個々のジャンルにおいて当然良い作品はまだまだたくさんある、ということは踏まえて言うけど、なろう系って別に歴史の特異点や突然変異として現れたんじゃなくて、日本のエンタメ業界の中にあるダメな部分、劣化した部分が最も端的に表出したものでしょ。

だから当然、「全体としての劣化」はあるよ。

言い方を変えるならエンタメ業界全体が劣化してなかったら、こんなものが商業で成立するわけないんだよ。
ネットの片隅によくある、キモい連中のキモい素人創作で終わってる。本来ならね。

それは一つには長年にわたるデフレ、不況で、受容する側の感性が劣化、摩耗してるというのと、出版、提供する側の懐事情が悪化してるというのもある。
要するに、
「粗製濫造で低品質なモノをバカ相手に大量に売る」
「それらを受容し続けたバカが、益々感性と価値観を歪ませ、劣化させ、よりバカになる」
てのの繰り返しが常態化してる。
で、そこから、非なろう発の商業作品のなろう化がどんどん進んでいる。

ま、バブルの頃も 当然そういうのはあったけど、その頃の粗製濫造は、端的に言えばただの手抜き粗悪品だった。
今はなろう系に代表される、
「オタクにありがちな歪んだ世界観、それまでは成人向けでしか成立しなかったような言い訳正当化まみれのゲス作品」
と言う醜悪なものにフォーカスが合わせてあるから、余計キモイ。