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僕が君の文章を評価する

0001名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/09/30(木) 11:36:40
します。
0043名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/03(日) 15:01:53
自慰小説の対義語は商業小説
売文が目的でないならいっこーに構わんと思うん
金にならないとかいう理由で書きたいものも書けない世の中じゃあ、文化も滅んじまうよ><b
0044( ̄(エ) ̄)
垢版 |
2010/10/03(日) 15:37:49
>>37
どっちかっつーと僕は純文系ですけど、今の世の中でゴリゴリ文学性を追求する人もあんまいないんで、
人の小説がどうしたら流行るか、という視点からも語ろうと思って>>35を加えた次第でございます
>>42
確かに超導入部で、ストーリー云々を語るのは問題あったね。ごめんね。
気分悪くしたらごめんご。怒らないで
>>43の言うとおり、気晴らしなら好きに書くのが一番やで
完成したらここにURLうpして存分してくれたまえ

このスレを立てた理由が、酷評スレ見てて、結構無視されてるやつが多かったり、
酷評してる側もそれは違うんでないか?というやつがいたんで、
じゃあ僕が立てて、全レスしてやろうというコンセプトなので、酷評っぽくなっちゃいました。許して
0045( ̄(エ) ̄)
垢版 |
2010/10/03(日) 15:46:07
>>38
別に僕のことが気に入らない人もばんばん書き込んでくれて結構っすよ
書き込みが多い方がいいですから
>>39
他の人が評価してくださってても構わないんで、
これからもちょこちょこ書き込みしてね
>>41
実際出版業界の現状を考えると、今がその一億総白痴化後の大衆と言っても過言ではないかと
>>43
昔の作家とかは、自分なりに文学を追求した小説書いて、
文学賞とったり、ベストセラーになったりしてたことを考えると、羨ましいよね
ネットが普及したから、自分の好きなように小説書いて、それをどっかでうpしてもいい訳だけど、
それだと読者がいなくて、執筆するモチベーションも上がらず、作品の質も下がる気がするしね……
0046( ̄(エ) ̄)
垢版 |
2010/10/03(日) 15:50:06
ここはID表示されないのが不便だな
0047名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/03(日) 18:15:08
>>46
だねー。
とりあえず、燃料投下。二次創作サスペンス。超超短編。
ラノ臭がただよってたらごめんね。くまたんよろしこ。


 トントントントン、木製の階段を二階に駆け上がってくる足音。続くふすまの開く音に振り返ると、そこにはのび太が立っていた。彼の顔は蒼白で血の気がない。彼がこんな表情を見せるのは、いつも。
「……すまないが、タイム風呂敷を貸してくれないか?」
 やはりそうだ。またなにか道具が必要になるようなトラブルに見舞われている。
「どうしたんだよ。また剛田がらみのトラブルか? どうした」
 溜息交じりに俺は訊ねた。よく見ると、いつもののび太とは少し様子が違う。いつもは泣きがるようにして、便利な道具はないのかと聞いてくる。
今日に限って道具を指定してきた。それに彼の表情も妙だ。いつもの困惑顔と思っていたのだが、どうもおかしい。目が暗い。そうとしか言いようのない宙を見るその目は、すっかり生気を失ってしまっている。
「……」
 のび太は黙ったままだ。
「黙ってちゃわからない、俺とお前の仲じゃないか。信用してくれ」
「……刺した」
「え?」
 聞こえた言葉に不安が募る。彼からの返事を聞く前に、自分の額に冷や汗が滲むのがわかる。聞き間違いであって欲しい、そんな俺の想いとは裏腹に、予想通りの言葉がのび太の口から告げられた。
「刺しちまったんだ、源静香を」
 悲痛の表情を見せるのび太、彼が背後に隠していた手を前に出す。その手にはどす黒い血の塊が刃先についた大型のアーミーナイフが握られていた。
 くそ、こんな時、俺の手に指があれば片手で両こめかみを押さえて悩むことができたものを。今悩むべき問題ではないとわかっているが自分の手の構造の簡易さに腹が立つ。が、今はそれどころではない。
証拠となるナイフを処理しなくては。タイム風呂敷か、のび太にしてはよく考えたものだな。
「とりあえずそのナイフをよこせ。お前が言うようにタイム風呂敷でナイフから証拠を消しておこう」
 刃先に血糊のついたナイフを風呂敷で包む。しばらく置いて風呂敷から出てきたナイフは、新品同様に綺麗になっていた。

(つづく)
0048名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/03(日) 18:18:50
(つづき)
 
 俺は、血の消えたナイフを見ながら、のび太の顔には振り向かず話しかける。
「とりあえずはこれで大丈夫だろう。この手のナイフは購入時に登録されてしまっているだろうから持っていないと逆に疑われる。お前がどこかに保管しておけ。ところで、顔は見られてないんだろうな?」
「ああ、背後から襲ったからな。周りにも人はいなかったと、思う」
「その後、どうした?」
「きゅ、救急車を呼んだ……たぶん命は取り留めたと思う」
「救急車だと? お前の携帯から呼んだんじゃないだろうな」
「それは大丈夫だ、公衆からかけたよ、匿名で」
 ほっと胸をなでおろす。こいつもバカじゃないか。
「とりあえず、どこでもドアで南の島にでも行ってろ。あとは俺がなんとかする」
 俺は四次元ポケットから、どこでもドアを取り出すと畳の上へと置いた。
「……すまん」
「いいから、早く行け」
 まったく、のび太には手を焼く。どら焼きでも食わなきゃやってられない。まだ、2つくらいは台所の棚に残っていたはずだ。
「のびちゃん? 警察の方が話を聞きたいって訪ねて来てるんだけど。いない?」
 ママさんの声が一階から届いた。警察も初動捜査でここまで来るとは立派だな。
「のび太君は宿題済ませるって、図書館に行きました。話は僕が伺いますよ」
 一階のママさんに向かって答える。

「やってらんねーぜ、まったく」
 悪態をついたドラえもんは、どこでもドアを四次元ポケットに戻すとのび太の部屋を出た。
 このとき、のび太は、いやドラえもんでさえ気づいていなかった。タイム風呂敷は、物品の時間を移動をさせているに過ぎない。血糊で汚れたナイフが新品になったとしても血が消えるわけではない。
新しくなった血糊、固まる前の血液に戻ったそれは、タイム風呂敷に浸みてナイフの上から消えただけだった。静香の血の付いた風呂敷は、今、のび太の机の上にのっている。

 その後、タイム風呂敷が四次元ポケットの中に戻ることはなかった。

(了)
0049名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/03(日) 20:27:56
>>45
文芸コミュニティとか、発表する場はそれなりにあるけどね
昔の人は自費で50部100部刷って知人に配ったりしたわけだけど、
それを考えたらネットにぽんと上げて100人かそこらに読まれるいまの環境は十分に恵まれてる
というか文学したい人の頭にあるのはもはや金じゃないしね
貧乏してまで自分の精神ほじくりかえして発狂するような人種だよ昔から
書くのもしんどいけど、書かないのはもっとしんどいっていう
0050( ̄(エ) ̄)
垢版 |
2010/10/03(日) 20:55:16
>>47-48
投下ありがと。

・「泣きがる」→「泣きすがる」かな。
・「くそ、こんな時〜」ここはすげーラノベっぽいw
・身も蓋もないこと言ってスマンけど、タイムマシン使えば一発解決じゃないか?w
(過去は変えちゃダメなんだっけ?)
タイム風呂敷使っても別にいいけど、血って残るの?いまいち釈然としないオチ。
・ドラえもんのキャラとその設定で、ハードボイルドなサスペンスやるトコが面白いトコなんだろうけど、
イマイチかな。文章から漂うハードボイルドな雰囲気自体は好き
・起承転結がはっきりしてて、構成は上手いとおもー

そんな感じ。
0051名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/03(日) 21:00:12
数物学者が自然の全てを数式で記述することに執着するように、
文学者は己の情動や世の理を文章という形にしなければ気が済まない。

数物学者が美しい定理によって世界を秩序だてることに無上の悦びを見出だすように、
文学者はその体内にわだかまるものを美しく書きあらわしたとき、はじめて自己と世界とを混沌の暗闇から救い上げることができる。
0052( ̄(エ) ̄)
垢版 |
2010/10/03(日) 21:09:26
>>49
恵まれてると思うか、どうかはその人の考え方次第だね
君が恵まれてると思うんなら、そりゃあいいことだ

>書くのもしんどいけど、書かないのはもっとしんどいっていう
「文学」って言って、誰をイメージするかにもよるけど、中島敦あたりはそんな感じかな。
生まれながらの文学者
0053名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/03(日) 21:12:06
あ、一応評価対象で。評価不能なら放置して。

数物学者に詩人哲人が多いのはその精神性が似通っているからだとか。
そんな本がこないだ出てた気がする、読んでないけど。
0054( ̄(エ) ̄)
垢版 |
2010/10/03(日) 21:33:53
>>51 >>53
評価対象なんすかw
普通にいいこと言ってるなーと思った
文学者面するつもりはさらさらないけど、気持ちは少しわかる
自分の頭の中にあったことが文章の上で完成していくのは快感

ただ自然科学の理論の厳密性は、人文科学とはまた全然違うもんだと個人的には思ってるので、
文学者の定義については賛同するけど、それが数物学者と似てるっていうのは気に入らない
否定してるんじゃなくて、僕が好きじゃないってだけね

こんな感じで勘弁してくださいw
0055名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/03(日) 22:01:01
マメだなあ、ありがとう。
数学者というのは実に直感的な仕事だそうだよ。
証明の筋道を見出だすのはなにより直感で、実際の証明はそれを追認し具体化するプロセスにすぎないそうな。
くまさんの創作スタイルがどんなもんかは知らないけど、
自分みたいなまず1枚の絵が浮かび、それを文でなぞって書くようなタイプは近親感をおぼえるな。
0056名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/03(日) 22:04:37
>>50
くまたん、さんくぅ。

>・「くそ、こんな時〜」ここはすげーラノベっぽいw
やたーっ。

>・身も蓋もないこと言ってスマンけど、タイムマシン使えば一発解決じゃないか?w
過去改竄はタイムパトロールが黙っちゃいません、ってのをチラ見させといたほうがよかったね。

>タイム風呂敷使っても別にいいけど、血って残るの?いまいち釈然としないオチ。
そだね。了解。

>・ドラえもんのキャラとその設定で、ハードボイルドなサスペンス
>やるトコが面白いトコなんだろうけど、イマイチかな。
やっぱりなぁ。他のを書いていてもどうも、イマイチ感が、自分でもするのれす(泣

今度は、くまたん寄りのにチャレンジしてみるよ? さんくぅ。

おまけ;
数物学者、というより数学者に哲学的思考の傾向は多いように思うよ。
数学って感性がいるっぽいし。天才っているんだなー。
「ベルリンの冬。雪のちらつく夜、家路をいそぐ。ふと、数学的問題の答えが浮んだ。
でもなぜその答えになるのかがわからない。それでね、その答えが正しいことを、
この10年かかって、ようやく証明できそうなんだ」
って、居酒屋で隣で飲んでた数学者さんが語ってくれた。
自然科学は「客観的」じゃないとダメ? 文学って「主観的」?
でもどちらにしても、自己表現。
なんでこんなにも自己表現が好きなんだろうね、人間は。
0058名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/03(日) 22:38:59
「キャベツにそっくなのがあるよ」
俺の彼女がかわいく言った。とってもかわいい!
俺「これはレタスっていう名前だよ」と、俺は俺のとってもかわいい彼女の肩を抱きしめて耳元にささやくようにそう告げた。
それはまるで生まれたてのカルフォルニアのよく晴れた空のようだった。
だけど、だけど、だけど……彼女は、死んだ!
だっふんだ。

お葬式に行ったんだよ。
彼女のお母さんは俺に言いました。
「お前の顔も見たくない!」って…!
あのくそババア!ぜったいゆるさん!!!

お父さんは、いなかった。死んだみたいwwwwww
なんでもいっぱい競馬をやって借金まみれみたいwwwwww

あのババアも首吊るなwwwwww
借金、ってwwwwww
うへーwwwww

だけど親戚的なおじさんとおばさんは、やさしかった。
僕が彼女を失ったことを、泣いてくれた。

おばさん「気を落とさないでね」
おじさん「彼女はきっと天国で君を見守っているよ」

知らない子供がクレヨンしんちゃんの物真似をしていてうざかった。
0059( ̄(エ) ̄)
垢版 |
2010/10/04(月) 12:08:46
>>55
僕の場合は、小説のアイデアが浮かんだら、それについて日常生活の中でも考えて、
なんか頭の中にもやもやしてものが溜まっていって、それを書く感じかな。
僕の考えだと、数学とかって自分の外側に正解があって、それに近づけていくけど、
文学なんかは、自分の内側に正解があって、それに近づけるんで、むしろ真逆のもんだと思うんだ
でも天才的な数学者の思考っていうのは、どうなんだろ
>>56
ああタイムパトロールとかあったね。
でもドラえもんって、セワシ君がダメなご先祖様を助けるために送り込んだんだよね?
時間犯罪だよね?まあ別にいいけど……
くまたん寄りってどんなんなのかよくわかんないけどw是非また書き込んでください
0060( ̄(エ) ̄)
垢版 |
2010/10/04(月) 12:18:12
>>58
比喩にデビュー時の村上春樹に通じるものを感じた。
今すぐそのプロットで長編小説を書いて、文学賞に送るべき作品。
きっと将来ノーベル文学賞候補になって、
「次はとるだろう。次はとるだろう」といわれて早十年みたいな作家になれるよ!

真面目な話、セカチューだとか恋空とか、一時期恋人が死ぬのってやたら流行ったけど、
筋書きは、>>58を真剣に書きましたっていうだけの話だよね
僕の人生で今まで身内の人間が死んだって、父方の祖父だけなんだよね
まだまだ若いって言うのと、交友範囲が狭い、運がいいっていうのもあるんだろうけど
今の人が死なない日本の中では、人の死は一種の娯楽なんだろうね
0061名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/04(月) 12:43:24
筋を書き出したらそりゃどんな話も似たり寄ったりだろう
どう書くかが問題なのに無理に褒めんでもよろし
0062名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/04(月) 14:18:58
( ̄(エ) ̄) はどうも万事に於いて穿ち杉だよな。
身近な死もほとんど体験してないようだし
まだ若いんだろうと推察できる。
いずれにせよ他人の書いたものをどうこう言えるだけの
蓄積はないだろ。
0063( ̄(エ) ̄)
垢版 |
2010/10/04(月) 14:23:49
>>61
大して褒めてないよw
>>62
人の文章をどうこう言いながら自分も成長していけばいいなあと思ってます
僕の評価は、「自分より上から見られた評価」じゃなくて、
「横か下から見られた評価」だと思って上手く活用してください。
お前ごときに俺の文章を云々されてたまるかって人は、ぷぎゃあの人もいる訳だし……
0064名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/04(月) 14:31:22
マジレスするけど、「横か下からの評価」じゃ何の足しにもならないよ。
それなら「感想」に徹してくれた方がよほどいい。
0065名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/04(月) 14:42:36
そりゃあいいけど、わざと茶化して書いたのを貼りつけていく奴は
真面目に書いて叩かれるのが怖いチキンにしか見えなくて不快だわ
0066名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/04(月) 15:30:01
>>60
んでも、身辺で起こる頻度に関わらず人の死はそれなりの事件だろう。
毎度話の中で人が死んだり、死にはしなくとも生きるの死ぬので右往左往したりするのを
馬鹿の一ツ覚えじゃないかと悩んだ時期もあったけど、アホらしくなってやめたよ。
話の起点として、あるいは収束点としてこれほど威力をもつものと言ったら、しょせん死のほかには愛くらいしかないし。
誰も死なずフォーリンラブも起こらず、それでもちょこっといい話にはなるだろうけど、
劇的なものを求めたらどうしても、どっちかは入れなきゃならない。
0067名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/04(月) 19:10:28
──ほんのひと時、懐かしい夢を見ていた。
われに返り、長椅子の背もたれから身を起こそうとしたけれど、身体は真綿に厚く包まれたように、熱をもち重く、言うことをきかなかった。
やっとのことで頭だけをもち上げ、ぼんやりと前を見る。小さな庭園にそぐぐ日ざしは先刻よりすこしだけ緋色を増して、草木と花々とにやさしい陰影を与えていた。
「お目覚めですか」と、やわらかな声で囁かれた。わずかに首を動かして見ると、長椅子の隣にはかるくこちらに身をあずけている君。
「ああ、……ごめん、少しうとうととしてしまったようだよ」ややかすれたけれど、まだどうにか、普段どおりの声を出せたことにほっとした。
「きっとお疲れなのでしょう。もうお休みになってはいかが?」彼女は穏やかに笑んで、僕の肩にそっと手を乗せた。
──不意に、その言葉に胸を揺らされてしまって、涙があふれそうになる。
僕はそれをどうにかこらえて、彼女の手に自分の手をかさね、
「……いいや、こうして君と居るのは久しぶりだからね。眠ってしまってはもったいないよ」と笑いかえしてみせた。
ほんとうに久しぶりだ。ここに移り住んでから、こんな時間を持てたことは数えるほどもない。
いま夢に見た、あのころ。あの懐かしい、小さな楽園では当たりまえにあった、ふたりだけのひと時。
それを、その先もずっと続けてゆくために僕は、できもしない色々なことを必死にやろうとしていたはずなのに。
0068名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/04(月) 19:10:36

ふたたび庭園を眺める。彼女が丹精こめて造りあげた庭。王宮にそぐわしい壮麗さはないけど、
ここには優しさと慈しみが満ちて、木々は瑞々しく繁り、花々は可憐に咲いている。
世話をしたものの心を映したようで、ほんとうに、うつくしい。
そのことを君に伝えたかったけれど、僕の思考はすぐに散り散りになってしまい、うまく言葉にならなかった。
ああ、もうじき陽が暮れる。空が焼ければ、赤く染めあげられたこの庭はまた違った、胸にせまるような姿を見せてくれることだろう。
それを君と見たい。その光景に、君はどんな表情をするだろうか。それを、見たくてたまらない。
なのに、そんなことさえ僕には叶えられない。
借りものとはいえ一国を手にしても、たとえそれをいくらほしいままにしてみても、そんな些細な望みさえ叶えられない。
なんて滑稽なことだろう。こんな無力な男が、地上の楽園を築いてみせるなんて、なんて厚顔だったんだろう。
……けど、見たかったんだ。なんの苦悩も災厄もない世界で、君の翳りない笑顔が見たかった……見たかったなあ……。
気がつくと、庭園の風景は滲みぼやけてしまっていて、僕は幾度かまたたいた。


懲りずにもう一発。これも切り抜きなのでところどころ意味がわからないと思いますが、気にしないでください。
0069( ̄(エ) ̄)
垢版 |
2010/10/04(月) 20:41:30
>>64
果たしてそうかな?
>>65
まあでも彼らがいないとただの過疎スレだった訳だし
>>66
セカチューとか「いかにも」なのは馬鹿にしてるけど、人が死ぬ小説全般を否定するわけじゃないよ
あれはストーリーがあまりに陳腐すぎたからダメだけど、ちゃんと力のある人が書けば、
ベッタベタの展開でもちゃんと面白くなると思ってるんで、>>66には全面的に同意
「蹴りたい背中」とかはあんなリアルやおいみたいなストーリー展開で、よくあそこまで売れたよね
綿矢りさ嫌いだけど、そのことに関してはすごいと思う
僕のスタンスとしては、面白ければ何でもありだと思いますので、存分に殺しまくってください
0070( ̄(エ) ̄)
垢版 |
2010/10/04(月) 21:03:45
>>67-68
>>23の人かな?懲りずになんて言わずに、何十回でも書き込んでね!
こっちは僕好きだな。切ない雰囲気出てていいと思う

後は文の細部がちょっとぎこちない感じがするから、
量書いて、書き慣れてきたら、すらすら読めるいい文になるんでない?
具体的にぎこちない場所を指摘すると、
・「すこしだけ緋色を増して」→緋色でも間違いではないけど、あんまりきかないかな。
「朱(あか)を増して」とかの方がいいんじゃないかと思う
・他の部分は、どこを直した方がいいってこともなく、ただの好みの世界になると思うんで、
自分の感性と相談しながら、手直ししていって欲しいんだけど。
感動的なシーンって、普通のシーンよりも一つ一つの言葉が際立つんで、神経質になってね。
漫画でも感動のシーンで絵がぐちゃぐちゃだったら萎えるのと一緒
0071名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/04(月) 21:12:53
>>69

>>>64
>果たしてそうかな?

そもそも技量に於いて劣る人間が、何かを指南することができるの?
学生は教授に、アマがプロに、専門分野について有用なアドバイスが出来ると?
0073( ̄(エ) ̄)
垢版 |
2010/10/04(月) 22:11:07
>>71
んーと、

1、単純に受賞を考えた場合、一次選考は大体下読みの方々がやる訳
下読みの人は運が良ければ編集者や、売れない作家がやったりするけど、
運が悪ければ、本好きの素人バイトだったりする
そいつのお眼鏡にかなうように書かないといけないんだけど、
これって「自分より下か、同じ」くらいの技量の人間に評価されてるんだよね
2、「すげえ小説を書いて有名になりたい!」って人は、広範な読者を想定しなきゃいけないんだけど、
その場合も想定する読者は「自分より下か、同じ」くらいの人間だ。
3、自分の小説を客観的に読むのって実はかなり難しい。
池波正太郎は、「執筆する時は自分の分身が後ろで読んでいて、面白いつまらんと言っている」なんて書いてるけど、
プロの小説家ならではの感覚であって、特に書き始めの人は、一人よがりになりがちなので、
「他人に読ませる」というだけで、自分では気づけなかったことが色々発覚する。
4、創作文芸板でプロのアドバイスを求めてもね……
5、学生が学生に、アマがアマにアドバイスしてる、と思ってください。
学生同士の教え合いが学習レベルを高めることは、教育学では有名
どうしてもプロのアドバイスが欲しいなら、出版社に持ち込みにでも行って、編集者に見せれば、
なんか言ってくれると思いますよ!ファイト!君ならきっと出来る!
0074名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/04(月) 22:14:43
隊長「・・・」
隊員「た、たいちょー!」
0075罧原堤 ◆pPp/RNKqFU
垢版 |
2010/10/04(月) 22:21:22
なんで王宮とかだしたら陳腐な糞ラノベになるかていえば書いてる奴が王宮とは無縁の糞日本人凡夫だからだな。
経験がないうえ資料も手元になくて書いてるからだな
0076罧原堤 ◆pPp/RNKqFU
垢版 |
2010/10/04(月) 22:24:43
ラノベは糞青年の低劣な妄想をあてにしそれを助長する最悪なもの
0077名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/04(月) 22:38:32
>>70
どうも。
緋色はやっぱりダメでしたか。手癖で朱と書いて、なんかちょっと血っぽくてほかのを探してみたんですけど。

>>75
あいにく自分は欧州史オタからぐるっと回ってきたもので、ほかのものが扱えないんですよw
とくに古代が好きで。
ラノベ界隈でその手の世界観が使い古されてしまって陳腐と見られてしまうのは、困ったことですね。
お手軽ファンタジーとは違った空気を出せるように、知識を動員して頑張ってみますけど。
0078名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/05(火) 00:50:10
>>73
なんで最後にそういう余計な一言をつけずにいられないのかな。
だから信用おけないんだよ。

あと、下読みがどうこう言ってるけど、下読みが読むのは
篩い落としのためで、誰が読んでも結果に大差はないからだよ。
それこそ( ̄(エ) ̄) が読んだっておいらが読んだって
あるいは有名作家や編集長が読んだって、結果は同じ。
0079名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/05(火) 00:57:51
それ以上のことを期待してここに貼るほうがおかしいんじゃ?
編集者並の添削して大勝間違いナシのクオリティにしてもらおうなんて誰も思いやしないだろうし、
この板にいる五十歩百歩の連中が無理にそれをやるから嫁いびりみたいな叩きになるんじゃん
明らかにおかしいところの指摘と率直な意見さえ出せりゃいいんだよ
0081名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/05(火) 02:15:30
>>70
「緋色に染まる」とは普通に言う。
というかこの場合普通もなにもない気がするけど。
当たり障りのない言い回しばかりが文章じゃあない。

ということで>>77
問題は、緋は鮮やかで濃い赤を指すもので、「薄い緋色」というものはない。
「緋色を増す」ということは、日中の陽射しにすこし緋色が混じり始めたということだろうけど、そういうことは起こりえない。
薄緋、浅緋という色はあるけど、これも色の度合いは決まっているので「すこし薄緋になった」というのはおかしい。

色の変化を表したいなら、素直に「赤味を帯びて」とかそういう書き方をするのが無難。
0082名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/05(火) 02:24:31
補足、朱という言葉を避けたのは悪くない感覚だと思う。
どうしても朱は「朱に染まる」のイメージが強いから、ほかはともかくこの場面で朱はあまり合わない。
0083名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/05(火) 04:07:51
ラノベが毒虫みたいに言われてるけど、まぁいいや。
あながち間違ってもいないし。悪貨は良貨を駆逐する。悲しいね。

>>67-68
この一人称のひとは、若い目のひと?
前半はやや年齢を重ねたように読めるけど、後半は若造な感じ。
地の文がぶれてるのかな。

>身体は真綿に厚く包まれたように、熱をもち重く、言うことをきかなかった。
この部分のリズム感が好き。でも他にリズムを感じないから、狙ったわけじゃないのかな。

>そのことを君に伝えたかったけれど、僕の思考はすぐに散り散りになってしまい、うまく言葉にならなかった。
うまく妄想できなかった。
傍にいる女性に伝えたいのに伝えきれない葛藤を伝える場面なので、もうちょっと妄想のネタが欲しいかなぁ。

 そのことを君に伝えようとした。
 でも。
 過去から続く己への嫌悪、そして未来に生きる君への想いがそれを許さない。
 胸の中で渦巻いた言葉になれない感情は、私の心臓を静かに締め上げる。

勝手に解釈、うーん、雰囲気あわないね。ラノ臭くしかできないから許して。

>>77
>ラノベ界隈
>お手軽ファンタジー

ふへぇー。
0084名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/05(火) 07:46:21
>>81
詳しい解説ありがとうございます。なるほどそういうことですか。
色関係の言葉は難しいので、いっぺんちゃんと勉強しなきゃいけませんね。

>>83
>前半はやや年齢を重ねたように読めるけど
あれ、そう見えます? こまったな、自分の中で昔々の品の良いお兄さんはこう喋るんですけど。
この人はもともとの生まれはよくないのが
上流に混じって暮らした後お仕着せで10年ばかし王様をやったために、半分貴人半分庶民という感じなんです。
感情的になると地が出るような。

>この部分のリズム感が好き。
う、わからない… リズムといえば七五調みたいな音韻しか頭にないもので。
「熱をもち重く」は若干古典の調子ですが、うーん。

>傍にいる女性に伝えたいのに伝えきれない葛藤を伝える場面なので
あ、違うんですよ。この人もう死にかけで、本当に意識が怪しくなってきてるんです。
諸事情あって呪われてて、民の苦痛にあわせて命をもっていかれるんです。

>ふへぇー。
もうしわけない、剣と魔法の世界というのが嫌いで。
ラノベというより、それ以前のRPGのせいなんでしょうけど。
最近はラノベでもベタなのは避けられてますけど、ああいう形で量産された挙句使い捨てられたのは無念です。
ファンタジーはファンタジーで完結しているものをどうこういうこと自体お門違いなのは承知してますが、
あれですよ、アメコミのニンジャとサムライにいちいち文句言ってるようなもんです。
0085( ̄(エ) ̄)
垢版 |
2010/10/05(火) 07:48:14
>>77
夕焼けのシーンはいずれにせよ血っぽくなるんじゃないでしょうか……
ヨーロッパ史好きなら実際の史実に虚実交えて書いたりすると、ラノベから脱却できるかも
高校時代、世界史の授業受けて、三十年戦争で小説書こうと思ったけど、
資料漁るのめんどくさすぎて断念したのを思い出す。歴史小説家ってすげえ
>>78
長文書きすぎたから、最後にオチがないと、と思って……
>>81-82
僕の感覚の問題なんでしょうか……夕焼けを「緋色に染まる」って言うのはやっぱり気に入らないです
死期が近いんだろうから、血を連想させてみても、けして悪くないと僕は思うけど、
血を連想させるのが嫌なら、そもそも夕焼けのシーンをいれちゃうからダメなんであって、
たとえば上のシーンを秋冬にして、「春が来ればこの庭にも花が咲き誇って、真の美しさが見れるのに……」みたいな展開にすればいいんでない?
>>83
僕は漫画をそのまま文章にしたのがライトノベルだと思ってます
昔気まぐれでブギーポップ読んだら、急がなくても1〜2時間で読めちゃったので、
ライトノベル100冊≒森鴎外1冊くらいの偏見を持っていますw
0086( ̄(エ) ̄)
垢版 |
2010/10/05(火) 08:57:04
僕ならこう書く、というのを。参考になるかはわかりませんが。

懐かしい夢を見ていた。
長椅子の背もたれから身を起こそうとしたが、体が熱を持ち重く、全く動かない。なんとか頭だけを動かして、庭の方を見た。
僕がまどろんでいる間に日は傾きはじめ、夕日が小さな庭園を赤く染めはじめて、植物たちに優しい陰影を与えていた。
「お目覚めですか」
柔らかな声。長椅子の隣に君が腰掛けていた。僕は喋ろうとするが、声がかすれて言葉が出ない。一度咳払いをして、
「少し、うとうとしてしまったようだよ」
と答えた。

彼女が丹精こめてつくりあげた庭園を見る。瑞々しく繁った広葉樹には小鳥がとまり、可憐に咲き誇った色とりどりの花々には蝶が舞っている。
植物というものは、世話した者の心根を映すと言う。この庭の植物は本当に君の心根を映したように、美しい。
君の手が僕の頭を撫でた。僕は庭を誉めてやろうと思ったが、僕の頭脳はもはやまともに思考することさえ出来ず、なんらふさわしい誉め言葉が浮かんでこなかった。
0087( ̄(エ) ̄)
垢版 |
2010/10/05(火) 08:57:47
「あなたは今まであれだけの苦難にうちかってきたお人です。今度も、きっと、何でもなく、乗り越えられるはずですよ」
彼女は僕を励まそうと、こんなことを言った。一国を手にして、それをほしいままにしていた昔もあった。だが自分の体は自分が一番よくわかっている。
二人の間を静謐が包む。この上なく平和な時間だ。まるでさっき見た夢の中の世界のようだ。こういう幸福感を全ての国民が味わうことが出来るような、
苦悩も災厄もない地上の楽園を築く。そのはずだった。しかし僕はあまりにも無力であった。
もう少しで日が暮れる。赤い夕日に染められた庭は、全く違った景色を見せるのだろう。そしてその庭を見ながら、満足そうに微笑む、夕日に染められた君の表情は、何より美しいはずだ。
しかし僕には、それを見ることすら叶わないようだ。そう思うと、不意に美しい庭園は滲みぼやけてしまった。
0088名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/05(火) 10:34:27
うむう、やっぱり話の都合のために使えない要素を共有しないと、細かいところで食い違いますね。
たびたび「いやこうなんですヨ」と説明するのも間抜けなので、
文章でなく展開を見てもらう意味でもいっそ粗筋を開陳してみますか。
いまはとりあえず仕事中なので。
0089名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/05(火) 14:10:30
>>85
夕日は「血のように赤い」とあえて書かれなければそういうイメージはないなあ
死のイメージはあるけど、落日とか射陽とか、どっちかというと緩慢な破滅って感じがする
0091( ̄(エ) ̄)
垢版 |
2010/10/05(火) 20:38:10
>>88
いやそこまでしてくれなくてもいいですけどwこっちが的外れなこと言ってたら、それはシカトでお願いします。
後、仕事中に2ch見るのはやめましょうw
>>89
そうですか。でもそういうイメージなら、このシーンに夕日はぴったりですね
>>90
ちなみに僕は高校時代に授業中、図書館で借りた『斜陽』を読んでいてとりあげられて、
返してもらえなくて結局自腹切って図書館に新しい本を返した思い出があります
0092名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/06(水) 20:48:20
文章を見るならオリジナルじゃなくてもいいじゃない。
超有名なこの話をそれぞれ文にしてみるのも面白いんじゃないかと思う、いかが。

客もまばらな場末のバー。カウンターで男が、ウィスキーの注がれたグラスを口をつけるでもなくただ弄んでいた。
仕事上がりの家路の途上、なんとなく真っすぐに帰る気がせず、適当に目についた看板へ立ち寄ってはみたが、
行きつけない店で独り飲む酒は美味くもなく、慣れないスツールの座り心地も落ち着かない。
くさった気分をアルコールに預けることもできなかった男が溜め息をついて席を立とうとすると、「お隣、よろしいかしら」と声がかかった。
見れば化粧気の多い三十半ば程の女が、隣の席の背もたれに手をかけ男の顔を窺っている。
「……どうぞ」と、男は浮かせかけた腰を再びもどし、また溜め息をついてグラスに手をやった。
「あらぁ、元気がないのね? ……マスター、いつもの頂戴」
女は馴染み客の所作でさっさと座ると、さてとばかりに体を男のほうへ向け、あれやこれやと話しかけた。
0093名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/06(水) 20:48:26


世間話、当たり障りのない話題に始まり、景気のこと、仕事のこと……ほぼ一方的に女が喋り、男は無愛想にならない程度の相槌を打つ。
グラスの中身が減ってゆくのに比例して女は饒舌になり、しまいには身の上話までし始めた。
女には子供がひとりおり、その子供は生まれつきの難病を抱えているという。
診療費は高額で、女と暮らしていた男はそれを嫌って逃げた。女は身ひとつで昼も夜も働いているが、頼れる親類もおらず生活は苦しい。
女の声は話が進むにつれ湿っぽくなり、ついにはハンカチを取りだしすすり泣き始めた。
第一印象とは裏腹の、意外と苦労の多い女の生活に、男も大分同情し、「これ少ないけど。少しは足しにしなよ」と一枚取り出し、うつむく女の前に置いてやった。
女はその後もしばらくしゃくり上げた後、目元を拭ってやっと顔を上げると「ありがとう……子供が待ってるから、今日はもう帰るわね」と立ち上がった。

そこへ、少し離れた席で二人の会話を聞いていたらしい中年の男が、女が店を出るのを見計い寄ってきて、「いやあ、アンタやられたね!」と、女の座っていた席にどかりと腰かけた。
中年は言う、あの女はいつもこの店に来ては、一見の客を捕まえてあの話をするのだという。
「あれがあの女の手口なんだよ。ああやって酒代を稼いでるのさ」と、さも楽しそうに笑った。
男はそれを聞き、少し目を丸くしていたが、「……そうか…病気の子供はいないんだ……」と言うとにっこりと笑んで、グラスを傾けた。
0094名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/06(水) 20:58:37
あ、ミスがけっこうあるや。
「これ少ないけど。少しは足しにしなよ」→「これ少ないけど。子供になにか買ってあげなよ」
「中年は言う、あの女はこの店に来ると、一見の客を掴まえてはあの話をするのだと」
0095名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/06(水) 21:02:50
「カウンターで男が、頼んだウィスキーに一度口をつけたきり、あとはただグラス弄んでいた」
推敲しろ俺。
0097( ̄(エ) ̄)
垢版 |
2010/10/06(水) 21:43:10
書き込みがないから、今読んでる内田百間(ホントは日→月)の文体模写しようと思います。
文体模写は割と得意なつもりなんですが、ひゃっけん先生は癖のない文で難しいです

並外れて暑い夏が終わると、急に涼しい日が増えた。
私はパソコンに向かって、自分のスレッドを読んで、レスがあればキーボードをかちかちと敲いていた。
過疎の創作文芸板にしては、私の立てたスレッドには反応があって、中中退屈しなかった。
突然妻が書斎に入ってきて、人が訪ねてきたという。
私はおやと思いながらも、応接間に出向いた。こんな日に訪ねてくる人はどうにも思い浮かばなかった。
応接間は妻が火鉢で暖めていて、真夏のように暑くなっていた。
「おいこれは暖めすぎではないかね」
「でも、お客様がこれ位がちょうどいいと申されますので」
私は座布団の上に正座している来客を見たが、矢張知らない顔であった。
しかし向こうの方は私を知っている風で、私の顔を見ると馴れ馴れしく話しかけてきた。
「ご無沙汰しております。何もお変わりはないですか」
「ええ」
「そうですか。ちょっと近くまで来たものだから、ちょっと寄らせて頂きました」
それからその客は私の知らない思い出話をはじめた。
「結婚の際にはお世話になりました。御蔭様で妻子共共、息災でやっております。
あの時の先生の一言がなければ、私は今でもあの下宿で逼塞していたことでしょう」
「私の一言とは、何でしょう」
「お忘れですか先生。そんな筈はない」
客はそう言って、調子の外れた鈴のような音を立てていつまでも笑っていたので、私は段段不気味に思われてきた。
0098名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/06(水) 21:47:31
 おまえ、文章のリズムが読めてないな。もっと段落を意識して書け。

 おまえ、文章のリズムが読めてないな。
 もっと段落を意識して書け。


ぜんぜん違うだろ?
0099( ̄(エ) ̄)
垢版 |
2010/10/06(水) 21:50:49
その後も男は様様な話をしていたが、全て知らない話であったので、いよいよ不気味であった。
「では長居してもご迷惑でしょうから、そろそろ帰ります」と言って、男は帰っていった。
妻が「どなたですか」と尋ねてきた。
「私も思い出せなかった」
「まあおかしい」
妻がさっきの男と同じ様に、壊れた鈴のような声を出して笑ったので、私は逃げ込むように書斎に戻った。
再びパソコンに向かったが、どうも自分のスレッドの書き込みが、さっきの男のものなのではないかという気がしてきた。
一度そう疑うと、今度は全ての書き込みがさっきの男がしているように思えてきた。
パソコンの電源を落として、もう寝ようと寝室へ向かった。
廊下を歩いていると、台所から妻の笑い声が響いてきて、不意に大きくなったり小さくなったりした。
寝室に入ると、もう既にきちんと布団が敷かれていたが、これは間違いなくあの男が敷いたものに違いなく、
妻にどうしてあの男を寝室に入れたのか、詰問しようと台所へ向かった。
私が入ると、妻の笑い声はぴたりと已み、黙々と包丁で野菜を切っている妻が「どうしたのでしょうか」と尋ねた。
「寝室にさっきの男を入れたね」
妻は答えるかわりに、体は動かさずに、首だけ変な風にねじまげて、私の方を向いた。
私はそこでようやく彼女が知らない女だと気付いた。
0101( ̄(エ) ̄)
垢版 |
2010/10/06(水) 21:57:13
俺がくだらねー文書いてる間に燃料ありがとw
0102( ̄(エ) ̄)
垢版 |
2010/10/06(水) 22:12:32
>>92-93
序盤の男のやさぐれた感じ、途中の女の詐欺師っぷりはよく書けてると思うんだけど、
イマイチ最後に爽快感が出てないのが心残り。
細かい間違えはあるみたいだけど、文章は上手いと思うよ
敢えて言うなら、中盤、「第一印象〜」と「女はその後〜」の二つで、一文が長すぎて、すごく読みづらい
半分に切っちゃうか、台詞の所で一行使うか、どっちかにした方がよす
0103名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/06(水) 22:19:43
>>98
長文ここに貼りつけたことがあればわかると思うけど、ここは文字数規制がうるさくて改行が思うようにいかない
そのへんは大目にみれ
0104名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/06(水) 22:26:07
というより、横文字のブラウザ閲覧を前提に書くか出版を前提にするかの違いじゃあ。
こういうとこではそれこそ一文ずつ改行するほうが読みやすいけど、本だとまた違うから。
0105( ̄(エ) ̄)
垢版 |
2010/10/06(水) 22:28:50
>>96
http://tiaokumura.exblog.jp/12930074/
これですか。僕は月々何千円払って紙ゴミを収集する趣味はないので、
朝日新聞はとってないんで、上の小説は読んだことないです。
時間があれば、明日図書館に行って目を通してみようと思います。
朝日新聞は、結構好きな作家の新聞小説があったりして、すごく悔しい。
森見登美彦も朝日でたまに書くんだよね。ちくしょおおおおおおおおおおおおおお
>>98
2chで書いてるっていう制約もあるんで、段落はどうしても怪しくなるよね
0106名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/06(水) 22:43:09
さて、クマ先生につっこみを入れるのはおそれおおいですが。

>レスがあればキーボードをかちかちと敲いていた
「敲いていた」はちょっと嫌味だと思います。普通に「叩い」てもいいじゃあないですか。

>こんな日に訪ねてくる人はどうにも思い浮かばなかった。
かすかに違和感。「心当たりがなかった」がいいかなあと思いますが、好みの問題かもしれません。

>私は段段不気味に思われてきた。
「思われる」は古い可能ですが、現代語の感覚で読んでいるとどうも「私が」「不気味に思われる」ように読めてしまいます。
「不気味に思えてきた」のほうがよろしいかと。

>「私も思い出せなかった」
ということは「妻も」思い出せなかったことがですが、この場合奥さんの知人とは限らないので不適当かと。
これより前に、客が奥さんに対しても知人として話しかける描写があれば問題ないですが。

>今度は全ての書き込みがさっきの男がしているように思えてきた。
ちょっとした文法の違和感、「全ての書き込みがさっきの男がしたもののように思えてきた」
あるいは「全ての書き込みをさっきの男がしているように思えてきた」かと。

>私はそこでようやく彼女が知らない女だと気付いた。
すいません、どうしていままで気がつかなかったのかわからんです。妖怪が化けてたとかでしょうか。
0107( ̄(エ) ̄)
垢版 |
2010/10/06(水) 22:53:11
>>106
ありがとうございます!このまま誰にもイジられずに進行するのかと内心ひやひやしていました。

>敲く
なんかひゃっけん先生はこっちの字を使ってたのが印象に残ってたので、こっちにしました
>知らない女
ひゃっけん先生の小説ではよくあることです。僕にもなぜなのかはわかりません。
登場人物が突然泣き出したり、突然知らない人がフレンドリーに話しかけてきたりする小説世界なのでw

真ん中四つに関しては、仰るとおり。反省します
0108名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/06(水) 22:59:27
「思われる」は古い可能ですが、

自発だろ。

もう一つのトンチキスレから出張してきたのか?
0110名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/06(水) 23:08:05
中学校程度の文法も知らない奴がいっぱしの顔をして人の文章にケチをつける。
これがいまの板状況さね。
0111名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/06(水) 23:10:50
「私にはそれがだんだん不思議に思われてきた。」

これならもうしぶんない自発だけど、元の文が歪んでるからこれは何とは言い難い。
0112名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/06(水) 23:14:16
可能なら「思うことができる」に置き換えられるのか?
可能の線はないだろう。
古い可能の意味もわからんな。
思われるが可能の意味で使われている例文プリーズ。
0114名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/06(水) 23:25:29
私は思われる。

と書いたとき、これは受身と取るのが普通。

それはこう思われる。

と書いたとき、これは自発と取るのが普通。

私はそれはこう思われる。

と書くと、なんだかよくわからない。

私にはそれはこう思われる。

と書いてはじめてまっとうな自発と理解できる。
0115( ̄(エ) ̄)
垢版 |
2010/10/06(水) 23:32:33
やりとりを画面の前でニヤニヤしながら見てたんだけど、
>>113と言われてオロオロしてます。

古語で考えれば、「〜る、らる」で、自発も可能もどっちもありですね。
http://www.ppmz.com/misc/jodoushi/jodoushi.htm#ukemi_ru_raruよいしょ
現代だともうほとんど受身表現ですが、文学的表現としては自発もありなんじゃないでしょうか?
「時間がたってみると、自分の方が悪いように思われてきた」(自発)
「考えようによっては、彼女の言ってることも本当だと思われてきた」(可能?)
言文一致後だとちょっと可能は厳しいですかね
古くに可能の意味があったことは間違ってないですけども
この件に関しては、「自発派」の人の方に軍配です
僕の元の文が一番よくなかったんですけどw「私には」にすりゃあ明確でよかったですね

こういう文章の細部をめぐる争いも、創作文芸板っぽくていいと思わんかね?
0116名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/06(水) 23:34:44
ふへ、なんか面白いことになってんね。
昔のレスできないかんじ?

>>98
くまたん、あたしゃ、ひゃっかん先生存じませんので、その前提で。
周りの違和感を段段肌身に感じてきて、最後にぞくっとさせる感じはよかったです。
なーんだろ、微睡の中、ああこれから金縛りにかかっちゃうよ、って時の恐怖感に似てますよ?
火鉢で感じた違和感が、最後まで読んでなるほどね、でした。
でもですね、文体と会話文がいい雰囲気醸してるのに、PCで2Chがどうも……妄想阻害されちゃいました。
現代文でこの雰囲気を表現できたらよろしいかと。
模写の意味がない? いやいや何を模写したいのか、ですね。

>>111が一番しっくりくるかな。でもくまたんの文でも十分成立すると思うけどね?
確かに曖昧かなぁ。でも意味を二通り以上に取られる可能性はここではないわけで。
単文だったら、確かにイミフの可能性は高いけど。
細かい文法論は存じません。感じたままに書いてますから。
ま、ラノ読みの意見なので、脳内削除してくりゃれ。

>>92
おもしろす。スルーされてるけどねwww
時間出来たら>>92にチャレンジするよ?
と無駄に宣言しとく。
0117名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/06(水) 23:39:30
思う+れる

れる に可能の意味があるけれども、動詞が思うなので可能の意味を出すのは無理があるだろう。
そもそも 思うことができる という表現自体が不自然。
見られる 見ることができる とは違うのだ。
0119名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/06(水) 23:42:08
いい感じに混乱してるなw
真面目に考えるとへんな文法だからなあ、慣用的というか。
考えたら負けなんだろう。
0120名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/06(水) 23:46:22
「私にはそれがだんだん不思議に思われてきた。」

これでは文体にそぐわないだろw
指摘がなされたことが不思議で、それを仰るとおり反省しますと答えたクマがさらに謎。
クマはレスを読んでないなw
0121( ̄(エ) ̄)
垢版 |
2010/10/06(水) 23:51:37
あんま文法のこと突っ込まれると頭痛くなってくるよ
>>117
「思ふ+る」で、るは未然形接続なんで、「思ふ」が未然形になります。
「思ふ」が下二段なら無事「思へる」にと思ったけど、普通に四段活用なんだね……
じゃあ、「思ふ+らる」で「思はらる」が転化して、
「思われる」になったって考えればいいんじゃないかな。正しいことは知らんけど

文法なんてなくても僕らはこんなにもわかりあえるじゃないか……
もっとそのことをよろこぼうよ
0122名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/06(水) 23:52:15
>>118
無理に思わなくてもいいから。
自然とそのように思えてきたで十分だから。

おれは天才だ。今では確信を持ってそう思うことができる。
「無理に思わなくていいから」
0124名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/07(木) 00:03:22
現実問題として「そう思える」「思えない」って使うよね。理屈こねてどつぼにはまっとるよ。

>>92
やっぱり最後が惜しいな。
この文では、メインはもはや「場末でくさって酒も美味く飲めない男」になってるから、
シメも「騙されたことに怒るどころか、いい肴をみつけてやっと美味い酒を飲む」ところをもうちょっと強調してもよかった気がする。
とはいえ、オリジナルの小話は多く語らず「病気の子供はいなかったんだ」で落とす形で完成されてるから、
さらに付け足すとなると難しいのかもしれんね。
0125名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/07(木) 00:05:53
>>105

そうです。
これです。
お時間があればぜひ目を通してみてください。
私は先月から読み始めたのですが、
とにかくすごいです。
0126( ̄(エ) ̄)
垢版 |
2010/10/07(木) 00:06:45
>>116
まさにそうです。悪夢の中って感じ。
何もかもが不条理なので、段々こっちも慣れて来てしまう
『冥土・旅順入城式』っていう文庫本なんですけど、一作品が6ページ前後くらいなんで、
ラノベ並にあっさり読めると思います。
後、なんか文章晒したいけど、わざわざこのスレのために小説案使いたくない人が、
コピペ使うのは僕もいいアイデアだと思う
>>120
クマさんはちゃんとレス読んでるよ。
ただ批判されると脊髄反射で謝る癖があって、
自分が4割くらいしか悪くなくても「まあいいか」と思って謝る所は否めないよ
「〜私には段段不気味に思われてきた。」 にした方が、意味としては明確かなあと思った。
「私は」でもまあ間違ってはないとは思うけどね
誤解を与える文とか、二通りにとれる文とかはあんましよくない
0127名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/07(木) 00:10:11
しかし>>106はひどいな。
>今度は全ての書き込みがさっきの男がしているように思えてきた。
これ以外はすべてハズレてるだろ。
この手の輩が増えた気がするな。
自分の思い描いた型と少しでも違うと違和感とか言って指摘するんだよな。
クマのは日本語的にはほとんど問題ないレベルだろうに。
0128名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/07(木) 00:18:13
「私も思い出せなかった」はおかしいだろ
自発は、文法上の主語ではない行動主体には「に」をつけるのが基本だから
指摘のしかたはともかく違和感があることには違いない
それ以外は感覚的な問題だから、外してるとも言えない
俺も「敲く」はなに気取ってんだと思う
0129名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/07(木) 00:36:02
自発は、この場合だったら「不気味に思われる」は、
「不気味に思う」ことが普通である、当然であるというニュアンスを加える文法で、
「私に限らず不気味に思うでしょう」ということを暗に言う
これに「私は」をつけて主語を明示してしまうと自発の文法それ自体の意味が失われるために、
「私には」と、あえて迂遠な書き方をする

私には不気味に思われますけど、だれだってそう思うでしょ、ねえ?

という、いかにも日本人が考え出しそうな表現が、自発という文法
0132名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/07(木) 00:43:58
うん、ごめん
私は不気味に思いますけど、だれだって〜
だね

この自発が大好きだったのが日本軍で(自衛隊はどうだか知らないけど)、
「○○メートル前方に○○と思しきものを見ゆ、敵軍部隊と思われる」とかいう言い方をする
自分では絶対に断定しない、諸要素からそう推測するのが客観的に見て妥当なのでそのように報告します、と言う
0133名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/07(木) 02:57:27
>>92
書いてみたよ? でも失敗しちゃった、色んな意味で。
続編ってかんじかも。

 しょっぱいスルメを食みながらグラスに入った安物をちびりと口に流し込む。隣の若い客はチョコレートなぞとバーボンをかっ食らっているが、気が知れないねぇ。風情がないよ、風情が。わざわざこんなしけたバーで呑む意味ないじゃない。
 そんな俺は品がない、カオリちゃんはまだ来ないのかね。
「ねぇ、マスター。今日、カオリちゃん来ないの?」
「あの子はもう店にゃ出ないよ、いいとこの受付やるんだとさ。求人だしてるから、そのうち新しい子が来るよ」
「そりゃ、楽しみだね、うんと若い子いれてよ」
「よっちゃんも好きだねぇ。手が後ろに回らないよう気を付けなよ」
「その辺の加減は知ってらぁな」
 マスターの皮肉に笑って返す。ここに来る楽しみが一つ減っちまった。確かに、カオリちゃんは顔はよかったからなぁ。

――ガランガラン。
 木製のドアにぶら下がる鐘が鳴った。入り口を見ると、国立大学出の年下の上司にも似た、高そうなスーツを着た男が立っている。
 珍しいなあんな恰好の奴なんて。
「いらっしゃい」ドアベルの音に遅れて、マスターのいつもの気怠そうで無愛想な声がその男にかけられる。男はカウンターの席に一人座った。あちゃぁ、あんなところに座っちゃいけねぇやな。
 カウンターの男が酒を頼むとすぐに、どこからともなく現れた化粧の濃い女が隣に座った。赤いびたっとした服と丈の短いスカートに今時古臭い黒の網タイツ。
 ほら言わんこっちゃない。でもまぁ、暇をつぶすにゃちょうどいい。またいつもの小喜劇が拝めるわけだ。あの若い男は胸糞悪い上司にも似ているし、気分も晴れて一石二鳥だ。それにしてもあの男の顔は、ああ、そういうことか。
(つづく)
0134名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/07(木) 03:00:24

「お隣、よろしいかしら」
 席につき酒を頼むと、見覚えのある厚化粧の赤い服の女が声をかけてきた。
「……どうぞ」
 素知らぬ顔で女に返事する。
「あらぁ、元気がないのね? ……マスター、いつもの頂戴」
 前と同じ台詞、どうやらこの女、俺に気が付いていない。狙い通りだ。小奇麗なビジネススーツを借りてきて正解だった。
 世間話、当たり障りのない話題、こちらが適当に相槌を打てば女は調子に乗って饒舌に語る。先週と同じ内容、芸がない。この前は酔っていたこともあり、この女と話が盛り上がってしまった。
「わたし、子供がいるの。だけどね……私のその可愛い娘は……。ねぇ、知ってる? 先天性……」
 来た来た、この女その病名分かって言っているのかさえ怪しい。嘘なんだから当然か。同じ男に、同じ悩みを二度も打ち明けるその姿は、傍から見たらさぞかし滑稽だろう。
 先週はすっかり踊らされてしまった。こんな女は報いを受けるべきなんだ。
 厚化粧の女が診療費の話やら男が逃げた話やら、どんなに生活が苦しいか語り続ける。そうして、ハンカチを取りだすと、すすり泣き始めた。
 さてとそろそろ頃合いか。さあ、これからだ。
「これ少ないけど。子供になにか買ってあげなよ」
 おれは、数枚の紙幣をカウンターの上にそっと乗せた。女は紙幣の上にある俺の手に両手を重ねると、
「ありがとう……子供が待ってるから、今日はもう帰るわね」
などと、いけしゃあしゃあと大ウソを吐きやがる。俺がスッと手を引くと、紙幣をぐしゃりと握りしめ、目を涙で潤ませたまま「ほんとうにありがとうね」と、最後の一押し。金を掴みながらよくもまあ。
 女は、ハンカチを目尻に押し当てながら店を出て行った。そんな女の後姿を見て俺は心の中でほくそ笑む。
(つづく)
0135名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/07(木) 03:06:13

「いやあ、アンタやられたね!」
 何だこの気持ちの悪いオッサンは。奥で飲んでたらしいニヤケ顔のオッサンが声をかけてきやがった。
「あれがあの女の手口なんだよ。ああやって酒代を稼いでるのさ」
「……そうか…病気の子供はいないんだ……」とオッサンにバカみたいに笑って答えてやった。俺はグラスを傾ける。
 そんなことは、テメェに言われなくても百も承知だ。それに酒代じゃなくてヤク代だよオッサン。
 今頃あの女、偽札でエス買ったところでフクロだな。大陸系にやられるかヤクザにやられるかは知らねえが、どっちも一緒だ。ざまぁみやがれ、俺をコケにするからだ。
「ところで、あんた田中太郎だろ?」
「は?」なんでこのオッサンが俺の名前を口にする?
「神奈川県警刑事部捜査第一課、那須与一郎だ。手帳のほらここ見ろ、神奈川県警察な、これが俺の名前だ。令状はこれから来るやつが見せるから待ってろ。お前に似ていけ好かない奴だ」

◆◆◆

 田中太郎を同僚の刑事に引き渡した那須与一郎がバーを出る間際に振り返る。
「世話掛けたなぁ、マスター。次はゆっくり酒飲みに来るよ。安物のウーロン茶じゃ体が冷えて仕方ねぇ」
「よっちゃん、どう見たってスケベな酒飲みオヤジにしか見えないけど、本物なんだねぇ」
「庶民を守る正義の味方ってのは、庶民じゃなきゃつとまらんのさ」
 那須与一郎は、すっかり寒くなった、などとひとりごちるとしわくちゃで薄汚れたコートを羽織ってバーを出た。

(了)

ってわけで話が変わっちゃいました。
次はちゃんと書きますよ? ラノ臭香しく。
0136名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/07(木) 03:34:16
一人称の主体が動くのって馴染みないな、よくあるのかね
最初なんだかよくわからなかったよ
0137( ̄(エ) ̄)
垢版 |
2010/10/07(木) 06:58:31
>>133-135
>「お隣、よろしいかしら」 〜「神奈川県警〜」
この間だけ、一人称の主体が別の男に転換してるんで、何かもんのすごい唐突
語り手を変えるなとは言わないけど、やるんだったら、>>134の冒頭で、
「一、二行くらい別の人物が喋ってますよ」とわかるような文が欲しい
たとえば、田中太郎がバーに入ってくる所から>>134をスタートすれば、
「ああ視点が移ったんだな」ってすんなり読めると思う

ショートショートとしては、ストーリー性があっていいと思うけど、
この展開だと「……そうか…病気の子供はいないんだ……」っていう台詞がすっかり目立たなくなるね
いい台詞なんで、勿体無い気がする
>>136
あんまりないけど、ないこたあない。個人的には成功例は少ない気がするw
パッと思いつく所だと、森見登美彦『夜は短し、歩けよ乙女』が、
交互に主人公とヒロインで一人称の主体が動いてく
「○」でいちいち区切られてるし、明らかに文体が全然違うから、すぐわかるけどね
後、文学どころで言うと谷崎潤一郎『鍵』。こっちは男が主体だったら全文カタカナ、女だったら普通の文というロックぷり
ラノベでもあんのかな?多分たくさんあると思うけど、知りません
0138( ̄(エ) ̄)
垢版 |
2010/10/07(木) 22:03:10
>>125
『獅子頭』読みました。つっても忙しかったんで、3日分くらいでしたけど
・日本語
上手いと思った。>>105にリンクをはったブログでは「不自然」といわれてたけど、
僕が目を通した中では、不自然な日本語は見つからなかった。
台詞の部分で、恋人なのかどうかをたずねられた場面で、
「私は保護する」
っていう台詞があって、不可解だったけど、
それをわざと中国人留学生らしい言葉のぎこちなさとして書いてるんだったら、すごい才能だと思う。
芥川賞受賞の時、石原慎太郎が中国人がちょっと上手い小説を書いたくらいで賞をやるなみたいな苦言を呈したらしいけど、
石原慎太郎の20倍は上手い文章である。
・ストーリー
ちゃんと一から読んだ訳じゃないんで、誤解してるかもしんないけど、
なんか韓国ドラマみたいな話だと思った。
獅子頭って、なんかやたらかっこいいけど、ただの料理の名前なんですねw

『時が滲む朝』も気になってはいたんですが、流行りもの嫌いなので、なかなか読まなかったんですが、
思ったよりも実力のある作家さんのようで、大変驚きました。
ただまだ中国人を中心にしないと書けないようなので、これが経験を積んで、
日本人のことも書けるようになると、ものすごいものを書いてくれそうな気がします
0139名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/08(金) 00:15:43
一般流通に乗る書籍に関しては、日本語の間違いは
作家ではなく編集の責任だと思ってるけど、どうなんだろね
腐っても新聞社、内容はともかくへんちくりんな日本語をそのまま通すとは思えない
0140名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/08(金) 04:31:33
隊員「た、隊長!」
隊長「な、なんだ!?こんどはどうした!?」
隊員「(´・ω・`)しょぼーん」
隊長「しょぼーんの意味を教えてくれーっ!」
0141( ̄(エ) ̄)
垢版 |
2010/10/08(金) 07:12:40
>>139
ああそうか。編集の人のアドバイスもあるんだね
>>140
たまにこのやりとり書き込んでく人がいるけど、なんなんだろうか……
0142名無し物書き@推敲中?
垢版 |
2010/10/08(金) 21:47:06
>>138
『獅子頭』、早速チェックされたんですね。
なんだか私が強要してしまったようで、すみません。
目を通されたのは、ごく最近の掲載分ですよね?
「私は保護する」というのは、ほんの数日前に
読んだ気がするので。
ただ、この部分は、スレ主さんがおっしゃるとおり、
批判対象とはなりえないですね。
中国人の口か発せられるぎこちない日本語として、
これはとても秀逸で、中国人である著者ならではの
冴えわたった表現だと思います。

私が気になっているのは、会話以外の
地の文章における主述関係の破綻とか、
自動詞・他動詞の使い分けの問題とか、
その他諸々の文法上の違和感とか、
そういったことなんです。

今日の掲載分から少し引用してみます。

こうして度々客間で李先生と談笑したお陰なのか、
最近の雲紗は、人が変わったように、
来日当初哀愁を漂わせていた目からは、
その陰りが消え、晴れ晴れと澄み切っている。

内心では「偉そうに」と思いつつ、
厳明は顔を下に向いて、足を速めた。
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