「物語とは実人生の仮想シミュレーションである」
と言う考え方、と言うか作劇論がある。
それは、読者や鑑賞者が自分も経験した、あるいはまだ未経験だが経験しうる悩みや葛藤、試行錯誤な軋轢……といったものを折り込まないと、共感や感情移入を生み出せない……ということ。

例えばジャンル、題材がゾンビものであったとして、そこで「蘇った死者と戦う」なんてのは荒唐無稽な絵空事。
だけども、そこで生まれる葛藤や 現実的でなければならない。

状況設定や舞台立てが現実離れしていればしているほど、そこに生まれる悩みや葛藤が現実的でなければならないんだよね、本当は。

だからなろう系、ナロタジー異世界モノって、そういう現実的な悩みや葛藤を全て排除してる時点で、物語としての最低限すら成立してない。
それが、「あれは物語ではなく、妄想ゲームプレイ日記」と揶揄されところ。