マインの貴族院入学時、保護者達があんなに社交経験にこだわったのは、どういうつもりだったんだろう。
「領主候補生に社交は必要」「女性領主候補生がいるなら女性茶会の誘いに応えなければならない」というあたりの理由は示されてるけど、これみんなただの因習、固定観念だよね。

・ローゼマインを後継領主にするつもりはない
・ローゼマインを他領にとられたくないから、魔力や知力の高さを目立たせたくない
・ローゼマインには二年間のブランクがあって貴族の常識に欠ける

という要件はあの時点でまちがいなくあったのだから、社交などさせないのが正解、という考え方はあったと思う。

「領主候補生=社交」などという常識は、「虚弱なのでさせない」の一言でシャットできるのでは。
もともと養女にした目的は、魔力と産業育成、だったわけで、将来的に社交用の候補生が不足していたわけではない。
当初言っていた貴族院へ行かせる目的は、「魔力制御を学ぶ」だけだった。
養女にした時点で「虚弱なので魔力供給以外の領主候補生活動はさせない」と内外に宣言しておけば、かなりの部分面倒は回避されただろうに。

ジルには「実子と養女を差別しない」「せっかくの領主候補生なのだから将来的に役立てたい」という甘い考えがあったかもしれないけど。
合理的な考え方をする誰かなら、社交禁止の判断をしていて不思議はなかった気がする。
保護者達が頭を抱え、胃を痛めたというのは、ある意味自業自得じゃないですかね。