>>860
とりあえず、まずはスタイルの一点について話を広げてみたいと思うんだけど
イタリアのカテナチオや、ブラジルの個人技のような物
という事であればそれは「日本代表」が確立する物ではないと思います

ブラジルの個人技というのは、ストリートでの子供たちの遊びが起源だし
イタリアのカテナチオは、その戦術を採用したチームが好成績を納めたために、国内リーグで皆がそれを真似したのが元

つまり、そういった「スタイル」というのは、国内で自然発生的に生まれて行き渡ったものの事を言うのでしょう
つまり、日本のスタイルという物が確立されるには
日本でサッカーをしながら育ったプレイヤーなら共通認識として理解できる何か
という物がなければ成立しないわけです

ただ、そういう観点で見るなら、実は日本のスタイルという物は既にあるはあるんですよ

例えばコンタクトプレイを避けるプレイ傾向
一人でゴールに向かうよりも、パスを選択する消極性
ミドルシュートを打たずにゴールに近いところまでパスで切り込む攻撃

これらは、日本のサッカー文化の中から生まれてきた立派なスタイルです
ただ、残念ながらそれらは全て、国際舞台で戦おうとした時に弱点にしかならないんですけどね

もちろん、指揮官の命令に忠実な献身性とか、豊富な運動量とか、そういった長所となる部分もありますが

ですから、今日本が直面してるのは、スタイルを確立する事ではなく
「確立されてしまった弱いスタイルを捨て去る事」なんだと思います

しかし、兎にも角にも国内の隅々まで浸透してしまったスタイルですから
それを捨て去るのは容易ではありません

そういう意味では、ブラジル大会で惨敗を喫して目を覚まし
育成環境でのフィジカルの重要性を説いたり、リーグでの笛の基準を改めたり
そういった動きが協会やサッカー関係者の間で出て来ている事は
一つの変化の予兆として捉えても良いのでは?

それが代表レベルの試合にまで波及するほどの効果はもちろんまだあがってませんが