安価・お題で短編小説を書こう!10
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安価お題で短編を書くスレです。
■お題について
現在、毎週日曜日の午後22時に前回のお題を締め切り、新しいお題を安価で決める方式を取っています。現時点での募集お題はスレ主によるレスを確認してください。
■投稿方法
使用お題と【】でタイトルを明記してください。決めていなければ【無題】でも可。
作品は3レス+予備1レス以内で。レスが2つ以上に別れる場合は分かりやすいよう番号を振ってください。
※R18は板ルールで禁止です。
■「小説家になろう」等への投稿について
同一内容を別サイトへと投稿する行為は認めています。
その際、権利者以外が5ch上から無断で転載したものと区別するため、出来る限り【当スレへ投稿する前に】投稿してください。
当スレへ投稿せず、別サイトへ投稿してリンクを貼るのも可。
リンク先のタグに『お題スレ投稿作品』を入れ、使用お題、タイトル、URLを書き込んでください。
※なろうのURLで書き込めない場合は、KASASAGIのURLで代替してください。
■前スレ
安価・お題で短編小説を書こう!
https://mevius.5ch.net/test/read.cgi/bookall/1508249417/
安価・お題で短編小説を書こう!2
https://mevius.5ch.net/test/read.cgi/bookall/1511408862/
安価・お題で短編小説を書こう!3
https://mevius.5ch.net/test/read.cgi/bookall/1522770910/
安価・お題で短編小説を書こう!4
https://mevius.5ch.net/test/read.cgi/bookall/1529860332/
安価・お題で短編小説を書こう!5
https://mevius.5ch.net/test/read.cgi/bookall/1541947897/
安価・お題で短編小説を書こう!6
https://mevius.5ch.net/test/read.cgi/bookall/1557234006/
安価・お題で短編小説を書こう!7
https://mevius.5ch.net/test/read.cgi/bookall/1572191206/
安価・お題で短編小説を書こう!8
https://mevius.5ch.net/test/read.cgi/bookall/1585490648/
安価・お題で短編小説を書こう!9
https://mevius.5ch.net/test/read.cgi/bookall/1601823106/ ☆お題→『寮母』『ラズベリー』『カンパニー』『トランジスタグラマー』『戦場』から1つ以上選択
☆文字数→3レス+予備1レス以内に収めれば何字でも可。
1レス約1900字、60行が上限。
☆締め切り→7/11の22時目安。
締め切りを過ぎても作品の投稿は可。
【見逃し防止のため、作品投稿の際はこのレスに安価してください】 ところで結局うやむやになってますが、新しい進行は引き続き募集しております
・安価でお題を取るだけの簡単なお仕事です
・できれば半年くらいは続けられる方
・過疎でも泣かない方
・トリップを付けて立候補してください
募集要項は以上です
お題の取り方も締め切りの時間も、進行が自由に決められます
個人的な希望として、スレの最後は引き続き作品一覧で埋めてもらいたいですが、必須ではありません
よろしくお願いします 0勢いになってしまったw
前スレ993
ジャンル指定は、1スレに1回はやるようにしてますー
安価のテンプレがあって、使わないと行方不明になってしまうので・・・ シンドかったら10で終わりにしたら?
誰も三代目さんを非難しません >>7
別にしんどくはないんですが、いつまでも同じ人間が進行というのも芸がないと言うか
ただ書き手も同じ人たちなので、進行だけ変えてもねー、という話もあります^^; 最後に投稿した人が次の進行役をやるとか
22時過ぎてから最初の5レスがお題で、5レス目書いた人が集約用のレスするとか
「950踏んだらスレ立て」みたいに自動化できるんではないかな >>9
なるほどそれは面白いかも知れない
んー、でも初見(いれば)だと、毎回進行が違うと混乱しそうです
名前欄かレスの一行目とかで工夫するとか
進行は(来れない時を除いて)必ず一人を任命して回すものだと思ってたので、そういう発想はなかったです >>2
☆お題→『寮母』『ラズベリー』『カンパニー』『トランジスタグラマー』『戦場』
【決勝戦】
ウフフ。私のことを覚えているかしら、皆さん?
覚えていたとしても、わからないでしょうね。幼かったあの頃とは見た目が相当変わったからね。ウフフ。日本語で言うボンキュッボンになったでしょう? 背はあまり伸びなかったけど、私みたいな女性を表す褒め言葉として日本ではトランジスタグラマーって言い方があるらしいわね。ウフフ。そう、昔、世界一幼女決定戦で華々しく初戦敗退したあの美幼女よ。
そう、私の名前はジェシカ。ウフフ。ジェシカ・アルバじゃないわ。若い頃の彼女に似てるってよく言われるけど、私のほうが美人で可愛いわ。
私の名前はジェシカ・クリキントン、アメリカ人よ。え? 知らないって? ……まぁ、いいわ。自己紹介してあげる。フフ。生まれはラスベガスで職業は表向きはギャンブラー、裏の顔は某カンパニーの工作員よ、これは内緒ね。ちなみにだけどカンパニーってのはCIAの……あら口が滑っちゃうとこだったわ! ウフフ。
今、私は日本にいるの。何しに来ているかって? ひとつはまず師匠に会うためよ。15年ぶりかなぁ。あの時師匠は30歳、私はまだ8歳だったわ。
師匠に語学を教わったのよ。そのお陰で私は現在、世界中すべての言語を理解できるの。ブドゥフ語だってパイワン語だってペラペラよ。師匠は言ったわ。「難しく考えるな。感じろ」ってね。最初は意味がわからなかったけど、やれば出来るものね。アゼルバイジャン人やパイワン族になりきっちゃえばいいってわかったの。凡人にはわからない境地でしょうね。ウフフ。
そして日本へ来た一番の目的はもちろん、女子総合格闘技大会の決勝が行われるからよ。
チャンピオンは日本の美袋ユウ。挑戦者はロシアのエカチェリーナ。なんてこと! 私が華麗に初戦で敗退した、あの、19年前の世界一幼女決定戦と同じ組み合わせよ!
もちろん観戦しに来たんじゃないわ。私格闘技なんかに興味ないもの。目的はこの決勝戦に便乗したギャンブルの開催よ。私が元締めよ。あなたはどちらに賭けるのかしら? ウフフ。
あら? 観客席に懐かしい顔を見つけたわ。話しかけてみるわね。
「ハイ。リー・チェンナじゃないの。お久しぶりね。私が誰だかわかるかしら?」
チラリとこっちを見てから無視されたわ。まぁ、わからないのも無理ないわね。四歳の時以来だもの。それでも私は彼女がわかったわ。だって色気も何もなくて、まるで四歳の時のまんまなんだもの。ウフフ。私と違って成長してないのねぇ。
あら。その隣にいるのは……世界一美幼女と言われたエラ・フレイヤさんじゃないの。奇遇ね。話しかけてみることにするわ。
「ハイ、エラさん。お久しぶり。私が誰だかわかるかしら?」
「ごめんなさい、わからないです」
すごく申し訳なさそうに言われたわ。まぁ、わからないのも無理はないわよね。
「ジェシカよ。ジェシカ・クリキントン。セクシーになりすぎたからわからなかったかしら?」
「ごめんなさい、やっぱりわからないです。ごめんなさい」
……まぁ、いいわ。別に覚えられてなくたって。
私はギャンブルさえ出来ればそれでいい。
さて、リング上には既に2人の戦士が登場しているわ。
白い空手着に身を包んだ美袋ユウと、黒いノースリーブにカーキグリーンのトレーニングパンツ姿のエカチェリーナ。ウフフ。これからあの湖のように綺麗なマットの上が戦場となるのね。私はラズベリー・パイでも食べながら勝敗を見守るとするわ。
「ジェシカたん」
声をかけられて振り向いた。
懐かしい顔がそこにあった。
「美靴師匠」
私は日本語で彼女の名を呼んだ。
私の語学の師匠、海宮美靴(かみやみくつ)師匠。今は何かの寮の寮母さんをやっていると聞いた。
45歳になってるからもうおばあちゃんみたいになってるかと思ってた。現代の美容整形の力って凄いものね。 >>2
お題:『寮母』『ラズベリー』『カンパニー』『トランジスタグラマー』『戦場』
【G戦場のナロウ】(1/2)
あちらこちらで怒声が飛び交い、秒刻みで断末魔の悲鳴が響く。
敵、味方共に死者も負傷者もダース単位で作られ続ける戦場で、天宮院 鏡介は渋面を作っていた。
「隊長!! 突撃の命令はまだですか!?」
「まだだ、向こうの動きが無い」
敵、『カンパニー』と呼ばれるその組織は、突如として全世界に対し宣戦を布告して来た。
「正統なる秩序の復権を」それがカンパニーの言い分ではあるが、しかしそんな言い分など、当然、今の人類には知った事では無い。
これまで平和に生活して来たにも拘らず、唐突に「自分達に従うのが当然だ」などと言いだす相手の言葉など、到底聞き入れる事など出来はしないだろう。
それも、暴力で頭ごなしに命令して来る相手であれば尚更だ。
「敵、“ピラー”動き在りました!!」
その報告に鏡介が獰猛な笑みを浮かべる。
「悪い顔に成ってるよ、キョー」
「う……」
隣で待機しているマリューダ・エルヴィンの言葉に、鏡介が思わず顔を顰めた。
「でも、“幻獣種”さえ倒せば、ここでも闘いも終わりだしね、気持ちは分からなくはないかな?」
「だろう?」
「って、言っても、キョーは、寮母さんに会える事の方が大切かな?」
「そ、そんな事はねぇよ?」
“ピラー”……カンパニーの宣戦布告と共に地中から現れたその巨石群は、その内部からファンタジーゲームや神話伝説などでおなじみのモンスターを生み出し、人類を蹂躙し始めたのだ。
そう、今、人類が戦っていえるのは、そんなモンスター達だったのである。
だが、例え伝承や物語で知られるモンスター相手だったとしても、それで人類が希望を捨てる事は無かった。
それでも、抵抗し、対策を練り、対峙して来たのである。
だが、そんな人類なの奮闘など笑い飛ばすかの様に、更なるモンスターがピラーからは現れたのである。
それが“幻獣種”。伝説に謳われる巨大モンスター。
だが、それでも人類は、それに対抗する手段を探し、そして遂には、その発見に至ったのだ。 【G戦場のナロウ】(2/2)
「良し!! 『ナローフォース』出撃だ!!」
「「「了解!!」」」
カタパルトから射出されるのは4人の人影。ナローフォースと呼ばれる、その少年少女は、ピラーに対する人類の切り札だった。
ある科学者がピラー及び幻獣種を秘密裏に分析した結果、ある、未知の物質を発見する事に至った。
それが『ナローポシビリティー』。
発見者であるナロウシュ・ロリスキー博士の名前から名付けられたその物質は、人類の思考を現実化する性質があった。
恐らく、ピラーや幻獣種出現に関わるであろうそれは、しかし、10代の若者にしか扱えない代物だった。
いや、正確にな、それ以下の年齢では暴走する確率が高く、それ以上の年齢では、現実に即した物しか実現化できなかったのだ。
「先ずは私から行っくよぉ〜!!」
そう声を上げたのはミッチェル・イブンモス。身長そこそこながら豊かな胸部と腰つきの、いわゆるトランジスタグラマー……いや、今風に言えばロリ巨乳の少女だ。
ガントレットをガインッと鳴らし、その表面を加熱させると、背部スラスターを加速させ、ピラーから出現し始めていた幻獣種に一撃を加える。
「った、かったーい!!」
「ミッチェル!! 退いて!!」
言うが早いか、瘦身、銀髪の少女マリューダが、バックパックからハルバードを取り出し、幻獣種の頭部を薙ぎ払う。だが、グランと頭を振りこそはしたが、その刃が食い込む事は無かった。
続く鏡介がその腰に差した刀を抜く。
青く揺らめく刀身を一気に引き抜くと、それを逆袈裟に振り抜いた。
プシャ!!
幻獣種の首に血煙が舞う。
だが、致命傷には程遠かったらしい。
幻獣種が、反撃をせんとその前足を振り上げた。
「まず!!」
「きゃ!!」
「チッ!!」
ターーーーン!!
甲高い音が響き、幻獣種の狙いが僅かに逸れる。その隙に、三人はそれぞれ散会した。
「サンキュー! ロベリア!!」
鏡介の言葉に、アサルトライフルを構えた金髪碧眼の少女、ロベリア・フェルツゴビナが親指を立てた。
「よっしゃ!、仕切り直しだ!!」
「とっとと、倒してぇ、寮母さんにラズベリーパイを作って貰わなくっちゃねぇ〜!!」
「バカ、ミッチェル、それはフラグだ!!」 お題→『寮母』『ラズベリー』『カンパニー』『トランジスタグラマー』『戦場』締切
【参加作品一覧】
>>11【決勝戦】
>>13【G戦場のナロウ】 では通常お題、今回は『4つ』でお願いしますー
お題安価>>18-21 ☆お題→『沼』『アジサイ』『スキップ』『マインドセット』から1つ以上選択
☆文字数→3レス+予備1レス以内に収めれば何字でも可。
1レス約1900字、60行が上限。
☆締め切り→7/18の22時目安。
締め切りを過ぎても作品の投稿は可。
【見逃し防止のため、作品投稿の際はこのレスに安価してください】 新スレでも引き続き、作品もお題もありがとうございます
まー当面は、あえて方式を変える気もないんですが、何か当番制とかでもいいかも知れない
それと次回は普通にやって、その次はジャンル指定でもやろうかと思っています >>11
もちろん覚えてますよw この人どうなったかと思ってた
作者の苦労は分からないけど、書き上がったものだけを見ると非常にスムーズ
しかしここからまた引っ張るのか、どうなるか!
>>13
半端はともかく、ナロ・・・ちょっと待ってくださいよw
かっこ良さげな話がギャグにしか見えないという^^;
しかしここでもハーレムか・・・ >>11
復活キャラリターンズと言うところですね
しかし、誰にも覚えられていないと言う……哀れw
ラズベリーパイで被ってしまいましたね、申し訳ないorz
>>24
感想有難うございます
半分ほど書き上げてから『コレジャナイ』と書き直すも
時間が足りなくなると言うざまです
当初は巨大ロボの予定が武装っ娘に…… ☆お題→『沼』『アジサイ』『スキップ』『マインドセット』
【恋を知らない沼男とアジサイ】
https://www.alphapolis.co.jp/search?category=novel&query=%E6%B2%BC%E7%94%B7 あ、すいません。安価忘れてました
>>27
>>22 >>27
どうしたのかと思ったら、アルファの作品リンクは貼れないのね・・・
www.alphapolis.co.jp/no (分割) vel/482041973/38515234 と言うか、またなんか規制で書き込みづらい
ERROR: もう新しいのにしましょ。
とか言われて、UA偽装してやっとこ書き込めた>< そして立て続けに文句ばかりで悪いけど、アルファのサイトが相変わらず使いにくい!><
>>27
作品の感想は、なんかちゃんとしたものを読んだ感じがした・・・
序盤は人物が分かりにくい
名前から想像されるのは沼の精とアジサイの精だけど、実際はどちらもゴーレム
キーアイテム『沼のほとりのアジサイ』をもう少し目立たせた方が、全体的に読みやすくなったと思う
ヒロインは最初からかわいらしく、二人の関係性などは文字数を使ってしっかりと描かれている
話に説得力を持たせて、感情移入させるには、やっぱりこれくらい必要なんだろうと思う
一人残された沼男は、さみしいことになりますね・・・(;_; >>31
感想ありがとうございます。
なんかエラーで書き込めないと思ったら、やっぱりノベルの部分で弾かれてたんですね。
プロット段階では、序盤に沼男がアジサイ(花)を見つめる描写を何回か入れたりもしてたんですが、
くどい感じがしたのと行数が割とギリギリ(219行)だったので、
思い切って序盤の描写を削りすぎてしまったのが良くなかったと感じます。 >>27
アルファだと読みづらいとのご指摘があったので、なろうでも上げてみました
https://ncode.syosetu.com/n1975hc/
お好きな方でお読みいただければ幸いです。 おお、、お手数おかけしました
やっぱりなろうの方が読みやすい・・・ >>22
お題:『沼』『アジサイ』『スキップ』『マインドセット』
【プログラマーは未来の隣人を夢見る】
「沼だな」
ログをスキップしながら赤羽 悠一は呟いた。
アンドロイド用のAIの開発はまだ始まったばかりで、エキスパートプログラムは、まだ殆どが白紙と言う状態だ。
マインドセットとしてロボット工学三原則を組み込んでは有るが、果たしてこれは必要だったのか? と言う疑問も湧く。
「結局の所、エゴ何だよな」
溜息を吐き、今朝方摘んで来て花瓶が見当たらず、結局コップに差したアジサイを見る。
PHによって色を変えるアジサイは、まるで人の心の様だと思う。
周囲の環境によってその在り方を変えるそれは、究極的な自由の様にも絶対的な不自由な様にも見えるからだ。
そんな不定形性な心を持つ人間が、アンドロイドの思考にブロックをかけると言う事が、機械仕掛けの神に操られる人類と言う神話の様で滑稽に感じる。
結局の所、自分達に対するセーフティーでしかなく、それは、アンドロイドと言う物を絶対的な人類の下位者として位置づけようと言うエゴでしかないと思う。
弱肉強食が究極の生存理由だと言うのなら、それにブロックをかけ、上位者足らんとする傲慢さは、いずれ駆逐されるべきではないか?
そんな事を考え悠一は苦笑した。
「疲れてるな……俺も」
人類のパートナーとし創造されているアンドロイドの、その電気ヒツジの夢を見ているであろう穏やかな眠り顔を見ながら、願わくば「人類の隣人足らん事を」そう悠一は祈らずにはいられなかった。 >>22
使用お題→『沼』『アジサイ』『スキップ』『マインドセット』
【マインドセット売りのおじさん】
https://ncode.syosetu.com/n2631hc/ お題→『沼』『アジサイ』『スキップ』『マインドセット』締切
【参加作品一覧】
>>27【恋を知らない沼男とアジサイ】(作品の場所は29と33
>>35【プログラマーは未来の隣人を夢見る】
>>36【マインドセット売りのおじさん】 では、今回は、通常お題4つです
お題安価>>39-42 ☆お題→『ビンタ』『寝たら即帰宅』『三股』『ミカンの皮』から1つ以上選択
☆文字数→3レス+予備1レス以内に収めれば何字でも可。
1レス約1900字、60行が上限。
☆締め切り→7/25の22時目安。
締め切りを過ぎても作品の投稿は可。
【見逃し防止のため、作品投稿の際はこのレスに安価してください】 お題から作品までありがとうございます
今年は暑いですね・・・皆様もお気を付けください
次回はジャンル指定をやる予定です >>35
『沼』だけ若干弱いものの、すっきりと収まってますね
この短さでも、SF的な要素が詰め込まれていて、ちょっとわくわくします >>27
少し物悲しいお話ですね
恋を知っていたアジサイと、最後まで恋が分からないと言う沼男
それは、少しの執着と言い換える事の出来る物だけに、当たり前にあるにも拘らず
それを名付けない限りそれであるとは思わないのでしょう
>>36
SF(少し不条理な物語)と言った所でしょうか
悟り迄行けたの幸せなのか不幸せなのか? 何にせよ、借り物でしかない深層心理に振り回されていると言う事は
滑稽と言うべき事なのでしょう
>>46
感想有難うございます
どうにも上手く纏まらず、思わず『我は〇ボット』を読んで、リスペクトしてしまいましたorz >>48
感想ありがとうございます
本文自体が借り物なので^^;
しかし結局、借り物の力を振るっても、最後はただのおじさんなのでした 前回多忙につき作品投稿できず……
せっかくなので感想のみ
>>13
うん、それは死亡フラグだ。
しかも全滅フラグだw
今回は私の出したお題「マインドセット」が活かされた良い作品多くて嬉しい
>>27
「なぜ自分にアジサイという名前をつけたか」の理由だけでもヒロインが可愛い。
泥人間の死に方が砂になるとか、泥が泥を愛するのは本当に泥自身の感情なのかとか、
すると最後の言葉は真実だと信じてもいいのかだとか、色々と読まされました。 >>35
うーん……ちょっと短すぎ。
この二百倍ぐらい文量があればクンデラの『存在の耐えられない軽さ』ぐらい理屈っぽさと悲哀が混じり合ったとても読みにくくて面白いものになったと思う。
>>36
これ大好き。
おじさんの人生が熱に焼かれて行くのをユーモラスかつ童話ちっくに描いていて胸に来る。
っていうかそんなんなら最初からそのビル・ゲイツ的マインドセット使えよとツッコミどころも美味しい。 あなたでしたか・・・>マインドセット
書きにくかったぜ・・・
>>51
感想ありがとうございます
何しろ本文は童話の丸パクリなので、もう普通に童話そのものなわけです(^_^;
あとCEOは某ゲイツ氏ではなく、亡くなってほぼ十年になるハゲの人の方なのです
ハゲのおじさん・・・ >>50 >>51
感想有難うございます
先ずは13から
死亡フラグがあってさえ、なお乗り越えるのが真の勇者だ!!(ガガガ感
そう言う意味では、チート無双は物足りなく感じますよね
ですが、毎回同じ様に苦戦するのも芸がなく……バランスが難しいですね
続いて35は……はい、短いですね
直前まで上手く思考がかみ合わずに七転八倒していました
どうにも困った時にSFに走りがちなのは、自分にとっての小説の原風景がSF作品だからでしょうか?
なんにせよ精進します >>43
お題:『ビンタ』『寝たら即帰宅』『三股』『ミカンの皮』
【杉沼 早瀬の挑戦】(1/3)
道化師の格好をした敵『バーサーククラウン』が、バルーンを盾に迫って来る。
バルーンは破壊されると、“サウンドボム”の効果で、バッドステータス【放心】を与えてくる厄介なアイテムの為、杉沼 早瀬は、仕切り直すためにバックステップで距離を取ろうと足に力を込めた。
だが、バーサーククラウンは厭らしい笑みと共にその手に“ミカンの皮”を出現させる。
(何を?)
そう思い、好奇心で一瞬でも動きを止めてしまったのが運の尽きだった。
グニっとミカンの皮をバーサーククラウンが潰すと、彼が手に持っていたバルーンが突然破裂したのだ。
これが針であったなら、早瀬も警戒をしただろう。だが、まさかミカンの皮でバルーンが破裂するなど誰が思おうか?
【放心】を食らった早瀬は、次の攻撃を食らうまでの間、全くの無防備となる。
結局、早瀬は次のバーサーククラウンの攻撃のモーション、お手玉型ボムを次々に放り投げながら増殖させ投げつける、と言う無駄にタメの大きな技を繰り出してくる所までを身動きが取れないまま見せつけられ意識を失った。
******
「知ってる天井だ」
目を覚ました早瀬は起き上がると、カチューシャの様な形状のヘッドセットを外し、軽く頭を振る。
先程までやっていたのはフルダイブ型、もしくは脳内補完型と呼ばれる、完全に意識を仮想空間に埋没できるタイプの家庭用ゲーム機、『ドリーム・ゲート』のソフトである『バロック・エンド・オブ・グリード』と言うゲームだ。
ドリーム・ゲートは脳波に干渉し、“夢”を見るかの様に脳内で映像を再生できると言うゲーム機であり、その為、プレイヤーは完全に眠った様な状態でゲームを体感する事に成る。
その臨場感は他のゲーム機の追従を許さず、発売後あっと言う間に普及した傑作ゲーム機だ。
その専用ソフトであるバロック・エンド・オブ・グリードは、「不条理な悪夢をアナタに」と言うコンセプト通りに、ファンタジーとスチームパンクが混ざった様な不可解な世界観で、その上、バトルで負けるとコンティニューなど無しに即ゲームオーバーとなって目を覚まささせられると言う鬼畜仕様と成っていた。
つまり、“ゲーム内でお寝んねしたら即帰宅”と言う理不尽極まりないゲームなのだ。
「何だよ、ミカンの皮って……」
最後の敵の理不尽な行動に眉を寄せつつ、指を弾いて宙に力場モニターを出現させると「ミカンの皮、バルーン」と口にした。
あまりに理不尽な攻撃だった為に、誰か同じ様に不満を持ったプレイヤーがどこかで愚痴っていないかと思ったからだ。
彼がそう告げると検索エンジンが起動し、その検索結果が表示される。
「マジか……」
そこには「ミカンの皮でバルーンが爆発!?」と言うタイトルが複数表示されていたのだが、しかし、その内容は『ミカンの皮に含まれている成分“リモネン”で、風船は簡単に破裂させる事ができます』と言う物で、早瀬が望んだような同じ様に理不尽を食らった者達の愚痴サイトでは無かった。
つまり、先程のバーサーククラウンの行動は、ミカンの皮……と言うか、その汁の成分で風船を爆発させる事ができると言う物理的結果に準じた攻撃だったと言う事だろう。 【杉沼 早瀬の挑戦】(2/3)
いつもながら、無駄に設定が細かい。
早瀬が溜息を吐きながらヘッドセットを見る。
ドリーム・ゲートにインストールしているゲームの数は多いのだが、早瀬がバロック・エンド・オブ・グリードをプレイする率は高い。
確かに理不尽さはあるが、ゲーム内の自由度は高く、何より緻密で面白いのだ。
今はクローズドでプレイをしているが、オープンでフレンドを呼んで攻略なども楽しいだろう。
だが、とりあえず早瀬はソロでの攻略に拘っていた。
大した理由は無いのだが、総合プレイタイムが70時間を超える程を一人で進めている為に、いまさらパーティーを組むとなると、何だか“負け”た気に成るのだ。
「ちょっと、対策考えなくちゃな」
バルーンは破裂する事でブラストボムを発生させるアイテムな為、基本的に斬り付けるような攻撃はNGとなる。
だが、ゴムであるが故に【打撃無効】と言う特性を持っている。しかし、バルーンを避けてバーサーククラウンだけを攻撃しようとしても、先程の様に向こうが先にバルーンを破裂させてしまえば、同じ事の繰り返しとなってしまう。
ならば、【放心率低下】や【放心無効】が付与されたアクセサリーを装備すればとも思うのだが……
「高いんだよなぁ……これが」
そう言ったアイテムは一律値段が高い。リアルマネーをつぎ込めば買えなくは無いだろうが、早瀬はそれはしたくなかった。
あれこれ考えながらヘッドセットを付けると、ドリーム・ゲートを起動し、バロック・エンド・オブ・グリードへログインした。
******
「知ってる天井だ」
セーブをした宿屋の天井を眺めながら早瀬はそう呟いた。すでに両手の指の数では足りない程バーサーククラウンに倒されている早瀬は、最早この宿の天井も見慣れた物に成っていたからだ。
今回も当然バーサーククラウン討伐へと向かう訳だが、しかし、何の対策もしなければ、また同じ事に成るのは明らかだ。
初めてバーサーククラウンに挑んだ時は、戦闘開始すぐに次第に増えるお手玉型ボムに翻弄され呆気なくやられ、その後はチェンジボックスでの瞬間移動で真後ろから刺されて倒されたり、大玉に轢き殺されたり、火炎放射で焼き殺されたりと、手を変え品を変え負け続け前回のバルーンである。
基本的には所見殺しのオンパレードでしかないのだが、これだけ多彩な手段を持っていると、厄介以外何物でも無かった。
「どんだけ引き出しが有るんだよ」
もはや、中にスタッフが居ると言われても納得できるレベルである。
宿を出て、歯車と蒸気に溢れた石造りの街並みを歩く。何か良い対策アイテムがないかと道具屋を冷かし、ついでに新しく武器が入ってないかと武器屋をのぞいた時だった。
「!! これだ!」
******
キコキコと一輪車に乗り、こん棒でジャグリングをするバーサーククラウンの前に立つ早瀬の手には三股が握られていた。
これなら、武器の種別としては棍扱いとなり、その上、相手の装備に対し【絡め取り】の効果が乗るからだ。
そう、早瀬はバーサーククラウンのバルーンを絡め取ってしまおうと考えたのだ。
早瀬が大きく息を吐くと、一歩踏み出す。それが戦闘開始の合図となった。
途端にバーサーククラウンが、お手玉を増殖させ、それが降り注ぐ。だが、無造作に見えて、その実一定個数連続でばら撒いた後、一瞬だけ隙があるこの攻撃は、その隙間を突いて通る様にすれば近付く事ができる。
早瀬は、もはや慣れ切ったかのような動作でその隙を突き、一気に距離を詰める。それがどれだけ彼が、この攻撃パターンを読む為に“即戻り”を繰り返して来たかを物語っていた。だが、だからと言ってやすやすと侵入を許す様な生ぬるい敵ではない。
『?』マークの入った箱を出現させると同時に、バーサーククラウンはそれにナイフを突き入れる。 【杉沼 早瀬の挑戦】(3/3)
しかしそれも、一度は見、何度も受けた攻撃だ。
早瀬は咄嗟に横にステップをし、背後から出現した攻撃を避けると、二度三度とステップを繰り返し、連続した攻撃の、その悉くを避けて見せた、そしてそのまま右手側へと走ると、その直後、それまで彼が居た場所を大玉が通り抜ける。
早瀬は、そこで反転をすると、大玉に乗ったバーサーククラウンを追う様に接近をする。距離を取られれば、またお手玉攻撃からのやり直しに成るからだ。
と、バーサーククラウンが振り返り、松明を取り出すと頬がブクリと膨らむ。火炎攻撃だ。初見ではソレから逃れようと走り回った早瀬だったが、しかし、この火炎攻撃は広範囲への攻撃で有った為、逃げ切れず炎に巻かれる結果となった。
ならばどうするか?
早瀬は両手をクロスさせ頭を護ると、その炎の中へと飛び込んだ。多少の被弾は覚悟して突っ切った方が、結果としてダメージが少ないと分かったからだ。
そしてバーサーククラウンが遂にバルーンを取り出した。
「ここだぁ!!」
早瀬が三股を繰り出す。狙い違わずY字に分かれた先端が、バルーンの紐を捕らえ、それを絡め取る。
(これで……)そう早瀬が思った瞬間。
パアン! パパアアアアアアーーーーーン!!
懐に潜り込んで来たバーサーククラウンが早瀬にビンタをかまして来たのだ。
ビンタはあらゆる攻撃の中で最速ではあるが最弱を誇る攻撃でもある。確かに一回に付き3連続となる攻撃は脅威ではあるが、しかし、それをもってしても、合計ダメージは中パンチと同等でしかない。
だが、次の瞬間、早瀬の目は驚愕で見開かれた。
パアン! パパアアアアアアーーーーーン!!
2回行動。今までしてこなかった攻撃手段。そして、ここ、この時ばかりはそれが致命傷となる。
ビンタは確かに最弱の攻撃手段ではあるが、しかし、ある状態異常が追加で発生するのである。
それが【放心】。
ビンタは16%の確率で【放心】が掛かるのだ。
一回だけの行動での攻撃であれば、三連続であってもその確率は48%。だがそれが、2回行動となると……
早瀬は動かない体で、バーサーククラウンのお手玉型ボムが増殖する様を見続け……
******
「知ってる天井だ」
早瀬の挑戦はまだ終わりそうになかった。 >>54
今日も暑いね・・・乙です・・・今回は早かった・・・
知ってる、、いや、知らない天丼だ・・・多彩過ぎる攻撃、死に覚えゲーというわけですか・・・しかも課金で難易度を下げられるというw
科学豆知識も久し振りに見た気がする
なかなか調子良さそうな感じですw 感想有難うございます
四連休なのに3日もかけてやっと書き上げましたorz
もっとタイピング速度が欲しい所です
寝たら即帰宅と言うシュチュエーションからこんな話にまとまりました
まぁ、ようつべで、そのチャンネルを見ている所から始めるのもなぁとも思い、こんな変化球にw >>43
お題:『ビンタ』『寝たら即帰宅』『三股』『ミカンの皮』
【星空の下で】
七月に入れば、夜でもむしろ蒸し暑い位で、少しばかり緑が多い公園でもそれは変わらない。
大きな溜息を吐きながら、僕は小学校に上がったばかりの妹の頬を軽くぺちぺちとビンタをしてみる。
けれど、半開きの口元も殆ど夢の世界に行きかけているトロンとした瞳も、再び開く様な様子は無い。
「うにゅ」
「……星座が見たいとかって言ったのは自分だろうに」
スマホを見れば9時を少し回った位で、それ程遅い時間と言う訳では無いのだが、基本的に8時には眠る事の多い妹の意識は、既に夢の中に片足どころか肩まで浸かっているようで、むしろこんな時間まで良く持った方かとも思う。
あらかじめ「寝たら即帰宅だからな」と言い含めていた訳だけれど、多分明日の朝に目を覚ませば、「なんで起こしてくれなかったの」とか言って不機嫌になる事は間違いなく、それを想うと少々憂鬱な気分だ。
とりあえずベンチに横にした後、おもちゃ屋で2000円ほどで買って来た望遠鏡をたたみ、ケースに仕舞う。まあ、こんな物を買ってしまったのが、妹が星座を見るなどと言いだした元凶では有るんだけど。
アパートの窓からでは、明かりが多すぎて良く見えなかったから「見たい見たい」と駄々をこねる妹の為に、少し足を延ばして公園まで来てみたのは良いけれど、その肝心の妹は、望遠鏡をセットしている間にお眠に成ってしまったらしく、お母さんに持たせてもらった麦茶とミカンとを両手に持ったままうっつらうっつらと船を漕いでいたと言う訳だ。
こうなっては星座を見ると言う訳にも行かず、僕は出したばかりの望遠鏡をしまうしかなかった。
妹のお気に入りのピンクのリュックに、麦茶の入った水筒を押し込むと、何でか三股に剥かれたミカンをどうするかと首を捻った。
このまま僕が食べてしまっても良いのだけど、それはそれで妹の機嫌が悪くなりそうで、仕方なしにミカンの皮ごとハンカチにくるんで同じ様にリュックに押し込んでおく。
一応「帰るよ」と声を掛けると「うにゅ」と、肯定とも否定ともとれない返事をする。僕は頷いたものだと勝手になっとくして、「よっこらしょっ」と妹を負ぶった。
人もまばらな夜の道。幾分うるさくなった虫の音を聴きながらアスファルトの上を一歩一歩アパートへと戻る。
もう完全に夢の世界へと旅立った妹の、スースーと言う寝息を頬に受けながら、「結構重くなったよな」と苦笑しつつも、まだまだ軽い妹の体重を感じながら星空の下を歩いて行った。 お題→『ビンタ』『寝たら即帰宅』『三股』『ミカンの皮』締切
【参加作品一覧】
>>54【杉沼 早瀬の挑戦】
>>60【星空の下で】 では予告通りにジャンル指定をやります
お題4つと、ジャンル1つです
ジャンルは引き続き、なろう準拠ではなく、進行が独自に調整したものを使います ジャンルは次の中から1つ選択→
『恋愛』『ファンタジー』『歴史』『推理』『ホラー』『コメディー』『SF』『童話』
『冒険』『幻想』『日常』『人生』『家族』『戦争』『動物』『スポーツ』
お題安価>>65-68
ジャンル安価>>69 ☆お題→ジャンル『ホラー』+『風鈴』『ジャズベース』『惑う』『オノマトペ』から1つ以上選択
☆文字数→3レス+予備1レス以内に収めれば何字でも可。
1レス約1900字、60行が上限。
☆締め切り→8/1の22時目安。
締め切りを過ぎても作品の投稿は可。
【見逃し防止のため、作品投稿の際はこのレスに安価してください】 証拠がないから黙ってたけど、やっぱり荒らしの人がIDコロコロして出題してたっぽいね
埋まらないなら埋まらないで別にいいので、1人が一瞬で埋めちゃうようなのは勘弁して
しかしこうなると、現在のスレの本当の人口って何人なんでしょう >>60
これもうまくまとまってる
なんか、、姉と違って妹はいいぞ的な^^;
なぜ望遠鏡を買った的なw
幸せな話 感想有難うございます
本当に何で買ったんでしょうね?
唐突に望遠鏡が置かれていて兄に「何これ?」と聞くと「娘が欲しがったから」と返されましたが
特に星座が好きと言う訳でも無かったはずなのに、何故欲しいと思ったのやら 久しぶりに書いてみてるがやっぱホラー苦手だわ。
見切り発車で書き始めたはいいがホラーに着地できそうにない。 思ったんだけど、例えば、締め切り延長したら書きやすくなります?
なんかいつも時間が足りないし、過疎だしね
なお、仮に延長しても、進行の作品には期待しないこと >>70
☆お題→ジャンル『ホラー』+『風鈴』『惑う』『オノマトペ』
【熱帯夜】
https://kasasagi.hinaproject.com/access/top/ncode/n7537hc/
ジャズベースを入れられなかったのが心残り、あわよくばかくれんぼも入れたかった。 >>77
おおー、お久しぶりの投稿で、今回一番乗りですね
『オノマトペ』の面白さと、そこからホラーっぽい焦燥感は出てる
と言うか、暑過ぎる部屋で怪異に助けられ、物理的に背筋が凍る話になってる^^;
『ジャズベース』は、ラジオとかストリーミングとか、迷惑な隣人とか、幻聴とか、ですかねぇ・・・ >>70
☆お題→ジャンル『ホラー』+『風鈴』『ジャズベース』『惑う』『オノマトペ』
【呪われたジャズベース(1/3)】
20年ぶりにベースギターが欲しくなった。
最近お気に入りのバンドのベーシストが刺激的なスラップを聴かせてくれるせいだ。俺の闘争心に火を点けてくれやがった。
手元に一本あるにはある。高校一年の時、頑張って金を貯めて買ったやつだ。黴の生えたソフトケースから12年ぶりに取り出すと、ネックが反っており、弦高が高すぎてとても弾けたものじゃなかった。リペアするのも面倒臭く、激安の中古で程度のいいものが見つかればと期待し、リサイクルショップに足を運んだ。
バンドを組んでプロになるのが夢だった。
今はただの平凡な会社員だ。歳ももう三十代半ば。趣味でギターは弾いているが、本職だったベースは大学を卒業してから12年、一度も弾いていない。
リサイクルショップに入ると迷わずジャンクコーナーをめざす。何しろ予算は四千円だ。ちゃんとしたものはとても買えない。
白い変形ベースが二千七百円、音出ませんと書いてあるのでスルー。黒いプレジジョンタイプが三千円、ネックが折れていた。さすがに最低一万円は出さないとろくなものがなかった。
店内をうろつきながら、諦めかけていた時、店の隅に隠れるように、青いフェンダージャズベースタイプのものが一本、立てかけてあるのを見つけた。
見た目は酷かった。
売り物とは思えないほどに埃をかぶっており、弦もいつ張られたものやらわからない。ホームセンターで売っているようなスプレー缶で再塗装されている。メーカー名を確認するとヘッドストックに黒のマジックペンで書かれたような文字で「ESK」とあった。ESPなら日本が世界に誇る高級楽器メーカーとして知っているが、ESKは聞いたことがない。っていうかどう見ても前オーナーの手書きだ。
しかし俺はなぜだかそいつが気になった。
俺に「弾いてくれ、弾いてくれ」と訴えかけて来ているように思えた。
手に取ってチェックしてみると意外なことにネックは反っていないしナットもほとんど減っていない。フロントボリュームのツマミがひん曲がっているが、回してみると問題なさそうだ。ボディー右側面に思い切りぶつけたような大きな傷を見つけたが、まぁ、いい。
適当にチューニングし、弾いてみて驚いた。ネックがまるで手に吸いつくようで、それでいてフレット移動もスムーズだ。フレットの減り具合とかよくわからないが、それほどへこんでいる感じには見えず、ビビるようなところもない。
何より抱き心地がとてもよかった。運命の女性に巡り逢えたような気持ちになった。値段は三千三百円だったが、三万三千円でも買っていたかもしれない。
店員に見る目がないとしか思えなかった。見た目は確かにボロボロだが、こいつ中身は最高の女だ。俺は惑うこと一つもなくそいつを抱き上げ、レジへ連れて行った。
アパートの部屋に帰ると新しい弦を張り、早速弾いてみた。もちろんアンプにヘッドホンを繋いでだ。ベースの音は何しろ重低音なので、建物を振動させてよく響くのだ。下の階の部屋のオッサンは少しおかしい人で、一人暮らしなのによく大声で「殺すぞ」とか叫んでる。包丁でも持って上がって来られたらかなわない。
俺は彼女を抱き、そのボディーの曲線をひとしきり手でなぞって楽しむと、音を鳴らした。
震えた。
なんて気持ちのいい音だ。俺の指先の肉に触れられるのをまるで喜んでいるかのように、そいつは官能的な振動で俺の耳を満たした。
トーンコントロールの利きも素晴らしい。高音を持ち上げるとシャープな角のある抜けのよいブライトトーンが響き渡り、絞ると女性的な柔らかな声のような、オノマトペでいえば「どぅっふーん」みたいな官能的な音が頭の中に広がる。
「これ……もしかして本物のフェンダーじゃねーの……?」
俺は思わず呟いた。
本物のジャズベースと呼んでいいのはジャパンフェンダー、メキシコフェンダー、フェンダースクワイヤー、そして本家USAフェンダーのものに限られる。あとは偽物のコピーモデルで、そういうのはジャズベースの後に「タイプ」がつく。こういうカスタムペイントされてメーカーロゴも手書きのものの正体はジャズベース「タイプ」であるのが普通だ。わざわざ本物をこんな有様にする理由がない。
しかしもしこれがUSAフェンダー製なら安くても10万円、ヴィンテージ物なら100万円以上するものを俺は三千三百円で手に入れたことになる。 >>70
☆お題→ジャンル『ホラー』+『風鈴』『ジャズベース』『惑う』『オノマトペ』
【呪われたジャズベース(2/3)】
「いや、まさか……」
俺は笑いながらもネックプレートを確認した。本物ならばフェンダーのマークが入っている筈だ。何の文字もなかった。他にも判別ポイントはありそうだが、生憎フェンダーなんて一生所有することはないだろうと、俺は詳しくはなかった。
「ありえない、ありえない」
大体、本物なら店員が気づかないわけないだろう。俺は笑い飛ばして曲を弾き始めた。
楽しい。自分が欲しがる以上の音を出してくれるので弾いていて実に楽しい。
弾きやすいせいか、昔は難しくて弾けなかったフレーズも弾けてしまう。何かに取り憑かれたように俺の指はスムーズに動き、自分が弾いているとは思えないほど気持ちいい音がヘッドホンの中に出力される。
その気持ちいい低音の前へ突然横から現れるように、かすれたような女性の声が聞こえた。
「……ガイ」
俺はぴたりと手を止めた。
耳を澄ます。しかしヘッドホンの中にはサーサーという小さなノイズと、弦をミュートした左手が立てる金属音のノイズが当たり前にあるだけだった。
つかれてるのかな。最近仕事が激しいもんな。そう思い、俺はヘッドホンをはずすと、風呂に入り、寝た。
夢の中で風鈴の音が聞こえた。
いや、夢じゃない。俺は目を開けた。風鈴の音が鳴っている。
俺は風鈴なんか吊ってはいない。こんな殺風景なアパートに一人暮らしで風鈴なんか楽しむ趣味はない。風鈴うるささに下の階のオッサンが包丁持って上がって来たら大変だ。
それでも風鈴は鳴っていた。どこからともなく、暗闇の中で。
ふいに冷たい白い手が俺の額に触れた。
誰かが枕元に座っている。
俺は体が言うことを聞かず、上を見ようにも見ることが出来なかった。
「……ネガイ……」と、女性の声がした。
俺は確信した。
ベースを弾いている時、ヘッドホンの中で聞いた、かすれるようなあの女性の声だ。
もう一度、今度もかすれたようではあったが、今度ははっきりと聞こえた。助けを求めるように。
「お願い……」
暫くの間、俺は目を開けたまま、何も出来ずに金縛りに遭っていた。気がつくと朝になっていた。
布団から起きるとすぐに青いESKのジャズベースを見た。昨夜寝た時のまま、ギタースタンドで大人しくしている。
やはり俺はそいつが好きだった。こいつがもし呪われているのなら、その呪いを解いてやりたいという気持ちになった。ようやく巡り逢えた運命の女がもし悪霊に取り憑かれていたら即刻別れるだろうか? 俺なら悪霊を祓ってやる。
愛する女を気遣うように、俺はそいつを隅々まで確認した。どこかに血痕でもついてたら拭き取ってやりたかった。何かをお願いされているのなら、その願いを叶えてやりたかった。そして俺はようやく気がついた。ヘッドストックに書かれた文字はESKではなかった。線が一本、後からマジックペンで書き足されていたのだ。Fの下に一本、余計な横線が加えられてEになっていた。そう、それは元々は「FSK」だったのである。
仕事の合間に「FSK/ジャズベース」で検索すると2件ヒットした。
一つは個人のブログだ。中古で青いジャズベースを五千円でゲットしたというものだった。ヘッドにFSKと書いてあったけどダサいので線を一本足してESPっぽくしてみた、安物だからと気軽に扱っていたらコタツの角に思い切りぶつけ、大きな傷がついた等と書いてある。女性の声が聞こえたとかは何も書いていなかったが、2年前のその日を最後にブログの更新は途絶えていた。 >>70
☆お題→ジャンル『ホラー』+『風鈴』『ジャズベース』『惑う』『オノマトペ』
【呪われたジャズベース(3/3)】
もう一つは五年以上前の掲示板の書き込みだ。ホラー系のカテゴリの板で、新しい都市伝説を作ろうみたいなスレッドだった。
名無しの誰かによって3レスに渡る書き込みがされていた。それによるとヘッドにFSKと書かれた青い呪われたジャズベースが日本のどこかに存在するという。そのベースは元々フサコさんという女子大生が新品で買ったもので、彼女は90年代の初めにF市の大学内で結成された某ロックバンドに所属し、プロデビューを夢見ていた。しかし志半ばに病気で亡くなったのだという。バンドはその直後にレコード会社の目に止まり、デビューした。ヒット曲こそないが、今では音楽マニアの間では伝説のバンドとなっているという。
F市といえば俺の住む町の3つ隣の町だ。その町出身で伝説になっているマニアックな女性ロックバンドといえば心当たりがあった。俺はフサコと名付けた青いジャズベースに新しいソフトケースを買ってやると、次の休みの日、彼女を背負って電車に乗った。
実は俺のおばさんが例の伝説となった女性バンドのメンバーの母親の知り合いの妹だった。とても遠い間柄ながら、俺は糸を手繰るように大供房子(おおともふさこ)の実家に辿り着いた。
「確かに……死んだ娘がこれを持っていました」
80歳近いだろうフサコのお母さんは、俺が青いジャズベースを見せると、懐かしそうな目をして言った。
彼女の家は古い日本家屋で、広い庭に面した縁側では風鈴が鳴っていた。
「恐らくはフサコさんの声だと思います。これを弾いたら女性の声で何かをお願いされたんです。何か心当たりはありませんか」
「お願い……ですか」
お母さんは暫く考えて、言った。
「心当たりはありませんが、きっとあの娘、みんなから忘れられたくないのでしょう。このギターを新しく持たれたあなたにも、自分のことを知ってほしいんじゃないでしょうかねぇ」
俺はフサコの写真を見せて貰った。俺より17歳上の、生きていれば52歳になっている筈の彼女は写真の中で、健康的に笑っていた。パーマをかけた簾(すだれ)みたいな前髪がなければ今見ても充分可愛らしい女の子だ。陽に焼けた顔に綺麗な並びの白い歯、この娘が死ぬような病気を患うことになるとはとても思えない。
何の手掛かりも得られず帰宅したその夜、また枕元にフサコが現れた。
風鈴が鳴っていた。俺は顔を動かし、彼女を見た。彼女は何も言わず、恋人を見るような目で俺を見、微笑んだ。
俺はWikipediaを調べた。
彼女のことが知りたかった。しかしWikipediaを見ると、例の伝説のバンドの項目にフサコの名前はなかった。
普通、デビュー前に脱退したメンバーのことも記載がある筈だ。ビートルズのデビュー直前に死去したスチュワート・サトクリフだって記述がある。Gacharic SpinのEITAだって記述がある。
詳しくメンバーの趣味まで記述のあるそのバンドの項目に、俺は初めてWikipediaへの書き込みをした。
過去メンバーの項目に短く「フサコ ベース デビュー直前に病気により死去」と。
それ以来フサコは現れなくなった。少し寂しいが、それこそが彼女がこの世に残していた未練だったのだろう。Wikipediaに俺が名前を記したことで、フサコは成仏したのだ。
俺は毎日青いベースを抱き、自分でも驚くほどに上達して行った。
35歳にもなって、会社を辞めてプロ志向のバンドを組もうとか思い始めているのは、もしかしたらフサコは本当は成仏などしてはいなくて、俺に取り憑いているのだろうか。
それもいい、と思っている。
俺は人生を変えられるほどの出会いをしたのだ。
これが悪いほうに転ぼうと、どうなろうと、この青いジャズベースと一緒にいられる限り、俺は幸せだ。 >>79
これはいい、読後感もいい、、ホラーとしてはメリバ感がないけど、読みやすくていい
まったく運命的な出会い、少しホラーな不思議な話
今回に限らないけど、お題が微妙に浮いてるwのと、後半が文字数制限のせいか駆け足に
しかし名器になるとコピーモデルが出回るんですね >>70
お題:ジャンル『ホラー』+『風鈴』『ジャズベース』『惑う』『オノマトペ』
【たそかれ】(1/2)
夏の蒸し暑さにツツーと汗がながれた。吹き出物のひりつく頬をボリボリと掻き毟り、佐次郎は洟を啜る。
ズッシュと、掠れたような音に、喉からせり上がるのは鉄気を含んだ膿の味。
キーンと、遠鳴りが聞こえ、佐次郎は赤と紫の混じり合った様な空を見上げた。
******
17時の鐘が鳴り、佐次郎はその手を止めた。汗が頬を伝い、ポタリ……と地面に黒い跡を作る。
要領の良い者は、この時間には既に帰り支度を整えており、だが佐次郎は、時間まで作業をしていない事の後ろめたさで、いつまでも早々に帰る事など出来ずにいたのだ。
道具を片付けて詰め所でモサモサと服を着替える。職人の中には汗にまみれた格好でも気にしない者も多いが、ただでさえ醜男である自覚の有る佐次郎は、少しでも周りに居る人達に不快な思いをさせない様にと、必ず着替えてから帰る様にしていた。
「お疲れさまでした」
「あ、はい」
20も年下の警備員に頭を下げ、工事現場を後にする。斜陽が目に煌き、思わず目を細める。ヌットリとした湿気を含んだ風が身体に纏わり付き、そのせいでまた汗が噴き出す。
チリリーンチリリーン。
デュウウゥゥン。
風鈴のような甲高い音色の後に、それを追う様にジャズベースの音が聞こえた気がして、佐次郎は思わず足を止めた。
ビルとビルの隙間、埃にまみれたそこを覗き込む。
「……気のせいか」
隙間から漂うドブの匂いに顔を顰め、そう呟いた佐次郎は、ヒリヒリと痛む吹き出物をボリボリと掻くと前を向いた。
ヒュッツ……
足元に飛び出したソレを見て、佐次郎は思わず尻もちをついた。
パクパクと口を動かすも、声が出ない。
飛び出して来たソレがゆっくりと振り向き、ニタリと嗤った。 【たそかれ】(2/2)
******
不吉な、膿の混じった様な消毒液の匂いで佐次郎は目を覚ました。薄汚れた罅の入った、元は白かったであろう天井から、視線を動かす。
自分以外誰も居ない、それは病室だった。
チリリーンチリリーン。
風鈴の音に佐次郎の肩がビクリと跳ねる。視線を泳がせると窓際に風鈴が吊るされた居るのを見て、ホッと胸を撫で下ろす。
「熱中症でした」
いつの間にかベッドの横に立って居た、無表情な看護師が佐次郎にそう告げる。
「!!」
ビクリと肩をはねさせた佐次郎は、「あ、はい」と、そう答えるしかなかった。
青白い、どこか不吉な看護師だった。
******
病院を後にした佐次郎は、ノタノタと家路を歩く。
夏の蒸し暑さにツツーと汗がながれた。吹き出物のひりつく頬をボリボリと掻き毟り、佐次郎は洟を啜る。
ズッシュと、掠れたような音に、喉からせり上がるのは鉄気を含んだ膿の味。
キーンと、遠鳴りが聞こえ、佐次郎は赤と紫の混じり合った様な空を見上げた。
黒い鳥がうねりながら、赤紫の、血を思わせる様な空に染みを作る。
チリリーンチリリーン。
デュウウゥゥン。
クラリと目眩がし、黒い不吉な染みが、ニタリ……と嗤った様な気がした。 お題→ジャンル『ホラー』+『風鈴』『ジャズベース』『惑う』『オノマトペ』締切
【参加作品一覧】
>>77【熱帯夜】
>>79【呪われたジャズベース】
>>83【たそかれ】 では、通常お題4つでお願いします
お題安価>>87-90 ☆お題→『噴水』『ボーグバトル』『メタフィクション』『最後の一人』から1つ以上選択
☆文字数→3レス+予備1レス以内に収めれば何字でも可。
1レス約1900字、60行が上限。
☆締め切り→8/8の22時目安。
締め切りを過ぎても作品の投稿は可。
【見逃し防止のため、作品投稿の際はこのレスに安価してください】 今回はスムーズに集まりましたね・・
毎日暑いね・・・
>>83
雰囲気はあるけど、ちょっと弱いですねぇ
作者の得意なところに持っていこうとしたけど、ちょっと無理だった・・・みたいな・・・
誰が誰やら分からなくなる時間
やっぱり慣れてないと、誰が書いてもホラーは難しいのか >>77
そうそう、暑い時に窓を開け放ってると夏って騒々しいんですよね!
だからこそ異界から入り込んで来るノイズもある。
私はいわゆる『見える人』ですけど、なぜか幽霊さんはやはり夏に集中して現れます。意識が朦朧としがちな季節だからそのへんに入り込んで来やすいのかな。
そんな夏を面白く描いてくれた作品で、気に入りました。
オノマトペを多用するのは基本的には嫌いなんですが、これはオノマトペが上手く効いてるのもいい。
>>83
ホラーを書くには恐怖の対象をはっきりと描かないほうがいい、というセオリーに則ったのでしょうか?
とにかく誰そ彼な世界をぼんやりと描いています。
でも『ソレ』の正体とか描かなすぎでしょ。せめて雰囲気だけでもきちんと描いてほしい。
オノマトペも安っぽくなるだけの効果しかなく、ちょっと太宰の「トカトントン」ぽい情緒ある地の文が台無しになってしまった感じ。 >>82
感想ありがとうございます。
自分、ホラーはよく書くんですが、いかにもなホラーを書くのは大の苦手です。
ご指摘の通り、4000字越えたところで「あと6000字は要るやん!!」と気がつき、急いでコンパクトにまとめました。
計画性のなさに打ちひしがれております……。 >>82
あっ。ちなみにフェンダーやギブソンのコピーモデルは日本の1流メーカーでも普通に製造してますよ。高いものだと30万円以上します。
昔からそのことを知りながらフェンダーもギブソンも『好きにさせとけw』みたいな感じだったらしいけど、その質の高さに二十年ぐらいしてから慌てて訴えたらしい。
また、中国の某メーカーはしっかり『ギブソン』のロゴを入れた『本物の偽物』を市場に流して10万円ぐらいで売ってるという……。 >>95
だろうな、とは思うけど、偽ブランドはひど過ぎるw >>79
リングのようにオカルトな事件に現実的手法で迫っていく話は結構好きです。
墓を建てるとかでなくWikipediaが弔いになるのはある種現代的。
音楽や楽器の知識も豊富で面白い。
自作に『ジャズベース』を入れられなかった理由が他のベースとどう違うのか良くわからなかったことと、擬音語が思いつかなかったからなので…答えは「どぅっふーん」だったのか!
お題の『オノマトペ』の使い方は消化しただけ感があってちょっと勿体無い。嫌いなら仕方ないですが。
あとボディーの傷や下の階のおっさんはなにかのミスリードだったんですかね?
>>82
ありきたりな擬音語主体になってしまった自分と違い、擬態語多めですね。自分は語彙が足りなかった。
風景や主人公の描写は不気味な雰囲気をよく表せていて面白い。こんなに恐ろしい世界から何が始まるんだろうというワクワク感があります。
ただ、雰囲気が非常に素晴らしいが故に結局何が起きているのかわからないのがもどかしく感じます。
病院や「それ」が現れる前の音、一周目と二周目の微妙な違いに一体どんな意味があるのか。
出る前に音がする怪異というのも珍しいかもしれないですね。「デュウウゥゥン」でP.T.のリサが来ている時の音の演出を思い出しました。
>>78
>>93
感想ありがとうございます。
やはりホラーは苦手です。
怪談やホラー系のロアなんかは結構好きなのですが、自分で書くとどうも得体の知れない恐怖を書けないんですよね。SFやサスペンス寄りならまだしも。
特に中身のない話ですが雰囲気ホラーを目指して説明的な文の代わりにオノマトペを使いました。ただ、流石にリモコン壊したのはくだらなすぎてホラーにミスマッチだったかも。
初期案では男がノイローゼで狂っていく方向や隣の部屋のヤバい音を聞いてしまう方向も考えていました。
今回面白かったのは3者共通で気がつくとパターンを使っていたこと。ホラーの常套手段ですね。絶対に助からないだろという状況でも使えますし、単に展開に行き詰まったと時も華麗にエスケープできる便利な手です。
あと、文章としては誰も『惑う』を使っていないのも意外でした。
黒い影の霊とかって実話怪談系だとあまり良いものとしては語られないですが実際どうなんですかね?
幽霊の正体見たり枯れ尾花とも言いますが、電磁波がどうのとか脳波がどうのとかSF的にも面白い題材です。解明してしまうと怖さは激減しますが。
アンプもエアコンもそうですが、怪談の幽霊は電子機器にやたらと干渉してきます。それは幽霊の性質なのか、それとも怪談というミームが現代に適応するために進化していく中で幽霊にも急速な機械化、IT化の波が押し寄せたのか。 >>91
使用するお題→『噴水』『ボーグバトル』『メタフィクション』『最後の一人』
【魔のアプリ?】(1/3)
「このゲーム、すっごく楽しいな!」
ある土曜の朝のこと。せっかくの休日なのに外はザーザーと激しく雨が降っている。
そんな中、リビングのソファーに寝転んでケンスケはスマホを片手にあるゲームを楽しんでいた。
「ねえ、ケンスケ。そんなに楽しく何をやってんの?」
「あ、お姉ちゃん。実はね・・・」
駆け寄ってきた姉のカナミに、ケンスケは今プレイしているゲームを教える。
「レッツボーグ?」
「うん。最近出たばかりの新しいゲームアプリでさ、自分でボーグをカスタムしてバトルすることができるんだ。今、クラスの間で結構流行ってるんだ」
「へえ、面白そうね。私もインストールしようかな」
カナミも自分のスマホにアプリ「レッツボーグ」を早速インストールする。
「私も自慢のボーグを作っちゃうわ。ケンスケ、いつか勝負するわよ」
「もちろんだよ」
自分の身近にいる相手とバトルし勝つことでポイントを貯め、それでパーツを購入し強化していく。
バトルに勝利した時ほどではなく僅かではあるものの、歩数でポイントを稼ぐことも可能だ。
特に課金が必要なゲームでないため、そこはとても安全で魅力的である。
「ねえ、見て見てケンスケ。私、もうここまでボーグ強化できちゃった!すごいでしょ?」
「わーすごいね。お姉ちゃん、本当にハマってるね」
アプリを始めて早くも1ヶ月、カナミは一気に2000ポイントも貯めてボーグをかなり強化していた。
そんなある日のこと、衝撃的なニュースが報道された。
「ここ一週間で、小学3年から6年生までの計14人が行方不明となる事件が相次いで発生しています」
それを聞いて驚きを隠せないカナミとケンスケ。しかも、その内の4人は自分らの地元にいる子供達だった。
「ゆ、誘拐事件かな?これじゃあ外に出るの怖いよ」
「ケンスケ、なるべく私が一緒についてきてあげるから安心しなさい。可愛い弟を守るのはお姉ちゃんの大事な役目なんだから!」
「ありがとう」
それ以来、登校時だけでなく下校時も一緒になって帰るようになる姉弟。
5年生は3年生より終わる時間が少し遅いため、ケンスケはカナミのクラスの前で「レッツボーグ」をしながら待っていた。
そんな中、一人のプレイヤーと出会い対戦、難なく勝利するケンスケだったが、ある違和感に気付いた。
さっきまで運動場の近くのベンチに座っていた子が、少し目を離した隙に姿を消していたのだ。
「ま、まさか、ね・・・」
「ケンスケ、お待たせ!それじゃあ一緒に帰ろうか」
「あ、う、うん!」
家へ帰る中、ケンスケはこの「レッツボーグ」で対戦し、負けたプレイヤーが消えていっているのではないかと姉に説明する。
「それはいくらなんでも考えすぎよ。もしかして疲れてるのね、お姉ちゃんが頭撫で撫でしてあげようか?」
「だ、大丈夫だよ。ありがとう・・・」 【魔のアプリ?】(2/3)
それ以来、ケンスケは「レッツボーグ」をアンインストールし、プレイするのを一切やめた。
しかし、カナミはとにかく夢中になり、暇さえあればいろんな人と対戦しては勝利しパーツを強化、気付けば最強無敵のボーグを完成させていた。
「もうこれで私の周りに敵はいないわね、ウフフ」
しかし、小学生の失踪事件はそれ以来も何件も相次いで発生、カナミとケンスケの周囲にもほとんどいなくなり、
学校はもう学級閉鎖、休校するまでに陥っていた。
「お姉ちゃん、やっぱりその「レッツボーグ」が原因だよ」
「な、何バカなこと言ってんのよ。ただのボーグバトルのアプリで人が消えるなんて非現実的にも程があるわ」
ケンスケはやめるよう忠告するものの、カナミは聞く耳を持たなかった。
そして更に半年後、カナミとケンスケ以外の小学生は全て姿を消してしまった。
「ねえ、お姉ちゃん。今まで何人のプレイヤーと戦って勝利したの?」
「え?うーん、もう大体700人は倒してるわね。私、これまでずっと無敗よ。すごいでしょ?」
「お姉ちゃん、今すぐそのアプリをやめよう!その悪魔のアプリに洗脳されて、間接的に人殺しをさせられてるんだ!」
「せ、洗脳!?もうケンスケ、これ以上バカなこと言うとこめかみグリグリするわよ」
「うるさい!」
ケンスケは咄嗟に姉のスマホを奪い取って逃げる。
「あっコラ!ケンスケ、私のスマホ返しなさい!さもないと、こめかみグリグリに加えてお尻ペンペン500回よ!」
「だ、誰が返すもんか!」
ケンスケは走るのは速いが、体力に自信がない。姉に捕まらないうちに猛スピードで走り、なんとか突き放す。
そして公園にまで辿り着いた。
「こ、ここまで来ればとりあえず大丈夫・・・」
「本当に大丈夫なのかしらね?」
「えっ!?」
何とカナミはいつの間にか公園に来ていたのだ。どうやら、弟がこの公園に来ることはお見通しだったようだ。
カナミはケンスケを羽交い絞めにし、スマホを奪い返した。
「本当に私の邪魔してくれるわね、それでも本当に私の弟かしら?」
その勢いで、カナミはケンスケの頬に思いきり平手打ちを食らわし、ペッと唾を吐きかけた。
「あんたはもう私の弟じゃないわ。目障りだから、もう私の目の前に現れないで」
「う、ウッ・・・!」
スマホを奪い返し、また楽しくプレイしようとするカナミ。今の姉は「最後の一人」、そう最強という立場にひどく優越感を感じていた。
「エヘヘ、私って最強!無敵!」 【魔のアプリ?】(3/3)
しかし、足下に落ちている空のビンに気付かず、それに足を取られてしまう。
「う、ウワワワッ!!」
そのままコロコロ転がり、カナミは目の前の噴水に勢いよく落ちてしまった。
スマホは水を被り故障し機能停止、カナミは噴水のオブジェに頭をゴン!と強くぶつけてしまった。
「お姉ちゃん大丈夫!?」
「い、痛タタタ、ってあれ?私、こんな所で何してるの?」
頭を強くぶつけた衝撃で、どうやら我に返ったようだ。スマホが水で故障したため、中のアプリはデータ破損してしまったのだ。
「よかった、お姉ちゃん元に戻れたんだね!」
「えっ、私何していたの・・・?」
・・・・・・・・・・・・・
「うわあッ!!」
勢いよく飛び起きるカナミ。そう、今までずっと見ていたのは夢だったのだ。
彼女はすぐに自分のスマホのアプリを確認する。「レッツボーグ」のアプリなんてどこにもない。
とにかくホッと胸を撫で下ろす。
「すごく奇妙で怖い夢だったなあ。本当に夢でよかったあ」
しかし、今日は土曜日。その上に雨がザーザーと激しく降っている。
まさかと思いつつ不安になりながらも、カナミは階段を下りてリビングへと向かう。
少し扉を開けて中を確認すると、ケンスケがソファーに寝転んで楽しそうにスマホをいじっている。
「ケンスケ!そのアプリはやっちゃダメ!」
咄嗟に扉を開けてリビングに入ると、姉は電光石火のごとく弟のスマホを奪い取る。
「い、いきなり何するんだよお姉ちゃん!」
「レッツボーグなんてボーグバトルのアプリなんて、早くアンインストールしなさい!」
「レ、レッツボーグ?何それ?そんなの聞いたことないよ」
「へっ?」
よく見てみると、ケンスケはただ動画を視聴しているだけだった。正夢でなくて本当によかった。
「ああ、本当によかった」
カナミはその勢いで、ケンスケをギュッと強く抱き締めると同時に、頭を撫で撫でするのであった。
何が起こったか全く理解できない弟は、そのまま一方的に姉から可愛がられるしか他になかった。 >>98
これは夢オチであって、メタフィクションとはちょっと違いますね
むしろ>>97電子機器のホラーに近い
ゲーム好きの姉弟ですが、某位置情報ゲームかwとか、小学生全員消える!とか、なかなかとんでもないw
なんにしても夢で良かったです^^; ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています