レッスルエンジェルス サバイバー 妄想スレその9
大河ドラマ「パンサー理沙子」
パンサー理沙子:ドルフィン早瀬
ブレード上原:成瀬唯
テディキャット堀:サキュバス真鍋
ドラゴン藤子:中江里奈
マイティ佑希子:辻香澄
菊池理宇:杉浦美月
ビューティー市ヶ谷:野村つばさ
南利美:榎本彩
斎藤彰子:中村あずみ
ミミ吉原:保科優希
チョチョカラス:ロイヤル北条
ダークスターカオス:ダークスターカオス(友情出演) たて乙です
>>3
中村あずみって中森さん?
みんな若手が役やってる中で、一人だけ年上がw 人徳友の会
新スレに>>1乙しつつもようやく帰ってきた三バカ+越後
三月の始めに彼女らを待つ試練とは果たして…
永原「聞いて下さい聞いて下さいあのですね、一日課長のはずが一月以上かかったのには訳が…」
理沙子「聞きましょう。何かしら?」
永原「初日から謎の黒い奴は出るわ、三号機に乗せられて戦う羽目になるわ散々でした!
ジャーマン掛けられなかったのが唯一の心残りです!」
富沢「いいなー。あたし達なんか普通にファミレス+温泉巡りしてきただけだよ」
金井「ひさしぶりに実家に帰ってほっこりしてきましたー」
越後「申し訳ありません、ついつい我を忘れてゆっくりし過ぎてしまい…」
理沙子「いいのよ別に。こちらも話の合間にちゃっかりと防衛戦をこなしていた訳だし」
斉藤「まったくいちいち話を端折るとは、作者の怠慢にも困ったものです」
美沙「そうなのです美沙の主役乗っ取り計画が進まないのもこのヘボ作者のせいなのです
もっと才能ある書き手に早く交代するのですよ」
阪口「これこれその辺にしておけ、あまり素人に無理を言うでない」
神田「あの、あまり言うとまたヘソを曲げかねないので…その辺に」 保科「あの、そろそろよろしいでしょうか〜」
石川「揉めてる様子ですねぇ〜」
山本「お邪魔します」
堀「久しぶりにゃ」
理沙子「ああ、呼び立ててしまってごめんなさい。入って入って」
阪口「おぉ、もうそんな時期か。レッスル定例会、今年は平和にいくとよいの」
永原「これが噂の定例会…なんだか和やかですね」
富沢「別名、人徳友の会。有志による情報共有と、親睦を深める優雅な会らしいわ」
金井「なんだかちかよりがたいねー」
越後「私達があの域に達するにはまだ時間がかかるんだろうな…」
斉藤「無駄口はそこまで!さあ練習練習、行くぞ神田!」
神田「はい先輩」
理沙子「まずは、寿さんと新女への対処について…」
石川「龍子はやる気マンマンでした〜」
保科「私の所も同じです〜」 山本「同じく」 堀「上原さんも同じ考えです」
理沙子「…それは皆さんの団体が、歩調を合わせる事に了承した…という事かしら」
石川「はい、そうとってもらって構いません。みんなは〜?」
保科「いいと思います〜」 山本「はい」 堀「いいにゃ〜」 永原「…なんか、真面目な話してますね」
富沢「腹のさぐり合いも半端じゃないけどね」
阪口「当たり前じゃ。穏やかな心はもちろん、人の心の機微を読む力がないようでは
選手間の仲を取り持つ人徳持ちは務まらん」
金井「あたしたちにはムリムリなはなしだね〜」
越後「そ、そんな事はない!私達だって頑張れば…」
美沙「努力で人徳が身に付くのなら苦労ないのですよ世の中手に入らない物の
一つ二つはあるものなのですいい加減あきらめるのです」
越後「…先輩に対しあまりに無礼な!あれか、人気スキルから来る優越感!そうだな!」
美沙「知らないのです気のせいなのですよ言いがかりはやめて下さいなのです♪」
理沙子「…では、今日はここまでとしましょう。新作への要望はまた次回に…」
石川「はい〜、なかなか有意義な話し合いでしたね〜」
保科「久しぶりに出番があって楽しかったです〜」
山本「ではここからは…」 堀「お茶会としゃれこむにゃ〜」
阪口「ようやく終わったようじゃ。さて、わしも加わるかの」
永原「あ、あたしも行きまーす!聞きたい事あるし!」
富沢「ちょ、ちづる怒られるわよ!…知ーらないっと」
金井「スゴいドキョ〜だね〜」 理沙子「…それで、最近かまってもらえなくて。もう冷めたのかしらね〜」
石川「そんな事無いですよ〜。3年目、20年目が危険なんて只の冗談ですよ〜」
山本「そうです、と言うかむしろ幻想です」
堀「あれ、そう言えば保科さんもだよね?」
保科「あ、はい、私もお話がまとまりそうでして〜」
阪口「ほうそれはそれは、めでたい事ですな、なぁ永原」
永原「ですねー。うーらーやーまーしいーなー」
保科「これはこれはどうも皆さん〜、ありがとうございます〜」
斉藤「…う、羨ましい…。ちょっと、私も…」
神田「あの先輩、練習メニューがまだ残っていますが…」
越後「…今日は予定変更、人生修練だ。彼女達の話を聞き、内面を、心を鍛えろ!
鏡さんの教えを忘れたか!」
理沙子「やはり、仕事にかまけてばかりの女ではいけないわね…」
石川「気に病む事はないですよ〜。私達、みんな似たようなものですし〜」
山本「あの…どうか、自分を責めないで下さい理沙子さん」
美沙「…ふん別に羨ましくない羨ましくなどないのです。彼女達の会話が
勝ち組のそれに聞こえる訳が無いのですそんな事あり得ないのです」
富沢「…いい加減認めなさいよ、天神」 堀「そうにゃ。旧設定も上手に使えばたちまち人気キャラになれるにゃ」
保科「はぁ、そういうものなのでしょうか〜」
金井「いいな〜、あたしもいつかげっつしたいな〜(ちゃっかり聞きに来た)」
斉藤「そうかそうか、ためになるな。やはり力や技を磨いただけでは駄目だな!」
越後「過去作のネタですらうまく使って自分の糧にする…」
神田「歴史と経験の積み重ねにより新たな信頼と強さを得る…確かに勉強になります」
理沙子「…今日みんなと話せてよかったわ。少しは胸のつかえがとれたみたい」
保科「私もです〜」
石川「いえ、心が晴れたなら何よりです〜」
山本「ではいつかまた〜」
理沙子「…それと堀、少し話があるのだけれど」
堀「…今更なんと言われようと上原さんは渡さない、戦いは非情だよ!
わたしは一人のパートナーの為に仲間も恩義も投げた悪猫、批判は甘んじて受けるにゃ!」
理沙子「そう、ならば…果たし合いね!」
阪口「ほうこれはこれは。これがホントのキャットファイトじゃな」
富沢「確かに豹はネコ科…ってもう、締めの段階で暴れないで下さい!」
和やかな雰囲気の中にも、キラリと光る芯の強さ。人徳持ちよ永遠なれ!
つづく 番外編 主役級の黄昏
ゆっこ「よし間に合った!3月3日雛祭り、女子の中の女子の日に誕生日のわたし!
レッスル初代主人公のわたし!おめでとー!」
南「わーおめでとう祐希子ーぱちぱちぱちー」
千種「あの…こんな事やっても虚しいだけじゃ…」
ゆっこ「何よ!悔しくなんかないわよ別に!わたし達の誕生日が特に盛り上がる事も
なかったからふてくされてるとか、そんな事これっぽっちもないんだから!」
南「ちょっと、なにその言い草!?私まで悔しがってると思われるじゃない!」
千種「あの…ムキになるとかえって認めてる事に…」
ゆっこ「なによ!こんな時まで可愛い子ブリッ子して!あーそうですか
自分だけイイ子でいたいって事ねそうなのねー」
千種「そんな…!私だって2月28日が誕生日だったのに大して注目もされなかったんですよ!」
南「そうよ。3月1日の私の誕生日だってさして盛り上がりもしなかったわ
不満があるのはあなただけじゃないのよ、いい?」
ゆっこ「どうだかー。内心ではレッスルに見切りを付けて余所に移籍しようとか
思ってんじゃないのー?」
南「…ちょっと、根も葉も無い事言わないでくれる?」 ゆっこ「そうじゃない!先の無いタイトルより、出番を求めて余所に移籍
誰もがやってる事じゃない!」
南「あなたね…私達がそんな尻軽に見えるの?」
千種「そうです!ア○マス・ラブ○ラス・ド○クラ・ア○ガミ・その他ソーシャルの
どこにも決して浮気などしません!」
南「と言うか、移籍したがってるのはむしろアンタの方じゃないの?いいわよ、止めないから
自由にどこへなりとも行きなさいな」
ゆっこ「しないわよ!元祖主役の私が移籍なんかする訳無いじゃない!」
南「どうだか〜?口では何とでも言えるものねぇ〜。ほらほら、リ○ドリが呼んでるわよ」
ゆっこ「…上等よ、表に出ろぉ!」
千種「あの南さん、煽りに煽りで返すとその、泥沼に…祐希子さんもその辺で…」
ゆっこ・南「アンタは黙ってなさい!」
千種「…!は、はい…すみません…」
ゆっこ「いい結城?わたし達の決着の付け方は、口の上手さや人気を争う事じゃないの!」
南「そうよよくわかってるじゃない、チャラい人気取りなんて私達には不要!
望み通り、今から!あなたにふさわしい誕生日に!して!あげるわ!」
ゆっこ「はは…。やっぱりさ、私は、私達はこうでなくちゃ!」 閃乱カグラに浮気してくれたら喜んでRIKKAや柳生さんをひん剥く! ある夜のさおさお
警官「あ〜、君君・・・中学生がこんな夜遅くウロウロしちゃいけないよ」
さおさお「これ、保険証に社員証・・・あと、取ったばかりだけど運転免許。文句ある?」
補導をかわすのも、ようやく慣れました。 とある選手の証言
その朝は、みんなでリビングでライダーを見てたんです・・・・途中までは、ツッコミを入れながら和やかな雰囲気でした。
やがてCMに入りました。やってますよね、なんとかタイマーとフィギュアの宣伝・・・・。
『うぉーたーどらごーん♪ らんどどらごーん♪』・・・・そこまではよかったんです。
次で『おーるど・・・』、そこで音が途切れたんです・・・電波状態が悪かったんでしょうね。
なぜか何人かの視線が理沙子さんに集まったんです。
気温が5度くらい下がったのがわかりました・・・・いえ、例えじゃありません。
次の瞬間、テレビが壁にめりこんでいました。何が起こったのかはわかりません・・・・でも、ありのままを話しました。
(こんこん)
あれ? お客さんかな。出前なんか頼んでないし・・・・すいません、インタビューは中断ってことで ようやく来た悪魔
人徳持ちキャラに触れ、大人の女としての差を痛感させられた三バカ
そんな中ついにその時はやって来た…
アナ「…どうしたのでしょうかパンサー理沙子!悪魔の化身、ハイパー武闘相手に
まさかの大苦戦!いつものキレはどうしたのか!?」
永原「理沙子さーん、しっかりー!」
富沢「こんな…こんなに覇気の無い理沙子さんは初めてだわ…」
金井「もうみてられないよー!」
越後「…コーチ、これは一体…!一体何が起きているんですか!」
阪口「うかつじゃった…このワシとした事が、こんな単純な罠に気付かんかったとは…」
斉藤「コーチ、罠とは一体…?」
阪口「理由は三つ。まず一つ目は花粉症じゃ」
永原「か…花粉症?」
阪口「理沙子君は花粉症持ちでの。薬で和らげても尚この有り様では、相当酷い様じゃな」
理沙子「くっ…まさかこんな、ぐうっ!」
武闘(…こんな簡単に後ろを取らせるなんて。弱くなりましたね、先輩)
上原「全てはこちらの計算通り!(さあ菊池、仕上げの準備にかかれ!)」
菊池(…今の私は菊池理宇ではなく悪の風、混風・リートです!以後よろしく!)
上原(…お前、以外とノリが良い奴だな) アナ「あっと武闘、腕ひしぎからさらに手首を極めにかかる!」
六角「やー、これは厳しいね。武藤の奴巧くなったねー」
アナ「…あの解説の六角さん、アレは武闘なんで、マスクウーマンなんで!」
六角「えー、細けぇ事は気にするなよ。どっちでも一緒じゃーん」
アナ「だから一緒とか言っちゃダメ!違いますから、別人ですから!」
阪口「それだけじゃないぞ。向こうの罠二つ目、それは…」
六角「…あぁ、あの日だね。あいつキツいだろねー、そっか道理で動き重い訳だー」
アナ「ちょ六角さん!マイク切って切って、何言い出すんですか!」
六角「いやこれがなかなかにしんどくてさー、あたし等も対処に一苦
アナ「今こっちが対処に苦労してますから!言葉選んで下さいもう!」
永原「…それは…確かにキツいですね…」
富沢「筆者にはわからない苦労よねー」
阪口「三つ目は会場がアウェーの名古屋。これは想定内じゃったが…」
神田「明らかに計画的な試合日程だった訳か…!」
阪口(…加えて武藤の強さじゃ。上原君自らが来なくて安心していたが
よもや一年足らずでここまでの逸材になろうとは…)
アナ「パンサーようやくロープブレイク、しかし辛そうだ!」 理沙子「はぁ…はぁ…!」
上原「ふふふ、そろそろ限界か。おまえの事は何もかも知り尽くしている
なぜ今まで私達が沈黙を保っていたかわかるか?勝利への条件が幾重にも重なる
この時を、ただひたすらに待っていたからだ!」
理沙子「…まだまだこんな事で!…ふっ!」
アナ「あっと理沙子、キックをキャッチ!キャプチュードに繋げられるか?」
武闘「(遅い!)はぁっ!」
理沙子「…ぐぅっ!」
アナ「あっとダメだ投げられない!瞬時に延髄斬りで返されたぁっ!」
六角「マズいねー、得意の返し手を相手にそのままやられてる。こうなるといつもの
冷静な思考もブッ飛んじまってるだろーねこりゃ」
永原「理沙子さーん!集中、集中してー!」
富沢「立ってー、立つのよ理沙子さーん!」
理沙子「…うぐぅっ!」
アナ「あっと武闘、間髪入れずドラゴンスープレックス!そして距離を取る!」
武闘「勝つのは、あたし!はぁっ!」
理沙子「…!?くっ!!!」
アナ「いったぁーっっっ!!!電光石火のシャイニングウィザード!
そしてそのまま覆いかぶさる様にフォール!」
六角「うはー、正面からモロに蹴り倒したねー」 金井「…レイちゃんいまこそ!」
富沢「あたし達の力(イカサマ)を見せる時!」
上原「ふっ、お前達の手癖の悪さは想定済みだ!混風!」
混風「はっ!今こそ喰らえ、悪役の妙技を!」
永原「うわー、あいだだだだだだ!」
金井「かみつかれたぁー!」
富沢「汚いわねさすがヒールターン汚いいだだだだだ離せーっっっ!!!」
アナ「なにやら場外で両陣営やり合っておりますが、カウントは無情に進む!」
レフェリー「…3!カウント3!」
アナ「パンサー理沙子、7度目の防衛に失敗!NJWP新チャンピオンは…」
上原「レッスル最高の悪の天才、ハイパー武闘だどうぞよろしく!」
六角「ほい、マイク」
上原「ありがとう六角さん。…では観客のみなさんに次ぐ、我々はネオ太平洋女子!
早速だが見よ、我々の戦果を!私を苦しめてきた憎き女は今!私の足元にいる!」
観客「おお〜っ!!!」
上原「ここで宣言しよう!今やレッスルは我々ネオ太平洋女子の物だと!
私と共に変えてゆこうではないか!レッスルの為に、レッスルの栄光の為に!」
観客「ブラボー!おぉ、ブラボー!」
武闘「無様ね、理沙子さん。かつての女王も形無しですね」
理沙子「……」 武闘「ねぇ理沙子さん、どんな気分ですか?かつての僚友に背かれて
生意気で年の離れた後輩にコケにされて、どんな気分?」
理沙子「…んぱね」
武闘「はい?」
理沙子「半端、ね…。悪役マスクウーマンなら…もっと、口、汚く、徹底的に…
罵らなくちゃ……ダメ…でしょ」
武闘「…!その口、聞けなくしてやる!いつまでもあたしを下に見てぇぇぇっ!!!」
斉藤「そこまでだ武闘!それ以上やるなら私達が相手になるぞ!」
武闘「黙れぇぇっっ!!!」
越後「お前等早く理沙子さんを!急いで引き上げるぞ!」
永原「痛たた…覚えてなさいよ!言っておくけど悪役、似合ってないから!」
金井「むりしてつくってるのがみえみえだからー!」
富沢「所詮あたし達の足元にも及ばないわね、べべべのべーっ、だ!」
武闘「永原!お前ぇぇぇぇっ!!!よくも、よくもぉーっっっ!!!!」
美沙「ふっふっふ今日の所はこれで勘弁してやるのですよではっ!(ガシャン)」
アナ「あっと会場の照明が落ちました!何も見えません!一体何が!?」
六角「ま、定番のオチだわなー」
美沙「これぞ驚異の美沙マジックなのですやっと出せたのです嬉しいのですー!」
つづく ちっちゃな頃から悪ガキな村上姉妹
15で不良と呼ばれた村上姉妹
16でプロレスラーと呼ばれた村上姉妹
『練習がキツい』と2人して、道場をフケようと決める村上姉妹
駅のホームで捕まって、力任せにどつかれる村上姉妹
『・・・分かってくれとは言わねえけどよ。そんなにアタシらが悪いのか?』 今は悪が微笑む時代、な訳無い
理沙子がベルトを取られ、団体経営も傾きはじめた豹の穴
三バカの前途は一体…
永原「練習すれどもご飯無し…お腹減ったなぁ〜」
富沢「兵糧攻めに遭って早五日…もうそろそろ限界よね…」
金井「うわ〜ん、このままじゃびしょうじょミイラになる〜!」
越後「泣くな!喚くな!女は我慢が肝要だ!」
神田「水…水を下さい…水を…みず…みずぅぅっ…!」
美沙「こんな非常時にパロってる場合じゃないのです空気読めなのです神田」
越後「みんなしっかりしろ!あ…斉藤さん、理沙子さんの様子は?」
斉藤「いやあの、それが…」
理沙子「ああ、心配かけてごめんなさいみんな。私、負けちゃった♪」
永原「な…」 富沢「軽い…」 金井「ノリだね〜」
理沙子「いい?こういう時は、落ち込まないように無理にでも元気を出すものよ♪」
神田「今、さりげなく空元気だと認めましたね…」
斉藤「…正直、もっと落ち込んでいるかと思ったが」
理沙子「一度や二度の失敗でくじけてなるものですか。戦いはこれからよ!」
越後「しかし、いくら気合いを以てしても、我が団体の兵糧不足はどうにも…」 理沙子「大丈夫、食料問題は阪口さんがあの人に掛け合ってるから」
越後「まさか…あの人に頼るつもりでは?」
斉藤「…あの人か。正直苦手だ。どうもお金に関して汚いイメージがあるからな…」
永原「ですよねー。前作の泥棒イベントとか、絶対自作自演でしたよねー」
霧子「自作自演とはなんですか、人聞きの悪い」
富沢「で、出たー!レッスルの異能生存体、プレイヤー殺しの秘書、年取らぬ者!」
金井「そのどれもが彼女であり、そのどれもが彼女でないといえる〜!」
霧子「そう。私が盗まれた資産を探し続ける有能秘書、井上霧子27歳です♪」
美沙「資産を盗まれてる時点でちっとも有能ではないのですおとなしく秘書という名の
愛人でもやってやがるがよいのですよ」
霧子「何か言ったかしら似非魔女さん?魔女というからには変身出来たりするのかしら?」
美沙「ふっふっふ美沙の真の評価値は5300なのです。しかも三段階変身可能!
美沙が本気を出せばモーガンだろうがカオスだろうがでこぴん一発なのですよ」
斉藤「…なにやら妙な流れだな」
富沢「…ネタにネタで乗っかろうとするからこうなるのよ」
金井「なんだかたのしそうだね〜」 霧子「全く、こんな無礼な娘がいると知っていれば支援などしなかったものを…」
理沙子「そこを何とかお願いできないかしら?お互いそれなりに長い付き合いですし」
永原(…いいんですか?悪い事して稼いだお金かもしれませんよ?)
理沙子(いいのよ。利用出来るモノはこの際何でも利用するの)
神田(…あの社長、あの方がこちらを睨んでいますが)
霧子「…前から聞きたかったのだけれど。理沙子さん、あなた社長(プレイヤー)をお色気で
からかって楽しんでいたってホントかしら?」
理沙子「ええ、ホントです(詳しくはゲーム内イベント参照の事)」
金井(うわー、あっさりみとめたー)
富沢(さすがレッスルの重鎮、怖いもの無しね)
霧子「そう…ならばあなたと私は今からライバルね!プレイヤーをいじっていいのは私だけ!」
理沙子「…ええどうぞ。あんな朴念仁な殿方がお好みならば」
斉藤(…おい、今度はこっちが険悪な雰囲気だ)
美沙(変なオーラまで出て一触即発なのですMAXバトル開始は秒読み段階なのですよ)
越後(煽りに煽りで答えるから…イイ年をして全く…)
理沙子・霧子「誰がイイ年ですかっっっっ!!!」
越後「なっ…なぜ聞こえ…?」 永原「ストップ、すとっぷ!クールだうーん!理沙子さんも霧子さんも!」
理沙子「どきなさいちづる!女には、いいえ人には触れてはならない痛みがあるの!」
霧子「そこに触れたら後はもう命のやりとりしか残されてはいないのよ!」
越後「いやあの、命のやり取りはいくらなんでも…すいません、失言でした!この通りです!」
理沙子「ならば良し。過ちは直ちに認めるものよ」
霧子「態度や発言には気を付けて下さい。うかつな行動でファンやスポンサーを敵に回せば
スキャンダルの雨霰にさらされて身も心もずたずたにされる羽目になりますよ?」
越後「はい!しかと心得ました!」
富沢「ナイスちづるよく割って入ったわ!あれが無かったら今ごろ支援の話は…」
神田「ご破算になっていましたね。確実に」
美沙「何でもいいから早くご飯をプリーズなのですよ」
理沙子「ところで霧子さん、貴方は汚職や不正に手を染めたりしていないわよね?」
霧子「…ええそれはもう。今はフリー酷使、海外団体提携によるコストカットは合法ですし」
理沙子「……」
霧子「本当、経営者丸儲けのイイ時代になりましたね〜」 永原(あれ…なんか三度話が変な方向に…)
霧子「そもそも日本人選手を一から育てるなど時間と労力と設備投資費の無駄です
余所が手間ヒマかけて育てた選手を、札束ビンタで引き抜く快感といったらもう…♪」
富沢(これって…)
霧子「とにかく一にも二にも三・四・五にもコストカット!二次元に人権無し!
選手は人と思うな、歯車と思え!潰れたら取り替えればイイ、代わりはいくらでもいる!
みんなでやれば怖くない、それが新たなスタンダード!さあ始めようブラックの〜、輪!」
金井(やっぱりうわさどおりのひとだぁ〜!)
理沙子「…みんな、取るべき行動はわかっているわね」
斉藤「はっ!こやつは我々の敵です!」
富沢「イエス、マム!敵確認、即時繊滅!」
永原「一分とかからず、ジャーマンの餌食にしてやりまっさぁ〜!」
美沙「呪いなら任せるのですじわじわなぶり殺しにしてやるのですよくくくくく」
神田「…それじゃ悪役だろ天神」
霧子「無駄無駄無駄無駄ぁ!私は99年ずうっと不老不死!若いまま!
だから老けない、死なない、倒せない!これはレッスルの定説なのよ!」
越後「女性キャラでありながら唯一声が無いくせに何を!」 霧子「な、何を!」
理沙子「美は崩れゆくからこそ尊いのよ!何も変わらないのは美ではなく無でしかない!」
霧子「戯れ言、勝てぬ者達の只の言い訳ね!世の中は勝った者が正しいのよ!」
永原「勝者が正しい…?ふーん、それじゃあやっぱり!」
富沢「あたし達の事じゃあ!」
金井「ないかぁ〜!」
越後「先ほどの会話は記録してあります。これをレッスル委員会に提出すればどうなるか…」
斉藤「後は言わなくてもわかりますね、霧子さん!」
美沙「大人しくAPでなく現金を置いて立ち去るのですよ命の保証はするのです」
霧子「…ふふふ、ふ…馬鹿な娘達!私は三人目…私一人が処罰されても他に後四人、私はいる!
つまらぬ抵抗など、無駄・無駄・無駄・無駄!」
理沙子「ええ。では支援はそのまま、貴方には帰ってもらいます♪」
富沢「つまらない事したら訴え出るからね!」
霧子「…世の流れに乗って余計な事はしない、考えない!それが幸せを掴む唯一の方法なのに!」 金井「それはわかっていますよ、でもぉ〜」
富沢「ゴメンねー、あたし達ってさぁー」
永原「バカだから頭が良い人の理屈はわかんないやぁ〜、って誰がバカだぁ!」
霧子「自分で言ったんじゃないの!」
理沙子「霧子さん。貴方には誤った道に走る前に、理性と謙虚と自制心というものを
めいいっぱい意識していただきたいのだけれど…」
霧子「嫌です。そんな事をしたら井上霧子の存在意義が崩壊します」
富沢「もう嫌がらせ前提!?」
斉藤「もう喋らないで下さい、霧子さん。何もかも胡散臭く聞こえます」
美沙「そもそも霧子さんはもう誤った道を120%Bダッシュしていやがるのです
今更手遅れなのです手が後ろに回るのも時間のも
霧子「ふふふ時間切れです、そろそろ作者が限界寝落ちするわ!さらば!」
永原「あ逃げた」
富沢「かっこ悪〜」
金井「ぎょうかいのあくが、またひとつはらわれたね〜」
理沙子「とりあえずご飯に行きましょう。お腹が空いては戦は出来ないわ
私達の(色々なものとの)戦いはまだこれからなのだから」
神田「あの、社長…当局に睨まれて打ち切り的な香りを流さないで下さい」
つづく 蝦蟇の油のCMっぽく
成瀬「さあさあお立会い、ここに取り出だしたる鋭いフォーク! これでどこぞの列伝のごとく、カレンの腕をザクザクと・・・」
カレン「やったらコロすわよ」
みぎり「それじゃ〜、わたしがデコピンで〜・・・えいっ」
カレン「おおうっ、額がっ! 額が割れたぁっ!!」
成瀬「さてさて、こんな大流血もこの蝦蟇の油をさっと一塗り・・・」
カレン「ぜんぜん止まらないんだけど」
成瀬「・・・手のひら一杯に」
カレン「駄目・・・と言うか意識がヤバくなってきた」
成瀬「ええい、一ビン全部てんこ盛りや!!」
カレン「(へんじがない・・・かんぜんにきぜつしているようだ)」
成瀬「・・・あ〜、会場の皆さん・・・だれかよく効く血止め持ってへんやろか?」
元ネタは今朝某国営放送でやってた落語・・・つかそのまんまですがな 新人への所長の訓示
「練習は苦しいかもしれないが、金も名誉もリングの下に埋まっている
頑張ってくれたまえ!!」
その夜、道場の練習用リングの下を掘り返す$貧
とりあえず六角さん・上原さん秘蔵の酒の入った甕が出てきましたとさ 今更だけどこれって一体
突如来襲した霧子ブラックの猛攻を辛くも退けた三バカ一行
しかしその余波は思わぬ所に波及し…
永原「はー、長かったなー」
金井「いきなり書き込めませんのまま一月放置だもんね〜」
富沢「この間のオチが本当になるかと思ったわよ、全く」
越後「お前達、お務めご苦労!これからはヤバいネタを持ち込まないように!」
斉藤「そうだ、我々はもう巻き添えを食わされるのは御免だ!」
神田「あの、先輩達はもう少し大人になって世渡りというものを覚えた方がよろしいかと」
永原「ひどいよみんな!あたし達はなにもやってないよ!」
金井「悪いのは霧子さんだよ〜!」
富沢「大体、支援の見返りに仲間に対して行われている搾取を見逃せって?
レッスルの風紀委員を自称する越後さんがそれを黙認する気ですか!」
越後「だからといってだな…!」
理沙子「しのぶ、そこまでにしなさい。今回の事に関してはこの人が解決してくれました」
霧子「皆さんどうも、井上霧子です。お会いするのは初めてですね」
永原「…初め、て?」
金井「うわーん!また出たぁー!」
富沢「ちょ、また悪さする気でしょ!そうはさせないわよ!」 理沙子「ちょっとみんな、違うのよ。この人はね…」
霧子「…いいんです理沙子さん。たぶん五番目の私の仕業でしょう」
斉藤「…五番目?」
越後「もう何が何やら…」
霧子「…その辺の誤解を解くために、今から順を追って説明しますと…あ、阪口さんどうも」
阪口「おー、遅れてすまん。なんせ一月以上も出禁くらっとったからか、腰が重くてのー」
美沙「危うく忘れられる所だったのですよぎりぎりセーフで間に合ったのです」
永原「ほらみんな集まったんだから、早く説明して下さいよー」
霧子「ですから本来私、井上霧子が出向くはずのところに彼女、つまり五番目の井上霧子が…」
富沢「…もういいです。余計話がこんがらがってきた…」
金井「みんなおんなじ顔におんなじ背格好、おんなじ名前じゃ…」
神田「間違いますね、誰でも」
永原「もう名前もプロト霧子とかキリコツーとか、別々に分けないと」
斉藤「髪やネクタイの色を分けるのも手か」
越後「紛らわしいままにしとくから人違いの元になるんです、全く!」
霧子「ごめんなさい。結果としてなりすましを許してしまったのは私の…
いいえ、我々の落ち度ですね」
理沙子「…あなたはあなた、彼女は彼女よ」 阪口「いやいやこれで一段落じゃな。それでは霧子さん、これからもよろしく」
霧子「いえ、これも社長の御意志ですから」
理沙子「霧子さん、まさか貴方も社長の…?」
霧子「…この際だから皆さんにお話ししますが、実は私と理沙子さん
そして上原、六角、小鳥遊さんにはとある社長より密命が下っていたんです」
越後「…かつての新女正規軍、革命軍、武闘派、ヒール軍を束ねていたレッスル四天王に
直々指令を出していたとは…どんな人なんだろうな」
霧子「今、レッスルが新勢力に脅かされているのは知っていますね?」
永原「ああ、いつかの寿軍団とかですね?あと外国の団体とか…ですか?」
霧子「ええ。それらの団体が裏で新女と手を組み、業界を牛耳ろうとしていた…としたら?」
斉藤「…な!?それは本当ですか?」
霧子「無論、確たる証拠はありません。しかしそうなってから対処しては遅い!
ですから、あらかじめ社長は我々に戦力の分散と人材確保を要請していた、という訳です」
理沙子(…もう、せっかく秘密にしてきたのに)
霧子「今の新女は萌え一辺倒の経営方針になってますから、社長はそれに対しても
危機感を募らせていたのでしょう」 阪口「新女のファンは目が肥えとるからな。そううまくはいかんと思うが…」
霧子「とにかく今のうちに業界の問題点を何とかしなければ…」
永原「あー、そう言えば!どうして三人の中であたしが一番年棒低いの!」
富沢「それは当然よ。あたしアイドルレスラーだし、人脈スキル持ちだし!」
金井「そうだよ、あたしもアイドルレスラー、人気スキル持ちだし♪」
越後「私も納得いかん!何故私の年棒がお前等より安…!あ」
富沢「…ふ〜ん」
美沙「あの三人より安かったとは…上司の威厳も一瞬で吹っ飛んだのです」
越後「そこの二人は!何か!思うところは!」
斉藤「…いや、私は特に不満は無いが」
神田「私も…特には」
霧子(…あの、余計な事言いました?私)
理沙子(…ええ、とってもややこしい事にしてくれたわ。ホントに!) 永原「抗議だー!業界云々より、まずは正しき評価値に正しき報酬をー!」
越後「今日は気が合うな、永原!こうなったらデモだ、ストだー!
我々にふさわしい威厳と報酬をー!じゃないとグレる、グレてやるー!」
斉藤(…言い分だけ、は至極真っ当なんだが)
神田(暴れ方が、まるで小学生ですからね)
理沙子「貴方達…仕方無いのよ。これはゲームシステムの問題だから」
富沢「文句を言うなら作ったスタッフに言ってよね!」
永原「やーだー!やだやだー!はーやーくーあーげーてー!」
阪口(やれやれ…幼稚園児にまで退化してきおったぞ)
金井(ちづるちゃん…それ、あたしとキャラ被ってる…)
霧子「仕方ありませんね。ではこうしましょう。私が他団体と交渉して
タイトルマッチを用意しますから。それで納得して下さい。ね?」
永原「はーい!それでいいでーす、いぇい!」
越後「よし、たまにはゴネてみるもんだ!うまくいったな永原!」
富沢「あー!騙したー!卑怯者ー!」
理沙子「…やられたわね霧子さん。こういうのは大した交渉術…というべきかしら」
霧子「…やっぱり大物…なのかしら。貴方達全員」
つづく 永原、奮起する
無理矢理タイトルマッチにこじつける事に成功したちづると越後
しかしここにきて長年の問題が露呈し始め…
阪口「ほい、またこのパターンか。その手は食わん」
永原「…はれ?んわっ!」
越後「何やってる永原!組んだらすぐジャーマンに行く癖をやめろ!」
富沢「私の目から見ても酷いワンパターンぶりよね〜」
永原「…うう、どうしてジャーマンが決まらないの…」
理沙子「当たり前よ。いくら強力な技でも、一つしか無いのでは読まれて当然」
斉藤「小技の引き出しが少ないのも地味に致命的ですしね…地味に」
神田「先輩…すみません、その台詞は私が言うべきでした」
永原「しょうがないよ!だってこれ以外にやり方を知らないんだもの!」
富沢「…あんた、肝心な部分は大概大雑把よね〜」
越後「私の指導をすっぽかしてばかりいるからだ、全く!」
美沙「越後さんも基本延髄切り頼りのしょっぱいスタイルなのです人の事言えないのですよ」
越後「…うぐっ!」
富沢「…ちょっと!越後さんが息してない!」
阪口「…うむむ〜これは折れとるな、心が。」 斉藤「全く二人とも…多彩なフィニッシュムーブを持つ理沙子さんを少しは見習え」
永原「…わかるけどさ!斉藤さんはここではあたしより後輩なんだから!」
越後「そ、そうだ!うやむやにしては駄目だ、その辺は!」
斉藤「…その辺だけ は細かいな、その辺だけ は!」
永原「なにを〜!」
阪口「…おおそう言えば社長、W・Rの改良点じゃがな」
理沙子「アームロックとフェイスロックの両方からでも放てるようになります?」
阪口「いや、やってみたが社長なら大半の関節技からでもいけるな」
理沙子「んー、それならコブラや卍からでも?」
阪口「腕を取れれば可能じゃ。さらにDDT、ボム、バスター、ドライバーと
落とし方も分ければつなぎの引き出しも倍増、言う事無しじゃ」
理沙子「後は完成度の問題ですね。安全性には万全を期さないと」
阪口「…毎度の事ながら矛盾した話じゃな」
理沙子「でもその矛盾、私は嫌いじゃありません」
永原「ちょっと〜!あたしを無視して話し込まないで下さい!」
富沢「あんたがジャーマン以外使おうとしないのがいけないんでしょ!」 阪口「あ〜わかった永原、それではお前にも幾つか技を伝授しよう」
永原「やった〜!」
阪口「よく聞け、レスラーには二種類ある。多彩なタイプと一点豪華タイプじゃ
お主等は一点タイプじゃから、それを活かすような技を覚える方向でいくぞ」
美沙「…以外と地味な指導なのです」
斉藤「…天神、何か言ったか?」
阪口「…小技や切り返し技の充実はトップレスラーには必要不可欠なんじゃがの〜」
越後「…トップレスラー!私の為にある言葉!」
富沢「あ、復活した」
阪口「まず永原、越後!パワーを活かしたSバスター、Sスープレックスを教える!」
二人「はい、お願いします!」
阪口「斉藤、神田!お前達は寝技は捨て、打撃を絡めたプレス技を教える!
○田の見事な投げがお前達に出来ないはずがない、負けるな!」
二人「はっ!」
阪口「あとの二人!お前達は試合展開がイマイチ地味だから飛び技を教える!」
富沢「…あたし達だけ雑な上に、ちょ〜っとディスられてるわよね」
美沙「…抗議してやるのですちくしょう覚えてろなのです」 永原「そりゃ!うりゃ〜!」
阪口「もっと頭を使え!ゴリ押しと見せかけて関節技で足腰弱らせてから
その上で、お前の必殺のジャーマンを叩き込むのじゃ!」
永原「くぉのおぉぉぉ〜っ!」
富沢「…美加が羨ましいわ全く」
神田「先輩はタイトルマッチで遠征中です。仕方ありません」
理沙子「ほら貴方達余所身をしない!さあ誰からでもいいわよ、来なさい!」
美沙「…練習相手が強すぎるのです抗議するのですよ」
斉藤「…で、結局いつものコンビで練習、か」
越後「…文句を言わない!さあ始めるぞ、私の初戴冠のためにも!」
阪口「ほれほれどうした、旧作でベ○ダ○ディークリソツだったのは伊達ではなかろうが!」
永原「それを言うなぁぁぁーっっっ!絶対にタイトル獲ってやるからぁ!
ああっちづる様って言わせてやるんだぁぁぁーっ!」
自らの欠点を見つめ直して新たな技の修得に励む永原。果たして結果は出るのか!?
つづく 某月某日、町を散策中の千種
ショーウインドーの向こうのウェディングドレスに釘付けである
富沢「着たいの? 作るわよ」
千種「うーん・・・昔写真集で着たことあるけど。それに相手もいないし」
富沢「確かに」
『相手なら私が!!』
とは思っていても口に出せない(少なくとも公衆の面前では)武藤でありました。
『綺麗なリングね』『うん、私たちが(他団体から)守ったリングよ』
鳥人戦隊なエンディングだとかなり微妙なモノがw >>39
ベイダー ディークリソツ ってなんだろうとマジに悩んでしまったw >ああっちづる様
引き抜きorスカウトの殺し文句は『田舎で燻ってる場合じゃねえぞ。俺と一緒にビッグになろうぜ!』
・・・ではなく『君のようなレスラーに、ずっとそばにいてほしい』ですね PigじゃなくてBigですからねSA−KIさん。そこ間違えないでくださいね。
で、僅差でSA−KIさんのほうがBigです 日曜朝の某番組の『ブレイブなダンス』投稿
ベタというかお約束な、藤原・橘・ソニ
正統派に子供達や弟を率いて踊る、SA−KIやディアナ
何気にノリノリで踊る渡辺
空手の形にしか見えない斉藤さん
アレの『けんいちくんとひろしくん(38)』でふと思いついた
少々ひきつった笑顔で踊る南さんもちょいと脳裏に
今朝の○葉繁と誰かさんが結びついて・・・なんでもありません、はい。 ようやくそれらしくなった
みっちり阪口コーチにしごかれた結果、様々な技を習得した永原
果たして初のタイトルマッチで勝利できるのか?
アナ「…さあそれでは本日の最終戦、女子アジアヘビータイトルマッチを行います!」
富沢「ちづるしっかり!」 金井「普段通りやればかてるよ〜」
アナ「まず青コーナーの挑戦者、公式から問題児認定された通称三バカの筆頭
中の人とジャーマンと乳のデカさだけが取り柄の永原〜、ちづ〜る〜!」
永原「こら〜!中の人は関係ないでしょ中の人は!」
観客A「ぶわっはっは!今日もしょっぱなから笑かしてくれたぜ〜!」
観客B「お前ならやれるぞ〜!」
アナ「続いて赤コーナーアジアヘビーチャンピオン、怒濤の金髪鬼
でも実は案外いい人かもしれないデッカい女、朝比奈〜、優〜香〜!」
朝比奈(永原…ちょっとこのスレで活躍してるからっていい気になりやがって…)
金井「あれ?あの人こっちくるよ」
富沢「まさか…ずらかるわよ美加、例のパターンよこれは!」
アナ「…あ、ああっと何でしょうか?朝比奈選手が、うわあっ!?」
朝比奈「何ふざけた紹介してんだ、なめんなコラァ!永原の前にまずテメェだぁ!」 アナ「ちょっとやめて下さい!すいませんホントすいません!」
朝比奈「あぁ?すいませんで済んだら法律も裁判所もいらねぇんだよコラァ!
言え、オレの事ホントは男女って紹介するつもりだったろそうだろ!」
アナ「あの…それはさすがに…ちょやめて下さい下は下だけは勘弁して!」
観客「いいぞ〜朝比奈、もっとやれ〜!」
アナ「いやそこ焚き付けないで…あ〜れ〜!」
永原「…ねぇ、もう早く始めようよ〜。漫才はその辺でいいから〜」
アナ「…え〜それではこれよりアジアヘビー級タイトルマッチを…」
朝比奈「甘ぇ!食らえや!」 永原「…!はっ!」
富沢(ナイスちづる!奇襲の一撃をよくかわしたわ!)
朝比奈「…ちっ(コイツ、オレのカマしのタイミングを読んでやがっただと?)」
永原「残念でした、またどうぞ〜。ついでにベルトも貰うからよろしくね〜」
レフリー「ゴング、早くゴング鳴らして!ファイト!」
アナ「さあゴング前からハイレベルな駆け引きの応酬!これはいつにない激闘の予感!」
理沙子「ええ。いつにない格好での実況お疲れさまです」
アナ「はぁ、実質パン一で解説する羽目になるとは…」
理沙子「とにかくよろしくお願いします」 朝比奈「さぁて、レッスル1と呼ばれたオレの反則殺法食らえやぁ!」
永原「うわ!いたいいたい!ちょっとレフリー!スパナ持ってるよ、反則反則!」
レフリー「やめろ朝比奈、反則だコラ!やめないと反則負けだぞ!」
朝比奈「やってみろ!反則負けやリングアウト負けは王座移動無しだからなぁ!
労せずして王座防衛だ!」
富沢「ルールを逆手にとってやりたい放題とは汚いわ、さすがヒールレスラー汚い!」
金井「ひきょーものー!」
朝比奈「何とでも言いな、こうしてオレ達ヒールは生きてきたのさ!テメェ等みたいな
面が良いだけのアマちゃんをボコボコにしてなぁ!」
アナ「あーっと朝比奈、スパナにトンカチ、ドライバーで永原をドラムショット!
…一体どれだけ凶器を隠し持っているのか!」
理沙子「彼女の技の幅はレッスルでも随一。作者も大層使い勝手が良いとベタ褒めでした」
アナ「力だけでなくインサイドワークも抜群のヒール朝比奈優香、恐るべし!
永原大丈夫なのかー!?」
朝比奈(…そうさ、オレにはどうせワルの道しかねぇんだ、今更躊躇するこたぁ!)
永原「たすけてー!こーろーさーれーるー!」 アナ「あっと永原ついにリング外へ遁走!理沙子さんこれは?」
理沙子「…カウンターですね」 アナ…「は?カウンター?」
朝比奈「オラどしたぁちづるどしたぁ〜、逃げんのかぁヘタレ三バカリーダー!」
富沢「ちょっと、リーダーはあたしよ!勘違いしないで!」
金井「一番年上だからリーダーなんて古いよ!見た目的にリーダーはあたし!」
アナ「永原の危機をよそに、場外でどうでもいい争いを続ける二バカ
ここは仲間をいたわる余裕がほしい!」
理沙子「その点に関しましては同意見です。ですが…まだ」
永原「かかったぁー!朝比奈優香、とったぁーっっっ!」
アナ「あっと永原、逃げたフリをして朝比奈の足を取り場外へ引っ張る!
朝比奈、文字通り足元をすくわれた形となったぁ!」
朝比奈「んな、クソが!放せぇぇっっ!このクソアマ、クソビッチがぁぁっ!」
永原「放すモンかぁぁっっっ!くらえこの、このこの!」
朝比奈「ぐあぁっ!やめろ膝が、足首がぁぁっ!」
アナ「永原執拗な足へのピンポイント鉄柱攻撃!唯一持つ場外攻撃を巧みに使う!
そこからさらに捻りあげるぅ!」
理沙子「大きな選手ほど関節技は効果的。見事な攻めです」 富沢「今のうちに凶器を回収よ美加、もう好きにやらせないで!」
金井「あらほらさっさ〜」
アナ「さぁ二バカの協力によって凶器も押収された模様!朝比奈苦しくなったか?」
朝比奈(…んなモン。無くったってオレはなぁぁ!)
永原「足腰痛めつけてジャーマン、痛めつけてジャーマン…今こそ!」
朝比奈「口に出したんじゃモロバレなんだよ、このマヌケがぁぁ!」
永原「ところがどっこいフェイントです、とりゃっ!」
アナ「あっと永原これは珍しい、ジャーマンの体制から胴締めスリーパーに移行した!」
朝比奈「んぐぁ…くそ、こ、の…ぐあぁ…!」
理沙子「これは厳しいですね。体格差を生かせなくてはさしものチャンピオンも…」
レフリー「朝比奈、朝比奈!降参か?ギブ?」
朝比奈「誰が…!なめるなぁ!これ…しきで…!うるぁぁっっっ!」
アナ「まだだ、朝比奈まだ倒れない!永原を背負ったまま強引に立ち上がる!
そのまま後方にプレース!全体重を浴びせられた永原、これはキツい!」
朝比奈「くたばれ永原ぁ!うらっ!うら、うら、うらうらうらぁっ!」
アナ「コーナーに振ってショルダー、続いてハンマーラッシュの嵐!朝比奈の猛攻!」 朝比奈「とどめだぁ!食らえオレ様の必殺技!」
アナ「あっとここでLv8スクラップバスター、必殺のジャンクプレスが来るのか!
これを食らえば永原、万事休すだー!」
理沙子「…今です!」
永原「…とりゃあ!」 朝比奈「…!?ぬあぁっ!」
アナ「ああっ!?なんと永原、インパクトの瞬間に腕を取って体制を反転!そのまま
脇固めの体制から落としたぁぁーっ!これは効いたぁ!」
富沢「ナイス切り返し!フィニッシュよちづる!」
金井「ご〜ご〜ちづるちゃ〜ん!」
永原「いまこそ、放つ度にパワーアップするジャーマン!至上最高にして史上最高!
史上最高のジャーマンを!ぬおりゃー!」
朝比奈「ん…ぐおぉっ!く…ぐうぅぅぅっ!」
理沙子「…決まったわ。試合を通して、たった一回のフォールで」
レフリー「…1・2・3!カウント3!…勝者、永原ちづる!」
アナ「やりました永原!体格の差をものともせず朝比奈優香を下し
見事、アジアチャンピオンの座を勝ち取りました!理沙子さん!」
理沙子「ええ…。でも彼女は…2P。オーガ朝比奈ではないわ」
永原「…え?」
朝比奈「…いやぁ、いいモン見さしてもらった。感動した」 アナ「あっとここでオーガ朝比奈が登場!一体何がどうなっているのか?」
朝比奈「永原、オメーが倒したのは言わば影、偽モン、なんちゃってもどき
本物はオレ様だ。残念だったなぁ」
永原「…で、で、でも!ベルトは本物だもん!だからあたしの!」
朝比奈「…ああ、だからよ。ベルトに関しては文句はねぇ、とっとけ
でもオレになりすまして試合出て負けた、そいつに対するケジメは付けねぇとよ…!」
永原「…ちょっと!それは!」
理沙子「やめなさいちづる、これは当人同士の問題。他人が立ち入る権利は無いわ」
朝比奈「さすがは先輩、話が早くてありがてぇ。んじゃま、オレらはこれで
…オメェ等ともいずれ遊んでやる。楽しみにしてろよ!」
富沢「…何だか妙な気分」
金井「すなおによろこべないよねー」
永原「でもあたしはチャンピオン、歴としたチャンピオンになった!なったよね!」
理沙子「そうね、それは確かな事よ。おめでとうちづる」
富沢「さすがあたしの妹分!あたしも負けられないわね!」
金井「だから何であたしたちが妹分〜?」
永原「とにかく!ついに!念願のベルト、獲ったぞー!」
つづく 外国人助っ人参上
ボロボロになりながらもようやく念願のベルトを手にした永原
しかし一方の越後は、相手が悪かったらしく…
越後「うわぁぁ〜っ!!あぁんまりだぁぁ〜っ!!!」
斉藤「ほらもう泣くな、仕方無かったんだ。相手があの龍子じゃな…」
神田「かなりいい勝負だったと思いますが…」
美沙「さすがにレッスル三闘神とも称される龍子さん相手では無茶が過ぎたのです」
阪口「そこまでにしておけ。この世界で相手が強かった、は言い訳にはならん
また次を目指すしかない…わかるな、越後」
越後「うぅ…おのれ作者!こうまで私の活躍を書かないとは、何か恨みでもあるのか…!」
永原「いぇ〜いやった〜!べるとー、ベルトー、ベーるート〜♪」
富沢「こらこらちょっと浮かれ過ぎよアンタは。まぁわかるけど」
金井「これであたしのGWAJrと合わせて二冠だね〜」
越後「くっ…!見ていろ、今に私だって!」
理沙子「さぁ、みんな集まったかしら?今日はみんなに重大発表があります」
斉藤「なんですか社長?見るからに、良い知らせのようですが」
理沙子「IWWFからオファーがあってね、私がベルトに挑戦する事になったわ」 阪口「ほほぉ…実質指名試合とは、また異例じゃな社長」
理沙子「向こうもゴタゴタしているみたいだから、話題作りが欲しいのでしょうね」
永原「ゴタゴタ?」
理沙子「IWWFトップレスラークリス・モーガンと会長のヒース・マクドガルとの
確執は、以前から噂されていたの」
斉藤「ああ、団体の看板の座を巡って、変な意地の張り合いに発展したとか…」
越後「え、私は酒の席の口論から殴り合い、抗争に発展したとか聞いたが…」
神田「裁判沙汰になったという話も聞きました」
阪口「選手とオーナーの確執はこの業界、とりわけアメリカでは珍しくないが…
個人的な問題が絡んでいるとなると、根は深そうじゃのう」
理沙子「なんにせよこれはチャンス。日本人初のIWWFチャンプを目指すまたとない機会よ」
富沢「いいなー、あたしも行きたいなーアメリカに行きたいなー」
理沙子「付き人は…まぁ二人までなら。富沢、行く?」
斉藤「あの…空手再普及も兼ねて是非私も」
阪口「ふむ、いいんじゃなかろうかの。留守はわたしが守りますぞ社長」
越後「く…選手兼コーチは海外遠征できないし…仕方無い」 ??「ちょとええかな〜はよしてんか〜しょかいしてんか〜」
??「Hey、ハヤクスルデスヨー」
理沙子「あらもう来たのかしら、随分と手回しの良い事ね。向こうも
…紹介するわね。向こうからの助っ人。え〜と」
ダダーン「どもダダーンやでー、みんなおぼえてるー!ダッダーンおぼえてまっかー!」
USA「Haha!ワタシザ・USAイイマス、ドゾーヨロシークー」
金井「な、なになになに?うちゅーじんかなにか?」
美沙「これはまたコテコテの奴等が来たのですよ美沙のキャラが危ういのです」
富沢「一人は文字通りダッダーンだし、もう一人は女版キャップだし…」
神田「訴えられないか心配ですね」
ダダーン「こまけぇこたエエの!ステイツじゃおもろけりゃ大概ALL OKやから!
ウチらの存在自体がエンターテインメントやから!」
USA「ブチャケココクレーバ、VeryFamousナレルキーキマシーター」
永原「…聞くからに怪しいね」
美沙「…作者の奴、キャラ付けにアレンジ利かせ過ぎなのですよ」
ダダーン「こら怪しい喋りのUMAハンター、アンタがそれを言うたらアカんがな」
美沙「誰と間違えてるのです!」 ダダーン「わざわざ多めに振ったのに随分な言われようやなぁ」
USA「ニポンダンジ二ハbreast fire attackガヒッツヨーデスネ」
越後「ちょっと、勝手に来て勝手に暴れないでくれるか!」
ダダーン「もー何やのさっきからアンタら。みんなでプンプンカリカリしくさって
器も胸もちっさい、ちっさいわー。女いうんはんなこっちゃアカンでー」
越後「…なにを!デカければイイというものではない!」
金井「そーだよ!大きすぎると逆に気持ち悪くなるんだよ!」
USA「何言ってるの。胸の無い女とある女、どちらに価値があると思ってるネー?」
永原「ちょっと、普通に日本語喋れるんじゃない!なら最初からそうしてよ!」
USA「日本では怪しい喋りした方が人気出るってステイツで教わったネ〜」
理沙子「面白い人達が来たわねぇ」
神田「…単に変人なだけなのではないかと」
斉藤「でも、どうしてわざわざ日本に?向こうの方が待遇は良いと思うが…」
USA「…別に成長したいとかモーガン一強体制に嫌気が差したとかそんな事無いデスよー」
越後「…それが本音か」
ダダーン「ま、これからよろしゅーにな!」
つづく 団体内でベルトのやり取りはしないのかな?
斉藤さんの地味は芸の範疇だけど、神田さんなんてベルト巻かないかぎり埋もれてしまいそう 次への布石
永原「いや〜バカンス楽しかったな〜」
金井「アレがアレでアレになってるうちにうま〜くサボれたね〜」
越後「お前達いい気になるな!売れ始めこそ肝心なんだぞ!」
神田「そうです先輩。そろそろ有頂天になって、私ぐらいビッグになると〜発言から
総スカン食らってスキャンダルのち転落コンボが襲い来るでしょう」
ダダーン「まぁ〜、ウチらとしてはその方がありがたいけどなぁ〜」
USA「戦わずして、楽に出番横取りできマ〜ス♪」
美沙「落ちろ〜落ちろ〜このまま人気ダダ落ちてしまう〜の〜で〜す〜、二人揃って〜!」
永原「…嫉妬って、見苦しいと思うよ〜」
金井「だめだよみんな〜もっとおだやかにおだやかに〜」
ダダーン(あ〜なんかイラつくわ〜、これが勝者の余裕ってやつなんかな〜コーチぃ?)
阪口(まぁまぁ。あの二人に灸を据える意味でも、お休み中に次の試合相手を決めておいた)
USA(…ふむふむ、それはナイスチョイスデ〜ス)
阪口(ま、ここらで真のデスマッチっちゅうもんを味わっとくのも一興…かの)
つづく 見参!ガルム分隊
ベルトを獲って以来、すっかり慢心し浮かれポンチになってしまっていた永原と金井
そんな中、阪口コーチが密かに寄越した刺客とは…
永原「う〜んもう食べられない〜、んぐ〜」
金井「んむむ〜、くるしゅ〜ないよ〜おもてをあげ〜なさ〜い〜」
越後「…こいつら…!練習も適当に神聖な道場で寝ボケて…!」
神田「夏の間にすっかりぶったるんでますね。正直、見るに堪えません」
美沙「今のウチに一発食らわせてベルト獲ってやるのです覚悟するのですよ」
阪口「まぁ待て、イヤでも目を覚まさせてやるわい。…入ってくれお前さん達」
小鳥遊「おうっす、邪魔するぜダンナ」
八島「こいつらか、今噂の三バカってのは…つーか、寝てるとはイイ度胸だなオイ」
千秋「今年で25だって話なのにまー、礼儀の欠片もねー奴等ですね姐さん」
千春「なんつーか、聞いてたより相当アレだな。オラ起きろオメーラ!」
真鍋「起きないとそのマヌケ顔を写して全世界に晒しあげるよ〜」
ダダーン「んお、もう来たんかいな。コーチ、これが噂のガルム分隊かいな」
USA「レッスルきっての極悪集団、反則や凶器攻撃はお手のものと聞きましたネ〜」 阪口「ほれ起きんか二人とも。地獄のデスマッチ開始じゃ」
永原「んにゃ〜…あれなにこの人達?随分悪そ〜な人相だけど」
金井「きもちよくねてたのに、ぶすいなひとたち〜」
八島「仮にも先輩に対して随分な物言いだな…まぁ安心しな、お前の頭ほどじゃねぇ!」
千春「あと今さりげなくブスって言ったな金井コラぁ!テメェもう勘弁ならねぇ!」
千秋「例え姐さんや大将が見逃してもアタシ等が許さねぇぞ!」
金井「えぇ!?いってない!いってないよ〜!」
小鳥遊「まぁいいや。今日はそこの二人とタイトルマッチ、やらしてもらうぜ」
真鍋「ただしデスマッチ形式のうえ、無観客試合でね〜♪」
越後「…なに?それで興行が成り立つのか?」
千秋「おいおい今はインターネッツの時代だぜ、有料動画配信て手があんのさ!」
八島「ま、アタシ等みたいなヒールにゃロクにスポンサー付かねぇしな」
千春「がそれも今日までぇ!テメェ等の首を狩りゃあ!」
真鍋「あたし達も晴れて売れっ子だぁー!覚悟しろばーかばーか!」
金井「あのね!バカって言った方がバカなんだよ真鍋ちゃん!」
永原「絶対に負けないから!」 神田「待って下さい!ここは是非我々にも試合を!」
美沙「もう立て看扱いは御免被るのですそこの三下っぽい二人、相手になるのですよ」
千春「あーそこの電波、おまえ今運命決まったわ。死ね!」
千秋「ギャラが貰える上に堂々憂さ晴らし出来るたぁ、全くツイてるぜアタシ等はよぉ!」
阪口「…何やら勝手に盛り上がっとる様じゃが、ええかの?」
小鳥遊「ああ、こっちはかまわねぇです。アタシ等は役柄上、いつでもやれるように
準備してるんでね。村上、聞いての通りだ!軽く揉んでやんな!」
千春・千秋「ヒャッハァー!その言葉を待ってたぜ大将ぉ!」
越後(あまりの残虐非道な試合ぶりから、レッスルの汚物と揶揄されたガルム分隊
その実力とは如何なるものなんだろうか…)
八島「…おい越後、誰が汚物だコラぁ!テメェはアタシが直々〆てやる、覚えとけ!」
越後(…な、何故聞こえ…!?)
ダダーン「いやー、こらごっつおもろい事なりそやなぁ」
USA「ま、ここはニッポンのヒールレベルをじっくり堪能させてもらうとしまショー」
永原「…何で他人事!?助けて外国人助っ人さん!」
ダダーン「え〜、まずギャラ払ろてくれん事にはな〜」
つづく 伝説再び
ヒール軍団との抗争の中、ついに出番が回ってきた神田と美沙
相手は極悪非道・無道の村上姉妹。気になる試合方法は…
阪口「…で、試合形式はどうするのかのお二人さん?」
千春「決まってるだろ!古式懐しい水着剥ぎデスマッチだよ!」
千秋「ま、こっちの流儀でやるからにはレフェリーは爺さんにやらせてやるよ!」
阪口「んむ、ではこれより神田・天神vs村上姉妹の水着剥ぎデスマッチを行う!」
神田「…いきなりハードルの高い試合、か」
美沙「…作者の奴確信犯なのですこれは明らかなセクハラなのです訴えてやるのですよ」
越後「つべこべ言うな!後がつかえているんだ!」
美沙「…自分はやらなくていいからって気楽なモンなのです」
八島「お前等負けたらわかってんだろうな、また出番無しに逆戻りだぞ!」
千春「心配すんな姐さん、こちとら変則マッチは百戦錬磨だからな!」
千秋「テメェ等二人仲良く修羅の国送りにしてやるぜヒャッハァーッ!」
神田「甘いな…リングに立つ私は既に修羅!」
美沙「魔女にそんな脅しは通じないのです返り討ちにしてやるのですよ」
永原「…なんか気合い入ってるねあの二人」
金井「でばんほしかったんだね〜」 阪口「では二人ともいいな、ファイッ!」
神田「よし、闘いは先手必勝攻撃あるのみ!」
千春「うぉっ!(このヤロ、しょっぱなから掌底ラッシュかますとはやるじゃねぇか!)」
神田(ルールと技はしっかり頭と体に叩き込んだ!もう以前の私ではない!)
美沙「いけいけー!そのままやっちまうのです。そうすれば美沙はタッチも交わさずに
ギャラ貰えてあ〜楽ちんなのですよ」
千秋「ボケがぁ!そうは問屋が卸さねぇんだよこの電波が!テメェ脱がして終いだぁ!」
美沙「うわなにをするやめろむぎゃあぁぁぁぁ〜なのです〜!」
阪口「こら村上!試合権利の無い奴はコーナーに戻らんか!」
越後「文字通りの魔女狩りだな…天神、何をやっている!ヒールの手口は教えたはずだ!」
金井「えちごさ〜ん、今のはあんまり上手くないよ〜」
越後「だ…だから、これはいつもの作者のホンのせいだ!私は悪くない、むしろ被害者だ!」
永原「あ〜、また人のせいにした〜!」
千春「こいつ、なかなかやるじゃねえか!ならこれでどうだい!」
神田「…くっ!(…バッティングにショルダーチャージはプロレスではアリだったか…ん?)」
阪口(思い出すのじゃ…以前お前に教えた事を!) 神田(今のコーチの目…そうか、そういう事!)
村上「千秋!そっちはもういい、コイツ脱がして終わりにするぜぇ!」
神田「…見せてやる、ボクシングにもこんな技がある事を!(シュッ!)」
千春「ぐあっ…!なんだ今のは、見えなかった…!」
永原「今のは!掌打に見せかけた外側からのエルボー、通称見えないパンチ!」
越後「ボクシングでは反則とされる技も、プロレスでは十分通用するわけか…」
神田「まだまだ!今度はこれだ!」
千春「くっテメェ、放せ!放しやがれ!ぐぁっ、腕が!」
越後「今度は閂からスタンディングアームロック!ボクシングの裏技を積極的に使っている!」
神田「…もらったぁぁぁっ!」 千春「ぐおぁっ!」
永原「スゴい!腕を極めたままブン投げたぁぁぁーっっっ!!!○田もびっくり!」
金井「完全にペースをにぎった〜!そのまま脱がしちゃえ〜」
神田「…しまった!これでは…」
八島「バカな事をしたなぁ、神田!バンテージで固めたその手じゃ水着は脱がせねぇ!」
千春「…ボクシングスタイルが仇になるたぁ間抜けなヤツめ!千秋!」
千秋「合点だ姉者!ここからはアタシに任せな!」
美沙「こっちもタッチなのですとおっ!」 小鳥遊「…なんだぁ?ステッキでタッチしただぁ!?」
真鍋「ちょっとレフリ〜、あれ凶器でしょ?反則だよ反則ぅ〜」
美沙「なにを言うのです魔女にとってステッキは体の一部なのです昔からそうなのです」
阪口「…タッチを認める!ウィッチ美沙入って良し!」
真鍋「酷い、酷いよこのレフリ〜!とんだ悪役だよ〜!」
越後「レフェリーを決めたのはそちらだ!今更文句は言わせないぞ!」
千秋「このヤロウ調子に乗るな電波女ぁ!今度こそ脱がして終わりだぁ!」
美沙「ヤロウと言いながら女と呼ぶとはカタールに落ちるとはこの事なのです
とっとと脱がして終わりにするのはこちらなのです」
千秋「アタシは姉者のように甘くはねぇ!カッター切り刻みの刑だぁ!」
美沙「ちょ、ちょっと待つのです反則なのですよレフェリー!反則!」
阪口「なにを言うとるか。最初に言われたはずじゃ、これはデスマッチじゃと
反則カウントも3カウントもタップも場外カウントも無い、脱がせた方が勝ちじゃ」
八島「…そんなルールだったっけか大将?」
小鳥遊「んー…まぁ、デスマッチって言っちまったし良いんじゃねぇか?」
美沙「ならこっちはマジカルステッキで対抗なのです!」 千秋「このヤロ真面目に勝負しやがれ!ごっこ遊びしてんじゃねんだぞ!」
美沙「そっちこそ凶器を捨ててまともに勝負するのです!」
金井「さっきとはうって変わって、なんかチャンバラじみてきたね〜」
越後「それも殺陣の基本すらなってない、な!全く…やるならちゃんとやれ!」
美沙「ここでまさかの華麗なるドロップキックなのですとうっ!」
千秋「んごっ!(こいつ、投げだけじゃなく飛び技まで器用に使うのか…!)」
美沙「魔女が格闘戦で遅れを取るのは昔の話、時代は進んでいるのです!」
千春「なにやってる千秋!こうなったら二人で一気に…!」
阪口「おっと年かの、足がもつれたわい(神田!はよカットせんかい!)」
神田「あ…はっ!」 千春「…あいって!ジジィてめぇわざと…神田放せコラ!」
永原「あ、そろそろまとめな感じ?天神、投げと寝技を同時に行うあのパターンだよ!」
越後「クライマックスと言え!そうだ天神あのパターンだ、あのパターンを使え!」
美沙「らじゃ、いくのです村上妹!これぞ魔女式ローリングクレイドル
その名も!マジッククロスアウト!」
真鍋「そのまんまだね〜、そこはもっとひねれよ〜」
千秋「のわぁぁぁぁっ!?」 永原「おお!コブラツイストから回転はじめてきよーに脱がせにかかってる!」
金井「まるでお風呂を嫌がって暴れる子供から服をはぎ取るお母さんのように!」
美沙「最後はこのカッターでスパッと!なのです♪」
千秋「やめろやめろやめろぉぉぉっっっ!」
阪口「…村上千秋のコスチュームアウトにより、天神…もといウィッチ美沙の勝ち!」
美沙「どうなのです!魔女の面目躍如なのですよ!」
神田「やった…タッグとはいえ初勝利!」
八島「…千秋。アタシ等ヒールがデスマッチルールで負ける、その意味はわかってるな?」
千秋「…一言もねぇ。朝比奈の姐さん、やってくれ」
朝比奈「…撮影役として、先輩として、気が進まねぇがこれも掟。悪く思うなよ」
真鍋「さあってみなさんお立ち会い!村上千秋一世一代の脱ぎっぷりをとくと見よ〜!」
千秋「…こうなりゃ自棄だ!どのみちここじゃ裸は映らねぇ、仁王立ちしてやる!」
永原「…いや、それはどうかと思うよ」
小鳥遊「アタシ等ヒールにゃヒールなりの美学があんのさ、素人は黙ってな!」
千春「負けてそのまますごすご引き返してたらヒールは務まらねーんだよ!」
越後「…そのプロ根性は評価したい」
つづく 新ライダー開始恒例ネタ
「何か面白い番組やってないかしら」 (たまたま鎧武がやっていた)
南「今日が第一話? 今年は少し遅いのね」
・・・・
南「逆切れした下っ端ヤンキーみたいな戦い方ねえ・・・・何よあの台詞は」
(ポーズを取る) 『そいやっ!!』
突然ドアが開いて富沢が入ってくる
富沢「それポーズ決めて言う台詞じゃ・・・今日はポーズも決め台詞も特に無かったかと」
南「『いけるぞー』じゃ普通すぎでしょ」
富沢「みんな試合で似たような事言ってますしね」
南「いっちゃうぞバカヤローっ!!・・・・とかかしら」
富沢「むしろ『イっちゃうよバ・・・』 いや、なんでもないです」
南「妙にエロな響きは気のせいかしら?」
富沢「気のせいです(きっぱり)」 ラッキー「上戸、あなた馬鹿でしょ。フリーになるのは私だけでいいのに。」
マッキー「へへへ、そう言うなよ。お前だけやめちゃったらせっかく取ったタッグベルトが取り上げられちゃうからよ。」
ラッキー「だからって一緒のアパートに住むことはないじゃない。」
マッキー「フリー宣言って言っても無職だからな。先が分からないから一緒がいいじゃん。」
ラッキー「もう・・・家具買いに行くわよ!」
マッキー「ホットプレート買おうぜ!焼肉、焼肉!」
こんな感じでジューシーペアの同棲生活書いていきたい ラッキー「ご飯は十分炊けたし、味噌汁はインスタントでいっか・・・」
マッキー「やっきにくー」ゴソゴソ
ラッキー「ちょっと!冷凍庫に入れたばかりの物出さないでよ!」
マッキー「今日は焼肉だろー。ホットプレート買ったんだし。」
ラッキー「違うわ、上戸。これはグリル鍋よ。レスラーの肉体を作るなら鍋物よ。今日は魚!」
マッキー「えー、ホットプレートだろ、それ。焼肉用のプレートもあるし。」
ラッキー「や、焼肉も出来なくもないわ。でも今日は魚!」
マッキー「じゃあ焼肉はいつするんだよ」じー
ラッキー「・・・そんなに見つめないでよ。あ、明日でいいでしょ」
マッキー「明日かー、楽しみだな!」ニコッ
ラッキー「もう・・・ホラ、食べるわよ!」
マッキー「おう!・・・モグモグ・・・そういえば、明日焼肉ならご飯は炊きたてがいいなあ。」
ラッキー「炭水化物の取り過ぎは敵よ。明日もこの釜のでいいじゃない。」
マッキー「炊きたてご飯は美味いんだよなあ・・・」上の空
ラッキー「・・・魚が終わったら鳥モモ入れていいわ。ご飯片付けましょ。ホラ、ポン酢。」
マッキー「おう!おかわり!」 ラッキー「来月はベルト防衛で海外遠征入ってるけど、問題はその先よね・・・」
マッキー「にひゃーくきゅーうじゅっ!にひゃーくきゅうじゅいち!」
ラッキー「スポット参戦するにしても団体に所属するにしても、こういうのってこっちから営業したらいいのかしら・・・」
マッキー「顎を引いてゆーっくり。くぅー、効くぅー!」
ラッキー「上戸。さっきからうるさい。」
マッキー「レスラーなら筋トレするもんだろ。」
ラッキー「せっかく契約してきたんだからジムに行ってやりなさいよ。って、あなたなんで畳の部屋でしてるのよ!」
マッキー「あ、まずかった?」
ラッキー「まずかったも何も、汗だまり出来てるじゃない!だいたい汗の湯気で湿度も上がってるわよ!」
マッキー「あー、悪い悪い。でもよ、大丈夫だって。」
ラッキー「何がよ。賃貸でも畳の張替えって高いのよ。」
マッキー「うちらタッグチャンピオンなんだぜ、練習さえしっかりしてれば誰かがリングに上げてくれるって。」
ラッキー「上戸は本当に楽観的ねえ・・・ああ、もう!今日はこれ以上考えられないわ!練習いくわよ!」
マッキー「おう!」
ラッキー「って、なに布団しいてるのよ。」
マッキー「レスラーが二人でする練習っていったらスパークリングだろ。」
ラッキー「な、何言ってんのよ!」
マッキー「なんだよ、顔真っ赤にして。あー、でも確かに布団じゃマットにならないかー。」
ラッキー「本当にあなた楽観的だわ・・・」 昔々、呉の国に呂蒙という武将がおりました
武勇に優れ、『お馬鹿の蒙ちゃん』とあだ名される猪武者だった彼は心配した主に諭されました
『お前の武勇は認めるが、もう少し頭を使った戦いも覚えてはどうか』
これに奮起した呂蒙は・・・・
社長「何を言いたいか分かるな来島」
来島「おう、任せとけ」
数日後
来島選手がヘッドバットを習得しました
社長「ベタベタだな」
来島「ハリケーンミキサーとか、『OK』な旋回式ぶちかましもあるぞ」
社長「同じだ同じ」
来島「オレンジアームズ!」
社長「どこから持ってきたそのかぶりモノ」
来島「粉砕ですとろーい!」
社長「アレ頭突きじゃねえだろ」 誰にでもある苦さ
悪の軍団との前哨戦も終わり、いよいよデスマッチ方式のタイトルマッチが始まる
しかもその驚きの内容とは…
小鳥遊「よし、んじゃタイトルマッチ、さっさと始めてくれや」
金井「あのさ、あたし達二人、一緒にベルト賭けるの?」
永原「いったいどんな試合形式なんだろう?」
八島「まぁ見てな。…用意は出来てんな、真鍋!」
真鍋「ようやくあちしので・ば・ん〜」
越後「そういや真鍋!お前何でガルム軍団なんかにいるんだ!」
ダダーン「あれやな、アイドルレスラーになり損なったんやな。こら悲しいな〜」
USA「ギャラと出番に釣られてタイショーに雇われたにソーイナイですネー」
神田(…いつ戻ってきたんだこの人達?)
真鍋「ホント、あちしの価値をわかってないバカな社長が多いね〜」
八島「アタシとこいつでお前等の相手をしてやる。デスマッチの内容は…
泣いたら負けよ、ギブアップ・デスマッチだ!」
金井「…ほぇ?」
真鍋「ルールは簡単、反則OK・どちらかがギブアップor泣いた時のみ決着!
しかもどちらが負けてもベルトは二本同時に移動!とっても過酷で残酷〜」
美沙「…理不尽極まりないの間違いなのです」 金井「ちづるちゃ〜ん助けて〜!」
永原「ダメだよ美加ちゃん!戦う前から負ける事考えちゃ!」
八島「オラさっさとやるぞ!用意はいいか爺さん!」
阪口「ああ任せとけ、ほれ二人ともリングに上がれ。では…ファイ!」
八島「ホレホレどうした永原!そんな力でアタシが投げられんのかぁ?」
永原「んぐぐぐ…くそ、このぉ!」
越後「こら金井!このルールは明らかにお前をターゲットにしてるんだ!
真鍋は確実に仕掛けてくる、絶対乗るんじゃないぞ!」
金井「で、でもぉ〜!」
真鍋「にしししし、金井センパぁイ!実はバカキャラって演じてるだけですよねぇ?」
金井「え!?あの、その…」
真鍋「ネットでも話題だよ〜、キューティー金井は嘘泣きの天才だって〜
ホントは頭の回る、計算高い年増ロリだってもっぱらの噂だよ〜」
越後「いかん、言ったそばからすぐこれだ!耳を貸すな金井!」
ダダーン「あーそれウチ知ってる、見た事あるわー」
USA「人気スキルを鼻に掛ける腹黒ツインテール金井、ってうっきーに書いてアリマシタ〜」
神田(…この人達、一体どっちの味方なんだ?)
美沙「こらそこの○○、邪魔をするなら今すぐゴーホームなのです!」 金井「ち、違うもん!ウソだもん、そんなの、知らない、もん!」
越後「(マズい、金井が既に半泣き状態か!)永原、永原ー!地下生活を思い出すんだー!
あの時見に付けた技能を、今こそ、活かせ!」
永原「ふむぐぐ…り、りょーかーいっ!」
八島「させねぇよボケェ!テメェはこのままボッコボコにして泣かせてやるよ!
それともタッチして逃げるか?まぁどの道、おまえらは負けるしかねぇけどなぁ!」
金井「…ふぐっ、んっ!(負けないもん!ラフプレイにはラフプレイ!)」
真鍋「さぁさぁ早く嘘泣きして終わり…あれ?もしも〜し?」
金井「うふふ…ねぇ真鍋ちゃん知ってる?あたしの今の評価値。感覚の目でよーく見て?」
真鍋「え、なに?半泣きしていた金井センパイの突然のこのよゆー!?」
越後「む…?なに!評価値1296!?あの金井が?」
八島「んだと!?コイツ等いつの間にそんな力を…!」
金井「それに比べて真鍋ちゃんの評価値はたったの894…お話にならないよね
こんなのでタイトルマッチに挑んできたの?恥知らずもいいトコだよね?」
真鍋「な、なんだとーっ!!!資質Eのくせに!新女のお荷物扱いだったくせにー!」 金井「何言ってるの真鍋ちゃん、資質Eはお互い様だよね?なのに評価値400の差ってさ
やっぱりさ○な○キャラの実力なんてこんなモンかなぁ?」
真鍋「ん!むぐぐぐぅ…!」
金井「悔しい?ならタッチすれば?あいてしてあげるよぉ〜♪」
永原「ふぅ、はぁ…!美加ちゃんタッチ!後はお任せするね!」
八島「く、粘りやがってコイツ…!真鍋、交代だ!」
真鍋「あたしは…弱っちくなんかないぞぉーっっっ!!!」
金井「…ふーん、これでも?ほいっ!」
越後「おお!金井がWアームスープレックスを苦もなく決めた!いつもは絶対決まらないのに!」
ダダーン「こら自力が違いすぎるなぁ〜。あの悪魔っ娘、泣かされるのも時間の問題かな」
USA「口だけだったとは期待ハズレデース」
真鍋(…ダメ…!勝てる気がしない…!)
金井「つまんないなぁ…ちづるちゃん、こんなのほっといて八島さん泣かせて見よーよ」
永原「おっけぇ〜!…ねぇ八島のアネゴ、よく見れば美人さんなのにどうしてグレたの?
過去に何かあったとかぁ〜?やっぱ男ですかねぇ〜?」
八島「…な、んだテメェ!関係ねぇだろ!」
永原「わかるわかる、おっきな人ってからかわれるんだよね〜」 千春「デカ乳てめぇ、何抜かしてやがんだ!姐さんに失礼ぶっこきやがって!」
千秋「ブチ殺すぞダボがぁ!姐さん、今お助けします!」
ダダーン「こらそこー、部外者が立ち入るのは認められんでー」
USA「出すなら口だけにしてクダサーイ」
永原「告った相手にフラれるって悲しいよね〜。グレてしまうのもわかるよ(ぽかっ)」
金井「身長差を気にするなんてちっさい男の人だよね〜。むしろ幸福だったと思うよ(バシッ)」
八島「やめろ!やめろ!中学時代のヒロキの話はやめろぉぉぉっ!!!あと殴るな!」
朝比奈「お前等に何がわかんだ!オレだって、オレだって…この背丈のせいで…!」
小鳥遊「…おい朝比奈、お前まで惑わされてるんじゃねぇ、目ぇ覚ませ!」
永原「男にフラれ、さ○な○にまで捨てられ、続編出演も絶望的。とすれば
全く望みは絶たれたって事だよね、二人揃って♪」
金井「あー・わー・れー♪」
八島「ぐあああぁぁぁっ、がっっ!!!ちくしょぉぉぉぉっっっ!!!」
永原「みて見てレフリー!八島さんが血の涙を流してるよー!」
金井「あれもないてるうちにはいってるよね〜!ね、ね!」
阪口「…んむ、勝負あり!永原・金井組の勝利!」 ダダーン「やれやれ、無事ベルトも守れたようやな」
USA「でもあの二人のネット上での噂は、当たらずとも遠からずの様デスネー」
永原「ちょっと、あたしの噂って何?どんなデマ載ってるの?」
USA「プロとしては見ない方が精神衛生上よろしいデース」
永原「えー」
小鳥遊「ったく…お前等も存外脆かったって訳か。これじゃあ最近の新人共を笑えねぇ
八島!ベテランのお前までなんてザマだ!」
八島「…永原、てめぇこのままじゃ済まさねぇからな!絶対潰してやる!」
永原「え?今回のは試合のルールだから仕方無いじゃない。反則もアリだし。ね?」
金井「デスマッチで負けたのは、そっちの力不足だよねー」
小鳥遊「全くだ。お前等がここまで鍛えられていたとは、正直予想外だったよ
覚えておきな。今日からお前等は、首を狙われる側に回ったんだ」
永原「えー!?あたし達もついにトップクラス入り?」
金井「ばんざーい!」
真鍋「ちぇ、また負けかぁ…でも出番もらえたからい〜や!また呼んでねー!」
越後「お前、前回といい本当にマイペースなヤツだな…」
血も涙もないやり方で勝った永原と金井。一方アメリカに渡った三人は…?
つづく 神が落ちる日
初防衛のデスマッチ戦を難なく乗り切った永原と愉快な仲間達
その頃、アメリカ・ロサンゼルスでは…
アナ「さあPPV・ゴッドアンドビーストもいよいよメインのIWWF王座戦!
まずは日本からの挑戦者、R・Pantherの入場です!」
客A「ルパンだー!ルパンが来るぞヒャッホー!」
客B「待ってました世紀の怪盗、ベルトを獲れよ!伝説を作れー!」
理沙子(…?思っていたのと違う反応ね)
富沢「あれ、なんかブーイングって雰囲気じゃなくない?」
斉藤「ああ…てっきり悪役扱いされるとばかり思っていたんだが」
六角「感謝しなよ?日本勢のレベルの高さはあたしが広めたんだから
あたしが昔WWCAで勇名を馳せなかったらこーは上手くいかなかったね」
富沢「はーい、感謝してまーす」
アナ「では続いてIWWF王者、クリス・モーガンの入場です!」
客C「モーガーン!いつになったらポセイドンボンバー使うんだこのヤロー!」
客D「もう36回もショルダータックル、フロントスープレックス、パワースラムばっかの
ゴリ押し塩タイトルマッチ見せられてうんざりなんだよ!」
客E「退屈だ、退屈だ、退屈だー!」 クリス「黙りなさい下郎!お前達がプロレスの神たる私に意見するなど許されない!」
客F「それがチャンピオンの態度かー!客をバカにしやがってー!」
アナ「いやーしかし、酷いブーイングです。会長としてはどう思われます?」
ヒース「ん?最近のクリスは王者が持つべき礼節をすっかり忘れた様だからな
奴は己の力だけで全てを支配した気になっておる。全くなっとらんな」
アナ「なんでも、今回のチャレンジャーは会長の要請により急遽決まったとか…」
ヒース「うむ、正直これまでの相手は彼女にとって弱すぎた。リサコの強さなら
クリスも全力で戦える、今夜は伝説になるぞ!」
アナ「はぁ…。ともかく、試合開始のゴングが今、打ち鳴らされます!」
ヒース(フフ…。クリス…団体にボスはたった一人、そうこの私だけ居ればいい!)
クリス「ふん、どうやら今回はマシな相手と戦えるようね。楽しみだわ」
理沙子「あらそう?私は悲しいわ。ファンに愛想を尽かされた王者を見るのは
生まれてこの方初めてですもの」
クリス「…いい気になるな豹女!いくら強くとも所詮獣は獣、神には勝てない!」
レフリー「二人とも、私語は慎め!ではファイ!」 クリス「ふんっ!すぐに畳んでやるわ!」
理沙子「…その手はもう読んでいるわ!」
アナ「おおっと初手からモーガンのショルダー!しかしこれをリサコ、巧く受けている!」
ヒース「彼女はジャパンのレスラーでもトップクラスの実力だ。あれくらいは当然だな」
クリス「ふんっ!」 理沙子「…はっ!」
アナ「モーガン、ハンマーパンチからフロントスープレックス!しかしこれも
リサコには大して効いていないようだ!」
富沢「当たり前よ!あの程度の連携は理沙子さんの防御力なら!」
斉藤「寝技に、寝技に持ち込んで下さい!」
六角「理沙子ー、打撃には気を付けろよー。膝が飛んでくるぞー」
クリス「おのれ!ならばこれでどう!」 理沙子「…くっ!!!」
アナ「あっとぉ!?モーガン早くもパワースラム!明らかにじれています!」
ヒース「バカな、早くも必殺カードを切ったか…!だが、あれでは!」
富沢「出たー!デフォルトからさらに強化された理沙子さんの受けLv5!」
斉藤「相手の必殺技のタイミングに合わせて繰り出すとは…!」
六角「…決まったね、こりゃ」
クリス(…渾身の一撃が受けきられた、だと!?ぐっ…!!!) クリス「ぬうううっ!ならばこれでっ!」 理沙子「…甘い!たぁっ!」
アナ「さあここでリサコ反撃に転じます。アームホイップからのアームロックに移行
ジワジワと三つ叉の槍を折りにかかる!」
六角「いいぞー、そのまま利き腕中心に攻めろー」
クリス「こんなもの…!く、く、ぐあぁぁぁぁっ!!!」
アナ「あっとこれは凄い。モーガン、アームロックを無理矢理力でほどく!
しかしこれではさらに腕を痛めてしまう!」
ヒース「クリスは自分の技がまるで通じず、冷静さを完全に失っている
このままではまずいな。うん、まずい」
富沢「…なんか会長さん余裕っぽいけど、不気味よね?」
斉藤「…アメリカお得意の横槍を仕掛けてくる気か!そうはさせない!」
六角「あー、それは無い安心しな。あたしがその刺客だから」
富沢「ふ〜ん…って、ええぇぇぇぇ〜!?」
アナ「リサコ、パンサードライバーに行くか?しかしモーガン膝ぁ!させません!」
客G「そこだ行けー!ポセイドンボンバー出せー!」
クリス「今こそ、ポセイドンが目覚める時!ふぅぅぅんっ!!!」
アナ「決まったぁぁーっっっ!!!モーガン必殺のポセイドンボンバー炸裂ぅ!」 レフリー「1、2…2!カウント2!」
アナ「ああーっとカウント2・8!まだです、まだ決着はつかない!リサコ驚異の粘り!」
クリス「…な、バカな!?最後の必殺技を以てしても…!」
理沙子「腕を痛めたのが災いしたようね…その様子では二度は放てないはず!」
クリス「く…まだ私にはレッグドロップが!」
理沙子(…ここがリングじゃなければ…許して!)
アナ「いったぁーっ!リサコここで必殺のキャプチュードバスター!モーガンダウン!
しかし放ったリサコも立てない!」
ヒース(今だハヅキ!ゴー!)
六角「(りょーかい!)さて、ちょっくら汚れ仕事だ…こっちいらっしゃ〜…い!」
アナ「あっと!?ハヅキがモーガンを場外に引っ張る!そして手にはベルトだ!」
クリス「お前…!最初から奴と、ヒースとグルだったとは!」
六角「あんたに恨みは無いけれど〜これもお仕事ぉ、お命頂戴!」
アナ「これは酷い!ハヅキ、ベルトでモーガンをメッタ打ち!そしてリングに無理矢理戻す!」
理沙子「…こういう事ね。でもこのチャンス、逃がさない!」
アナ「すでにフラフラのモーガンにリサコ、とどめの…?これはオクトパスホールド!」 クリス「私…は、か、み…に…」 理沙子「………」
アナ「あっと!?リサコ、オクトパスを解いた!一体どうしたのか?」
レフリー「クリス…!気を…失って…いる…!」
ヒース「クリスは失神した!ゴングを鳴らせ、今すぐに!私の命令だ!」
アナ「ああっとここで無情のゴング!クリス・モーガン、RSCでついに敗れ去ったぁ!」
理沙子「…全て会長の掌の上、という訳ね…」
ヒース「ガハハハハ、クリス!お前が悪いんだ!ワシに楯突いた者は皆こうなるんだ!
ザマぁ見ろ尻でも食らえ、だーっはっはっは!」
富沢「…個人的な喧嘩を興行に利用するなんて、さすがアメリカね」
斉藤「ともあれIWWF奪取は成りましたね、理沙子さん。不本意ではありますが…」
理沙子「…アウェーで贅沢は言わないわ。大事なのはこれから、だし」
六角「ヘイヘイ会長、ギャラおくれ〜。汚れ仕事手当も付けてね〜」
ヒース「いやお前さん方マジ最高!期待以上の好試合をしてくれたよ!
いやー当分IWWFベルトは預けとくから価値、上げといて。頼むぞ」
六角「ふっふっふ会長、お主も悪よのぉ〜」
ヒース「なんのそちこそ、ふっふっふ」
つづく アレって絶対アレだよいや本当
IWWF奪取に成功した理沙子と防衛戦に勝利した永原・金井
そんな中、ゲームには一切登場しないあの猛獣共が三度…
永原「お帰りおかーちゃーんおみやげ!」
金井「おかえりあねじゃーさっそくおみやげー!」
富沢「予想通りの挨拶をありがと!後から届くわよ空輸で!」
理沙子「はいただいま。ところで…どうしてみんなやつれているの?」
斉藤「だから!財政を握る二人が!揃って出張してほったらかしだったんです!」
美沙「また飢え死にするところだったのでなんとか自費で食い繋いだのです」
神田「社長代理がケチだったのもかなり響きました」
越後「悪かったな!どうせ私は安年棒ですから!」
阪口「やれやれ、全く社長は相変わらずうっかりさんじゃのぉ」
理沙子「あらごめんなさいコーチ、みんなにも迷惑掛けたわね。それで…
忘年会も兼ねた祝勝会を開こうかと思うのだけれど」
斉藤「それは名案ですね。時期的にも丁度良いですし」
美沙「市ヶ谷さんも巻き込めば経費もだいぶ浮くのですふっふっふっふ」
富沢「さすが魔女、悪魔の如き知略ね。あの人目立ちたがりだから絶対乗るわよ!」 ??「ははは、やはりここは僕達も参加すべきかな!」
金井「え?え?だれなの!?」
神代「どうもイケメン神代斉藤嬢!是非僕にも永原ちゃんを祝う権利を!」
斉藤「…誤変換しているぞ不法侵入者」
永原「えと…誰?」
神代「な…!絶望した!一年八ヶ月の間に僕の存在が綺麗さっぱり忘れられていた事に
おもいっきり絶望したっっっ!!!」
富沢「まさか、これが噂の…えーと、ズッコケ三兄弟?」
福田「混ぜるな危険!ズッコケ三人組です!ちなみに僕が可愛い担当の福田!」
神田「あああの時の…で、いつ入ってきたんだ?」
美沙「なるほど、作者の悪ノリで作られたキャラらしい壊れっぷりなのです
持ちネタ披露のために自爆すら厭わない一種のすがすがしささえ感じるのですよ」
越後「ダメだダメだ!男性陣の立ち入りは風紀上認められない!」
福田「そこをなんとかぁ〜、お願いしますよぉ〜。女性陣の慈愛をもってさぁ〜」
杉山「…まーたこのザマか。お前等に任せるとコレだからな」
斉藤「…やはり、貴様もいたか!喋るな触れるな近寄るな!」 三竹「ムッハァァァ!我が輩達も是非祝いたいのである!」
吉村「よっ久しぶり、元気してっかおまえらー」
小野寺「おおっぴらに異性間交遊が出来ると聞いてとんできたぞ女共ー」
永原「あ、筋肉三人衆やっほ〜」 越後「お前達まで来るとはな…」
神代「どうして!?何故彼等は覚えが良いんだ!何故だどうしてだ、理解が出来ない!」
杉山「そりゃオメーが以前やらかしたからじゃね?」
神代「そんな事はない、僕はいつでも紳士さ!ねぇお嬢さん達!」
越後「…私の目から見たら、お前達六人とも助平かつ変態に見えるがな!」
理沙子「しのぶ、少し落ち着きなさい。男性というのは基本スケベなもの
多少の冗談でいちいちめくじらを立てるのは、女が廃るというものよ」
斉藤「理…社長は甘すぎます!こいつ等は隙を見せたら背後からでも襲いかかる野獣です!」
杉山「ヒデぇ言われ様だな〜オイ。…ところで、金髪ねーちゃんどこよ!」
金井「え?今はWARSに貸し出し中だよ」
吉村「んだよチクショオ!せっかくお近づきになれると思ったのによ!」
三竹「残念至極であるな…」
神田「まさか、最初からそれが目当てで…」
神代「失敬な、僕は違うよ!」 阪口「ふむ、この様子なら祝勝会も盛り上がる事間違いなしじゃな」
美沙「…台無しになる予感しかしないのです」
越後「理沙子さん!男性陣の参加など絶対に、絶対に認めるべきではありません!」
理沙子「いいんじゃないかしら。コーチも男性な訳だし」
越後「え…そんなあっさり…」
杉山「ほーれ見ろ、越後、オメーは心配のしすぎなんだよ」
神代「良かった、まだ僕にも運が残っていた!次こそ必ず!」
??「おいおい祝勝会だって?ならその仕切り、アタシに任せろ!」
吉村「げ!この声は…!」 斉藤「…おのれ何奴!姿を見せろ!」
DL「アタシは戦と祭の化身、ドラゴンレディー!祝勝会といえばそう、祭り!
祭りと聞いては黙ってはいられないな!」
越後「いや、祭り?祭りとはちょっと違うんだが…」
金井「てゆーかあの人誰なの?兜みたいな龍マスク被ってるよ!」
理沙子「…あらこれはどうもご親切にドラゴンレディー。その申し出謹んでお受けします」
DL「話がわかってもらえて有り難い!では子細は後ほど!会場で会おう!」
小野寺「…誰だ?あのキテレツ女は」
吉村「いやオイ、あの声といいあの滅茶苦茶なセンスといいどう考えてもあいつだろ!」 富沢「いきなり現れて、祝勝会仕切り宣言して、風のように去った…」
神田「一体何者なのでしょうか…」
三竹「しかし…、以前どこかで見た様なそんな気がするのである」
神代「あの特徴的な物言い…確かにどこかで…」
美沙「…なにやら悪寒がするのです。ま、まさか…あの女…」
理沙子「天神、あなたの予感は間違ってないわ。そう、あれは…」
永原「きっとリッチなレスラーなんだね!随分気前良かったもん!」
斉藤「世の中まだそう捨てたものでもないな!」
福田「なんにせよ僕らも祝勝会出れるぞ、万歳、バンザイ!」
吉村(アホかコイツ等、あの女は祐希子と市ヶ谷に対抗してぇだけだっつーの!
しかしまた無茶こきやがったな全く…)
理沙子「彼は気付いているみたいね。でも…あれ、私もやってみようかしら♪」
美沙「美沙としては、ご再考すべき事柄だと思うのです…」
阪口「ほっほっほ、全くとんでもない奴等よのう。こりゃ祝勝会が楽しみじゃ」
オイシイ所をかっさらったドラゴンレディーとは何者なのか?
そして祝勝会はいつ開かれるのか?その前に次回はあるのか?
つづく 辻選手に特撮番組の依頼が入りました
『ミス果実』で今度のライダーがアレってことで 「来島で勝てるんですか!?」
マキバオーでどっかで聞いたようなセリフが
読みはくるしまだけど やるならとことんまで
謎の仮面戦士、DLが仕切る事になった祝勝会
しかしプロレス大賞がこれに便乗することになり…
アナ「…では、今年の最優秀選手賞は…NJWP王者・ハイパー武闘選手です!」
武闘「…当然の結果です。このベルトは本来の持ち主の元に来ただけですから」
越後「…くっ!言わせておけば!」
斉藤「しかしこのプロレス大賞…いつも結果が見えてるな」
美沙「大人の都合と権威付けのための陳腐な催しなのです」
理沙子「ほらほら、今更ここで愚痴を言わないの。祝勝会まで我慢なさい」
ダダーン「なー、なんかきな臭い香りがすんねんけどなー」
USA「表彰式にしてはかなり厳戒体制デースネー」
永原「何でこんなピリピリしてるんだろーねー?」
金井「案外、テロの予告でもあったりしてー」
富沢「ちょっと、怖い事言わないでよ美加!…確かにちょっと物々しいわね」
神田「先輩…ひょっとして我々は担がれたのではないでしょうか
あのドラゴン何とかに」
阪口「…ほっほっほ、やはり面白くなってきたのぉ。こうでなくてはつまらん」 アナ「さて、ここからはIWWF新王者・パンサー理沙子選手の栄誉を称えるための
祝勝会、並びにレッスル忘年会を開催する事と致します!」
DL「さあここからはアタシの出番!と、その前に…そこでこそこそやってる
五人のテロリスト共、出てこいやぁ!」
永原「…誰っ!殺気!?」
零「…目標、サンダー龍子補足。ターゲット確認、排除…開始!」
DL「こらそこ、龍子って誰だ!…まぁそれはともかく、やるなら相手になるぞ!」
小鳩「いひ、今日は後へは退けないわね♪」
伊達「…想定より、遙かに数が多い…でも…!」
桜崎「くすくすくす…近付く奴全員、ボッコボコにした後ブッコロス」
桜井「…弱いレスラーに興味はない、どいてもらう!」
富沢「く…いつぞやの相手ね!」
理沙子「狙いは私達のようね…あら、彼らも来たみたい」
杉山「お待たせお前等…って、誰だ、こいつら?」
神代「なんだい君達、僕のファンかい?なら一人ずつ順番に…」
福田「…なんかめっちゃ身構えてるんだけど」 三竹「…なにやら、狙うつもりが狙われているようであるな」
吉村「かーっ!ツイてんのかツイてねぇんだかわかりゃしねぇ」
小野寺「もうなんでもいいや、アイツ等もまとめてご招待といこうぜ」
鏡「あらあら、せっかくのパーティーだというのに無粋な方々ね」
市ヶ谷「ふん、やはりあの女の差し金でしたわね。情報通りですわ」
南「…全く、何もこんな日にやらなくてもいいでしょうに」
ダダーン「せやな。不信心もエエとこや」
USA「とんだ罰当たりもあったものデース」
金井「ちょっともー、ドンドン人が増えてくよ!このままじゃ!」
美沙「もう既に作者の脳内キャパを超えてしまっているのです」
DL「…予定より少し多いな。では行け、バグ共!話を少しでもさっぱりさせるのだ!」
杉山「…なぁ、バグって俺らのことか?どうするこれ?」
神代「…いいんじゃない?やっちゃって」
福田「無口が個性の女など、ゴミだと教えてくれるわぁ!」
DL「ネタによる無尽蔵の暴走…ふ、ふふふふふ…これぞ祭り!」
美沙「…違うと思うのです」 阪口「これこれお前さん方、ワシの教え子にリング外で手出しはさせんぞ」
伊達「……仕掛けます」
阪口「ふ…ワシは現役時代、東京開催の試合で不敗を誇ったことから
東京不敗の異名を取った、阪口正吉56才ぢゃよう覚えておけ!」
桜井「…なら!私と闘い見せてみろ、その実力を!」
阪口「ふん、今の貴様等など、まだまだ!ネタと中の人に!頼るだけの!惰弱な!存在!
主役やチャンピオンを名乗るなど十年早いわぁ!」
小鳩「今のあなたに言われたくないと思うわ〜」
桜崎「…そこの台詞の無い貧乳帯婦の方々、こちらでお相手致します♪」
神田「…な、貧乳帯婦だと!」
斉藤「お前ごとき乳大婦のプレッシャーなどに…負ける私ではない!」
桜崎「ふふふお嬢様方…無限に拡大する乳大婦の可能性を見せてあげますわ」
永原「すごい、すごい!そっか、あたし乳大婦だったんだ!知らなかった♪」
富沢「…あんたね、あてつけのつもり!?」
金井「違うもん、あたし達のは貧じゃなくて品!品乳帯婦だもん!」
越後「今、金井が良い事言った!至高の一言として記録しておこう!」
美沙「…予想通り、台無しになったのです」
理沙子「あら、賑やかで良いじゃない」 小野寺「おらおらバグ様のお通りだぞー犯っちまうぞー」
吉村「バッカ違ぇよ小野寺、そこは殺るが正しい!」
三竹「という訳で金井ちゃんウェルカム、逆ハーレムでバグられるが良い!」
金井「ひ!さ、さ、さよなら〜!」
鏡「ちょっとそこの鉄仮面!一体殿方をこちらにも分けて下さらないかしら?」
DL「…ふん、さっきからあんたはうるさい女だ!アタシの趣味趣向に
いちいち文句を垂れるのはよくないな!」
鏡「…パクりが喋ることですか、汚らわしい」
DL「…汚いって、どこが!アタシのキャッチコピーは反逆の女神だぞ!伏して敬え!」
鏡「あら、女神というなら私もですわ。さらに乳大婦というオマケ付き
あなたに引けはとりませんわ。ねぇ市ヶ谷さん?」
市ヶ谷「ええ。しかし、無口キャラ丸出しでこのワタクシと闘り合おうなど、これでは
あの五人を品乳に目覚めさせるなど絶望的」
南「…文句言う割には乗っかってるじゃないの、二人とも」
上原「…もう乳大婦の成り損ないなどとは呼ばせない!堀、次回に向けて準備だ!」
堀「…感じる、龍子さんの方が勝つにゃ」
DL「だからそこ!龍子言うなって言ってんだろ!」
つづく 師走とはよくいったもの
祝勝会に紛れてレッスルの要人襲撃を画策していた寿軍団
しかし、この情報は既に各団体に察知されていたようである…
ゆっこ「うわー始まってるねー」
来島「今からでも遅くない、俺達も加わるぞ!出番を逃してなるものか!」
上原「そこまでだ寿軍団!祝勝会での乱暴狼藉など末代までの恥!
パンサー理沙子はこの私がマットの上で堂々粛清する、手を出すな!」
零「…任務変更、了解。ターゲット、ブレード上、原…」
堀「やらせない!乳大婦の力を見せてあげる!」
吉原(なんだかエラい事になっているわねぇ…あら、六角さん?)
六角(あーバカ、話かけんなよ吉原!あたし10年の年齢延長期限切れてる上に
ベルトの件でIWWFから半ば指名手配状態なんだからさー)
吉原(…いろいろ大変なんですね。仕事師って)
六角(若手は汚れ仕事はやりたがらないからねー。ま、だからこそ
今でもあたしの出番があろうってもんだがね)
市ヶ谷「ふん、ではそろそろワタクシ達が…ん?あのピンク頭!」
ゆっこ「!いたわね、ダさいたまのおばさん!」
市ヶ谷「…アナタは今、全埼玉県民を敵に回しましたわ!」 ゆっこ「大体あんたね!いつもいつも乳ばっかり見せびらかして男を誘惑して!
それは女を家畜にすることよ!胸を道具にして!」
南「…そうね、それは女が女に一番してはならないことよね!」
市ヶ谷「巨乳に嫉妬し、足を引っ張ることしかしない貧乳共に何が出来ますの!
常に世の中を動かしてきたのは一握りに収まりきらない真の乳大婦のみ!」
来島「もうやめろ、今ここでお前等が争ってどうする!みんなで協力すれば
アイツ等も止められるしみんな認め合える!」
南「…来島、わたし嫌いなのよね。そういうベタベタしたのは」
来島「南!偏見は憎しみを呼ぶだけだってわかれ!」
南「どう言われようと、自分のやり方は自分で決めるのがわたし!」
ゆっこ「市ヶ谷!今日こそここで決着付けてやる!」
市ヶ谷「ふん、色気の無い大食いがほざきやがりますわ!」
ゆっこ「あたしは…デブじゃなぁぁいっっっ!!!」
理沙子「あらあら、あっちでもこっちでもガ○ダム祭りね」
永原「…あきらかにヤバいですよね、これ」
富沢「いつも通り、妄想で乗り切ればオッケーオッケー」 零「…時間が、かかりすぎ、てる…」
伊達「…くっ!これ…以上は…」
桜崎「全く、ムカつく…!腹立つったらないわ!」
三竹「ムハハハハハァ、オナゴ共!我が輩の力こぶるの前に平伏すが良い!」
小野寺「おーし今回はこっちの二人か、大漁大漁。んじゃそろそろ撤収!」
杉山「おう、んじゃ俺らも…っておい神代、吉村、なにやってんだ!」
神代「おーい永原ちゃーん待ってくれよー」
永原「うわやださっきから何この人しつこい!」
吉村「だからもうやめろっつってんだろ龍子!大体、マスクウーマンが
テメーで正体バラしてんじゃねー!」
DL「うるさい!だいたいお前、バグの分際でこのアタシに指図する気か!
つか龍子言うなっつってんだろーが、この唐変木!」
吉村「誰がバグだ!つか、司会自らアホに便乗して暴れてりゃ世話ねーんだよ!」
DL「…い、言われなくてもわかってるよ!バグ共もうヤメ、おしまい!」
小鳩「いたた…しくじっちゃったかしら〜」 桜井「ぐ…この、下衆共…!」
福田「いやこれも勝負の世界、悪く思わないでねムハァ!」
三竹「おい福田、さりげなく我が輩のネタをパクるな」 鏡「あら、随分と淡泊な襲撃でしたわねぇ」
DL「さて次は向こうか…ってお前等!呼んだ覚えもないのに来るな!」
上原「全く、どうも今日のお客人は自重という言葉を知らないらしいな
さっきから乳大婦がどうのこうのと、全く嘆かわしい」
市ヶ谷「あらこれは上原先輩に寸胴女、エースにも乳大婦にも成り損なった貴方達が
一体何の用向きですの?」
上原「…市ヶ谷、お前は言葉を誤ったな!」
DL「あー!?お前今何つった!もいっぺん言ってみろ!」
市ヶ谷「黙りなさい!乳を寄せて上げてゴマかすSEE・Dの使い手たる先輩が
何を言おうが全ては詭弁!聞く耳持ちませんわ」
上原「…よく言った!これで躊躇無くお前達を叩き潰す口実ができたよ!」
堀「…ダメ、二人とも!罵り合うだけ、潰し合うのが乳大婦じゃ、ない!」
理沙子「その通りよ二人とも、一旦落ち着きなさい。それにまだ
趣向は凝らしてあるわ(チラッ)。そうでしょ、ドラゴンレディー?」
DL「え?…ああ、あ…あ!そうその通り!これからが祝勝会の本番!」
美沙「…あの顔は、絶対段取り忘れてたのです」 吉原「あら、ようやくかしら」
斉藤「全く…存在ごと消されたのではないかとヒヤヒヤしました」
神田「仕方ありませんね…このメンツの前では」
DL「では改めて…祝勝会とは別に!もう一つ今日は何の日?そう!」
みんな「今日子の日〜!」
上原「な…なに…?何のつもりだお前達!」
DL「上原今日子さん、お誕生日おめでとう!そしてありがとう!」
堀「今までのバカ騒ぎはみんなこれを隠すための布石だったにゃ」
美沙「嘘なのです作者がつい三分前に思い出したので慌ててのっけ…ぐはっ!」
ダダーン「こら魔女、この流れでいらん事言うたらあかんがな」
USA「HEYキョーコ、HAPPY BIRTHDAYデ〜ス!」
上原「お前達…こ、こんな事で…こんな事ぐらいで!
私がデレたりすると思ったら大間違いだからね、泣いたりなんかしないからね!」
ゆっこ「お〜、先輩がいつになくテンパってるね」
市ヶ谷「まぁ無理もありませんわね。こういうのには慣れてなさそうですし」
理沙子「良かったわね。計画した甲斐があったというものだわ」
永原「おめでと〜」 富沢「ござ〜い」 金井「ま〜す!」 上原「あっはっはそうかそうか、口ではなんだかんだ言ってもお前達
この私がレッスルに残した功績の数々を認め称える気になったと、こういう訳か!」
越後「いやもう、それは全くその通りでしてハイ」
上原「うん、今の私は非常に機嫌が良い!一曲歌っちゃおうかな〜♪」
ゆっこ「げ、まさか…」 市ヶ谷「あれが…」 南「来るわね…確実に」
上原「今日子が一番逞しいのだ〜、お待たせしましたスゴい奴〜♪」
杉山「…誰だよ上原に歌わせたの!さっきからずっと歌ってんじゃねーか!」
斉藤「仕方無いだろう!あの人は酒が入ったらもう止められないんだ!」
理沙子「彼女曰く、沖縄人の魂らしいわよ」
DL「まぁ、魂なら仕方がないな。アタシも何となくは理解できる」
鏡「…魂ってなんですの魂って」
上原「今日子が一番カッコいいのだ〜、バリバリ最強No.1〜♪」
堀「ふにゃ〜、もうのめないにゃ〜」
吉原「そんな事言ってちゃダメ!乳大婦はこの程度のお酒でめげません!」
六角「…てかそのネタまだ引っ張るのか?第一酒関係ないだろ」 DL「お前等飲み比べ禁止な〜。最近若手が真似するとかでうるさいんだから」
吉村「アホか、ノリでケースにダイブする写真撮る馬鹿なんか放っとけって」
神代「まぁ普通あんな事しないよね。常識ある大人なら」
永原「まったくさ、今の若手の質も落ちたもんだね〜」
富沢「うんうん。あたし達の若手の頃は…」
金井「それはそれはもう過酷に過酷で過酷なトレーニングを…」
越後「うぉいぃ!おまえらちがそれをいうなか!おまえらちがぁぁぁっ!!!」
市ヶ谷「ちょっと、誰ですの越後に酒を呑ませたのは!」
南「私じゃないわよ!そんな馬鹿な真似する訳無いでしょ!」
越後「大酒呑みの女がいてなにぃがわるいのらぁ?わるいのわけがないのだよこの
ふらちもにょめがあっはははははーはーはぁぁぁ!!!」
吉原「あらイヤだまた越後?しかたのない娘ねぇ」
六角「あー、アタシにゃわかる。上原の話じゃあないが、ありゃゴーストの仕業だ
本人にゃどうする事も出来んさ」
神田「いやあの、それもかなり危険なネタな気が…」
美沙「そもそもCV.○藤○な時点でお察しなのです完全に予定調和なのですよ」 来島「あー、次俺いいっすか上原さん?」
上原「いいともー!うん、今日は実にすっきりした気分だ!良い新年が迎えられそうだな!」
ゆっこ「あ恵理、次は私の番ね〜」
越後「だいたい!りしゃこしゃんのしゅくしゅーかいになんれおまえらがはしゃぐの!
おかしいと思いますはてしなくおかしいとねぇぇぇぇ!!!」
小野寺(あー面倒くせー、こいつ果てしなく面倒くせー)
福田(我慢だよ!ここを乗り切れば、酔った女性を介抱する振りして
開放・懐抱・解放のトリプルコンボでKOげっちゅ〜作戦決行だ!)
三竹(フフフ…どちらの良心も痛む事の無い、酔い作戦だな!)
来島「メチャメチャ苦しい時だって不意に何故か〜ぶち壊す勇気とパワー湧いてくるのは〜♪」
理沙子「来年こそはレッスルにとって良い年でありますように」
永原「お祈りしつつ!」
富沢「この辺で今年は失礼したいと思います!」
金井「またらいねん〜」
来島「アーリーガートゴーザイー・マス!」
とりあえずつづく 金井、狙われるの巻
寿軍団の妨害行為にも屈することなく、上原の誕生会を成功させた一行
しかし捕まった小鳩と桜井はとんでもない行動に出たようで…
富沢「…で。あの二人ね、拉致されようとした時いきなり爆発してー」
永原「ふんふん、それでー?」
富沢「いきなり実験失敗ヘアーの真っ黒助が二人出来上がった訳!もー爆笑!
それ見て男性陣もすーっかりヤル気失せて、すごすご帰ってったみたい」
金井「すてみのせんぽうだねー」
越後「…彼女達の覚悟の程が知れるな」
斉藤「いや、私でもそうするな。奴等の酒の相手をさせられるよりは
たとえ一時、コントキャラになってでも己を守る!」
永原「見事な自爆…って言うのかな、こういうの」
美沙「…そういえばコーチはどうしたのですか?姿が見えないのです」
理沙子「阪口コーチは忌引きよ。源ちゃんと猫ちゃんを弔ってくるって」
神田「…なら、仕方無いですね。惜しい方を亡くしました」
金井「…で、ね。そろそろいいんじゃないかな〜」
富沢「…え、なにが?」
永原「今日、なにかあったっけ?」
越後「試合はまだ先のはずだが…」
金井「え、うそ!?まさか忘れられてるの、わたしの誕生日…」 斉藤「…もういいだろ、あまりからかうのも気が引ける。金井、誕生日おめでとう」
金井「…うわ〜ん!やっぱり斉藤さんは良い人だ〜、ありがと〜!」
富沢「も〜、斉藤さんはさ〜。じらし戦法向いてないよね〜」
永原「もーちょっと引き延ばして、美加ちゃんの反応楽しもうよ」
斉藤「…過剰な演出や小細工は、かえって事態を悪化させかねない!
格闘でも全く同じ事が言えるだろう、少しは学べ!」
理沙子「王道に勝るもの無しと言うしね。さあ誕生会、とっとと始めてしまいましょう」
金井(え?あれ?さっきから、なんか主賓のわたしの扱いがぞんざいな気がする…
連続だから?二回連続で誕生日を祝うから?みんなもう飽きたの?ダレてるの?)
神田「心配ありません、これから楽しくなりますよ先輩」
金井「…そうだね、そうなるといいね…うわぁ〜ん!」
越後「おお金井、そんなにうれしいか!よしよし、良い子良い子!」
美沙(…明らかに当惑の涙なのです。金井先輩は今グルグルパニック状態なのですよ)
渡辺「ど〜もこんちゃーす!デリバリー渡辺のピザケーキ一丁、お届けにあがりました〜」
金井「みんなからかってるだけなんだー!うわーん!」 渡辺「あのすいませ〜ん無視こかないでくれますか〜!お代、払って下さい〜!」
越後「なんか表で喚いているが、誰だデリバリーサービスなんか頼んだのは」
神田「というかピザは太る元なので私は遠慮します」
永原「ゴメンゴメン美加ちゃん、ほんの冗談だよ〜」
富沢「全く、こんな事で拗ねるなんてまだまだ子供ね〜」
金井「…ホント?ホントにからかってない?」
渡辺「…だから!イイ年してみんなで無視とか、お局の新人イビりじゃないんだからー!
いい加減にしないと出るとこ出ますよー!」
理沙子「誰がイイ年でお局ですかっ!斉藤、渡辺をとっちめてきなさい!」
斉藤「は!なんだ借金取りではなかったか…。しかし無礼は許さん!」
渡辺「ちょっと、聞こえてるじゃないですか!早くお金払って下さいまったくもー!」
金井「どーもご苦労さま〜。はいこれ」
永原「…ていうか美加ちゃんが頼んでたの?それってどーなのかなー」
富沢「あれ渡辺、最近TVで見ないけどアイドル活動はどしたの?」
渡辺「え、あの、えーとそれが…最近下の突き上げが激しくて…正直、ピンチです」
美沙「今ピンチなのはお前なのです渡辺〜うしろうしろ〜」 理沙子「先輩に対し無礼を働いた者には厳罰!レッスルの掟…守らせてもらうわ」
斉藤「社長のお手を煩わせるまでもありません!覚悟チェストぉぉぉーっっっ!!!」
渡辺「いやあれはほんのちょっとしたジョー…くはっ!」
永原「あのすいませーん、埃が舞うんで粛清なら門の外でお願いしまーす」
金井「あーおいしいこのピザ&ケーキ…ん、なんか入ってるなにこれ?」
富沢「…なになに、これって果たし状?」
前りゃくキューテー金井しょーぶしてねこのヤロー下には下がいる事を教えてあげる
わた辺
渡辺「け、敬称略ですんでそれ…」
神田「…これ、果たし状として実にカッコ悪いですね。パクりですし」
斉藤「…カッコ悪いとかパクりとかの前に、まず日本語文としておかしいだろ」
美沙「だから女にヤローと書くのは間違いだと…」
永原「というか…子供か!」
渡辺「先輩、答えは!」
金井「いいよ〜。あーあと失恋イベントお気の毒様〜。これお見舞い」
渡辺「……!そんなの要りません!もう帰りますさよなら!」
前哨戦から互いに一歩も引かぬ両者。勝敗の行方や如何に?
つづ 斉藤さん、蹴っ飛ばす
金井に稚拙な挑戦状を叩き付けてきた渡辺
しかしこのJrタイトルマッチ、思わぬ大舞台で行うことに…
アナ「さぁここ有明スポーツアリーナで行われている戦国乱世大会の第四試合
金井vs渡辺の世代間の意地を賭けた、GWAJrタイトルマッチ!」
金井「くうっ!この!まけるもんかぁぁぁーっっっ!!!」
渡辺「まっだまだぁぁーっっ!!」
アナ「アイドルレスラー同士によるグダグダ試合という戦前の予想を覆す
まさかの好ファイト!特に渡辺のダンシング戦法は実にキレがあります!」
越後「粘れー金井、ここまで来たら粘り勝ちだ!後三分持ちこたえろ!」
富沢「ねばれー!負けるな美加!」
渡辺「もぉなんてしつこい……。これで、もう、おしまいっ!」
金井「…ううぅっっっ〜!たぁっ!」
レフリー「…2!カウント2!」
アナ「ああっと渡辺、必殺のフライングニールも返された!もう時間がない!」
レフリー「…OKストップ、試合終了だ!二人ともやめないか!」
アナ「決着付かず!60分フルタイムドロー!キューティー金井ベルト防衛!」
神田「…凄いですね先輩」
斉藤「金井の投げを耐えきった渡辺…大した粘りだ」 金井「はぁはぁ…やるね渡辺ちゃん!またやろう!」
渡辺「はーはー…是非また!(…く、次こそ必ずベルト獲る!)」
アナ「続く第五試合は、GWAヘビー級のタイトルマッチ!
新生チャンピオン、ザ・USAvs斉藤彰子の試合です!」
越後「あれ?GWAチャンピオンのローズ、負けたのか?意外だったな」
美沙「大会直前のタイトルマッチで負けたのですよ。にしてもあの女…」
永原「いつの間にチャンプになってたのかな」
理沙子「…かなりのパワーアップを果たした様ね。コーチも大したものだわ」
阪口「ほっほ、そう時間は掛からんかったよ。元のステータスが穴だらけのあやつも
基礎・投げ・打撃を鍛えて技教えればほれ、あの通りじゃ」
美沙「…全面改装に等しい魔改造ぶりなのです」
USA「イエス!アイムジャスティスノープロブレム!カモン斉藤彰子!」
斉藤「このチャンスを逃すほど私も気は長くない!覚悟!」
レフリー「二人ともいいな!ではファイ!」
アナ「さぁ斉藤、序盤から掌打の雨!おっとしかし、USA動じない!」
USA「ヘイアキコ、どうしたドウシタ?そんなもんですかーぁ?」
斉藤「くっ…体力も上がってるのか!」 越後「こう弱点を埋められては…斉藤さんもキツいな」
理沙子「戦と違い、同じ相手と何度も戦い研究し尽くされる試合に於いては
欠点を出来るだけ無くし、打てる手を増やす事こそが強者への道…
彼女の評価を見てみなさい、評価1227まで上がっているわ」
永原「え、そんなに!?」
斉藤「なんの!防御はまだ甘いと見た!とあぁっ!」
アナ「おっと斉藤、背負い投げ!空手だけでなく投げも使えるとは意外です!」
USA「くぁっ!…っ、やるものデスね!」
理沙子「斉藤、打撃で押すのよ!短期間で得た力なんて所詮は付け焼き刃!
あなたが練ってきた空手の技には遠く及ばない!」
神田「先輩、蹴りです!蹴りなら体格やパワーの差も埋められます!」
斉藤「これでどうだ!せいっ!」
アナ「あっとぉ!?斉藤飛びかかっての二段蹴り!USAブロックしきれない!」
USA「オウっ!これは…」
越後「あれは、飛燕疾風脚!まだ使い手が残っていたとは…!」
富沢「なんかね、この前のアメリカ遠征時にサウスタウンってトコで
空手の神って人から教わってきたってさ」
美沙「…また無茶なネタを持ってきやがったのです」 斉藤「まだまだ!さらに改良を加えた飛燕脚のレパートリーを味わうがいい!」
USA「くっ…!早いネ!」
アナ「斉藤、USAに接近させない!中距離から蹴って蹴って蹴りまくる!」
ダダーン「あー、ウチらは蹴り技の対処は苦手やからなぁ。こらちと分が悪いなぁ」
阪口「おお、お前さんも気になったか。準備はいいのか?」
ダダーン「そらもぉバッチリや。ナガハラ、よろしゅーにな」
永原「うん、こっちこそよろしくねー」
USA「何のマダマダ!(捕まえてしまえばコッチのものネ!)」
斉藤「…ぐっ!?」
アナ「あっと斉藤、速度の落ちた隙を突かれた!抱え込まれてトマホークDDT!
脳天をマットにグサリと打ち付けられたぁ!」
USA「スペシャルアタック、受けてミナサイ!」
理沙子「あれはマッスルバスター!あんな技まで知っているなんて!」
斉藤「…その技の弱点は既に知られている!とああぁぁぁーっっ!!」
アナ「あっと斉藤、逆さに抱えられたまま腕でUSAの顔を絞めあげる!
マッスルバスター不発!USA崩れ落ちたぁ!」
斉藤「…食らえ!」
アナ「斉藤膝ぁ!続いてロー・ミドル・ハイ!そして止めの浴びせ蹴り!」 レフリー「…3!カウント3!」
アナ「斉藤勝利!一瞬の五連撃にさしものUSAも耐えきれませんでした!」
富沢「やったー!勝った勝ったー!」
阪口「んむ、切り返しといい最後の技の切れといい、ようやった!」
USA「たは…さすがに強いデスネ。悔しいけどワタシの負けデス」
斉藤「なんの、パワーで圧されてペースを支配されていたらどうなっていたか」
アナ「あっと両選手、健闘を称える握手!なんとすがすがしい光景でしょうか!」
永原「よっし、前の二人には負けられない!やるぞぉ〜っ!」
理沙子「さて私も支度しなくちゃ」
越後「いくら若輩とはいえ相手はあの新女の強豪、結城千種ですから!
特にマッサージは万全にしましょう!」
理沙子「ええ、油断するつもりはないわ(…妙な雰囲気だしね、彼女。)」
ダダーン(んふ、せいぜい手の内見さしてもらうで)
千種(…こんな事、本当にやらなきゃいけないの…)
vsダダーン、vs千種のタイトルマッチに挑む永原&理沙子
しかし対戦相手の二人は、なにやら事情がありそうな雰囲気だが…
つづく あんなに一緒だったのに
アナ「…さぁ第六試合永原ちづるvsレミー・ダダーン、パワーとパワーのぶつかり合い!
ここまで20分を過ぎて、ダダーンやや優勢か!」
永原(く〜、パワーじゃさすがに勝てないか〜。でも…!)
ダダーン「どしたナガハラ、まだまだこんなもんじゃ…ない、やろ!」
富沢「ちづるー、相手はヘバってるわよ!寝技に持ちこめー!」
永原「合点!とりゃぁぁぁっ!」
アナ「永原、ここで足を捕って寝技に持ち込む!執拗なアキレスホールドで足殺し!」
ダダーン「あいだだだだ痛い痛い!放さんかいこの!」
永原(ジャーマンだけが、あたしの武器じゃないっ!)
アナ「永原、アキレスホールドからさらにSTFに移行!流れるように技を決めていく!」
ダダーン「んげぐぐぎ…(ちくしょー、どないもならへん!)」
アナ「ダダーン必死にロープに逃れようとする!しかし永原がっちりロック!」
ダダーン「あかんタップやタップ、助けてレフリ〜」
レフリー「OKギブアップ!永原、ギブアップだ放せコラ!」
アナ「ダダーンギブアップ!永原勝ちました!ジャーマンで仕留めるかと思いきや
グラウンド技でタップアウト勝ちであります!」 ダダーン「あー首痛、おもっくそ絞めよってからに…」
永原「へへーん、チャンピオン永原ちづるは寝技もイケる様になったのだ!」
ダダーン(…まぁエェけどな、アジアベルトなんぞ眼中にゃ無いし
十分アンタ等の強さも見せてもろたしなぁ)
永原「…何か言った?」
アナ「さて本日のファイナル、IWWFヘビー級タイトルマッチ!
チャンピオン、パンサー理沙子vs新女のホープ、結城千種の一戦であります!」
千種「あの…よろしくお願いします」
理沙子「…新女でメインを張るようになっても、新弟子の頃から相変わらず…」
アナ「…両者いいな!ではファイ!」
理沙子「甘ちゃんの様ね、あなたは!」
千種「…!?ぐはっ!」
アナ「あっとチャンピオンいきなりの奇襲!結城、跳び膝蹴りをモロに食らった!」
理沙子(なめられたものね…私も!)
千種「うう…理沙子さんがこんな…はぐっ!」
アナ「ああっとチャンピオン、結城を無理矢理に引き起こす!そしてビンタビンタビンタ!」
越後「あれは…!」 富沢「まさか…!」
斉藤「…よもやタイトルマッチでアレをやるとは…キレたな、理沙子さんは」
神田「あの、どういう事ですか、これは?」 越後「アレは…通称豹変モード!いつもは穏やかな理沙子さんが強敵のみに対し
発揮すると言われている本気状態!」
斉藤「私も決闘の際、あの一端を味わった事があるが…あれは、鬼だ!」
富沢「しかもアレは制裁の意味も込められてますよ!食らった事あるからよくわかる!」
神田「…社長が豹の名を冠する意味…何となくわかりました」
アナ「チャンピオン、スリーパーに入る!このまま絞め落とす気か!?」
理沙子「…あなた、新女に何か言われたわね?勝てばそれで良し、勝てないまでも
深手を負わせてベルトを返上させるよう潰してこい…とか」
千種「…!どうして、それを…」
理沙子「…図星の様ね。それにしてもあなた…心が弱すぎる!」
千種「う、うわぁぁぁっっっ!!!」
アナ「おっと結城、ここで反撃に転じます!アームホイップからトラースキック!」
理沙子「…本気で打て!手を抜くんじゃない!」
千種「…くっ!」
アナ「あっとどうした、チャンピオンいつになく興奮している様だが?」
越後「怒っているんだ…本気で向かってこない結城に!」
斉藤「迷いが見えるのは確かだ…何があった?」
??「…それが今のあなたの限界よ、千種」 千種「わたしは…わたしはっ!!!」
アナ「結城必殺のバックドロ…あっと不格好な形になったか?崩れてしまったぁ!」
理沙子「…そろそろ終わりにしましょう!」
千種「…ぐっ!うわぁっ!!!」
アナ「チャンピオンここで必殺のキャプチュード!あっとしかしまだ終わらない
結城を抱えたままパンサードライバーの体勢に入る!そのまま…」
千種「…ぐ…あっ……!」
アナ「真っ逆様ぁ!これは伝説のパンサードライバーver92!
これはさすがに返せない!返せるはずがなーいっっっ!!!」
レフリー「カウント3!勝者、パンサー理沙子!」
理沙子「…がっかりだわ。今のどっちつかずのあなたじゃ、ウチのメンバーの
誰とやっても敗北は必至でしょうね」
美沙「そうなのです美沙の魔力でケチョンケチョンにのしてやるのですよ
さあ今すぐにどこからでもかかってきやがれなのです」
富沢「…出番があって良かったわね、天神」
医者「担架だ、すぐに運べ!頭を打っているから慎重に!」
千種「…う、ここは……?」
??「無様ね千種。誕生日に敗北を味わう、こういうのを不幸な女って言うのかしら?」
千種「…めぐみ、なの?」 武闘「…嘘付き!大丈夫だって言ったじゃない、私がいなくても大丈夫だって!
一人でなんとかできるもんって言ってた癖に!」
千種「めぐみ…ごめんなさ、い…」
武闘「あんたなんか、あんたなんか私の千種じゃない!あんな弱い千種大っ嫌い!
返して!わたしの千種を…返してよ…!」
阪口「こら怪我人の耳元で喚いちゃいかん。今は安静にしておくのじゃ」
理沙子「様子を見に来たら…案の定だったわね」
武闘「お前!お前が、あんたがぁぁぁっっっっ!!!」
阪口「こぉのバカ者がぁぁっっっ!!!やめんか見苦しい!」
混風「その通りです武闘、過去の交友を捨てきれないのは未熟者の証です」
上原「まぁそう言うな菊池。人は誰も、一度暖めた親交は死ぬまで捨てられないものさ」
混風「いやあの、今の私は混風・リートであって菊池理宇とは何の関係も…」
武闘「…許さないわパンサー理沙子!あなたにもう一度戦いを挑んでやる!
今度こそ潰してやるわ!」
理沙子「勇ましいわね。でもその前に勝たなければならない相手がいるのではなくて?」
永原「え?あの、ちょっと、何で話をこっちに振るんですか!」
武闘「…永原!そこを動くなぁぁっ!」 永原「わー怒ってる!めっちゃ怒ってるー!昔の事なんだからもう水に流そうってば!」
武闘「いいや許さないわ!絶対にね!」
永原「もーしつこいなー。しつこいのは男女問わず嫌われるよ?」
富沢「いいじゃない受けて立てば。後輩にしてはいいライバルじゃないの」
金井「そーだよね〜。いないよりいた方がいいよね」
武闘「私のライバルは生涯千種一人!あなたはただ叩き潰す相手の一人なだけ
勘違いしないでよねその他大勢の一人!」
永原「あー、なんか今カチンときたー!カチンときたよこれはー!」
美沙「だから怪我人の前で暴れるのはやめろと…」
医者「ほらほらどいたどいた、怪我人を病院に連れていくんだから」
理沙子(全く、騒がしいわね…)
武闘「永原、あなたとはいずれきっちりと決着を…」
永原「じょーとー!かかってこーいバロチキショー!」
越後「こらお前達いい加減にしろ!怪我人の前だぞ、やめろ、やめないか!
だからコラ無視するな、お前に言ってるんだ永原!」
理沙子(ま、あなた達のおかげで、私も衰えなくて済むというものだけど♪)
つづく みんないろいろ溜まってる
順調にチャンピオンとしての戦績を重ねるも、新たな火種を抱えた永原
そんな中、新女でも騒動があった様で…
ゆっこ「だから!わたしにやらせろって言ってるんじゃない!」
社長「…君にやらせて、それで?また同じ結果になったらどうする気かね!」
来島「…俺ら、信用無いって事すか?やっても無駄だと?」
社長「…もうね、君等では結果は見えているんだ!これからはプリチーロリっ娘の時代!
○イ○○とか○こ○見りゃわかるだろ!これからは結城なの、イチオシなの!」
ゆっこ「そんなの納得いかない!絶対も一回やるからねわたしは!」
社長「…全く、お前達はいつまで経っても聞き分けのない女だな!
…もう、いい。これ以上話しても時間の無駄だ、帰れ鬱陶しい!」
来島「…それが…あんたの本音かよ!見損なったよちくしょう!」
相羽「…もう三時間も言い合ってるよ」
杉浦「…端から見たら痴話喧嘩にしか聞こえませんね」
白石「…みんな…ぎすぎす…。ふわふわ…できない…」
霧子(やれやれ…相変わらずですね。最近社長も私の助言をことごとくスルーしてるし…
貰うモン貰って、とっとと退散するには頃合かしら) 新女が徐々に内部対立を深めてゆく中、豹の穴でもまた騒動が起きようとしていた…
富沢「んー、今期はまぁまぁだったわね。でも相変わらずラノベ系はアレだったけど」
金井「あ、きのうようやくみおわったの?」
富沢「でもエログロで客を釣るのは自重してほしいわね〜。特に御大ノリノリすぎ!」
永原「相変わらずアニメには厳しいよね、レイちゃんは」
越後「…お前達なんの話をしている!真面目に練習しろと何度言ったらわかるんだ!」
美沙「言っても無駄なのです先輩達はもはや手遅れなので諦めて美沙達を指導するのですよ」
永原「…天神〜、少し練習相手になって〜。ジャーマン突き刺してあげるから」
美沙「…ジャーマンは突き刺すものではないのです、逃げるのですさらばっ!」
斉藤「こら天神!練習中の逃亡は業務放棄とみなすぞ!」
美沙「…うぅ、それはマズいのです美沙のイメージが損なわれるので前言撤回!なのです」
永原「ホント、あたし達も随分と成長したモンだよねぇ〜」
金井「それはもうれっきとしたちゃんぴおんだからねぇ〜」
富沢「まぁあたしはまだベルト無いんだけどねぇ〜」
理沙子「あら、段々呼吸も合ってきたじゃない。良い傾向ね」 金井「そもそもさ、あたし達が練習サボらなくなっただけでもさぁ〜」
永原「たいしたしんぽだよねぇ〜」
富沢「まぁ実力のなせる業よね、ちょっと本気出しただけだよね!」
美沙「…いつの間にか、相方のネタまで自在に使いこなしているのです」
神田「…そもそも、サボらないのは進歩でなく当たり前の事なのですが」
阪口「いやいや、以前のあ奴等からしたら大した進歩ぶりじゃ。ふぉっふぉっふぉ」
斉藤(私も、ベルト獲得したのに…なぜ誰も触れてくれないのか…)
ダダーン「おーいボス、お客人連れてきたでぇ〜」
渡辺「あの…お久しぶりです…」
藤島「あ、新女にいた時以来ですね理沙子さぁん。実わぁ〜」
越後「…?なんだ、アイドル組の渡島プリティ倶楽部じゃないか」
理沙子「あ、来たわね。それで相談ってなにかしら」
藤島「聞いてくださいよぉ〜、私もうすぐ年齢限界じゃないですかぁ、だから
この話に出るためにぃ、延長申請しに行ったらぁ、アイドルで三十路越えは
有り得ない、悪しき先例を作るから許可できないって、拒否られてぇ〜」
理沙子「あらあら、それは困ったわねぇ」
阪口「とんだ盲点じゃったのぉ」 美沙「そもそも三十路でアイドル廃業ならはっちゃんもゆこりんもくりゅ〜もタコぴっちも
みんな商売あがったりなのですとんだ暴論なのですよ」
越後「おい天神それ以上はやめろ、本当に洒落にならん」
神田「…あの、最後だけおかしい気がするのは私だけでしょうか」
藤島「それでぇ〜、理沙子さんなら委員会にも掛け合ってもらえると思ってぇ〜」
渡辺「こんな事、後輩のわたし達が頼むのは無礼な事だと、わかってはいるんですけど…」
理沙子「う〜ん、どうしようかしらねぇ〜、んっふふ♪」
富沢(…!あ、あの妙にハイな調子は…マズい!)
永原(明らかに、この機に乗じて何事かたくらんでいるよね…!)
USA(なんだか面白い事になりそうデスね〜)
理沙子「わかったわ。可愛い後輩の頼みとあれば、むげに断るわけにもいかないわね」
藤島「わぁ、有り難う御座います〜」
金井「え〜、あんまり安請け合いはしない方がいいよ、理沙子さ〜ん」
藤島「ちょっと金井黙っててよ!こっちは瀬戸際なんだから、切羽詰まっているんだから!」
金井「元祖アイドルレスラーだからって、特別扱いするのはよくないもん!」 越後「…藤島、まだ金井と仲悪いのか?同じアイドル同士仲良くしろ、全く」
藤島「イヤ!越後はわからないと思うけどさ、アイドルは自分が一番可愛いと思うのは
当たり前なの!自分とカブる存在は、出てくる前に!抜かれる前に!一気に叩くの
どんな手段を使ってでも!これアイドル界の常識!」
永原「…随分殺伐とした常識もあったもんだね」
富沢「アイドルは、アンタにはわからない苦労がい〜っぱいあるのよ?
ネットで嫉妬されたり叩かれたり有る事無い事書かれるのは日常茶飯事
ま、今のあたしには何の心配もないけど!」
美沙「それはもうファンも諦めているだけなのです。同人通いとコスプレに明け暮れる
富沢先輩はもう誰にも止められないのです」
富沢「うっさい!余計なお世話よ!」
理沙子「…金井、あなたにも関係ある話なのよ」
金井「別にいいもん!限界迎える前に、相手見つけて、既成事実作って、計画引退するから!」
神田「ちょっと待って下さい金井先輩、それは何かおかしいです」
斉藤「物事にはすべからく順序がある!授かり婚などという造語に騙されるな金井!」
美沙「アイドルとは対極のビッチ化一直線コースなのです」 藤島「やれやれ、こんなおバカな意識じゃ、放っといても人気ダダ下がりね〜
粗製乱造のゆるキャラ並にユルいわねぇ、アンタの頭も」
金井「酷い!あたしはあんなにユルくないもん!ばっちり引き締まってるもん!」
永原「待って美加ちゃん、これは藤島先輩の罠!落ち着いて!」
富沢「敢えて挑発し相手に怒りに任せた失言を言わせ、ヨゴレのイメージを
着々と植え付ける…やるわね」
藤島「へぇ、少しはやるじゃない?それじゃ私達はこれで…理沙子さん
詳しい話はまた日を改めて後ほどぉ♪」
理沙子「ええ。…阪口コーチ、これから少しいいかしら?霧子さんとも連絡取りたいし」
阪口「んむ。忙しくなりそうじゃの」
渡辺「あの、金井先輩!もっかい勝負して下さい、次こそ絶対勝ちますから!」
金井「いいよー。でもベルトに挑むには順番守ってからにしてねー」
渡辺「それはもちろん。私バカじゃありませんから、先輩と違って!」
金井「な、なにおー!まてー!」
ダダーン「…さっき言われた事もう忘れてんで」
USA「実力はともかく、精神的にはなんら進歩が見られませんネ〜」
つづく 都合とかホントもうどうでもいい
藤島・渡辺のアイドルコンビの来訪から、また厄介事をしょいこむことになった一行
しかし目指す委員会には、どうやら先客が乗り込んでいたようで…
六角「だーらさぁー、そ・こ・を・なんとか頼むよ、ねぇ〜」
会長「ダメ、許可しない。可愛く言ってみてもダメ!ダメなもんはダメ!」
六角「そこをさぁ〜」
会長「つか酒臭!おまえ酒臭!また酔ってんのかお前は!これはアレだな
ますますもってお前に延長許可を出すわけにはいかないなぁ、これは!」
六角「四十路迎えた女に用はないなんて、冷たいねぇおとっつぁ〜ん
んな狭量ぶりだからこ〜んなに禿げるんだよハゲ散らかるんだよこれぇ〜」
会長「コラ頭を触るな!確かにワシはハゲてるけれど、散らかってはいないからね
被っても植えてもいないからね!立派なツルピカぶりでむしろモテモテだからね!」
六角「無理すんなよとっつぁ〜ん。でもあたしは無理してないよ、バリバリ現役だよ?」
会長「だから!延ばしてやったんだろ!10年も!もうさすがにこれ以上は無理!無理だって!
ギャルゲの体裁上、40越えの攻略キャラとか、ホント、無理!」
六角「え〜」 理沙子「失礼します会長。あら…あなたは?」
六角「おー理沙子に三バカ、ひさしぶりー。聞いてくれよこのツルピカがさぁ〜」
会長「ツルピカ言うな貴様!ワシはこう見えてもレッスルの偉いさんなんだ
ゲームでも見えないところで貢献してたんだ!ファイナルシリーズのお膳立てとか!
…よし、これだ!そういう事にしておこうウン!」
永原「う〜ん、結構いいかげんなおエラいさんだね」
富沢「えー、どこもこんなモンだと思うけど?」
金井「おえらいさんは、どえらいさ〜ん」
理沙子「あの会長、実は今回の件は私、佐久間理沙子と藤島瞳の活動延長申請について…」
会長「あああれね、ダメ!認めない!四十路過ぎの攻略キャラも、三十路過ぎのアイドルも
ワシゃ、ぜ〜ったい、認めんもんね!」
理沙子「!…そ、そんな…ひどい…」
六角「ひでーよぉ、この世には神も仏も無いんだよぉ〜!おーいおいおい…」
永原「あー!女の人を泣かしたー!酷いよこのツルピカ!」
富沢「確かに酷いわね!偉いさん一人の好みで、何十キャラもの命運を
一瞬にして踏みにじったのよこのツルタコ頭!」
金井「ろ〜り〜こ〜ん〜」
会長「ちょ、おい、待て!」 理沙子「知りませんでした、まさか会長が、まさか…(チラっ)」
六角「いやあたしもびっくり、エラいさんには変態なのが多いってのは
聞いた事あるけどさぁ〜(ニヤり)」
会長「こらお前等待て!ワシは禿げてはいるが、ロリコンでは断じてない!
そこの三人も黙れ!黙れっつーのにこの!(ガチャ)おい、至急警備員を呼べ!」
金井「きゃー、らちされるー!」
富沢「いいえ違うわ!これは盗撮写真で水着剥ぎ試合強要パターンよ!」
永原「この外道、鬼畜、変態!松永ーっ!」
会長「原作者は関係ないだろうが!ホントいい加減にしろこの三バカどもが!
これというのも君達の教育がなっとらんからだ、全く!ワシゃもう悲しい!」
理沙子「ああ、なんてこと!金…美加、逃げなさい!このままではあなたは…」
六角「逃げろ金井ーパワハラで弄ばれるのは、あたし達だけで充分だー」
金井「ふぇ〜ん!おばちゃ〜ん…おかーちゃーん!」
会長「臭っせえ三文芝居してからにこの!このアマ騒ぐな、おとなしゅうせんか!」
金井「いーやー!」
富沢「やめて、美加を放して!」 警備「どうしました、何かありました…か…?なにしてるんですか会長!」
金井「たすけてー!この人が、おじさんがー!」
永原「早く止めて、このおじさんなんか変!ロリしか認めないとかなんとか!」
警備「…え、え?会長?」
会長「いや、その、ちょ、待て、違うからこれ違うから!とんだ誤解なんだ、ウン!」
富沢「…女の子のスカート掴んだ状態で言ってもねぇ〜」
六角「これはエラい事だね、次の委員会でも議題に上るねぇ〜」
会長(え、うそ、なにこれなんなのこれ…ハメられたのワシ?)
成瀬「これはスクープやでぇ!要チェックや早速取材や〜。会長なにか揉め事で?」
会長「え、あ、なにお前、ブン屋か!問題などなにもない、何もあるはずはない!」
理沙子「…それは本当ですね、会長?」
会長「いや…うん、そうだね…まぁ、一人の意見だけで、勝手に決めるのはアレだから、ウン
まぁ活動は、個人の意志と、ファンの総意が、尊重されるって事で、よろしく!」
六角「はいこれ来たー、言質取ったよこれー。んじゃあとよろしく成瀬ー♪」
理沙子「…よかった♪さ、帰りましょうみんな」
永原「あらさ!」 富沢「ほらさ!」 金井「さっさ〜」 成瀬「任しときアネゴ!ウチの多彩な才能にまっかしとき!
んで会長、ロリコンてのはホントなん?だとしたらウチもロリに入るん?」
会長「だーからー!ワシはロリコンじゃないしお前もロリじゃない!」
成瀬「なんやとー!ウチが年増やとでもゆーんかー!」
会長「お前の頭にはロリか年増かしかないのか!だから資質Dなんだ、ネタ要員なんだ!」
成瀬「なんでや、資質は関係無いやん!おどれボテくりまわしたる!」
会長「ああ?やんのか会長のワシに!やれるもんならやってみるがいい!」
警備「あの…戻っていいすか?」
永原「やーうまくいったうまくいった。即興にしては♪」
六角「でもまたこれで(ババァ無理すんな)って陰で言われると思うとね〜」
理沙子「それは今更ね。二十年選手の宿命みたいなものよ」
金井「ふぅ、これでまた一つ問題がクリアされたね〜」
富沢「まぁ、この話の中だけなのがアレだけどねぇ〜」
つづく 昨日の今日でこの有り様
なんやかんやで会長から言質を取り活動を継続する一行
しかしレッスルを取り巻く世間の風は、より冷たさを増していた…
越後「あの社長。留守居を預かる間にこの度は、その、まことに…はっ!」
理沙子「…どうしたのしのぶ。言いたいことがあるならはっきり言いなさい」
成瀬「せや。うちらはなーんも怒ってへんでー。これから練習を名目に
あんたをフクロにしたろーなんて露ほども思ってへんでー」
越後「成瀬さんが一緒に居る時点でもうシバく気マンマンじゃないですか!」
理沙子「まあ落ち着きなさいしのぶ。世代交代は当たり前だし、これも時代の流れ
だから別にあなたに対し、個人的にどうの、というのではないのよ」
成瀬「甘い!甘いでそんなこっちゃ!ウチはそんな簡単に割り切られへん!
もーヤケや!もってけうっちゃれセーラー服ー!」
永原「なんか…エラく荒れてるね」
富沢「わかるわ…あたしには。おかーちゃんもさぞかし心の中では悲しんでいるのよ」
金井「あたしとレイちゃんには肩身の狭い話だけどねー」
斉藤「いや、私達にも決して無関係の話ではない」
神田「そうです。これは今そこにある危機です」 美沙「その通りなのですサブキャラだけ軒並みお役御免とはこれは一部の大人達の結託による
ドス黒い陰謀なのです美沙達は決してくじけてはならないのです断固抗うのですよ」
ダダーン「長い長い。区切って話しいな魔女」
USA「ミー達も、いずれ同じ運命を辿ると思うとやりきれませんネー」
阪口「これこれ文句を言っても始まらん。越後よ、やるからには胸を張って戦え
先代の分までな。ワシが教えられる事はそれだけじゃ」
越後「コーチ…はい!」
成瀬「甘い!ウチはまだあんたを一人前とは認めてへんで!あんたには今から
ウチらの猛特訓(と言う名のイジリ)を受けてもらう!」
理沙子「そうね…それは必要なことね」
斉藤「…なぁ、神田。二人とも…目が全く笑っていないな…」
神田「これは…本当にマズい予感がしますね先輩…」
成瀬「ほらそこもっとポーズをしっかり決めぇ!スカートの中は見せたらアカん!」
理沙子「自分で自分を美少女と呼ぶだけの肝の太さを身につけなければ、戦士は務まらないわよ!
主役を持ち上げすぎてもダメ、時には鋭い突っ込みも!はい最初からもう一回!」
越後「…くっ、これしきの特訓で…!」 六角「おーやってんなお前らー。あたしもいっちょ揉んでやるかね」
吉原「どうもー。ご挨拶がてら出番欲しさに来てみました」
鏡「この度は会長への根回しの件、ありがとうございます理沙子さん」
龍子「おかげでアタシ達もいらん心配をしなくて済みそうだし…て、おい越後!」
理沙子「どうしたのしのぶ、立ちなさい!こんな様では、薄い本でネタにされるだけよ!」
成瀬「せやな。ウチらお役御免のロートルの攻めに屈してるような、お遊戯まがいの戦いしか
出来ん奴に、後は任せられんなぁ〜。うりうり、もう降参かぁ?」
越後「何の…まだまだ!私は…負けられない!」
ダダーン「おぁ、なんかいつにない気迫やな」
永原「どこからともなく取り出した竹刀を握った!本気モード入ったねこれは!」
富沢「これはきっとあれよ!なんたらスーパーモードよ!」
越後「…てやぁぁぁぁぁっ!!!!」
成瀬「ちょ待ちぃな越後、美少女戦士が武器使うてんなアホな…ぐぉほっ…!」
理沙子「先代の特性を活かした攻撃とは…見事ね」 鏡「…ねぇ貴女達、どちらに賭けます?」
吉原「越後が勝つに50AP」
龍子「なら理沙子さんが勝つ方に50AP」
六角「…はらたいらさんに全部。最終レースで倍率さらに倍・ドン!」
USA「Ohそれ古いヨ、今の人が知らないネタ使うのは良くないネー」
理沙子「さぁかかってこい!私を倒さねば、お前にレギュラーの資格はない!」
越後「行きます…覚悟!メェェェェェンッッッッ!!!!」
理沙子「…くっ!(不覚…!踏み込みが、甘、かった…)」
越後「…!やった!ついに一本取った!」
龍子「おい汚ねーぞ越後!得物使って勝利とか、愛と正義の美少女戦士のやることかー」
吉原「何言ってるの、私達の勝負は結果が全てよ。はい50AP、今すぐ頂戴」
龍子「ちぇー」
鏡「練習とはいえ、理沙子さんを倒すとは大した成長ぶり。潰し甲斐のある相手が増えましたわ」
六角「まぁ越後はあたしが育てたからなぁ、師匠として鼻が高いようんうん」
美沙「…地味にさらっと適当なこと言わないで下さいなのです」 斉藤「社長、まさかとは思いますが…加減したのでは?」
理沙子「…私達を追い落とした相手に情けをかけるほど、耄碌はしてないわよ」
神田「伝わったと思います…社長の気持ちは」
理沙子「だといいけれどね」
成瀬「おーい…ウチの事もいたわってやぁ〜」
永原「はーい。全く一番騒いで一番暴れた割には、しっかり打ちのめされてるよね〜」
金井「てのかかるせんぱいだねぇ〜」
成瀬「うっさい!お前ら三バカはいっつも一言余計や!でも見とれ、ウチは滅びん!
悪役で華麗に復活したる!ダークネスクイーン成瀬として業界にその名を轟かせたるわ!」
富沢「ちょ、それじゃ略してDQN…ぷ、ぷぷぷ…」
成瀬「あ、アカんアカん今の無し!こらそこ笑うな富沢!」
吉原(悪役にラスボス、助っ人要員…そう、それよ)
鏡(フフフ…最初から私達の目的はそこ)
六角「お前等とはハナから狙ってるポジが違うのさ…ってヤベ、口に出してる!」
龍子(あーあ、4号やりたかったなー)
美沙(…先輩方の邪な思念がダダ漏れなのです美沙は凄く恐ろしいのです) 越後「社長…成瀬先輩…みんな…ありがとう!私はまた一つ壁を乗り越えられた気がします!」
成瀬「ん、よかったなぁ越後。これで中の人も晴れてレッスル卒業やな」
越後「…え?」
成瀬「だってそーやろ。売れっ子はそうしてステップアップしていくモンや
ウチらの事は気にせんと、思いっきりやってこぉい!」
富沢「越後さん、唐突なことで名残惜しいけど…」
永原「向こうへ行ってもしっかりガンバです!越後さんならやれますよ!」
金井「さよ〜お〜なら〜なかのひと〜」
越後「そんな、待て!私の中の人は辞める気など…おい話を聞け!」
鏡「でもあれですわね、プロの性とはいえ…寂しい話ですわ」
六角「そいつぁ言いっこ無しだ。プロってなぁ過去の試合に、作品に
いつまでも拘っちゃいらんない。忘れる事で生きていけるのさ」
吉原「私達みたいな人気商売では当然の事ですね。…でも、私は違いますけど」
龍子「そうすね。アタシも、過去をあっさり捨てちまうような女になった覚えはないし
これからもなるつもりはないすよ」
六角「だよねぇ〜義理・人気スキル持ちはそうでなくっちゃねぇ〜(チラッ)」
越後「だからあの、私の言い分を!」 斉藤「そうですね、売れたからといってあっさり旧友を見捨てるような真似は私にも出来ません」
神田「先輩、私も同感です」
ダダーン「ステイツかて同じや。そんなアホはボロカスに言われんで」
USA「ハラキリ、ウチクービ確定ネ〜」
越後「ちょっと、私も中の人もレッスル辞める予定はありませんから!私義理持ちですから!
そんな簡単に裏切ったりしませんから!」
美沙「嘘なのですどう考えてもその場凌ぎの嘘コキなのですこれは今のうちにもう
次の中の人を早く決めておくべきと美沙は思うのですよ」
越後「天神ー!お前あとで覚えてろー!」
理沙子「うーん…でもキャストは公式が決めるのでしょ?」
富沢「公式なんて長い間死んだままじゃないですか、気にするだけムダムダ
あたしとしては三代目越後さんには○○か○○、もしくは○○だと思いまーす」
永原「あーいいねーそれ。あたしもそのセンでいいと思いまーす」
越後「やめてー!みんなやめてー!私が一体なにをしたっていうんだー!」
阪口「ほっほっほ。精進せいよ越後」
波乱のまま、つづく モラルの存在意義を問いたい
ひょんな事から上司の越後に災難が降り懸かるも、順調に戦績を積み重ねる三バカ
しかしこの事態を新女がおとなしく黙っているはずもなく…
金森「永原先輩、覚悟ぉーっっっ!!!」
真田「あたしたちにもベルトを、出番を寄越せッスぅーっっっ!!!」
真鍋「だからお願い、先輩。し・ん・で♪」
永原「真っ平御免!あーもぉー帰って!しつこい!」
斉藤「今日も今日とて大変だな、永原は。新女もエラい試合形式を出してきたもんだ」
神田「一週間以内に永原先輩を仕留めた者はアジアチャンピオン…でしたか」
富沢「しかも一日一試合、計七戦。いくらなんでも無茶苦茶よね」
金井「もうルールもへったくれもないね」
美沙「新女も焦ってきているのです。ここが耐え所なのですよ永原覚悟ぉー!!!」
ダダーン「こらこら待ちぃな。あんたまで野心むき出しにしてどーすんねん」
USA「ヘイナガハラ、ミーが加勢シマース」
理沙子「いよいよ新女の本格攻勢が始まった…これからね」
阪口「んむ、いよいよ向こうも尻に火が点いたか。なりふり構わなくなってきたの」
越後「…あの、みんな、あの、私は…」
理沙子「…あら越後、なにか用?」 越後(え…今…しのぶじゃなく越後って…。なんか段々みんなの視線や態度が冷たく…)
富沢「…なんか、向こうは向こうでギクシャクとしているわね」
美沙「こういう時はトラブルが起こりやすいものなのですよ気を付けた方がいいのです」
滝「ふふふみなさんお困りのようだね!こういう場合はやはり私!
レッスル一のリングの華、ミシェール滝の出番ではないだろうか!」
金井「わ、なに!?いきなり出てきて!」
斉藤「…お前も挑戦者か!なら私が相手になろう!と言うか是非挑戦してくれ!」
滝「ノン、今の私は君の相手はしていられない。またにしてくれたまえ
用があるのはそこの有象無象の挑戦者達だ!君達、今すぐ戦いをやめたまえ!」
真田「なんスか!いきなり横からしゃしゃり出てきて!」
真鍋「空気読みなよ、ヅカおばさぁ〜ん♪」
金森「そうだよ!永原先輩を倒せばベルトだって、エースだって、主役の座だって!」
滝「黙らないか、この痴れ者共!一人相手に寄ってたかって見苦しい!
そんな姑息な手段で手に入れる王位に何の価値があるものか!」 富沢「なんか、味方なの?あの人…」
理沙子「少なくとも敵じゃないことは確かね。もし彼女が闇討ちをしようと思えば…」
神田「…出来たはず、ですね」
滝「ああ、なんと、愚かしい!富を、名声を得んが為に数多の蛮行を平然と行う!
人が星の数ほど犯した過ちを、今またここでも繰り返そうというのか!」
金井「…なんか語りだしたよ、あの人」
滝「何故だ!なぜCPU団体はグッズ店、飲食店設置にAPを消費しないのだ!
何故モラルの値が経営や成長にさしたる影響も与えないのだ!なにもかもおかしい!」
永原「あのー…、それは半ば作者の愚痴と混じっているのでは…」
滝「このままではいけない!誰も分かっているはずなのに!なぜ!誰も止めない!
ならば、私が止めねばならない!レッスルの美を守らるために!」
北条「待つのだ友よ!君だけに苦難は背負わせない、私も共に!
目に余るやり方は正さねばならない!それが我らの為すべき事!」
ダダーン「…なんかまた一人出てきたで。濃いのが」
USA「OH、イッツワンダホー!」
真田「自分悪役じゃないッス!やるなら相手になるッスよ!」
真鍋「芝居ゴッコなら余所でやんなよ〜」 金森「わたしの栄光とエースと主役の座は誰にも渡さないよ!」
滝「笑止!己が栄光だけに執着する輩に私が…いや、我々二人が、負ける理由が無い!」
北条「見せてやろう滝!信念を持つ者の力というものを!」
富沢「おお!なんだかよく解らないけどとにかくあの二人、自信に満ち溢れている!」
美沙「うーむああもらしい台詞がポンポン出てくるとは只者ではないのです」
阪口「ほぅ、あの二人が噂のノーブルツインか。大した演技力じゃが、力の程はどうかの?」
永原「このー!さっきから主役のあたしを無視するなー!」
金森「それももう、今日で終わり!今日からはわたしが主役だよ先輩!
もう昔の様に仲良くはしてられない!倒すか倒されるか、だよ!」
滝「では始めようではないか!条件は対等に、レッスルの掟には従ってもらうぞ!」
真鍋「も〜、いいから早くやろうよ、ヅカのおばちゃ〜ん」
北条「生憎だが…そんな挑発は我々には通用しない!残念だったな!」
滝「もう慣れっこなのでね、その手の悪態には…だがもちろん、許す気はないが!」
理沙子「そうね、最後の一言には同意するわ。ねぇ越後?」
越後「…はい、そうですね…以後気を付けます…」
つづく 誤りだらけの世界で
無茶なタイトルマッチを強いられる永原に突如加勢したヅカコンビ
彼女達は何者なのか、ただ目立ちたいだけなのか?
アナ「さぁ後楽園プラザでの五日目、五回目のタイトルマッチが始まろうとしております
しかし永原、連日の試合で疲労は隠せないか、足取りがおぼつきません!」
永原(うぅ…さすがに、体が…重い…!)
アナ「…試練の最終戦は三戦連続の変則マッチ!果たして防衛なるか?」
富沢「まずいわ…ヘロヘロじゃないちづるってば!」
金井「しょうがないよ、四日連続で防衛戦やった後だもん…」
越後「くっ…せめて社長と斉藤さんがいてくれれば!」
美沙「先輩達は新女に抗議がてら、タイトルマッチに行ったのでしかたないのです
ここはわたし達だけでなんとかすると共にあの二人からも目を離してはダメなのです」
滝「心配するな永原!我々二人がセコンドにいる以上、負けはない!」
北条「そうとも!君は最後の最後に、フォールだけしてくれればそれでいい」
真田「そうは問屋が卸しはしないッス!覚悟するッスよ!」
真鍋「もう十分いい思いしたんだから〜」
金森「代わってもらうわ、主役ポジ!」
永原「…やーだもん!」 レフリー「ではまず永原、真田!用意はいいな!」
真田「夜討ち朝駆けは戦の基本!覚悟するッスぅぅっっっ!!!」
永原「…だーから、見切ってるってば。ほいっ!」
アナ「あっと真田の奇襲も通じず!永原スクールボーイで押さえる!しかしカウント2!」
真田「ぬわっ!あたしの奇襲を読むとはさすがチャンピオンッスね!」
滝「甘いぞバンビーナ、ハアッ!」
アナ「あっと滝、ここで介入!必殺の天空の羽衣で真田を強襲!」
北条「まだまだ手札はあるぞ!たぁっ!」
アナ「続いて北条、ディープインパクト!真田顔面からマットに刺さる!」
真田「うむぐぐぐ…二人がかりとはひ、卑怯ッス…!」
滝「おやおや誤解しないでしないでくれたまえバンビーナ。我々はルールを遵守している」
北条「現にレフリーにカウントを取られる前にやめたではないか。ハッハッハッハ」
真田「ちょそんなの有りッスか!?ズルッス卑怯ッス!」
滝「ハハハハハこれは妙な事を言う。三人連続で一人に挑むのは卑怯でないとでも?」
真田「え…い、あのでも…自分、ちょっとバカなもんでその辺はその、ノリというか…」
永原「隙有り!もらったぁぁっっっっ!!!」
真田「どわあああっっっ!?」 アナ「いったぁーっ!永原必殺のジャーマン!真田立て続けに技を食らう!」
真田「なんの…まだまだ!食らうッス必殺の蹴り!」
北条「…!永原、危ない!ふんっっっ!!!」 越後「え、あぁちょっ…!」
アナ「あーっとぉ!?真田渾身の斬馬迅も、外から投げ込まれた越後に誤爆!」
越後「…なぜ…私だけいつも…こんな目に…」
美沙「しかたないのですむしろ見せ場のためにありがたく受けやがれなのです」
永原「えい」 レフリー「…2…3!カウント3!」
アナ「…ちゃっかり丸め込んで永原勝利!しかし次の相手は曲者サキュバス真鍋だぁ!」
レフリー「両者いいな!ではファイ!」
真鍋「にししし、作者もそろそろネタ切れだね〜。では真鍋いっきまぁ〜す!」
美沙「甘い!次はこの手でいくのです、テテテテン、まじかるすてっき〜!」
アナ「あっとウィッチ美沙か?場外でなにやらステッキを取り出したが、これは何だぁ?」
富沢「天神、相手がベストパートナーでも情けは禁物よ!」
美沙「心配ご無用!なのです!」 真鍋「先輩、美沙ち〜。今からでも遅くないからヒールターンしようよ〜
無茶苦茶やるのは楽しいよ〜、ってなわけで食らえ!」
アナ「真鍋いきなり毒霧!早いあまりにも早い!展開的には、もう少しタメが欲しい!」
永原「うわっぷ!ぺっぺっ、何これ!辛い痛い前が見えない!」
真鍋「さぁてみなさんお立ち合い!サキュバス真鍋のおたからタイム、はっじまっるよ〜♪」
観客「よっしゃ待ってたぁ!いけ真鍋、剥げ、剥ぎ取れー!」
滝「…今だ!魔女よ友を討て!倒すのならせめて君の手で!ためらうな!」
北条「このまま試合をR18にしていいのか!ソ○ーチェックなどここでは当てにならないぞ!」
美沙「…望むところと言いたいのですが、今は!つかさ…ごめんなのです!」
アナ「あっとここでウィッチ美沙が介入!ステッキ攻撃で真鍋を粉砕か!?」
真鍋「…美沙ちー、ホントにあたしを捨てる気?酷い事する気でしょ?」
美沙「…痛くはしないのですほんの少し楽になってもらうだけなのですえい!」
真鍋「え…なにこ、うわわあれぎゃああぁぁぁっっあひっんぐんんんっ!!!」
アナ「あっと、ステッキを当てられた真鍋の動きが…痺れているようにも見えます!」 金井「えーすごい!あれって魔法?」
富沢「んなわけないでしょ。只の低周波マッサージ器よ。…調節してあるけど」
永原「この、そこだー!覚悟しろとおおりゃあああーっっっ!!!」
真鍋「ひにゃぁぁぁへぐっ!!」 美沙「うわなにをするのです先輩ぐえはっ!」
アナ「永原猛然とタックル、しかし目測が定まらない!二人同時に弾き飛ばしたぁ!」
越後「よし敵は場外に落ちた!畳んでしまえ!」
北条「大丈夫だ、その必要はない!滝、その名の通り翔べ!」
滝「ああ!(我が翼よ、今こそ羽ばたきの時…!)」
真鍋「はにゃゃぁぁっっっー!!?」
アナ「滝、飛んだぁーっっ!!!場外に向かって大技のケブラーダ敢行!真鍋に直撃!
そして無情にも場外カウントは刻まれてゆきます!」
富沢「よし、このままカウントアウトまで待てば!」
レフリー「18…19…20!リングアウト!勝者永原!」
アナ「やりました!永原二戦連続で勝利!」
永原「よしあと一人!でも疲れたぁ〜」
金井「だいじょぶ!ここで次回に持ち越しだから多少は休めるよ!」
美沙「…場外で寝たままは痛いのでイヤなのです」
つづく やっぱり安定感が一番
試合も残すところあと一戦となった永原。しかし最後はかつて上原のもとで
ヤンチャしていた時の同僚、金森麗子。勝負の行方は果たして…
永原「ほらねやっぱりドイツだったじゃん!ジャーマン最高だよね!」
富沢「ちぇ、ブラジルも案外だらしないなー」
金井「しかし日本弱っちかったねー」
越後「お前等!いくら間が開いていたからといって賭博とは何事だ!」
美沙「ふっふっふブラジルの大敗は美沙が呪って祟ってやったからなのです」
金森「…あの、みんな?試合…」
永原「ドイツは最近ベスト4から下に落ちたことないんだから!強いんだから!」
滝「まぁまぁわかった永原。ちなみに私はフランス推しだったが…惜しかったな」
北条「私はスイスだ。だが負けはしたが良き戦いぶりであった。好意に値するよ」
レフリー「こらお前等!散々試合妨害しといて何しれっとした顔してんだ!
特にそこの二人!キムチ券進呈するからね、はい退場!」
滝「おお、なんということ…」 北条「…不可解なジャッジだなレフリー」
金森「…あの!早く!試合!させてよ!もうイライラしてるんだから!」
永原「あ、ゴメンゴメン。ついねー」 アナ「さあついに女共の無駄に長いダベりも終わり、試合開始のゴングが鳴る!
…静かな立ち上がりです、互いに仕掛けようとしません!」
金森(うかつに仕掛けて組み付かれたら最後…前に出たところを!)
永原(…疲労したまま下手に組みにいったら…ここはひとまず体力回復に…)
越後「いいぞ!永原まずは焦らせてペースを握れ、打撃には付き合うな!」
富沢「違う違う、あたし達ももう援護はできないんだから!速攻でボコるのよ!」
金井「ちがうよ、あわてずさわがずおちつかずだよ!」
永原「…ちょっと、どうしろっていうの?指示出すなら統一させてよ!」
金森「隙有り!たーっっっ!!!」
アナ「おっと金森一瞬の隙を突いた!エルボーで素早く懐へ割り込み
ヘッドバットからフロントスープレックス!見事なコンビネーション!」
滝「…無駄のない流れだな。友よこの試合、どう見る?」
北条「永原の疲労の度合い次第だが…まだわからない。まだ、これからだ」
アナ「…あの、貴女方は退場したはずでは」
滝「無粋な事を言うものではない。マニュアル通りの男は値打ちが下がる」
北条「介入したからには、我らには闘いを見届ける義務があるのだ!」 金森(もらった!後はジワジワと弱らせるだけ!)
アナ「金森、永原をコーナーに張り付けて蹴りの千本乱れ打ち!これはキツい!」
金森「たああああっ!!!」
アナ「そして金森必殺の、鯉の滝昇りぃ!永原の延髄にクリーンヒット!そしてフォール!」
レフリー「1…2…、カウント2!」
アナ「なんとか返しました永原、しかし状況は依然厳しい、永原大ピンチ!」
越後「…まずい、永原の持ち味が完全に殺されている!」
富沢「ちづるー、1、2発食らってもいいから寝技に持ち込め!」
金井「ちがうよイチかバチかのタックルだよ!」
美沙「先輩、ここは間合いを詰めて組み合うのです!密着して足技を封じれば…」
永原「…2と3、いただき!ぬりゃっ!」
金森「んぐ…!?しまっ…!!!」
アナ「ここできたぁーっっっ!!!永原、タックルと見せかけて裏に回っての起死回生
投げっぱなしジャーマン!危ない危なすぎる!よい子のみなさんは絶対真似しないで!」
金森「う、ううう…!まだ、こんなもので…」
越後「効いてるぞ!永原、疲労が限界に達する前に勝負を決めろ!」
美沙「正面からはダメなのです、横に回り込んで!」
富沢「足の動きに注意して!」 滝「…決まったかな、この勝負」
北条「…ああ、飛ばしすぎたな。あのお団子頭の手札は、もう尽きた」
アナ「永原、攻めにかかるもさすがに連戦の疲れか動きが鈍い!しかし金森も
ジャーマンのダメージが深いか、足がふらつく!」
越後「あの様子では…永原も完璧なジャーマンは放てないか」
富沢「…頭よ、頭を使いなさい!」 金井「それいけ、いっぱ〜つ!」
永原「いいね!それもいただき!おりゃーっっっ!!!」
アナ「永原、ここで金森の頭を捕らえる!そして…これはブルドッキングヘッドロックぅ!
金森、マットと熱いキスを交わす羽目になったぁ!」
金森「んむぐぐ…くぅ〜!」 永原「…今が、チャンス!?いけるっ!」
アナ「永原これは珍しい!コーナーに上って…飛ぶのか?飛んでしまうのか!?」
永原「頭は生きてるうちに使えって、おばーちゃんが言ってたーっっっ!!!」
アナ「永原決死のダイブ!ダイビングヘッドバット敢行、金森のどてっ腹に直撃ぃ!」
レフリー「…2!カウント2!」
アナ「まだです、まだ決まらない!永原のフォールも金森、意地で跳ね返したぁ!」
滝「…やるね」
北条「…勝負は最後までわからない、か」 永原「うー…なら、これだ!」
アナ「永原なおも行く!コブラツイ、いや…パワーボム…か!?」
越後「ストレッチボムだろ馬鹿者!アナウンサーなら少しは勉強しておけ!」
アナ「…さらに永原、ジャックナイフ気味にカバー!カウントが入る!」
レフリー「1、2、3!カウント3!勝者、永原ちづる!」
アナ「勝ちました永原!今までにない苦戦でしたが、温存していた数々の技で
見事、連戦を勝利しました!」
富沢「やったわね、どう?あたしとの特訓も捨てたもんじゃないでしょ!」
金井「あたしもてつだったよー」
永原「みんな、ありが、と…ふぇぇ〜」
越後「こら、しっかりしろ永原。控え室までは頑張るんだ!」
美沙「あれだけ無茶を強いられては無理もないのです」
金森「う、うぅぅ…まだ…これから…」
真田「もういいっス、今回はあたし達の負けっスよ。ここはそろ〜っと引き下がるのが賢明っス」
金森(先輩が賢明って言うと似合わない…)
真鍋「ちくしょー…でも諦めないから!また邪魔しに来るから!
あと美沙ちー、あとで離縁状送って、訴え起こして、慰謝料請求してやるねー♪」
美沙「…頼むから訴訟沙汰はやめて下さいなのです」
つづく 自然ナメたら怖い
永原がどうにかこうにかベルト防衛するも、ぼろぼろの三バカと愉快な仲間達
そんな中、越後がある提案を…
越後「あの理沙子さん、いえ社長!私から提案があるのですが…」
理沙子「…聞きましょう。バカンスの話かしら?」
越後「…はい!ここのところ試合続きの上、連日の猛暑で皆疲弊しております!
ここは息抜きをするのも、一つの策かと!」
永原「ナイス越後さん!その通り、ここは休むのも一つの手だと思います」
富沢「そのとおーり!」
金井「そのとおり〜」
理沙子「…ふぅ、わかったわ。なら、この際だから慰安旅行としゃれ込みましょうか」
斉藤「…ならば私からも提案が!山に行きましょう山に!」
神田「山…いいですね。トレーニングにも、もってこいです」
美沙(…いい加減仕事から頭を離して考えてほしいのです)
斉藤「…なんだ天神、何か意見があるのか?」
美沙「いえ何もないのですこれっぽっちも」
ダダーン「あのーボス、お話中悪いんやけどなー」
USA「契約が切れたので、ミー達はこれでオイトマしマース」 理沙子「あらもうそんな頃?ならお別れパーティでも…」
ダダーン「ああいいいい、そんなんいらんて。ウチら、ビジネスはスマートにがモットーやから」
USA「別れはキレーサッパリ行きマショー。んではシーユーアゲイン!」
阪口「…ふふ、まるで嵐のような二人じゃったのお」
美沙「しかし、最初から最後までよく揺れていたのですあのデカ乳」
ダダーン「あーそこのクソ魔女、いい忘れとったけどウチらの代わり、来るからなー」
USA「セーゼー楽しんで下サーイ、ビッチウィーッチ」
美沙「誰がビッチなのです!今すぐ呪いをかけてやるのでむぐぐぐーっっっ!!!」
理沙子「やめなさい天神、やめないと…(キッ)」
美沙「…ごめんなさいなのです呪いはやめるから命だけはお助けなのです」
永原「さよーなーらー!また闘おうねー」
富沢「ちょっと誰来るの、教えてから帰りなさいよ!」
金井「ちょっとまって、これ、お土産代わりにもっていってー!」
越後「…結局最後まで騒がしいままだった。らしいと言えばらしいんだが…」
斉藤「つまりは、イイ奴らってことだ。そうだろ?」
越後「そう…なんでしょうね」 理沙子「さて、では斉藤から山に行くという提案が出たけれど…」
永原「はーい、私は海がいいでーす!もう海が海で海なら海しかありませーん!」
富沢「そりゃグンマーには海無いし、珍しがるのもわかるけどさー」
金井「えっと、集落が前橋と高崎にあるんだっけ?」
美沙「館林にも観測所があるのです間違えてはいけないのですよ」
永原「そうそう集落と言うよりは観測所…ってコラー!群馬はサファリパークじゃないよ!」
斉藤「…乗っかっておいて何を言ってるんだ永原」
神田「明らかにネタを楽しんでましたよね、今」
理沙子「…斉藤の意見を採用します。みんないいわね?」
永原「えー、海がいいのにー」
越後「地元ネタに悪ノリをしたお前が悪い。これに懲りたら二度とやらないように」
阪口「んむ。ではバカンスは一週間の予定で組もうかの。それでは…」
??「…その話、私も混ぜてもらえます?」
富沢「…?げ、出た!ゲーム界きっての銭ゲバ秘書!」
霧子「やめてくれるかしらその銭ゲバっていうの。…それで理沙子さん、お話というのは…」
永原「…唐突に来て、話を進めだしたね霧子さん」
美沙「銭ゲバといえどもさすがは敏腕秘書なのです手強いのですよ」 霧子「…ですから、どうせやるなら提携先の団体と合同で…」
理沙子「確かに経費の節約にはなるけれど…でも大丈夫かしら」
阪口「他ならいざしらず、WARSならまぁ問題はなかろうて。龍子くんはリング外での
姑息な駆け引きや策謀事を嫌うタイプじゃし」
美沙「つまり脳筋ということなのです美沙の知略の前には恐るるに足らずなのですよ」
??「ほー、なら見せてもらおうかその知略とやらを」
美沙「…!?(美沙の妖気センサーに反応が!)」
龍子「わざわざ出向いて来てみれば、随分生意気な口聞いてくれるなこの電波魔女!
この口か、この口がそんなことを言うのか!」
美沙「うぎぃぃぃ、いぎゃいいぎゃいごえんなふぁいなんれふ〜!!!」
越後(…田舎のおばーちゃんと同じような語り口だな)
石川「龍子〜その辺にしてあげて〜。話に差し障るから〜」
理沙子「…なら、バカンスは二団体合同で行うという事でいいのね?」
龍子「ええまぁ、あと費用・日程とか細かい話は石川が。アタシはそういうの苦手ですし」
越後「社長、後はお任せを!スケジュール管理は得意分野ですので!」
理沙子「そう?じゃあ任せたわよ、しのぶ」
越後「…はい!」 永原「海に行きたいなー、うーみーにーいーきーたーいーなー!」
富沢「諦めなさいってもう、温泉巡りでも楽しめばいいじゃない」
金井「ハイキングやっほ〜やっほ〜」
斉藤(…こいつら子供か)
神田(遠足前の小学生と同じテンションなのは、さすがにどうかと思いますね…)
霧子「ではあとはこちらで。それと…新女の動向にはくれぐれもご注意を」
理沙子「…ええ(確かに、今は固まって行動した方がいいわね)」
永原「うみがいいのにーおよぎたいのにー!」
富沢「ほらほら子供みたいな事言わないの。さあて楽しみだなー♪」
金井「あるひーもりのなかー、くまさんとーまじばとるー♪」
美沙「…そこは、せめて踊って解決して下さいなのです」
斉藤「では、挑戦してくれるんですか!有り難う御座います!」
石川「いえいえこちらこそ〜」
龍子「あーあと理沙子さん、この参加予定の+1名って誰すか?」
理沙子「ん〜、まぁ外国からの招待客…といったところかしら」
阪口「強い奴が来るといいのう。ではここで次回に!」
つづく 聞かない方が良い事もあったんだなぁ
バカンスをN県山中にて行うことになった、永原と愉快な仲間達
…まぁいつもの通り、出番欲しさにくっついてきたおまけさんもちらほら…
吉原「ん〜、晴れたわねぇ」
六角「いやいや全く昼間っから、酒が旨くてたまらんね〜っとよぉ」
龍子「…なんで来たんすか先輩達」
吉原「だってなんだかちらほら寂しいんですもの〜」
六角「世間の暑さに対してさぁ、あたし等の心にはいっつも突発性ブリザードがだね
理沙子「はいはいフリーの方々も、参加って事で、いいわね?」
美沙「全く…宿を手配するこっちの身にもなって下さいなのです」
永原「山のばかやろ〜!なんで海じゃないの〜!」
富沢「いい加減にしなさい、あんたは!やめないとおねーちゃん怒るわよ!」
金井「永原おねーちゃんはキカン坊〜」
斉藤「…喝!静かにしろ!」
神田「あの、山の中とはいえ反響すると周りに聞こえるので…」
永原「はーはー…あれ?越後さんと石川さん達は?」
龍子「ああ、うちの連中は先に現地入りしているぞ。アタシは先輩達を迎えにだな」
富沢「越後さんもお客さんを迎えに空港まで行ってるわよ」
金井「どんな人なんだろうね〜」 長い旅路を歩き山奥の宿に辿り着いた一行。しかししょ〜もないダベりはまだ続く…
吉原「…私は!ヨシワラじゃなくってヨシハラなの!何度言っても聞かないんだからあのおっさん!」
石川「はぁ…」
吉原「なにがネェチャンなんぼ?10APでエエか、よ!何を買う気なの何を!」
小川「…はぁ」
六角「男なんてね吉原、んなもんだしゅよぉ〜。胸とケツと中身にしか興味無いんだぁ〜
げしゅが下衆でもう○○○目当てなゲシュっぷりにゃんだからぬぁ〜」
真田(…酷い酔いっぷりっすね)
柳生(…話には聞いていたが、先輩達はかなりの酒豪ぶりだな)
藤原「昼間から酔うとは正義の心に反します!先輩と言えども厳しく注意を!」
石川(なら、あなたがやってくれるかしら〜)
小川(私達はまだ死にたくないから…お願いね藤原)
吉原「何なんなの?休暇中に羽目を外して何が悪いの?今更お酒NGとか言わないわよね?」
六角「よっしゃ文句アンならくぁかってこい新人!お姐シャンはいつれもオッケれす!」
永原「…うっわ!着いた早々にまた派手にやってる〜」
理沙子「全く、困ったお客様ねぇ」 ??「やれやれ困ったもんだ、こら!目を覚ませ」
六角「んえ〜、ゲ、先輩!何でこんなトコに!?」
吉原「あああ…えと、なんでしょうか大先輩?」
龍子「全く…若い連中に示しが付かないんですから。夜まで待てないんすか?」
六角「きったねー!おま、龍子、声色変えやがってこの!」
吉原「いいじゃないの〜少しぐらいさ〜。ったくあの鈍感社長〜、○○○社長〜
膝枕までしてやったってのに何が不満なのよ〜」
永原(全員、スリーパーで気絶させてきたからじゃないかな…)
富沢(みんながみんな、死の淵をさまよう羽目になってるモンね…)
金井(ころしやよしはら〜)
理沙子「ほらほらそこまで。…ところで越後はまだかしら?」
斉藤「まだのようですね…あの、先輩、いい加減にして下さい」
吉原「なによ斉藤〜、あんただってこの前良い人がいるっていってたじゃないの〜」
斉藤「…な、そのような!」
吉原「まあオトコ関係には慎重になるのもわかるけどね〜、空手と同じ、最後は押しよ、押し!
女の方からならよっぽどアレがソレでダレでもだいじょ〜V!」
神田(…だいじょ〜、V?)
龍子(無いな、さすがにアレは無い)
石川(年がバレるわね〜) 六角「理沙子ぉ〜、お前だって旦那に見初められた時はかなりのモンだったろうにさ〜」
理沙子「あらやだ違うわよあれは私の方から。あれよ、惚れた弱みというやつ♪」
永原「うわ〜、あたしもいつか言ってみた〜い!」
富沢「大人の台詞ってヤツよね〜」
龍子「…ん、いまいちよくわからん」
金井「ちょっとせんぱい!出番取らないで!」
美沙「理沙子さんの旦那さん…、確かファウルチップとか…」
理沙子「…誰かしら?今雑音が生じたみたいだけど」
龍子「いやなんでもー(バカ魔女!理沙子さんの前でファウルチップは禁句だ、覚えとけ!)」
美沙(そんなの知らないのです早く言っとけコノヤローなのです!)
石川「辛い歴史がね〜、あったのよ〜」
小川「結果として十年潜る羽目になった、悲しい記憶が…」
理沙子「…いいのよもう。過去作でただ一人出演できなかったり
扱いもグラフィックも劣化した黒歴史なんて、もう全然ちっとも気にしていないわ」 六角「まぁ、あれです!長い間生きてりゃそんなこともあるさぁ〜」
理沙子「ふぅ…たまには良いわよね、呑んでも」
吉原「そうですノロケたままにはさせませんよ、させてたまるもんですかハイ、ストレート」
斉藤(…おい、誰か止めなくて、いいのか?)
龍子(…酒が入ったあの三人を止めろって?無茶言うな。触らぬ神になんとやらだ)
石川(アレを鎮めるのは、私でもちょっと自信が無いわ〜)
理沙子「私だって…一人の人間なの。辛い事だってたっぷりと…」
六角「わかりますとも!わっかりますよぉ〜あぁた、生き延びた者にしかこの辛さわぁ〜ねぇ!」
吉原「わかりませんよねえぇもうわかりません。新人毎きにこの苦労はわかりませんとも」
美沙(ヤバいのですいよいよもって空気が重くなってきやがったのです)
永原(やばいな〜完全にクダ巻きモードに入ったよあれ)
富沢(どうすんのよ!熟キャラ残念会の様相を呈してきたわよ!誰が得すんのコレ!)
金井(えちごさーん!はやくかえってきてー!)
つづく 打ち切り作品に良作有り
ベテラン三人のせいでせっかくの慰安が台無しになりそうな一行
なおも勢いは衰えず…
吉原「…いっつもそう!扱いも髪型もコスチュームも身長もコロコロ変えられた
私の苦悩がわかる!?あれ絶対適当よね、脇役だからって適当に扱われたのよね私!」
斉藤「…はいそうですね」
吉原「もう私のことなんてどうでもいいのよ、みんな興味ないんでしょ!
公式ももうお前には飽きた、メンドクセーと言わんばかりの扱いよ酷いわー!」
神田「そんなことない…はずです」
吉原「知ってるのよ、大半のプレイヤーは私をスルーしてるの!そんなに若い娘の方がいいの?
それともなに、声のせい?雪○なの、○野ボイスのせいなの?」
美沙「ちょっと先輩落ち着くのですちっとも伏せきれていないので丸見えなのです」
六角「そだぞ吉原ー、やりすぎはステマだー売名行為はあたしゃゆるさないぞぉ〜」
理沙子「だめよ葉月、ベテラン調子乗らずって言うでしょ。火遊びは炎上の元、厳禁よ」
永原「…いい?準備いい?OK!」
富沢「そ〜れ般若湯でございます〜」
金井「こっちのみ〜ずはう〜まいぞ〜」
六角「おお〜水じゃ、命の水じゃ〜」 理沙子「あら用意がいいわね。こちらが宴会の間かしら?」
吉原「ああ、あれは天国よ!いざ、今こそ私たちは現世を離れ桃源郷へ〜」
龍子(よし今だ、押し込め石川!)
石川(おっけ〜龍子〜)
小川(すみません先輩達、でも私達も休みたいんです羽を伸ばしたいんです!)
永原「どっすこ〜い!」 富沢「ていっ!」 金井「お〜りゃ〜」
六角「うわおまえらなにをする、あ〜れ〜」
斉藤「…ふう、なんとか隔離に成功したな。一時はどうなることかと思った」
神田「月の間という名の隔離部屋への誘導、かぐや作戦成功ですね」
美沙「ふっふっふ、これぞ月に囲って押し入れよ!なのです!」
富沢「あーズルい天神!ならばあたしは火星に代わって折
永原「おーけーストップ!二人ともそれ以上は反則、即退場だよ!」
柳生「お取り込み中悪いのですがお館様、また関係者が来た模様です」
永原「…お館様?龍子さんのこと?」
龍子「ふふん、和風テイスト漂うイイ呼び名だろ?」
富沢「…リアルだとむしろ引く」 越後「みんな待たせたなー、新たな契約者を連れてきたぞ」
ジャニス「どーも、ジャニス・クレアです。みなさんよろしくね」
永原「うわでかっ!あたしよりおっきいこれ?」
富沢「…毎度ながら本当イラッと来るわねこの反応!」
ジャニス「え?これで88だけど?あなたの方が大きいと思うわよ?」
龍子「…なに?嘘を付くな!その大きさで88はないだろ!」
石川「私と同じくらいあるようには見えるけど〜」
ジャニス「まぁなんて言うか、貴女達とは色気とパワーがダンチなのよね♪…あれ?」
越後「…またか。もう飽きたその事故紹介」
斉藤「…で、アピール出来て満足したかジャニスとやら?」
金井「どうりで造り物っぽい胸だと思ったー」
永原「あたしは乳大婦…相手のネタが…読める!」
富沢「異延板もどきが何を偉そうに!大尉に代わって折檻よ!」
ジャニス「なによちょっと!もう少し大人の対応をしてくれてもいいんじゃない?」
美沙「美沙達に大人の対応を期待するだけ無駄なのです」
龍子「…自慢して言う事じゃないだろそれ」
小川「あの、満足したならそろそろ休暇に戻りたいのですが…」 ジャニス「もー、ジャパニーズは異国人には冷たいわねぇ」
富沢「簡単に予想できるネタをぶっ込むからよ。そんなにジャパンの芸能界は甘くない!」
神田「というか私達はレスラーであって芸能人ではありません先輩」
真田「やー、とにかくこれでようやく休めるッス!みなさん温泉行くッス!」
越後「…温泉?まさか真田、確認するがその温泉は…」
真田「むろん、混浴ッスよ先輩」
斉藤「なん…だと…!?」
藤原「正義の心に反します!汚れを知らぬチビッ子に出くわしたらどうするんですか?」
美沙「大人の私達が汚れているかの如き発言はやめて下さいなのです」
予想通りのほんのりピンクな展開に、期待は高まるばかりだが…
富沢「わー!じーさんの大群居るー!」
永原「なんかずっとこっちをニヤけた目で見てるんだけど!」
金井「うう、かえりたい〜」
越後「うわ溺れる!溺れる〜!誰か助けてくれ〜!」
斉藤「…騒がしいな(キョロキョロ)」
神田「ここは他人のふりで乗り切りましょう…先輩?」
斉藤「…よし、奴等はいないようだ。さて温泉でくつろぐか」 爺1「おおそこなお嬢さん達、どこから来たね」
爺2「やぁ金髪さんの肌なぞ見んのは10年ぶりじゃのーこっち来んしゃい」
龍子「あーいやいや、東京からですなぁ石川」
爺3「ほーあんたが石川さん?しかしその胸はいったい何でできておるのかのー」
石川「触っちゃ駄目ですよおじいちゃん〜」
ジャニス「露天は最高ですね〜」
斉藤「…向こうに気を取られている隙にこっちはくつろげるな」
柳生「全くだ」 真田「その通りッス!」 神田「いえ、そうもいかないようです先輩…」
斉藤「…あの穴、覗きか。柳生、いけるか」
柳生「承知!ふっ!」
変態「げっ、バレた!逃げろ野郎ど…ぬわっ、裸の、女!」
柳生「逃がさぬ!我が雷神蹴を食らえ!」
斉藤「…受けよ弾空拳、きぇありゃあぁぁぁーっっっ!!!」
真田「あたしのこの手が光って唸るッスぅぅぅー!!!」
神田「新たに修得したゴッドハンドスラッシュ!受けてみろ!」
変態「何だ?裸の女が四人…あごらっ!」
斉藤「犯人は一人か、あっけないものだな。しかし…」
神田「にこやかな顔して気絶しているのが腹立たしいですね」
柳生「…成敗」
真田「足りないッス、もっと変態出てくるッス!」 金井「ふー、おじいちゃんはあっちだし、これでくつろげる〜」
小川「いいえ…あれを」 永原「…光ってる」 富沢「明らかに盗撮ね」
藤原「許せません!直ちに破壊を!藤原いっきまぁーすっっっ!!!」
永原「おーい、いくらなんでも真っ裸はマズいよ〜」
藤原「おっとそうでした、水着着用しないと!ウォーターアーマー、オン!」
小川(…水着である必要がどこに?)
藤原「覚悟、盗撮魔!私の力は正義の心、必殺・J-MAX!」
富沢「レディ」 金井「ゴーォ!」
変態2「うぇ?な、なんか突っ込んでくるー!!!止めろ止め…やめった!」
藤原「どうだ変態め!これに懲りたら二度とやってはいけないぞ!」
永原「おー、ナイスアタック!でも早く戻ってもどってー」
富沢「その手の技は三分しか保たないって、相場は決まっているからねー」
小川「…何の話?」
やっぱり温泉でも闘う羽目になった永原達。しかし未だ明らかにならない
ジャニスの実力の程や如何に?
つづく 10時からは大人の時間
温泉でも暴れ放題の一行。しかしその裏では
酔っぱらい女達の真面目な密談が行われていた…
理沙子「…ではやっぱり」
六角「ああ、確かだね。新女の連中、これを機に選手の整理をするらしい」
吉原「相変わらずですね。私達の時と同じやり方」
美沙「第三次ロリっ娘揃えてロリコンからお布施ガッポガッポ作戦の発動なのです」
理沙子「まぁ…今更驚かないわ。二十年前から同じ事の繰り返しばかりしてるし」
六角「その結果質も落ちる一方、まともなレスリング出来る奴は皆無ってな
この分だとまーた業界全体が過疎るのもそう遠くないねこりゃ」
吉原「ホントバカですからね、上はどこも」
鏡「…遅れてすいません。マスコミを撒くのに手間取りまして」
上原「本来なら、私達はここにはいない事になってるんだ。くれぐれも…」
理沙子「ええ、手早く終わらせるとしましょう。それで首尾の程は?」
鏡「委員会はいつも通りです。のほほんとしたものですわ」
上原「IWWFやWWCAにも目立った動きはない。他団体もとりあえず
私達に敵対する意志はないだろう」
理沙子「…そう。でも相変わらず世事に疎いわね。委員会のオジサマ方は」 六角「バブルで頭が止まったじーさまにゃ業界の動きなどわからないって
まして自分達がやらかした事を反省すらできてないんじゃね〜」
美沙「驕りにも程があるのです」
吉原「そんな片足棺桶にレッスルの命運を託すなんて、冗談じゃないです」
上原「同感だ。あんな連中の手伝いをさせられるのは二度とゴメンだからな」
鏡「あら、貴女の場合は経営能力が伴わないのにも原因があるのでは?」
上原「…聞き捨てならないな。なら鏡、お前はどうなんだ?」
理沙子「やめなさい二人とも。オジサマの老獪さに騙された経験なら皆似たようなものでしょ」
美沙「…なにやら含みのある会話なのです」
六角「そらあいつらは自他共に認めるトップだからな。口に出すのもはばかられるような
やーな目にもさんざ遭ってるだろーさ」
吉原「あら、なら先輩はどうなんです?」
六角「はっ、アタシゃー裏で難儀をやるのが仕事だよ?ハナから立場が違うって」
美沙「この達観した態度…見習うべきと思うのです」
理沙子「…でも、私に出来るかしら。そんな事」
吉原「今更ですよ、理沙子先輩」
鏡「貴女以外に誰が今のレッスルをまとめられます?答えなどとうの昔に出ています」 上原「祐希子や市ヶ谷、龍子じゃ実力はあってもまだ若い。選手をまとめ
業界全体の為、ファンの為に動くリーダーとしての能力は、まだまだ不足している」
六角「まぁあたし等もサポートすっから、どっしりと構えてくれりゃいいのさ
御輿になる奴と担ぐ奴、どちらが欠けても祭りは出来ないからな」
理沙子「…祭ってくれる人もいてこそのお祭りよ、葉月」
鏡「…フフ、これは一本取られましたわね六角さん」
六角「な?これでこそ理沙子だ。御輿はこうでなくちゃ担ぎ甲斐がない」
美沙「うーんタメになる話なのです。早速活用して魔術支配の参考にするのですよ」
吉原「…何を聞いていたのあなたは」
酔っぱらい共の密談の一方で、永原達は恒例のピンポンバトルに突入していた…
永原「うりゃ!てや〜っ!」
富沢「へへ〜んへったくそ〜、ほっ!」
藤原「11対2…勝敗一目瞭然ですね」
金井(…そろそろかな〜、ちづるちゃんのアレが出るの) 永原「こーなったら奥の手!とおっ!」 富沢「来るかっ…っんぐふっ!」
龍子「…おい永原、ラケットを投げてどうすんだ」
石川「負けが込んだ時の嫌がらせ戦法ね〜」
永原「な〜っはっはっはっ!さらばレイちゃんっ!」
富沢「こら〜、待ちなさいちづる〜っ!負けを認めて牛乳オゴれ〜!」
金井「やっぱりやった〜。負けそうになるといつもああだから、ちづるちゃん」
柳生「…卑怯卑劣なり永原」
真田「確かに!勝負を投げる卑怯者は手討ちにしてくれるッス!」
永原「投げたのはラケットだけだもん〜、ほっ!」
斉藤「バカ者!遊びでも過度の悪ふざけは許されないぞ永原!」
永原「投げるのが私の仕事だも〜ん!ちょっつ散歩行ってくる〜」
富沢「まてー!ふざけんな牛乳ー!乳牛おっぱいめ待てー!」
石川「…乳牛って言い方はやめてもらえるかしら〜」
小川「ホント、プライベートはいい加減ですね彼女。少しは成長したと思ったんですけど」
金井「成長してるよ…胸。成長してるよ胸!」
龍子「…いや、お前じゃないぞ金井。思い詰めるなよいいか思い詰めるなよ!」
マイペース永原に謎の計画。先行きが楽しみになる…のか?
神田「…つづく!」 固有スキル妄想
祐希子 火事場の馬鹿力 カウント2.5以上で返すと体力10%回復
1ターンのみ評価値7777にオーバーフロー
市ヶ谷 嬢王のワガママ 必殺カード出現確率UP
龍子 龍の逆鱗 必殺技、クリティカルをくらうと次の攻撃+10%
理沙子 女王の威厳 相手の攻撃力−10%、自分の必殺技威力+10%
上原 切り開く刃 体力20%以下で3ターンの間、攻撃力+30%
来島 大爆発 前ターンに食らったダメージを必殺技に上乗せして攻撃
菊池 風に乗る女 Lv7以上の飛び技威力+10%
南 戦慄の南十字 Lv8以上の関節技のギブアップ率+20%
吉原 封印限定解除 体力10%以下で、打撃が100%クリティカルになる
斉藤 心眼 全ての技にクリティカルが発生する
越後 鋼鉄の心 フォール・タップ判定を一度だけ跳ね返す
永原 虹の橋 Lv7以上のジャーマンの威力+10%、返されなくなる
富沢 一気倒閃 必殺技でのフォール確率20%UP
金井 泣き虫の底力 体力低下で必殺技威力UP 石川 柔和の天使 投げ・飛び威力+10%、打撃威力−10%、人気値+1
小川 巧妙なる策士 押さえ込み技のフォール率+20%
堀 ホーリーベル 全ての技が返されなくなる
武藤 天才の閃き ランダムで技の威力が+10%
千種 立ち上がる乙女 体力20%以下で三回フォールを返すと必殺カード配布
金森 万物流転 ターン毎に必殺、その他以外のカードが一枚入れ替わる
藤島 無敵のスマイル 体力50%以下で一度だけ相手の必殺をキャンセルする
小縞 微笑みの給仕 必殺技を当てると相手の攻撃力−10%
神田 カウンター 投げ・打撃に対してのみ防御力+5
渡辺 ダンシングA 体力30%以上で投げ・関節・飛びの威力+10% 永原は返し技が全てLV2ジャーマンになるとかでもよかった 女帝誕生
温泉旅行でリフレッシュに成功した永原と愉快な仲間たち
そんな中、レッスルの歴史を揺るがす会見が始まろうとしていた…
記者A「…今、なんと仰いましたか理沙子選手?」
理沙子「ええ、ですからリングの女王の名は返還する、と申し上げました」
記者B「…それは引退ということですか、どうなんですか!」
理沙子「いえ、そういう事とは違います。元々この称号は新女時代のものですし
新女には、お返しするのが遅くなりすぎて申し訳ありません、と
この場を借りて謝罪致します」
記者C「…あの、女王の座を退かれるという事ですが、次の女王にふさわしいというか
これはと思える…ん?」
市ヶ谷「オーホホホホ!よくぞご決断下さいましたわ先輩、ワタクシ感動です!
後の事は不肖この市ヶ谷麗華にお任せを!」
理沙子「あら市ヶ谷選手、久しぶり。でも…私に決める権限は無いのだけれど」
市ヶ谷「いいえ!後を継ぐにしても、仮にあの女二人の、どちらかが女王になったとして!
先輩に比べれば胸も色気も気配りもあまりに不足!ならばこの…
祐希子「…ちょっと市ヶ谷!勝手に話進めんな!」
龍子「…いい度胸だな」 理沙子「あらあら千客万来ね…なら、こうしてはどうかしら
貴女達も含めて、空位になったレッスル女王位争奪グランプリ…
的なものでも開催するというのは」
記者D「おお!それは面白そうだ!」
記者E「女王の誕生日にまさかのビッグな逆プレゼントだな!こいつは驚いた!」
理沙子「…元女王とはいえ、それくらいの提案をする権利はあると思うのだけれど
どうかしら皆さん?」
祐希子「いいじゃないですか、その案乗るわよ先輩!」
市ヶ谷「面倒な…。…まぁ、誰が顔なのかハッキリさせるには、いい頃合ですわね!」
龍子「位なんてどうでもいいが、No.1決定戦なら望む所だ!」
霧子「ハイ、それでは次は会長から提案があるようなので…」
会長「ええまぁその、この度女王を退かれた理沙子選手には、新たにですね
レッスル初代女帝の称号を送りたいと思います!」
記者A「…!?」 記者B「おい…」 記者C「こいつぁ…」
会長「女帝は強さのみならず、知徳・人徳・風格・経験に優れ足る事も求められます
各団体からも快く了承を得られましたので、ここに発表したく思います」
記者D「こっちが、本命か…たまげたな」 会長「女帝となった彼女には、これより日本での王座に対する提案権を有するとともに
レッスル委員会の委員となって頂くこととなります」
記者E「あの、この決定に関してこの場にいる皆さんはどう…」
祐希子「え、いいんじゃない?難しいのはよくわからないし」
市ヶ谷「王を統べる帝座に上がられる…理沙子先輩になら任せてもよろしいのでは」
龍子「業界の調整に一役買ってくれるってんだから、断る理由はないな」
理沙子「ご理解を頂けたようで、有り難う御座います。皆さん」
霧子「では理沙子さん。就任挨拶をお願いいたします」
理沙子「はい。…私は皆さんと共により良いレッスルを創ってゆく事を望みます
そのための努力を惜しまぬ様、これからも活動したいと思っております」
市ヶ谷(…ふふ、これで女王の座が手に入るなら安いもの)
龍子(政治だなんだ、面倒事は先輩に任せておくに限るからなー)
理沙子「…女帝といっても、強い権限を持っているわけではありません
皆さんの理解と協力あってこそ…」
会長(…ふぅ。ワシ、どっと疲れた…)
霧子(お疲れ様です会長。あの事はバラさないでおきますね)
会長(だからワシロリコンじゃ…) 記者E(しかしいやはやこっちが誕生日プレゼントだったかー)
記者F(そうでもないだろ?みんな利用する気マンマンだ。見てみろあっちの二人を)
記者G(うっすら笑ってるなー。あれはもう女王獲った気でいるな)
一方、この会見をTVで見ていた永原達は…
永原「おおー、おかーちゃんがまた一つ偉くなった!」
金井「…違うと思うよちづるちゃん」
富沢「単に責任背負わされただけよ。おじーちゃん連中の考えそうなことねー」
斉藤(…いや、あの人の入れ知恵だろ)
越後(…多分。他団体すら抱き込める交渉力を持つ人は一人しかいない)
ジャニス「いやー、アナタ達のボスは凄いわねー」
神田「…そういえばジャニス、旅行の間はどこに?」
ジャニス「え、ちょっとイイ男がいたので、別のホテルで大人の時間を過ごしてた♪」
神田「…え?」
美沙「なにをやーらしい勘違い想像しているのですこのムッツリスケベ」
神田「…それはお前だろ、余計な事を言うな!」
まさかのウルトラCに出た理沙子(と霧子とその他一党)
そして理沙子の後を継ぐ、次代の女王は誰になるのか!?
つづく 危険な香り
理沙子の後を継ぐ二代目女王の座を巡り、にわかに熱気を帯びる業界
そして恒例のお邪魔虫もその熱気に当てられた様で…
杉山「いやー、スゲェ事になったよな。お前等もやるなー」
神代「で、ここからは誰が候補として出るのかな?」
福田「あぁ…今年も女の香りがいっぱいだ…幸せ…」
越後「出たな年末の魔物め!総員準備、駆除開始!」
金井「…らじゃ!しょーどくっ!!!」
富沢「毒虫は殺虫だー!!!!!」
杉山「ちょおい待て、毒虫はねーだろ毒虫は!スプレーやめろおま、スプレーはだめ!」
神代「ゲホッ…もぉー、照れ屋さんだなぁみんな。恥ずかしがらなくてもいいゲホッ!」
永原「んー、勘違いだと思うよー?」
福田「あぁ…ぼかぁもうエクスタシー…ぶぇっふ!」
美沙「ったくしつこい虫なのです数年ぶりにバ○サン焚いて滅殺なのですよ」
理沙子「はいはいそこまで。どちらも勝手なことはしないように」
杉山「ハーイ言うとおりにしまーす。品行方正で通ってるんで俺」
ジャニス「あら男?ハーイそこのナイスガイ、ナイストゥミーチュー」
杉山「ハイ念願の金髪来たぁぁぁ!うぉああミーとチュー!!!!」
永原「な…どこが品行方正!?」 斉藤「貴様また現れたか…今度こそ滅菌してくれる!煩悩、退散、きゃーくっっっ!!!」
杉山「なんの、うぉらっ!!!」
神田「な、先輩の蹴りを股下でブロックした!?」
杉山「ヘイヘイ、お前の股狙いは予測済みだぜ。相変わらずスケベだなハニー」
斉藤「誰がハニーだ!く…どこまでも私をバカにして!」
神代(おーい、あれは好意の裏返しだよ気付けー)
福田(まーた子供みたいなやりとりしてんなー)
理沙子「はいジャニス、あなたもそこまで。それで話とは何かしらお三方?」
杉山「やーそれが、理沙子さんの一件で偉いさん方が触発されちゃったらしくて
俺らの方で一足先にNo.1決めようやトーナメント開くとか言い出してですねー」
福田「イイ迷惑だよねホントー。年末に面倒臭いったらもうね」
神代「まぁ僕が本気を出せば優勝間違いなしなんだけどねフフフ」
越後「…で?それと私達と何の関係があると?」
杉山「鈍いなぁおかっぱ。俺らの試合を観に来てくれと、こう言いたいのさ俺らは」
越後「おかっぱと呼ぶな!あと御前もやめろ!」
富沢(いやいや越後さん、二つ目は言ってないない)
神代「僕らの実力を見れば考えも変わるよねぇ永原ちゃん!」 永原「えー?多分何も変わらないと思うよ?でもまぁ来いというなら暇があればあるいは」
神代「よっし!約束ゲッツ!」
美沙(…明らかに遠回しなお断りなのです気付け鈍感野郎なのです)
理沙子「でも貴方達、自信満々だけれどそううまくいくかしら?
確かかなりの新人が出てきたって聞いたけど」
杉山「んぐ…!?」 神代「…む」 福田「だぁー!その話は!」
金井(あれ?なんか三人の目の色が変わったよ?)
越後(どうやら相当警戒しているらしいな。男子にも相当の使い手がいるらしい)
杉山「…べっつにぃ!勢い頼みの永村とか、ホーント気にもしてまーせんしぃ!」
神代「ぼぼぼくがパワー馬鹿の鈴鳴になんかままま負けるわけないですよはははー」
福田「あんなツラだけ人気の宮木なんぞに負ける僕ではありまてん!」
ジャニス「ヘイヘイ、どしたのナイスガイズ??さっきから顔が青いわよ?」
斉藤「おまけに焦りまくってるな。ろれつが回ってない」
理沙子「ではご招待の申し出、私達一同喜んで受けさせて頂きます
当日、良い試合を期待させてもらいますね♪」
男共「は、はーい…」
最後はやや自信を無くしつつ、男三人は帰っていった… そして、数日が過ぎたある日のこと…
越後「あ、社長。例の試合のチケットが届きました」
理沙子「ご苦労様。あら…この荷物は?お歳暮にはまだ早いわよね?」
富沢「私宛かな…げ!?南さんからだこれ!」
永原「えぇー!南さんからレイちゃんに!?」
金井「これ、ビックリ箱とか爆発物とかじゃないよね、ね?」
越後「…お前等南さんを何だと思っているんだ。多分あれだろ、女王の一件だ」
美沙「さっそく賄賂が届いたのですよ告発してライバルを一人減らすのです」
斉藤「お前達、南を約束破りの常習犯達と一緒にするんじゃない!」
富沢「やだー開けたくない!開けたら死ぬー、殺されるー!」
理沙子「ある訳無いでしょそんな事。いい?開けるわよ…。あら?これって…」
神田「赤のセーラー服?これは…」
富沢「あー、これ旧作仕様のコス!しかも素材が新しくなってる!」
美沙「本家がリニューアルしたこのご時世に、随分強気なプレゼントなのです」
理沙子「あら、手紙も同封されているわね。はい富沢、貴女が開けなさい」
富沢「うう…。これ、カミソリとか仕込んでないわよね…」
永原「まさか、レイちゃんじゃないんだから」 富沢「手紙に仕掛けは無し…。えっと、なになに?」
南「お久しぶりです富沢さん。世間の風当たりや懐、季節と益々寒くなっている昨今
如何お過ごしでしょうか。このプレゼント、お気に召して頂けたのなら…」
金井「こ、こわい…」
斉藤「これは、どうしても文章の裏を読んでしまうな…」
富沢「でもおかしい!こんなに他人に配慮をする南さんなんて、南さんじゃない!」
永原「そうだよ、これじゃ南さんがただの綺麗で器量良しなおかっぱお姉さんになっちゃうよ!」
越後「永原、後で本人に言っておくからな今の言葉」
永原「え、いやうそ今の冗談ですよぉ〜、やだなぁもぉ〜越後さん」
富沢「でもよかったー。こんなに完成度の高いコスは久しぶりに出会うわね!」
美沙「あの…手紙の最後をよく読んでみるのです先輩」
富沢「え…」
南「…ではこれからも変わらぬお付き合いを、よろしくお願いいたします。では最後に…
わ か っ て る わ ね ?
金井「なーんだ」 永原「よかったー」 富沢「いつもの南さんだー」
斉藤「…やっぱり南は南だったか」
ジャニス「なかなか個性的な女性ねー。是非対戦したくなってきたわ」 阪口「あの、話が済んだのならほれ、みんな練習に戻るのじゃ。練習練習!
最近ワシ出番少ないから…ね?」
理沙子「えぇそれもそうですね、コーチ。さぁみんな練習再開よ!
女王に立候補したいのなら、まず実力がないと話にならないわ」
永原「はーい」
金井「おっけーです!」
富沢「承知しましたー♪」
斉藤「…神田、頼めるか」
神田「望むところです、先輩!」
美沙(ふっふっふ…美沙が心理戦と肉弾戦の双方を極めて、魔女王になる日も近いのですよ)
ジャニス「あら越後、アナタは気合いを入れないの?」
越後「…私の気合いはどんな時も常に満タンだ、問題ない!」
南の女王への執着を確認しつつも、年末に向け気合いを入れ直す一同
にしても男共のむさ苦しい祭典は、果たしてレッスル的に需要があるのか否か…
つづく? 事実上の予選開始
年末に男子の試合を観戦することになった三バカと愉快な仲間たち
その前に一波乱ありそうな予感…
小鳥遊「オラ、チンタラすんなオマエ等!とっとと席座れー」
理沙子「…では皆さん、これからレッスルに参加するための心得を再確認するための
講習会を始めたいと思います」
鏡「いつもの如く、サボった方はあとでお仕置きタイムですので」
永原「もー、毎度毎度メンド臭いよねー」
金井「またお説教だよ多分」
富沢「ほら、オバサンって自分より年若い女性をイビるのが生き甲斐だから…」
祐希子「はー、何であたし達まで…おまけにオバサンと隣り合わせ…」
市ヶ谷「いかに先輩達の命令とはいえ…解しかねますわ!」
龍子「…いつもお前等二人と一緒にされるこっちの身にもなれ」
吉原「ハーイそこのダブル三バカうるさいわよー。いつまで学生のノリでいるのバカなのー?」
六角「今ババァっつった祐希子に富沢、前に出てこーい。お姉さんはいたく傷ついたので
今すぐお前等をあの世に送ってやる事に決めましたー」
富沢「げ!」 祐希子「え!?あたしは違…ていうかババァまでは言ってな…」
理沙子「…いいからいらっしゃい」 六角「お前等もいずれなるからなー、なるんだからなババァにー」
吉原「自分で言う分にはいいけど、人から言われると結構堪えるんだからね〜」
小鳥遊「そろそろ、下の面倒くらい見られるようになってほしいモンだが…この調子じゃな」
鏡「レギュラーを張りながら相変わらずおバカな振る舞いを繰り返す
そんな犬畜生にも劣る、レスラーのクズたる貴女達には無慈悲な罰あるのみ」
富沢「ウソですジョークですほんの軽ぐ…ぐぇっ!?」
祐希子「いやあの先輩これは誤解!そうご…ふんんぐっっ!」
越後「…またお約束か」 神田「しかし毎度の如くですね」
南「うかつなのよ。いい加減少しは周りに気を配れないのかしら」
斉藤「イイ年をして全く、恥ずかしい事だな…」
理沙子「はい斉藤、年長者配慮に欠ける発言で減点1。もっと気を付けなさい」
斉藤「…!しまった、私としたことが…」
美沙「うかつなのですよ先輩。美沙のように常日頃から猫を被っていれば
万事抜かり無しなのです」
越後「…どこがだ?」
吉原「ではみんな、刑が執行されたところで次に行きたいと思いま〜す」
相羽(ボク達…) 杉浦(…台詞も無しですか) ノエル(ふわふわ…) 理沙子「…とまぁこの様に新人をゴリ押しし、既存キャラを新人の当て馬に使うといった
こうした行為はレッスルのみならず、あらゆるタイトルで…」
永原「…ふわぁ」
鏡「会社とスタッフ総入れ替えの結果、続編が似ても似つかないモノと成り果て
衰退の一途を辿り、歴史の闇に埋もれていったという教訓を今私達は再び…」
金井「zzzz…」
六角「でーあるからして…えーと、なんだっけ?あーそうだこれこれ!これからは
ラジオやオーディオコメンタリーでおバカや無知を晒したりする事の無いよう…」
富沢「…ちょ、ぐはっ!先輩それ反則!ストップ、ゴングゴング!」
祐希子「だ、台本通り喋ってるだけだし!」
市ヶ谷「いいではありませんの先輩。リング外でのリップサービスもプロには必要ですわ」
龍子「いつもテキトーこいてる癖に何言ってんだお前は。リップサービスが聞いて呆れる」
市ヶ谷「…さっきからこのクソ女!黙っていればつけあがりやがって、もう許しません!」
龍子「…やんのか?場外戦だろうと、やるってんならいつでもやるぞアタシは!」
理沙子「やめなさい貴女達、クソだのやるだの下品が過ぎます。減点3」
南(フフ…流れが来てる) 吉原「では最後に、巷で世間を恐怖に陥れる危険ドラッグだのヤクザ屋さんだの
結婚詐欺だの炎上商法だの○○○だの○○だのと世の中には危険が色々ありますが
こういったモノには本当に、くれぐれも近づかないように。いいですね?」
一同「は〜い」
小鳥遊「オラ声が小さいもう一度ぉ!ハイッすぅ!」
祐希子(え、なにハイッすぅって…、なにこれイイの、言っていいのこれ?)
来島(オレに聞くなよ…って出番こんだけ?)
石川(龍子〜、ここは女を見せる所よ〜)
龍子(いや待てもう少し反応を見て…)
永原「わっかりましたぁ!ハイッすぅ!」
小鳥遊「お、イイ返事だ。その臨機応変さと敏捷性は見上げたもんだな加点10!」
斉藤「しまった!応えるのが正解か!くっ…得意分野だったのに!」
越後(良かった…ツッコんでたら間違いなく減点だった)
南(フフフフフ、最後も無事に乗り切った!勝ったわ、この勝負!…富沢ナイスアシスト!)
富沢(南さんしてやったりね…は〜、楽じゃないなヨゴレって) 理沙子「…以上で講習会を終わります。ではここから女王一時審査の採点発表に
移りたいと思います。準備はよろしいですか?」
祐希子「え、ウソ!いつテストしてたの!?」
市ヶ谷(…相変わらずノーテンキですわね)
龍子(どう見ても講習会と言う名の審査だったろうが)
吉原「ベスト8に残ったレスラーのみが決定トーナメントに出場できます
では、発表します」
1 南利美 94点
2 サンダー龍子 90点
3 ビューティ市ヶ谷 87点
4 結城千種 83点
5 永原ちづる 81点
6 マイティ祐希子 77点
7 寿零 75点
8 草薙みこと 74点
9 斉藤彰子 72点
10 ボンバー来島 69点
鏡「上位8名は来年の決定トーナメントで王座、並びにレッスルの顔を競っていただきます」
小鳥遊「9位と10位は欠員が出た場合の補欠だ。まだチャンスはあるぞ」
永原「よしっ!5位に入った〜!」 斉藤「まだ、まだ望みはある…」
南(やった、1位通過!…見てなさい原作者、この私こそレッスルの顔だと
今度こそ証明してみせるわ!) 金井「最後の10点が効いたねちづるちゃん」
越後「く…まぁ現役チャンピオンは加点対象だからな、しかたない」
龍子「よかったな祐希子、しばかれて−20の割にギリギリセーフだったな」
祐希子「あくまで本番はこれから!見てなさいよ!」
神田「問題は…ここからですね」
美沙「確実に上位8人はこれからターゲットにされるのです永原先輩も大変なのですよ」
理沙子「…なお、大会当日までは、選ばれた10人は互いに試合をする事を一切禁じます
不正を防止する為の措置とご理解下さい」
吉原「では10人は前に並んで…はいみんな拍手!」
六角「健闘を期待するよ、さぁお前さん達は互いに握手握手!」
祐希子(レッスルの顔はあたし!譲らない!)
市ヶ谷(ふん、先輩方が一人も居ない今、誰がワタクシを止められると!)
龍子(悪いが、全員敵じゃない!)
永原(よーし、投げて投げて投げまくる!)
南(もうすぐ、もうすぐ私の天下が…)
千種(覚悟はできた!私は…!)
零(お姉様…頑張る、よ)
草薙(今までの修行の成果…お見せします)
六角「お前等ー、せめて殺気を隠す努力をしろー」 こうしたドタバタ劇の中、無事に一次審査を突破した永原
しかし試練は始まったばかり…
永原「でもさ、一次審査の次はもうトーナメント?」
越後「永原、もう始まっているんだ第二次審査は」
永原「え?え?どーゆー事?」
神田「当日までに怪我をすることなく試合をし、妨害工作もはねのけられるか…ですか」
ジャニス「選ばれなかった人は当然仕掛けてくるだろうしねー」
理沙子「女王になるには、強さだけでも優雅さだけでなく、駆け引きの巧さも求められるの
器量と呼び変えてもいいわね」
永原「器量かー、確かにあたしには不足してるかも」
富沢「かも、じゃなく不足してるのよ。あるのはかろうじて強さくらいじゃない?」
永原「ひどいよレイちゃん!そういうの、人から言われると結構凹むんだから!」
美沙「特にその胸は少し凹んだ方がいいのですよ世の女性のために」
永原「…ていっっっ!!!」
斉藤「…速かったな今のジャーマン。おい天神、生きてるか?」
阪口「電光石火じゃったのぉ」
金井「とにかく!せいいっぱいサポートするから、ちづるちゃんがんばれー」
永原「ありがとー美加ちゃん!ではトレーニング開始!」
美沙「つづく…のです」 ちょっぴりファンタジー?
毎年クリスマスに出番がある暇な三バカと作者。しかし今回は今一つ盛り上がりに欠け…
永原「…は〜」 金井「…ふぅ」 富沢「…あ〜あ」
神田「…あの、先輩方どうしました?浮かない顔をしてますが」
斉藤「今日という日に、ヒマを持て余してる現状に思うところがあるんだろ」
永原「おかーちゃんはともかく、越後さんと天神まで女子会パスとか…」
富沢「納得いかないわよね〜」
金井「は〜あ、世の格差をひしひしと感じるね〜」
永原「そうだ!龍子さん呼ぼう!」
富沢「無理無理。今龍子の拳2の制作が決まって忙しいらしいし」
金井「吉原さんも合コンに呼んでもらったの〜って言ってたし…」
神田「…やめましょう先輩。これ以上は気持ちが沈んで押し潰されそうです」
斉藤「お前達…モテるだのモテないだのいちいち気にし過ぎだ。さぁ女子会始めるぞ」
金井「…空から幸せが降ってこないかな〜、こないかな〜」
永原(…あ、ついに美加ちゃんが壊れ始めた)
富沢「美加、我慢して!ここで壊れたらあたし達、この先イタい女として
ただただいたたまれない存在になるだけよ!」
斉藤(…重篤だな、これは) 金井「こうなったら、メルヘンヒロイックファンタジー風に精一杯念じてみる!
…もうケーキも、雪景色も、安いワインも、虚しい恋バナもいらない!
あたし達のなけなしの小さな願望を叶えて…お願いユニコーン!」
富沢「…だからそういうのはイタいだけ…あれ?なんか聞こえ…」
ゴーン… ゴーン…
永原「あれ?まさか本当に来た?来たのユニコーン!?」
斉藤「…冗談だろ?まさかそんなマンガやゲームみたいなことが」
神田「いえ先輩、レッスルはゲームで私達はその登場キャラクターですが」
UC「なんだよお前等ーこのクソ寒い時に呼ぶなよ、今日呼ぶならむしろサンタだろ
何で俺なの?空気読めマジでー」
金井「来た!ホントに来たー!ユニコーンさん登場だよ!」
富沢(…でも、なんか態度悪いわよね)
永原(そもそもユニコーンって、願いとか叶えてくれたっけ?)
UC「態度が悪いのはお前だっつーの、そこのコスプレ女
俺は気高き乙女の言うことしか聞かないし背中に乗せないの!
何気にパワーが高めのレア幻獣だから!もっと珍しがれこのヤロー」
永原「うわ、心を読まれてる!?神通力かなにか?」 神田「…随分よくできた着ぐるみですね」
斉藤「しかしキャラ設定は少々雑だな」
UC「そりゃこっちの台詞!ピンクツインテールに呼ばれたから
こりゃ主従フラグ立ったかなーと思って、喜び勇んで来てみりゃこれだ!
乙女なんかどこにもいやしねーし!雑とかってレベルじゃねーぞ!」
永原「ちょっと、それはあまりに酷い言いぐさなんじゃない!?」
富沢「そうよ、女は心はいつも乙女なの!少なくとも、アンタみたいな角生やした馬と
ヘンテコセンスな素人作者に乙女云々を語ってほしくないわ!」
神田(異界から現れた馬と普通に会話している時点で、先輩達も十分変だと…)
斉藤(突っ込むな神田。ファンタジーネタでは私達の出番はない)
金井「それで、願いを叶えてくれるの?くれないの?(モグモグ)」
UC「ちょおいお前、ケーキいらないんじゃなかったか?なに食ってんだよ
つーかくれよ。帰っていきなり呼び出されて飯もろくに食ってねーの俺」
富沢「いちいち細かい幻獣ねー、はいこれあげる」
UC「おいおいおい、それ手付かずのチョコケーキじゃん。どう見ても売れ残りだろ
俺様に売れ残り食わす気か、そっちのショート寄越せコラ」 永原「だめだよ、ショートは高いんだから」
UC「ダメとかねーから、いいから寄越せコラ。女は乙女だろ?乙女なんだろ?
ならショートくらい御馳走してくれるよな?」
金井「ん…じゃあコレあげる、ハイ」
UC「あ…おめ、これ、食いかけじゃねーか、普通するか!?乙女ならまずやらねーぞ!
んったく参ったなー。まぁいい、供え物として貰っとこ」
富沢「白くて立派な角と裏腹に、いちいち細かくてセコい幻獣ね〜」
斉藤「…で、いつ願いを叶えてくれるんだ?」
UC「(モグモグ)いやだから、乙女限定で持っている力を貸したり
魔力使ったりは出来るけど…俺神龍じゃねーし、願いとか叶えねーから」
神田(さっきの口ぶりからするに、そもそも適合者がいないんじゃ…)
永原「そこをなんとかクリスマス特価で!そこのカッコいいユニコーンさん!」
富沢「何ならワインもあげるからホラ、イケメンなユニコーンさん!」
金井「だからお願いユニコーンさん!このバカ作者の戯れ言に付き合って!」
UC「あ、そう?そうか、そこまで頭下げて懇願されたんじゃな〜、今時の女も
まだ捨てたモンじゃないな。んじゃ、お前等三人で一人分力貸すな」 斉藤(面倒臭い幻獣だな…つい会話してしまった)
神田(もう早く用件済ませて帰ってもらいましょう)
UC「それじゃいくよー、ちちんぷいぷいよっこいさ〜のこ〜らさっと!
…ハイコレでお前等三人の次回作での扱いがチョビッとだけ上がりました!」
金井「え!?」 富沢「ちょっと!」 永原「なにそれ〜!」
神田「…実質無駄なやりとりでしたね」
斉藤「新作どころか、タイトル存亡の危機絶賛継続中だからな」
UC「願いは叶えた、ではさらばだ三バカよ。そなた達の前途に光あれ!」
斉藤(…願いは叶えないんじゃなかったのか?)
神田(最後まで無茶苦茶な設定の着ぐるみでしたね)
永原「う〜、こうなったら新作が出るように女王の座目指して頑張らないと!」
富沢「ま、タダで占いしてもらったと思えば気も楽よね」
金井「ありがとユニコーンさ〜ん」
彼女達が見た物は、ほろ酔い気分が生み出した幻影だったのか?
それとも聖夜=ペガサスにすべきだったと書いてから後悔した
悪酔いしたバカ作者の電波が具現化したのか?真相は誰にもわからぬまま…
つづく どこまで許されるのだろうか
クリスマスに妙な体験をした三バカと愉快な仲間達
そして男達の年末の闘いを見物にきた一行だが…
永原「…ん〜、なんだかね」
富沢「約束思い出して試合観に来たら、一回戦負けとかどんだけ?」
小野寺「…ふん」 神代「…面目ない」 吉村「…正直、すまんかった!」
杉山「くっそー、永村のアホに不覚を取るとは…」
斉藤「ふ、油断などしているからだ」
理沙子「残ったのは福田君と三竹君だけかしら。頑張ってほしいわね」
美沙「全く揃いも揃って大した口だけ番長ぶりなのです」
福田「いやー全く。おまえら試合前に女遊びにかまけてるからこうなるのさ」
三竹「精進が足りぬのである」
杉山「うっせ!色っぺーおねえちゃんが俺達を呼んでたんだよ!」
神代「全く彼女達にはしてやられたよハッハッハッハ」
金井「負けても妙に明るいね〜」
神田「とすると、後の二人は…永村と宮木?」
ジャニス「見たところ、なかなか切れるファイトをする男達ね。期待するわ」 越後「さて…あと10分で準決か。ん…?」
鈴鳴「あーちくしょテメーふざくんなマジ潰すぞ福田出てこいやコラァ!」
福田「なんだお前、もう試合も格付けも済んだろ終わったろ!」
鈴鳴「ザッケんなこら丸め込みで勝ちとか認めねーし、俺負けてねーし!」
福田「いや、3カウント取られたら負けだろ。何言ってんだお前ルールわかってんのか?」
鈴鳴「どうすんだカノジョになんて言い訳すんだ俺…もう泣きたいよ俺…」
杉山「あーあーあーあー、突然キレてお礼参りしに来たと思ったら、ガン泣きし始めたぞオイ」
小野寺「どうすんだこれ?なんかもう俺ら悪者みたいなってんぞ?」
神代「いやはや、見苦しいね。負けは潔く認めようぜ鈴鳴」
鈴鳴「いやだぁ〜、俺はもう絶対に勝、ウ、んブぁアぁぁっ〜んヒぃ〜」
理沙子「あらあら困ったわねぇ、お医者様呼んでこなきゃ。斉藤?」
斉藤「はい、直ちに」
永原「なんかスゴイモン見た…」 金井「鬼気迫る八つ当たりだったね」
三竹「陣中見舞いにお越しいただきながら、まっこと申し訳ない!
では我輩は試合がある故、これにて失礼!」
福田「んったく人騒がせだったな〜」
富沢「さあ、あたし達も客席にゴー!」 アナ「さあいよいよ漢一番トーナメント、準決勝の一回戦!
コング三竹と永村雄一の一戦であります!」
永原「う〜ん、どっちが勝つかな〜」 金井「どうだろうねー」
理沙子「…永村君の方が若干有利かしらね。三竹君は二戦とも激戦だったし」
越後「トーナメントは組み合わせも重要になりますからね」
アナ「…10分経過、一進一退の攻防が続きます!三竹さらに袈裟切りチョップ!
コーナーに振るも、永村キックで反撃!…ここまでどうですか沖田さん!」
沖田「いやー実にハイレベルですね。互いに相手の動きを読んでいるので
なかなか大技が決まりません。どちらが先に一撃を打ち込むか見物です」
永村「この、しつこいんだよ!」 三竹「んぐうっ…!負けて、なるものか!」
アナ「永村、ジャンピングニー!三竹の顎に入ったぁ!しかし三竹離さない!
永村を抱えたまま股掬い式のパワーボム!…ああっと永村、下から足を絡める!」
富沢「三角絞め!がっちり入ったわねこれは!」
美沙「う〜ん、あの体勢から抜け出すのは至難の業なのです」
理沙子「巧い切り返しね。みんなもああいうのは参考にしないと駄目よ」
三竹「んぐぐ…ぐぬぅ…!」 アナ「三竹なんとかロープブレイク、しかし立てない!さらに永村ランニングニー!」
永村「おっしゃ決める、はあぁぁっ!」
アナ「間髪入れずに永村コーナーから飛んだ!必殺のシューティングスタープレス!
カウントが入る!」
レフリー「1・2・3…カウント3!」
アナ「決まりました!11分43秒、シューティングスタープレスで永村勝利です!」
永原「あー!…惜しかったなー」 斉藤「途中まではいいペースだったが…」
理沙子「力では勝っていても、一瞬の判断と組立の巧さで上を行かれたわね」
アナ「続いて準決勝二回戦!福田純とファイティング宮木の一戦です!」
福田「よーし、んじゃ行くか!」 宮木「…俺が勝つ」
杉山「ま〜けろふくだ〜まけちまえ〜、り〜あ〜じゅうは〜ゆるさんぞ〜」
神代「おまえだけ幸せにはさせないぞ〜させないからな〜」
小野寺「…最低だなお前等」
永原「満座の中で人の不幸を願う男の人って…」
神田「こう言ってはなんですが、幻滅しますね」
宮木「つあぁっ!」 福田「んがっ、このっ!」
アナ「試合が始まって5分…しかし両者キックと掌打の応酬!組み合う気配がありません!」
永原「…あれ?これ…」 沖田「ん〜これはあれですね、しょっぱいですね。心なしか、なんだか空気まで
徐々に塩気を帯びてきましたかねぇ」
客A「おいテメーらつまんねーぞー!いつまでペチペチやってんだコラー!」
客B「○−1見に来たんじゃねぇぞこのヤロー!ちゃんと投げろ、飛べ、魅せろー!」
アナ「あっと場内騒然として参りました!皆様お席にお座り下さい、危険です!」
福田「うるへー!黙ってりゃこのヤロー!こっちだって一所懸命やってんだ!
トーシロはだぁって観てろタコ!」
宮木「頼む!みんな思うところはあるだろうが、この試合だけはやらせてくれ!」
杉山「あのバカ…売り言葉に買い言葉とか…」
神代「短気だね全く。分別ある大人の、ましてプロの台詞とは思えないよ」
越後「…今のお前が言うな」
永原「越後さん、なんだかそれどころじゃなくなってきた…」
客C「しょっぱいっつってんだよ!お前塩分過多だろ関節錆びてんだろ!」
福田「はぁ!?錆びてねーよ、むしろぬるぬる動くよ!」
客D「ぬるぬるだぁ!?おいこいつオイル塗ってるぞ!」
客E「この塩気の中でぬるぬる動くとは怪しい!チェックしろレフリー!」
レフリー「あ、はい、わかりました…」 福田「だーから塗ってないって、無実だって!…ちょどこ触ってんだレフリー!」
宮木「…ならその肌のテカリはなんだ」
福田「いやあの多汗症だから…違うんだって!信じて!」
レフリー「…ゴング!福田純選手、しょっぱい試合とオイル気味の汗により
合わせ技一本で反則負け!」
福田「ちょっと待って、なにその柔道っぽいルール!ふざけんな!」
宮木「見苦しい…我々はプロだ、汗とオイルの違いくらいわかる!」
福田「これは作者の陰謀だ!金だ、裏で金が動いているんだー!」
アナ「なんという事でしょう!日本マット史に残る大事件、ここに発生であります!」
沖田「いや、全く前代未聞ですね。彼は後で僕がかわいがっておきますので」
アナ「いえ、それも出来れば無しの方向で…」
理沙子「大変なことになったわねぇ」
斉藤「やはり一番を巡る闘いでは、不正が蔓延る運命なのでしょうか…」
永原「ちゃんと決勝戦やるのかな…」
富沢「…やらなかったらかえって暴動起こると思うわよ」
越後「年末の魔物がまだここにもいたとはな…侮っていた」
三バカの行くところ、そこには常にアクシデントが吹き荒れる…
そして決勝を残したまま
斉藤「つづく」 あけおめって略し方はなんかアレに聞こえるので使うのをためらう派
大晦日にやらかし試合を観る羽目になった三バカと愉快な仲間達
一方そのころ別サイドでは…
上原「…少しは私達の参考になるかと思ったが」
菊池「まさかの油試合でしたね。正直がっかりしました」
武藤「…向こうに彼女達が居るけど、いいんですか?挨拶に行かなくて」
上原「…今の私達は形の上では敵同士、リング外とはいえ馴れ合いたくない。それに…」
武藤「……わかっています。女王の座は必ず私が!」
アナ「えー、ドタバタしてしまいましたがいよいよ漢一番トーナメント決勝戦!
永村雄一とファイティング宮木の一戦であります!」
永原「あ、ついに始まるみたいですよ(モグモグ)」
富沢「今度こそ真面目にやってほしいわねー(ズズズ)」
金井「どっちもがんばれー(バクッ)」
越後「…お前等、寿司に雑煮にハンバーガーとかドンだけ食う気だ!
正月だからこそ、体重管理はしっかりしろとアレほど…!」
斉藤「経費で落ちると思って…全くイイ気なものだ」
神田「…見ているだけで吐き気が」
美沙「占いでは出無精のちデブ症コースでさようならと出ているのです」 ジャニス「ほらみんな、そろそろ試合が始まるわよ」
理沙子(…今後の参考になるといいのだけれど)
宮木「…勝つ。俺は絶対に!」 永村「宿命の刻は来た!ってヤツだ!」
アナ「さあ両者互いに組み合う!おっと宮木力比べから一転、素早くバックを取る!」
永村「うおっ!(クソ、さすがに一日四試合はキツい、体が重いぜ…!)」
宮木(…こっちも向こうもそう余力は多くない。ならば一気に!)
永原「おお!一気に決めるつもりだ!いけーっ!」
金井「そこだやれーっ!やっちゃえーっ!」
アナ「あっと永村かろうじてこらえる!バックドロップにはいかせない!
エルボーで反撃!そのまま一気にコーナーに振って叩きつける!」
富沢「ああもうなにやってんの宮木、焦りすぎ!」
越後「お前等、もう少し静かに観戦出来ないのか…」
斉藤「まぁ、プロの性としてつい口を出したくなるのはわかるが…」
神田「観戦にもつい熱が入るのは、同業者としては仕方無いかと」
理沙子(今の返しから、コーナーへの振り、そしてエルボーアタックで追撃…
速い上に無駄がなく的確ね。さすが、私達とは段違いのクオリティだわ) アナ「永村、コーナーに宮木を張り付け!胸板へのキックラッシュで一気に畳み掛ける!」
宮木「なんのっ!」 永村「くおっ…!」
アナ「宮木一瞬の隙を突き、足を取って間髪入れずドラゴンスクリュー!
さらにジャンピングのエルボードロップからフォール!しかし…カウント2!」
永村(くそ、このまま削り合いじゃ埒があかねぇ…ならば!)
永原(あ、空気変わった…?)
理沙子(10分経過、消耗しきる前に仕掛けるならここね…)
アナ「おおおぉっ!?永村いったぁ〜!一気にスイッチが入ったかぁ!?
宮木にトラースキックで反撃!さらに頭を捕まえ膝、そしてネックブリーカーに繋ぐ!」
斉藤「…容赦無い攻めだな。スピードもパワーも私達より二段は上だ」
越後「悔しいが…やはり私達とは迫力が違う」
神田「フェイントの応酬からペースチェンジしてピンポイントの攻め…勉強になります」
宮木「…ふんっ!」 永村「ぐおっ!」
アナ「しかし宮木、まだ力尽きません!永村のスライディングニーをかわして
逆にニードロップで反撃!」
永村(くそ、しまった…パターンを見切られた!?)
宮木(…調子に乗って手の内を見せすぎたな、永村!) 杉山「あーまた詰めをしくったな永村、あいついつもあれだからな」
吉村「毎試合同じテンポで闘いすぎだろっつーの」
小野寺「勢い任せで安易にパターンに頼るからだ」
神代「…負けた僕らが言っても説得力無いけどね」
永村「まだだ、うらぁぁぁっ!!!」
アナ「永村強引にフライングニール!しかし肩口に当たったか、決まりきらない!」
沖田「うーん、パターンが崩れて焦ってるのが見え見えになってきたね」
美沙「消耗しきったところに、決定打に欠ける攻撃ではジリ貧なのです」
越後「それに比べて、宮木はまだパンチ力を残しているか…」
アナ「宮木DDT…あっとしかしまだ離さない、一回転してさらに
垂直落下式のブレーンバスター!しかしフォールに行かない!」
宮木(俺が…俺こそが、チャンピオンだ!)
アナ「宮木、永村の喉元に膝を当ててのデスバレーボム!新技Xドリーム炸裂!」
レフリー「1・2・3、カウント3!勝者、宮木!」
アナ「宮木勝利!漢一番トーナメント優勝は、ファイティング宮木に決定!」
永原「さすがトップレベル!いい試合だった〜(モグモグ)」 越後「…まだ食べてるのか永原」
斉藤「ほらとっとと片付けろ。優勝セレモニーが始まるぞ」
美沙「帰り客で混む前にとっとと退散するのですよ有名人はつらいのです」
上原「…さて、私たちも引き揚げるか。武藤、菊池、試合に向けて準備を怠るなよ」
武藤「…はい」 菊池「了解です!」
斉藤「…急ぎましょう。電車に間に合わなくなります」
理沙子「ええ。…ちづる、そろそろ試合でも刺客が差し向けられる頃よ。用心しなさい」
永原「え〜、心配しすぎですよ理沙子さん」
神田「…あの永原先輩、楽天的過ぎるのもどうかと」
ジャニス「それはそうとボス、ベルト返上するってホント?」
理沙子「ええ、今の名誉職の肩書きじゃ試合も組みにくいし、それにIWWFの要望にも
多少は応えてみせないといけないし。我慢のしどころね」
斉藤「ベルトを持つ私達もさらに責任重大だな。心せねば」
金井「そうですねー」
永原「肝に銘じておきまーす」
美沙「…確かに、今一反応が軽いのが気にかかるのです」
越後「…だろ?ようやく私の苦労がわかったか」 富沢「でも、やっぱり観に来た甲斐はありましたね!いいイメージがなんとなく
浮かんできたようなそんな気がします」
理沙子「そうね。ちづる、多分あなたはもう一回武藤と闘うことになる…かもしれないわ」
金井「え?でも、武藤ちゃんはトーナメントには…」
越後「…お前達、寝てて聞いてないな。出場枠の8人はあの時点での順位で、確定じゃない
トーナメントまでに挑戦ランキング10〜20位の選手と一回は闘い、負けたら…
その都度ランクが入れ替わる」
永原「そ、そんなぁ〜!」
ジャニス「女王は勝ち続けなきゃいけないのだから、これくらいは当然でしょ?」
永原「う〜…そう、なのかな」
理沙子「…で、ちづる。これから私が考案したいくつかの技をあなたに教えるわ」
永原「え!本当ですか!?やったー!」
理沙子「とは言っても教えるのは得意じゃないから…しのぶ、斉藤、手伝ってもらえる?」
越後「…え、はい!」 斉藤「いや、しかし私は…」
理沙子「ルールに違反はしてない訳だし、損はないと思うけど?」
斉藤「…はい、では喜んで!」
年末年始に更なる強化に勤しむ永原と愉快な仲間達、果たしてどうなる?
つづく 龍、沼より出づ
勝ち残るため、女王の座に座るために理沙子に指導を受ける永原
しかしそのやり方はあまりにも…
永原「痛い痛い痛い!もうやだー!」
阪口「ええいまだまだ!まだいける!」
理沙子「痛いのは当たり前でしょう!キツくても耐えなさい、耐えるのよ!」
斉藤「…永原!私もこの痛みに…くうぅっ…!」
金井「うう…一体何が行われてるの…?」
富沢「…ダメよ美加、覗かないでって張り紙がしてあるでしょ!」
美沙「恐ろしいのです恐ろしすぎるのです…!」
ジャニス「ものすごい特訓ね。ん、ちょっと越後!」
越後「ななななんて破廉恥なことを…!止めて下さいコーチ、理沙子さん!」
阪口「んむ?こら越後、勝手に入るな。特訓の邪魔じゃ」
永原「痛ーい!もう無理、折れるー!」
理沙子「この程度の関節技を返せないようでは女王になれないわよ、返しなさい!」
斉藤「くうぅっ!体が裂けそうだ…しかし、私は返してみせる…!」
越後「え…あれ?」
美沙「まーた一人で勘違いして、頭の中がピンク色に染まっていやがるのです
ホントにいい加減にするのです先輩」
金井「ホント越後さんはさ〜」
富沢「欲求不満なんじゃないの〜?」 越後「ち、違う!私は決してそんな…」
阪口「全く…何をしとるんじゃ越後。まだこの二人には教える事が山ほどある」
理沙子「困ったものね、あなたの早とちりにも」
越後「だってあんな叫び声聞いたら誰だって…」
ジャニス「…越後。確か前回に特訓だって、前もって言ってたわよね?」
神田「…正直、嬌声と聞き間違う方がおかしいかと」
越後「ぐ、ぐぐぐ…」
美沙「当分はこのネタでからかえるのです覚悟するのです先輩♪」
永原が猛特訓を始める中、一足先に前哨戦が終わろうとしていた…
桜井「…ぐはっ!はあっ、はぁっ…!」
龍子「大したモンだ、アタシの顔を蹴っとばしてくれた奴は久しぶりだよ
正直ナメてた、ゴメン。今のうちに謝っとく」
桜井「まだ勝負は…!」
龍子「いや、もう付く…ふんっ!」
桜井「ぐっ…!?」
アナ「試合終了!…余りに一方的、試合時間わずか8分32秒!
デンジャラスドライバー・お龍、DDOでサンダー龍子完勝であります!」
龍子「…まるで手ごたえがなかったね」 石川「あんなにキレた龍子は久しぶりに見るわね〜」
龍子「はぁ?いやキレてないって石川、アタシがキレるとか!」
小川(いえ…あの容赦無い攻めは間違いなくキレてました、龍子さん)
真田(グーで顔面殴ってたッス、危なすぎるッス!)
藤原(相手も私たちと同等かそれ以上だった、なのに…)
柳生(お館様、恐るべし…)
龍子「ったく!まぁこの話だと、どうもアタシがコメディ担当のガチな女としか
認識されてないから、実力を示すためには丁度イイと言えばいいか!」
石川「暴れすぎると元も子もないわよ〜」
龍子「ふん!ま、どうせ祐希子も市ヶ谷も負ける訳無いだろうけど
トーナメント一番乗り確定だ!やはり一番は気分がいいなぁ、うん!」
小川「そうです、一番はいいことですね。はいタオル」
石川「どうどう、どうどう龍子〜」
真田(さすがお二人、社長の扱い方をよっく心得てるッス!)
藤原(あの二人こそ、この団体の神です仏です正義です!) 桜井「く…及ばなかった」
龍子「ん?よく見たらお前、前にアタシ等に喧嘩を売った連中だな!
まぁ今回はアタシと一対一で正々堂々闘っただけマシか。誉めてやる!」
桜井「なぜ…なぜ私は…」
小川「試合をしていたなら、わからなかったですけど…」
藤原「…顔に蹴り、入れちゃいましたからね」
石川「あなたが龍子に喧嘩を売った時点で、この結果は予想できたわ〜」
柳生「龍の逆鱗に触れては無理もなし」
龍子が快勝した裏で、彼女達にもまた、数奇な運命が…
祐希子「…まさか、あなたが挑戦者とはね、理宇!」
菊池「祐希子さん、いいやマイティ祐希子!もうあたしはあなたの弟子じゃない!
ライバルとして、女王の座を狙う一人として、あなたに闘いを挑みます!」
祐希子「ふーん…んじゃ、遠慮はしないよ。かかってきなさい、ルーキー!」
ついに師弟対決まで勃発した女王決定トーナメント予選
永原は果たして勝ち抜けるのか?
つづく 世紀末は過ぎたはずなのに
次々と各地で始まる第二次審査、女王トーナメント予選
そんな中、やはり強者たちは順当に勝ちを収めていた…
市ヶ谷「オーホホホホホ!全く以てぬるいっ!ぬるいですわ!」
桜崎「く…凶器攻撃すらかわされるなんて…」
アナ「試合終了!15分02秒、ビューティ・ボムでビューティ市ヶ谷選手勝利!」
南「余裕ね。私より早く倒したじゃない」
市ヶ谷「アナタの場合は相手もかなりのものだったじゃありませんの
なりきりメイド風情にこの私が手こずるなど、有り得ぬ話ですわ」
南「ええ、伊達遙…ここまで手こずらされるとは正直思っていなかった
名前を覚えておかなくちゃね」
桜崎「まだ…せめて一太刀…!」
市ヶ谷「…往生際の悪い女は美しく!ありませんわねぇ!」
桜崎「…ぐはっ!あんた、この…顔覚えたからね!」
南「あらはしたない。悔しさのあまりキャラも忘れるようで
よくもまぁメイドなどやれたものね」
市ヶ谷「メイドならご主人様の命には絶対服従!三べん回ってワンとお鳴き!
それともお仕置きの方がよろしいかしら?」
桜崎「死んでもやるか!あんたにはお水の女王がお似合いよ、金髪縦ロール!」 市ヶ谷「ムキー!言ってはならないことを言いましたわねこの阿婆擦れ!」
桜崎「アンタにだけは言われたくないんですけどこの○○○女!」
市ヶ谷「…上等です!躾の悪いメイドには罰が必要ですわねぇ!
もういっぺん張り倒してくれますわこのド○○○○○女ぁぁーっっっ!!!」
アナ「あーっと、試合は終わったというのに両者もみ合いつかみ合い!
これは収まりそうにありません!というかもう少し見ていたい!」
南「…はしたなさじゃどっちもどっちね、これは」
上位勢がトーナメント進出を決めていく中、永原にもついに挑戦者が…?
永原「えーと…なんだか怖そうな人だなー…っと」
ライラ「ごちゃごちゃうるせえ!永原、テメェの首もらったぁ!」
越後「待て、試合は三日後のはずだ!決着はリングの上で正々堂々と…」
ライラ「うぅるせぇぇーっっ!!知った事じゃねぇんだよぉこのバカスケぇ!」
斉藤「なんだ貴様、道場破りか!なら私が相手になるぞ!」
神田「いえ先輩、ここは私が」 美沙「チャンスなのです理沙子さんがいないときにもめ事なのです
これは先輩たちに代わって美沙がこのキチガ…うにゅっ!」
ライラ「魔女ッコ女は黙ってろコラァ!テメェからやっちまうぞ、あぁ!?」
ジャニス「…殴っておいて言う?普通」
斉藤(社長とコーチ、富沢に金井もいない…それでも六対一だ
勝ち目が無いことくらいわかる筈なのに、なお一人で来た訳は何だ?)
ライラ「オラァテメェ等、真っ赤に染めてやんぜぇー!!」
越後「うわっ!こいつペンキを!やめろそんなもの撒かれたら!」
神田「私達も道場も、見るも無惨なことに…」
永原「最初から嫌がらせ目的なの!?そんなチンピラみたいな真似やめようよ!」
ライラ「うるせぇぇぇー!!!アタシは暴れるのがだぁぁーいすきなんだぁぁ!
まずはテメェからだ永原、真っ赤っ赤に染めてやるよヒャッハァーッ!!!」
ジャニス「…一際クレイジーなのが来たわねぇ」
神田「…先輩。ヒールはヒャッハーと叫ぶのがお約束なのですか?」
斉藤「知らん。私に聞くな」 越後「く…やめろ、やめてくれ!そんなことをされたら責任問題になる!」
ライラ「はぁん?聞こえねぇなぁぁ〜!アタシはやりたいようにやるし
暴れたいときに暴れるんだよ!誰の指図も受けねぇ、ヒャーハハヒハァ!」
???「そこまでだライラ、神威の面汚しめ!」
永原「な、なに?また敵来襲!?」
越後「仮面の女が…二人?」
ライラ「あぁ〜ン?なんだテメェ、カンナか!いちいち追っかけてくんな!
ブッ食らわされなきゃわかんねぇのか、あぁ!?」
カンナ「かつての大奥御庭番、神威流13代目継承者であるこのカンナ神威
同門の徒が犯した罪と恥は裁かなくてはならない!」
ライラ「ごちゃごちゃうるせぇなぁ!生憎アタシは神威流の教えで覚えてんのは
何やっても勝てってトコだけだバァ〜カ!」
カンナ「…師の教えを愚弄するか貴様!もはや是非もない、この場で成敗する!」
ライラ「ならやんな、やってみせろよ正統伝承者!」
カンナ「そのつもりだ、くらえ!神威流修羅千破!」
ライラ「しゃらくせぇ、神威流羅刹掌獄!」
永原「…あれ?お〜いもしもーし、聞こえてるー?」
神田(…なんだろう、このアタタタタな展開) 斉藤「カンナ神威…確かお前の対戦相手だったな、永原?」
永原「え…あの…覆面レスラーだとしか聞いてなかったから…どっちがどっちだか…」
ジャニス「でも、潰し合ってくれるなんてラッキーよね」
越後「…う〜んその拳法、どこかで見たような気が…」
カンナ「…何と間違えているか知らないが、神威流は元来護りの拳!」
ライラ「あぁ?嘘付けぇ!昔の大奥とかの女同士のケンカに神威流の力が
ふかぁ〜く関わっていたのは事実だろーがぁ!」
カンナ「…女を、技を磨くほどその心は魔性に支配されてゆく…大奥で起こった悲劇から
神威流とその一派は忌むべきものとされ北に追いやられた、その意味が…!」
ライラ「アタシは只暴れられりゃ満足なんだよ!昔がどうのなんて知るかぁ!」
カンナ「それが魔性に支配されているせいだと、なぜわからない!」
永原「んー、なんか取り込んでいるようだし放っておこうか」
越後「…まぁ、リングで戦ってくれる分にはいいか」
神田「この際、気が済むまでアタタタタしててもらいましょう」
斉藤「…しかし、作者も随分設定を盛ったな」
ジャニス「それは言わない約束よ」
美沙「…殴られ損はいやなのです」
つづく 巨人と天才と
永原がひょんな事から不戦勝を勝ち取る中、残る試合では
やはり番狂わせが起きたようで…
菊池「…勝っ…た!」
アナ「ついに決着!45分33秒、零戦ミサイルで壮絶とも言える死闘を制したのは
菊池!菊池理宇!敗れたマイティ祐希子はこれで女王位ランクの
圏外に落ちることとなったぁ!」
理沙子「30分過ぎに目に見えて勢いが落ちましたね、祐希子選手
このところ激戦から遠ざかっていましたから、それが響いたのでしょう」
金井「うわ〜菊池先輩が勝った!」
富沢「ホントわからないモンよね〜」
アナ「…あの、そこのゲストのお二方、もう少し解説らしいコメントを…」
祐希子「…嘘よ!こんな…負けるはずが…!インチキしないでレフリー!」
理沙子「いい加減にしなさい祐希子!試合に負けたのはあなた、素直に認めなさい!」
アナ「あっと解説のパンサー理沙子、敗れたマイティに一喝!
リングに上がります!なんだなんだこの展開はぁ!?」
理沙子「祐希子!あなたはいつまで主役補正に頼るつもり!
あなたも私も、もうレッスルにとって特別な存在ではなくなっているのよ!
目を覚ましなさい!」 祐希子「…何言ってるのかわかんない!なんなのよ先輩!」
理沙子「…どうせなんだかんだで私は主役なんだから最後には勝つだろうとか
トップレスラーの私が後輩に負ける展開なんてシナリオ的に有り得ないとか
そんな傲慢にも似た侮りが、甘えが、あなたを敗北させた!」
祐希子「何!?何言ってんの、先輩!」
理沙子「今はっきりと言えるのは…リングの真ん中で勝ち名乗りを受けたのは
マイティ祐希子ではなく菊池理宇!この事実だけよ!」
祐希子「…勝手に出てきて言わせておけばぁぁぁーっっっ!!!」
理沙子「くっ…今のあなたに女王位を争う資格は無…どうしてわからないの!」
アナ「あっとパンサー理沙子、憤懣やるかたないマイティ祐希子に説教をかました!
しかしマイティ祐希子、聞く気は無い様であります!壮絶な取っ組み合い!」
富沢「いやー、おかーちゃんが熱くなってますねー。これは珍しい」
金井「過去にいろいろあった二人ですからねー」
アナ「…今更解説せんで下さい」
祐希子「突然出てきて出番を取るなってのよ!もぅ!」
理沙子「負けておいて出番も何もあるものですか、この!」
菊池「あの…えっと…勝ったの私…」 祐希子「いい!わたしが女王になったら、いの一番に引導渡してやるから!」
理沙子「その言葉、しっかり覚えておくわよ!飲み込んだりしないように!」
菊池「勝ったのは私だって言ってるのに!話聞いて下さいよもぉ二人とも!」
アナ「ああーっと今度は舌戦!この闘いまだまだ続きそうだ!」
祐希子まさかの敗戦の一方で、残りの草薙、零、千種にも異常が…
武藤「御免なさい。でも私、今余裕が無いから」
草薙「…みこと可愛いよみことと呼ばれたのも今は昔の話、という
ことですか…。無念…」
アナ「24分57秒、ラウンディングボディプレスで武藤めぐみ選手の勝利!
武藤選手、これでランキング9位!トーナメントにあと一歩まで迫った!」
千種「…ありがとうございました」
永沢「うぅ〜、負けた〜。悔しい悔しいよ〜」
アナ「…29分13秒、バックドロップエクセレントで結城千種勝利!
これで千種選手、ランキング4位をキープ!」
阪口(ふむ…やはり彼女達もやりおるわい。レスラーとして完成されつつある…
女王位に関しても並々ならぬ決意のようじゃな) そして残された最終戦…零vsみぎり戦で、再び事件は起こった…
零「う、うう…おね…えさ…」
みぎり「本当にもう、殴ったり蹴ったり痛いじゃないですか〜
乱暴な人は嫌いなので〜、こうしてあげます〜」
アナ「あーっと酷い、気を失いかけた寿零に大空みぎり、ギロチンドロップ!
しかしフォールにはいかない!これではまるで公開処刑だー!」
客A「おいもう止めろー、止めさせろー!」
客B「こんなのもうプロレスじゃねー!ただのリンチじゃねーか!」
客C「あいつは鬼だ、悪魔だ、伝説巨人だー!」
みぎり「うふふ〜。人間、誰でも一度は死ぬんですよね〜」
アナ「あーっと!大空みぎり、超高層ボディスラムにいく!危ない!
このままでは確実にゲーム的に、とってもヤバい絵面になりそうであります!」
みぎり「そぉれ〜あの世にドライブ〜、いってらっしゃ〜い♪」
零「…ぐぁっ!?がっ…!」
アナ「ダメだ零ピクリとも動かない!レフリーたまらず試合を止めた!
19分58秒、レフリーストップで大空みぎり選手の勝利!しかしこれは
あまりにも血生臭い、後味の悪い勝利であります!」 委員A(どうします会長これ?こんなのTVで流せません)
委員B(ちょっとした事故映像ですよこれ、さすがにこれは…)
委員C(客が軽く引いてますよ、最後の試合の放送分はカットという事にして…)
会長「わーっとるわい!今必死に、どうしよーか考えてんだろーが!
静かにしやがれ、必殺パンチ食らわすぞこのバカたれ!」
千歌(ふふふ…そう、この光景を私は見たかった!夢にまで見た!
零!姉より優れた妹などいない!いてはならない!)
一方、この凄惨な光景を試合会場で見ていた永原達は…
永原「酷い!勝負はとっくについていたのに…」
美沙「相変わらず加減を知らない暴れっぷりなのです」
越後(…あの二人、私達が共通の敵のはず…なぜこんな潰し合いを?)
斉藤「これで私と来島は繰り上がってランク入りしたか、気が抜けなくなった」
神田「頑張りましょう先輩」
予選一回戦が終わり、南・龍子・市ヶ谷・千種・永原に斉藤・来島・武藤が
新たにランクインしたレッスル女王位グランプリ
しかし暴走する対抗勢力の目的は未だ不明。一体何が目的なのか?
つづく 好みは人それぞれ
予選一回戦が終わり、二回戦に突入するレッスル女王位グランプリ
戦いは激しさを増す、と思いきや…
理沙子「では、予選の二回戦目を始めます。皆さん準備はよろしいですか?」
祐希子「あのー、どうして私達ドレス姿?」
市ヶ谷「おまけにランキング20位までの選手がズラリ…」
龍子「一体なにが始まるんすか先輩」
越後「ではこれより第一回、レッスルトークバトルロイヤルを開催いたします!」
金井「どんどんひゅーひゅーぱふぱふ〜」
永原「あ!二人ともいつの間にか司会に抜擢されてる!」
富沢「ちょっと!どうして私がアシスタントなの!」
斉藤「みんながドレスなのに、なぜ私は和装なのか…」
来島「…なんかドレスって着づらいな、脱いでいいこれ?」
草薙(ここで挽回といきたいですね)
伊達(…は、恥ずかしい…)
桜崎(何で私だけメイド服のまま!?おかしいわよこれ!)
千種「あのー、なんでわたしだけウェディングドレスなんでしょうか…」
武藤(…いいわ千種、とっても)
南(…なんか隣が百合臭いわねぇ)
美沙「…なぜ美沙達がADなのです。明らかな配役ミスなのですよ」
神田「声が入るぞ、喋るな」 越後「ではまず第一のお題、皆さんの好みを語っていただきたいと思います!」
龍子「…いや、好みってなんの?」
市ヶ谷「決まってるじゃありませんの、オトコですわよオ・ト・コ」
祐希子「え?そうなの?」
南「…まぁ、語れっていうなら語るけど」
斉藤(…マズい、不得意分野がいきなり…)
来島「男の趣味?うーんそうだな、やっぱ俺より逞しい奴かな!」
市ヶ谷「…あなたはそれでいいですわ、あなたは」
草薙「いえでもやはり、男性を選ぶ上で、知性というのは外せない要因ではないでしょうか」
桜崎「ええそうですわね。賢い旦那様はお世話のし甲斐がございます」
伊達「…あ、あの、笑顔が素敵な…」
永原「えー、選ぶなら優しい人が一番だと思います!」
越後「…ふぅ」 南「…はぁ」 桜崎「…くすくす」
永原「な、なに!?なにかおかしい?」
市ヶ谷「…アナタ、間違いなくオトコ選びに失敗するタイプですわね
結婚詐欺とかにコロッと騙される典型ですわ」
南「何のために優しくしてくれるかぐらい、見抜けると思うけど?普通は」
龍子「ああ、下心くらい見抜けるよな、普通は」
菊池「そ、そういうものなんですか?」
理沙子「そういうものよ」 千種「で、でもやっぱり優しいというのは大事なことだと…」
武藤「その通り!」
吉原「甘い!そんな事ではいいようにヤリ込められてポイよ!」
斉藤「し、しかし、優しい人は動物好きな人が多いんですよ!
それはいい事じゃないですか!」
永沢「動物好きに悪い人はいません、常識常識!」
小鳩「え〜、でもそれとこれとは違う問題だと思うの〜」
伊達「え、笑顔…」
越後「え〜、では二つ目のお題に移ります。皆さんが女王になりたい
その理由なり目的なりを聞かせていただきたいと思います」
龍子「ならある。アタシはとりあえず○清○をブッ飛ばしたいから!」
祐希子「ちょっと、いきなり何の話?」
龍子「リュウコのイメージを痴女にしたんだぞ!これが許せる訳がない!」
市ヶ谷「…アナタのコスチューム、脇の部分スカスカですわよね?」
南「似たようなもんよね」
龍子「…お前だって胸の部分ポッカリ開いてんじゃねーか!
いったいあれは何に使うつもりなんだ、あー!」
祐希子「…挟むんじゃないの?」
南「…そうよ!挟んで掴むのよ!夢と希望を!」
市ヶ谷「…うまく言い逃れましたわね」 富沢「聞きました〜?夢溶き棒を挟んで使い回すんですって〜」
金井「女王にあるまじきいやらしさですわよね〜」
美沙「全くなのですいい加減美沙をトークに参加させるのですよ
もっと盛り上げてみせるのですふっふっふっふ」
神田「…だから喋るな。音声さんが睨んでるぞ」
南「ちょっとそこ、うるさいわよ!リーダーには多少のエロス要素は必要なの!
私が女王になったら、今の可愛い路線一辺倒の風潮を必ず改革してみせるわ!」
ジャニス(いいわね、私の理念を十中八九代弁してくれたわ)
草薙「…ならば、私は可愛い路線の為に戦いましょう」
永沢「そうだよ、私達もレッスル!目指すは萌え燃えだよ!」
市ヶ谷「ホホホホホ!ま、せいぜいアナタ達はそうやって吠えながら
大きなお友達相手に尻を振って踊りを踊っていればよろしいですわ!
この市ヶ谷麗華、実力無き者には毛ほどの用もありません!」
永原(…あわわわ、みんなすごい剣幕だ!このまま圧されたら!)
理沙子(…貴女達には期待しているのよ。もっと多くを見せて頂戴)
伊達「笑顔の…優しい人が…好きで…」
全くまとまらぬまま、つづく 永原に優しくする男の人か・・・
下心がないと断定するのは難しいよね 何故微妙にズレているのだろう
女王トーナメント予選二回戦目は、まさかのトークバトルに
オツムのゆる〜い永原は、果たして並みいる強豪に太刀打ち出来るのか?
金井「え〜では、ここで負傷した寿選手と桜井選手に代わり
スペシャルゲストを紹介したいと思…
ソニ「うきゅ、みんな久しぶりなのさね!」
ディアナ「ご無沙汰デスみなサン!」
龍子「…なんだおまえ達か。随分羽振り良さそうだな」
市ヶ谷「余所のタイトルでご活躍のアナタ達が、新作が出ない
言わば落ち目のレッスルに今更何の用向きですの?」
菊池「あの、そんな邪険な態度を取らなくても…」
草薙「そうです。かつては共に戦った仲間ではないですか」
吉原「…でも今は違うわよね?色々大人の都合で袂を分かった訳だし…」
南「素直に歓迎…というわけにはいかないわね」
ソニ「…そんなこと言わずに仲良くしようなのさね」
ディアナ「そうデス!別にやましい考えとか、そんなのは決して…」
祐希子「…嘘だ!やっぱり工作活動するつもりね!」
永沢「ねぇ、どうして二人ともそんな嘘付くのかな?かな?」
龍子「…おい、物申したいのは分かるがナタチョップだけは御法度だぞ?」 越後「え〜それでは第三のお題です。レッスルの新作が作られると仮定して
これだけはマズい、してはならないと思う事は?」
永原「…え?えーとえーと…ジャーマン禁止とか?」
来島「そりゃあ…勿論、俺を含めた旧キャラの削除だろ」
斉藤「やはりバランス調整の放棄は、捨て置けない問題だと…」
桜崎「…人気投票でコロコロ待遇が変わるのは無粋ですわねお嬢様方」
武藤「グラフィックやゲームデザインの大幅刷新も、大抵ロクな事にならないけど」
市ヶ谷「…大人の都合のねじ込みが一番不要ですわ」
南「唐突なキャスト変更だけは本当に萎えるわよね」
ソニ「…そこには少しばかり同意するの。ディアナ、気を落とすんじゃないのさね」
ディアナ「はい…ミカサン、ありがとうございマス」
千種「確かに…キャスト関連には慎重にも慎重を期した方が…」
小鳩「確かに、これ以上有名所が増えたらかえって混乱すると思うわ〜」
龍子「全くだな。これ以上レッスルにトラブル要因はいらない」
祐希子「…なんでこっち見て言うのよ」
ジャニス「でも、それは結局私達にどうこうできる問題じゃないんじゃない?」
斉藤「…だからこそ、ここで語る必要があるのだと思う」 武藤「確かに、私達はただリングで闘うだけだけど」
千種「なにもかも誰かの思い通りに動かされるなんて、思いたくありません」
祐希子「そう、たとえゲームキャラであるわたし達にもわたし達の意志があるのよ!」
吉原「でも、果たしてそれをプレイヤーが理解してくれるかしら…」
南「所詮プログラムで動く私達に、心だの魂だのがあるなんていうのは
滑稽な物言いだと思うけれどね…」
草薙「…そんなことは、ありません」
永原「そうだよ!あたし達は中の人によって命を・鼓動を・魂を
吹き込まれてるんだから!造り物だとナメないで下さい!」
龍子「大丈夫だよ、その辺は。みんな鼻で笑いながらも心の奥底では
うっすら理解してんの、なんだかんだでアタシ達は…え〜…」
理沙子「日本人ですものね」
市ヶ谷「そう!それです、それが言いたかったのですわ先輩!」
金井「ぴぴー!はいそれまで、以上で予選二回戦トークバトル終了です
みなさんどうもおつかれたまでした〜」
富沢(ちょっと美加、最後噛んでる噛んでる!)
越後「最後は理沙子さんのフォローがあったとはいえ、各々の
強い意志を示してくれてどうもありがとうございました!」 永沢「で、結果、結果は?」
越後「えー…集計には今しばらく時間がかかりますので次回には…」
祐希子「またこの素人作者の怠慢が…」
南(余計な事言わない方がいいわよ、祐希子)
永原「やー、とりあえず言いたいことは言えた気がします!」
斉藤「まともな事が言えたかどうかはともかくとしても、な」
美沙「…ちっ、結局トークに参加できなかったのです。つまらないつまらない
つまらないつまらないあーつまらんなのです」
神田「…まだカメラ回ってるぞ天神!ふんっ!」
美沙「…ぐふほっ!」
ソニ「いやー久々の出番は実に爽快だったの、ありがとなのさね!」
ディアナ「やはりレッスルには、他にない独特の緊張感がありますネ!
ありがとうございマシタ!」
祐希子「あーはい、んじゃまったねー」
龍子「宇宙人はアタシに寄るな触るな!しっしっ」
ソニ「…もちっと愛想良く別れの挨拶を交わしてほしいのさね」
二回戦が終わりいよいよ本戦か?それともまだ続くのか?
無計画極まりない話はグダグダと続く
伊達「優しい…人…好き」
神田「いやあの…もう収録は終わったので…聞いてないのか…」
美沙「早く、美沙の、出番を、増やせー!」 超本命が大穴
暇つぶしに覗いて見たけど あり得ない女が・・
見返りをもらって損はしなかったww
dakku□/c11/087miyo.jpg
□をn.netに変換する 怒濤の展開
トークバトルが終わってほっと一息の三バカ+メンバー達
送られてきた採点結果を見てみると…
斉藤「…よし、8位!生き残った、生き残ったぞ私は!」
永原「あ、あたし4位だ!やった上がったー!」
富沢「大きな順位変動は無し…あ、7位に草薙が入ってきてる」
越後「結城に武藤も残ったか。まぁ順当だな」
永原「えと、これで出場者は南さん龍子さん市ヶ谷さんとあたし
結城ちゃん武藤ちゃんにみことちゃん、斉藤さんの8人に決定だね」
富沢「祐希子さんが脱落なのは意外だったわね〜」
美沙(…なぜなのです何故かこのままでは終わらない予感がするのです
美沙の魔力が更なる波乱の予感をびんびん感じ取っているのですよ)
越後「…どうした天神、難しい顔をして。トイレか?」
神田「…あの先輩方、なにやら追記事項が…」
金井「あたしが読む!えーと…とーなめんとしゅつじょうしゃは
にめいまでせこんどをえらぶじゆうがあたえられます
よーくかんがえてきめたほうがいいよはぁと♪…だって!」
ジャニス「…なんなのこのふざけた通達」
斉藤(…二名か。一人は吉原さんとして、あとは…) 越後「あ…そろそろレッスル通信の時間か。テレビ係!」
富沢「は〜い、ポチッとな!」
アナ「…4月25日、土曜4時のレッスル通信です。ついに出揃った
レッスル女王位争奪戦のメンバー発表が先代女王、パンサー理沙子こと
佐久間理沙子氏の口から今、発表されようと…」
永原「…なんかドキドキするね」
越後「いや、結果はもう知っているわけだから…」
美沙(この感覚…間違いなく、何かが!)
理沙子「では発表します。レッスル女王位グランプリ出場者は…
サンダー龍子選手、ビューティ市ヶ谷選手、武藤めぐみ選手、結城千種選手
永原ちづる選手、斉藤彰子選手、草薙みこと選手…そして
マイティ祐希子選手です」
記者A「…!?」 記者B「おい…」 記者C「これって…」
斉藤「…なん、だと…!」
富沢「え、なに?南さんがまさかの落選!?」
美沙「…やはり、美沙の感じた悪い予感は今回も百発百中なのです
美沙の魔力は我ながら当然やっぱり凄いのですよえっへん」
越後「天神が唸っていたのは…このことだったのか」
金井「スゴい電波をキャッチしたんだね〜」
美沙「…微妙に引っかかる物言いなのです」 記者A「あの理沙子さん、ランキング1位の南利美選手の落選はこれはどういう…」
理沙子「今からご説明します。採点の経緯で、南選手にある疑惑が浮上したからです」
記者B「…それは?」
理沙子「贈賄の疑いがある、という事です。とある選手にお歳暮という形で便宜を図り
自身の採点を有利に進めさせようとしたとの報告が入りまして…」
記者C「しかし、それはプロレスならばギミックの範囲内で済む話では?」
理沙子「…ええ。しかし私どもは、そうした疑惑を持たれる事そのものが
レッスルの女王候補として、不適格に当たると判断した結果
南選手を10位まで降格させる決断を先ほど下しました」
会長「ん〜、まぁその、小細工のし過ぎはやっぱりイカンという事です!」
ジャニス「…あらら、またエラい展開になったものね〜」
永原「あ!レイちゃんがいない!」
金井「消えた!レイちゃんが消え失せたー!」
越後「…いち早く危機を察知したな。いっそヒールアイドルに転向でもさせてみるか」
神田「…高くつきましたね、あのお歳暮」
斉藤「あの南ですらも、売りである冷静さを欠けば凡婦になる、か…
慎まねば」 一方その頃、JWI本社にてこの会見を視ていた南は…
南「…こんな、こんな事…!私のレッスル女王位戴冠の夢が!
こんなことこんなこと!ぬぁぁぁーっっっ!!!」
市ヶ谷「技師技に溺れる…貴女にしては間の抜けた結末でしたわね」
南「うるさい、黙れ!黙らないと…あなたでも許さないわよ麗華!」
市ヶ谷「…いいでしょう。八つ当たりがしたいのなら、相手になりますわよ!
口や顔ばかりの相手と闘ってばかりでは腕も鈍りますしねぇ!」
南「ちくしょおぉぉぉーっっっ!!!」
市ヶ谷「南!…ワタクシ、敢えて、敢えて同情致しません!親しい相手に
情けをかけられる屈辱は、このワタクシが誰より存じているのだから!」
南「う…うぅぅ…私、私どうしてあんな真似を…」
市ヶ谷「…では、ワタクシ忙しいのでこれで失礼します」
南(…ありがとう麗華。あなたのその冷たさが、今は心地良い…
私を再び澄みきったクールヴィーナス、南利美に戻してくれる…)
市ヶ谷(ふ、繊細なパートナーを持つのも苦労するものですわ…)
まさかの南脱落により、ますます予測不可なグランプリ
女王は一体誰になるのか?
つづく
南「作者…覚えてなさい」 恐怖!なぜにハチャメチャタッグバトル!?の巻
遂に候補8人が出揃った、レッスル女王位争奪戦
しかし女帝・理沙子はまた難題を彼女達に与えるつもりの様で…
金井「で、ぶっちゃけ、誰が勝つと思う〜?」
富沢「…どーせDBとかQBからパクるんでしょ。ミエミエよ素人の手口なんて」
越後「…そういう言動は慎め富沢」
ジャニス「…ちゃっかり戻ってきたわね彼女」
阪口「あれで肝は太いからのぉ。中の人的に」
神田「いえコーチ、そういう発言は…なるべく…」
美沙「みんな早く支度をするのです。永原・斉藤両先輩と理沙子さんは
すでに会場入りしているのです」
金井(そうだ!あたし達もちづるちゃんのフォローに回らなくちゃ!)
富沢(なんせ女王の相方ともなれば、事実上のレギュラー!パッケでもキャラ紹介でも
主役の両隣にさも当然とばかりにドドーンと居座れるのよ!これを逃す手はない!)
越後「で、寝首をかいて主役の座を奪い取る…か?」
富沢「そうそう、そうすれば労せずして…って、げ!聞かれてる!」
神田「つくづく嘘の付けない体質ですよね、先輩」
ジャニス「さ、そろそろ行くわよ。あたしも前座で戦うし、気合いが入るわね」 一行は数時間を要し、会場その一である九州ドームに到着した。
理沙子が見守る中、永原と武藤、斉藤、草薙は早くも臨戦態勢
観客動員数は実に54872人を数えたという…。
客達「おぉいまだか早く始めろー」
客共「女房を質に入れて観に来たんだぞ!はよせぇはよー!」
アナ「さあいよいよ開始されます女共の、欲望丸出しのブッ飛ばし合い!
リングを見つめる数多の獣欲の化身達のボルテージは最高潮でありまぁす!」
吉原「そうですね。私も彼らと一緒に思いっきり野次りたかったです
ていうかどうして私が出られないのでしょう。おかしいですねええ実に」
アナ「…えー、愚痴は華麗にスルーして、では女帝理沙子女史より試合形式の説明が…」
理沙子「…では試合形式を説明します。女王決定グランプリ一回戦目は…
ライバル同士で組んでみましょう、どきどきハラハラタッグマッチ!です」
客A「…なんだなんだ?タッグっつったかいま!?」
客B「どういうこったいこりゃあ!」
永原「え!?なにこれ!どういうこと?」
武藤「…また無茶な試合形式ね」
斉藤「大方、試合の節約のためだろうな」
草薙「…違います。私の見た所、この試合は…」 理沙子「さすがですね、草薙選手。貴女の考え通り、この試合形式は
対戦相手や、苦手とする選手とも目的のために力を合わせられるか
という、強さはもちろん度量の寛さをも見極める為の試合なのです」
永原「…も〜、普通に試合すればいいのに〜」
富沢「ほらほら愚痴らない!カメラの前では臨機応変!スマイル後に
ガッツポーズで快諾よ、ちづる!」
金井「そうだよ!りんきおーへんでにっこりおー、だよ!」
理沙子「もう一つ、勝ち上がったタッグは…自動的に準決勝で対戦となります!」
客C「はぁ!?」 客D「んなぉ?」 客E「なんじゃとてぇっ!?」
アナ「…なんという事でしょう!準決勝で相対する選手と組んで戦うという
実に難しい対戦となりますね、これは!ゲスト解説の吉原さん?」
吉原「ええ本当に。楽をしたいと手を抜けば相手を利することになり
頑張りすぎれば勝ち上がっても次の戦いで不利になる…
…本当、誰ですかね。こんな底意地の悪い試合形式を思いついたのは
さぞかし性根が曲がっているオニババなのでしょうね。おお怖い怖い」
理沙子「…吉原さん。仰りたいことがあるのなら、直接伺いますが」 ジャニス(…あなたのトコのボスはいつもあんな感じなの?)
越後(ああ…まぁ、いいことばかりでもなかった。あの独創性と頭の回転ぶりは
新女上層部からは、時に疎まれる要因にもなったからな)
神田(…嫉妬を買った訳、ですか)
阪口(まぁ、そのおかげで今のワシ等の立場があると思えばそれもよかろう
今はそう考えるのじゃ、ほっほっほ)
理沙子「…ではタッグはくじで決めることとします。運もまた実力のうち
赤と白のくじ同士でタッグを組んでもらいます」
レフリー「はいではくじ引いてね。さあ女は度胸ドンと引こう!」
武藤「…赤」 斉藤「…白!白です!」 草薙「では私も…あ、白ですね」
永原「あ、はいはい。それじゃあたしは…」
レフリー「あの、もう引かなくても決まってるんだけど」
永原「…え、あ、うーんと…赤!赤でーす!」
アナ「いやー永原これは恥ずかしい!素でボケをかましました!
赤いくじだけに赤っ恥まで引いてしまったぁ!」
吉原「…67点」
アナ「…すいませんでした。あの、せめて四捨五入して70点くらいは…」
六角「はいーこちら、どさんこドームの六角お姉さんだよ〜
中継できてる〜?」 アナ「あっと第二会場のどさんこドームより、中継がつながりました!
そちらはどうですか六角さーん!」
六角「こっちでも決まったよー、ではご紹介!
ビューティ市ヶ谷・サンダー龍子vsマイティ祐希子・結城千種!
いやぁ、こりゃあすごい試合になるよ!」
市ヶ谷(…フン、邪魔な。ワタクシ一人で事足りますわ!)
龍子(ったく…何でこんな奴と…)
祐希子(よし、あの二人なら勝手に喧嘩始めるから余裕ね!)
千種(…誰が相手でも、私は負けるわけには!)
六角「とりあえず!歴史が変わる時は近い!それじゃまたねー」
アナ「どうもありがとうございましたー。いや向こうもこちらも実に豪華!
ドーム興行にふさわしいビッグマッチであります!」
永原「…よーし!さっきのボケはちゃちゃっと忘れて!
試合に集中集中!おうりゃー!どっすこぉーいっ!」
富沢「こらこらちづる!まだまだ先は長いの!出番まだだから!落ち着きなさーい!」
金井「そだよ!斉藤さんには越後さんがセコンドについてるんだから!
焦ってるトコ見られたらダメ!めっ!」
理沙子(さて…いつ、どう出るのかしら。向こうは)
つづく 数奇なる運命
女王決定グランプリ一回戦、永原は武藤と組んで闘う事に
果たして互いに協力することはできるのか?
アナ「さぁ九州ドームでの三回戦、榎本・野村組対佐尾山・辻組!
これから始まる激闘の前座としては、実にほのぼのとした戦いであります!」
榎本「たぁー!やぁー!」 辻「えーい!このぉー!」
客A「頑張れ榎本た〜ん、辻なんてイモはぶっ飛ばせ〜!」
客B「んだとコラ!香澄ちゃんがイモとかてめぇ!表出ろコラ!」
客C「ふ…どれだけ騒ごうとも、つばさちゃんの可愛さには全てが霞む」
客D「さおさおはスルーかよこのロリコン共が!いいから黙って観てろ!」
アナ「おっと客席でトラブルか?なにやらもみ合いになっております!」
富沢「ったく、オタクの風上にも置けないないわね。あーゆー輩は!」
金井「あれ、レイちゃんがいつになく厳しいよちづるちゃん」
永原「レイちゃんはオタク界のちょっとしたご意見番的立場らしいからね〜」
美沙「どうせ自称・ご意見番なのです。ネットで不自然に持ち上げられた
過大評価は時に暴走するものなので先輩自重しろなのでぐぉっ!」
富沢「ごめ〜ん天神、なんだかちょっと足が滑った〜」 金井「…マジ蹴りだったね、今の」
永原「う〜んいいキックだったねさすがレイちゃん!」
富沢「あったり前よ!このキックだけは結構自信があるんだから!」
美沙「…自信が付いたようでなによりなのです」
富沢「…あんた、立ち直り早くなったわね」
美沙「ふっふっふ、美沙は業界初のタフネス魔女を目指しているので
この程度はちゃーらへっちゃらなのですよ」
アナ「…さぁついに九州ドーム大会もファイナル!
レッスル女王決定グランプリ一回戦、永原・武藤対斉藤・草薙組!
いよいよ開始であります!」
斉藤「…よし草薙、準備はいいな!」 草薙「…はい!」
永原「よーしっ!んじゃあたしが行くから!いい?」 武藤「……はい」
レフリー「…では永原、草薙前へ…ファイト!」
アナ「さあ永原と草薙、しっかりとロックアップ、力を比べ合う!
お互い一歩も譲らない!」
吉原「こういった正面からの勝負では、永原選手がやや不利かと
私は思っていたんですが…彼女、随分力を付けましたね」
理沙子(…いい力比べね。草薙も、ここまでよく鍛え上げたものだわ) 永原「おーしっ!んじゃいくよっ!」
アナ「永原仕掛ける!バックを取るか!?いや、片足取りからトゥーホールド!
女子プロでは珍しい、渋い展開です!」
草薙(…くっ!ならばこれで!)
アナ「しかし草薙すぐさまスリーパーで切り返す!永原、転がりながら何とか返した!」
斉藤「草薙、タッチだ!」 草薙「はい!」
永原「武藤!武藤…え?」 武藤「……」
アナ「あっと武藤これは!?タッチを拒否しているのか?吉原さん?」
吉原「…なかなかに策士ですね、彼女」
アナ「は、はい…?」
吉原「まぁ、すぐにわかりますよ…すぐに」
斉藤「永原!かかってこい!」 永原「…じょーとーだコラー!」
アナ「永原猛然とダッシュ!しかし間合いに入れまいと斉藤、ローキックの嵐!
永原苦しい!しかしパートナーの武藤、依然動かない!」
斉藤「(…手加減はしない!)だぁっ!!!」 永原「…くぁっ!」
アナ斉藤の踵落とし炸裂ぅ!永原食らった!しかし…フォールからは
かろうじて逃れる!
斉藤(…くっ、さすがしぶといな…)
永原(…くっ、まだ…まだ耐えなきゃ!)
武藤(…先輩、あなたならわかってるはず。あの二人に勝つためには…) 永原(くぅー…イタタタ、でもまだまだ!)
アナ「永原、斉藤の蹴り足に食い下がる!膝十字固めで足殺しに入るか!」
斉藤「ぐうっ!この、離せ!」 永原「離せと言われて離すバカはいないっ!」
斉藤「なにを言う、お前はバカの代名…
永原「それを言うなぁぁーっっっ!!!んぎぎぎぎっ!」
斉藤「ぐはっ!ぐ…この!」
アナ「永原しつこい!こんなしつこく粘っこく関節技に拘る永原は
初めて見ますね、吉原さん!」
吉原「あら、知りませんでした?女は狙いを定めたらしつこくねちっこく
攻めるのがウリですから♪」
アナ「…肝に銘じておきます」
草薙「斉藤さん、ここは私が!」 斉藤「…くっ!頼む!」
アナ「斉藤、ここで草薙にタッチ!永原を引き離しにかかる!」
永原「わー!二人掛かりとはひきょーせんばーん!ずるだズル!」
斉藤「タッグマッチとはそういうもんだろ!今更女々しい!」
永原「あたし女だもん!女々しくてなにが悪いかっ!」
草薙「屁理屈はそこまで!永原ちづる、お覚悟!たぁっ!」
永原「んぐわーっっっ!!!…ぐはっ」
アナ「出たぁ!草薙みことの必殺技、草薙流奥義・兜落とし!
永原だーいピーンチ!」 永原(終わる前に、せめて…一…太刀…!) 草薙「…な、ぐうっ!」
アナ「あっと永原まだ沈まない!草薙にベアハッグ!これでもかとばかりに
デカい胸で絞めあげるぅ!嫌がらせも兼ねた実に巧妙な攻撃!」
吉原「これはいいですね。ジワジワと心と体を削る良い戦法です」
永原「んー、どりゃっっっ!!!」
アナ「永原リバースのジャーマン!固めに入る!しかし…カウント2!
草薙も投げは得意、まだ沈まないか!」
武藤「よし!タッチ!先輩タッチ!早く、早くして!」
永原「…や、あの、もう、体力が、限、界…」
武藤「何言ってるの早く!ったく…これだから群馬県人は!」
永原「群馬はカンケーないでしょぉっっっ!…えいとりゃっ!」
アナ「タッチ成功!体力十分の武藤、立ち上がった草薙に向かって
ドロップキック、ドロップキック、ドロップキィーックッ!」
吉原「ここからですね…武藤選手の真骨頂は」
アナ「…草薙、飛び技の猛攻に為す術無し!間髪入れずに
電光石火のフランケンシュタイナー!…カウント2.8!
草薙かろうじて返した!」
武藤「…くらえっ!」 草薙「…二度も三度も、負けてなるものか!」 アナ「…しかし草薙も粘る粘る!飛びついての腕十字!」
斉藤「草薙代われ、後は私が!」 武藤「…遅い、たぁっ!」
アナ「草薙、ここで斉藤にタッチ!しかし武藤、斉藤にもドロップキック!かーらーの
対角線に振ってスペースローリングエルボー&フェース、クラッシャー!」
吉原「斉藤・草薙ペアの弱点、それは…飛び防御の弱さ、です
飛び技の得意な武藤はそれを瞬時に見抜き、体力温存の作戦をとった
…さすがレッスルの誇る天才ですね」
アナ「なるほど、作戦がズバリハマったわけですか!」
吉原「ええ。そして、永原・武藤ペアはまだ必殺カードを一枚温存している…」
アナ「…斉藤も飛燕脚で反撃!しかし武藤、三発目をキャッチして
ドラゴンスクリュー!飛燕脚、完全には決まらず!」
斉藤「うあぁっ!ぐ、くそ…はぁ…はぁ…!」
武藤「…誰にも私の邪魔はさせない!」 永原「いまが…ちゃーん、す!」
アナ「永原、斉藤を無理矢理引っこ抜いて…ジャーマーン!
さらに武藤、ダウンした斉藤に…ラウンディングボディプレス!」
草薙「…くっ!やらせるわけには!」
永原「そうは…さーせーるーかっ!」 アナ「草薙、斉藤を救いに入る!が永原カット!させません!」
レフリー「1・2・3!カウント3!…勝者、武藤・永原ペア!」
アナ「ついに決着!29分54秒、見事な連携技で武藤・永原ペア勝利!」
吉原「即興とは思えない出来でしたね。意外とあの二人、相性が良いのかもしれません」
アナ「ええ…あっと?試合は終わりましたが、セコンド同士がなにやら
やり合っている模様ですが…」
越後「…邪魔するな!おかげでカメラに映らなかったじゃないか
せっかくの出番だったのに!私の出番を返せ!」
富沢「そんなの知らないわよ!同じレッスルエンジェルスの一員として
この決定戦のリングに、介入はさせないって!」
金井「あたーしたーちはー かーげのー もーりびーとー
けーなげーなー てーんし〜♪」
美沙「しまった先を越されたのです!なら、美沙も一曲、らーらーらーフゥー♪」
神田「…せめて最後くらいは!カメラに!」
ジャニス「いいじゃない貴女達は。私なんて、試合が今一盛り上がらなかったから
まるまるカットされたのよ、それに比べれば…」
斉藤「…負けた」
草薙「…悔しいですが、向こうの方が見事でした」 永原「う〜、疲れた〜。我慢の戦いはしんどかった〜」
武藤「…よくわかりましたよね、私の作戦」
永原「ん?あぁ、なんとはなく…ね。ほらあたし、乳大婦らしいし」
武藤「…どうせ私はないですから!次、確実に先輩を葬りますから
今のうちに遺影の写真、撮っといて下さいね!それじゃ!」
永原「わかったー。ならイェーイ!な写真撮っとくね。んじゃ!」
武藤「…そのおバカな返しが、本当に、イラッと、くるんです!」
永原「冗談だってば、冗談♪ほらほら、勝ったんだから笑って笑って!」
理沙子(…もう私よりも上かしらね)
霧子「陛下、いかがでした?この九州ドームでの戦いは」
理沙子「からかわないで頂戴、霧子さん。…期待していた以上よ
私達が骨を折った甲斐も少しはあったのかしらね」
霧子「後は海外勢…ですか。ところであちらの結果が…その…」
理沙子「…向こうの結果は、聞かなくともわかります
あの4人の娘達とは、貴女以上に付き合いを重ねているから」
武藤との妙に息の?合った連携で一回戦を突破した永原
一方向こうの対決は…
つづく 喧嘩するほど仲が良い、はずだよたぶん
九州ドームでの一回戦は見事勝利した永原と武藤
一方どさんこドームでは…
アナ「…市ヶ谷、ハンマーパンチ!祐希子を執拗になぶる!」
六角「んー、いつもながらパワーでゴリ押し、容赦の無い攻めだね」
龍子「おら市ヶ谷、早くタッチしろ!いつまでローンファイトしてんだこら!」
市ヶ谷「いちいち後ろからクソうるさいですわね、黙ってなさいリボン頭!
アナタの出番はハナからありませんわよ、帰って寝てなさい!」
龍子「んだと!調子にのんなこのワガママ女が!」
市ヶ谷「それはアナタの方じゃありません…ぐぇっ!」
祐希子「…試合中どこ見てんの、さいたまのオバさん!」
アナ「あっとまたここで不協和音!マイティ選手ここぞとばかりに反撃!」
六角「…いつものパターンだねぇ」
千種「今なら!やぁっ!」 市ヶ谷「んがっ、この、邪魔するんじゃ…!」
アナ「これは市ヶ谷選手不利!相手とタッグパートナーの三人が全て敵状態!
早くも決着の予感か!?」 祐希子「ザマぁ見ろ!クジ運の悪さを恨むのね!」
市ヶ谷「この!ワタクシの前に立ちはだかる山口のヤンキー崩れ風情が!」
祐希子「…誰がヤンキーよ!言っておくけど、元よ元!」
龍子「…いやそれ、言い訳になってねーぞ」
千種「タッチ、タッチして下さい先輩!」 祐希子「おっし!後は任せた!」
アナ「さあここで千種にタッチ!試合も10分を経過して熱が入って来たか!」
六角「…んんん、お前らー!いい加減にしろぁ!このうすらバカたれだぁ!」
アナ「…あの六角さん?入ってますね、これ、確実に!?」
六角「っーたくおめーらにゃ〜ぐぁっかりだよ!いつも大物ぶっといて
いざとなったらいっつもの味方喧嘩くぁよ!この○○○女共!」
アナ「ちょっと!六角さんこれ生なんですよ!かぶせられないんで自重!自重を!」
六角「お前の方が自重しろくるぁ!生で下(ネタ)発射とかアナ失格だな
この大人失格人間め、ブァーカブワァーカ!」
アナ(もうやだ…誰か…この酔っぱらい女黙らせて…もう私の手には負えない…
無理…!ああもう酒臭い…)
市ヶ谷「…むぬ!?」 龍子「…誰だ!今アタシの悪口言ったのは!」 六角「ああそうだよ!メイン戦で試合そっちのけで私闘を始める
そこのビッチ臭い二人のことだよ!文句あるならこの地味ながらも
イイ仕事をするお姉さんとも一戦交えるか!ええ?」
市ヶ谷「…聞き捨てなりませんわその台詞!」
龍子「…待ってな先輩!こいつら片付けたら…次は、アンタの番だ!」
六角「…おっしゃかかってくぉい!おみゃらがまだまだネンネだってのを
うぉしえてやる!」
アナ「ちょっといや、こっち来ないで危ない!」
祐希子「よっし!くらえっ!」 千種「たぁー!」
アナ「…あっと!二人揃ってプランチャー!うわーやめて危な
市ヶ谷「…しゃらくさい!」 龍子「なめんな!」
祐希子「…ぐは!」 千種「くはっ!!」
アナ「危ない!プランチャーをラリアットで無理矢理に迎撃!
これは…放った方も無事では済まない!痛い、痛すぎる!」
市ヶ谷「…ふん、この程度!」 龍子「おらかかってこい祐希子!ビビったか!」
祐希子「いたた…この、図に乗らないでよね!くっ…」
アナ「あっとマイティ祐希子流血!マズい!お子様にこれは見せられません!」
レフリー「14、15…早く、両方ともリングに戻って!」 千種(…いけない、早く戻らないと) 市ヶ谷(…ちっ!)
アナ「何とか両者リングに戻る!しかし市ヶ谷はダメージが込んできているか!?」
龍子(…市ヶ谷!) 市ヶ谷(…お好きになさい、ふんっ!)
アナ「タッチ!龍子が出る!…しかし!千種のフロントスープレックス!
さらに、ローリングクレイドル!じわじわ体力を奪いにかかる!」
龍子(くっ…市ヶ谷のバカが!碌なクズカードしか残ってないじゃねーか!)
アナ「せっかくの交代も空しく、龍子一方的に攻められ続ける!」
六角「そるぁ〜前半から、トバしてトバしまくったからねぇ〜、ニヒヒ♪」
アナ「あの、もう、その辺にしないと口塞ぎますよ!」
六角「あらやだ、どこの口塞ぐ気かね〜。ホント男は、公序良俗違反の存在だわ〜」
アナ「世の男が全てP○Aのターゲットみたいに言わんで下さい!
というか今の貴女はB○Oすらですね!」
市ヶ谷「…解説!なに下らないことで盛り上がっているのです!」
龍子「あーもうアッタマ来た、食らえ!」 千種「うぐ!」
アナ「おっと龍子選手、ここでカードが一新したか!反撃に転ずる!」
祐希子「結城、タッチよ代わって!」 千種「…はい!」 アナ「あっと祐希子、流血は止まったが…さすがに息が荒いか!」
六角「…マズいね、これは。明らかに無理をしてるよ、マイティ祐希子選手」
アナ(…やっと酔いが冷めたか)
龍子「来い!旧作からの因縁の一つ、ここでケリをつけてやる!(ドゴッ)」
祐希子「…ライバルの一人ごとき…なめんじゃ、ない、わよ…!(バキッ)」
市ヶ谷「どこ見てやがりますの、ピンク頭!この、ワタクシを、差し置いてぇ!」
龍子「邪魔すんな!」 市ヶ谷「そっちこそぉ!」
祐希子「なに…!?ぐぅわっ!!!!」
アナ「決まったあー!市ヶ谷・龍子のビューティサンダー!
互いが互いを殴り倒すような、強烈なサンドイッチラリアットであります!」
千種(…危ない!祐希子先輩!)
市ヶ谷「お呼びじゃありませんのよ!ぺーぺーっ!」
アナ「市ヶ谷、ここで千種を逆にカット!龍子から引き離す!
これは…スタンドプレイが効を奏した形となったか?」
六角「…いや、そうじゃない(あれは立派なコンビプレイ、さ)」
アナ「…は?」
龍子「食らえ…祐希子!」 祐希子「…っはっ!!!」
アナ「炸裂!プラズマ・サンダー・ボム!あぁ、祐希子の傷口が再び開いたか!」 祐希子(こんなトコ、で…負ける、わけ、に、は…)
アナ「…カウント3!入りました!17分35秒、プラズマ・サンダー・ボムで
サンダー龍子、マイティ祐希子を鮮血のマットへ沈めたぁ!」
千種「あぁ…くっ!」 市ヶ谷「…フン、全く気に入りませんわ」
六角「…似すぎる者同士は、か」
アナ「意外な意志疎通を見せていましたね。正直私も驚きました」
六角「…ちょっと肩入れしすぎた、かな。やっぱりあたしはどーも
興味本意で手を差し伸べちまう、昔からの悪い癖が抜けないねぇ」
アナ「放送でカットできなくて残念でしたね、六角選手」
六角「…抜かしてくれるじゃないか。あ、今のは違うかんね?」
アナ「…最後のさえなければ、はぁ…」
市ヶ谷「…アナタにしては随分慎重な試合運びでしたわねぇ」
龍子「お前との勝負を控えてるってのに、あの二人を本気で好きにやらせるほど
アタシは自惚れちゃいないよ」
市ヶ谷「結構!その覚悟なら、このワタクシが相手をするにふさわしい!」
龍子「…言ってくれるよ、全く」
ライバル同士の火花がスパークし、鮮やかな花火が上がったどさんこドーム
そして激戦はまだ…
つづく 作戦・発動
一回戦が終わり、市ヶ谷・龍子・武藤・そしてちづるの四名が勝ち残った
レッスル新女王決定戦
しかしこの大会の裏で、なにやら不穏な動きを見せる者たちがいた…
???「じゃあ、お前等も賛成でいいんだな?」
???「ええ、この時を於いてジャパンに食い込む機会はないわ」
??「フフ…惰弱なヤポンスキーごとき、私が本気を出せば一撃!」
???「ええ、ワタクシもそろそろベルトを返してもらわなければ」
???「フッフッフ…生温い試合しか出来ぬジャパニーズ共に
NPC判定の恐ろしさを、思い知らせてやろう」
??「…そういえば、もう一人はどこにいるのカオス?
まさか逃げたのかしら?これだから資本主義者は…」
???「…いつの話してんだお前。攻め込む前から中違いはよせ」
カオス「フッフッフ…奴なら止められても日本に向かう」
???「…IWWFは、今回の作戦に対しては静観を決め込むようだけど?」
カオス「奴が、あ の 会長の命を聞くと思うか?」
???「…確かに」
??「フン、勝手な。団結力とは無縁なアメ公らしいわ」
カオス「フッフッフ…口だけで戦いには勝てんぞイワン」
???「…相変わらずねぇ」 何やら恐ろしい計画が発動しようとしている中
永原も最終調整に入ろうとしていた…
富沢「がんばれちづるー、あと30!」
金井「がーんばれー、まけーるーな!」
永原「…もう!みんな、ボートの上からイイ気なモンだよ…ね!」
越後「ほらスピード落ちたぞ永原!勝ちたいならサボるな!」
斉藤「そうだ、対戦相手はお前の都合に合わせてはくれないぞ!」
神田「先輩、泳ぎの最中に喋ると水を飲みます。控えましょう」
美沙「…先輩達がいつにも増して厳しいのです」
理沙子「出番を取られたんだもの、しかたないわね
まぁ彼女達もプロ、無茶な追い込みはしないわよ」
ジャニス「イヤー、やっぱり泳ぐのは楽しいなー」
永原「うー…つかれたー…寝たい、もう寝たい…」
阪口「これ永原、寝るでない。これから新たな技の習得に移る」
永原「へ?」
阪口「お前のジャーマンはイイ技じゃ。しかし一つ欠点がある、それは…」
永原「…え?え?欠点!?」
理沙子「頭・首・肩・腕・腹・腰・背中・足の一つでも負傷すれば
技が完全に決まらないという、試合終盤で放つには
致命的な欠陥を抱えているのよ、ジャーマンは」
永原「…た、確かに」 阪口「ましてお前が打撃に弱いのは、先の金森戦でも明らかじゃ
武藤は必ずそこを突いてくるぞ」
斉藤「蹴りで間合いを保ち、足を攻めて投げを封じる…
お前相手に、私もそうしたろう。それが一番有効だからな」
富沢「アンタは足への関節技もまだまだ浅いしね…」
金井「相手が武藤ちゃんじゃよけいにねー」
永原「…う、うう…。じゃあどうすれば…」
ジャニス「うーん…パワーで相手を圧倒するのは?」
理沙子「正解。技を掛ける隙を与えずにプレッシャーをかけ続けるのが
武藤に対しては一番効果があるわ」
越後「よって、だ!私達の他にスペシャルコーチを呼んだ!どうぞコーチ!」
近藤「…どうも、近藤です。よろしく」
永原「…え、あの、この人どう見てもキックの選手…」
阪口「ウダウダ言わんと、早く構えい永原」
近藤「では、行きます!ふんっ、はぁっ!」
永原「ぐはっ!いたっ、痛い痛いって、ちょっとタンマ、ターンマ!」
神田「…間合いにすら入れていない…」
近藤「どうした、もう終わりか!口ほどもないな!
わざわざこんな鮫の出る有名海岸にまで来たというのに!」
美沙「余計なことは言わなくていいのです臨時コーチ」 ジャニス「OK。なら私がやってみる。カモン、コンドーサン」
近藤「…そ、その呼び方はやめろ!誤解を招く!」
美沙「何を慌てているのか全くわからないのです(ニヤニヤ)」
近藤「くっ…、行くぞ金髪!受けてみろこの蹴りを!」
阪口「…ふむ。リズム良く攻撃を受けている。なかなかのモンじゃ」
理沙子「一度見ただけであの対応力…さすがは期待の星ね」
ジャニス(苦手な打撃も…慣れれば捌ける!)
近藤(く…!小柄な割にかなりのパワーだ)
ジャニス「…もらった!ふんっ!」
越後「ああっ!」 斉藤「一瞬で…」 神田「間合いを…詰めた!」
近藤「…なんだ…!?ぐあっっっ!!!!!」
阪口「…見事!足場の悪い砂地で、よくぞあそこまでの踏み込みを!」
理沙子「片足が浮いたタイミングを狙って、キャッチからのリフトアップ
そして豪快なパワースラム…いい攻めだわ」
永原(…あれ?今何か形が…見えた気がする!何かが!)
富沢「あ、あの顔は…」
金井「うまくいきそうでよかったね、ちづるちゃん!」
仲間の助力を得て武藤撃破の為のヒントを掴んだ?ちづる
同時に、怪しい方々も暗躍し始める…
大会の裏でいったい何が?
つづく 熱狂!なにわパワフルドーム
準決勝に向けて猛烈な特訓をした永原
そしていよいよ当日…
斉藤「…どうした!まだ私は倒れていないぞジャニス!」
ジャニス「…ふふ、悪いけどもらったわ」
アナ「なにわパワフルドームで行われるレッスルグランプリも
いよいよ準決勝!その前座であるGWAタイトルマッチ!
斉藤、新鋭のジャニス・クレアの前に苦しい展開!」
堀「パワーでは、ジャニスさんに一日の長がありますからね」
アナ「あ、そういえば久しぶりの出番ですね堀さん」
堀「はい、ちょっと家庭の事情でお休みしておりまして…」
アナ「そのあたりも後でゆっくり伺うとして、まずはこの一戦!
堀さんはこの戦い、どうご覧になりますか?」
堀「終盤で体力も残りわずか…得意カードの切り方によっては
まだどちらにもチャンスがありますね」
富沢「いいなー、うらやましいなー」
金井「あたし達も解説したーい」
越後「お前等はメイン戦の永原のセコンドだろうが!
ちゃんと側についてろ!」
美沙「…カメラに写りたいと、顔に書いてあるので
もはや魔術すら必要ないほどにバレバレなのです」
富沢「…バレたか」
金井「…ぶー」 ジャニス「…それじゃグッバーイ、サイトーサン!」
斉藤「くっ、くそっ!おうぐっ…!!」
アナ「決まったぁーっ!ジャニスの十八番、スプラッシュマウンテン!
小柄な体から繰り出される小宇宙の爆発!」
神田「返して!返して下さい先輩!」
斉藤「うぐっ…く!」
アナ「2.8!かろうじて返した…が斉藤、立てません!
レフリー、ダウンカウントを取り始める!」
ジャニス(勝ったわ…この勝負!)
神田「立て、立てーっ!立つんだ斉藤ぉーっっっ!!!」
富沢「ちょっと神田、アンタそれ言いたいだけじゃないの!」
金井「カメラに写ってると思って!ずるい!」
阪口(…ワシ、先に言っときゃ良かったかのう…)
アナ「…ダメだ立てない、無情のカウント10!斉藤敗れる!
GWAベルトは再び団体に戻ることとなったぁ!」
堀「さすが、期待のホープですね。一見派手な戦い方かと思いきや
終盤でダメージが蓄積した中でも、実に冷静な試合運び…」
アナ「大物の予感大ですね!…斉藤惜しくも敗れる!
GWA新チャンピオンはジャニス・クレア!」
龍子「…やるじゃないか」
市ヶ谷「フン、あの程度のパワーではまだまぁだ!」 越後「神田…なにしてる!ほら、斉藤を運びに行くんじゃないのか!」
神田「……は、はい」
美沙「…ところで永原先輩はどこにいるのです」
金井「ちづるちゃんなら、お腹が痛いってトイレに隠ってるよ」
越後「…なにをやってるんだあいつは」
富沢「大一番でヘタレ気味になるのはちづるの癖みたいなモンだし
心配ないないダイジョーブよ、越後さん」
菊池「…逃げたのじゃなければいいですけど」
阪口「おう、君等も来とったのか。気が早いの」
美沙「逃げるならそもそも最初から参加などしてないのです
水○ボイスだからって調子に乗るなこのアマ、なのです」
菊池「…そんな挑発には乗らないよ。ていうか先輩に対して
このアマとは言ってくれるよね、このスブタ!」
富沢「…スベタの間違いよ、菊池先輩」
金井「おいしそうな挑発だね」
美沙「素豚と書けば挑発になるのです日本語は実に魔法なのです
そして美沙はレッスルの誇る大魔法使い!なのですふっふっふ」
菊池「…んぐぐ、誰がブタだぁー!レッスル鉄の掟発・動!制裁!」
阪口「これこれ菊池、挑発に乗るでない。制裁するのなら
こんな駄文ばかり書く素人にするのが筋じゃぞ」 菊池「言われてみればもっともですね。ちょっと最近イカれ気味の
素人作者をボコにしてきます」
富沢「…イカれ気味っていうか、元からよねぇ?」
金井「DAー、YOー、NEー」
菊池「…いや、なんでラップ調?」
市ヶ谷(…フフフ、これはいい話を聞かせてもらいました!
次の試合に関して面白い提案をたった今、光の速さで思いつきましたわ!)
龍子(…あのニタつき様、またロクでもない事考えてんな)
理沙子「あら貴女達、揃って観戦かしら?」
上原「余裕じゃないか。試合前に対戦相手同士で歓談とは」
市ヶ谷「あら先輩、これはどうも。今のうちからこの女へのたぎる憎悪を
さらにさらに増幅させておこうと思いまして」
龍子「こいつの言うことはともかく…知ってるんでしょ、先輩達も」
上原「…まぁな」
理沙子「一緒にいた方がなにかと無用のトラブルも避けられるしね」
市ヶ谷「フン、トラブルチャンピオンが居てはどうですかしらぁ?」
龍子「…誰のこと言ってんだ?あぁ?」
市ヶ谷「…自ら証明してどうしますの?キレやすい女は始末に負えませんわねぇ」
上原「…そういえば南は?それに祐希子も来てたよな」 理沙子「あ、そうそう!あの二人と来島には私から話があるって呼んだのよ
すっかり忘れていたわ。ありがとう今日子」
市ヶ谷(…先輩) 龍子(…マジすか)
上原「…相変わらずだな、理沙子。確認しておいて正解だった」
理沙子「本当にありがとう。さて、それじゃ早速話をしてこないと
…今日子、あの娘の事もよろしくね」
上原「ああ、任せてくれ。落ち込んだ後輩の扱いには慣れているからな」
市ヶ谷「…後は向こうの出方次第ですわね」
龍子「ふん、海外のトップレスラーが、今更雁首揃えたところで
どうせ仲違いすんのがオチだろ。まぁ全員倒すけど!」
上原(…お前達を見ているから、笑ってられないんだけどな)
一方その頃、VIP席では…
祐希子「おっそーい!いつまで待たせんのよ、先輩!」
南「静かにしなさい、祐希子。せっかくの出番が台無しよ」
来島「ああ…俺、忘れられてなかったんだ…よかったー」
南「…気にするの、そこなの?」
相羽「…失礼しまーす」
杉浦「…まだ来られてはいないようですね」
ノエル「…ふわふわ…できそう?」
南「…あら、あなた達も?」 理沙子「どうもお待たせしてしまってごめんなさいね、みんな
それで話というのはね…」
南「わかってますよ先輩。私達に彼女達の相手をしろって言うんでしょ」
祐希子「え?なに?南、あんた知ってたの?」
来島「えー、あのー、俺も初耳っすよ?」
理沙子「簡単に説明すると、この大会に海外勢が大挙して乱入するという
情報が提携団体からもたらされたのよ」
相羽「えええ?それって大問題なんじゃ…」
杉浦「それで私達新女にも…」
ノエル「せんぱい…ふわふわ…できる?」
理沙子「この大会のみならず、レッスルの命運は…貴女達の掌の中
この大役、急で悪いけれど頼めるかしら?」
南「はい」 来島「…うっす!」 祐希子「…それって、命令?」
理沙子「私に権限はないわ、祐希子。決めるのは貴女達の意志
これはこの通り、私個人のお願い」
相羽「…ボク達に出番があるのなら!」
杉浦「この提案、否も応もありませんね」
ノエル「…せんぱいも、ふわふわ、しよ?…ね?」
祐希子「…わかったわよ!やる!女王になり損ねた憂さを晴らすには
丁度良いし、もーやぶれかぶれよ!やったろーじゃん!」
つづく 宿命
いよいよ始まる永原vs武藤の戦い
果たしてどちらが勝つのか?
アナ「さあいよいよレッスル女王位グランプリも残り三つ!
永原ちづる対武藤めぐみ!勝つのはどちらか!?」
堀「下馬評では武藤選手有利ですが、まだわかりませんね
永原選手が勢いそのままに行けば、どうなるかはわかりません」
アナ「実に楽しみな一戦、ですね!」
堀「おバカvs天才…恵みの雨はどちらが降らせるのでしょうね」
永原「コラー!バカは余計だよバカは!」
アナ「あっと入場シーンからお約束を披露!やはり期待を裏切りません永原!」
武藤(…あなたには、なにもさせない!)
アナ「続いて武藤入場!鋭い眼光がリングに向けられる!
ギラつくほどの闘志をむき出しにしております!」
永原(…焦るな、あせるな!)
武藤(…あなたならできるはず、できるわめぐみ!)
レフリー「チェック、OK!では…ファイト!」
カーン!
アナ「さあ始まった!まずは…永原、いつもの奇襲は仕掛けないか!」
堀「さすがに武藤選手にいつもの手は通用しないでしょうから
正しい判断だと思います」
永原(…接近して、チャンスを!)
武藤(…くる?させない!) 客A「なーがはらー!なーがはらー!」
客B「永原行けー!資質Cの、普通の強さを見せてやれー!」
アナ「この大声援、観客の支持では永原有利か!」
武藤「…やらせない!」
アナ「おっと武藤、永原のタックルを切りヘッドロック!
そこから回転してスリーパー、首を絞めにかかる!」
永原「ぐぬ!どっこぉいっ!」
アナ「永原すかさず前転して回避!このあたりは手の内知った攻防!」
堀「まだ様子見ですね。ここからです」
武藤(…いける!くらえっ!!!)
永原(…!ここだっ!)
アナ「ああっと永原!武藤のバク宙キックを踏み込んで頭で受けたぁ!
いや堀さん、これは!?」
堀「…驚きですね。永原選手が受けを使うとは」
富沢「いいわよちづる!そのまま押せー!押しまくれー!」
金井「みたか、これがとっくのせいかだー!」
上原「…この仕込み様、やってくれるな理沙子…!」
菊池「武藤、焦らないで!落ち着いて一旦間合いを!」
武藤(くっ…いつの間にこんな芸当を?)
永原「どうしたの、まだまだ、こんなもんじゃ、ないよね!
さっ、かかってきなさーい!」 理沙子「どうやらモノになったようね」
祐希子「永原が受け…?見よう見真似、まぐれでしょ?」
南「…言うほど簡単じゃないわよ、あれ」
杉浦「はい…読みの上手さと、度胸がなければできないですね」
ノエル「和希ちゃんじゃ…たぶん…無理…」
相羽(…そんなこと、今言わなくてもいいじゃない…)
アナ「武藤、飛び技で猛攻を仕掛ける!ここで早くもFシュタイナー!
が永原させない!カウント2ではね返します」
堀「飛び技なら永原選手も得意です。決定打にはまだ遠いですね」
武藤「ならばこれで!」 永原「ぬぁっ、あいたたたたた!」
アナ「武藤すかさず足取りから四の字!このあたりは武藤が上手い!
永原ここはロープに逃げたい、が…ダメ!武藤させません!」
武藤(足さえ殺せばこっちのものよ!)
上原「そうだ…それでいい武藤!相手に付き合うな!」
永原「あーっくっ、この、イタタ、離せーっっっ!!!」
菊池「今!武藤!」 武藤「もらった!」
アナ「あっと武藤、足を外そうとする永原にすかさず
スモールパッケージ!カウントが入る!」
永原「んぐわーっっ!どりゃ!」
アナ「カウント2.9!危ない危ない永原危機一髪!」 富沢「よく返した!まだまだ行けるわあと一息!」
金井「くるよ、備えて!」
武藤「この技で決める!ふぅん!!!」 永原「くぅわっ!!!」
アナ「決まった、ドラゴンスープレックス!カウント1、2…2.8!」
堀「武藤選手、流れを作りましたね。このまま押し切れるか…」
武藤「…とどめ!」 永原「…ふんにゃろっ!」
アナ「あーっと、ラウンディングBPは剣山で迎撃!
永原さすがのしぶとさ!すんでのところで返したぁ!」
武藤「…ぐっ、くはっ…げほっ…!ぐあっ!」
永原「はーなーすー、もーんーかー!」
アナ「永原、ここに来てついに武藤を捕らえたぁ!
ベアハッグで猛烈に絞る絞る!食らいついて離さない!」
永原「ぬおりゃー!!!」
アナ「これは激しい!さらにスロイダー三連発!
離さない離さないまだ離しません!徹底的に圧し潰す!」
武藤「…このぉっ!」 永原「…!?んごふっ!」
アナ「ここで武藤反撃、はいったぁぁぁー!!!オーバーヘッドSW!
永原モロに食らった!ダウン!」
武藤(決まった…このとっておきで!)
上原「…武藤、油断するな!武藤!」
菊池「よく見て、まだ相手の目は死んでない!」 永原(よしっ!…もう決める!)
アナ「永原崩れない!必殺のジャーマンをここで出すのか!」
上原(…無駄だ!今の武藤にジャーマンは通用しない)
永原「いくよ!」 武藤「…その手だけは!」
アナ「永原バックを取りにいく!が武藤、足を掛けてガード!
完璧にパターンを把握している!」
堀「永原選手、得意技を封じられましたね。やはり…」
永原「それを…待ってた!うおぉっし!」
アナ「!?永原、ジャーマンにはいかない!コブラ!?いや、カワズ落としか!
そして…あっと!?一回転してうまく後ろを取ったぁ!」
堀「あんな、横からの入り方があるなんて…!」
富沢「回転で勢いが付いた!行けー!」
金井「ろーりーんぐじゃーまーん!」
永原「くらえーっっっ!!!」
武藤「…しまっ!?うあぁっ!」
アナ「決まったぁぁぁーっっ!!!永原新型ジャーマン!
1、2、武藤これは…返せない!決まったカウント3!」
永原「…やっ、たーっっっ!!!」
アナ「やりました永原!見事に天才の裏をかき、自身の誕生日を
見事勝利で飾ったぁ!」
つづく 頂の上
永原が武藤の上を行く閃きで逆転勝ちを収めた、準決勝一回戦
そしてついに、激戦必至の二回戦に突入する…
上原「…すまない武藤。私の読みが通じなかった」
武藤「…いえ、押し切れなかった私のせい…なんです」
上原「いや…もっと早く気付くべきだった。トレーナーとしての私のミスだ」
菊池「え?どういう…
上原「永原は元々飛びには耐性があった。そこに投げとパワーが強化されて
相性の面で有利を取られてしまっていたんだ…!」
武藤「…!」
上原「さらに加えて、理沙子が得意とする複合技の攻勢で
有無を言わさず試合を決められた…!飛び技で最後まで押せると過信し
そう武藤に教えた、私のミスなんだ…!」
六角「そうだねぇ。たった14分の攻防でも、技構成を完璧に
見抜かれたのがわかる、そんな戦いだったね」
武藤「…なんですか、六角先輩?」
六角「そして敗因はもう一つ…あんたが天才で永原がバカだから、かな」
武藤「…!?どういう意味ですか?」
六角「天才の無駄のない動き、一瞬の閃きってのは心に余裕を生むが
同時に慢心も生み易い。万が一読まれると、これ以上なく
脆いシロモノなのさ」 菊池「そんな…それじゃ、完成度の高さが…」
六角「そゆこと。なまじ完璧に出来ちまうが故に、読まれた時のダメージは
確実に、100%、自分に返ってきちまうって事さ」
武藤「…私は、自分を天才とは…!」
上原「いいんだ武藤。今回は、選手としてもコーチとしても
完璧に手を読まれた、私達の…負けだ」
武藤「…はい」
六角「…まぁ、こっちの用は、だ。奴等の件なんだけどさ…」
武藤サイドが控え室で、敗戦の悔しさを全面に滲ませる中
会場では…
アナ「さあいよいよ準決勝第二試合!お待たせいたしました!
ビューティ市ヶ谷vsサンダー龍子、因縁の対決ここに再び!
それでは!ビューティ市ヶ谷選手、入・場!」
市ヶ谷「オーホホホホホ!さあこれよりワタクシの、ワタクシによる
ワタクシの為のステージが開幕いたしますわ!」
客A「うっひょー!市ヶ谷様、バンザァァァイ!」
客B「我らに凛々しきそのお姿を称える権利を、どうかー!」
市ヶ谷「よろしくってよ、よろしくってよアナタ達!このワタクシを
称える事、特別に許して差し上げますわ!」
アナ「おっと?市ヶ谷選手いつものやり取りか?余裕があります!」 龍子「よっし、行くぞ!道空けろー、道!」
客C「よっし来た来たー!姐さんの御出陣だー!」
客D「あんたが大勝!たのんまっせ龍子ー!」
アナ「さあ続いてサンダー龍子入・場!ビューティ市ヶ谷が華やかな行進なら
こちらは重厚感、威風漂う行進であります!」
客E「龍子ー好きだー結婚してくれー!」
龍子「んん?んー…あー、好みじゃないから、ダメ!」
客F「ハハー、フラれてやんのー!ザマぁ!」
アナ「…あっとこちらもなにやらいつものやり取り!
これから起こる、レッスルの歴史を揺るがすすさまじい戦いの前にしては
実に和やかな一幕であります!」
堀「ファンもいつものやり取りで緊張をほぐそうとしているんですね
選手とファンにもこうした連携が見られるのはさすがと言ったところです」
アナ「さあ、いよいよ二人が向かい合う!
ん、おっと…市ヶ谷選手マイクを握った!なんだ?」
市ヶ谷「皆さん!この試合はレッスルに於ける長年に渡る因縁試合!
よってこの試合、デスマッチ形式で行うというのはいかがかしら!」
アナ「なんとデスマッチ提案!これは意外!」
堀「…市ヶ谷選手らしいですね」 龍子「まーた始まったか…で?試合形式はどんなだ?」
市ヶ谷「フフフ…その名もメスブタ・デスマッチ!
ルールはシンプル。負けた方がブタになる、ただそれだけですわ!」
龍子「んな!?なにぃ?」
アナ「…えー、あー、市ヶ谷選手、何を言っているんでしょうか?」
堀「…恐ろしい試合形式ですね、これは。負ければ嫁入り前の女性が
ブタ呼ばわりされると言う、レスラーとしてだけではなく
女性としての尊厳すら脅かされる、まさしく地獄のデスマッチです」
アナ「な、なるほど…恐ろしい、恐ろしすぎますこの提案!」
一方、控え室でこの流れを見ていた永原達は…
永原「こ、これは…!」
富沢「鬼よ、悪魔よ!負ければ脂…いや死亡確定よ!」
金井「龍子さん、こんなの受けちゃダメ!」
越後(相変わらずエゲツない事するな、あの人は)
斉藤(…自分が負けることは全く考えていないんだな)
神田(相当の自信家とは聞いていましたが…)
美沙(さすがの美沙も脱帽なのです上には上がいるものなのですよ)
市ヶ谷「さぁサンダー龍子!答えは?」
龍子「ん…いいよ」
アナ「おっとサンダー龍子、間髪入れずに即答!」
堀「…すごい、ですね」 龍子「アタシは負けないからカンケー無いしな
つかお前、そんなにブタになりたいのか。変わった奴だな」
市ヶ谷「そんな軽口叩けるのも今のうちです!アナタがブタになったら
鼻から豆腐を食べていただきますわよ!」
龍子「んのヤロ、ならアタシはお前をヤシの木に吊るして
ブー子の丸焼きにしてやるからな!」
アナ「さあ、どうやら両者承諾の上、試合が開始されるようです!」
堀「長いレッスルの歴史の中でも、髪切りやマスク、水着剥ぎはありましたが
ブタをかけた戦いは初めてですね」
アナ「まさしく歴史が変わる戦いである、というわけですか」
上原「…全く、つくづく飽きさせない二人だ」
六角「だろ?見ている分には実にオモロい対決だよ、コイツぁ
…武藤、あんたも見ときなよ。力や技術はもちろん大事だ
けど…そんだけじゃあ、女王の座は掴めない」
上原(…ふ、柄にもなく口数が多くなっているな)
武藤「…先輩」
六角「ん?」
武藤「今なら、少しだけ…解る気がします」
市ヶ谷と龍子、因縁の対決はまさかのデスマッチに
はたして永原の相手になるのは、ブタになるのはどちらか?
つづく その頃一方
市ヶ谷と龍子の、女性の尊厳を懸けた戦いが行われようとしている中
VIPルームでは密かに…
祐希子「ハピバスデーツーユー、理沙子先輩!41歳のお誕生日
本当におめでとーございます!」
南「さすが先輩。41歳で現役、並の選手にできる事じゃありませんよね」
来島「いやーさすが理沙子さん、40越えでこの評価値はさすがっすよねー」
理沙子「…あの、みんな?妙に数字を強調しなくてもいいのよ?」
相羽(理沙子さんって、40越えてたんだ…)
杉浦(このゲーム、律儀に年を取りますからね…)
ノエル(…よんじゅう…。ろうそく…、いっぱい…?)
杉浦(…ストップ。それ以上はいけませんよ、なぎささん)
理沙子「…ふぅ。もう今年は祝わないでいいかしら」
祐希子「えーつまらなーい」
来島「せっかく用意したんだから乾杯しましょう、ほら!」
南「蝋燭が41本…ああなんて壮観な眺め…ささ先輩、一気にふーっと!」
理沙子「…貴女達、わざとやってるわね?」
祐希子「…だってあたしー、最近主人公らしい活躍してないしー」
南「私なんて大会にすら出れませんし」
来島「あ、オレはそんなことないすよ?なーんの不満もないす!」 理沙子「…最近はどうしてこう、なにかと根に持つ子が多いのかしら…
どうして素直に人の幸せを祝えないのかしら…
お母さんは本当に悲しい、悲しいわ!」
相羽(…あー、先輩がまたこれみよがしの小芝居を…)
杉浦(…年のことを言われたのが余程キたのでしょうね)
ノエル(…おこると…しわしわ…)
南「あーもうこの、やーだー!…ウィック、私も女王やりたーいー!
あ、これおいしい。気に入ったわ」
来島「オレもー、一度なら、やってみたいかなー、プッハァー!」
理沙子「…そんなにお母さんをいじめて、いったい何が楽しいの!
そんな子達に育てた覚えはありません!…ヒック」
祐希子「育てられた覚えも、特に、ありませぇ〜ん!ああ、お酒がおいちぃ…」
相羽(…先輩達、イイ感じに回ってきたね)
杉浦(もはや部屋の空気も流れも酒量もカオスですね)
ノエル(なんらか…おさけが…ふわふわ…)
杉浦(さりげなく飲んで酩酊しないでください、なぎささん)
これからの血戦を酔っぱらって観戦しようという、実に豪気な面々
果たしてこれは余裕なのか、それとも…
つづく 爆闘
ついに始まる、市ヶ谷と龍子の闘い
決勝で永原と相まみえるのははたしてどちらか?
レフリー「では…両者ともいいな、ファイ!」
市ヶ谷(…叩き潰してさしあげますわ!)
龍子(さぁて…んじゃ、本気出すかな)
アナ「さあ静かな立ち上がり…両者間合いを探る!なかなか組み合おうとしません!」
堀「…すさまじい気迫が、こちらまで伝わってくるようですね」
龍子「…何逃げてんだ、こい!」
市ヶ谷「…この!今すぐ捻り潰してやりますわ!フンッ!」
アナ「おっと市ヶ谷、強引に組み合う!力比べに持ち込むか?」
龍子「…こんな、もんか!うらっ!」
市ヶ谷「うがっ!この、調子に乗りやがるんじゃありません!」
アナ「両者力比べから一転、足を止めての押し合いどつき合い!
龍子、意地の張り合いに持ち込むか!市ヶ谷これを受けて立つ構え!」
堀「…技術の比べあいなど、この二人には最初から頭にないんでしょう
ただ相手を力で真っ向から叩き伏せることだけ、ですね」
理沙子「…久しぶりね。こんな試合を見るのは」
祐希子「ふん!ただどつき合ってるだけじゃないですか」
南「…そうでもないわ。互いに顔を避けて打ち合ってる」 相羽「お互いに…駆け引きは捨ててるよね」
来島「相手の力をわかった上で、十分に引き出させた上で、勝つ自信がある…か
ニクいことするじゃないか!
杉浦「私…いえ、私たちには真似の出来ない芸当ですね」
ノエル「ふたりとも…ぽわぽわ…?」
理沙子「…あら、熱量と期待のこもった、いい表現ね」
南「そ、そうですか…?」
祐希子「あの二人ならゴワゴワがお似合いですよ!ふん!」
アナ「…打ち合う、さらに打ち合う!始まってまだ10分!
ハンマーブロウの応酬!止まらない、止める気がない!」
龍子「ハァ…どうした、へばったか!なんなら、セコンド、介入でも、させるか?」
市ヶ谷「…ぐ、誰がアナタに…などぉ!そこのアナタ達!
この試合、絶対に手出し無用!破ったらコロしますわよ!」
小縞(ああ…私たちせっかくセコンドに立ったのに…)
金森(この期に及んでも、名前で呼んでもらえないんだね…)
龍子「石川、小川!お前等も…いいな!頼むよ!」
小川「…わかりました!力の限り闘って下さい!」
石川「合点承知よ、龍子〜」
市ヶ谷「くのっ!なめるな…りゅうこぉぉぉぉっ!」
龍子「…ちっ、づぁっ!」 アナ「市ヶ谷ここで流れを変える、必殺の柔道技ぁ!
龍子したたかに背中を痛打!これは効いたか!」
堀「背中を打つと、一瞬呼吸が出来なくなりますから
このまま投げで押し切られると龍子さ…あ、龍子選手は
非常に厳しいと言えますね」
市ヶ谷「オーッホッホッホ!ちょいと本気を出しゃこんなものですわ!」
龍子「ゲホッ…く、この、この程度!」
市ヶ谷「しぶとい女ですわねぇ…とっとと負けてブタになりやがりなさい!」
龍子「それは…お前だ!」
アナ「市ヶ谷、さらに仕掛ける!しかし龍子させじとふんばる!
そして…うまい!後ろを取ってバックドロップ!市ヶ谷悶絶!」
龍子「この、食らえっ!」
アナ「龍子、コーナーに市ヶ谷を振る!そして串刺しのラリアット!
そしてそこから裏投げか?力任せにブン投げる!」
市ヶ谷「うぅ…、このワタクシに、対してぇっっっ!!!!」
龍子「どうした元全日本王者、腰が軽いな!いや…尻の方か?」
市ヶ谷「ぐぬぬぅ…どこまでも生意気なクソオンナぁ!」
アナ「投げには投げでやり返す!意地の張り合いはまだまだ続くか!」
理沙子(見事ね…。私も立ちたくなってきたわ、あの場に) 祐希子「しっかし、相変わらずしぶといわねー。長引くわよこれ、無駄に」
南「そうでもないわよ、あの二人なら生半可な決着じゃ済まない」
来島「だなー。対戦結果のほとんどが反則裁定・ダブルKO・没収試合だもんな」
相羽「…滅茶苦茶ですね」
杉浦「…なら、今日の試合は奇跡の産物とも言うべきものなんですね」
ノエル(ぽわぽわ…)
アナ「試合時間20分経過、20分経過!さあ会場のボルテージも最高潮!」
市ヶ谷「とっとと…ハァ、この、くたばりなさ…い!」
龍子「悪いな…あー、長寿なモンで、さ、アタシは!」
市ヶ谷「…ならば、受けてみなさい!ワタクシ、市ヶ谷麗華の
全身全霊を込めた、この怒濤の攻めを!」
龍子「…!?ちっ、くるのか!」 市ヶ谷「それっ!」
アナ「なんと市ヶ谷、飛んだぁっ!これは珍しい!重爆撃機のごとき
重たいドロップキックが炸裂!龍子、たまらず膝を付く!」
市ヶ谷「まだまだぁ!食らいなさい!」
龍子「…ぐっ、うぐぉっ!」
アナ「ここで華麗に決まった、嬢王のニーリフト!さらにそこから
ブレーンバスター…いや、これは!?」
堀「ジャックハマー…ですか?」
市ヶ谷「ふんっっっ!!!!」 龍子「ぐはっ…!クソ、こんな奴、に…」
市ヶ谷「それでは…!」
アナ「市ヶ谷流れを掴んだか!龍子苦しそうだ、ここまでか!」
堀「決めにいきますね、市ヶ谷選手」
市ヶ谷「…楽しかったですわ、サンダー龍子。では…ごきげんよう!」
龍子「ぐっ…う、うあぁぁっっっっ!!!!」
アナ「決まったぁぁぁっ!!!ビューティ市ヶ谷の必殺・ビューティボムぅ!」
小縞「いった!これはいきましたね!」
金森「間違いなく終わったよ、やった!」
石川(…いいえ、まだまだですよ〜)
小川(龍子さんの戦力評価が、まだ甘かったようですね)
レフリー「1・2・ス…いや2!カウント2!」
市ヶ谷「んな!?そん…そんなわけないですわ、しっかり数えなさい!
全く、使えないレフェリーですわねぇ!」
龍子「レフェリーの…せいに…すんな、よ…」
市ヶ谷「んぐぐ…この、くたばり、損ないだぁぁっっ!!!
ゲホッゲホッゲホッ!!」
龍子「どうし、た…?顔は青いし噛んでるし…辛、そうだな?」
アナ「カウント2.9!すんでの所でこらえた!サンダー龍子はまだ落ちない!
あれだけの猛攻に、耐えた!耐えきったぁぁぁーっっっ!!!」
つづく 「強敵」と書いて「とも」と読む
市ヶ谷と龍子のブタでブタを争う壮絶な喧嘩マッチは続く
市ヶ谷優勢で進んだ試合もついに、決着か…
アナ「こらえた!龍子こらえました、粘りに粘る!
それに反して市ヶ谷、動きが鈍い!あと一撃が詰めきれない!」
金森「もう…もう、市ヶ谷さんは…」
小縞「で、でも!あと一押しじゃないですか!」
金森「駄目、だよ…。市ヶ谷さんの、手札は…もう…」
龍子「…へ、見事なまでにカードを、使いきったな!」
市ヶ谷「ぐぐぐ…!まだ、ここを耐えきれ…ば…!」
龍子「いや、もう勝負ありだ!なぜなら、おまえの手札はカスばかり…つまり!」
市ヶ谷「……!」
理沙子「残った手札がバラバラ、役無し、つまり…」
ノエル「ぶたさん…ぶぅぶぅ?」
杉浦「見事に先に立ててしまいましたね」
相羽「なんという負けフラグを…」
祐希子「ふ…見事に踏んだ!踏んづけちゃったわね、これ!
ザマー見なさい!あたしをバカにした罰よ!」
来島「あちゃー、やっちまったなぁ…」
南「ちょっとみんな、真剣にやってるのを外から笑っちゃいけないわ
…さすがに失…ん、ぷぷぷ…」
祐希子「…笑ってんの、南だけだけどね」 龍子「ここからは…アタシの番だな!」
市ヶ谷「んぐっ!この…調子に乗…うがっ!」
龍子「お次は…蹴りでも喰らいやがれっ!!!」
アナ「これは苦しい!市ヶ谷カードを使い切ったか!
龍子、サッカーボールキックに延髄斬り!一気に攻める!
反撃を試みるもダメか市ヶ谷、為す術無く龍子にボコボコにされてゆくぅ!」
堀「…こうなっては為す術無し…ですね。後は…」
市ヶ谷(…必殺カードさえ来れば!) 龍子(…まだ狙ってるな、こいつ!)
永原「…待ってるね。どっちも」
富沢「必殺カードが出るタイミングを…ね」
斉藤(…見えたな。この勝負) 神田(…そうですね先輩)
越後(おそらくは龍子さんが…勝つ。闘った私にはわかる!
あの人のここぞの勝負勘は、半端じゃあない!)
市ヶ谷「洒落臭い!」 龍子「…ちっ!」
アナ「市ヶ谷ここで反撃!投げを狙う龍子にハンマーブロー、動きを止める!」
堀(…?今、わざと…)
市ヶ谷(…この感触!?来た、ここで来た、この土壇場で!このタイミングで!
来やがりましたわぁぁぁっっっ!!!!) 龍子「まだ…こんなもの…で!」
市ヶ谷「オーーーーッホッホッホッホぉっ!!!!!こ・れ・で!
この必殺カードで、おっ死ね龍子ぉぉぉぉっっっーーー!!!」
龍子「…なん、てなぁ!…待ってたよ、そいつを!」
市ヶ谷「…んなっ!!??まっまさかっっっ!!!」
龍子「うおおおおっっっっ!!!!!!」
アナ「あっと!?再びのビューティボム失敗か!龍子、ノーモーション拳固を
市ヶ谷に見舞う!そしてラッシュラッシュラッシュ!」
石川「…そのまま、そのまま〜」
小川「決めちゃって下さい龍子さん!」
斉藤「今再びこの目で見ることになろうとは…あの奥義を…」
神田「これがあの…極限状況下で気力MAX時に放てるという…」
越後「龍子…乱・舞!」
龍子「…いけっ!だぁぁぁぁーっっっ!!!!」
アナ「龍子、片手で顔面ワシ掴み!マットに叩き付けたぁーっっっ!!!
そのまま片手で強引にフォール!」
レフリー「…3!カウント3!龍子の勝ち!」
堀「驚きました…まさかこの土壇場で立て続けに奥義を放つとは」
アナ「は…?二度、ですか?」
堀「はい。一度目のは、とても高度かつ難易度の高い返し技です」 理沙子「この大一番で、必殺返しを決めるなんてね…」
祐希子「ふ、ふん!ただの偶然よぐーぜん!」
南「にしたって、ああも見事なタイミングで決められるモンじゃないわ
あれは間違いなく狙い通り、だったのよ」
来島「…あーあ、さしもの市ヶ谷もノビちまってるな
まぁ無理もないか。俺だってあれをやられたらああなる」
市ヶ谷「ん、ぐぐぐ……ぐへはっ!」
龍子「…お、気付いたか。まぁしばらくそのままにしてろ。アタシもそー、する」
市ヶ谷(この…この屈、辱!ちく、しょう…!)
龍子[あー、マイク貸して。(キィーン…)そうだ、お前さ…
試合前に何か言ってたか?頭強く打って、イマイチよーく覚えてないんだ」
市ヶ谷(…なっ!?)
龍子「なぁ…みんなも、そうだよな?なーんかよく覚えてないよな?
覚えてないという事は、大して重要じゃない、そうだよな!」
客A「…そうだ、その通りだ!いいねいいこと言うね!」
客B「特に気にする必要のない事だったそんな気がする!」
アナ「え、いや、あの、ブタの約束は一度やった以上きちんと…むぐぐ!」
堀「野暮ですよ、アナウンサーさん」
アナ「は、はぁ…」 龍子「あーくそ、今回は、さすがにキツかった!でも…勝ったぞ!」
アナ「いやおめでとうございます龍子選手。ではここで是非
決勝で対する永原選手に一言!」
龍子「…え、今のが決勝だろ?あとはエキシビジョンみたいなモン!」
アナ「あっとこれは早くも勝利宣言か、サンダー龍子選…おっと?」
永原「こらー!あたしはバカじゃないよバカじゃ!」
富沢「ちょっとちづる、誰もバカなんて言ってないし!」
金井「簡単にピ〜ヒャラしちゃだめ!めっ!」
アナ「あっと?永原ちづる選手、呼ばれてもいないのに登場!
なにやらエキサイトしている模様!あっちに向けて、カメラ!」
市ヶ谷「…恩を売ったつもりですの?それとも…」
龍子「んなわけあるか、ホントに忘れたんだ。じゃあまたな、市ヶ谷レイトン」
市ヶ谷「んなっ…!!!待て…待ちやがりなさいサンダー龍子!!!」
龍子「しばらくはキョージュと呼んでやる。喜べ、知的になったぞ」
市ヶ谷「おのれ…!この恨み、晴らさでおくものか…!
必ず、必ずアナタをブタにしてやりますわぁぁぁっっっっ!!!」
美沙(むぅぅ…ネタキャラライバル出現、なのです)
つづく ここまで来るともうお約束
決勝は永原vs龍子に決まったレッスル女王位グランプリ
そんな冬のある日に、またいつもの奴等が…
永原「…また来た」
富沢「はーい黙って回れ右ー。今ならKに連絡しないから」
金井「メリークリスマースさよーならー」
杉山「おいおいそんな邪険にすんな。この優しさが服を着た俺が
女子会という寒き集いに一服…いやや一輪の華を添えようとだな」
永村「ちわーっす。なんスか、いいおねーちゃんはどこスかー?」
斉藤「…なんか、軽い男だな」
神田「前に試合で見た時と、ずいぶんイメージが違いますね」
永村「いやーよく言われるよそれ。でもまーオレは俺なんでー
気楽にゆーくんと呼んで相手してくれ!」
富沢(…なんか調子狂うわね)
永原(…越後さんがいたら間違いなくしばいてるね)
金井(そだねー。いなくてホントよかったねー)
斉藤「…で、いつもの連れはどうした」
杉山「んー。あいつらは二丁目に、おねえちゃん漫遊の旅に出掛けた」
永村「ホント好きッスよねー。真面目なオレには真似出来ないッス」
斉藤(…なんだこの胡散臭さ)
神田(先輩油断禁物です。男は、一瞬でも隙を見せたらガバッと来ます) 杉山「まぁあれだ。今日この日に、発情した世間を後目に
業界のこれからについて、真面目な話をするのも悪くないと思ってな」
永村「そっスよ。なーもやましいことはないッスから!
真面目にいきましょう真面目に!」
斉藤(…そのうっすら目線の下がったニヤけ顔で何を言っている)
神田(危険です先輩、念のため1m以上離れて話しましょう)
斉藤(そうだな、いざという時は永原を盾にしてでも…)
金井(おっきいたてはいいたてだー)
富沢(アレは盾というより的ね、的)
永村「なんスかみんなひそひそと。堅い、堅いなー。トークは堅いより柔らかく!
ではまずタッグの在り方について、いってみようかー!」
永原「あ、それなら聞きたいことは山ほどある!」
杉山「お、いいねー。そういう積極的な姿勢、大事だねー」
斉藤(…ふぅ。永原に任せておけば、まずは安心か)
永村「…いや、やっぱりタッグっていうのは年季が大事だと…」
杉山「甘いな。んなものは至極どーでもいいんだって
やっぱフィーリングだって、合うか合わねーかだってゆーくん」
永原「でもさ、長く組むっていうのは大事じゃない?
頻繁に乗り換えるって、なんか…」 斉藤「…そうだ!パートナーは大事だ!簡単に乗り換えられるモンじゃない!」
富沢「それは、まぁ、うん…そうよねー」
金井「あーいがーすべーてさー」
神田「…私にはよく、わかりません…」
杉山「青いねぇ…青い青い。タッグなんて結局団体の意向が全てなんだぜ?
なら、そん中でなるたけ気の合う奴探すしかねー。それ以外にないね」
永村「…まぁ、オレも団体の意向なら、ハナから割り切る他ねーと諦めますが」
永原「…うー、でもなんか、そういう割り切り方、ヤダなぁ…」
永村「あーなんか暗いな。ヤメヤメ!次はこうだな
こう、試合の上手い進め方というか…やっぱ気を使う所?みたいな?」
杉山「そらもーそうよ。それはもうとっても非常に気を使うね
相手がヘタクソだとなんかこっちまでヘタクソみたいになるし」
富沢「そうねー、なんか痛々しくなるわよね。知らないと特にー」
金井「相手が慣れてないとなかなか合わないよねー」
斉藤「そうか?私は特に気にせず思い切りいくが…」
永原「あたしもどっちかというと、思いっきりかなー」
神田(え、あ、あの…先輩たち?その…え?)
永村「んー、オレもガツガツ仕掛ける派かなー。で、君は?」 神田「え…いや、あの、寄らないで下さい」
永村「お?なるほど無理をせずじっくり派かー。意外と慎重なんだな
人は見かけに依らないなー、勉強になるなー」
富沢「勉強…ねぇ。そんなこと思ったことないな」
金井「お仕事だし、ね」
斉藤「…仕事というだけの割り切り方はしたくはないな、私は」
杉山「むー、まぁこれ毎回勉強だからなー。一回一回しっかり気ぃ入れてやらんと
周りもすーぐ気付くからなー。あ今こいつ手ぇ抜いた、みたいな」
永原「でもさ、そういう緊張感が達成感へのスパイスというか…」
神田(…仕事?毎回勉強?気ぃ入れてやる?周り?手抜き?達性感?
な、何を言い始めているんだこの人達は!?)
永村…で?どうなの君は?君の意見も聞きたいなー是非聞きたいなー
神田「え!?いやあの、私は、意見…、あの、皆さんとは異見というか
変に見せびらかすのはイケない事というか…あ!い、今のはそうではなく…」
杉山「???なんだ?何で彼女、真っ赤になってんだ?」
永村「なんか話が噛み合わないスねー。なんか嫌われちゃったかなぁー?」
神田「か、かかか噛み合う!?いやそれは痛いというかそもそも反則…」 永原(あれ?なんか神田が…錯乱してる?)
富沢(あんなにしどろもどろになる神田は久しぶりに見るわね)
金井(きんちょうしてるんだねー)
斉藤(…少しは馴れたと思ったんだが…私よりぎごちないとはな)
杉山「おいおいそんなおびえるなよ。何もしないから何も」
神田「…ウソだ!私は騙されない!男は、男という生き物は!
酒が入って無言で女に迫ったら0.3秒以内にタックルをかましてくるんだ!
もう二度とその手にはかからない!」
永村「うーん…それどこ情報?なんかスゲー誤解がオレ等の間にあるような
そんな気がするのはオレだけ?」
神田「…寄るな!あなたは…二股どころか妹にまで手を出しそうな
モーストデンジャラスな匂いがプンプンする!」
永村「いや、ちょ、とんだ風評被害だねオイ!まぁ全否定できないのが
モテ男の宿命といや、それまでなーんだけども、さ!」
杉山(…いつテメーがモテ男になったんだよ)
富沢(…やっぱり、K呼んだ方がよかったかしら)
永原「ちょっともー、話の続きは!?まだ話し足りないんだから
さぁ席に着いて!まだまだこっからだからね!」
…混乱のまま、つづく レッスル最大の危機
なにやらまた年末のお邪魔虫がトラブルを運んできた模様
そこに永原が油を注ぎ、さらに…
永原「だから!もっとこうね!バチバチいくほうが!」
杉山「だからお前はさー、大事なのはテクニックなんだって!勢いだけじゃ
飽きられるの早いから!もう終わった後シラー、だから!」
永村「そッスよねー。もっとこうスピーディーなテンポというか
適度なメリハリが必要というかねー」
斉藤「何を言う!そんな演技みたいな真似ができるか!
私は最初から最後まで本気のハイスパート!だ!」
富沢「えー、でもそれじゃ疲れるー」
金井「とちゅうでばったんきゅーまちがいなしだよ!だめだよ!」
神田(…みんな汚れている、澱んでいる!)
ピンポーン… ピンポーン…
永原「んー、誰!熱いやりとりの最中に!」
?「もしもーし、こんばんわー。ゲストで来た者ですけどー」
杉山「よっしおねーちゃん来た!はいどうぞいらっしゃい!」
永村「いや六人は多いなー、これ相手できるかなー。でっきーるーかーなー」
?「みなさん久しぶり!ほら私です、橘みずき!もーみんな
私の事忘れたんじゃ…」
…バンッ!
橘「…あれ?」 杉山「なんだ?来たのは知り合いじゃないのか?」
永村「なにー?おねえちゃんじゃないのー?」
永原「…なんでもないよ!なんでもない!だれもいないから!(パチッ)」
神田(…せん、ぱい?)
斉藤(…ん?アイコンタクト?)
富沢「謎の暗号?えーと、タ・チ・バ・ナ・ガ・キ・タ…」
金井「…え?橘ってまさか…」
富沢「…これは、大変よ!忘年会緊急閉鎖、緊急閉鎖!お開きっ!」
永原「みんな退避!退避ーっっっ!!!」
橘「ちょっと!この寒空の中に閉め出しとか酷いじゃないですか!」
斉藤「お前は…!無印時代に○ワ○ロから移籍してきたと騒がれた
脅威の新人・橘みずきじゃないか!」
神田「確か権利問題であえなく消えたという超問題レスラー…」
永原「そうだよ!573を怒らせるととっても怖いんだよ!早く帰ってネットの海に!」
富沢「もうあなたはいなかったことになってるんだから!完全に無の存在だから!」
金井「かーえーれー、かーえーれー!」
杉山「…お前等もいろいろ背負ってるんだな」
永村「まぁ確かに573はヤバいっすねー、いろいろな意味で」 橘「…いいじゃないですかこんな時くらい。もう日本も世界もレッスルも
しっちゃかめっちゃかになりつつあるこんな世の中じゃ」
永原「ポイズン!…はおいといて!とにかくあなたがいると!」
富沢「めっちゃ賠償金ふっかけられる恐れが発生するの!」
金井「だからか・え・っ・て、おねが〜い」
斉藤「そうだ!これはもはや我々の手に負えない問題だ
頼む橘わかってくれ、ここは…」
橘「そんな…やっぱりクリスマスの時にサンタコス着て
乱入していればこんな事には…」
富沢「…いや、それは色々とダメでしょ」
杉山「そうだな!俺は門外漢だが乱入はいかん、乱れてるのはNG!」
永村「そっスよー。形は大事スよね形は」
斉藤「…お前達は黙っていろ」
橘「…あの、なんですかこの怪しい男の人」
杉山「怪しいとは失礼な、俺らはいわば素人作者とユーザーの代弁者よ?」
永村「え、そうなんスか?俺はジユーにやってるだけスけど?」
橘「…悪い人達じゃないみたいですね」
斉藤「ああ…そのかわり変態だが」
杉山「わかってねーな彰子。男は皆だいたい変態よ、変態で充分よコレ」
永村「そッスよねー」
斉藤「だから名前で呼ぶな!…全く馴れ馴れしい」 …そんなこんなで橘のゲスト出演交渉は続いた。しかし…
斉藤「うーん…しばらくぶりで本当に悪いが、何度も言うとおり
残念ながら私たちでは力にはなれないんだ…すまない」
橘「ああ…この話でならわたしもワンチャンあると思ったのに…」
神田「…すみません」
富沢「…でもまー、いざとなったら切り札あるっちゃあるけど」
金井「マネとかちーちゃんとか色々な小ネタはともかく、番長はねー」
永原「…名前からしてモロだよね」
富沢「さすが573よね汚いわさすが」
杉山「…でもよー、コレで俺らは何の遠慮もなくおねーちゃんとお話できるな」
永村「うむ、そッスねーそれは良い考えッスねー」
斉藤「…そうだな、頼む」
神田「…そういうことですか先輩。それなら」
杉山「ってなわけで、これから俺らは彼女を無事に送り届ける!」
永村「イヤーなかなか楽しかったよみんな!今度はきちんと
五回と言わず六回と言わず遊び回そう!それじゃ!」
神田「…早く行って下さい」
斉藤「二人とも、わかっているとは思うが…」
杉山「わーってるよ彰子ー」
永村「別の足は出そうッスけどねー」
杉山「お前は一言余計だ、くのっ!」
斉藤「…お前もな!」 永原「…ふう、ようやく嵐が過ぎ去ったね」
富沢「私達最大の危機は、どうにか回避できたわね」
金井「ふらぐを〜へ〜し〜お〜れ〜」
斉藤「…今度ばかりはあいつらバグ男に感謝するよ」
富沢(…その呼び名はあんまりじゃない?)
永原「…気を利かせてくれたんだね、あの二人」
神田「単にスケベ心が働いただけでは?」
斉藤「…まぁ、その懸念は、確かにある。手を出さないかどうか見張るために
私もこっそり後を追う。後は頼むぞ」
永原「は〜い。後片付けはおまかせ!…あれ?」 金井「誰か来るね」
吉村「…まった退け、退け!これは霧子の罠だ!」
三竹「うぬぅぅ…見事謀られたわ」
小野寺「ちっくしょ、こんなハズじゃ…あーもう最悪だクソが!」
富沢「…なんでズボン穿いてないの?」
永原「あれ…いわゆる痴漢というやつ?」
神田「…もはや役人や芸人、ミュージシャン、ダンサー、アスリートは信用なりません
賭博とクスリとパンツと制服に染まる前に成敗しましょう」
金井「…あたしたちって、なんだったっけ?」
富沢「ブツクサ言わないの。年末じゃKも当てにならないんだし」 レッスル女王を目指す永原に二難去ってまた三難
新たな火種が舞い込んできたのだった…
永原「…で?今度はどんな手で女の人を騙したの?」
小野寺「失礼なこと言うなこのデカ乳があーもぉちくしょう…
浮かれていた俺らがバカだった…あぁ…もう…んなくそっ!」
吉村「とんだぼったくりだよええまったく!ヒデーよオケラだよ!」
富沢「…バカよねー、男って」
金井「ねーねー、あとの二人はどうしたの?戦死?」
吉村「ああ…あいつらは外国人の屈強な男ねーちゃんに囲まれて…」
三竹「言うな…神代と福田は犠牲になったのだ…」
富沢「…その話、詳しく聞かせてもらえる?つーか話せ!今、すぐ!」
金井(レイちゃん、目が怖いよ…)
永原(また友達にネタを売るつもりだね…)
神田「…離れて下さい先輩達。こいつらは憎き痴漢です
痴漢に人権も容赦も○○も要りません今すぐ粉微塵にしましょう」
永原「ちょっと待って神田駄目落ち着いて!ふんっっっ!!!」
神田「うあっ!」
吉村「…いやあの、オメーも勢いで投げんなよ」
三竹「なんにせよ救ってくれてありがとう!なのである」
小野寺「まぁ…そこはサンキュ、な」 吉村「…あの霧子とかいう秘書にまんまと騙されたわー」
富沢「ねぇ、それって…目、ちょっとつり上がってなかった?」
小野寺「なんだ?詳しいな」
永原(…霧子5号、まだ悪さしてたんだ)
金井(悪徳秘書は本当にしぶといよねー)
吉村「あーもうこのままじゃ気が済まねぇ!もうお前達の会話イベでいいや!
はよ支度しろ!」
永原「…いや、支度ってなんの?」
小野寺「決まってんだろお前。もういい加減すっとぼけるな」
三竹「マンツーマンの60分3本勝負である!知らぬとは言わせん!」
富沢(…最低でも3本なんだ)
金井(何気に古い試合方法だよね)
神田「…今、お前達は痴漢と決まった!天が認めずとも私が認める!」
小野寺「お、相手はお前か。よっし、かかってこい」
神田「掌底をさらに磨きあげたこの新必殺技・カイザーネイルクラッシュで
今、お前は絶望の淵に沈む…覚悟!」
永原「落ち着きなって神田、もっと技名を大事にして!」
金井「そうだよダメ!あまりにちゅーにだよ!」
三竹(どうやら相手は…) 吉村(決まったな!) 富沢「さーて帰ろ。戸締まりよろしくね6人とも」
永原「しまった!またしてもレイちゃんの策に!」
金井「ひどいよレイちゃん!突っ込みは元々レイちゃんの担当!」
三竹「さーて!それでは」
吉村「楽しーい会話パートを始めようぜぇ!」
小野寺「まさかユーザーを選り好むなんてマネはしないよな、えぇ?」
永原「あー…お腹が痛ーいー。今日はパスで、んじゃ!」
金井「やってもいいけど100えーぴー、はらってね!」
神田「さぁ…どこからでも来い!」
小野寺「おいなんかディスク壊れてるぞ、変な台詞喋りはじめたぞオイ!」
吉村「消費者庁に訴えるぞコラ」
三竹「黙って台本通りやるのである!頼む!お願い!」
金井「う〜んざんねん!ここ妄想スレだから!ね♪」
永原「バグはゲームの敵なので、おとなしく帰ろうねー」
富沢「…今までで最も酷い投げやりオチね。まぁいいけど」
…新年も、たぶんつづく 新人さんいらっしゃい?
予期せぬ橘の襲来も、とっさの機転で切り抜けた三バカ達
しかし決勝を前に、もう一山…
永原「え!?新人候補をあたしたちで?」
理沙子「そう。渡辺や榎本に続く世代の発掘をしておかなくちゃ」
越後「しかし、それは本来公式の仕事では…」
富沢「仕方無いよ越後さん。公式が撃沈してから早6年よ」
斉藤「はぁ…公式は未だ音沙汰無しか…」
神田「もう初代から早二十数年経とうとしていますからね」
ジャニス「億劫になるのも無理ないかしらねー」
美沙「ったくやる気のない奴ばかりなのです。いったいいつまで
冬の時代が続くのです長すぎなのです!」
金井「あのー…みんなー…?」
永原「…でもあたしがやらなくても、おかーちゃんが…」
理沙子「何言ってるの。女王候補として来る時代の才女を
自らの目で見いださなくてどうしますか!」
富沢「そうよ。私も手伝うし、あまり気負わなくていーわよ」
金井「えーとー…みんな…?」
阪口「なんじゃ金井。騒々しいぞ、少し黙っとれ」
金井「…う…。はい…」 そんなこんなで早速新人候補の偵察に乗り出した三バカであった。が…
永原「うー…なかなかいないねー、逸材って」
越後「これで七件目…全滅だな」
富沢「全くですよね。レベル70まで上げましたとか資材で改造とか
連鎖消し極めましたとか、お願いしますプロデューサーさんとか
明らかにレッスル知らない子ばっかり」
金井「みんなきょうみないんだねー」
越後「まったく…最近の若い連中は本当によくわからない
そんなにアイドルやら歌手やらキャバ嬢やら戦艦やらになりたいのか?」
永原「今の流行りなんだって。…正直よくわかんない」
富沢「ま、あの娘達からしたらあたし達みんな、時代に取り残されたキャラデザと
時代遅れのネーミングなオバさん四人に見えたんだろーねー」
金井「しつれいしちゃうよねー」
越後「…そうだ!おかっぱやツインテールの何が悪い!やれ90年代臭いだの
名前が昭和だの酷い言われ様だったのは本当に許せん!」
永原「…なんか腹立つよね」
富沢「…だいたいキャラデザとか言うけどさ、今の方が簡略化が進みすぎて
むしろ退化してるわよね?今の方が余程無個性よね?」
金井「そうだそうだー!」 越後「それに二言目にはぶっちゃけ○中のパクりですよね?ときたもんだ!
パクりじゃない、オマージュだと、何度言ったらわかるんだって!
思い出したら私も腹立ってきたって!やってやるって!」
永原「女体化キャラと勘違いされるのも飽きたよね…」
富沢「あたしが一番酷かったわよ。あの人ちゃんと許可取ったのー?とか
堂々ヒソヒソ話されてたもの。態度の悪いJKに」
金井「あたしも似たようなもんだよ、レイちゃん…」
二十年に渡る積もり溜まった愚痴をこぼしつつ
一行は腹ごしらえに馴染みの料理屋に立ち寄るのであった…
永原「はぁ…このままじゃ帰れないね」
越後「…朽ち逝く運命だったのかもしれないな、レッスルは…」
富沢「ちょっと、どうしたの越後さん!」
金井「らしくないよ!だめだよ弱気になっちゃ!」
龍子「お、どうしたお前等。ため息なんかついて」
石川「あら〜、あなた達もスカウティングの最中?」
小川「…どうやら戦果はどっこい、と言ったところのようですね」
永原「あ、龍子さん!龍子さん達も?」
龍子「…まぁ、な」
南「…何よあなた達、来てたの?」
龍子「お、南。お前のトコは新人来たか?」 南「ええ、おかげ様で北村ってなかなかのコを見つけられたわ」
石川「ウチも一人、井沢っていい子が見つかったのよ〜」
龍子「…にしてもあれだ、でしゃばりのあいつがいないとは珍しいな」
南「…あの麗華に貴重な人材の選定を任せられる、とでも?」
龍子「…確かに、な」
永原「好き嫌いが激しそうですもんね、市ヶ谷さんは」
小縞「いやー久々の出番は緊張しますね、ね!金森先輩!」
金森「そうだね、ちょっと緊張気味でうまく声出るかな…あー、あー」
金井「あ、金森に小縞だ!わーいひさしぶりー」
富沢「相変わらずしぶとく生きてたわねー、二人とも」
金森「それはお互い様ですよ富沢先輩」
小縞「しぶといのが私達の取り柄なモンで」
越後「さて…それじゃ行くか永原」
永原「はい!まだあと一件ありますからね!」
龍子「まーライバルとはいえあれだ、頑張ってなー」
石川「事故にだけは気を付けてね〜」
永原「…あの二人どうします?」
越後「話し込んでいるようだし、二人だけで行くぞ。元々手伝わせたのは
私達だからな。なんとしても一人は確保しないと…」
永原「おかーちゃんの雷が落ちますよね…最悪、彼らに頼んで…」
越後「絶対にやるか!」 一縷の望みを託しつつ、永原と越後はとある競技場へと足を運んでいた…
永原「えと、二桁から下が狙い目、でしたっけ?」
越後「そうだ!だいたいスケートは入賞者や上位者にしか目は向けられない
我々はその目の向けられない所に機会を見いだす!」
永原「おかーちゃんも元はスケート志望だって聞いた時はびっくりでしたよ」
越後「ああ、理沙子さんから直に話を聞いた事がある
着地の弱さを克服できずに断念したと言っていたが…」
永原「あ、あっちに滑ってる人達が…えーと名簿によると
小松、友塚、板垣、花里、早坂…駄目ですね、みんな上位者ばっかり」
越後「…さすがに上位者はスカウトには応じないだろうな…
もっとこう下で、なおかつキックが強そうで血の気の多そうな奴がいれば…」
永原「そんな、早々都合良くは…ん、あれ?」
??「ぬわーっっっ!!!」
永原「…あの子、勢いよく滑ってますね。豪快なまでに」
越後「ああ…壁に向かって、な」
??「…お前達も視察か。考えることは同じだな」
永原「あーっ、上原さん!なぜここに!?」
上原「理沙子の趣味はたやすく読めるさ。なんと言っても私は
元パートナーだからな」 武藤「…女王候補自ら視察とは、さすがですね」
堀「目を付けていたのはこっちが先!わかっているよね!」
上原「二人ともそう怖い顔をするな。私達は海田姉妹を見に来たんだ」
越後「海田…ああ、あののぶ…いやいや逞し姉妹と噂の」
上原「ちなみに今壁に突っ込んだのは、小森鈴というそうだ
年若くしておバカ武勇伝満載の、いわゆる問題児らしいぞ」
越後「どこかで聞いたことがあるな…なぁ永原」
永原「酷いですよ二人とも!昔のあれは若気の至り、誰にでもあることだよ!」
上原「はっはっは、そうだな。私も昔の事ではあまり人のことは言えない
堀、武藤、行くぞ。あの二人にコンタクトを取ってみる」
堀「はーい」 武藤「…わかりました」
越後「さて…小森か。話すだけ話してみるか」
永原「なーんか、キャラ被りしそうでイヤだなぁ…」
越後「つべこべ言うな!行くぞ!」
永原が新人の目利きを任されたのも束の間、各団体も続々
新人獲得に乗り出していた。果たして永原は
無事にスカウトを成功させられるのか?
つづく もう一つの勇気
各団体が新人スカウトに躍起になっているさなか
すっかり勢いの落ちた新女は、逆転の策を講じていた。が…
社長「…いったいどうなっとるんだ!どいつもこいつも肝心な時に!」
役員A「頼んだ助っ人も、未だ到着していない模様です」
社長「それ何度目だよ!いつになったら来るんだ!もう何カ月の間
待たされたと思って……あー、んの、クソちくしょーめらがぁ!」
役員B「しかし三月には間に合うかと…」
役員C「噂では、こちらを焦らせて契約金を吊り上げようとしているとか…」
社長「ったくこれだから外国人ってのは!間に合わなかったらどーすんだ!
誰だ、こんなアホな経営改善策にゴーサイン出したのは!」
役員A(…全部お前だよおっさん)
役員B(また、俺らの誰かがクビ切られるのかな…)
役員C(もうやだこのワンマン経営者…俺ローン組んだばっかなのに…)
社長「それにしても大会一回戦負けとは、祐希子や結城のバカたれ共め!
やっぱり減俸じゃなく、とっとと放り出しとくんだった!
理沙子や吉原のように!」
役員A(…アレはテメーの仕業だったのか、このハゲ)
役員B(あーヤバい、こいつ殴りたい) こうして新女経営陣がてんやわんやになっている時
結城千種は、とある来訪者と面会していた…
上原「よう、久しぶりだな」
千種「あ、どーも…先輩。その、ご用の程は…なんですか?」
上原「なーに、大した事じゃない。グランプリ決勝の件についてだ
結城、お前にも協力を頼みたくてな」
千種「え!?でも…私、もう負けちゃいましたし…」
上原「…知っているんだろ?新女が外国人連中を引き入れて
大会をオシャカにしようとしているのは」
千種「…私、なにも知りません!なにも…」
上原「…そんなもんなのか、お前は!」
千種「…え、え?」
上原「…結城、お前は自分が如何に恵まれた存在であるかわかっていない!
ビジュアルに、才能に、原作者に、中の人に!なのにお前は
レッスルの一大事を解決しようともせず、何をやっている!」
千種「…そんな、私は…」
上原「…新女のアイドルとして祭られるのが、お前の目指した道か!
それであいつに、武藤に勝ったつもりか!」
千種「…そんなことは…!」 上原「いくらトロいだの万年9番ライトだのと、みんな口では言ってても
本当は羨ましかったのさ。お前のようになりたかった、と!
私も、お前ほどの才があったなら、きっとレッスルを統べることも…!
そう思う度、何度自分に不甲斐無さを感じたことか!」
千種「…そんな…」
上原「…でもな、それでもだ。お前と武藤には、会社の都合に翻弄された
私と理沙子のような道を、歩んでほしくはないんだ…」
永原「そうだよ!今ならまだ武藤とも仲直り出来るよ!」
越後「ああ!その通りだ結城!お前の力も貸してくれ!」
千種「…え?あの、ええ!?」
上原「ん、お前達か…その小脇に抱えてるのは、まさか…」
小森「はなせー、はなしてけれー!この人たつ、人さらいだー!」
永原「もーこの娘ったら照れ屋さんなんだからー」
越後「こら暴れるな。こっちも手荒な真似はしたくない」
小森「ケーキさ腹いっぺーくわしてくれるちゅーから、きたっつのに
あたすは、アイドルっさなるの!プロレスなんかやらねっからー!」
千種「…あの、先輩たち?」
上原「お前等…またやらかしたんじゃないだろうな?」
永原「いーえ、ただの新人教育でーす」 またいつものごとくやらかしたっぽい永原
事情を説明するのに小一時間ほどかかり…
小森「…ほんとけ?なんか女子プロはコーチ無しのてけとーな指導と
薄給・バカンス無しで泥レス・オイルレス・水着剥ぎばっか
やらされるってネットで聞いただ」
越後「…上はCPU団体の待遇だ」
永原「ん〜…下はデマだよ!と言い切れない内容なのがなんとも…」
上原「まぁなんだ、折角だからゆっくりしていってくれ
安心しろ、お茶の一杯くらいで恩を着せる気も無いさ」
小森「え、あの、あたすそういう趣味は…ね〜んで、その〜」
千種「…誤解されてますね」
上原「…なんで私はそういう風に見られるのかな…独身だからか?」
永原「ブラコン疑惑も出てきてますからね〜」
越後「意外に見せたがり疑惑が抜けてるぞ、永原」
上原「…ココナッツシャワーとサラシ見せに言われるとはな」
千種「まぁ…ケーキならさいわい、ここにホールサイズでドンとあります」
上原「…茶店に場を移したのが効を奏したか」
小森「ケーキある!?なら食う、食います!全力で!」
上原「だそうだ越後、しっかり食わせてやれ」
越後「…永原、少し貸せ」
永原「えー」 なんとか新人?を丸め込むことに成功した永原
そしてついに本命が…
上原「…いいんだな?」
千種「はい!わたし、自分の意志でファイナルに参加します!」
上原「…結果として、私達のワガママに付き合わせるような形に
なってしまったのは、本当にすまない」
千種「いいんです。これを機に、めぐみとも仲直りしたいですから」
上原「…ありがとう。結城」
バンッ!!!
上原「ん!なんだ!?」
武藤「近い!近いです上原さん!千種から離れて!」
千種「え…めぐみ?」
武藤「べ、べ、べつに誕生日を一緒に祝ってあげようと待機してたとか
上原さんとまさかそんな関係になりはしないか心配になったとか
そんなんじゃないんだから!勘違いしないでよね!」
千種「え〜と…めぐみ?」
堀(…さっきまで窓に張り付いて見てたの、どこの誰?)
越後「なにやら向こうが騒がしいな。武藤か?あれは」
永原「早く食べないと…ってうわっ!こらちょっとどこまで食べるの!」
小森「だって先に食っていいって言ったじゃねすか!」
永原「このおバカ!だからって全部食べる子がどこにいるの!」
越後(…お前がそれを言うか) 上原「確かに結城に話があるとは言ったが…とんだ誤解だな」
千種「…あの、すみません。めぐみはピンクに染まりやすいところがあるんで」
武藤「た、確かに白と赤が合わさればピンクになりますけど!
これは…そう、いわば千種のせい!私達はまだそんな!」
堀(…将来、どんな関係になるつもりにゃ)
上原「まぁとにかく、これで結城も参戦してくれることだし
ここからは結城の誕生パーティとしようじゃないか」
千種「…あの、それはそうと、向こうが騒がしいんですけど」
永原「返せー!戻せー!あたしの分!」
小森「やーゴチになったした!…ところでオゴってくれたアナタたつは
一体どこの誰すかね?」
越後「こいつ…食うだけ食って空惚ける気か
良い度胸だ!どこまでのものか試してやる、そこに直れ!」
小森「イヤです!プロレスなんて真っ平ゴメン!サラバイ!」
永原「こらー食い逃げー!金払えー!払って戻せー!」
千種「…騒がしいですね。ああこの程良い甘さ、素敵」
武藤「そうね…今というこの時間が、素敵」
堀(…どうも百合〜な空気は苦手にゃ)
上原(まぁいいさ。ファイナルの前のささやかな息抜きだ)
つづく いざ、新日本ドームへ
新人確保に失敗し理沙子に雷を落とされた永原
そしてついにあの五人が…
レポーター「あ、今到着しました!会場に到着した模様です」
ジェナ「おい早くしろ!あたしの対戦相手はどこだ!」
カラス「落ち着きなさい。品位が疑われるわ」
ハン「ふん…暑苦しい」
ローズ「早いところ、ワタクシ達の獲物をご紹介頂けるかしら?」
カオス「フッフッフ…」
アナ「えーそれでは、レッスル女王グランプリにおいて
新女と一時契約をした海外チャンプ五人の参加が
今まさに社長から発表される模様…ん?」
理沙子「…少し、よろしいでしょうか」
社長「な、なんだ佐久間理事、何か?」
理沙子「ええ、せっかくの海外からのチャンピオン招待ですから
それにふさわしい対戦相手をここで決めたいと思いまして」
社長「…む、し、しかしそういうのはこれから…」
理沙子「…皆さんは、どうでしょうか?」
社長(…ワシ、無視?) ジェナ「いいから早く決めてくれ!退屈でたまらねぇ!」
理沙子「ご賛同下さりありがとうございます
TWWAの偉大なチャンプ、ジェナ・メガライト選手」
カラス「私もそれで結構ですわ」
ハン「ヤポンスキーが相手なら誰でもかまわない」
理沙子「わかりました、AACの飛翔天使チョチョカラス選手
そしてEWAの美しき王者、ナスターシャ・ハン選手」
ローズ「ワタクシはベルトを懸けて勝負したいので、よろしく」
理沙子「それはもう、是非ご用意させていただきます
GWAの女王ローズ・ヒューイット選手」
カオス「フッフッフ…せっかくだ、私は指名させていただこう
NJWPチャンプ・ムトウとの対戦をな」
理沙子「…それは楽しみですね。期待させていただきます
WWCAの最強戦士ダークスター・カオス選手」
レポーター「…これは凄い!今、この場でビッグマッチが組まれる模様!
波乱の展開です!」
社長(ぐぬう…またしても主導権を持っていかれた
…まぁいい、計画に変わりはない。今に見ていろ) 理沙子「では早速ですが対戦相手を紹介したいと思います
名乗り出てくれる選手が多かったため、選ぶのに苦労しました」
レポーター「なんと!?既に選手が決まっている模様!
さすがはかつての女王、抜かりがありません!」
??「ぬおおっしゃー!!!私はミス・エクスプロード、略してX!
私の溢れ出る力で!お前達は必ず大爆発!」
?「…レッスルの頂求めたはずが、何の因果か局の手先!
我が名はセーラーサザンクロス!あと作者!許さんぜよ!」
FM「ふっふっふ…再び登場ファイヤーマスク!みんな!
私が来たからにはもう心配ないわ!」
理沙子(…貴女達、登場パフォーマンスは各々に任せるとは言ったけれど…)
ジェナ「…なんだお前等」
ハン「…えーと、今はこういうのがアナタ達の流行りなのかしら」
ローズ「ふふふ…なかなかの趣向ですわね」
レポーター「なんなんでしょうこの怪しいマスクウーマン達は!
しかもどこかで聞いた声!中身は一体誰なのでしょう!」
社長「…なんなんだ、これは」
FM「さあそこのガラの悪そーな外国人ども!この正義の味方
ファイヤーマスクが相手になるわよ!」 ハン「…そこのおかっぱマスクでいいわ、私は。カッコや名前はともかく
一番マシそうだし」
SS「誰が土星に激似よ!言っとくけどパクりじゃないから!」
カラス「なら私は威勢のいいそこの赤マスクに頼もうかしら」
FM「フンだ!飛び技ならこっちが上よ!」
ジェナ「なら、アタシは残り物のオレンジか…簡単に潰れるなよ?」
X「…おいコラ、誰が残り物だ、誰が男みたいだ、誰が勝てないさんだ!
笑うな、わらうなーっ!!!」
理沙子(…はぁ、段々心配になってきたわね…)
社長「と、とにかく!これでカードも決まりました!
細かい点は後日、後ほど!はいもう今日はこれまで、解散、撤収!」
レポーター「あっと?…どうやら会見が終了した模様です
いやしかしあっという間に決まりましたが一体あの三人は…」
記者A(…いや、喋りといいセンスといい、バレバレだったよなぁ)
記者B(もう途中からかなりスベリ気味だし)
記者C(正直、歴代五本の指に入るグダグダ会見だったな)
記者D(あーもう、まったく、思い出す度に笑える
でもこれどうやって記事にしたもんか…
ん、あ、とりあえず続くって?) WAサバイバー 逆指名の武藤
ついに全カードが決定した
レッスル女王グランプリ、ファイナルシリーズ
そんな中、カオスから挑戦を受けた武藤は…
記者A「…ということなのですが武藤選手、これは…」
武藤「…すでに決定したことなら、それでいいです
誰が相手でも勝つだけですから」
記者B「しかしあのレッスルの悪魔将軍とも呼ばれる
ダークスター・カオスが相手では…」
武藤「…言ったはずです。誰が相手でも、勝つだけだって」
記者C(…でも永原に負けたよな)
記者D(おいバカ、聞こえるぞ。あの娘ああ見えて結構な地獄み…
武藤「…無愛想なツンデレで悪かったですね」
記者C「いや、あの、はは、あのそこまでは言ってない…」
記者A「ああ、あの…今日は武藤選手の27歳の誕生日でしたよね!
是非、我々からプレゼントがですね…」
記者B(うまい!ナイスフォロー!) 武藤「…別に要りません。変なもの入ってたら怖いですし」
記者C「…いやあの、変質者じゃありませんし僕ら」
記者D「どうか受けていただけると、我々一同
この上もない喜びといいますか…」
吉原「あらやだもう皆さん!私の誕生日のために
こんなにお集まりいただくなんて!」
記者A「え、あ、ん…誰?」
吉原「もう私も今年で34…でもまぁ女は三十路からって言いますし
ファイナルには私も出ますし、期待していて下さいね!」
記者A(なんだなんだおい、このサプライズ?聞いてねぇぞ…)
記者B「吉原選手…え、今日でしたっけ誕生日?」
吉原「いやだもうホントそんなに驚いたフリしなくてもいいんですよ
わかっているクセに、もぅ〜」
記者C(…ヤバい…、素で、忘れてた…)
記者D(いや、そもそも吉原さんは今年で39…いや4…)
吉原「…誰ですか、今不穏当な発言をした方は?
男性が女性の歳を気にしていると、たまに死にますよ?」 記者A(たまに死ぬって何だよ…怖すぎるだろ)
記者B(この人の場合、冗談に聞こえんのよなぁ…)
武藤「…すいません。そこまでにしてもらえますか、吉原先輩
またスリーパーで殺人未遂を起こされても困ります」
吉原「も〜相変わらず堅いわね武藤。もっと柔らかくなりなさい」
武藤「…そんな急には変われません。それでなくても私達
毎年合同誕生日とかってネタにされるんですから」
千種「あ〜いたいた、めぐみお誕生日、おめでとう」
武藤「え、千種!?なんでここに!?」
千種「この前お祝いしてくれたお返しに…あ、でも
プレゼント置いてきちゃった…」
武藤「いらないわそんなの!…あ、記者の皆さんありがとうございます
私は初めて誕生日を心の底から楽しめそうです」
記者C「あ、そーすか…どーも」
記者D(偶然に命を救われたか…あぶねー)
記者B「いやー、ちだねちゃんナイス!ホント感謝感激雨霰!」
千種「え…あ、はい、どうも…」
吉原「…ちょっともう皆さん、私のことも構ってくださいよ〜
膝枕、しちゃいますよ?」
記者A(何、だと…?) 記者B(やべぇ…俺らもプレイヤーの末路を辿るのか…!?)
記者C(こんな所で三途の川を見せられてたまるか、退散、退散!)
記者D「お誕生日おめでとうございます武藤選手、吉原選手!
では我々は次の取材がありますので、これで!」
武藤「どうも、ありがとうございましたー!」
吉原(…一気に態度が軟化したわね)
千種「これでゆっくりできるね、めぐみ」
吉原「…これ、しつこい記者には結構イケる手ね」
武藤「…気を遣わせてしまってすみません、先輩」
吉原「最近のマスコミはやり方が巧妙になってきてるからね
後輩のためならこの程度はお茶の子さいさい、気にしな…
武藤「千種、ちょっとこれからスパー付き合って!
なんか今、やらずにはいられない気分!」
千種「んー、いいよ。でもなるべく短めでね
お祝いの時間、なくなっちゃうし」
吉原(…あのね結城。それがある意味で、お祝いの時間なんだけど…
はぁ、白属性の天然の系譜って、ホント恐ろしいわね…)
理沙子(…はくしゅっ!まだ、花粉が、しつこいのかしら…
決勝までに、早く治しておかないと…)
つづく 一触即発
ついに始まるレッスル女王グランプリ、新日本ドーム大会
龍子と永原、女王となるのは果たして…
???「では、それでお願い」
??「わっかりましたー!そういうのは私にお任せ!」
??「頼むよー。こういうのはお前さん得意なんだから」
???「…ある意味光栄かしら。この齢で狙われるなんて」
??「まぁ…やるさ。これまでのやりとりを無駄にしたくないしな
それに、芝居という割にはなかなか楽しめた。悪くなかったよ」
??「さてはて、どこまでが芝居かねぇ〜?傍から見てても
結構ガチだったやりとりあったよ?」
??「ですよねぇ〜。あたしの目から見てもちょっと大仰過ぎましたよ」
??「…ほっとけ。つい熱が入るのは性分だ」
???「ふふふ。さて…行きましょうか、武台へ」
??「おし、んじゃ行くか。戦友アキオからぶん…もとい借り受けた
このバズーカが!いよいよ、火を、吹くぜー!」
??「…どこで使うつもりだ、それ」
??「それより前に…アキオって誰?ですかね?」
???「…さあ」
楽屋裏でもなにやら策謀が巡らされる中
ついに大会の幕が、切って落とされたのであった… アナ「さあいよいよ始まりますレッスルグランプリ決勝大会!
一回戦から金井vs星野のGWAJrタイトルマッチと言う
豪華絢爛ぶり!」
鏡「ええ、そうですわね。このような大会に立ち会えた事、実に光栄です」
アナ「ではこの大会の見所を…ゲスト解説の鏡さん?」
鏡「はい、なんと言ってもサンダー龍子・永原ちづる選手の
レッスル女王争いに注目したいですね。…ですが
私はゲスト参戦の外国人勢の余裕ぶりが気になります」
アナ「なるほど…確かに」
レフリー「さあ両者前へ!…ファイ!」
金井「さーて!いっくよー!」
星野(…なんで私が、こんなところに…)
越後「気張れよ金井!…ところで、永原はともかく富沢はどうした?」
美沙「まーたいつものサボりなのです気にせずGOなのですよ」
斉藤「私も吉原さんとの試合があるからな…行くぞ神田」
神田「はい先輩、頑張りましょう」
ジャニス「さて、私も出番に備えて、準備準備!
(ふふーん、ローズとタイトルマッチができるなんて…
ド素人の妄想も利用すれば結構オイシイかも)」
美沙(…?なにやら、美沙のセンサーに反応が…)
越後「…天神、どうした?」 ジェナ「…さて、いよいよか!」
ハン「予想通り、手薄ね。脳天気なのかしらヤポンスキーは」
ローズ「フフフ…本っ当に、アホ丸出しですわね東洋人は」
カラス「口が悪いわよ、ローズ」
ダダーン「ん?おまえらこんなトコでなにやっとんのや?」
USA「ヘイアナタ達、なにかワルダクミしーてマスネー?」
ハン「あら?あなた達…IWWFはこの大会には参加しないんじゃ?」
ダダーン「あーまぁ話すとアレやけど、こっちにも、いろいろ、あんねん
会社の都合とか渡世の義理とか、だいたいそーゆーヤツや」
USA「ジャマするつもりはないのでジユーに、ドウゾー」
ジェナ「ふん…いいか?ここでお前等の会社が何企んでんのか
いちいち聞く気はないが…アタシ等の邪魔だけはすんなよ?」
ダダーン「オーケーオーケーノープロブレーム、問題なしや〜」
ハン「脳天気がここにも…危機感と緊張感の欠片も無いわね」
ローズ「放っておきましょう。クリスが動くまでワタクシ達はただ待つのみ」
ダダーン(ふん、ゴクロ〜なこったでアンタ等も)
カラス(…さて、どう転ぶかしら。展開によっては…)
カオス(フッフッフ…脳天気なのは…さて、どちらかな?) こうして日本勢と外国勢両陣営が出方をうかがう中
とある病院で、傷ついた一人の少女が意識を回復しつつあった…
??(起きてちょうだ〜い、もしもしきこえる〜)
??(起き…て…)
零(…だ…れ…?)
??(起きなさい。あなたが起きないと話が進まない)
??(アンタ、このまんまフェードアウトするつもり?ねぇ!
このままじゃ壊れメンヘラストライカー確定よ!?
コーホー超人よろしく墓場送りで強制労働、いいわけそれで!?)
??(起きて…あなたと、私達の出番のために…)
零(…え?)
??「では…これより天使復元の施術を始めます」
??「よーしじゃまず、ふっかつのじゅもんをはじめるわ〜
ゆうていみやおうきむこうほり…ぺぺぺぺぺ…」
??「え〜と…上、上、下、下、左、右、左、右、B、A…」
??「…ダメ!データ破損直らず、コイン連投で凌いで!
退避させておいたバックアップデータを至急!」
??「い〜の〜ち〜さ〜ず〜け〜よ〜」
零「みんな…。そん、な…の、レッスルには、ない…
怖い人に、怒られ…る、から、やめ、よ…?」
桜崎「あ、復活した」
小鳩「でたらめパスでも案外通るのね〜」 零「だか、ら…。パスなん、て…レッスルには、無い、よ…」
桜井「冷静なツッコミが出来るなら、大丈夫ですね」
伊達「よかった…。生きて…くれていて」
市ヶ谷「フフフ…アナタ達!このワタクシの力で
この娘を救っておいたこと、感謝してほしいですわね!」
桜井「…誰?」
桜崎「…なによさいたまのオバサン、なにか用?」
市ヶ谷「…礼儀知らずの三下にいきなりコンタクトを求めた
このワタクシが愚かでした」
小鳩「殊勝な心掛けね〜。反省はとてもいいことだわ〜」
市ヶ谷「…アナタ達、この一件が片付いたら残らずシメてやりますわよ
ところでアナタ、零とかいいましたわね。」
零「…うん」
市ヶ谷「アナタの姉をブッ飛ばしたいんですけ…
零「……」
市ヶ谷「…ワタクシが気にいらないものは、生意気なピンク髪と
このワタクシを無視し続ける高慢ちきな茶髪ポニテ
そして他人の命に従うだけの、辛気くさいメンヘラ人形と
リングで破壊を楽しむことを強さと勘違いしたデカ女ですわ」
零「……」
市ヶ谷「…持ちなさい。アナタが信じる美しさを」
零「……う、ん」
市ヶ谷「…フン、よろしい!今はそれで結構!」 小鳩「とりあえずお礼を言わせていただきますね〜
ありがとう〜。市ヶ谷のオバチャマ〜、いひ♪」
市ヶ谷「…次に会う時は、まずアナタからブッ飛ばしますわ!」
小鳩「ええ…楽しみね」
市ヶ谷「…?フフ…なかなかの殺気……気に入りました
小鳩とか言いましたわね、零を頼みましたわよ
ワタクシは市ヶ谷麗華!美を至上の喜びとする女!
では、その他大勢の皆さんもま・と・め・て!
新日本ドームにご招待ののち、ワタクシと、握手!
オーホホホホホではさらば!!!」
桜崎「…なんなのあのオバサン!」
伊達「…零、それに桜井、さん。立てる?」
零「うん…。復活の呪文とかのおかげ…か、な」
桜井「零に比べれば、こんなのはかすり傷。気に…しないで」
小鳩「行こう…。まだ、終わっていないから」
…続々役者が集う新日本ドーム
いったい、何が起ころうとしているのか?つづく! 乱戦勃発
傷付いた零一行が、新日本ドームに向かうその頃
ついに、再び姿を現す者が…
アナ「さあファイナルもいよいよ三回戦!
GWA現王者、ジャニス・クレア対元王者、ローズ・ヒューイット!
新旧王者の対決、軍配は果たしてどちらに!鏡…さん?」
鏡「…どうもイヤな空気ですわね。何か大事が起こりそうな
予調めいた、なにかを感じます」
アナは?はぁ…
一方、準備万端整った永原達は…
永原「は〜、すっきりした!いつもより長くかかったぁ〜」
越後「ったくお前は!いつまで便所にこもってたんだ!」
斉藤「金井の試合、とっくに終わっているぞ…全く」
永原「あ、え、それでその…結果、は!」
金井「勝ったよ…。でも…」
美沙「最後が丸め込みをローリングで切り返して決着したので
ファンの冷ややか〜な視線が先輩に降り注いでいたのです
それはそれはもう降り注ぐ矢の如く…」
阪口(お、久々の早口台詞か。調子が戻ってきたかの)
金井「…そこまで言わなくてもいいの!勝ったのあたし!
勝てばいいっていう、そういう話でしょ、ねっ、越後さん!」
越後「…プロレスラーが言っていい台詞じゃないな、金井」 金井「そんなぁ…」
神田「先輩、プロである以上内容にこだわりを持つのは
至極当然だと思うのですが」
美沙「全くなのです売れれば勝てればなんでもいいというその姿勢が
キャラクターの崩壊ひいては人気の衰退につながるのです
第一試合からしょっぱさを振りまいてしまうとはなんともはや
同じ人気・口撃スキル持ちとしてこの上なく非常に恥ずかしい
限りなのです反省お手!なのですよ先輩」
斉藤(…魔女ギミックのお前がそれを言うのか)
永原(まぁまぁ斉藤さん落ち着いて…ん?何この感じ…?
上から突き刺すようなこの感覚…)
美沙「…先輩もなにやら感じているのですねわかるのです」
阪口「これこれお前達、くっちゃべるのはその辺にしておけ
さて…そろそろかの」
越後「ですね。読み通りなら…観客もノッてきた頃合ですし」
斉藤「なんです、二人して?何か問題でも…」
そして貴賓席に向かう影一つ、ついに復讐の神が…
クリス(ふふふ…リサコ!あの男に利用されたとはいえ
この私の顔に泥を塗ったお前だけは、タダでは済まさない!
無様に這いつくばらせてあげるわ!) 理沙子「…ふあ〜眠い。おやつまだ〜?」
霧子「(ちょっと…)気を緩めすぎですよ、陛下…ん、来た?」
クリス「GAB以来、久しぶりだなリサコ…!
今こそあの時受けた屈辱、ここで晴らさせてもらう!」
理沙子「え〜、ちょっと、もう!?予定とちが…
霧子「なんですあな…きゃっ!」
クリス「…邪魔だ!この鍛えられし海皇の!矛を!
食らってくたばれリサコぉぉぉっっっっ!!!!」
理沙子「ひぃっ!ぐわーっっっ!!!!」
クリス(…?なんだ…この手ごたえの無さ…
これがあの、私と互角に組み合った相手だというの…!?)
理沙子「…いた〜い…。やっぱり引き受けるんじゃ、なかった〜
折れてるこれ、骨折れてるわよこれぇ〜」
霧子「…もう少し上手く芝居してください、富沢さん」
富沢「う〜、すいません…コスプレが専門なんで〜」
クリス「別…人!?影武者とでもいうの!」
霧子「残念です元チャンプ。宣誓すらろくにせずに
人を後ろから襲うような卑劣をあなたがやるとは」
理沙子「…どうぞ。あなたの雇い主から電話がかかってきています」
クリス「お前が本物か、リサコ。…貸せ!」 ヒース「久しぶりだなクリス。さて本日は、ご機嫌いかがかな?
ちなみに私はと〜ってもいいぞ!長年のゴタゴタを
ついに、ついに今日!綺麗さっぱり精算出来る!」
クリス「なんだと…ヒース!」
ヒース「私の許可も得ずに、勝手に他団体のトップに喧嘩を売った…
くくく…クリィィ〜ス!今日こそこの台詞をお前に言おう!
いつもよりも、より、格調高く!はっきりとなぁ!」
クリス「貴様…!」
ヒース「クリス・モーガン!もうお前、いらん!
言ってやった!ついに言ってやったぞ!わーははははは!!!」
富沢「おー、あの伝説の名言が!電話越しにもはっきりと聞こえた!」
霧子「…貴重な画ですね。是非撮っておきましょう」
理沙子「…図らずも、一つの時代の終わりに立ち会う…
光栄であると同時に、悲しいわね」
霧子「おっと忘れてました、作戦をフェイズ2に移行!」
富沢「はーい!さっきの乱入シーンを、急いで編集!
スタッフぅ〜、あとの作業よろしく〜」
スタッフ「もうできてますぜ、富沢さん。流します?」
富沢「よ〜し、なら即、会場に垂れ流〜し!」
アナ「これは…?なんでしょうか…?」 鏡「これは…IWWFのクリス・モーガン選手?
貴賓席に乱入した…ということでしょうか?」
アナ「ああっ!レッスルの新たな女帝・パンサー理沙子女史が!
見るも無惨に!殴り飛ばされたぁ!」
客A「なんだこりゃ、やらせか!?それともガチでカチこんだか!?」
客B「どうなってんだおい!マジか、マジなのか?」
ジェナ「来たか…クリス・モーガン!」
カラス「では…ここからは早い者勝ちかしら」
ハン「誰が女王の座を奪おうが、文句無し。いいわね?」
カオス「フッフッフ…簡単に行くとは思えないが、よかろう」
ダダーン(混乱のドサマギで女王の座を奪う…セッコい計画やな〜)
USA(インチキイカサマ、ダーティープレイしたい放題ネー)
相羽「…来た!あれが合図だね!」
杉浦「…かねての手はず通りに頼みます、ノエルさん」
ノエル「えいえい、おー…」
ついに外国勢がファイナルでその野心を剥き出しにしてきた
果たして女王グランプリは、どうなるのか?
つづく 〜レッスルエンジェルス愛・覚えていますか〜
オリンピックにとある夏の祭典をものともせず進行する
レッスルグランプリファイナル
IWWFのエース、クリス・モーガンが動いたことで
ついに大荒れの展開に…
アナ「さぁ…、なにやら会場が混沌として参りました!
一体今の映像は何だったのでしょうか!?」
鏡「ワタクシもこのような展開は見たことがありません
…?入り口の方が騒がしいですわね(…来ましたか)」
アナ「あ…ああっと!控え室でなにやら動きが!?
招待選手の面々がなにやら揉めているとの情報が!」
ジェナ「オラどけどけぇ!リュウコにナガハラ!でてこぉい!」
ハン「…苦しまずにしとめてあげるわ」
職員「え、あの…お二方?もしもし?ストップストップ、O…ぐわっ!」
????「邪魔だ、どいていろ」
???「よう、手伝いに来たぜ」
カオス「フッフッフ…ようやく来たか。ミステリアスパートナー達よ」
?????「かなり厳しいドーピング検査だったのでな。遅れてすまない」
カラス「…では、そろそろ行こうかしら」
ハン「少々の人気で調子に乗るヤポンスキー共…」
ジェナ「奴等に女王の座は決めさせねぇ!」 アナ「ああっ!!謎の助っ人によって控え室が見るも無惨に荒らされた!
女帝襲撃の後、次の狙いは女王候補の二人か!?」
鏡「…リング上の二人もどうやらグルの様ですわね。見て下さい」
アナ「…え?あっと試合直前のローズとジャニス両名が!
こちらにやってぇ!?くーるーぅぅぅ?!!!?」
ジャニス「さっきからなにチラチラガン飛ばしてるの?お・ば・さ・ん」
ローズ「ふふふ…枯れたアナタに、用はありません!その席譲って頂きますわ!」
鏡「あらあら、外国の方々というのは鏡を見たことがないのかしら?
お次は何?胸寄せ、股割りからのフ○ック連発でもしていただけるの?
というかお二人とも、上がるステージを間違えているのでは…?
売りたいのなら二丁目へどうぞ。いい店を知っておりましてよ」
ジャニス「…なんですって!?」
ローズ「なにを…!その言葉、聞き捨てなりませんわ!」
アナ「あのちょっと挑発行為はその…私までとばっちりを…」
鏡「ご心配なく。こちらも手筈は整えてあります」
アナ「は…?あ、あれは!」
??「ふっ…必要とあらばどこでもここでもお呼ばれされてしまう…
人気者は辛いのさね!」 ジャニス「…あなた、ソニックキャット!このでしゃばりが!
おとなしくリンドリに帰りなさい!」
ソニ「やーだよ、なの!あたしはレッスルに出てるから
出る権利は十二分にあるの!わかったのさね?」
ローズ「この…ちんちくりんが!ヒロインごっこなら他でやれ!」
ソニ「うっきゅっきゅ、イライラのあまり地が滲み出てるお!…更年期?」
ローズ「…また!また、このワタクシを侮辱した!んむむむぅぅっっっ!!!」
ジャニス「相手の術中にはまらないのローズ!…ちっ、聞こえてない!
なら、まずは…あんただけでもっ!」
鏡「あら危ない。では次の方、どうぞー」
????「よーし!ディアナ行きまーす!」
ジャニス「まだいる!?観客に紛れていた?」
ディアナ「ふふ…そこの金髪さん?隙を見せたら、食いつきマスよぉ!」
アナ「これは…?意外な伏兵!ソニック、ディアナの両選手が乱入!」
鏡「ちなみにあの二人はワタクシが自費で雇いました
出番を与えると言ったら二つ返事でしたわ」
ソニ「だから乱入じゃないのさね!正式参戦、なの!」
ディアナ「そうデス!乱れてなんていません!」
アナ「はぁ…なにはともあれ助かった…」 ローズ「邪魔です!このお邪魔虫が…」
ソニ「こんな展開…この!お客さんは誰も求めていないのさね!
六年前から何も変わらずグダグダなギャグとシリアス展開…」
ローズ「それがレッスルというものでしょうが!ふんっ!」
ソニ「観客は社長ハーレムラブラブ物を期待していたの!
だから…こんな展開は!今日という日を限りに…んぐっ!
あたしが…あたしたちが破壊してやるのさね!」
ジャニス「なによ、結局あんたの勝手を通したいだけでしょ!
偉そうな事言って…うっ、邪魔だって言ってるのが!」
ディアナ「はぁ、はぁ…好きをやってるのはアナタ達も同じデス!
ここまでやっておいて、今更…説教なんて!」
鏡(これで何とか時間は稼げた…後は彼女とカオス、か…
頼みましたわよ、お二人とも)
観客A「なんだ!あいつら試合そっちのけで暴れ出したぞ!?」
観客B「やっぱりやらかしたかあの外国人共!いてまえー!」
アナ「さあ会場が騒然として参りました!いったいこれからどう…
あっと!来た、来てしまいました外国人軍団!」
鏡「…ふふふ、こちらも間に合ったようですわね
手間を掛けさせてくれますわ」 ???「ちょーっと待った!ここから先は通さないわよ!」
?「有り金貢いで…じゃなかった、退いてもらえないかしら?」
??「試合順は守れ!ったくこれだから外人はせっかちで困る…」
ジェナ「なんだお前等?いや待てその声…あの時のマスクウーマンか」
ハン「あのマスク、ブサイク隠しではなかった様ね。安心したわ」
カラス「…ハン、後で話し合う必要があるわね」
カオス「フッフッフ…素顔なら良いというものではないぞ?
私から言わせれば、化粧もマスクもそう大した差はない」
祐希子「ちょっとちょっと!誰がブサイクよ、失礼しちゃう!」
南「…不評だったからやめたのよ!言わせないで恥ずかしい」
来島「…権利的にヤバかった、を足しとけ南」
ジェナ「バカが…トンマな会話を始めやがって」
カラス「遅いわよ!」
祐希子「あっこら!待ちなさい待てってば!」
来島「黒いのはオレが止める!白いのは任した!」
南「さて…私はあなたに用があるの、ナスターシャ・ハン
どちらがレッスルのサブミッションマイスターか…」
ハン「ふふ…面白いわね。久しぶりに聴けるかしら…
あなたが奏でてくれる、関節の悲鳴を!」 カオス「フッフッフ…たった三人ではあまりに数が足らぬ
私の歩みを阻む事など…む?」
武藤「そうはさせない…あなたには何もさせない、させるものか!」
カオス「ほぅ…。NJWPチャンプが出張サービスまでしてくれるとは…」
武藤「随分、饒舌ね…。もっと無口なのかと思っていたけれど」
カオス「…フッフッフ。つい熱くなっていたようだ、私も」
アナ「あっと会場のそこかしこで乱闘か!?これでは大会が…ん?」
理沙子「会場にお集まりの皆さん、どうか落ち着いて下さい
私共、大会運営はこのファイナルにおける招待選手との
試合方法を発表するのをついうっかり忘れておりました」
観客C「…はぁ?」
観客D「なんだなんだ?ミスって事か?」
理沙子「では今より発表します。試合形式は…どこでもフォールマッチ!
リングの内外に関わらずフォール有り!です」
観客E「なんだ?ならこれもう始まってんのこれ?」
観客F「びっくりさせんなよー。てっきりゆでの超展開かと
錯覚しちまったじゃーん」
霧子(十分超展開なんですけど…ごまかせたかしら)
富沢「それはいいっこなし。…あーもしもし、こちらレイビジーン…」 ??「あいあいこちらムーンリーフ。今、会場に潜入したー」
富沢「真面目にやって下さーい、ムーンリーフ」
ML「お前さんには言われたくないよー。ったくさー
お姉さんにこんな汚れ仕事をやらしといてさー、あーあー」
富沢「(マズい、やる気と燃料が切れかけてる…!)あーもしもし
任務報酬は現ナマ+名酒たくさーん+ナイス社長!なーりー」
ML「ご命令をどうぞ、ボス」
霧子「…では私から伝えます。至急レフリーの増員を
お二人の出番の準備も抜かりなく」
ML「OK、ただし増員を求む。斉藤、石川をこちらに回せオーバー!」
霧子「了解。斉藤、石川両名をすぐに回しますオーバー」
富沢「だそうでーす、はいはーい石川さんに斉藤さーん
ムーンリーフさんがお呼びよー!」
石川「はいー。今すぐー」
斉藤(全く…こういうアドリブ展開は苦手なんだが…)
次々目まぐるしく動く戦局。そして大会と永原の行方は…?
つづく 救世主、再び
外国人勢強襲にすっかりパニック状態の新日本ドーム
このままでは大会が…あぶない!
永原「ちょっとー!外で何が起こってるのー!」
龍子「…というかなぜコイツと控え室が同じなんだ。変えろ、いますぐ
なんかたぷんたぷんしてて妙にイライラするんだよ」
金井「まーまー、抑えて抑えてー」
美沙「全く子守は大変なのですはいしどーどーはいどーどー」
小川「二人は決勝を控えた身なんですから…
どっしりと構えていて下さい、ね?」
龍子「まぁ…小川がそういうなら、ほんのちょっとだけ待ってやる
ところで石川はどうした?行ったきり帰ってこないぞ」
永原「…むー、なんかイヤな予感がする」
こうして主役の二人が隔離される中
さらなる外国勢の侵攻が…
ジョーカー「…ふふ、久しぶりのリングだ」
コーディ「すべてねじ伏せてやる、私の力でな!」
クライ「蹴り甲斐のある奴等が揃ってるな…楽しみだ」
ウォン姉「小日本の萌えキャラなど蹴散らしてやる…アルね」
ウォン妹「姉さん…無理にキャラ付けするの、危険ヨ」
真鍋「お前もなー、にしししし」
クライ「にしてもお前、日本人なのにアタシ等の手引きとはな…」 真鍋「えー、だってあたしぃ、ヒールだし悪役だしー
なんかもぉアイドルとの扱いの差に辟易としてさー」
コーディ「出来心とでも言うつもりか?軽い奴だ」
真鍋「わるいー?お金貰えりゃ何だってやるのがプロでしょ
綺麗も汚いもないよねー、売れれば勝ちだよねー」
ウォン姉「うふふ…さすが日本人、すがすがしいクズっぷり、だわネー」
真鍋「…ありがと〜。ヒールとして最高の褒め言葉だよーん♪」
ウォン妹「ふてぶてしいと言うか、したたかと言うか…
食えない性格ねぇ、あなた」
ジョーカー「さぁて…加勢するぞカラス!今日こそお前達を叩きのめす!」
客A「なんだなんだぁ、また新手か?」
客B「いいぞやれやれー、もっと出てこーい!」
コーディ「バカめ…覚悟しろ日本じ…ん?」
??「ははははは、ハハハハハハ!」
クライ「な、なんだ!この高笑いは!?」
??「混乱に乗じて己が野望を遂げんとする悪党共!
お前達の薄汚い手口など、既に私の…私達の知る所よ!」
ウォン姉「どこ!どこにいる…アルか!」
ウォン妹「あそこ!バックスクリーンのド真ん中にいつのまにか!」 客C「なんか出てきたぞこれー!なんなんだこれー!」
真鍋「ちょっとなに、なーにー?今更ヒロインごっこぉ?
センス古いんじゃないのー?昭和臭がするよー、ぷぷぷー」
??「そんなにまでして女王の座が欲しいか!ならばくれてやろう
お前達にふさわしい、やられ役の女王の座をな!」
真鍋「ちょっと、人の話を…ぶー、聞け、こーらー!」
??「醜悪な歪みにも、力押しによる混乱にも勇猛果敢に立ち向かい
そして、勝利する… 人、それを救世主という!」
コーディ「なんだ?悟った風な事を…」
ジョーカー「このふざけた物言い、どこかで…何者だ、お前は!」
MS「レッスルの愛と性戯…じゃなかった、愛と正義と平和の使者
エムサンド推・参!」
客A「って、そこは明かすんかーい!」
客B「や、今噛まなかったか?にしてもこの声…まさか!」
客D「これは…間違いない、上原のアニキ!アニキだ!」
客E「うおぉマジか!アニキなのか!アーニーキー!」
客F「これからもう正式にアニキと呼ばせておくれよアニキ!」
MS「…これより戦う前に、観客の皆さんに一言申し上げる!
私は!おー、んー、なー、だーっっっっっ!!!!!」 客A「ありがとう!お約束の返しをありがとう!」
客B「うれしいよアニキ!やったぜアニキ!さすが俺達のアニキ!
いつでもここでも期待を裏切らない!」
客C「行け行けー、乱乳者などぶっとばしちめー!」
MS「…おうさ!では、行くぞ!CBT、私に続け!」
相羽「はい!やったー、ようやくの出番がきたー!」
杉浦「ここまで待ちに待たされた甲斐があるというものですね
てっきり忘れ去られたのかと思いましたが」
白石「むー…、zzz…」
相羽「わわ、ちょっとノエルちゃん!起きて、起きてー!」
杉浦「ノエルさん、ふわふわしたくはないのですか?
ふわふわしたいのなら今すぐ起きなさい、このふわふわさん」
ノエル「…うー、とつげきー、するの?」
杉浦「そうです、ふわふわで風船です。さぁやっつけましょう」
ノエル「うー、おー…」
ウォン妹「派手な登場をしたところで…くっ!?」
クライ「ちっ、またか!いったい何人いやがる!」
堀「地元の力を、侮ったようだね!」
菊池「そっちが先なんだから、卑怯なんて言葉は使わせないよ!」
ジョーカー「ちっ、こんな想定外の事態に…!」
ジェナ「テメェ等なにビビってんだ!ったく!」 ハン「全く…この程度の演出に惑わされるなど!くっ!」
南「どこ見てるの?ずいぶん余裕よね、EWAチャンプ」
来島「おら!調子こいてられるのもここまでだぜ!うらっ!」
ジェナ「はぐぁっ!て、テメェ…」
カラス(どうやら、機を逸したようね…しかし)
祐希子「ちょっとどこ見てんのよ!あんたの相手はあたし!」
カラス(退けない…な。私にもチャンプとしての意地がある!)
カオス「フッフッフ…コーディ、こっちだ!そちらは捨て置け!」
武藤「…く!卑怯よ!よってたかって!」
カオス「…進退を懸けた戦いに挑むに、卑怯も汚いもあるものか」
武藤(…合流する前になんとしても!)
カオス「そんな甘い考えで、これまで戦っていたとは…
呆れるばかりだな、NJWPチャンプ!」
レフリー達「おいちょっと待て待ちたまえ君達、まだ準備が
…って、もう始まってるぅー!?」
相次ぐ助っ人の加勢によって
とりあえずの状況を整えることに成功した日本勢
しかしまだ混乱に満ちた戦いは、続く… 番外編 スレの終わり
富沢「さて…ちづる?」
金井「どういうことかせつめーしようね!」
永原「だーからぁ!あたしは関係なぃよ!本当に本当だって、ぶぁ!」
越後「…永原。それが通るなら、世の中苦労はない」
斉藤「…ここにきて、やってくれたな永原」
神田「…なぜなんです先輩、なぜ今なんです」
理沙子「百歩譲って、隠していたことはまだいいです
私達にはそうしなければならない事情もありますし
しかし…ちづる?」
美沙「この時期に中の人がスキャンダルでバーニングブラッド
もはや作中での先輩の女王の目はかなーりヤバげになったのです
いったい全体どうしてくれやがるのです美沙達がまた路頭に迷って
今度こそお陀仏間違いなしなのですつーか信じぁえバインダー」
永原「だから!知らないってば!てか、中の人の都合とか!
あたしにとってはひたすらどうでもいいし!」
越後「なら…お前の声はどうする気だ」
永原「…あ、そっちの話?なんだびっくりしたー」
斉藤「…何の話だと思っていた?まさか他にやましいことでも…」
富沢「親友のあたし達が、見て見ぬフリしてきたのにさ!」
金井「水の!泡!」 永原「いやあたし達っていつの間にか親友…?というか!
ホントにやましい事なんて、なにも!ないの!」
神田「…残念ながら、日頃の先輩の言行では…」
理沙子「信用するわけには…いかないわね」
永原「そんなぁ…」
金井(ねぇねぇ〜?やっぱりあれかな〜)
富沢(やっぱりあれね、どちらかと言わずとも好きだったのよね〜)
越後(…全く、バレずにやれとあれほど…)
斉藤(ふぅ…参った。この劣勢を覆すのは容易ではないぞ…)
神田(いっそ、もう一人乱入で三人で王座戦をやるしか…)
美沙(…○○○○○ーを笑えなくなる事態になるとは、予想外だったのですよ)
理沙子(…本当、困ったわねぇ)
阪口(むぅー、この作者のペテンシナリオでも、今回ばかりは)
永原「あーもう!そこ!目の前でヒソヒソ話しないで!
あたしが悪かったです!悪ぅございましたー!」
越後「ん…いや、謝罪とかいいから永原。これはただの尺合わせだ」
神田「ネタにして遊んだとも言いますね」
阪口「ぶっちゃけこの作者、今回の件は割とどーでもいいらしいからの」
永原「…なにそれー!性悪作者と、自由すぎる中の人の、バカぁー!!!」 脇キャラの悲哀
永原が思わぬスキャンダルにてんてこまいの中
新日本ドームの片隅で、何やら愚痴る二人が…
成瀬「イカ焼きいらんかね〜、イカ焼きこうてや〜」
早瀬「イカ焼きいりませんかー。今ならお安いですよー」
客A「お?イカとは珍しいな。まぁいいや一つ貰うぞ」
成瀬「おおきに〜、ありがとなお客さ〜ん」
早瀬「あの…成瀬さん、なんでイカ焼き?タコではなく?」
成瀬「…決まっとるやろ。あの日打ちのめされたウチの
イカに対する溢れ出んばかりのこの憎しみを!
焼いて捌いて儲けに換えたる!」
早瀬「あの件、まだ根に持ってるんですね…」
成瀬「ウチはくじけへん!今は会場の売り子に徹しようとも
たとえ試合がなくて、ファイナルに絡めなくとも!
ウチにはレッスルギャラクシーになる、大いなる目標が!」
早瀬「…そんな役どころ、レッスルにありましたっけ?」
成瀬「アホ!無いなら創ればええだけやないの!
レッスルの女帝すら超える、新たな宇宙規模の役職を!」
早瀬「それって捏造って言うんじゃ…」
成瀬「ギャラクシーになったら、あいつもこいつもウチが…ぬふふふ」
早瀬(…懲りないなぁ、この人…) 小鳥遊「よぅ、あたし等にももらおうか」
八島「大変だな…お互いにさ」
成瀬「おぉ大将、奇遇やなぁ。話には聞いてるけど…ホンマにやるの?」
小鳥遊「あたし等ヒールは仕事こなすだけさ。ハコのデカさに関わらずな」
朝比奈「…せいぜい遊んでやるさ。永原とも約束してるしな」
小鳥遊「ふぅ、ごちそうさん。うまかったぜ。勘定は…」
早瀬(…一口で、食べた!?)
成瀬「えぇて、ウチのおごり。変な言い方やけど…気ぃ付けてな」
小鳥遊「…悪りぃな、気ぃ使わせちまって。さて…準備するかい!」
八島「散りゆく悪たれのために…ってな」
千秋「へっ…。姐さんよして下さい」
千春「どうせなら、この大一番で狂い咲きしてやりまさぁ!」
八島「お前等…言うようになったじゃないか」
朝比奈「…ふぅ。やはりリラックスには、ハーブティーに限るぜ」
成瀬「なんや、顔と役に似合わず上等なモン飲んどるなぁ」
朝比奈「あんだとコラぁ!俺の趣味に文句あんのか!」
小鳥遊「コイツは根が上品だからなぁ」 八島「おまけに部屋も乙女チックときてやがる。全くシャバい奴だ」
朝比奈「…未練たらしく、元彼の写真しまってるアンタに言われたくねぇ!」
八島「…テメェ、やんのか?仕事こなす前にたたむぞコラぁ!」
小鳥遊「…おい、その辺にしとけ。続きは仕事が終わってからだ」
朝比奈「しかしよ、大将…」
小鳥遊「…あたしの言うことが、聞けねぇのか?」
八島「…すまねぇ」
朝比奈「…悪かったよ」
成瀬「さすがやな、大将。ウチらはこれから仕込みがあるんで、ほな」
小鳥遊「ああ。よし、んじゃ行くぞお前等!派手に暴れようや!」
一同「…おう!」
成瀬「…見事な覚悟や。あの人等がしっかりしとるから
ウチらもようやれる。ありがたいコトや」
早瀬「そうですね」
成瀬「女とは、かくありたいモンやな」
早瀬「…そうですね」
成瀬「でもまぁそれはそれとして、ウチはギャラクシー目指すんやけどな!」
早瀬(…やっぱりダメだ、この人を調子に乗らせちゃ…
もう、今度こそコンビ解消しようかな…)
ついにガルム軍団までも投入されるレッスルグランプリ
彼女達の相手とは、はたして…
つづく 一つの勝敗
アメリカで新たな歴史が誕生したその頃
レッスルでも一つの決着がつこうとしていた…
理沙子「…では、そのように」
ヒース「うむ、クリスはうちの選手達に任せてくれたまえ
奴にこれ以上、団体の恥を晒させるわけにはいかんからな」
霧子「だそうですモーガンさん。しばし、ご足労頂きます」
クリス「…もはやこれまで、ということか」
富沢「もー、あなたの殴り込みのせいであっちこっちで
乱闘まがいの試合が勃発してるんだけど!
少しは反省というものが…
ダダーン「ちわー。危険物を受け取りに来たでー」
USA「揺らさないでクダサイネー、爆ハーツしますからー」
クリス「お前達…来ていたのか!」
ダダーン「おいおいクリスー、立場ちゅうモンを考えてぇな
今のアンタはチャンピオンでも神でもないでー」
USA「大人しく言うこと聞きなさい、クリス♪」
クリス(こいつら…。もう私に取って変わったつもりか…!)
理沙子「…ミズ・モーガン。ここは従っていただきます
この大会をこれ以上邪魔させるわけにはいきません」
クリス(…リサコ、貴様だけは刺し違えてでも!)
霧子「ちょっと貴女、まだ…」 理沙子「…それで奇襲のつもりですか?元チャン…プっ!」
クリス「…!?ぐあっ……かはっ…」
富沢「…え!え?何が起こったの、今!」
ダダーン「…ほえ〜。一瞬やったなぁ、今の返し」
USA「芸術的な、流れるようなアームホイップ…」
クリス(バカな…私の、本気の、ポセイドンボンバーが…)
理沙子「長らく調整不足の上に、怒りと力に任せただけの
キレの鈍った技なら、今の私でも軽々返せます」
吉原「はーいそこまで先輩。私の仕事が無くなっちゃうでしょ」
クリス「…なんだきさ…ぐっ!」
吉原「大人しくして下さいねー。暴れると首をコキっと捻りますよー」
霧子「やはり、貴女を呼んでおいて正解でした」
吉原「ええ。おかげで…斉藤との試合は、できそうにも
ありま、せん、けどっ!ねっ!!!」
クリス「ぐぐぐ…くそっ!」
富沢「うわー、吉原さんのスリーパーにまだ耐えてる!
ホントタフネスよねー」 理沙子「さて…戦況は?」
霧子「かなり有利になりましたね。祐希子・来島の二人は
カラス・メガライトの両チャンプ相手に押してます」
富沢「あれ、南さんは?」
霧子「ハン選手と外野スタンド側で、相変わらずグラウンドの応酬です。
正直、観客の反応は…イマイチですね」
理沙子「GWAの二人は?鏡さんが抑えているはずだけれど…」
霧子「…ええっと、スタッフさん?どうなっていますか?」
職員A「あー、そちらはソニック・ディアナの最強Jr組が頑張ってます!」
理沙子「鏡さんの打った手か…さすがと言うべきかしらね」
吉原(でも…私達がいなくても、ここまでやれるというのは
嬉しいと同時に、ちょっとだけ悔しい気もしますね)
理沙子(…あの子達の実力が上がった事の証。素直に喜びましょう)
霧子(でも、素直に褒めてはあげないんでしょう?)
理沙子(それはもう。若手の褒めすぎは、図に乗る元ですもの)
富沢「またなんかヒソヒソ話…?。先輩達のおばさん化が進行してるわねー」
三人「…だれが、おばさんですかっっっ!!!!!」
つづく 南利美という女
外国勢の急襲第一波を、なんとか凌いだレッスル軍団
だが永原の出番すら危ぶまれる中、事態はどう進むのか…
南「…どうしたの?苦しそう…ねっ!金髪さん!」
ハン「くっ…こんな…、ヤポンスキーごときに、この…私が…っ!」
アナ「おおっとこちらレフトスタンド側、南vsハンの関節技対決は
南がついにハンの足をキャッチ!今度こそ極まるか!?」
客A「…お〜い、なんかさっきからゴロゴロゴロゴロ転がってばっかで
な〜んかつまんね〜いぞ〜」
客B「遊んでんのかこら〜!俺ら素人だと思ってナメてんなコノヤロー!
客C「高いカネ払って観に来てんだぞ!真面目にやれ、コノヤロー!
こんな程度なら、俺らの方がまだまともに闘えるわー!」
客D「ロープの側で寝っころがり合うのが仕事か、お姉ちゃんどもよ〜い」
南(…ったく、これだから素人は!この私の高度な回避と攻撃が
わからないなんてホント、イモね!)
ハン(くっ…素人共が喚くな!全く、東洋人はレベルが低い!)
アナ「…フレーム単位の高度な攻防もむなしく、スタンドからは野次の嵐!
実況の立場としては、なんとも悔しい限りであります!」 鏡「…そもそもリングの無いこのストリート形式のマッチで
なぜ彼女達がグラウンドに拘って闘うのか、少し理解できませんね」
アナ「それは美学…じゃあないですかね!鏡さん!」
鏡「…え、えぇ…(この新人アナ、やけに食い下がりますわね)」
南(…ふん、ロープ無しのルールでは取られたら、極められたら最後!)
ハン(ストリートルールだからこそ、関節は最大の攻め!)
アナ「ああっとバックから足、腕!いやまた足!めまぐるしい攻防!
今までに見たことのない、息を止めたままでのハイレベルな技術の応酬!
これだ!プロレスのアナウンサーに回されて2年と135日!
これを、私は、まっていたぁぁぁぁぁっ!」
鏡(…ツッコむにも困る、微妙なキャリアですわね)
南(くっ…マズい!ここは距離を!)
ハン(…逃げる?そうはさせないわ!)
アナ「両者一旦離れる、仕切り直しか!」
南「隙有り!くらえっ!」 ハン「…甘いなっ!」
アナ「南、得意の上段蹴りぃ!しかしダメだぁ、あっさりとブロックされる!」
ハン「この程度で…くっ!?」 南「まだまだ…ほらっ!」
アナ「南、すかさず蹴りの速射砲!ハンに息付く暇も与えない!」 南「…くっ!はぁ、はぁ…!」
ハン「ふん、ラッシュがそういつまでもつづ…くうっ!?」
南「もう、ガードもままならないみたい…ねっ!」
ハン(くっ!私の…芸術の毎く優雅で、精密かつ正確な極め技を生み出す
この闘うヴィーナスたる、私の左腕が…!)
アナ「これだ!立ち技展開から、腕への一点攻勢!」
鏡「さすがレッスル1の技量を持つ女・南利美…場外戦も苦にしませんね
でも…まだ防御が甘い。ワタクシなら攻め受け、どちらの展開でも
勝ちに繋げてみせますわ」
アナ「は!?あの…え?」
鏡「妙な想像をしたあなた、負けですわ。罰として、後でホテルへ
フェードインですわよ」
アナ「は…あの、ギャルゲー冗談も程々に…」
鏡「あら、もう少し付き合ってくれてもよろしいのに…
近頃の新人は随分と早く切り上げますのね」
南「…ちょっと解説、真面目にやんなさいよ!
(っと!いけない、クールキャラが崩れそうだわ…集中集中!)」 ハン(ならば、この神速タックルで!)
南(…なに?来るっっっ!!!!)
ハン「んぐうぅっっっっ!?」
アナ「これは…!?南、ハンのハイスピードタックルを切ったぁ!
そして背中に遠慮無しの強烈なエルボースタンプ!
しかしハン、片膝立ちでまだこらえるかぁ?」
南(ホント、素直に敬服するわ…ナスターシャ・ハン
この私のサザンクロス殺法を完璧に封じ込めるなんて…
麗華ですら、こうはいかないでしょうに。そして…)
ハン(まだ…!レスリングで、我がロシアが敗北するなど…)
南「…感謝するわ!その負けん気の強さ、折れない心に!」
ハン「……っ!!!??」
アナ「決まったぁ!鮮やかなミドルがハンの側頭部を捉えたぁ!
そして…あっとレフリー、ここで試合を止める!ストリート形式
それにふさわしいノックアウトによる勝利だぁ!」
鏡「ふ…倒れて隙をうかがった方がマシだったでしょうに…
プライドの高さが裏目に出ましたわね」
南(少し前の、技術をひけらかすだけの
つまらない女だった私なら、100%負けていた…
貴女とはいつかまた闘いたいわね、ナスターシャ・ハン)
つづく 復活!黄金のペア
南がナスターシャをからくも撃退するも、未だ会場は
混乱と熱狂の渦中。そして世間が幸せ気分なこの日でも
闘い続ける女達…
祐希子「もーしつっこいわね!なんでクリスマスイブまで粘るかな!」
来島「ボヤくな祐希子!後少し、集中しろ!」
ジェナ「ちっ…まったく息付く暇もありゃしねぇ」
カラス「……」
アナ「さぁこちらマイティ祐希子vsチョチョカラスと
ボンバー来島vsジェナ・メガライト戦も
いよいよ決着のよか…ん、あれ?解説の鏡さん!?」
富沢「あー、鏡さんなら今さっき、彼氏と夜の町に溶けていきましたけど」
アナ(冗談だと思ったら…これだから艶系ってのは…)
富沢「さーてここからはこの私!解説・富沢レイでお送りしちゃうよ!」
ソニ「…あたしたち、いつの間にか蚊帳の外なのさね」
ディアナ「文句を言ってはダメデスよミカサン!」
ソニ「…もーこうなったらちゃちゃっとあの手でいくの!ディアナ!」
ローズ(…く。なぜ!なぜこうなる…!)
ジャニス(完璧に、彼女達の懐に入り込んだはずなのに…
私達の計画を見破られていたなんて…!) ソニ「さぁて、いよいよフィニーッシュううぅぅっ!
おいしく料理してつまみにしてやるのさね金髪豚共!」
ディアナ「下品デス、ミカサン…」
ソニ「大丈夫!美人はネタなら何言っても許されるのさね!とおっ!」
アナ「おっと中央のリング上では、なにやら動きが!」
富沢「出るわ…Jr最強コンビが誇る、必殺のタッグ技が!」
ソニ「必殺…アンドロメーダ!」 ディアナ「コンビネーション!」
ローズ「なに…!?んぐっ!」
ジャニス「こいつら…いきなりスピードが…!」
アナ「これは凄い!Wドロップキック、Wボディアタック
さらにWでのパワースラム!コンビネーションが止まらない!」
富沢「呼吸の合わせ方も実に見事ねー」
ローズ(んぐぐぐ…狙いをこちらに…!)
アナ「ローズたまらずダウン!一気に決まるか!?」
ジャニス(く、いつまでも…好きにやらせてなるか!)
アナ「これはうまいカット!しかし…ジャニス捕まった!」
ディアナ「そう簡単には逃がしまセンよ…!」
ソニ「あいてて…よーし次はお前の番!なの!」
ジャニス「なにを…!この!」 ディアナ「んわっ!」
アナ「…しかしジャニス、パワーで強引に投げ飛ばす!」 ジャニス「なめるな…このっ!」 ディアナ「しまっ…!うわぁっ!」
アナ「ああっと危ない、ここでジャニスの大技Sマウンテン!」
ジャニス(どう…なに!?)
ソニ「くっ…正義のヒロインは、頑丈さが、ウリなの!」
アナ「ああっと!ソニックキャット、叩き付けられたディアナを
身を挺して抱き留めているぅ!」
富沢「麗しい師弟愛ねー。私には真似できそうもないわ
痛いのイヤだし。相方があの二人じゃ、そこまではちょっとねー」
アナ「…もう少しパートナーをいたわってあげて下さい」
一方、このやりとりを見ていた控え室では…
永原「ふがー、ふがふがふがー、ふが!」
龍子「なんだ?ついに声が出なくなってきたのか?」
金井「えっと…レイちゃんのはくじょーものおたんこなすー!だって」
小川「よくわかるわね…フガフガ言ってるようにしか
私には聞こえないけれど…」
美沙「この程度電波を辿れば造作もないのですついでに言うと
中の人恨むからねー!と最後にちょろっとこぼしていたのです」
龍子「…おまえら超人かなにかか」
金井「ほら、もう暴れないで。一時的なものだから…たぶん」
永原「ふが、ふが…」 そして再びこちらはリング上…
ローズ「…手こずらせてくれますわ!食らえバスターロー…
ディアナ「まだコンビネーションの…途中デスよ!」
ローズ「貴様ま…なに!?」
ソニ「いい女はしぶといのとあきらめないもの…!」
ディアナ「そして、最後までヤリきるのデス!ミカサン!」
ソニ「よっしゃ、いくのさねディアナ!ぬおぉありゃぁっっっ!!!!!」
アナ「なんと!ソニック、ディアナをジャイアントスイング!
そして豪快に、金髪コンビにブン投げたぁーっっっ!!!」
ジャニス「うぐあっ!」 ローズ「んぐっ!くうぅっ…!」
富沢「これは…さすが師弟コンビ、お約束をやるわね!」
ソニ「ここで…必殺技が炸裂!なの!」 ディアナ「いきマスよー!」
アナ「いったぁぁぁーっっっ!!!ディアナ、Wムーンサルト!
そして続いて、ソニック!ソニックスタープレス炸裂だぁ!
折り重なった二人の上にドンピシャ!これは!」
富沢「リングの上に、見事な星雲図…ってトコね!」
アナ「ですね!あっとここでカウントスリーが入ったか?」
富沢「でも…これは?あ、えーと今オフィシャルによる発表が…
乱入による無効試合…?」 理沙子「えー、ただいまのGWAタイトルマッチは
乱入者による勝利のため反則裁定とし、王座の移動は
無しとなります。繰り返します…」
客A「んー、そらまぁそうよな」
客B「お、ライトスタンド側!見ろあれ、カオスが!」
客C「あー武藤が!俺のめぐみが!」
武藤「く…うう…」
カオス「フッフッフ…お前は実によくやった。賞賛に値する
だが!勝つのはこの私!」
武藤「…!?ふ、ふふふ…」
カオス「貴様…人をからかう元気が、まだあったとはな」
武藤「違う、わ…これは、勝利の確信。その、余裕…」
カオス「…?ちっ…やはり奴等では、援護射撃の役割すらできぬか」
武藤「それに、私たち…まだ、負けて、ない!」
??「そう、わたしがまだいるわ!」
カオス「…なに?お前は…。名を、名乗ってもらおうか小さき戦士」
AW「わたしの名はエンジェルホワイト、略してAW!
人はわたしを天衣無縫の使徒と呼ぶ!」
カオス「フッフッフ、ならば…お前も混沌に染めてやるとしよう!」
祐希子「…って、え?こらー!タイトル詐欺かますなー!」
来島「ここで俺たちをスルーとか、マジかよ…」
つづく 番外編2 もうヤダこいつら
祐希子と来島のゴールデンペアが大いに憤慨する中
遅れて会場に足を運んでいた奴等がいた。そう、バグ男共が…
杉山「おぅーい酒だ酒!ビール冷えてっかー」
吉村「知るかテメーで買ってこ…なんだ三竹?おまえ薄くなってね?」
三竹「むぅ…先頃からどうも分身したり、体が消えたり
どうにも体調がおかしいのである」
小野寺「ちょ、おまこっちくんな!うつされたらかなわん!」
福田「なんか悪いもんでも食ったとかー、そんなの?」
杉山「なんか外でも車が垂直に刺さったりしてたけど、なんだありゃ?」
吉村「だから知るか!てかなに三竹、お前…壁に埋まってね?」
三竹「ぬぅ…もはや何が何やら…」
永村「いやーもうこれは末期っスねリセット必至スよこれは」
宮木「なぜだ…なぜこうなる…立ったまま動けない…」
越後「ぴぴぴー!こらーそこの男共!会場にバグを持ち込むな!
今すぐ外に出ろ!総員これよりバグを駆除する!」
杉山「うぉなんだお前!俺らをゴキブリみたいに言うな!」
小野寺「俺は関係ねーだろ、三竹、宮木、テメェら動け!
お前等完全に不審者状態じゃねーか!」 三竹「ダメだ…動けない」 宮木「くっ…なぜこんな目に…」
??「はーいそこまでー動くなお前等!それ以上中に入ることは
断じて許さんよー。ホ○トークなら他でやんなー」
三竹「…いやあの、どこの誰かは存じ上げないのだが
我輩、○モではなくノンケなのである」
宮木「いやまぁ、上に同じくなんだが…あなたは?」
ML「ははーん、あたしを知らないたぁアンタ等モグリだね?
お前等広域拡散ポジティブバグ男共は、お姉さんが滅菌だぁ〜い」
吉村「んぉ?なんか…あの女、酒臭くね?」
杉山「あぁ?お姉さんだぁ?見た目からして、どう考えても50す…」
ML「ふっ…そこのハゲチャビン!今のでお姉さん、切れちゃった〜
撃っちゃうぞぉ〜、撃っちゃうからなぁ〜ヒック!」
福田「なんか…バズーカ構えてんだけどぉ!」
永村「いやーこりゃヤバいっすねー、逃げられそうもないっス」
越後「こちらコードJE、ML!聞こえるか!周りは包囲した!
遠慮なくブッ放してやってくれ!」
ML「ようやく…待ちに待った時が来たのだ…
このバズーカが用無し、弾無しでなかったことの証のために!」 小野寺「おいこら!年増がパロって、格好付けてんじゃあねーぜ!
このまま調子こいてるとテメー、作者もろとも訴えられるぞ!」
ML「…再び社長をゲットするため、銘酒に酔いしれるために!
新日本ドームよ、あたしは還って来たぁぁぁぁっっっ!!!」
杉山「ダメだこのオバハン、聞いてね…なんだ!?前に進めな…」
宮木「泳ぎ…いやこれは落下判定…なんだこれはああああっっっ!?」
永村「うわぁぁぁっっっ!!!!!」
吉村「なんで俺らまで…動けねぇぇぇっっ!!!」
福田「これは、強制フリーズをゆうは…つ…ひでぇ…」
三竹「うぐおぉぉ…こんなこ、と、で…」
越後(ふっ…そのまま壁に埋もれてもがくがいい)
斉藤「…酷いオブジェだな」
石川「無惨ここに極まれりね〜」
ML「ふっ、なんと多愛のない…鎧袖一触とはこの事か」
斉藤「あの…六角先輩、いい加減にしないとさすがに…」
越後「それにしても…クッソ汚い彫刻だな、これは」
石川「寄らない方がいいわね〜。なんだか復活しそうだし〜」
南「誰かー、助けてー!」
越後「え、南さ…あれ?」
斉藤「…何でずっと、ジャンプし続けているんだ?」
石川「さぁ〜?」 南「くそ、このっ、引き上げようと思ったら急に…
あーれー!このままだと足が、足がもげるー!」
ML「やれやれしかたない後輩だね、まったく。斉藤、石川!
あたしに続け!これより残りのバグを掃討する!」
斉藤「はい!はぁ…かつてのビッグネームも、こうなってしまっては…」
石川「シュールな絵面よねぇ〜」
越後「さて…本部、聞こえるか!こちらジャスティスE!
南さんを回収後、第二種での警戒待機に移行する!援護を!」
霧子「わかりました。回収班をただちにそちらに回します
後は…最後の仕上げの準備を」
越後「了解、ではこれより直ちに状況再開します!」
霧子「では…そろそろですね」
理沙子「…ええ。残る最後の一、二手を防ぎきれば
レッスルも救われる…いえ、救わなくてはならないわね」
霧子「…彼女から通信です」
理沙子「…今日子。そちらはどう?」
上原「ああ、こちらは順調だ!敵の数も質も、大した事はない!
二人とも頼むぞ!必ず会長の首根っこを押さえてくれ!」
理沙子「ええ。では…行きましょう、吉原さん」
吉原「ええ。あの狸親父に、目にもの見せてやりましょう♪」
つづく 年末の行動パターンはいつも決まっている
アナ「さぁなにやら、新たなマスクヒロインが出てきたが…
ん?なにやら会場内で騒ぎがあった模様…」
富沢「あっ!ライトスタンド側もどうやら決着かぁ!?
カメラ回してカメラ!」
祐希子「ふぅ…年末に展開を後回しにしたのはこのためかぁ!」
来島「へへっ…ニクいなこの作者!才能無い割には!」
ジェナ「くそ…極限まで筋肉で固めたこのアタシが
なぜこんな典型的ギャルゲビジュアル共を、倒せない…!」
来島「や、俺はあんたと同系統だと思うけど…まぁいいか
敵はぶっ飛ばす!」
カラス(…ここまでの、ようね…)
アナ「さぁさすがに引っ張りすぎたか、メガライトにカラスは
すでに疲労困憊!対して祐希子・来島のゴールデンペアは
まだまだ元気ー!実にタフネスであります」
祐希子「当たり前よ!イイ女は体も丈夫なの!」
来島「よし!ジワジワ弱らせたところで…トドメといくぜ!」
富沢「ホーント先輩たち体力あるわねー無駄に
(あーいう路線はめんどくさいからやめとこーっと
やっぱりやるなら、カワイくおしとやかなお姉さん系…)
アナ「…この人は…」 来島「行くぜタッグ技!よっしゃああぁぁぁーっっっ!!!」
祐希子「行くわよ、ファイヤーぁぁぁっっっ!!!」
ジェナ「おっと、アホが!来るとわかってて食らうバカがいるか!
もうヤメだこんなクソつまらねぇしあ…グおわっ!?」
来島「コラ!負けるのがイヤだからって逃げるな!」
祐希子「これも食らっときなさい!ふんぬりゃっ!!」
アナ「うまい!祐希子の奇襲は囮!来島、うまくメガライトを捕らえた!」
富沢「でも、なぜカラス選手は動かない、のかしら…?」
アナ「た、確かに…。なぜ動きを止めたのでしょうか?」
カラス(上原…私達と協力する形を見せておいて…
貴女という女には、本当に、してやられました
あなたのおかげで私達の計画…計画が…)
来島「なんだあいつ…?まぁいいや、うらっ!」
ジェナ「クソがっ!離しやが…ぐあぁっ!!!」
祐希子「まずはいっぱぁーっつぅ!!!」
アナ「ここでゴールデンペアの大技・Wインパクト炸裂!
メガライト完全に孤立か!?」
カラス「くっ…!」
アナ「ここでカラス、割って入る!しかし祐希子すかさずカット!」
祐希子「…ちょっとあんた、本気でやってる!?」 カラス(…ってはいけないのか、私は。いや、私達は…)
祐希子「なめんな!本気でやらなくても、あたしは手加減しないわよ!
この!この!これでっ!」
カラス「…こい!どんな形であれ、決着は、付けなけ、れば…!」
アナ「ダメだカラスも捕まる!そして祐希子、カラスの腕をクロスし
肩に担ぐ!これはレッスル七大奥義の一つ、レッスルスパークか!」
富沢「え?七大奥義とか、そんなのレッスルにありましたっけ?」
アナ「いーんです!プロレスっていうのはなにかこう
響きが良くてカッコ良さげな設定ならば、いーんです!」
富沢「…またパクった上に、設定って…」
来島「うりゃあー!」 ジェナ「はぐぁぁっっっ!!」
祐希子「いっくよぉーっっ!!!」 カラス「くうっ…!!!」
アナ…これは!来島、コーナーに乗せたメガライトにナパームラリアット!
来島ごと、メガライトの巨体がマットに叩き付けられるぅ!
富沢「…その上に!?カラスの体が降ってくる!決まった
七大奥義・レッスルスパークぅぅっっっ!!!
これぞ、ファイアー&ボンバーの夢の合体、よくぞやってくれた
レッスルエクスプロージョン!」 アナ「…なんだかんだ、文句言う割にノリノリじゃん…
あっと来島、そのままフォール!カウントが入る!」
富沢「決まったぁ!カウント3ぃぃぃっっっ!!!さすがレッスルが誇る
マイティ祐希子、ボンバー来島のゴールデン・ペア!
この大晦日に勝利、見事黄金色に輝いたぁぁぁっっっ!!!」
アナ「…またオイシイ所持ってって…。ハッ!まさかアナタ
私の、アナの座を狙って…!」
富沢「…あの〜、私の前では下ネタ、禁止〜」
アナ(…言葉尻を捉えすぎるのもどうかと思いますが…というか
その声で言われましても、イマイチ説得力が…)
祐希子「どーよ!これがあたしの実力、これが真の主人公!
綺麗にトリを飾ってこそ真のヒロイン!…ってちょっと恵理!」
来島「んー、何分、ずっとダラダラやられたんで腹減っちゃってなー
あ、おっちゃん蕎麦もう一杯!」
親父「あいよー、リングサイドにわざわざ屋台出した甲斐があらぁな
へいそこの姉ちゃん!アンタには特製カレーうどん!」
祐希子「え!?やったー!あ、ちょっとカメラ、こっち撮らないでよ!
もう試合終わったから!ここからプライベートだから!」 記者「あのー、そういわずにコメントを…」
祐希子「あ、ボクシングどうなった?どっち勝った?
ライジンだかフウジンだかはどーでもいいからそれ教えて!」
記者「いえ、ですからお二人の勝利コメントを…」
来島「うまっ!ひたすらにうまいっす!試合終わった後の飯は
やっぱりサイコー!はぁー生き返るー」
記者「はぁ…大物食いはやっぱりサイコー…と!そういう感じで?」
祐希子「あ、あとも少しかわいさマシマシな感じでねー♪」
そして、バックスクリーン前でも勝敗が徐々に明らかとなってきていた…
上原(…どうやら向こうは片付いたか。カラス…わかっていたが
異なる国の人同士が理解し合うのは、難しいものなんだな…)
菊池「あ。はい上原さん、ドリンク。お祝い…」
上原「あ、ありがとう。今年は戦いの中で、か…
実に私らしいな、悪くない。あと、メシは後に回そう」
堀「うん。なら早くここを片付けて、あの二人の応援に…」
上原「…あの二人なら、私達の援護が無くともやれる。
私達の、レッスルの双星とも呼ばれる二人なら、な」
堀「…ええ」
菊池(なんか、知らないうちにまた設定が盛られている…)
つづく 徒花は咲き誇る
ついに決着がつきそうな外国人軍団との戦い
しかし最後の強敵・カオスが立ちはだかる…
カオス「フッフッフ…WAとやら、かかってくるがいい」
AW「…あの、だから私はエンジェルホワ…でいいんだっけ…?」
武藤「…あなた、まさか…」
AW「…そうよめぐみ、私は天衣無縫の使徒、AW!
ピンチなあなたのために、急いで来たの!」
武藤「…もう、全く…」
カオス「来ないのか…?ならばこちらから…」
AW「ストップ!あなたは一人、こちらは二人!対等な条件で戦うのが
レッスルの正しき作法です!そちらも後一人、連れてきなさい!」
カオス「…フッフッフ、律儀なことだ。ルールなどもはや
あって無きが如しというのにな…。よかろう、楠木!」
楠木「へっ?あっ、はい!」
カオス「お前の付き人待遇は今日、今を以て終わりだ!
こちらに来て、私のパートナーを務めろ!」
楠木「ホ、ホントですか!?やったー!これでボクもデビューだー!」
カオス「フッフッフ…さて、これでよかろう?リングも丁度空いたようだ
お前達二人を、まとめて混沌に染め上げてやろう…!」
AW「…よーし、来なさい!」 かくてリング上で決戦が行われようとしている時
場外戦は決着の様相を見せていた…
上原「どうした、この程度か!薬で増やした筋肉の割には
随分とだらしがないんじゃないか?」
コーディ「く…!なぜ、こんな小さい連中に、いいようにやられる…!」
ウォン姉「アイヤーなんたるコト!失敗に失敗だらけネ!」
ウォン妹「姉さんだから邪魔しな…あいたっ!」
堀「…だって、全然連携が取れてないですし、ね」
菊池「それでそんな重い体していたら、保つはずないよね」
ジョーカー「く…ウエハラめ!これほどの強者をどこから…」
コリィ「なーんか、旗色悪いわねぇ…。こりゃ貧乏クジ引いたかなぁ」
リリィ「全く…ジャパンには、何人ヨコヅナがいやがるんだ!?」
金森「あの…私達、特に強いと言うほどでもないんだけど…」
小縞「そっちが弱すぎるだけなんじゃ…」
藤島「んー、というか全力出して私達とどっこいくらいじゃ…」
渡辺「評価値1100前後程度じゃ、正直雑・魚・よねー♪」
上原(…ん?なんだ、まだ来る…?)
アナ「おや…リング上で三度決戦と思いきや…またまた乱入者かぁ!?」
小鳥遊「よぉ…邪魔するぜ。テメェ等仕事だ、気張れよ!」 八島「さぁて…ウサ晴らしのブッ飛ばし祭り、開始だ!」
朝比奈「へへへ…さあ大舞台だ、暴れまくるぜぇ!」
千春「おらおらぁ!心麗しきガキ共は、お帰りの時間だぁー!」
千秋「邪魔する奴は、しばくぞしばくぞぉー!!」
??「オーホホホホ!悪たれの割に、随分遅い出勤ですわねぇ!
罰としてアナタ達、全員出番&ギャラカットの刑ですわ!」
アナ「なんと、レッスルの救世主・エムサンドこと上原の他に
またしてもマスクウーマン登場か!?」
八島「あぁ!?なんだ?まだ目立ちたがりがいたのか?」
朝比奈(ちっ…どうやら面倒なことになりそうだな、こりゃ)
小鳥遊「…お前が、相手か。ふん、イイねぇ…実にイィ!」
千秋「おい姉貴…一応アレだ、例のヤツを」
千春「ああ…。この素っ頓狂め!名を名乗りやがれ金髪ドリル仮面!」
??「知らずんば、名乗って差し上げましょうこのワタクシは!
女の身でありながら、王を名乗ることを許されたる者
その名も、キング・レイカー!略してKR!」
富沢「うわー、なんてネーミング…。正気を疑うわ…」
アナ「謎のド派手仮面、KR!オーバー過ぎる演出で登場!
正体は誰なのかぁ?」 KRが登場したその裏で、会場から逃げる影一つ…
真鍋(ってかー、声と態度とセンスでモロバレじゃないかー!
あーアホくさーヤメヤメ。レスラーからはもう足洗って
適当なしゃちょーたぶらかしてイチャコラ怠惰に過ご…あれ?)
桜井「…アナタ、だれ?どうして逃げようとしているの?」
伊達「怪しい…」
桜崎「どうせ悪さしたのがバレて、逃げてきたんでしょ
わっかりやすい小悪魔小悪党って風体じゃない」
小鳩「…あなた、ホントに表裏ハッキリしてるのねぇ〜」
桜崎「悪い?プロなら、心のメリハリはっきりしないと続かないわよ」
小鳩「…心に留めておくわね〜」
真鍋(…なに?このごった煮共。関わるだけ無駄無駄、とっとと退散〜♪)
零「…まって。まだみんな戦ってる…のに、どうして逃げる…の?」
真鍋「はぁ?あんなのに付き合う義理無いし〜、アタシさぁ
お金と愛があればぁ、後のことなんて割とどうでもいいしぃ〜」
桜崎「…アナタ、外国人の面々と一緒にボコられてたわよね?」
伊達「みんなを、裏切ったの…?」
真鍋「ちっ、ヤバ…!んじゃこれでさいなら…グホッ!」
零「…逃げるの、だめ、だよ。最後まで…戦う」 小鳩「ナイスよ零ちゃん。復帰一発目に、イイのが入ったわ〜」
桜崎「さぁ行…参りましょうか、お嬢様方」
桜井「…ええ。それじゃあとは一気に…走る!」
アナ「あっと三塁側からまたまた新手か!?猛然と突進!
先に出てきたヒール軍団に襲いかかるぞぉ!」
富沢「アレは…寿軍団!?でもなんで…!」
KR「オーホホホホホ!ようやく来ましたか我が下僕達!
とっととこの目立ちたがりの不良集団共を、やぁ〜っておしまい!」
桜崎「お嬢様…下僕ではなく侍従とお呼びやがって下さいませ♪」
小鳩「アナタ達の相手は私達がするわね〜。…覚悟しなさい」
八島「なんだなんだ!変なのがギラギラに飾り立てたカッコして!」
千春「ったく、目立ちたがりはどっちだってんだ…」
千秋「…楽な仕事だと思ったのによ」
零「さあ…。勝負だ…よ」
小鳥遊「面白いねぇ…。人形みたいな生っちろい奴って聞いていたが
なんの、大したガンを飛ばしてくれるじゃないか」
零「行く…よ!」
アナ「どうやらガルム軍…と寿軍でしょうか、双方争う構え!これは…」
富沢「…どっちがどっちの味方なのか…」
斉藤「誕生日おめでとう、私!…つづく!」 番外編 日本と越後と
越後「よし…やっと来た!私の誕生日、聖誕祭、目立てる日!
さあ皆の者祝え、そして称えよこの私を!わーっはっはっは!」
富沢「越後さん…いま滅茶苦茶、話も会場も混乱してるんですけど…」
金井「そうだよ!ノンキにおいわいするひまなんて…」
越後「たわけ!建国記念の良き日を疎かにするとは、なんたる無作法じゃ!
ぬし等…まさか主に対し叛意有りと、わらわの前でぬけぬけ宣うか
ええいなんたる不埒者!そこに直りやれ!」
金井(な、なに?な〜に〜?)
永原(…また、時代劇に感化されてるんだよ…)
富沢(ホント、こうなると面倒よね〜)
斉藤「なにを難しい台詞を並べ立てているんだ、越後」
神田「ケーキの用意もできました。あとは主賓…あれ?」
美沙「全く悪酔いが過ぎる先輩なのですもう勝手にやらせておいて
とっとと私達でケーキ爆食い&ED前の祝い酒なのですよ」
阪口「じゃな。久しぶりに大いに楽しもうぞ、うむ」
理沙子「ほんに良き日じゃ…なんてね」
越後「うい〜、くらぁぁ!けぇきなどという南蛮渡来の菓子など
酒の肴になるものかぁ、わらわはしのぶ姫なるぞぉ〜♪」 永原「なら私はちづる姫であるぞよぉ〜。あ、声出た」
富沢「ならなら、私はレイちゃん姫であるのだぞよ〜、フヒ♪」
金井「美加姫のおなぁ〜りぃ〜、じぶんでいってみたぁ〜アハハハハハァ〜」
神田「…酔っぱらいが四人に増えましたが」
斉藤「触れるな。飲んでも呑まれるな、酒を嗜む基本だ」
美沙「魔女に酒…実に淫美な組み合わせなのですよふっふっふ」
阪口「さればひとさし舞わんかな…あ、ほれほれ」
理沙子「あらあら。なら…舞うには相手が必要ですね
あ、それそれ、それよいよい、そ〜れそれ♪」
斉藤「む…ならここは私も!はいはいはいはい、はぁ〜いっ!!!」
神田(ふぅ、見事にみんな酔っている…)
美沙「全くだらしのない人達なのですこの程度の酒で自分を失うとは
ろくな大人がいないのですよゲッフゥ〜もう一杯!」
越後「おうそれそれ見事な飲みっぷり!皆が喜び舞っておるわぁ!
さぁ美沙姫よこれへ!わらわ自ら杯をとらせようぞ
愉快痛快喜来快開、どゅわっはっはっは〜いこんちくしょい!」
神田(…もうこの人達と一緒に酒は飲まない、飲むまいぞ…!はぁ)
…何一つ進まないまま、続く 衰亡、そして
随分と遅れたガルム軍団と寿軍団が睨み合うさなか
この混乱の元凶である会長にも、ついに…
部下A「会長、急いで下さい!今を逃せば…」
会長「んなこたーわかっとる!だからこーして支度しとるじゃろが!
…くそ、くそっ!こんなはずでは…あ、鞄どこ!?」
部下B「召集が遅れてさえ、いなければ…」
会長「今更つべこべ言うなこのタコ!余計苛立つ!」
部下C(…だからこんなみみっちい、個人的な復讐ごっこなんて
立場のある人間のやるこっちゃない、やめようって言ったんだよ…)
部下A(…言っても聞かねぇだろ、アレ。それにもう遅いよ、全部)
部下B(ならこの際、新女の社長に全部おっかぶせて…)
部下C(…向こうもそう思ってるだろ。ここまで来たら
どっちがより早くこの場から逃げ仰せるか
どっちが生贄になって責任取らされる、か…)
部下A(…全く、ヤな勝…ん、あ な た は …!)
理沙子「失礼します会長。まだ、大会は終わっておりませんが…?」
吉原「どこへトンズラここうって言うんですか、会長ー?」
会長「んぐぐぐ…なぜこんなにも早く…」 理沙子「お席にお戻り下さい会長。立ちながら騒ぎ立てて観戦するのは
行儀がよろしくありませんので、控えていただかなくては」
会長「うるせー!行儀とかもうそんなの知るか!
いつからこのワシに命令できる立場になった、このアマ!
気分が優れないので、ワシはこれで失礼する!
WBCの二の舞はもうゴメンだ!」
吉原「…会長。この書類にある、YESYES枕ENDの件
自作には何卒よろしく実装の事…とは?」
会長「…な!何…!?おいこのバカ誰がんな物ここ…」
部下A「…あなたの鞄ですが」
部下B「何です、これは…」
理沙子「…噂には聞いていましたが、これは…」
吉原「…まだこんな嘆願めいた事やっていたんですか、会長?」
部下C「なんなんですこれは、会長!あなたはまさか…」
会長「…うるさい!ああそうだよワシの意向だ文句あるか!
バグ男共を呼んだのも、下ネタイベを増やしたのも
全部、全て、ワシの一存だ!ああ、文句あるか!ええ!?」
理沙子「なぜこんな、いたずらにレッスルを混乱させるような真似を…」
会長「…レッスルに限らず、今の業界を、どう思う…?」
部下A「…は?」 理沙子「…安易な類似品の濫造…ですか?」
会長「…それでは足りない。ゲームとはおおよそ非リア充がやる物だが
作り手はそれをいいことに、アングラネタばかりつなぎ合わせ
最後には必ずといっていいほどクオリティ破綻を引き起こす!」
部下B「会長、なにを…」
吉原「…聞きましょう。末期の句と思って」
会長「おまけに最近では、これ見よがしの大人の都合てんこ盛り
もはや、体裁を取り繕う努力すらもしなくなったときたものだ!
そのあざとさと下らなさに、大半のユーザーは皆呆れ、飽きた!
創ったのも奴等なら、壊したのも奴等なのだ!」
理沙子「…」
会長「…結局、被害を被るのは購入したユーザーであり
出演したキャラ、そう我々もなのだ!」
部下C「会長…」
会長「…ああ、わかっているよ、我々にはどうにもならないことは!
だが、だがしかしだ!ギャルゲーにおいては、我々おっさんキャラは
忌み嫌われる存在!画面に出るだけで不快となじられる!」
理沙子「そんなこと…」
会長「ギャルゲをろくに知らんアマは黙っていろ!これは…
声すらろくに当てられない、我々おっさんキャラの存亡を…!」 吉原「…理沙子先輩、ここは私…え?」
理沙子「…あなた達?どうしてここへ?」
龍子「何カ月も出番が無くて腹減ったから、控え室から出てくれば…」
永原「…たった、それだけな理由で私達を苦しめるって
どーゆーこと!これ!」
会長「…女王候補にして、チャンプのお越しか。ちょうどいい
…ならばだ!お前達は、同じ男ユーザーからも毛嫌いされ
声すらない我々の扱いを!一度でも疑問に思ったことはないか!
それがお前達の、中の人もろともの驕りだとなぜわからん!」
永原(…やーあのー、扱いに不満があるのは、そりゃあわかるけどさ…
ってかこの人、ゲームに出てない素人作者オリジナルだよね…)
龍子(…口に出すな。面倒になりそうだ)
会長「…だが、ワシらは消えんぞ!いかにユーザーからハゲデブキモいと蔑まれようが!
いかにムサい髭オヤジいらねぇ消えろと罵られようが!」
部下三人「か、かいちょお〜!」
神代「その通り!モブやバグ男だって、立派にゲームの一部!
僕は消えない!なぜなら僕はリア充だから!」
吉原「…って貴方いつからここに!?壁に埋まったはず…」
神代「いや〜僕、遅刻しまして」 会長「お前…奴等の仲間か」
神代「仲間?あいつらが?じょ〜だんじゃありませんよ
あんなのと僕が仲間?は〜面白い事言いますね
ホ○ネタ人気に便乗しようとする彼らと僕を一緒に…」
龍子「うるさい黙れ」
神代「んがっ!ば、バカな!この僕をどつくなんて相変わらず凶暴な…」
永原「はいはい、邪魔だからおとなしくしててね〜」
会長「…ふ、ここでお前達がワシを倒しても、何も変わらん!
お前達は正義を行っているつもりだろうが…!」
龍子「…なんかこのおっさん、ワールド女子の社長と同じ事言ってやがる
悪いのは俺じゃない、作り手と客の見る目の無さだ!とかさ」
吉原「メタ過ぎにも程があるわねぇ…じゃあ先輩、どうぞ」
理沙子「手出しは無用よ。あなた達の出番はまだ先」
会長「理沙子…お前は!まだわからんのか!
男だけが声を挙げられない世界など、たとえゲームであれ
それ自体が不健全、不完全な世界であることに!」
理沙子「…今なら、少しはわかります。なぜレッスルが廃れたのか
…世界が男と女でできているのなら、女性のみの我々
レッスルエンジェルスは種として当然の衰退を辿った…」 会長「そう!だからこそ、ワシはここで死ぬわけにいかん。さらば!」
永原「あ、こらー!ちゃっかり逃げんなー!」
理沙子「…ちづる!あなたは試合に備えなさい!」
龍子「やれやれ…あのおっさん、見つけたらただじゃおかないぞ全く」
慌ただしく、つづく 会長「…ふう、ここまで逃げれば」
部下A「あの…ドサマギで逃げたのはいいんですが…」
部下B「なーんも解決していませんよね、コレ?」
会長「バカ!作者ももう飽きてんだから、このまま逃げきって
レッツ高飛び敢行だよ!早くしろ!」
部下C「…さすがにそれは…」
会長「庶民なんてアホ共は、明日になりゃ全部忘れてるよ!
次はアレだ、○○○とか○○○育成とかどうだろう!」
部下C「…それなんてエロゲすか?」
部下B「…だめだ、こりゃ」 越後「こらーそこのいかにも怪しい奴!このレッスルの番人たる越後しのぶ
争乱の元凶は一人たりとも逃がさむ!」
六角「なんだい、まだいたのか面倒だねぇ。さすがに疲れたわ
もう歳かねー。斉藤、石川、あと神田?おまえらやっといてー」
斉藤「…いいんですね?やっちゃって」
石川「ラジャーです〜」
神田「…長らく忘れ去られ、拳がウズウズしていたところだ!
あなた達には、調整のためのサンドバッグになってもらうぞ!」
会長「…構うな!10年物にもう用はない、羽田へ直行だ!」
神田「逃がさん!今の言葉取り消せ、待てー!」 斉藤「…誰が浮いた噂の一つも無いだ!男の影すら見えないだ!
悪かったな、地味で!胴着姿で!」
神田(…気にしていたんですか先輩)
六角「あー、これはお姉さんキレていいよねー。かまそうか、コレ♪」
越後「あの…アレ一発しか使用許可降りてないんですけど」
六角「誤射だよ、誤射!誤射が男だけの特権と思ってもらっちゃ困るねぇ」
石川「あの〜、危険な言動は謹んで下さい〜」
会長「誰が下手な鉄砲だ、訂正しやがれこのアマ!
このワシが役立たずだとでも…むぐぐぐ!?」
部下A「いかん、会長の血圧が!急病人が出た、急いで搬送だ!」
部下B「すいませ〜ん。ちょっとそ〜こ、通してもら〜えますかね〜」
越後「あっはい、どう…ってうわー、逃げられるー!」
神田「…なにやってるんですか先輩」 石川「逃がしません〜。ふん!」
部下C「ぐへっ!いい喉輪だ…やるじゃ、ない…」
部下A「C〜!お前の犠牲は無駄にはせん…退却!退却!」
斉藤「待てー!誰がSさんだ、誰が顔と声が一致しないだ!
反則だろ、ネタとしても!行き過ぎだろそれは!ぬあー!」
越後「ちょっと落ち着いて!誰もそんなことは言っていない斉藤さん!
ひとまず深呼吸!すーはー、すーっ、はーっ…」
六角「あーこりゃキてるね。体と心が不安定になりがちなのかねぇ
よし、ここはこのジアゼ…ありゃ、これビタミン剤じゃん」
石川「あの先輩、おクスリの使用はここではちょっと〜」
六角「ちぇ〜嘘付いたなあいつ。バンダナ貸せって言ったら
絶対貸すか、ふざけんなバカって怒られるしさぁ〜」
神田「あの先輩だから、危険な言動はそこまでに…」
怪しい奴等を越後の失態で取り逃がすも
バグ男の影響は取り除かれた新日本ドーム
後は試合に集中…できるのか?そもそも観ている人はいるのか? 零と壱の間
会長が本性を露にして会場から去ったその頃
寿軍団とガルム軍団の戦いも佳境に…
零「ぐ…!まだ、だよ…」
小鳥遊「ふん、全く手こずらせてくれやがる」
桜崎「うふふ、私達のお嬢様は以前に比べ、格段にパワーアップを
しておりますので」
小鳩「特殊パスワードと隠しコマンドのおかげね〜」
伊達(…それはわざわざ言う必要ないんじゃ…)
桜崎「桜井お嬢様、そちらはどうですか」
桜井「…この程度なら、負けるわけない」
千春「くそ…イテェわしんどいわ、冗談じゃねえぞ」
千秋「ヤベェ、強さもそうだが…なんてしぶとい奴等だ!」
八島「なに弱音吐いてんだテメェら!こんなナバ声とオ水声の
チョーシコキな女共に!あの修羅地獄を生き抜いた
アタシらが、負ける訳がないんだよ!」
桜崎「ふふ…それは反則ですよ。とっとと止めやがりなさいクソお嬢様」
桜井「中の人なんて私には関係ない!次はあなたが倒れる番!」
八島「ヤれるもんならヤってみな!お前らみたいなエエカッコシイに
くれてやる勝ちなんぞないんだよ!」
小鳩「熱くならないでね〜。中の人たちは私達の事なんて
もうとっくに忘れてるだろうから、気にする事ないわ〜」
朝比奈「お前…顔の割に、グサリと刺さる事平然と言うな」
小鳥遊「朝比奈!相手にするな。んなモノぁもう…どうでもいい
アタシらはアタシらの仕事こなすだけだ、なぁ?」
零「?よく…わからない、よ」 アナ「乱入した両軍、なおもぶつかる構えか!
そしてリング上…おっとこちらは未だ動かず!」
富沢「乱入者の出方を伺っているのかな?変に邪魔されたくもないだろうし」
アナ「はぁ…(私はてっきり素人作者が面倒くさがっているだけなのかと)」
富沢(まぁ、それも半分は当たってると思うけど…)
武藤「…始めないの?」
カオス「フッフッフ…そう死に急ぐ事もないだろう?
奴等の戦いぶりをしっかと見届けるのも、女王候補たる者の務め」
AW「よく言うわ、無理矢理立候補しておいて…」
武藤「…少し肩の力を抜いた方がいいわよ、千種」
AW「心遣いはありがたく貰っておくわ、武藤選手。でもしかし!
私の名はエンジェルホワイト、AW!貴女の可愛く心優しい
無二の親友、結城千種とはちょっと似ていても、全くの別人なの!」
武藤(…千種って、こういうノリ好きなんだ…。知らなかった)
楠木「カオスさ〜ん、お腹減りましたぁ〜。ボクもう死ぬ〜」
カオス「フッフッフ…そら、あそこに屋台が出ているぞ。
15分だけ時間をやる。とっとと食してくるのだな」
楠木「はーい。すんませんおやっさーん、適当に見繕ってー」
親父「おっ、また客かい?すんませんお二人ちょっと詰めてくれね」
祐希子「んぐ、んぐぐ…!ちょっと、まったりする暇すらない訳?」
来島「ほら邪魔になるだろ。おやっさんこれ、お代な」
親父「まいどー。はいこちらの逞しいお姉ちゃんには特製カツ丼!
卵たっぷりマシマシだ、味わって食ってくんな!」
楠木「んまーい!やっぱりメシ食べる時が、ボカぁ一番幸せだぁ…」
AW「…えー、と正義の味方にも休息は必要!と言うわけで食事、行ってきます」
武藤(…食べたくなったのね千種) 伊達「では…行きます」
朝比奈「テメェみたいな華奢な女に俺様が…うらっ!」
伊達「くぅっ…!」
アナ「さあ再び動きが!朝比奈伊達を捕らえた、そのまま押し潰す!」
朝比奈(テメェみたいなタイプ、俺は前からどうにも気に入らねぇ…
その見下したような目、スカした態度が…!)
伊達「うぅ…ぐうっ………!」
アナ「あぁっとこれは酷い!朝比奈、伊達の顔を執拗に踏みつけるぅ!」
富沢「ちょっと!女性の顔になんてことすんの!もう少しやり方って…」
朝比奈「俺だって女だバカタレぇ!顔の良し悪しで態度決めてるテメェに
グダグダ文句垂れる資格あんのか、あぁ!?」
富沢「んぐ…意外な切り返し!」
朝比奈「オラぁ!お前らみたいな綺麗所は、上がるマットが違うだろうが!
男相手に濃密ストレッチでもしてるのがお似合いだ、ハハハぁ!」
伊達「…違う!」
朝比奈「んだ、このヤロ…うおぐっ!?」
アナ「あっとここで伊達、逆転の逆立ち蹴り!朝比奈の顎を的確に捉えたぁ!」
富沢(…キレた、わね。あれは)
伊達「私は…闘う!それが…私…の…
朝比奈「うぅ…んぐぐ…!クソちくしょ…むうんっ!」
アナ「あっとこれは効いてる、効いている!?一撃で朝比奈ダウン!
顎への一撃が致命打になったかぁぁっ!?」
零「…まだ、やる、の?」
小鳥遊「ぐっ…強いねぇ。特殊パスワードとかのおかげ…って
それだけって訳でもなさそうだ、それにしぶとい
聞いていた以上だぜ。ん?」 千春「ちくしょー、いきなりLv48とかずりーぞこらぁ!」
千秋「おまけにオプションフル装備とかチートだこんなモン!」
八島「く…こんなに苦戦するたぁ…」
小鳥遊「もういい、お前らよくやった。後はアタシに任せて下がんな」
八島「…わかった」 千春、千秋「すまねぇ、大将…」
桜崎「さあ、そろそろお休みの時間ですね。と言いますか…
とっとと負けやがりなさいお嬢様方」
桜井「…口調。でもこれで私の…私達の勝ちね」
小鳥遊「待ちな!まだアタシと朝比奈が残ってるぜ
ケリはまだ、ついちゃいねえ!」
小鳩「ん〜、しぶといわねぇ〜。ならこっちも二人で行きましょ零ちゃん♪」
零「…小鳩、ちゃん?」
伊達「零…。後は…お願、…
零「う…で、でも…」
小鳥遊「どおしたぁ?いまさら暴力反対でもないだろうが、あぁ?」
朝比奈「く…素っ裸で土下座して謝るなら許してやるぜ、なぁ!」
小鳩「…死んでもゴメンだわ〜」
零「…わかった。負けた方が罰…だ、ね」
小鳥遊「…そう来たか。なかなか味な提案だな、いいぜ」
朝比奈「お、おい大将!?」
レッスル伝統のイキな勝負展開になりつつある軍団抗争
裸で土下座するのは果たして誰か?
続く まだ埋まらないとはしぶとい
でもまだまだ埋め立て作業 ☆ 私たち日本人の、日本国憲法を改正しましょう。現在、
衆議員と参議院の両院で、改憲議員が3分の2を超えております。
総務省の、『憲法改正国民投票法』、でググってみてください。
国会の発議は可能です。お願い致します。☆☆ MAG速とは
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ZZY2P https://game.capcom.com/cfn/sfv/column/130189
なんと今ではこんな設定がある
これはカプコンによるレッスル版権取得の前フリか?
レッスルのWWCAは女性部門・・・?
ならばレッスルがカプコンの手で格ゲー化されるのもアリだろう
例えば(スーパー)マッスルボマーのような
プレイヤーはGWAかEWAのレスラーから一人を選んでプレイ
GWA遠征中のレスラーに「ミステリアス・ブシドー」なんてのがいてもいい