続き
保健室 2

でも彼女の沈んだ顔を見ていたら無理だった。
「いなくなる理由を教えてくれ」
「でも…言ったら私のこと嫌いになる」
「なるもんか!」
「痛い…」
「あっ、ゴメン…」
掴んだ肩をそっと離した。

「わたし、何に見える?」
そう言うと、俺の前でくるりと回って見せた。
スカートのすそが一瞬広がり、
細く白い脚にまた着地した。

不意の問いかけになんて答えていいか
すぐに答えられなかった。

「可愛いい女子に見えるでしょ?」
手で口を押えて笑いながらこちらを見る。
「何か自分で言うのもねえ…」
「そんなことない、充分可愛いよ!」
「ありがと」

急に彼女は沈んだ顔になって言った。
「実はわたし、男の子なの!」