モニタなにつかってる?
スキントーン処理の優劣は、画質評価に極めて大きな影響を与える
重大な問題をはらんでいるので、関連情報を紹介する
> 2015年12月11日の情通審放送システム委員会・同HDR作業班合同会合において、
> HLG方式とPQ方式の映像比較デモを行った。
>
> 1.目的
> HDR放送の2つの映像方式(HLG方式及びPQ方式)を
> HEVC Main10によって符号化する場合の画質を確認する。
>
> 3.2 ΔEによる客観評価
> ΔEは映像信号の視覚的な劣化量を示すため、
> 値が小さいほど原画と符号化映像が視覚的に近いことを意味する。
> 図4-2(a)に示すように、
>
> HLG方式がPQ方式に比べΔEが小さい結果となった。
詳細を次の投稿に記載する 情通審放送システム委員会・同HDR作業班 報告 (続き)
> 4.4:2:0符号化のための信号処理の影響
>
> HLG方式とPQ方式の原画像をそれぞれ
> Y?C?BC?R 4:2:2からY?C?BC?R 4:2:0へ変換し、再び
> Y?C?BC?R 4:2:0からY?C?BC?R 4:2:2へ変換し、
>
> 原画像と信号変換後の画像について
> ΔEを比較することで信号変換のみの視覚的な劣化を算出した。
>
> その結果、
> HLG方式ではフレーム内平均ΔEが2.69であったのに対し、
> PQ方式ではΔEが3.71であり、
> PQ方式がHLG方式に比べ視覚的な色の劣化がΔEで1以上高かった。
>
> 画面内のΔEの分布を確認すると、特に彩度の高いインコの赤い胴体部分においてPQ方式のΔEが顕著に高く、
> 彩度の高い32×32画素領域を切り出しΔEを測定すると、HLG方式に比べ4以上高くなっていた。
>
> この結果は、[4]で報告されたPQ方式の色劣化を定量的に裏付けるものであり、
> 彩度の高い映像においては、PQ方式の信号処理に起因する視覚的な劣化が現れることが示された。
総務省 情報通信審議会 情報通信技術分科会
放送システム委員会 HDR作業班 平成28年3月報告
http://www.soumu.go.jp/main_content/000417995.pdf PQ方式は、強い圧縮をかけると赤色系の劣化が多めに出る問題を抱えている
強い圧縮をかけるネット配信が主流となった現在、これは深刻だ
PQ方式を推す映画業界は
劇場は画質が良く、自宅は画質が悪い状態でも差し支えない
劇場へ足を運ぶよう訴え、観客動員につなげられるからだ
テレビとネットは、そうはいかない
・電波も通信網も、帯域逼迫にあえいでいる
・少しでも強く圧縮をかけ、データを小さくしたい
・圧縮のせいで
赤色系の劣化が多い=スキントーンの劣化が生じると
視聴者クレーム増加の危険性が増える
画質にも、電気製品にも、全く興味が無い層の消費者であっても
画面に映った人の顔色が不自然だとさすがに気付く
放送業界がHLG方式を選んだ理由は
赤色系=スキントーン品質の優先も含まれているだろう