プロローグ

 俺は舞奈 一、高校生だ。
 面白みのない、言われるがままの生活を繰り返す高校生だ。
 毎日のように起床、登校、授業、帰宅、睡眠と変わらない一日を送っている。おまけに友達もいないから、ちょっとスペックの低いウ〇コ製造機である。

 休憩時間がやってくる。いつものように文学ラノベに励んでいると、ある奇妙な噂が耳に入ってきた。長年ぼっちやってると忍耐力、盗聴力が身につくもんだ。

 「今朝親戚のおっさんがいってたんだけどさ〜、あの裏山をジョギングで通ったときに倒れてる女の子を見たらしいぞ。もっとも疲れてるだけかもしんないけどな〜」

 「マジかよ!?レイプじゃね?」

 「オイオイ、字伏せろよ〜」

 と陽キャ特有のセリフ回しが聞こえた。しかし引っかかるものがある。疲れているだけでそのような幻覚が見えるのだろうか?
 おかげで読書に集中できず、休憩時間が終わった。