ワイが文章をちょっと詳しく評価する!【161】
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1ぷぅぎゃああああああ ◆Puuoono255oE 2019/09/23(月) 17:18:48.94ID:niWoUJc2
オリジナルの文章を随時募集中!
点数の意味
10点〜39点 日本語に難がある!
40点〜59点 物語性のある読み物!
60点〜69点 書き慣れた頃に当たる壁!
70点〜79点 小説として読める!
80点〜89点 高い完成度を誇る!
90点〜99点 未知の領域!
満点は創作者が思い描く美しい夢!
評価依頼の文章はスレッドに直接、書き込んでもよい!
抜粋の文章は単体で意味のわかるものが望ましい!
長い文章の場合は読み易さの観点から三レスを上限とする!
それ以上の長文は別サイトのURLで受け付けている!
ここまでの最高得点77点!(´・ω・`)
前スレ
ワイが文章をちょっと詳しく評価する!【160】
https://mevius.5ch.net/test/read.cgi/bookall/1570001999/ 俺は一週間、理系男子のサンプルを取って俺なりに平均的なビジュアルのイメージを作り上げた。小林さんがコンプレックス無く安心して接する事が出来るモデルイメージだ。
まず鉄板のフランネルシャツ(青基調)。機能重視で壊れても惜しくない安価でシンプルなベルト。星マークのスニーカーはハイカットだが着脱の効率を重視して足の甲までしか結ばない。ストレートジーンズは靴の履き方やデザインを配慮せず
試着室で裾あげしたためダボつくが、理系男子はそんな細かいことは気にしない。あくまで効率最優先だ。もちろんシャツはジーンズの中にパイルダーイン。
頭は黒く染めてコンタクトを外し、中学から高校まで使った黒縁メガネをデュワっと装着すれば完成だ。久しぶりにメガネをクイクイとやってみる。もう一回クイクイとやってみる。これでもかとクイクイクイクイ。おっとそんな場合じゃねえ。
後はポケットのたくさんついたリュックを背負って訪問するだけになった。俺はいつものように小林さんの気配を感じ取ると、リュックをキャリー・オン・バック。
戦場に赴くつもりで訪問した。ふうと息を整えて。チャイムを押す。そして廊下の幅一杯まで下がって待った。各部屋の上にある蛍光灯の明かりでおれの大体の姿が見えるはずだ。
小林さんは気づいているかどうか知らないが。俺がチャイムを鳴らすと、よく注意しないと分からない小さなドアの遊びがカタリと動く。
恐らく靴などに片足を起き、手をついてドアスコープを覗いているんだと思う。 ドアが動いて10秒待った。俺はメガネを外して前髪を上げた。
ドアの向こうでガタガタと音がする。俺だと気づいてズッコケたようだ。俺はドアに近寄って話を始めた。
「あのね、小林さん聞いて」
ガサガサと音がして静かになった。
「俺ね、卒論のテーマはアケメネス朝ペルシア帝国から、アレクサンドロス大王の大帝国までの変遷をテーマにしようと思うんだ」
音はしないが、俺は小林さんの気配を感じていた。メガネをクイっと上げた俺は続ける。
紀元前600年頃にね、元々勢力の強かったイランのアケメネス家が勃興したんだ。それでダレイオス一世の時代にあれよあれよという間にバルカン半島の一部からエジプトまで征服してしまったんだ。
このことでインダス川から地中海沿岸までアッシリア帝国以来大荒れだったオリエントを統一したの。
アケメネス朝は国教をザラスシュトラ、つまりゾロアスターが開祖で、アフラマズダを唯一神とするゾロアスター教を推してたんだ。でもそれを強制する事はなくて、各民族の宗教を尊重した。独自の文化や風習も禁止しなかったんだ。
だからこそ民衆の不満は少なく、他国からの侵略に対しては帝国が動くから国民の満足度は高かった、だから長く続いたんだ。その間に、国内の民族は文化は違っても国家を同じくしている事で戦争もなくなった。
そして境界線が無くなった事で民族同士が解り会える機会ともなったんだ。
俺は問いかけた。
「聞いてる?」
反応は無い。
でね、長らく平和な時は続いたんだけど、ダレイオス一世の死後失政が続いてね。マケドニアから力をつけたアレクサンドロスが、ペルシャが破れなかったギリシャのポリスを次々と支配下に置き、頭脳集団と化したんだ。
その後、無能のダレイオス3世を破ってしまった。その事でペルシア帝国は丸ごとアレクサンドロスの物になってしまうんだ。その後アジアの小国を次々と潰して大帝国になった。
けど戦乱事態は帝国の規模からしたら一部の重要地点で権力者同士が殴りあってるに過ぎない。強力な爆弾や化学兵器があるわけでなし、数万人が原始的な兵器で斬りあったり刺しあったり。
それで最前線の何千人かが押されて死んだら全員敗走とかそんなレベルなんだ。殆どの民族は大帝国の元に平和に暮らしたんだ。
そうしてギリシャやエジプトの高度な数学や科学、天文学は世界に広まり、やがてインドや中国を経て日本に届いたんだ。 「わからない? 争乱という転倒を繰り返して異民族は混和してきたんだよ、あ、そうだ、奈良で発見された木簡にね、最近ペルシャ人の名前が出てきたんだ
紀元700年台だからアレクサンンドロスから1000年以上経ってるけど文官として勤めてたんだ、全然違う民族と文化なのに大和が気に入ったんだね、優れた技術を生かして大和朝廷に貢献したんだよ」
ドアがカタンと動いたがそれでも開かれる事は無かった。小林さんがドアから離れた。気持ち悪い自分に心が折れそうになったが、俺はアプローチを変えて粘った。
「ゾロアスター教のシンボルマークね、学術的には有翼円盤て言われてるんだ、王権の象徴でもあるんだけど」
再びドアが動く。俺は捲し立てた。
「でね、そのマークってのが円盤に猛禽類みたいな羽と尾羽があるんだ、それに知恵の神アフラマズダと呼ばれる髭のオッサンが乗ってんだけど
右手に知恵の光輪を持って、右手をかざして祝福を表してんだ、円盤に羽があるのは本当に羽が生えてんじゃなくて空を飛ぶ事を象徴してると思うんだ、知恵の輪は科学力、祝福は原始生活しか知らない人類への助力だとは考えられないかな」
ドアはそのままだ。
「前に言ってたじゃん、人知を越えた存在がこの世界を作ったなら、そいつらは常にこちらを観察してて、時々手を出してるんじゃないかな、俺達が金魚の水槽を掃除するような感覚で、だからそちら方面と、科学方面から攻めていけばどっかで俺と一致しないかな」
言いたいことがわからなくなってきた。俺は人魂プラズマ説に反論できないオカルト研究者側なのだ。しかし目的だけははっきりしている。それを言えば良いだけだ。
「俺は小林さんと同じ世界に住んでいたい」
扉は沈黙している。頑張ってみたが、間接的表現じゃダメらしい。俺はまだ気取っているんだろう。先程の女性住人がコンビニ袋をぶら下げて戻ってきたが、ここで間を作る訳には行かない。
「好きです、付き合って下さい、俺は本気だ!」
沈黙を続けるドア。足を止めてドン引きする住人、遠くで聞こえるパトカーのサイレン。
一分ほどしてカチャリと音がした。ドアが開いてスウェット姿の小林さんが出てきた。俺の前に進み出てしばしの沈黙があった。涙目で小林さんが言う。
「本当に私なんかでいいんですか」
俺は彼女を不安にさせないように駆け引きはしないで即答した。
「むしろ小林さんじゃないとダメだ、マジ卍」
思わず微妙に古い流行語を使ってしまって自分で動転した。俯いていた小林さんが俺を見上げて顔が照らされた。涙が光る。
「お願いします」
俺が感動の和解に浸っていると拍手が起こった。無関係な女住人だ。
「あ、おめでとうございます、ていうか通っていいですか?」
>>851
アレクサンドロスからの説明を告白相手にする下りは
最高に面白いけど、
>フランネルシャツ(青基調)。
これが引っかかる。
フランネルシャツを知らない読者には
イメージが湧きにくく、
何が何やらの上に、
どこかの広告の値段説明部分みたいに感じられて……
「青のネルシャツ」
あるいは
「青地のネルシャツ。ユニクロしか知らないようなオタク君に説明してやると、
ネルシャツとはフランネルシャツのお洒落な略称で、
たいていはチェック柄が多い。ネルシャツ、イコール、チェック柄だ」
みたいな。 三時から起きて書いていたせいで今頃になって眠気が!
美世君の作品はあとで読む! おやすみ!(`―ω―´)ノシ >>851-852
>もちろんシャツはジーンズの中にパイルダーイン。
(パロディならば「パイルダーオン」では!)
理屈っぽい! 主人公は語りながらも混乱する!
読者も同じ気分で引っ張られる! もどかしい時を経てようやく本音を打ち明ける!
画面を見ていた読者も「そうそう、それでいいんだよ!」と憤り混じりに突っ込んでいることだろう!
満を持して小林さんが登場する! すんなりと愛の告白を受け入れた! ほとんどの読者が肩透かしを食らう!
「異文化交流を果たす為にはもう少し大局的な見方で検証する必要があります」くらい云ってもいいのではないだろうか!
このままでは話が終わってしまうのでは!(`・ω・´)ワイの感想! もう一捻りありそうな予感はする! 多崎礼の血と霧の一巻を読んだ(´・ω・`)
ところどころ心理描写を書きすぎのふしはあったが、やはり世界観とキャラは上手いな
ラストのネタバレも伏線がしっかりしてた
ラノベ臭い変人奇人でキャラを立てるのは簡単やけど、そうでなく、派手さのない人物をエピソードの積み重ねで肉付けしていく手腕は、まさしくプロの技やな
描写の緩急も上手いわ
普段は簡素な文章だからこそ、締めの部分の感情的な心理描写が活きる
わしもこれぐらいの筆力と発想力が欲しいわ 最近は山尾悠子なんかも読んどるがおもろいで(´・ω・`)
普通の小説なら大道珠貴もええ
芥川賞だけあって文章上手いわな
文章上手い小説はどんな内容でもおもろい 「Gone.」と云うエラーが出て一面以外の文章が読めないようになっている!
このエラーは自力でどうにかできるものではないので時の流れに任せよう!(`・ω・´) FENCE OF DEFENSEの時の河はええで(´・ω・`) それにしてもラノベの地位の低さよ
美術の世界で漫画が馬鹿にされることはまずないのにな
文芸の狭量さをかみまみた 他人のdisりに熱心な奴って、書けなくなった奴だから >>865
書いても書いてもプロになれないやつかね >>863
>美術の世界で漫画が馬鹿にされることはまずないのにな
大学の美術系で漫画を教えるとこは18/768校だからまずない≠ニいうにはちとツライだろ
ラノベがより深化して文芸としてアカデミックな議論が成立するようになれば地位も上がるんじゃね? >>867
そもそも大学で習ってなるもんじゃないから需要がないだけじゃね
ルーブル美術館で日本の漫画が展示されてるしね >>863
内容が良ければ発表の舞台がどこであれ評価されるわ(´・ω・`)
さすがになろうやらのネット小説は論外やけど、普通のラノベレーベルから出版された本は内容さえ良ければ評価されとるし、話題になったのは一般のレーベルで再販とかされとるやろ
カテゴリーのせいにしとるのは自分の実力の無さを属性に転嫁しとるだけ
たとえばハルヒなんかは編集の間で話題になったから、勧められて筒井康隆なんかも読んどる
筒井康隆が「消失は出色の出来」だと絶賛しとる
筒井康隆のレビューを読めば、消失がいかに考えて書かれとるかわかるはずや
ハルヒブームのあと、雨後の筍みたいに部活ものが出たけど、劣化量産品とも呼べんようなゴミしかなかった ラノベなんて、生まれてまだ20年くらいだろ
100年生き残れば認めてもらえるよ >>869
美術の世界と広く言ったら漫画を視野に入れてる人のほうが少ないんじゃない?
フランスは知らんけどw >>873
ぽっぽやないか!(´・ω・`)
元気しとったんか!? (´・ω・`)っていやにポッポ推すと思ったら本人かw > 京での饗宴が楽しみなのか、梅雪の笑い声が耳に入る。
拙者は耳を澄まし梅雪の声に耳を澄ませた。
どうやら茶会で信長が披露する曜変天目や九十九髪茄子を見るのが楽しみらしい。
若し事が起これば、梅雪よ汝の悪運も尽きる。
然すれば、生きて汝が楽しみにして居る茶器は見れないのだ。
嘗ての主家を滅亡に追いやった君側の奸を斃せると思うと、握って居る槍にも力が籠る。
↑
って書いているけど、茶器に詳しい方! 曜変天目や九十九髪茄子はそんなに凄いのか!? 一行で識別できるのが凄いな。
ハルヒ以降の部活モノがダメと言われると、
『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』 青春よ、砕け散れ!
『マリア様がみてる』『響け! ユーフォニアム』『ココロコネクト 』
『僕は友達が少ない』
この辺も面白いよと言い出し辛くなったが推す。
『となドラ』は部活モノでもないし時期も前だが、泣ける。
編集から登場人物の消化の参考にと銀英伝を勧められたが、キンドル版が無い…… >>877
曜変天目は世界に三点しか現存せず、
全部国宝。
画像検索したら一発でその凄さが分かるけど、
宇宙が見える。
昔の日本の戦国武将は、
文化にも通じていて、
茶器一つで国が一つ買えるみたいな高級品の雰囲気となり、
信長が褒美として部下に与えて忠誠心を買っていた。
ミソは芸術品なら「元手」の金がかからない。
バブルで芸術品を買いまくった日本は
後に換金できずに酷い目におうた。 >>879
ありがとう!
レプリカでエエから欲しいな〜。 今回、水没が全国でひどいからハザードマップ見てみたわw >>877
曜変天目はすごいですよ!
再現しようと頑張っておられる陶芸家もいますが、美世さんが言うような宇宙を再現するのは非常に難しいことです 曜変天目といえば、某テレビ番組の鑑定団で本物だと認定されたのが
あれは贋作だと物議だったな >>855
ありがと
そうだねー
ひっかからせちゃ不味いか
>>857
www
>>858
肩透かしだったか
しつこさとあっさりの加減が難しいな 台風被害にあってネット出来なくなった常連さんはいないのかな?
なんだかんだいって悪は栄える? >>885
いや、今回は主人公のイケメン具合にグッと来たわ
抱かれてもいいと思いましたわ >>884
あった、あった
あれは鑑定団、大恥だったね
本物とは全く別物なのにな なんでわしがぽっぽやねん(´・ω・`)
>>878
あんなん中学生が読むもんやろ
田中作品はいちいち作者の思想が滲み出てて読むに堪えん
中国武将列伝なんて本でもいきなり日本人ディスを始めてビックリすんで
どうしても銀英伝の内容知りたいなら旧アニメを観ればわかるわ
旧アニメは原作よりずっといい まぁ、田中芳樹や夢枕獏や菊地秀行みたいな朝日ソノラマ文庫時代のジュブナイル作家は、いまのラノベ作家と比べもんにならん筆力あるわな(´・ω・`)
田中も獏も菊地もプロになる前から読書量も執筆経験も相当あったらしいからな
獏は創作のやり方をかなりつまびらかに語っとるが、一時期は憑かれたように小説を書くだけの日々を送ってたことがあって、それが貴重な経験、自分の土台になってると言っとる こうして俺と小林さんの恋人生活が……始まったのか? 俺の失言による住む世界事変は解決したが、前々からの只のお隣さん生活の時よりぎこちなくて心の距離が開いたような気がする。段々その原因がわかってきた。
小林さんはお互いの気持ちを知って妙に意識しているのだ。そこは卒業しといてくれと思ったがそんな小林さんに惚れたのは俺だ。ならば、もっと心が近づくように、混和ではなく撹拌するまでだ。
俺は小林さんにこちら側にも歩み寄ってもらう事を提案した。もちろんコンサルタントする条件でだ。
彼女は迷いながらも意を決したように承諾してくれた。そこでその手段だが、もちろん形から入る。小林さんの体型は俺の見立てでは恐らくAR型9号だ。それなら適材適所な人物に覚えがある。○女軍師召喚だ。早速電話する。
「おい、お前衣装持ちだろ、タンスの肥やしにしてないで少し寄越せ、あとコーディネートしろ」
少し沈黙が流れた後、相手が言った。
「あたしの服が兄貴のガタイで着れるわけ無いじゃん」
「どういう発想したらそうなるんだよ! 彼女だよ!」
「別れたって言ってなかったっけ、あの腐れビッチ」
「あいつじゃねえ、最近出来たの!」
玲奈の本性は妹の伽凛に紹介すると即座に見破られた。忠告されても信じなかったが、見破るきっかけにはなった。それ以来玲奈の事を持ち出されると俺は弱い。それはともかくこれまでの経緯を話した。
「なんでこんなしょうもない男に次々と惚れる女がいるかなぁ、まあいいよ、あたしが全力で……」
「やってくれるか?」
「兄貴がどんなしょうもない男か語って目を覚まさせてあげるから」
「お前マジでやめろ!」
中二で文字通り中二病発症してたとか、伽凛の友達とホテル行ったら財布を無くしたのに気づいて、彼女を人質に走れメロスになったとか、嘔吐下痢を発症してトイレの1m手前で全部出たとか言われたらたまったもんじゃねえ。妹の俺への評価は最低だ。
伽凛は千代田区のデザイン系の専門学校に通っていて、同時に母体の会社で縫製の実務もバイトの1つとしてやっている。小学生の頃から絵が得意で、ファッションに目覚めて以降は天性のセンス(身内贔屓)でデザイン画も書ける。
一流デザイナーを夢見る多くのうちの一人だが、ファッションへの拘りが酷すぎて、最先端のデザインをワンシーズンで着捨てたりする。そして着るために掛け持ちして必死で働く変態だ。
俺の突拍子もないオーダーで、克つ今までに無かった理系女子という素材にガッツリ食いついてきた。
コイツも研究者なのだ。次の日伽凛は、海外旅行に行くような巨大トランクを抱えて、昼頃に俺の部屋に来た。俺を一目見るなり。
「うわ、だっさ、やり過ぎでしょ」
「うるせー、これはらくちんで汚れも目立たなくて論理に基づいた効率重視の格好なんだよ、あとこのシャツはテーブルに広げてコインを置けばギリシャ式算盤にもなる、イギリスのキルトはその名残で、支払いの時にチェックって言いながら指でバッテンを作るのは……」
「どうでもいいけど、モデルさんは?」
伽凛は俺に被せると、ソッコーで実験素材の召喚を要求したが、それは無理だ。しかし諸葛亮先生の興を削ぐわけには行かない。人気のステーキ屋で胃袋を満足させ、タピオカやケーキを与えて繋いだ。後は小林さんと遊ぶために買ったバトル系ゲームに食いついてくれた。
俺も伽凛もゲームに熱中していたが、18時頃チャイムが鳴った。ゲームを中断し、俺が迎えて入ってきた小林さんに肉食獣の目になる伽凛。
ベレー帽なんかを被って、ド派手でサイケな服を着こなしているモード系の伽凛にビビる小林さん。 居間の中央に立った小林さんの回りをトラがうろうろしている。ビクビクしている小林さんは、伽凛の指定通りシンプルなTシャツとできるだけスリムなパンツだ。普段のダボっとした服装と違って無防備に見える。小林さんピンチ。
俺はドクターストップをかけたかったが伽凛の鬼手仏心を信じて任せた。
「ブラのサイズ合って無くないですか?」
オイ! いきなり鬼の手炸裂。突然何を言うんだ失礼だろ。それに数値や物理的な収まりにうるさい小林さんに限ってそれはない。検討違いだ。しかし小林さんは言った。
「はい、中学生の頃からずっと変わらなかったんですがここ最近急に大きくなりまして、困っています」
うそん、なにコイツの千里眼。伽凛がニヤケ顔でソファーに座る俺に振り返った。
「ふーん」
「な、なんだよ」
まだ揉んでないぞ、冤罪だ。そんな俺を無視して向き直る。
「メガネ取ってもらっていいですか」
小林さんがメガネを取ると伽凛は何やら唸った。それからぼそりと言った。
「白いなー、この色は持ってないわ」
独り言のように言うと。小林さんに質問した。
「どういう風になりたいですか?」
少し考えた小林さんは俺を見た。伽凛はため息をつくと俺に振り返った。
「兄貴、どんなのがいいの」
「は? なんで俺に聞くんだよ」
「しょうがないじゃん、彼女が兄貴の好みがいいっつーんだから」
「そんなこと言ったか?」
「言わなくてもわかるの! これだからドンクサイんだよ兄貴は」
確かに図星のようだ。小林さんは顔を真っ赤にして俯いている。それにしたってこの野郎、玲奈と同じ事言いやがって。
「いやどんなのって言われても」
「かわいい系、クールビューティ、妖艶系?」
「んー、クールビューティ?」
「あたしもそれが一番ハマると思うわ」
そういうとカバンから冊子になったレターヘッドを取り出してサラサラと何か書くとひっぺがして俺に渡した。
「これ買ってきて、ダッシュな」
紙にはRNKリクイドファンデーション#101と書いてある。
「え? わかんねーよ、どこに売ってるの」
「知らん探せ! はよ行け、デパート閉まるよ!」
有無を言わさず言い放つと、また小林さんをなめ回すように見ている。おどおどしながらすがるような目で俺を見る小林さん。しょうがない、軍師の言うことは絶対だ。俺が戻るまで生きていてくれ。俺がおずおずと立ち上がると伽凛は振り向いてニヤリと笑った。
「でかした兄貴、これは腕がなるわ、見て驚くなよ」
なんだか知らんが凄い自信じゃあ。
俺は、品物が無かった、という失敗を恐れて1番大きなビッグアップル高田馬場までいき、化粧品屋を巡ってなんとか諸葛亮先生の指定銘柄と品番を手に入れた。しかしちんまりした小瓶はなんと4000円。
請求先のわからないこれは確実に俺の自腹だ。女って大変だな。そう思いながら1時間後に帰ってくると、キッチンスペースに入った瞬間、キャッキャウフフな声がする。ゲーム音楽とキャラの声も聞こえた。
なんだ打ち解けてるじゃないかと奥の部屋に近づくと音が止まった。そしてドアがバンと勢いよく、かつ少しだけ開いて、間から伽凛が顔を見せた。ジャックニコルソンのようだ。
「買ってきたよ」
そういうと伽凛は手を出してクイクイと指を曲げた。俺が小さな手提げバッグを差し出すと引ったくってバタンとドアが閉まった。しばし絶句する。
「あー、えーと、入れてくれないの?」
するとまたさっきの勢いでドアが開いてジャックニコルソンが現れた。
「女の子が化粧している所をアホ面して見る気なの?」
俺は疎外感にいたたまれなくなって目を反らした。 「大丈夫な感じになったら呼んで」
バタリとドアが閉まる。しばし立ち尽くしてから俺はビールでも飲もうと思って冷蔵庫まで歩いて開けた。が、あったはずの6缶パックが消えていた。シンク側にあるゴミ箱を見ると紙パックが捨ててある。
小林さんが何かめでたい時にあげようと思って買った日本酒は手がつけられない。仕方なく友達とネタで買ったスピリタスをオレンジジュースで割った。
ため息をつきつつチクチクとスマホをいじりながら、自家製カクテルを舐めていると、なにやら伽凛のささやくような声が聞こえてきた。
「あなたは凄く綺麗、ただそれに気づけて無いだけなの、あんな下らない男の為に綺麗になるなんて馬鹿げてる、あなたには男の評価なんて必要ないのよ」
何か引っかかるワードを含んだ呪文のような言葉はつらつらと続く。
「なんて綺麗な肌なの? 自信を持って、あなたは美しいのよ…………ほらまた輝きが増した」
どこの宗教団体だ、大丈夫か諸葛亮先生。
布教活動が続くこと15分。ついにドアが開いた。俺は口につけていたグラスを置いた。そこに立っていた伽凛が言う。
「入っていいよ」
伽凛はふうっとため息をつく。俺は何か期待と不安の入り交じった心持ちで入り口に向かった。魔○軍師の悪魔的な儀式は何だったのか。しかし俺はこの後、魔女の所業が如何なる物かを思い知る事となった。
小林さんを見た瞬間息を呑んだ。例えるなら6畳1間の真ん中に生けられた1輪挿しだった。ブラウンのパンプスから細い足首がのびて、その上はスリムで長いスキニージーンズに、上はパールカラーで細工が細かく、首回りが大きく空いたノースリーブ。
黒いロングカーディガンが肩出しで引っかけられ、足首まであるが、素材が黒の鍵針細工で、透けて見える白い肌とのコントラストがそのままデザインとなっている。
うっすら桜色の頬とキリッとしたブラウンの眉毛は白い肌に馴染んでいる。普段はメガネで小さく見える目は、元を損ねないないよう巧妙に盛られて2倍ぐらいに大きく見える。何より眼光が強く
姿勢も良くなって背が高く見える。もっさりとした黒髪はつむじ付近にひっつめられているのも顔つきの精悍さと縦長さ押し上げていた。
ジーンズに両方の親指を差し込んで肘を張り、右膝をつき出して左足は逆反りしているような立ち居姿はまるでジョジョ立ちだ。伽凛のマインドコントロールが小林さんを別人に変えている。
おそるべしわが妹よ。絶句する俺を見て伽凛はほくそえんだ。
「私と違って顔は元がいいから工事は必要なかったわ」
妹よ……。
「だから補助程度にしようと思ったんだ、でも途中から面白くなっちゃってつい派手になっちゃった」
「そ……そうか」
それ以上言葉がでなかった。ダイヤの原石だとは思っていたが、まさかGカラー以上フローレスだとは思わなかった。だがそれを物理面と精神面から引き出すお前スゲー。
「ふふん、驚いたでしょ、でもまだ早いよ」
まだあるのか。伽凛は小林さんの後ろに回り、カーディガンの裾をもってパタパタとなびかせた。
「これが最終的なイメージなの、ビジネスウーマン見たいに大股で歩けばこうなるよ」
いや、それはいまいちわかりません先生。あと、めっちゃその気になってる小林さん帰って来て。 >>894
>もちろんコンサルタントする条件でだ
コンサルタントするが言葉として違和感
コンサルタントで「助言を”する”」なので「コンサルタントする」だと「助言するする」になってしまう
そこは「コンサルトする」ではないのか?
」 >>894
>彼女は迷いながらも意を決したように承諾してくれた。
「迷いながら」と「意を決したように」が相反していて間抜けな描写だ。 >>894
>小林さんはお互いの気持ちを知って妙に意識しているのだ。
全編にわたって俺の視点による語りになっているのに
「小林さんは妙に意識しているのだ。」と”俺”が断定できるのはおかしい。
そういう部分だけ、三人称的に書いたようになってしまっている。
そこは、
「小林さんは妙に意識しているようなのだ。」とでもして、”俺”から見た感じに統一すべきだ。 >>894-
もっといくつも指摘してあげたいが、そういったように挙げればキリがないほど、あなたの文章は雑で下手なのだ。 以上、シャム猫くんの後任で来られた講師からのご指導や(´・ω・`)
後から後から新しい講師がやってくるで 私さんかな?
横だが失礼
> コンサルタントする
コンサルトするっていうと本職みたい。もしくは主人公が意識高い系で会話に英語まぜてるみたい。
「コンサルタント役する」と受け取れば、妹になんちゃってファッションアドバイザー感がでるから問題ないんじゃね。
> 「迷いながら」と「意を決したように」が相反していて間抜けな描写だ。
迷いながら→意を決する
気持ちの流れを順番通りに書いてるんじゃね。
> 「小林さんは妙に意識しているようなのだ。」とでもして、”俺”から見た感じに統一すべきだ。
この主人公はやや傲慢なところがあるから人の気持ちを断定しても問題ないんじゃね。それこそ一人称だしな。 サルでも書ける小説講座!【4】
https://mevius.5ch.net/test/read.cgi/bookall/1569471600/386
⊂((・ω・))⊃
創作とは、Existence(存在)の創造である。
その存在のリアリティこそが要である。 迷いながらも意を決したように
いや、これが不味いのわからんようでは君、自分ではきづいとらんようやが、山田悠介レベルやぞ(´・ω・`)
本当は表現変えるべきなんやけど、この文章で行くならせめて、
迷いながらも、意を決した
にせなあかん >>905
>迷いながらも、意を決した
小林さんの一人称文みたいだな
先に自分が断定口調でもおかしくないと言ったからです?w
「迷いながらも意を決した」ように
と捉えちゃダメダメですか先生 >>906
ように、は省いただけ(´・ω・`)
重要なのは、迷いながらも、と、意を決したは途切れてますよ、と分からせること >>907
そんなところに句読点ついてたらまどろっこしいばい
> 彼女は迷いながらも意を決したように承諾してくれた。
読み流せたけど、違和感あると言われればあるじゃけん
→彼女は迷いを見せながらも意を決したように承諾してくれた。
これでええか? しかし重箱の隅つつくならなあ
いい点も挙げないとフェアじゃなかろうもん
小林さんの服装描写の順番、あっちこっちに視点が言って読みにくいで
でも読後に目がすごく印象的に残ってよかったじゃけん 良い点が特に無いからそうなるだけであろう
そんなことすらわかっていないのが、ここのアマチャンのアホの子の特徴であるわな おお! ハーバード大卒のスーパーエリート、シャムネコクンの降臨だぞw
もちろん、英語は余裕で!W 素人のカラオケにマジで付き合うとか、
お前ら優しいなあ 美世先生、俺の作品より面白いやん。
こんなところで晒してないで、応募しとき。 入口から間違えているのに
ちゃんとしたゴールに着く訳がない
小説は、まず最初の設定が肝腎だ
また、ひとりよがり全開で、誰のために何のために書いているのか?
相模も、美世も、猫も
他人を喜ばすために書くのがエンタメだ その、ひとりよがりを一切改める気がないじゃん
そんなのに付き合えるほどお人好しじゃねーよな プロの料理人みたいに
食う人のことを考えて書けよ
何でも出来たら「食え、食え」って言うんじゃなくて 意を決したように承諾してくれたなら
意を決してるのだから、同じ文の中に、迷いがあったらダメだろうが馬鹿だなあまったく
文才ないからもう文章書くまねごとは、やめろ!
書くなら文を分けるべき、もしくは
逆接を表わす接続助詞「が」でつなぎ
「迷いがあったが、意を決して承諾してくれた」とするのがよい
それすらしないから、間抜けだといわれる サルでも書ける小説講座!【4】
https://mevius.5ch.net/test/read.cgi/bookall/1569471600/387
⊂((・ω・))⊃
小説は、まず最初の設定が肝腎だ。
話が転がり出す上手い設定というのがある。
それを思い付いたら、8割出来たようなもの。
まずは、主役のキャラ設定、状況設定だ。
何か問題を与えないといけない。
それを主人公が精神力やその他の能力で解決して行くのがエンタメの基本。
だが、ワナビはこの問題を主役にちゃんと与えられない。
飴だけを与えようとする、主人公=自分だからね。 彼女は迷いながらも意を決したように承諾してくれた。
彼女は迷いをみせていたが、意を決したように承諾してくれた。
どちらがいいかわからないようでは、一生無能のままだ 意を決したように→承諾してくれた。
この繋がりもおかしいな
「意を決し」と「承諾」が呼応しないのだ
「迷いながら」「意を決し」「承諾」この取り合わせが全部チグハグ
まあ、文痴ですな 違和感があるって後から認めたじゃん。そげんいじめんでも良かとばいね
ところで>> 921は>>908の改稿文参考にしたん?
>>922
先生、迷走してまっせ 彼女は迷いながらも承諾してくれた。
彼女は迷いをみせていたが、承諾してくれた。 >>924
何で俺に絡む?
お前を批判した覚えはないが >>924
「意を決したように承諾」って何?
チグハグでおかしいでしょ
このおかしさが認識できないから文痴と言ったのだ ばってん、ばってんばかりいうけん
本人が罰点になるばい! >>895
>>896
今回も面白かった!
妹のキャラがまた良い!
作者は突っ込み上手やね。
次回も楽しみにしとります! だからワイ氏の素人批評のウソもバレないのだな
住人じたいが蓼食う虫でしかないから >>936
切れてないっすよ
俺切れさせたら大したもんだ >>934
なんじゃい、いつものお前かい
ワレちゃんと定形文から始めんかい
NGし損ねたやないかい >>934
講談社作家のリーマン先生やら
漫画原作の優秀賞受賞した人やら
なろう年間ランカーのワタクシがいるから、
ここ結構凄いんやで? >>939
え?……(´・ω・`)
まぁ、優秀賞の人は一般でも大賞の受賞は無理でもデビューは十分狙えそうな実力は感じた
ラノベ狙いやなさそうやけど、メディアワークス文庫あたりなら自分の書きたいものと合致しとるんやないかな
君らは……
まぁ、2chに晒されたのでプロの文章、実力だと感じたのはあれやな、性格で………なったけど、杉井はやっぱ上手かったよ
プロのなかでは普通ぐらいかもしれんが、素人とは文章のレベルが違ってた
あとプロに片足を入れとる実力を感じたのはあれやな、ミステリーの公募で最終選考まで残った人が晒した落選作品
キャラの弱さとか落選した理由はなんとく感じられたけど、文章も構成も素人と隔絶したものがあった
昔は本当にレベル高い人がそこそこいたのよ
創文の頃の話やけど まぁ、わしがM賞取って創文のトップに立つ予定やがな(´・ω・`)
今までの結果と聞かされた話からして、そこまで遠くないし
ただわしは受賞したら即座に消え去るで
あいつは顔文字とかバレたら叩かれるの目に見えとる ワイさんが立てた方のスレ
こっちはエラーがでないそうなので、続きはこっちになるのかな?
ワイが文章をちょっと詳しく評価する!【162】 ・
https://mevius.2ch.net/test/read.cgi/bookall/1571352956/ >>943
相模くんの好意を無下にすんなや(´・ω・`) >>941
おまえねえ、賞獲るまではここの住人と大差ないんだから大口もたいがいにしとけよ 身元がバレる場所では謙虚にしとるがな(´・ω・`) ガキちゃうねんからTPOぐらい弁えとるわ(´・ω・`) >>946
ワイスレ160の話じゃあ
テンプレに悪戯しよったじゃろ わしちゃうわ(´・ω・`)
わしの真似したりしとったのおるし、誰かがやったんやろ
なんでわしやと決めつけんねん
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