きだしはじめ、母親2人が我が子を守らんと走り寄ってきた。
 心の中では全力で謝りつつ、だがそんなことより砂場のメモの方が大事だった。幼児2人がおもちゃを放り出して砂場から離れよちよち走り去っていくことに心底安心しつつ、自分は砂場に走り寄る。
 全力で走って息が切れたが、その甲斐あった。辛うじて誰も砂場に入る前にメモを見ることができそうだ。弓手にメモ帳、馬手にペンを取り出していざメモを取らんと砂の上の文字を読もうとする。望むは自分の最高のアイディアのみ!

 やった、なんとかなったああああああああああああああっ!

 と思ったら何かに足を取られた。足元を見るとおもちゃのバケツが。
 ペンが空を飛び、メモ帳が握りつぶされ、砂場の砂が視界いっぱいに広がり、思わずバランスを取ろうと突き出した両手の先に自分の汚い文字が。

 あああああああああああああああああああああああっ!!
0377この名無しがすごい!
垢版 |
2019/01/31(木) 07:08:25.47ID:In5Hyzny
>>376
作家ものが続く短編スレ、今回こそはと全選択の376氏が物書きのエゴに肉薄していく〜、砂場ブレイク!
さあ、ヒット作からこっち筆が乗らずに早数年、次の『文庫本』を出さねば生活できぬスランプ作家が、公園ベンチで呻吟している〜、
「『豆まき』を最後の展開に絡めて、よしいける!」と、ほんとにいけるかソレって感じのアイデア沸き出で、ひとりガッツポーズして不審者となった彼があたり見回す、
携帯なし、メモなしペンなし、なにもなし〜、唯一残った記録媒体、公園内の『砂』場のみ! 指で砂に文字を書き、アイデアを保全すべく即座に自宅のメモをゲット、公園戻って遊ぶ幼児を怒鳴り散らす〜必死w 幼児は逃げさり、作家が砂場のネタの無事に狂喜するとラスト、
おもちゃのバケツに足を取られて、Oh、けつまずいてグワシャENDだァw 『絶望』が『希望』に、そしてまた絶望へとカムバックする、むなしきアップダウンドラマを描き出した376氏が全選択どんまいクリアーだー
0379この名無しがすごい!
垢版 |
2019/02/01(金) 07:20:08.86ID:Lgwl8p9M
>>376
お巡りさん、こいつですw
追い詰められた人間は、周りの事など気にしていられないのですねw
0380この名無しがすごい!
垢版 |
2019/02/03(日) 21:41:57.87ID:lrjszM/k
>>368
使用お題:『希望』『絶望』『豆まき』『砂』『文庫本』

【#2/3#】(1/3)


「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」

 自身の吐く息の呼吸音が五月蠅い。心臓の鼓動が痛い程の早鐘を打つ。(どうしてこうなった!?)そんな思いが頭の中を駆け巡った。
 時は2019年は2月の3日。いわゆる節分の日だ。

「ねぇ、豆まきしたいから、お兄ちゃん鬼やって?」

 ソファーで寝っ転がりながら文庫本を読んでいた俺に妹が掛けたのは、そんな可愛いお願いだったはずだ。

「ああ、良いぞ?」
「ありがと〜!!」

 笑顔の妹。手には小さな豆の入った桝。彼女はたどたどしいフォームで腕を振り上げ……

 ビシッン!!

「は?」

 顔の横を通り過ぎた煎り豆が、有り得ない音を立てて壁にぶつかる。それが僅かに掠っただけの頬から血が滲んでいた。

 俺の生存本能が最大限の警戒音を鳴らし、脱兎の勢いでソファーの陰に隠れる。

(な、何だ!? 何が起こった!?)

 チラリとソファーの陰から様子を窺う。そこから見えるのは、桝に盛られた煎り豆を掴み、腕を振り上げる妹の姿。
 それだけを見ればほのぼのとした節分の姿にしか見えないだろう。だがしかし、その笑顔の妹の姿は、先程の異常な威力の投擲とのギャップによって、むしろ異様さを際立たせていた。

「おにぃちゃ〜ん? 隠れてたらダメだよぉ?」

 ゾワリと背筋が震え、俺は咄嗟にソファーの陰から脱出する。

 バシバシッ!!

 床に跳ね返った煎り豆が、先程まで俺が居た空間を空しく通過した。

(跳弾……だと!?)

 有り得ない煎り豆の弾道に、背中に冷たい物が走る。その威力もさるものながら。彼女の異様さにびびった俺は、みっともない程に慌てふためいて廊下を走り逃げた。

「……逃げちゃったか、でも、“狩り”は、これからだよ? おにぃちゃん!」
0381この名無しがすごい!
垢版 |
2019/02/03(日) 21:45:32.07ID:lrjszM/k
【#2/3#】(2/3)


 ******

 表向き、平和そうに「おにぃはぁ外、ふくはぁ内」等と言いながら豆を投げている妹ではあるが、しかし、俺の姿を視線の端にでも見つけると、あの異常な威力の豆を放ってくる。
 執拗に追い回してくる妹を何とか凌ぎつつ様子を窺っていると、妹の行動にパターンがある事が分かった。

 しばらく普通に豆をまいた後、必ず数分の間が空くのだ。どうやら、豆が無くなった事で補充をしに行っているらしい。

(……桝に入るだけの量しか持ってこないのか?)

 一体、何故そんな枷を自らに嵌めているのかは分からないが、その時が移動のチャンスではある。パラパラ……パラパラ……と、豆をまく音が聞こえる。
 さっきまでの様子から考えれば、後、一、二回まけば補充に行くはずだ。

 隙を窺う。音が止んで……今だ!!

 廊下の角から脱出する為に飛び出す俺の目の前には、掴んだ煎り豆を振りかぶった妹の姿。

(何故だ!! もう、豆は無い筈じゃぁ!!)

 驚き、目を瞠る俺は、その拍子に足を滑らせ尻もちをつく。

 ジャリ……

「砂ぁ!?」

 おそらく先程の豆のまかれた音は、この砂をまいた為に鳴った物だろう。桝の豆を減らさず、俺を罠にかける為に……(そこまでするかぁ!?)そんな思いが込み上げる。

 だが、今はそんな事を考えている時ではない。妹の豆は当たり所が悪ければ失明では済まないだろう。

「ぐわ!!」

 ズビズビッと豆が身体にめり込む。だが俺は、持っていた文庫本で辛うじて顔だけは守ると、それを妹に投げつけた。

「きゃ!!」

 一瞬の隙。俺は妹の脇を潜り抜ける様にダッシュすると、玄関扉に手を掛ける。いくら異常な威力とは言え、所詮は煎り豆だ。スチール製の扉なら貫通出来ないだろうと思ったからだ。

「もう! 鬼が反撃するなんて、ルール違反だよ!!」

 すぐ背後からの妹の声。無防備な背中に、あの威力の豆を投げつけられたらどうなるか!
 俺はみっともなくも涙や鼻水を流しながら、必死で玄関を開く。
 ああ! 遅い!! 何故、俺の体はこんなにゆっくりとしか動かないんだ!!

 目の端には、すでに投げつけようとしている妹の姿。ゆっくりと、だが、俺の動きよりは確実に早い動作で手が振り下ろされる。
 豆が彼女の手を離れ、俺に迫って来る。

 嫌だ!! 何故、俺がこんな目に!!
 アイツの取っておいたアイスを食べたからか?
 それとも、勝手にノートをメモ帳にしたからか?
 まさか、アイツのぬいぐるみをエアガンの的にしていたのがばれたからか?

 誰か! 助け……
0382この名無しがすごい!
垢版 |
2019/02/03(日) 21:48:34.76ID:lrjszM/k
【#2/3#】(3/3)


 ******

「お兄ちゃん、どうしたの?」
「!! …………?」

 心配そうに覗き込む妹の姿に、しかし俺は一瞬ビクリと体を強張らせる。

 ……………………
 …………
 ……

(夢?)

 ソファーで寝落ちしていたらしい俺は、嫌な汗をかきながら体を起こす。
 心臓が激しく脈打ち、喉が渇いて居る。

「何だよ、夢かよ……」
「すっごい汗だよ? お兄ちゃん、お水飲む?」
「ああ……」

 そう言って台所に向かった妹の後姿を俺は酷く落ち着かない気分で眺めていた。

 ******

「え? 何? 何で?」
「良いだろ? 恵方ロールだってさ、今年は豆まき止めて、これにしようぜ」

 数十分後、コンビニから帰って来た俺は、妹に恵方ロール……フルーツ入りのロールケーキを買って来ていた。

 ……特に深い意味は無く。
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