後、ルールの知識量の差が勝負を分けた例だってある。

面白いのは2007年、神奈川大会準決勝の東海大相模高校対横浜高校でおきた「振り逃げスリーラン」事件
詳細はぐぐればわかるけど、これには3段階の大事なルールポイントがある

1、振り逃げは後逸しなくても、ワンバウンドでも成立する。(横浜の捕手は後逸せずに、ボールをしっかり捕球したが、ワンバンしていたため完全捕球とは認められなかった)
2、しかし、一塁にランナーがいるときは、振り逃げは成立しない(だから、横浜高校の捕手は一塁に送球しなかった)

しかし、さらに第三段階で重要なことは、

3、たとえ、ランナーが一塁にいたとしても、ツーアウトのときは振り逃げが成立する

という、三重のトリックが存在することだ
俺も最初聞いたときは、なんでこんな例外規定があるんだよ!?と驚いたもん(故意に振り逃げ状態を作ってゲッツーをとるのを阻止するために第二段階はあるんだけど、ツーアウトの場合はゲッツーになる心配がないから、第三段階の例外となる)

そして面白いのは、横浜高校の監督はこれに気づけなかったけど、東海大相模高校の監督はこれに気づいて、打者がバッターボックスを出る前に(ここ重要)、「走れ!」と指示を出したんだよ
ルールに対する知識の差が、勝負を決めた、まさに監督同士の頭を使った勝負だ
並みの監督なら振り逃げが成立していることに気づかなかっただろう


そして極め付きと呼べるのは、ドカベンやラストイニングでも題材にされた、ルールブックの盲点、第四アウト事件
なんだよ漫画の話かよと思うかもしれないけど、野球の面白いところは、これが実際に甲子園で起きたところなんだよ

なんどもあるんだけど、最近の例は、2012年、済々黌高校 対 鳴門高校の試合

詳細はググってほしいけど(動画にも残ってる)、この試合の面白いところは、ホームに突っ込んだ三塁ランナーが、ちゃんとドカベンのことを読んでいて、第四アウトの可能性があることをしっかり認識していた点だ
ドカベンもラストイニングの三塁ランナーも、このルールを認識していなかった

ノーバンで打球を取られたら、飛び出した三塁ランナーは本当は帰塁しなきゃいけないんだけど(タッチアップしてないから)、でもこの三塁ランナーはそのままベースに突っ込んだ
結果、ノーバンで打球をとった遊撃手は一塁に送球して、飛び出した一塁ランナーはアウト(ここで第三アウト成立)
そのまましれっと、ベンチに帰る
守備がフェアグラウンドを出た時点で、タッチアップのアピール権は消滅するから、第三アウトの置き換えはできない

三塁に帰塁するか、第三アウトが成立する前に、ホームに突っ込むか
この選択を適切に行った三塁ランナーの頭脳プレイなんだよ

馬鹿なサカオタは、野球は間が多くて退屈だなんていうけど、数秒、数十秒の間の間に、これだけの状況把握と合理的思考を蓄積しないといけないんだ
ルール把握、イニング数、アウト数、カウント数、ランナー数、打順、投手の球種などなど、これらを同時に理解して適切な解を出すには、本当に将棋棋士並の計算を試合中に行っているんだよ

サッカー試合にそんな複雑な駆け引きないでしょ?
あったとしても、言葉では説明できないから、オカルト信者みたいに「センスだ」「わからない奴にはわからない」と言い張る

野球の戦術性に比べたら、サッカーの戦術性なんて、子どもの遊びに等しいと理解していただけましたか?
マジでサッカーなんか頭使ってるうちにはいらんよ
サッカーで頭を使ってるっていうのは、自分が小学生レベルの馬鹿だと暴露してるようなものだから、やめたほうがいいよ