安価・お題で短編小説を書こう!8
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安価お題で短編を書くスレです。
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■前スレ
安価・お題で短編小説を書こう!
https://mevius.5ch.net/test/read.cgi/bookall/1508249417/
安価・お題で短編小説を書こう!2
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安価・お題で短編小説を書こう!3
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安価・お題で短編小説を書こう!4
https://mevius.5ch.net/test/read.cgi/bookall/1529860332/
安価・お題で短編小説を書こう!5
https://mevius.5ch.net/test/read.cgi/bookall/1541947897/
安価・お題で短編小説を書こう!6
https://mevius.5ch.net/test/read.cgi/bookall/1557234006/
安価・お題で短編小説を書こう!7
https://mevius.5ch.net/test/read.cgi/bookall/1572191206/ >>705
>>449の続きなんてあるのかな……ありましたにゃー
使用お題→『樽』『さつまいも』『つりっくま』『ワタリガラス』『相棒』
【脱獄した俺は未開の星で帝国相手に無双するかも知れない/第六話】(1/2)
電波女の小屋から村へと戻ってきた俺たちは、旅立ちの準備を始めた。
「それはなんだ?」
村長の指示で、おっさんたちが円筒形の容器を運んできた。
「これは樽(たる)ですにゃー」
「ここに古代文字で『樽』って書いてありますにゃー」
「専門家が言うには『樽』は常用漢字ではないのですにゃー」
重そうな容器が並ぶ。おっさんたちの一人が、その内の一つの蓋を外した。
「これはサツマイモの樽ですにゃー」
「そこそこ日持ちするのですにゃー」
「専門家が言うには『蓋』は常用漢字なのですにゃー」
土の付いたままのイモが、ごろごろと入っていた。
「こっちはサイダーの樽ですにゃー」
「ここに、にゃーたちの文字で『サイダー』って書いてありますにゃー」
「まあまあ日持ちするのですにゃー」
さすがに蓋を開けたりはしない。
「こっちは焼酎の樽ですにゃー」
「こっちも、にゃーたちの文字で『焼酎』って書いてありますにゃー」
「かなり日持ちするのですにゃー」
意外とも言えるネコミミ族の準備の良さに、俺は感心してしまった。
だが、考えてみれば、こいつらはイヌミミ族と戦争をしているのだ。物資の備蓄があるのは当然とも言えた。
「すごいな……。それで、これを持っていくのか? 何人で出掛けるんだ?」
俺の質問に対して、村長が口を開く。
「エム先生がどこにいるか、いつ会えるのかは分からないのですにゃー。だから荷物は余計に持っていく方がいいと思うのですにゃー」
それは……そうかも知れない。いや待て。
「今考えているのは、使者が一名と、あなたには護衛をお願いしたいのですにゃー」
「居場所が分からないのに、どうやったら会えるんだ」
「それは大丈夫ですにゃー」
村長は平然としている。何が大丈夫なんだ。
「にゃーたちが使う道は、大体決まってるのですにゃー。だからその道を通って、大きな村から順番に回れば、いつか必ず会えるのですにゃー」
何が大丈夫なんだ。 【脱獄した俺は未開の星で帝国相手に無双するかも知れない/第六話】(2/2)
翌朝、相変わらずの曇りだ。俺も村長たちも早くから起き出して、出掛ける準備はすっかり整っていた。
今、俺たちは、村のすぐ外に立っている。
「これがにゃーの相棒『ワタリガラス号』ですにゃー」
使者というのは女だった。ニャンダモのパイロットとは別人だ。
他のネコミミ族と同じように、民族衣装と仮面を身に着けている。
違うのは、黒くて大きい、牛のような動物を連れていることと、首から下げている白い人形だ。
「どこにそんな動物を隠してたんだ……」
「昨夜遅くに帰ってきましたのにゃー」
そんな都合のいいことがあるのか? 一日しか休まないで、この女と牛は大丈夫なのか?
「その人形は?」
「これは『つりっくま』と言って、釣りの神様ですにゃー。遠い昔の、神話の登場人物ですにゃー」
木彫りに色を塗ったもののようだ。その緩い顔立ちは、これは偏見だが、ネコミミ族が好みそうなイメージだ。
「一晩で何百匹も釣り上げたとか、いや逆に釣られたんだとか、森の神だとか、荒らし、もとい嵐の神だとか、色んな伝説があるのですにゃー」
この顔で、か。とてもそんな風には見えないが。
「まあ、おまじないですにゃー。これで食料には困らないのですにゃー」
小さな荷車に大きな樽を積んで、俺たちは出発した。ワタリガラス号は平気そうだ。
ちょっと歩いて振り返ると、まだ村長が立っている。
俺たちはこうして、エム先生を探す旅に出たのだった。 今回は休むつもりだったんですが、思い付いてしまった話
続きは・・・きっと・・・ >>705
お題:『樽』『さつまいも』『つりっくま』『ワタリガラス』『相棒』
【箱庭の探偵】(1/3)
ニ〇ニコで『つりっくま』をプレイしていた僕は、相棒が戻って来たのを確認すると座っていた酒樽から飛び降りた。
“ポイント”から離れた途端に手に持っていたスマホは接続が切れ、ただの万能電子装置に成り下がる。
いや、ネットが繋がらなっくなるってだけなんだけどね。
『ターゲットは市街地をテール河方面に向かってるぜ、お前の予想通りだったみたいだな! カケル!』
「……やっぱり、誘拐犯と繋がってたんだ。正直、予想は外れていて欲しかった」
とは言うものの、確信があったからこそのこの結果だ。半信半疑じゃ“見えなかった”だろうし。
僕、渡部 翔は、石畳にもアスファルトにも見える通りの道を駆けだした。僕の相棒でもあるワタリガラスのイブンは、バサバサと羽根をはばたかせながら、先導する様に上空を飛んで行く。
そう言えば、カラスに先導されたって神話は神武天皇だったけ? あれはワタリガラスじゃなくてヤタガラスだけども。
いつ見ても不思議な街並みだと思う。都内の繁華街の様にも閑散とした田舎道の様にも見える。
『シュレディンガーの箱庭』
誰が付けたのか、この世界はそう呼ばれている。何処でもありどこでも無い街。
“今は”ナーロッパじみた街並みを相棒のイブンに案内される形で僕はひた走る。
こうしなければ下手をすると辿り着けないからだ。
僕だって、相手の目的地がはっきりと分かって居るなら、目的地に辿り着けないなんて事は無い。
いや、はっきりと分かって居るのであれば“必ず”辿り着ける。
ここは、そう言う世界だ。
無限の可能性と不確実な現実が混じり合う『可能性』の世界。故に『シュレデインガーの箱庭』。
“僕”の認識では、何処に有るかはっきりとは分からないから、イブンに“目視”させ、さらにそのイブンを僕が“目視”する事で追跡が出来る様になる。
後は相手の出方次第。
目的地である『誘拐犯のアジト』がどこに有るかをハッキリと認識しているかどうかにかかっているんだけど、残念ながら、“彼”はアジトを知っているらしい。
確信を持てる程の証拠が手に入っているのか、誘拐犯と係わっているのでなければこうはいかない。
だけど、彼には証拠を集められるだけの有能さも伝手も無いから、つまりは後者の可能性しか無いって事だ。
「本当に、残念だ……」
『ん? 何?』
「いや、何でもない」
******
“いかにも”な赤レンガで造られた半地下の建物。随分とはっきりとした存在なのは、彼のイメージが固まっているのか、イメージの共有者が多いからなのか?
僕は、イブンが止まっている窓を見上げると、煉瓦壁に手を掛ける。窓までの距離は4m程。
僕はできる。僕ならできる。
そう念じながら、成功のイメージを頭に思い浮かべる。
次の瞬間、僕の体は窓を覗き込める所までよじ登っていた。
格子の嵌まった小さな窓から僕とイブンが頭を寄せて様子を伺う。
『ビンゴ!』
「だね」
薄暗い室内は座敷牢の様に成っていて、そこでは粗末な服を着せられた少年少女達が虚ろな目で、蒸かしたさつまいもだろうか? それをモソモソと食べている。 【箱庭の探偵】(2/3)
この不確定の世界では、逃げ様と思えば逃げられるのに、それをしないと言う事は、『ムリだ』と思い込まされる程の“教育”を施されてしまっているのだろう。
『面倒クサイ事に成ってんな』
「だね」
だとしても、彼等を取り戻すのが僕の受けた依頼だ。
なら、僕のやらなきゃいけない事は、少年少女達に“外には出れる”と言う事を教えてやる事だ。
確認し、認識する。そこに居る子供達を。僕がそこに佇むイメージを。
壁を掴んでいた手が空を切り、僕は少しバランスを崩しながらも座敷牢に降り立った。
蒸し芋を頬張っていた子供たちは、驚き、恐れおののいた表情で僕を見る。
「大丈夫、僕は君達を助けに来たんだ」
なるべく優しく見える微笑みを作りながら彼等に声を掛けた。
一瞬希望に目を輝かせるも、それはすぐに諦観へと変わって行く。すでに心が折れているのだ『あの大人達には敵わない』って。
だから僕の言葉も彼等の心に届かない。
なら、僕は見せてやろう『あんな大人達じゃ、僕には敵わない』って所を。
目を瞑り、“道”を思い浮かべる。BGMが欲しいな。皆が踊りたくなる様な楽しいヤツだ。
スマホを操作し、音楽が流れる。
絶望に染まっていた子供達が反応し、音楽を奏でるその小さな機械に釘づけになる。
「大丈夫! 僕と一緒ならここから出れる!! さあ! 聖者の行進と行こう!!」
僕の意図に気付いたイブンが、空中で器用に踊りながら先導を始める。
手を叩き、リズムを取る。笑顔で歌いながら僕は鉄格子に近付いて行く。そうだな、ここは魔法の様に不思議な感じが良い。いや、紙の奇跡の様にかな?
「あ」
女の子が声を漏らす。僕が鉄格子にぶつかると思ったのだろう。だけど大丈夫。
次の瞬間には女の子の目は驚きで見開かれた。
太い鉄の格子が、まるで僕を避けるかの様に曲がって行ったからだ。これは道だ。誰にも邪魔されない道だ。
「さあ、帰ろう?」
子供達が顔を見合わせ、だけど、帰れると言う希望に目を輝かせた。
『……無粋な奴等だぜ』
「やっと、お出ましですか?」
目の前は厳つい顔の男達とスーツの優男。そして僕等をここまで“案内”してくれた……
「保田刑事……」
「渡部くん」
困った様な表情で立ち尽くす保田刑事が居た。
「汚職警官ってのは、まぁ、“向こう”でも聞いた事は有りますけど、結構多いんですか? 刑事とヤクザの癒着って」
「君は敏すぎだ。無用な知識は寿命を縮めるよ?」
「おう、保田!! くっちゃべってねぇで、とっとと始末しろ!!」
無粋なチンピラが僕達の間に割って入って来る。……うん、ここも“スポット”の様だ。
現代日本じゃネットに繋がらない方が少ない。これだけ固定観念の強い所ならもしかしてと思ったけど、やっぱりそうだった。 【箱庭の探偵】(3/3)
彼等は、未だ日本に居ると勘違いしている。
僕は、ネットにつながった事を確認すると、それを引っ張り出す。たしか直前までやっていたのはつりっくまだったっけ?
ノソリと出て来た釣竿を持った熊が、ディフォルメの効いた表情で状況を把握できないチンピラに向かって針を飛ばす。
「な!! なんだこりゃぁ!!」
釣り糸でぐるぐる巻きにされたチンピラが叫ぶ。ごめんよ熊くん。そいつ外道だから点数には成らないんだ。
「さぁ!! 帰るよ!!」
僕のその声で正気に戻ったヤクザ達。だけど、これは通過儀礼だ。子供達が捕らえられていた『逃げられない』って認識を払拭する為の。
だから、出来るだけバカバカしく盛大にやらせてもらう。
足を払いひっくり返し、爆発させてアフロにし、イブンがつついて、熊が釣る。
その騒ぎに、涼しい顔をしていた優男も顔を青くして懐から銃を取り出した。
「どんな手品か知らないが、このバカ騒ぎを止めろ!!」
「ダメだよ? ヤクザさん、その拳銃は不良品だ。撃ったら爆発する事請け合いだ」
「!! ……う、うるせぇ!!」
ダーーンと言う銃声と共に拳銃が爆発する。
「疑問に思ったね? それじゃあダメだよヤクザさん。ここは認識で現実が変わる『シュレディンガーの箱庭』なんだから」
爆発した拳銃の銃口から花が咲き、優男は煤けてアフロになった。
そこに容赦なく熊の釣り糸が飛ぶ。
ヤクザ達は全員が釣り糸で縛り上げられ天井から吊るされた。心なしか熊も満足そうだ。
腰を抜かし、僕を見上げる保田刑事が奥歯をカチカチ鳴らしながら、怯えた様に口を開く。
「お、お前は、何なんだ!!」
その言葉に僕は肩を竦めた。
「名乗りませんでしたっけ? 探偵ですよ?」
******
何処でもありどこでもない街。無限の可能性と不確実な現実が混じり合う『可能性』の世界『シュレデインガーの箱庭』には、一人の探偵と相棒のカラスが住んでいる。
どんな事件も必ず解決してくれると言う、その探偵を人は『箱庭探偵』と呼んだ。 お題→『樽』『さつまいも』『つりっくま』『ワタリガラス』『相棒』締切
【参加作品一覧】
>>717【あなたは最高の相棒】
>>747【脱獄した俺は未開の星で帝国相手に無双するかも知れない/第六話】
>>750【箱庭の探偵】 ではでは、、過疎に追い打ち! 進行イライラ! しかし!!
通常お題5つ、よろしくおながいします・・・
お題安価>>756-760 ☆お題→『マッハ』『あやかし』『マツキタツヤ』『連没くん』『ストレス解消』から1つ以上選択
☆文字数→3レス+予備1レス以内に収めれば何字でも可。
1レス約1900字、60行が上限。
☆締め切り→8/23の22時まで。
締め切りを過ぎても作品の投稿は可。
【見逃し防止のため、作品投稿の際はこのレスに安価してください】 なんだこのお題w
お題、作品、感想など、ありがとうございます
クソリプみたいなのはありがたくないですが、そちらもまぁ、ありがとうございます
過疎過疎言いつつ、レギュラーもゲストもいるわけで、ここから這い上がることはできるはず
当スレは皆様のご協力で成り立っております
まだまだ残暑厳しい! ですが、無理せず乗り切っていきましょうー >>750
いやーーこれは助かる、かなりご機嫌な感じの名作で助かります
くま最初だけかと思いきや、最後は盛大にw
こういう世界観の話には憧れますが、自分で書くと今一つなので、なかなかいい感じ >>747
相変わらずの摩訶不思議で不条理な猫耳オッサン達ですねw
この囚人の物語が何処へ向かうのかは「神のみぞ知る」のでしょうかね?
>>763
感想有り難うございます
本当は、エゴを失ってイドの怪物と化した保田刑事との対決とかも書きたかったのですが
色々と無理でしたorz 連続でレスをされる事で
良レスが埋まってしまう事らしいですよ 有り得ない誤字というネタか、ネームが連続で没になった人かw
>>765
感想ありがとうございます
すべてはお題次第ですw 『つりっくま』『ワタリガラス』『マツキタツヤ』が意味不明
お題はもっと汎用の利くシンプルなものにしてよ 意味ってことで言えばググればいいんだけど、これで書かせる気あるんか、というのは正直w 名詞に偏る
動詞2つ
形容詞ひとつ
バラバラで5つ すまん書きかけで送ってしまった。
お題で思ったのがやっぱり名詞に偏っていると言うこと
うまく行くかわからんけどもっと品詞をばらけさせたほうが多様なお題が出るし、使いやすいんじゃないか?
名詞ばっかだとそれを作中に出すだけになりがちだし
名詞、代名詞、動詞、形容詞、形容動詞、副詞、感動詞、接続詞
いろいろあるんだからどれを何個とか決めて募集してみてもいいかも 代名詞
接続詞
感動詞
なんて種類少なくてすぐネタ切れしそう 実際、キャラクター名や商品名は避けて貰いたい所ですよね
過疎スレ故に指摘されてはいませんが、普通に著作権侵害ですし >>773
それに近い形で最後にやったのが、前スレ813ですね
品詞で募集ってのは斬新なアイディアですけど、ざっくりし過ぎかも知れない
何か指定しての募集は、しばらくやってないので、次回やっても良さそうです!
>>775
実は著作権も商標権もセーフなのですよw
名前には著作権がないし、商品名を出しても、それは対象物を話題に出しているだけなので
ただ書きにくいのは間違いない>< 考えたんですが、品詞募集で行けそうな気もします
名詞2、形容詞または形容動詞2、動詞1、とか >>761
お題:『マッハ』『あやかし』『マツキタツヤ』『連没くん』『ストレス解消』
【古今おとろしばなし】(1/2)
昨今は科学万能社会となり、迷信は駆逐され、“あやかし”などと言う物は居なくなったと言われる。
だが、それは本当だろうか?
これは、私が先日出会った妖怪の話だ。信じるも信じないも貴方次第だが。
【その一】
何時もの通り会社から帰宅した私は駅前の通りを歩いて居た。蒸し暑く、ややぼうっとしていたのは確かだろう。
ふと、音が途切れたと思ったその瞬間だった。
『うわんっっっ!!!!』
「!!」
耳元でそんな大きな“音”が聞こえた。
思わずよろけ、周囲を見回す。
そんな私に周囲の人間は、奇異の視線を投げかけたりはするものの、自分と同じ様にその“音”を聞いたような様子は無かった。
(ああ、これが『うわん』か)
唐突に「うわん」と声を掛けると言う妖怪。自分はそれに行き当たてしまったのだろう。
ただの耳鳴りだと言うのは簡単だ。だが、これが妖怪の仕業ではないと証明する事は、私には出来ないのだ。
【その二】
小腹が空いた為、私がコンビニへと行った帰りだった。サンダル履きでぺたぺたと歩いて居た私は、その足音が「ぺたぺた」『ぺたぺた』と二重に聞こえて居る事に気が付いた。
誰かが歩いて来たのかと思い後ろを窺うが、特に人影など無い。等間隔で照明が煌々と照っているのだから、闇に紛れている、と言う事も無いだろう。
ふと、『べとべとさん』と言う妖怪の事を思い出し、小声で「べとべとさん、先へお越し」と呟いてみた。
しばらくじっとしていたが、特に何が起こる事も無い。
(まぁ、当たり前か)
そう思って、ふと視線を上げた先の暗闇に、一瞬、白い靄の様な物を見た気がした。気のせいかもしれないし、そうでないかもしれない。
ただ、その後「ぺたぺた」と言う足音が二重に聞こえなくなったのも確かなのだが。
事例としては少なすぎるかもしれないが、これが私が最近行き合ったあやかし話ではある。
これを気のせいだと切って捨てる事は簡単だ。
だが、果たしてこれらは本当に気のせいなのだろうか? 【古今おとろしばなし】(2/2)
インターネット上の話もある。
例えば『連没くん』と呼ばれる存在だ。ツイッターや5ch上で連続でレスを書き込むのはあまり褒められたマナーではない。
連投する事で、他者の話題が埋没してしまう為でもあるが、たった一人の人間がずっとレスを入れ続けている場に書き込むのは、何と無く気まずいからだ。
だが、この連没くん、本当に実在する人間なのだろうか?
もしかしたら、ストレス解消の為に書き込み続けているだけなのかも知れないが、マナーとして問題があると分かっているはずなのに書き込み続けるものなのだろうか?
かつて電話では、語り初めに「もしもし」と訊ねてから話し始めた。
これは、あやかしの類は「くり返し言葉」を使えないと言う説から来て言うと言う。
「もしもし」つまりは「申します申します」と言う言葉に、同じ様に「申します申します」とくり返し言葉で返せない者はあやかしだと判断する為だ。
だが、このツイッターや5chでは、そんな確認をする者は居ない。
「マツキタツヤ」の事件では、おそらく彼は「魔が差した」と言う事に成るだろうが、この「魔が差した」の“魔”も、妖怪の事を指す。
古くは神話の時代の八岐大蛇や両面スクナ。江戸時代に入っての豆腐小僧や泥田坊。戦後に現れた口裂け女や赤マント。平成に入っての花子さんやマッハ婆。
近年ではくねくねと言う存在もある。
果たして、これらが無くならないのは、本当に迷信の存在だからなのか?
今、本当に私たちの傍らに、それらの存在が居ないと、本当に証明できるのだろうか? お題→『マッハ』『あやかし』『マツキタツヤ』『連没くん』『ストレス解消』締切
【参加作品一覧】
>>783【古今おとろしばなし】 では、、早速ですが品詞募集をやってみます
>>787、>>788 名詞
>>789、>>790 形容詞または形容動詞
>>791 動詞
事故に注意 ☆お題→『絆創膏』『ハサミ』『荒い』『快晴だ』『走る』から1つ以上選択
☆文字数→3レス+予備1レス以内に収めれば何字でも可。
1レス約1900字、60行が上限。
☆締め切り→8/30の22時まで。
締め切りを過ぎても作品の投稿は可。
【見逃し防止のため、作品投稿の際はこのレスに安価してください】 なんとか集まった、、お題や作品など、ありがとうございます
ドラマのあるスレ、、綱渡り感が続きますが、引き続きよろしくです >>783
ともかくベテラン氏ならやってくれるって信じてました・・・!
『あやかし』が良かったのか、後半一気に消化w
こういう話でいつも思い出すのが、墓場の横にカラオケボックスが建っちゃう歌ですね・・・ 感想有難うございます
うるさくて、お化けが迷惑する歌ですねw
実はお題を消化するだけなら後半だけで良いと言うorz
はい、遭遇した不思議体験を書きたかっただけです >>794
お題→『絆創膏』『ハサミ』『荒い』『快晴だ』『走る』
【駄目な短編小説の例】
ああ、今日は快晴だ。
……走るか。
走った。こけた。
「痛っ!」
荒い息のまま手を見ると、血が流れている。
こけた叢にハサミが落ちていた。
これのせいか。腹立たしい。
公園で血を洗い流し、絆創膏をはった。
慣れない事はするもんじゃないと思った。
******
>>
文章が稚拙な上、唐突に話が始まっている為、主人公に感情移入がしづらい
>>
走って転んで怪我をしたと言う話作りだとしても、必然性が欲しい
>>
ナニ駄文書いてんだ? ボケ
>>
日常の何気ない1コマが描かれていて、親近感が湧きます
>>
擁護する意味無くね? ちゃんと指摘した方が作者のためになると思うよ
>>
これこれ喧嘩は止めなさい >>799
ここ最近のスレを表していてとてもいい作品だと思いました >>800
感想有り難うございます
何の風刺なんだかと言うw
結局これも内輪ネタと言えば内輪ネタですね >>802
感想、有り難うございます
思い付いてしまったので
書かずにはいられませんでしたw >>804
去年の秋頃に急にいなくなってしまった
いないとすごく寂しいわ >>794
使用お題→『絆創膏』『ハサミ』『荒い』『快晴だ』『走る』
【だめなあそびのれい】
ああ、きょうもかいせいだ。
……はしるか。
「こらー! かいせいくん! ハサミでそんな風に遊んじゃ駄目でしょ!」
はしった。こけた。
「いたっ!」
ハサミのはがてにあたった。
「ほらー、だから言ったでしょ」
あらいいきのあらいせんせいが、ばんそうこうをもってやってきた。
「けがしたんじゃないの? 見せなさい!」
すこしあかくなっただけで、けがはしていなかった。
「ここがあしで、ここがあたまだよ」
「そうだね。だけど危ないから、ハサミでお人形ごっこしたら駄目よ」
そういわれて、ハサミをうばわれた。
ハサミをはしらせるもんじゃないとおもった。 >>807
まさかのリファインですねw
唐突さを子供特有の突飛な行動に置き換え、経験不足故の短絡的思考での危ない遊びに……
そしてどこか生意気な感想で終わると言うw >>808
感想ありがとうございます
ネタに困った時の常套手段ですw >>749
お題:『絆創膏』『ハサミ』『荒い』『快晴だ』『走る』
【とある捕り物の一幕】(1/2)
深い森の中、一人の少女が息を切らせながら走っている。
こんな森の奥深くには到底似つかわしくない豪奢なドレスを纏い、青い顔をしながらも後ろを振り向きながら必死で足を動かしていた。
左程経たずに、彼女は三面が切り立った岩に囲まれた崖下へと到着する。その壁面の正面を見、少女はホッと胸を撫で下ろした。
「お〜や、おや。自らこんな逃げ場のない所に来るとは、実はこの後の展開を期待していたのかなぁ〜?」
下卑た声に少女が振り向く。
そこには質の悪い皮鎧とボサボサの髪、そして無精ひげを生やした武骨な男達が立って居た。
「わ、わたくしがレンフィート公爵息女、アリアルーナ・フォン・レンフィートと知っての狼藉ですか?!」
気丈にも少女、アリアルーナが声を上げる。
「ひゃはは! こいつ、何にも分かってねぇぞ!」
「そうそう、御息女だって知らなかったらお許しになられるんでちゅかぁ?」
あざける様に言う男達。その言動が、彼女を狙っての事だとハッキリと告げていた。
「ま、アンタが悪いんじゃねぇんだがな、運が悪かったと思って諦めてくれ」
そう言って男達がアリアルーナに近付いて行く。
ニヤニヤと下卑た笑みを浮かべながら。中にはこれから起こす陰惨な情事を思い浮かべ、荒い息を吐く者も居た。
「ひっ」と、アリアルーナの口から短い嗚咽が漏れる。
「……オッケェ、そろそろ良いぞ、アリア」
「! 誰だ!!」
男達が声の方を振り向く。
そこには黒髪の青年が立って居た。この国ではまず見ないが、洗練されていると感じさせる衣服をまとい、やや黄味がかった肌の色をしている。
「空は青天、快晴だ!! お天道様も見下ろすこの日も日中に人攫いたぁ、この東吾 仲道、見逃すこたぁできねぇな!!」
「何だぁ? 酔っぱらってるのか?」
「良い、どの道、見られたからには始末しろ!!」
お頭らしき男の声で、後ろにいた2人が仲道に切り掛かる。だが、刃物を振り上げる男達にまるで怯みもせずに、仲道は男達の懐まで一気に走ると、振り下ろされた剣をヌルリと避けむしろその手を捻り上げる様にして無造作に放り投げた。
「な!!」
驚く男達に「遅い!」と呟いた仲道は、そのまま更に2人を冗談の様に両側の岩に叩き付けた。
「くっ!! 公女を!!」
このまま仲道の相手をするのは分が悪いと思ったのだろう。お頭がそう声を上げ、手下の1人がアリアルーナの元に走る。
が、すぐに「ぐぎゃ!!」と言う声が聞こえ、お頭は思わずアリアルーナの方を向く。
そこには、アリアルーナが近付いていた手下を蹴り飛ばしている姿があった。
絆創膏を頬に貼ったアリアルーナは、先程まで怯えていた様子とは打って変わって、強気な瞳に闘志を滾らせた様子で睨んでいる。
「まったく、気に入らないわよね! 寄ってたかって女の子一人を追い詰めようだなんて、でも、そのおかげでこうやって挟み撃ちに出来たんだから良かったのかしら?」 【とある捕り物の一幕】(2/2)
その言葉で、男達は自分達が罠に嵌められたのだと気が付いた。
「くそ!! 影武者か!!」
「はぁ?」
思わず口を出たお頭の言葉に、アリアルーナの眉間に青筋が立つ。
「だ・れ・が、影武者よ!! このわたしの高貴な佇まいが見えないの!?」
その言葉に反応したのは誰であろう仲道だった。
「ぶひゃっひゃっひゃっひゃ!! ああ、わかるわかる。そのアリアが公爵令嬢だなんて思わないよな。でも、そいつ、まごう事なき御息女なんだぜ」
そう、このアリアルーナは間違いなく本人だった。だが、あまりにもお転婆だった彼女の性格に手を焼いた彼女の両親が、その性格を封印したのである。
そして、彼女の本来の性格を表に出す為の“キー”と成るのが、今、彼女が頬に貼っている絆創膏なのだった。
「まぁ、いいわ。ともかく、アンタらはここでぶちのめさせてもらうから」
彼女の怒りに、思わず男達は顔を青くした。
******
縛り上げられた男達が公爵家の騎士たちに引っ張られて行く。
「ああ、もう! 頭にくる!!」
「まぁ、そう言うなよアリア、こうして全部が上手く行ったんだからさ」
「違うわよ! 何でわたしが封印されてる時は公爵家息女だって疑いもしなかったのに、本当のわたしが出た途端に影武者だって思うのよ!!」
「……」
それは言わずもがなだろう。仲道はそう思ったが、賢くもそれを口に出す事は無かった。 >>794
使用お題→『絆創膏』『ハサミ』『荒い』『快晴だ』『走る』
【夏・山村・禁域】
https://ncode.syosetu.com/n9105gl/ KASASAGIじゃないのに書き込めてる?
なんで!? お題→『絆創膏』『ハサミ』『荒い』『快晴だ』『走る』締切
【参加作品一覧】
>>799【駄目な短編小説の例】
>>807【だめなあそびのれい】
>>810【とある捕り物の一幕】
>>814【夏・山村・禁域】 と、、ともかく、通常お題5つ、、よろしくです
お題安価>>818-822 ☆お題→『マダガスカル』『意味がわかると怖い話』『ご都合主義』『水素水』『もてはやす』から1つ以上選択
☆文字数→3レス+予備1レス以内に収めれば何字でも可。
1レス約1900字、60行が上限。
☆締め切り→9/6の22時まで。
締め切りを過ぎても作品の投稿は可。
【見逃し防止のため、作品投稿の際はこのレスに安価してください】 進行的には、規制が機能しなかったのが衝撃と言うか、軽くホラーなんですが・・・
お題、作品、感想など、ありがとうございます
引き続きお題スレをよろしくー >>810
とても率直に言って、お題に何かがありますよねw
『走って』何かをする、読み替え、キーアイテム!
このキャラは好きw >>814
夏にふさわしいホラーですね
襲い来るのは禁忌を犯した者に対する天罰か、それとも古の怪物か?
>>825
感想有り難うございます
あれこれ悩んで、今の設定に落ち着いたのが締め切り2時間前と言うていたらくorz >>826
感想ありがとうございます
季節感はなんとか出せたと思いますが、肝心の怖さが・・・ 実は前回の品詞募集は、企画自体は成功だったと思ってる
次回の企画はどうしよう・・
特に意見がなければ、最後の一文指定でもやろうかと思ってます
一年近くやってないので そう言えば最近、過去にリンクで投稿された作品を調べたんですけど、大体は残ってますね
消えてるのもあって悲しかったけど;;
読みたいこともあるので消さないで欲しい・・・ 最後の一文は最初の一文よりはるかに書くのが難しそう
お題出す人は極力書きやすそうなのをおなしゃす >>829
>実は前回の品詞募集は、企画自体は成功だったと思ってる
私はあの企画、失敗だと思いますね
理由は言う気にはなりません
どうせ私の意見なんて聞く耳を持たないでしょうし >>833
(自分で出題して、自分で書いてもいいのよ・・・)
>>834
スルーしても悪いから反応しておくけど、、反応するだけ無駄っぽいねw >>823
お題:『マダガスカル』『意味がわかると怖い話』『ご都合主義』『水素水』『もてはやす』
【喫茶in天然系】
喫茶「マダガスカル」は、この店のオーナーがマダガスカル産のコーヒー『ブルボン』に惚れ込んでソレを出す喫茶店を造りたかった為に開店したと言う趣味性の強いお店だった。
残念ながら、ブルボン種は、絶滅に瀕した事が有り、今ではほとんど輸出されていないコーヒー豆であり、この喫茶店のメニューには載っていない。
極めて稀に入手できた時、幸運な一部の常連客が、マスターの厚意で飲ませて貰える事が有るだけだ。
しかし、ブルボンこそ無いものの、マダガスカル産のジャスミンティーや、別のコーヒーなどは置いてある為、通常はそれらが提供されている。
店内は、マスターが自ら集めたマダガスカルの品々で溢れており、喫茶店内に流れるBGMもそれに準じていた。
「とにかくすごいんだって!!」
「へぇ」
そんな喫茶店の一角で、天城 優は恋人の山根 心の話を聞いていた。向かい合う二人の間には幾本のペットボトルが並び、どうやら心は、そのペットボトルに入っている水素水と言う水について絶賛していた。
『美容に良い』『健康になる』から、『睡眠不足が解消される』『疲労回復効果がある』とほめそやす姿を見ていると、とてもでは無いが優には(胡散臭い)と言う感情しか沸いてこなかった。
「とにかく、試して、飲んでみてよ!」
そう言って心がペットボトルの蓋を外した丁度その時だった。
「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
隣にいた若い夫婦の奥さんが、夫に“何か”をぶちまけたのだ。
ツンとする臭気に、優は咄嗟に(酸だ)と思い水を掛けるべく周囲に見回す。コーヒーなど論外。コップの水も少なすぎる。次に視線を移した場所には、心が蓋を開けたばかりのペットボトルが目に入る。
「心!! それ!!」
「は、はい!!」
優は、ソレを旦那さんの方にぶちまけた。
「は、はははははははは!! それ、硫酸だから!! 水なんて掛けたらもっとひどい事に成るから!!」
硫酸は水と反応すると高熱を発生させる。その奥さんは、旦那さんが焼けただれる事を確信し高笑いをする。
だが……
「え?」
ペットボトルの水素水を反応した硫酸は、白いドロリとした物に変化し、完全に中和されたのである。
そこに居た全員が唖然とした。
だが、とにかく旦那さんは、一命をとりとめたのだった。
******
騒動の原因は、旦那さんの浮気が原因だった。この夫婦は、何度も「分かれる」「別れない」の言い争いをして来たのだが、この日、奥さんがついに我慢の限界に来てしまったらしい。
態々硫酸などを用意して来たのも、余程腹に据えかねての事だろう。この日、心が水素水のペットボトルと、趣味の石鹸作りに使う苛性ソーダ水とを間違って持って来て居なかったら、中和など出来なかっただろう。
果たして、良かったのか悪かったのか。 >>837
すごw 他もいいですけど、特に『ご都合主義』の消化が完璧だった
どうやって思い付いたw >>823
使用お題→『マダガスカル』『意味がわかると怖い話』『ご都合主義』『水素水』『もてはやす』
【聖女として召喚されましたが外れスキル『水商売』のせいで神殿から追い出されたので水を売って暮らします】
https://ncode.syosetu.com/n2608gm/ まーた遅刻すみません
名前欄もトリップ外すつもりが入れちゃってるし お題→『マダガスカル』『意味がわかると怖い話』『ご都合主義』『水素水』『もてはやす』締切
【参加作品一覧】
>>837【喫茶in天然系】
>>839【聖女として召喚されましたが外れスキル『水商売』のせいで神殿から追い出されたので水を売って暮らします】 では、、約一年ぶりの、最後の一文指定です
お題安価>>843-846
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