レッスルエンジェルス サバイバー 妄想スレその9
石川 柔和の天使 投げ・飛び威力+10%、打撃威力−10%、人気値+1
小川 巧妙なる策士 押さえ込み技のフォール率+20%
堀 ホーリーベル 全ての技が返されなくなる
武藤 天才の閃き ランダムで技の威力が+10%
千種 立ち上がる乙女 体力20%以下で三回フォールを返すと必殺カード配布
金森 万物流転 ターン毎に必殺、その他以外のカードが一枚入れ替わる
藤島 無敵のスマイル 体力50%以下で一度だけ相手の必殺をキャンセルする
小縞 微笑みの給仕 必殺技を当てると相手の攻撃力−10%
神田 カウンター 投げ・打撃に対してのみ防御力+5
渡辺 ダンシングA 体力30%以上で投げ・関節・飛びの威力+10% 永原は返し技が全てLV2ジャーマンになるとかでもよかった 女帝誕生
温泉旅行でリフレッシュに成功した永原と愉快な仲間たち
そんな中、レッスルの歴史を揺るがす会見が始まろうとしていた…
記者A「…今、なんと仰いましたか理沙子選手?」
理沙子「ええ、ですからリングの女王の名は返還する、と申し上げました」
記者B「…それは引退ということですか、どうなんですか!」
理沙子「いえ、そういう事とは違います。元々この称号は新女時代のものですし
新女には、お返しするのが遅くなりすぎて申し訳ありません、と
この場を借りて謝罪致します」
記者C「…あの、女王の座を退かれるという事ですが、次の女王にふさわしいというか
これはと思える…ん?」
市ヶ谷「オーホホホホ!よくぞご決断下さいましたわ先輩、ワタクシ感動です!
後の事は不肖この市ヶ谷麗華にお任せを!」
理沙子「あら市ヶ谷選手、久しぶり。でも…私に決める権限は無いのだけれど」
市ヶ谷「いいえ!後を継ぐにしても、仮にあの女二人の、どちらかが女王になったとして!
先輩に比べれば胸も色気も気配りもあまりに不足!ならばこの…
祐希子「…ちょっと市ヶ谷!勝手に話進めんな!」
龍子「…いい度胸だな」 理沙子「あらあら千客万来ね…なら、こうしてはどうかしら
貴女達も含めて、空位になったレッスル女王位争奪グランプリ…
的なものでも開催するというのは」
記者D「おお!それは面白そうだ!」
記者E「女王の誕生日にまさかのビッグな逆プレゼントだな!こいつは驚いた!」
理沙子「…元女王とはいえ、それくらいの提案をする権利はあると思うのだけれど
どうかしら皆さん?」
祐希子「いいじゃないですか、その案乗るわよ先輩!」
市ヶ谷「面倒な…。…まぁ、誰が顔なのかハッキリさせるには、いい頃合ですわね!」
龍子「位なんてどうでもいいが、No.1決定戦なら望む所だ!」
霧子「ハイ、それでは次は会長から提案があるようなので…」
会長「ええまぁその、この度女王を退かれた理沙子選手には、新たにですね
レッスル初代女帝の称号を送りたいと思います!」
記者A「…!?」 記者B「おい…」 記者C「こいつぁ…」
会長「女帝は強さのみならず、知徳・人徳・風格・経験に優れ足る事も求められます
各団体からも快く了承を得られましたので、ここに発表したく思います」
記者D「こっちが、本命か…たまげたな」 会長「女帝となった彼女には、これより日本での王座に対する提案権を有するとともに
レッスル委員会の委員となって頂くこととなります」
記者E「あの、この決定に関してこの場にいる皆さんはどう…」
祐希子「え、いいんじゃない?難しいのはよくわからないし」
市ヶ谷「王を統べる帝座に上がられる…理沙子先輩になら任せてもよろしいのでは」
龍子「業界の調整に一役買ってくれるってんだから、断る理由はないな」
理沙子「ご理解を頂けたようで、有り難う御座います。皆さん」
霧子「では理沙子さん。就任挨拶をお願いいたします」
理沙子「はい。…私は皆さんと共により良いレッスルを創ってゆく事を望みます
そのための努力を惜しまぬ様、これからも活動したいと思っております」
市ヶ谷(…ふふ、これで女王の座が手に入るなら安いもの)
龍子(政治だなんだ、面倒事は先輩に任せておくに限るからなー)
理沙子「…女帝といっても、強い権限を持っているわけではありません
皆さんの理解と協力あってこそ…」
会長(…ふぅ。ワシ、どっと疲れた…)
霧子(お疲れ様です会長。あの事はバラさないでおきますね)
会長(だからワシロリコンじゃ…) 記者E(しかしいやはやこっちが誕生日プレゼントだったかー)
記者F(そうでもないだろ?みんな利用する気マンマンだ。見てみろあっちの二人を)
記者G(うっすら笑ってるなー。あれはもう女王獲った気でいるな)
一方、この会見をTVで見ていた永原達は…
永原「おおー、おかーちゃんがまた一つ偉くなった!」
金井「…違うと思うよちづるちゃん」
富沢「単に責任背負わされただけよ。おじーちゃん連中の考えそうなことねー」
斉藤(…いや、あの人の入れ知恵だろ)
越後(…多分。他団体すら抱き込める交渉力を持つ人は一人しかいない)
ジャニス「いやー、アナタ達のボスは凄いわねー」
神田「…そういえばジャニス、旅行の間はどこに?」
ジャニス「え、ちょっとイイ男がいたので、別のホテルで大人の時間を過ごしてた♪」
神田「…え?」
美沙「なにをやーらしい勘違い想像しているのですこのムッツリスケベ」
神田「…それはお前だろ、余計な事を言うな!」
まさかのウルトラCに出た理沙子(と霧子とその他一党)
そして理沙子の後を継ぐ、次代の女王は誰になるのか!?
つづく 危険な香り
理沙子の後を継ぐ二代目女王の座を巡り、にわかに熱気を帯びる業界
そして恒例のお邪魔虫もその熱気に当てられた様で…
杉山「いやー、スゲェ事になったよな。お前等もやるなー」
神代「で、ここからは誰が候補として出るのかな?」
福田「あぁ…今年も女の香りがいっぱいだ…幸せ…」
越後「出たな年末の魔物め!総員準備、駆除開始!」
金井「…らじゃ!しょーどくっ!!!」
富沢「毒虫は殺虫だー!!!!!」
杉山「ちょおい待て、毒虫はねーだろ毒虫は!スプレーやめろおま、スプレーはだめ!」
神代「ゲホッ…もぉー、照れ屋さんだなぁみんな。恥ずかしがらなくてもいいゲホッ!」
永原「んー、勘違いだと思うよー?」
福田「あぁ…ぼかぁもうエクスタシー…ぶぇっふ!」
美沙「ったくしつこい虫なのです数年ぶりにバ○サン焚いて滅殺なのですよ」
理沙子「はいはいそこまで。どちらも勝手なことはしないように」
杉山「ハーイ言うとおりにしまーす。品行方正で通ってるんで俺」
ジャニス「あら男?ハーイそこのナイスガイ、ナイストゥミーチュー」
杉山「ハイ念願の金髪来たぁぁぁ!うぉああミーとチュー!!!!」
永原「な…どこが品行方正!?」 斉藤「貴様また現れたか…今度こそ滅菌してくれる!煩悩、退散、きゃーくっっっ!!!」
杉山「なんの、うぉらっ!!!」
神田「な、先輩の蹴りを股下でブロックした!?」
杉山「ヘイヘイ、お前の股狙いは予測済みだぜ。相変わらずスケベだなハニー」
斉藤「誰がハニーだ!く…どこまでも私をバカにして!」
神代(おーい、あれは好意の裏返しだよ気付けー)
福田(まーた子供みたいなやりとりしてんなー)
理沙子「はいジャニス、あなたもそこまで。それで話とは何かしらお三方?」
杉山「やーそれが、理沙子さんの一件で偉いさん方が触発されちゃったらしくて
俺らの方で一足先にNo.1決めようやトーナメント開くとか言い出してですねー」
福田「イイ迷惑だよねホントー。年末に面倒臭いったらもうね」
神代「まぁ僕が本気を出せば優勝間違いなしなんだけどねフフフ」
越後「…で?それと私達と何の関係があると?」
杉山「鈍いなぁおかっぱ。俺らの試合を観に来てくれと、こう言いたいのさ俺らは」
越後「おかっぱと呼ぶな!あと御前もやめろ!」
富沢(いやいや越後さん、二つ目は言ってないない)
神代「僕らの実力を見れば考えも変わるよねぇ永原ちゃん!」 永原「えー?多分何も変わらないと思うよ?でもまぁ来いというなら暇があればあるいは」
神代「よっし!約束ゲッツ!」
美沙(…明らかに遠回しなお断りなのです気付け鈍感野郎なのです)
理沙子「でも貴方達、自信満々だけれどそううまくいくかしら?
確かかなりの新人が出てきたって聞いたけど」
杉山「んぐ…!?」 神代「…む」 福田「だぁー!その話は!」
金井(あれ?なんか三人の目の色が変わったよ?)
越後(どうやら相当警戒しているらしいな。男子にも相当の使い手がいるらしい)
杉山「…べっつにぃ!勢い頼みの永村とか、ホーント気にもしてまーせんしぃ!」
神代「ぼぼぼくがパワー馬鹿の鈴鳴になんかままま負けるわけないですよはははー」
福田「あんなツラだけ人気の宮木なんぞに負ける僕ではありまてん!」
ジャニス「ヘイヘイ、どしたのナイスガイズ??さっきから顔が青いわよ?」
斉藤「おまけに焦りまくってるな。ろれつが回ってない」
理沙子「ではご招待の申し出、私達一同喜んで受けさせて頂きます
当日、良い試合を期待させてもらいますね♪」
男共「は、はーい…」
最後はやや自信を無くしつつ、男三人は帰っていった… そして、数日が過ぎたある日のこと…
越後「あ、社長。例の試合のチケットが届きました」
理沙子「ご苦労様。あら…この荷物は?お歳暮にはまだ早いわよね?」
富沢「私宛かな…げ!?南さんからだこれ!」
永原「えぇー!南さんからレイちゃんに!?」
金井「これ、ビックリ箱とか爆発物とかじゃないよね、ね?」
越後「…お前等南さんを何だと思っているんだ。多分あれだろ、女王の一件だ」
美沙「さっそく賄賂が届いたのですよ告発してライバルを一人減らすのです」
斉藤「お前達、南を約束破りの常習犯達と一緒にするんじゃない!」
富沢「やだー開けたくない!開けたら死ぬー、殺されるー!」
理沙子「ある訳無いでしょそんな事。いい?開けるわよ…。あら?これって…」
神田「赤のセーラー服?これは…」
富沢「あー、これ旧作仕様のコス!しかも素材が新しくなってる!」
美沙「本家がリニューアルしたこのご時世に、随分強気なプレゼントなのです」
理沙子「あら、手紙も同封されているわね。はい富沢、貴女が開けなさい」
富沢「うう…。これ、カミソリとか仕込んでないわよね…」
永原「まさか、レイちゃんじゃないんだから」 富沢「手紙に仕掛けは無し…。えっと、なになに?」
南「お久しぶりです富沢さん。世間の風当たりや懐、季節と益々寒くなっている昨今
如何お過ごしでしょうか。このプレゼント、お気に召して頂けたのなら…」
金井「こ、こわい…」
斉藤「これは、どうしても文章の裏を読んでしまうな…」
富沢「でもおかしい!こんなに他人に配慮をする南さんなんて、南さんじゃない!」
永原「そうだよ、これじゃ南さんがただの綺麗で器量良しなおかっぱお姉さんになっちゃうよ!」
越後「永原、後で本人に言っておくからな今の言葉」
永原「え、いやうそ今の冗談ですよぉ〜、やだなぁもぉ〜越後さん」
富沢「でもよかったー。こんなに完成度の高いコスは久しぶりに出会うわね!」
美沙「あの…手紙の最後をよく読んでみるのです先輩」
富沢「え…」
南「…ではこれからも変わらぬお付き合いを、よろしくお願いいたします。では最後に…
わ か っ て る わ ね ?
金井「なーんだ」 永原「よかったー」 富沢「いつもの南さんだー」
斉藤「…やっぱり南は南だったか」
ジャニス「なかなか個性的な女性ねー。是非対戦したくなってきたわ」 阪口「あの、話が済んだのならほれ、みんな練習に戻るのじゃ。練習練習!
最近ワシ出番少ないから…ね?」
理沙子「えぇそれもそうですね、コーチ。さぁみんな練習再開よ!
女王に立候補したいのなら、まず実力がないと話にならないわ」
永原「はーい」
金井「おっけーです!」
富沢「承知しましたー♪」
斉藤「…神田、頼めるか」
神田「望むところです、先輩!」
美沙(ふっふっふ…美沙が心理戦と肉弾戦の双方を極めて、魔女王になる日も近いのですよ)
ジャニス「あら越後、アナタは気合いを入れないの?」
越後「…私の気合いはどんな時も常に満タンだ、問題ない!」
南の女王への執着を確認しつつも、年末に向け気合いを入れ直す一同
にしても男共のむさ苦しい祭典は、果たしてレッスル的に需要があるのか否か…
つづく? 事実上の予選開始
年末に男子の試合を観戦することになった三バカと愉快な仲間たち
その前に一波乱ありそうな予感…
小鳥遊「オラ、チンタラすんなオマエ等!とっとと席座れー」
理沙子「…では皆さん、これからレッスルに参加するための心得を再確認するための
講習会を始めたいと思います」
鏡「いつもの如く、サボった方はあとでお仕置きタイムですので」
永原「もー、毎度毎度メンド臭いよねー」
金井「またお説教だよ多分」
富沢「ほら、オバサンって自分より年若い女性をイビるのが生き甲斐だから…」
祐希子「はー、何であたし達まで…おまけにオバサンと隣り合わせ…」
市ヶ谷「いかに先輩達の命令とはいえ…解しかねますわ!」
龍子「…いつもお前等二人と一緒にされるこっちの身にもなれ」
吉原「ハーイそこのダブル三バカうるさいわよー。いつまで学生のノリでいるのバカなのー?」
六角「今ババァっつった祐希子に富沢、前に出てこーい。お姉さんはいたく傷ついたので
今すぐお前等をあの世に送ってやる事に決めましたー」
富沢「げ!」 祐希子「え!?あたしは違…ていうかババァまでは言ってな…」
理沙子「…いいからいらっしゃい」 六角「お前等もいずれなるからなー、なるんだからなババァにー」
吉原「自分で言う分にはいいけど、人から言われると結構堪えるんだからね〜」
小鳥遊「そろそろ、下の面倒くらい見られるようになってほしいモンだが…この調子じゃな」
鏡「レギュラーを張りながら相変わらずおバカな振る舞いを繰り返す
そんな犬畜生にも劣る、レスラーのクズたる貴女達には無慈悲な罰あるのみ」
富沢「ウソですジョークですほんの軽ぐ…ぐぇっ!?」
祐希子「いやあの先輩これは誤解!そうご…ふんんぐっっ!」
越後「…またお約束か」 神田「しかし毎度の如くですね」
南「うかつなのよ。いい加減少しは周りに気を配れないのかしら」
斉藤「イイ年をして全く、恥ずかしい事だな…」
理沙子「はい斉藤、年長者配慮に欠ける発言で減点1。もっと気を付けなさい」
斉藤「…!しまった、私としたことが…」
美沙「うかつなのですよ先輩。美沙のように常日頃から猫を被っていれば
万事抜かり無しなのです」
越後「…どこがだ?」
吉原「ではみんな、刑が執行されたところで次に行きたいと思いま〜す」
相羽(ボク達…) 杉浦(…台詞も無しですか) ノエル(ふわふわ…) 理沙子「…とまぁこの様に新人をゴリ押しし、既存キャラを新人の当て馬に使うといった
こうした行為はレッスルのみならず、あらゆるタイトルで…」
永原「…ふわぁ」
鏡「会社とスタッフ総入れ替えの結果、続編が似ても似つかないモノと成り果て
衰退の一途を辿り、歴史の闇に埋もれていったという教訓を今私達は再び…」
金井「zzzz…」
六角「でーあるからして…えーと、なんだっけ?あーそうだこれこれ!これからは
ラジオやオーディオコメンタリーでおバカや無知を晒したりする事の無いよう…」
富沢「…ちょ、ぐはっ!先輩それ反則!ストップ、ゴングゴング!」
祐希子「だ、台本通り喋ってるだけだし!」
市ヶ谷「いいではありませんの先輩。リング外でのリップサービスもプロには必要ですわ」
龍子「いつもテキトーこいてる癖に何言ってんだお前は。リップサービスが聞いて呆れる」
市ヶ谷「…さっきからこのクソ女!黙っていればつけあがりやがって、もう許しません!」
龍子「…やんのか?場外戦だろうと、やるってんならいつでもやるぞアタシは!」
理沙子「やめなさい貴女達、クソだのやるだの下品が過ぎます。減点3」
南(フフ…流れが来てる) 吉原「では最後に、巷で世間を恐怖に陥れる危険ドラッグだのヤクザ屋さんだの
結婚詐欺だの炎上商法だの○○○だの○○だのと世の中には危険が色々ありますが
こういったモノには本当に、くれぐれも近づかないように。いいですね?」
一同「は〜い」
小鳥遊「オラ声が小さいもう一度ぉ!ハイッすぅ!」
祐希子(え、なにハイッすぅって…、なにこれイイの、言っていいのこれ?)
来島(オレに聞くなよ…って出番こんだけ?)
石川(龍子〜、ここは女を見せる所よ〜)
龍子(いや待てもう少し反応を見て…)
永原「わっかりましたぁ!ハイッすぅ!」
小鳥遊「お、イイ返事だ。その臨機応変さと敏捷性は見上げたもんだな加点10!」
斉藤「しまった!応えるのが正解か!くっ…得意分野だったのに!」
越後(良かった…ツッコんでたら間違いなく減点だった)
南(フフフフフ、最後も無事に乗り切った!勝ったわ、この勝負!…富沢ナイスアシスト!)
富沢(南さんしてやったりね…は〜、楽じゃないなヨゴレって) 理沙子「…以上で講習会を終わります。ではここから女王一時審査の採点発表に
移りたいと思います。準備はよろしいですか?」
祐希子「え、ウソ!いつテストしてたの!?」
市ヶ谷(…相変わらずノーテンキですわね)
龍子(どう見ても講習会と言う名の審査だったろうが)
吉原「ベスト8に残ったレスラーのみが決定トーナメントに出場できます
では、発表します」
1 南利美 94点
2 サンダー龍子 90点
3 ビューティ市ヶ谷 87点
4 結城千種 83点
5 永原ちづる 81点
6 マイティ祐希子 77点
7 寿零 75点
8 草薙みこと 74点
9 斉藤彰子 72点
10 ボンバー来島 69点
鏡「上位8名は来年の決定トーナメントで王座、並びにレッスルの顔を競っていただきます」
小鳥遊「9位と10位は欠員が出た場合の補欠だ。まだチャンスはあるぞ」
永原「よしっ!5位に入った〜!」 斉藤「まだ、まだ望みはある…」
南(やった、1位通過!…見てなさい原作者、この私こそレッスルの顔だと
今度こそ証明してみせるわ!) 金井「最後の10点が効いたねちづるちゃん」
越後「く…まぁ現役チャンピオンは加点対象だからな、しかたない」
龍子「よかったな祐希子、しばかれて−20の割にギリギリセーフだったな」
祐希子「あくまで本番はこれから!見てなさいよ!」
神田「問題は…ここからですね」
美沙「確実に上位8人はこれからターゲットにされるのです永原先輩も大変なのですよ」
理沙子「…なお、大会当日までは、選ばれた10人は互いに試合をする事を一切禁じます
不正を防止する為の措置とご理解下さい」
吉原「では10人は前に並んで…はいみんな拍手!」
六角「健闘を期待するよ、さぁお前さん達は互いに握手握手!」
祐希子(レッスルの顔はあたし!譲らない!)
市ヶ谷(ふん、先輩方が一人も居ない今、誰がワタクシを止められると!)
龍子(悪いが、全員敵じゃない!)
永原(よーし、投げて投げて投げまくる!)
南(もうすぐ、もうすぐ私の天下が…)
千種(覚悟はできた!私は…!)
零(お姉様…頑張る、よ)
草薙(今までの修行の成果…お見せします)
六角「お前等ー、せめて殺気を隠す努力をしろー」 こうしたドタバタ劇の中、無事に一次審査を突破した永原
しかし試練は始まったばかり…
永原「でもさ、一次審査の次はもうトーナメント?」
越後「永原、もう始まっているんだ第二次審査は」
永原「え?え?どーゆー事?」
神田「当日までに怪我をすることなく試合をし、妨害工作もはねのけられるか…ですか」
ジャニス「選ばれなかった人は当然仕掛けてくるだろうしねー」
理沙子「女王になるには、強さだけでも優雅さだけでなく、駆け引きの巧さも求められるの
器量と呼び変えてもいいわね」
永原「器量かー、確かにあたしには不足してるかも」
富沢「かも、じゃなく不足してるのよ。あるのはかろうじて強さくらいじゃない?」
永原「ひどいよレイちゃん!そういうの、人から言われると結構凹むんだから!」
美沙「特にその胸は少し凹んだ方がいいのですよ世の女性のために」
永原「…ていっっっ!!!」
斉藤「…速かったな今のジャーマン。おい天神、生きてるか?」
阪口「電光石火じゃったのぉ」
金井「とにかく!せいいっぱいサポートするから、ちづるちゃんがんばれー」
永原「ありがとー美加ちゃん!ではトレーニング開始!」
美沙「つづく…のです」 ちょっぴりファンタジー?
毎年クリスマスに出番がある暇な三バカと作者。しかし今回は今一つ盛り上がりに欠け…
永原「…は〜」 金井「…ふぅ」 富沢「…あ〜あ」
神田「…あの、先輩方どうしました?浮かない顔をしてますが」
斉藤「今日という日に、ヒマを持て余してる現状に思うところがあるんだろ」
永原「おかーちゃんはともかく、越後さんと天神まで女子会パスとか…」
富沢「納得いかないわよね〜」
金井「は〜あ、世の格差をひしひしと感じるね〜」
永原「そうだ!龍子さん呼ぼう!」
富沢「無理無理。今龍子の拳2の制作が決まって忙しいらしいし」
金井「吉原さんも合コンに呼んでもらったの〜って言ってたし…」
神田「…やめましょう先輩。これ以上は気持ちが沈んで押し潰されそうです」
斉藤「お前達…モテるだのモテないだのいちいち気にし過ぎだ。さぁ女子会始めるぞ」
金井「…空から幸せが降ってこないかな〜、こないかな〜」
永原(…あ、ついに美加ちゃんが壊れ始めた)
富沢「美加、我慢して!ここで壊れたらあたし達、この先イタい女として
ただただいたたまれない存在になるだけよ!」
斉藤(…重篤だな、これは) 金井「こうなったら、メルヘンヒロイックファンタジー風に精一杯念じてみる!
…もうケーキも、雪景色も、安いワインも、虚しい恋バナもいらない!
あたし達のなけなしの小さな願望を叶えて…お願いユニコーン!」
富沢「…だからそういうのはイタいだけ…あれ?なんか聞こえ…」
ゴーン… ゴーン…
永原「あれ?まさか本当に来た?来たのユニコーン!?」
斉藤「…冗談だろ?まさかそんなマンガやゲームみたいなことが」
神田「いえ先輩、レッスルはゲームで私達はその登場キャラクターですが」
UC「なんだよお前等ーこのクソ寒い時に呼ぶなよ、今日呼ぶならむしろサンタだろ
何で俺なの?空気読めマジでー」
金井「来た!ホントに来たー!ユニコーンさん登場だよ!」
富沢(…でも、なんか態度悪いわよね)
永原(そもそもユニコーンって、願いとか叶えてくれたっけ?)
UC「態度が悪いのはお前だっつーの、そこのコスプレ女
俺は気高き乙女の言うことしか聞かないし背中に乗せないの!
何気にパワーが高めのレア幻獣だから!もっと珍しがれこのヤロー」
永原「うわ、心を読まれてる!?神通力かなにか?」 神田「…随分よくできた着ぐるみですね」
斉藤「しかしキャラ設定は少々雑だな」
UC「そりゃこっちの台詞!ピンクツインテールに呼ばれたから
こりゃ主従フラグ立ったかなーと思って、喜び勇んで来てみりゃこれだ!
乙女なんかどこにもいやしねーし!雑とかってレベルじゃねーぞ!」
永原「ちょっと、それはあまりに酷い言いぐさなんじゃない!?」
富沢「そうよ、女は心はいつも乙女なの!少なくとも、アンタみたいな角生やした馬と
ヘンテコセンスな素人作者に乙女云々を語ってほしくないわ!」
神田(異界から現れた馬と普通に会話している時点で、先輩達も十分変だと…)
斉藤(突っ込むな神田。ファンタジーネタでは私達の出番はない)
金井「それで、願いを叶えてくれるの?くれないの?(モグモグ)」
UC「ちょおいお前、ケーキいらないんじゃなかったか?なに食ってんだよ
つーかくれよ。帰っていきなり呼び出されて飯もろくに食ってねーの俺」
富沢「いちいち細かい幻獣ねー、はいこれあげる」
UC「おいおいおい、それ手付かずのチョコケーキじゃん。どう見ても売れ残りだろ
俺様に売れ残り食わす気か、そっちのショート寄越せコラ」 永原「だめだよ、ショートは高いんだから」
UC「ダメとかねーから、いいから寄越せコラ。女は乙女だろ?乙女なんだろ?
ならショートくらい御馳走してくれるよな?」
金井「ん…じゃあコレあげる、ハイ」
UC「あ…おめ、これ、食いかけじゃねーか、普通するか!?乙女ならまずやらねーぞ!
んったく参ったなー。まぁいい、供え物として貰っとこ」
富沢「白くて立派な角と裏腹に、いちいち細かくてセコい幻獣ね〜」
斉藤「…で、いつ願いを叶えてくれるんだ?」
UC「(モグモグ)いやだから、乙女限定で持っている力を貸したり
魔力使ったりは出来るけど…俺神龍じゃねーし、願いとか叶えねーから」
神田(さっきの口ぶりからするに、そもそも適合者がいないんじゃ…)
永原「そこをなんとかクリスマス特価で!そこのカッコいいユニコーンさん!」
富沢「何ならワインもあげるからホラ、イケメンなユニコーンさん!」
金井「だからお願いユニコーンさん!このバカ作者の戯れ言に付き合って!」
UC「あ、そう?そうか、そこまで頭下げて懇願されたんじゃな〜、今時の女も
まだ捨てたモンじゃないな。んじゃ、お前等三人で一人分力貸すな」 斉藤(面倒臭い幻獣だな…つい会話してしまった)
神田(もう早く用件済ませて帰ってもらいましょう)
UC「それじゃいくよー、ちちんぷいぷいよっこいさ〜のこ〜らさっと!
…ハイコレでお前等三人の次回作での扱いがチョビッとだけ上がりました!」
金井「え!?」 富沢「ちょっと!」 永原「なにそれ〜!」
神田「…実質無駄なやりとりでしたね」
斉藤「新作どころか、タイトル存亡の危機絶賛継続中だからな」
UC「願いは叶えた、ではさらばだ三バカよ。そなた達の前途に光あれ!」
斉藤(…願いは叶えないんじゃなかったのか?)
神田(最後まで無茶苦茶な設定の着ぐるみでしたね)
永原「う〜、こうなったら新作が出るように女王の座目指して頑張らないと!」
富沢「ま、タダで占いしてもらったと思えば気も楽よね」
金井「ありがとユニコーンさ〜ん」
彼女達が見た物は、ほろ酔い気分が生み出した幻影だったのか?
それとも聖夜=ペガサスにすべきだったと書いてから後悔した
悪酔いしたバカ作者の電波が具現化したのか?真相は誰にもわからぬまま…
つづく どこまで許されるのだろうか
クリスマスに妙な体験をした三バカと愉快な仲間達
そして男達の年末の闘いを見物にきた一行だが…
永原「…ん〜、なんだかね」
富沢「約束思い出して試合観に来たら、一回戦負けとかどんだけ?」
小野寺「…ふん」 神代「…面目ない」 吉村「…正直、すまんかった!」
杉山「くっそー、永村のアホに不覚を取るとは…」
斉藤「ふ、油断などしているからだ」
理沙子「残ったのは福田君と三竹君だけかしら。頑張ってほしいわね」
美沙「全く揃いも揃って大した口だけ番長ぶりなのです」
福田「いやー全く。おまえら試合前に女遊びにかまけてるからこうなるのさ」
三竹「精進が足りぬのである」
杉山「うっせ!色っぺーおねえちゃんが俺達を呼んでたんだよ!」
神代「全く彼女達にはしてやられたよハッハッハッハ」
金井「負けても妙に明るいね〜」
神田「とすると、後の二人は…永村と宮木?」
ジャニス「見たところ、なかなか切れるファイトをする男達ね。期待するわ」 越後「さて…あと10分で準決か。ん…?」
鈴鳴「あーちくしょテメーふざくんなマジ潰すぞ福田出てこいやコラァ!」
福田「なんだお前、もう試合も格付けも済んだろ終わったろ!」
鈴鳴「ザッケんなこら丸め込みで勝ちとか認めねーし、俺負けてねーし!」
福田「いや、3カウント取られたら負けだろ。何言ってんだお前ルールわかってんのか?」
鈴鳴「どうすんだカノジョになんて言い訳すんだ俺…もう泣きたいよ俺…」
杉山「あーあーあーあー、突然キレてお礼参りしに来たと思ったら、ガン泣きし始めたぞオイ」
小野寺「どうすんだこれ?なんかもう俺ら悪者みたいなってんぞ?」
神代「いやはや、見苦しいね。負けは潔く認めようぜ鈴鳴」
鈴鳴「いやだぁ〜、俺はもう絶対に勝、ウ、んブぁアぁぁっ〜んヒぃ〜」
理沙子「あらあら困ったわねぇ、お医者様呼んでこなきゃ。斉藤?」
斉藤「はい、直ちに」
永原「なんかスゴイモン見た…」 金井「鬼気迫る八つ当たりだったね」
三竹「陣中見舞いにお越しいただきながら、まっこと申し訳ない!
では我輩は試合がある故、これにて失礼!」
福田「んったく人騒がせだったな〜」
富沢「さあ、あたし達も客席にゴー!」 アナ「さあいよいよ漢一番トーナメント、準決勝の一回戦!
コング三竹と永村雄一の一戦であります!」
永原「う〜ん、どっちが勝つかな〜」 金井「どうだろうねー」
理沙子「…永村君の方が若干有利かしらね。三竹君は二戦とも激戦だったし」
越後「トーナメントは組み合わせも重要になりますからね」
アナ「…10分経過、一進一退の攻防が続きます!三竹さらに袈裟切りチョップ!
コーナーに振るも、永村キックで反撃!…ここまでどうですか沖田さん!」
沖田「いやー実にハイレベルですね。互いに相手の動きを読んでいるので
なかなか大技が決まりません。どちらが先に一撃を打ち込むか見物です」
永村「この、しつこいんだよ!」 三竹「んぐうっ…!負けて、なるものか!」
アナ「永村、ジャンピングニー!三竹の顎に入ったぁ!しかし三竹離さない!
永村を抱えたまま股掬い式のパワーボム!…ああっと永村、下から足を絡める!」
富沢「三角絞め!がっちり入ったわねこれは!」
美沙「う〜ん、あの体勢から抜け出すのは至難の業なのです」
理沙子「巧い切り返しね。みんなもああいうのは参考にしないと駄目よ」
三竹「んぐぐ…ぐぬぅ…!」 アナ「三竹なんとかロープブレイク、しかし立てない!さらに永村ランニングニー!」
永村「おっしゃ決める、はあぁぁっ!」
アナ「間髪入れずに永村コーナーから飛んだ!必殺のシューティングスタープレス!
カウントが入る!」
レフリー「1・2・3…カウント3!」
アナ「決まりました!11分43秒、シューティングスタープレスで永村勝利です!」
永原「あー!…惜しかったなー」 斉藤「途中まではいいペースだったが…」
理沙子「力では勝っていても、一瞬の判断と組立の巧さで上を行かれたわね」
アナ「続いて準決勝二回戦!福田純とファイティング宮木の一戦です!」
福田「よーし、んじゃ行くか!」 宮木「…俺が勝つ」
杉山「ま〜けろふくだ〜まけちまえ〜、り〜あ〜じゅうは〜ゆるさんぞ〜」
神代「おまえだけ幸せにはさせないぞ〜させないからな〜」
小野寺「…最低だなお前等」
永原「満座の中で人の不幸を願う男の人って…」
神田「こう言ってはなんですが、幻滅しますね」
宮木「つあぁっ!」 福田「んがっ、このっ!」
アナ「試合が始まって5分…しかし両者キックと掌打の応酬!組み合う気配がありません!」
永原「…あれ?これ…」 沖田「ん〜これはあれですね、しょっぱいですね。心なしか、なんだか空気まで
徐々に塩気を帯びてきましたかねぇ」
客A「おいテメーらつまんねーぞー!いつまでペチペチやってんだコラー!」
客B「○−1見に来たんじゃねぇぞこのヤロー!ちゃんと投げろ、飛べ、魅せろー!」
アナ「あっと場内騒然として参りました!皆様お席にお座り下さい、危険です!」
福田「うるへー!黙ってりゃこのヤロー!こっちだって一所懸命やってんだ!
トーシロはだぁって観てろタコ!」
宮木「頼む!みんな思うところはあるだろうが、この試合だけはやらせてくれ!」
杉山「あのバカ…売り言葉に買い言葉とか…」
神代「短気だね全く。分別ある大人の、ましてプロの台詞とは思えないよ」
越後「…今のお前が言うな」
永原「越後さん、なんだかそれどころじゃなくなってきた…」
客C「しょっぱいっつってんだよ!お前塩分過多だろ関節錆びてんだろ!」
福田「はぁ!?錆びてねーよ、むしろぬるぬる動くよ!」
客D「ぬるぬるだぁ!?おいこいつオイル塗ってるぞ!」
客E「この塩気の中でぬるぬる動くとは怪しい!チェックしろレフリー!」
レフリー「あ、はい、わかりました…」 福田「だーから塗ってないって、無実だって!…ちょどこ触ってんだレフリー!」
宮木「…ならその肌のテカリはなんだ」
福田「いやあの多汗症だから…違うんだって!信じて!」
レフリー「…ゴング!福田純選手、しょっぱい試合とオイル気味の汗により
合わせ技一本で反則負け!」
福田「ちょっと待って、なにその柔道っぽいルール!ふざけんな!」
宮木「見苦しい…我々はプロだ、汗とオイルの違いくらいわかる!」
福田「これは作者の陰謀だ!金だ、裏で金が動いているんだー!」
アナ「なんという事でしょう!日本マット史に残る大事件、ここに発生であります!」
沖田「いや、全く前代未聞ですね。彼は後で僕がかわいがっておきますので」
アナ「いえ、それも出来れば無しの方向で…」
理沙子「大変なことになったわねぇ」
斉藤「やはり一番を巡る闘いでは、不正が蔓延る運命なのでしょうか…」
永原「ちゃんと決勝戦やるのかな…」
富沢「…やらなかったらかえって暴動起こると思うわよ」
越後「年末の魔物がまだここにもいたとはな…侮っていた」
三バカの行くところ、そこには常にアクシデントが吹き荒れる…
そして決勝を残したまま
斉藤「つづく」 あけおめって略し方はなんかアレに聞こえるので使うのをためらう派
大晦日にやらかし試合を観る羽目になった三バカと愉快な仲間達
一方そのころ別サイドでは…
上原「…少しは私達の参考になるかと思ったが」
菊池「まさかの油試合でしたね。正直がっかりしました」
武藤「…向こうに彼女達が居るけど、いいんですか?挨拶に行かなくて」
上原「…今の私達は形の上では敵同士、リング外とはいえ馴れ合いたくない。それに…」
武藤「……わかっています。女王の座は必ず私が!」
アナ「えー、ドタバタしてしまいましたがいよいよ漢一番トーナメント決勝戦!
永村雄一とファイティング宮木の一戦であります!」
永原「あ、ついに始まるみたいですよ(モグモグ)」
富沢「今度こそ真面目にやってほしいわねー(ズズズ)」
金井「どっちもがんばれー(バクッ)」
越後「…お前等、寿司に雑煮にハンバーガーとかドンだけ食う気だ!
正月だからこそ、体重管理はしっかりしろとアレほど…!」
斉藤「経費で落ちると思って…全くイイ気なものだ」
神田「…見ているだけで吐き気が」
美沙「占いでは出無精のちデブ症コースでさようならと出ているのです」 ジャニス「ほらみんな、そろそろ試合が始まるわよ」
理沙子(…今後の参考になるといいのだけれど)
宮木「…勝つ。俺は絶対に!」 永村「宿命の刻は来た!ってヤツだ!」
アナ「さあ両者互いに組み合う!おっと宮木力比べから一転、素早くバックを取る!」
永村「うおっ!(クソ、さすがに一日四試合はキツい、体が重いぜ…!)」
宮木(…こっちも向こうもそう余力は多くない。ならば一気に!)
永原「おお!一気に決めるつもりだ!いけーっ!」
金井「そこだやれーっ!やっちゃえーっ!」
アナ「あっと永村かろうじてこらえる!バックドロップにはいかせない!
エルボーで反撃!そのまま一気にコーナーに振って叩きつける!」
富沢「ああもうなにやってんの宮木、焦りすぎ!」
越後「お前等、もう少し静かに観戦出来ないのか…」
斉藤「まぁ、プロの性としてつい口を出したくなるのはわかるが…」
神田「観戦にもつい熱が入るのは、同業者としては仕方無いかと」
理沙子(今の返しから、コーナーへの振り、そしてエルボーアタックで追撃…
速い上に無駄がなく的確ね。さすが、私達とは段違いのクオリティだわ) アナ「永村、コーナーに宮木を張り付け!胸板へのキックラッシュで一気に畳み掛ける!」
宮木「なんのっ!」 永村「くおっ…!」
アナ「宮木一瞬の隙を突き、足を取って間髪入れずドラゴンスクリュー!
さらにジャンピングのエルボードロップからフォール!しかし…カウント2!」
永村(くそ、このまま削り合いじゃ埒があかねぇ…ならば!)
永原(あ、空気変わった…?)
理沙子(10分経過、消耗しきる前に仕掛けるならここね…)
アナ「おおおぉっ!?永村いったぁ〜!一気にスイッチが入ったかぁ!?
宮木にトラースキックで反撃!さらに頭を捕まえ膝、そしてネックブリーカーに繋ぐ!」
斉藤「…容赦無い攻めだな。スピードもパワーも私達より二段は上だ」
越後「悔しいが…やはり私達とは迫力が違う」
神田「フェイントの応酬からペースチェンジしてピンポイントの攻め…勉強になります」
宮木「…ふんっ!」 永村「ぐおっ!」
アナ「しかし宮木、まだ力尽きません!永村のスライディングニーをかわして
逆にニードロップで反撃!」
永村(くそ、しまった…パターンを見切られた!?)
宮木(…調子に乗って手の内を見せすぎたな、永村!) 杉山「あーまた詰めをしくったな永村、あいついつもあれだからな」
吉村「毎試合同じテンポで闘いすぎだろっつーの」
小野寺「勢い任せで安易にパターンに頼るからだ」
神代「…負けた僕らが言っても説得力無いけどね」
永村「まだだ、うらぁぁぁっ!!!」
アナ「永村強引にフライングニール!しかし肩口に当たったか、決まりきらない!」
沖田「うーん、パターンが崩れて焦ってるのが見え見えになってきたね」
美沙「消耗しきったところに、決定打に欠ける攻撃ではジリ貧なのです」
越後「それに比べて、宮木はまだパンチ力を残しているか…」
アナ「宮木DDT…あっとしかしまだ離さない、一回転してさらに
垂直落下式のブレーンバスター!しかしフォールに行かない!」
宮木(俺が…俺こそが、チャンピオンだ!)
アナ「宮木、永村の喉元に膝を当ててのデスバレーボム!新技Xドリーム炸裂!」
レフリー「1・2・3、カウント3!勝者、宮木!」
アナ「宮木勝利!漢一番トーナメント優勝は、ファイティング宮木に決定!」
永原「さすがトップレベル!いい試合だった〜(モグモグ)」 越後「…まだ食べてるのか永原」
斉藤「ほらとっとと片付けろ。優勝セレモニーが始まるぞ」
美沙「帰り客で混む前にとっとと退散するのですよ有名人はつらいのです」
上原「…さて、私たちも引き揚げるか。武藤、菊池、試合に向けて準備を怠るなよ」
武藤「…はい」 菊池「了解です!」
斉藤「…急ぎましょう。電車に間に合わなくなります」
理沙子「ええ。…ちづる、そろそろ試合でも刺客が差し向けられる頃よ。用心しなさい」
永原「え〜、心配しすぎですよ理沙子さん」
神田「…あの永原先輩、楽天的過ぎるのもどうかと」
ジャニス「それはそうとボス、ベルト返上するってホント?」
理沙子「ええ、今の名誉職の肩書きじゃ試合も組みにくいし、それにIWWFの要望にも
多少は応えてみせないといけないし。我慢のしどころね」
斉藤「ベルトを持つ私達もさらに責任重大だな。心せねば」
金井「そうですねー」
永原「肝に銘じておきまーす」
美沙「…確かに、今一反応が軽いのが気にかかるのです」
越後「…だろ?ようやく私の苦労がわかったか」 富沢「でも、やっぱり観に来た甲斐はありましたね!いいイメージがなんとなく
浮かんできたようなそんな気がします」
理沙子「そうね。ちづる、多分あなたはもう一回武藤と闘うことになる…かもしれないわ」
金井「え?でも、武藤ちゃんはトーナメントには…」
越後「…お前達、寝てて聞いてないな。出場枠の8人はあの時点での順位で、確定じゃない
トーナメントまでに挑戦ランキング10〜20位の選手と一回は闘い、負けたら…
その都度ランクが入れ替わる」
永原「そ、そんなぁ〜!」
ジャニス「女王は勝ち続けなきゃいけないのだから、これくらいは当然でしょ?」
永原「う〜…そう、なのかな」
理沙子「…で、ちづる。これから私が考案したいくつかの技をあなたに教えるわ」
永原「え!本当ですか!?やったー!」
理沙子「とは言っても教えるのは得意じゃないから…しのぶ、斉藤、手伝ってもらえる?」
越後「…え、はい!」 斉藤「いや、しかし私は…」
理沙子「ルールに違反はしてない訳だし、損はないと思うけど?」
斉藤「…はい、では喜んで!」
年末年始に更なる強化に勤しむ永原と愉快な仲間達、果たしてどうなる?
つづく 龍、沼より出づ
勝ち残るため、女王の座に座るために理沙子に指導を受ける永原
しかしそのやり方はあまりにも…
永原「痛い痛い痛い!もうやだー!」
阪口「ええいまだまだ!まだいける!」
理沙子「痛いのは当たり前でしょう!キツくても耐えなさい、耐えるのよ!」
斉藤「…永原!私もこの痛みに…くうぅっ…!」
金井「うう…一体何が行われてるの…?」
富沢「…ダメよ美加、覗かないでって張り紙がしてあるでしょ!」
美沙「恐ろしいのです恐ろしすぎるのです…!」
ジャニス「ものすごい特訓ね。ん、ちょっと越後!」
越後「ななななんて破廉恥なことを…!止めて下さいコーチ、理沙子さん!」
阪口「んむ?こら越後、勝手に入るな。特訓の邪魔じゃ」
永原「痛ーい!もう無理、折れるー!」
理沙子「この程度の関節技を返せないようでは女王になれないわよ、返しなさい!」
斉藤「くうぅっ!体が裂けそうだ…しかし、私は返してみせる…!」
越後「え…あれ?」
美沙「まーた一人で勘違いして、頭の中がピンク色に染まっていやがるのです
ホントにいい加減にするのです先輩」
金井「ホント越後さんはさ〜」
富沢「欲求不満なんじゃないの〜?」 越後「ち、違う!私は決してそんな…」
阪口「全く…何をしとるんじゃ越後。まだこの二人には教える事が山ほどある」
理沙子「困ったものね、あなたの早とちりにも」
越後「だってあんな叫び声聞いたら誰だって…」
ジャニス「…越後。確か前回に特訓だって、前もって言ってたわよね?」
神田「…正直、嬌声と聞き間違う方がおかしいかと」
越後「ぐ、ぐぐぐ…」
美沙「当分はこのネタでからかえるのです覚悟するのです先輩♪」
永原が猛特訓を始める中、一足先に前哨戦が終わろうとしていた…
桜井「…ぐはっ!はあっ、はぁっ…!」
龍子「大したモンだ、アタシの顔を蹴っとばしてくれた奴は久しぶりだよ
正直ナメてた、ゴメン。今のうちに謝っとく」
桜井「まだ勝負は…!」
龍子「いや、もう付く…ふんっ!」
桜井「ぐっ…!?」
アナ「試合終了!…余りに一方的、試合時間わずか8分32秒!
デンジャラスドライバー・お龍、DDOでサンダー龍子完勝であります!」
龍子「…まるで手ごたえがなかったね」 石川「あんなにキレた龍子は久しぶりに見るわね〜」
龍子「はぁ?いやキレてないって石川、アタシがキレるとか!」
小川(いえ…あの容赦無い攻めは間違いなくキレてました、龍子さん)
真田(グーで顔面殴ってたッス、危なすぎるッス!)
藤原(相手も私たちと同等かそれ以上だった、なのに…)
柳生(お館様、恐るべし…)
龍子「ったく!まぁこの話だと、どうもアタシがコメディ担当のガチな女としか
認識されてないから、実力を示すためには丁度イイと言えばいいか!」
石川「暴れすぎると元も子もないわよ〜」
龍子「ふん!ま、どうせ祐希子も市ヶ谷も負ける訳無いだろうけど
トーナメント一番乗り確定だ!やはり一番は気分がいいなぁ、うん!」
小川「そうです、一番はいいことですね。はいタオル」
石川「どうどう、どうどう龍子〜」
真田(さすがお二人、社長の扱い方をよっく心得てるッス!)
藤原(あの二人こそ、この団体の神です仏です正義です!) 桜井「く…及ばなかった」
龍子「ん?よく見たらお前、前にアタシ等に喧嘩を売った連中だな!
まぁ今回はアタシと一対一で正々堂々闘っただけマシか。誉めてやる!」
桜井「なぜ…なぜ私は…」
小川「試合をしていたなら、わからなかったですけど…」
藤原「…顔に蹴り、入れちゃいましたからね」
石川「あなたが龍子に喧嘩を売った時点で、この結果は予想できたわ〜」
柳生「龍の逆鱗に触れては無理もなし」
龍子が快勝した裏で、彼女達にもまた、数奇な運命が…
祐希子「…まさか、あなたが挑戦者とはね、理宇!」
菊池「祐希子さん、いいやマイティ祐希子!もうあたしはあなたの弟子じゃない!
ライバルとして、女王の座を狙う一人として、あなたに闘いを挑みます!」
祐希子「ふーん…んじゃ、遠慮はしないよ。かかってきなさい、ルーキー!」
ついに師弟対決まで勃発した女王決定トーナメント予選
永原は果たして勝ち抜けるのか?
つづく 世紀末は過ぎたはずなのに
次々と各地で始まる第二次審査、女王トーナメント予選
そんな中、やはり強者たちは順当に勝ちを収めていた…
市ヶ谷「オーホホホホホ!全く以てぬるいっ!ぬるいですわ!」
桜崎「く…凶器攻撃すらかわされるなんて…」
アナ「試合終了!15分02秒、ビューティ・ボムでビューティ市ヶ谷選手勝利!」
南「余裕ね。私より早く倒したじゃない」
市ヶ谷「アナタの場合は相手もかなりのものだったじゃありませんの
なりきりメイド風情にこの私が手こずるなど、有り得ぬ話ですわ」
南「ええ、伊達遙…ここまで手こずらされるとは正直思っていなかった
名前を覚えておかなくちゃね」
桜崎「まだ…せめて一太刀…!」
市ヶ谷「…往生際の悪い女は美しく!ありませんわねぇ!」
桜崎「…ぐはっ!あんた、この…顔覚えたからね!」
南「あらはしたない。悔しさのあまりキャラも忘れるようで
よくもまぁメイドなどやれたものね」
市ヶ谷「メイドならご主人様の命には絶対服従!三べん回ってワンとお鳴き!
それともお仕置きの方がよろしいかしら?」
桜崎「死んでもやるか!あんたにはお水の女王がお似合いよ、金髪縦ロール!」 市ヶ谷「ムキー!言ってはならないことを言いましたわねこの阿婆擦れ!」
桜崎「アンタにだけは言われたくないんですけどこの○○○女!」
市ヶ谷「…上等です!躾の悪いメイドには罰が必要ですわねぇ!
もういっぺん張り倒してくれますわこのド○○○○○女ぁぁーっっっ!!!」
アナ「あーっと、試合は終わったというのに両者もみ合いつかみ合い!
これは収まりそうにありません!というかもう少し見ていたい!」
南「…はしたなさじゃどっちもどっちね、これは」
上位勢がトーナメント進出を決めていく中、永原にもついに挑戦者が…?
永原「えーと…なんだか怖そうな人だなー…っと」
ライラ「ごちゃごちゃうるせえ!永原、テメェの首もらったぁ!」
越後「待て、試合は三日後のはずだ!決着はリングの上で正々堂々と…」
ライラ「うぅるせぇぇーっっ!!知った事じゃねぇんだよぉこのバカスケぇ!」
斉藤「なんだ貴様、道場破りか!なら私が相手になるぞ!」
神田「いえ先輩、ここは私が」 美沙「チャンスなのです理沙子さんがいないときにもめ事なのです
これは先輩たちに代わって美沙がこのキチガ…うにゅっ!」
ライラ「魔女ッコ女は黙ってろコラァ!テメェからやっちまうぞ、あぁ!?」
ジャニス「…殴っておいて言う?普通」
斉藤(社長とコーチ、富沢に金井もいない…それでも六対一だ
勝ち目が無いことくらいわかる筈なのに、なお一人で来た訳は何だ?)
ライラ「オラァテメェ等、真っ赤に染めてやんぜぇー!!」
越後「うわっ!こいつペンキを!やめろそんなもの撒かれたら!」
神田「私達も道場も、見るも無惨なことに…」
永原「最初から嫌がらせ目的なの!?そんなチンピラみたいな真似やめようよ!」
ライラ「うるせぇぇぇー!!!アタシは暴れるのがだぁぁーいすきなんだぁぁ!
まずはテメェからだ永原、真っ赤っ赤に染めてやるよヒャッハァーッ!!!」
ジャニス「…一際クレイジーなのが来たわねぇ」
神田「…先輩。ヒールはヒャッハーと叫ぶのがお約束なのですか?」
斉藤「知らん。私に聞くな」 越後「く…やめろ、やめてくれ!そんなことをされたら責任問題になる!」
ライラ「はぁん?聞こえねぇなぁぁ〜!アタシはやりたいようにやるし
暴れたいときに暴れるんだよ!誰の指図も受けねぇ、ヒャーハハヒハァ!」
???「そこまでだライラ、神威の面汚しめ!」
永原「な、なに?また敵来襲!?」
越後「仮面の女が…二人?」
ライラ「あぁ〜ン?なんだテメェ、カンナか!いちいち追っかけてくんな!
ブッ食らわされなきゃわかんねぇのか、あぁ!?」
カンナ「かつての大奥御庭番、神威流13代目継承者であるこのカンナ神威
同門の徒が犯した罪と恥は裁かなくてはならない!」
ライラ「ごちゃごちゃうるせぇなぁ!生憎アタシは神威流の教えで覚えてんのは
何やっても勝てってトコだけだバァ〜カ!」
カンナ「…師の教えを愚弄するか貴様!もはや是非もない、この場で成敗する!」
ライラ「ならやんな、やってみせろよ正統伝承者!」
カンナ「そのつもりだ、くらえ!神威流修羅千破!」
ライラ「しゃらくせぇ、神威流羅刹掌獄!」
永原「…あれ?お〜いもしもーし、聞こえてるー?」
神田(…なんだろう、このアタタタタな展開) 斉藤「カンナ神威…確かお前の対戦相手だったな、永原?」
永原「え…あの…覆面レスラーだとしか聞いてなかったから…どっちがどっちだか…」
ジャニス「でも、潰し合ってくれるなんてラッキーよね」
越後「…う〜んその拳法、どこかで見たような気が…」
カンナ「…何と間違えているか知らないが、神威流は元来護りの拳!」
ライラ「あぁ?嘘付けぇ!昔の大奥とかの女同士のケンカに神威流の力が
ふかぁ〜く関わっていたのは事実だろーがぁ!」
カンナ「…女を、技を磨くほどその心は魔性に支配されてゆく…大奥で起こった悲劇から
神威流とその一派は忌むべきものとされ北に追いやられた、その意味が…!」
ライラ「アタシは只暴れられりゃ満足なんだよ!昔がどうのなんて知るかぁ!」
カンナ「それが魔性に支配されているせいだと、なぜわからない!」
永原「んー、なんか取り込んでいるようだし放っておこうか」
越後「…まぁ、リングで戦ってくれる分にはいいか」
神田「この際、気が済むまでアタタタタしててもらいましょう」
斉藤「…しかし、作者も随分設定を盛ったな」
ジャニス「それは言わない約束よ」
美沙「…殴られ損はいやなのです」
つづく 巨人と天才と
永原がひょんな事から不戦勝を勝ち取る中、残る試合では
やはり番狂わせが起きたようで…
菊池「…勝っ…た!」
アナ「ついに決着!45分33秒、零戦ミサイルで壮絶とも言える死闘を制したのは
菊池!菊池理宇!敗れたマイティ祐希子はこれで女王位ランクの
圏外に落ちることとなったぁ!」
理沙子「30分過ぎに目に見えて勢いが落ちましたね、祐希子選手
このところ激戦から遠ざかっていましたから、それが響いたのでしょう」
金井「うわ〜菊池先輩が勝った!」
富沢「ホントわからないモンよね〜」
アナ「…あの、そこのゲストのお二方、もう少し解説らしいコメントを…」
祐希子「…嘘よ!こんな…負けるはずが…!インチキしないでレフリー!」
理沙子「いい加減にしなさい祐希子!試合に負けたのはあなた、素直に認めなさい!」
アナ「あっと解説のパンサー理沙子、敗れたマイティに一喝!
リングに上がります!なんだなんだこの展開はぁ!?」
理沙子「祐希子!あなたはいつまで主役補正に頼るつもり!
あなたも私も、もうレッスルにとって特別な存在ではなくなっているのよ!
目を覚ましなさい!」 祐希子「…何言ってるのかわかんない!なんなのよ先輩!」
理沙子「…どうせなんだかんだで私は主役なんだから最後には勝つだろうとか
トップレスラーの私が後輩に負ける展開なんてシナリオ的に有り得ないとか
そんな傲慢にも似た侮りが、甘えが、あなたを敗北させた!」
祐希子「何!?何言ってんの、先輩!」
理沙子「今はっきりと言えるのは…リングの真ん中で勝ち名乗りを受けたのは
マイティ祐希子ではなく菊池理宇!この事実だけよ!」
祐希子「…勝手に出てきて言わせておけばぁぁぁーっっっ!!!」
理沙子「くっ…今のあなたに女王位を争う資格は無…どうしてわからないの!」
アナ「あっとパンサー理沙子、憤懣やるかたないマイティ祐希子に説教をかました!
しかしマイティ祐希子、聞く気は無い様であります!壮絶な取っ組み合い!」
富沢「いやー、おかーちゃんが熱くなってますねー。これは珍しい」
金井「過去にいろいろあった二人ですからねー」
アナ「…今更解説せんで下さい」
祐希子「突然出てきて出番を取るなってのよ!もぅ!」
理沙子「負けておいて出番も何もあるものですか、この!」
菊池「あの…えっと…勝ったの私…」 祐希子「いい!わたしが女王になったら、いの一番に引導渡してやるから!」
理沙子「その言葉、しっかり覚えておくわよ!飲み込んだりしないように!」
菊池「勝ったのは私だって言ってるのに!話聞いて下さいよもぉ二人とも!」
アナ「ああーっと今度は舌戦!この闘いまだまだ続きそうだ!」
祐希子まさかの敗戦の一方で、残りの草薙、零、千種にも異常が…
武藤「御免なさい。でも私、今余裕が無いから」
草薙「…みこと可愛いよみことと呼ばれたのも今は昔の話、という
ことですか…。無念…」
アナ「24分57秒、ラウンディングボディプレスで武藤めぐみ選手の勝利!
武藤選手、これでランキング9位!トーナメントにあと一歩まで迫った!」
千種「…ありがとうございました」
永沢「うぅ〜、負けた〜。悔しい悔しいよ〜」
アナ「…29分13秒、バックドロップエクセレントで結城千種勝利!
これで千種選手、ランキング4位をキープ!」
阪口(ふむ…やはり彼女達もやりおるわい。レスラーとして完成されつつある…
女王位に関しても並々ならぬ決意のようじゃな) そして残された最終戦…零vsみぎり戦で、再び事件は起こった…
零「う、うう…おね…えさ…」
みぎり「本当にもう、殴ったり蹴ったり痛いじゃないですか〜
乱暴な人は嫌いなので〜、こうしてあげます〜」
アナ「あーっと酷い、気を失いかけた寿零に大空みぎり、ギロチンドロップ!
しかしフォールにはいかない!これではまるで公開処刑だー!」
客A「おいもう止めろー、止めさせろー!」
客B「こんなのもうプロレスじゃねー!ただのリンチじゃねーか!」
客C「あいつは鬼だ、悪魔だ、伝説巨人だー!」
みぎり「うふふ〜。人間、誰でも一度は死ぬんですよね〜」
アナ「あーっと!大空みぎり、超高層ボディスラムにいく!危ない!
このままでは確実にゲーム的に、とってもヤバい絵面になりそうであります!」
みぎり「そぉれ〜あの世にドライブ〜、いってらっしゃ〜い♪」
零「…ぐぁっ!?がっ…!」
アナ「ダメだ零ピクリとも動かない!レフリーたまらず試合を止めた!
19分58秒、レフリーストップで大空みぎり選手の勝利!しかしこれは
あまりにも血生臭い、後味の悪い勝利であります!」 委員A(どうします会長これ?こんなのTVで流せません)
委員B(ちょっとした事故映像ですよこれ、さすがにこれは…)
委員C(客が軽く引いてますよ、最後の試合の放送分はカットという事にして…)
会長「わーっとるわい!今必死に、どうしよーか考えてんだろーが!
静かにしやがれ、必殺パンチ食らわすぞこのバカたれ!」
千歌(ふふふ…そう、この光景を私は見たかった!夢にまで見た!
零!姉より優れた妹などいない!いてはならない!)
一方、この凄惨な光景を試合会場で見ていた永原達は…
永原「酷い!勝負はとっくについていたのに…」
美沙「相変わらず加減を知らない暴れっぷりなのです」
越後(…あの二人、私達が共通の敵のはず…なぜこんな潰し合いを?)
斉藤「これで私と来島は繰り上がってランク入りしたか、気が抜けなくなった」
神田「頑張りましょう先輩」
予選一回戦が終わり、南・龍子・市ヶ谷・千種・永原に斉藤・来島・武藤が
新たにランクインしたレッスル女王位グランプリ
しかし暴走する対抗勢力の目的は未だ不明。一体何が目的なのか?
つづく 好みは人それぞれ
予選一回戦が終わり、二回戦に突入するレッスル女王位グランプリ
戦いは激しさを増す、と思いきや…
理沙子「では、予選の二回戦目を始めます。皆さん準備はよろしいですか?」
祐希子「あのー、どうして私達ドレス姿?」
市ヶ谷「おまけにランキング20位までの選手がズラリ…」
龍子「一体なにが始まるんすか先輩」
越後「ではこれより第一回、レッスルトークバトルロイヤルを開催いたします!」
金井「どんどんひゅーひゅーぱふぱふ〜」
永原「あ!二人ともいつの間にか司会に抜擢されてる!」
富沢「ちょっと!どうして私がアシスタントなの!」
斉藤「みんながドレスなのに、なぜ私は和装なのか…」
来島「…なんかドレスって着づらいな、脱いでいいこれ?」
草薙(ここで挽回といきたいですね)
伊達(…は、恥ずかしい…)
桜崎(何で私だけメイド服のまま!?おかしいわよこれ!)
千種「あのー、なんでわたしだけウェディングドレスなんでしょうか…」
武藤(…いいわ千種、とっても)
南(…なんか隣が百合臭いわねぇ)
美沙「…なぜ美沙達がADなのです。明らかな配役ミスなのですよ」
神田「声が入るぞ、喋るな」 越後「ではまず第一のお題、皆さんの好みを語っていただきたいと思います!」
龍子「…いや、好みってなんの?」
市ヶ谷「決まってるじゃありませんの、オトコですわよオ・ト・コ」
祐希子「え?そうなの?」
南「…まぁ、語れっていうなら語るけど」
斉藤(…マズい、不得意分野がいきなり…)
来島「男の趣味?うーんそうだな、やっぱ俺より逞しい奴かな!」
市ヶ谷「…あなたはそれでいいですわ、あなたは」
草薙「いえでもやはり、男性を選ぶ上で、知性というのは外せない要因ではないでしょうか」
桜崎「ええそうですわね。賢い旦那様はお世話のし甲斐がございます」
伊達「…あ、あの、笑顔が素敵な…」
永原「えー、選ぶなら優しい人が一番だと思います!」
越後「…ふぅ」 南「…はぁ」 桜崎「…くすくす」
永原「な、なに!?なにかおかしい?」
市ヶ谷「…アナタ、間違いなくオトコ選びに失敗するタイプですわね
結婚詐欺とかにコロッと騙される典型ですわ」
南「何のために優しくしてくれるかぐらい、見抜けると思うけど?普通は」
龍子「ああ、下心くらい見抜けるよな、普通は」
菊池「そ、そういうものなんですか?」
理沙子「そういうものよ」 千種「で、でもやっぱり優しいというのは大事なことだと…」
武藤「その通り!」
吉原「甘い!そんな事ではいいようにヤリ込められてポイよ!」
斉藤「し、しかし、優しい人は動物好きな人が多いんですよ!
それはいい事じゃないですか!」
永沢「動物好きに悪い人はいません、常識常識!」
小鳩「え〜、でもそれとこれとは違う問題だと思うの〜」
伊達「え、笑顔…」
越後「え〜、では二つ目のお題に移ります。皆さんが女王になりたい
その理由なり目的なりを聞かせていただきたいと思います」
龍子「ならある。アタシはとりあえず○清○をブッ飛ばしたいから!」
祐希子「ちょっと、いきなり何の話?」
龍子「リュウコのイメージを痴女にしたんだぞ!これが許せる訳がない!」
市ヶ谷「…アナタのコスチューム、脇の部分スカスカですわよね?」
南「似たようなもんよね」
龍子「…お前だって胸の部分ポッカリ開いてんじゃねーか!
いったいあれは何に使うつもりなんだ、あー!」
祐希子「…挟むんじゃないの?」
南「…そうよ!挟んで掴むのよ!夢と希望を!」
市ヶ谷「…うまく言い逃れましたわね」 富沢「聞きました〜?夢溶き棒を挟んで使い回すんですって〜」
金井「女王にあるまじきいやらしさですわよね〜」
美沙「全くなのですいい加減美沙をトークに参加させるのですよ
もっと盛り上げてみせるのですふっふっふっふ」
神田「…だから喋るな。音声さんが睨んでるぞ」
南「ちょっとそこ、うるさいわよ!リーダーには多少のエロス要素は必要なの!
私が女王になったら、今の可愛い路線一辺倒の風潮を必ず改革してみせるわ!」
ジャニス(いいわね、私の理念を十中八九代弁してくれたわ)
草薙「…ならば、私は可愛い路線の為に戦いましょう」
永沢「そうだよ、私達もレッスル!目指すは萌え燃えだよ!」
市ヶ谷「ホホホホホ!ま、せいぜいアナタ達はそうやって吠えながら
大きなお友達相手に尻を振って踊りを踊っていればよろしいですわ!
この市ヶ谷麗華、実力無き者には毛ほどの用もありません!」
永原(…あわわわ、みんなすごい剣幕だ!このまま圧されたら!)
理沙子(…貴女達には期待しているのよ。もっと多くを見せて頂戴)
伊達「笑顔の…優しい人が…好きで…」
全くまとまらぬまま、つづく 永原に優しくする男の人か・・・
下心がないと断定するのは難しいよね 何故微妙にズレているのだろう
女王トーナメント予選二回戦目は、まさかのトークバトルに
オツムのゆる〜い永原は、果たして並みいる強豪に太刀打ち出来るのか?
金井「え〜では、ここで負傷した寿選手と桜井選手に代わり
スペシャルゲストを紹介したいと思…
ソニ「うきゅ、みんな久しぶりなのさね!」
ディアナ「ご無沙汰デスみなサン!」
龍子「…なんだおまえ達か。随分羽振り良さそうだな」
市ヶ谷「余所のタイトルでご活躍のアナタ達が、新作が出ない
言わば落ち目のレッスルに今更何の用向きですの?」
菊池「あの、そんな邪険な態度を取らなくても…」
草薙「そうです。かつては共に戦った仲間ではないですか」
吉原「…でも今は違うわよね?色々大人の都合で袂を分かった訳だし…」
南「素直に歓迎…というわけにはいかないわね」
ソニ「…そんなこと言わずに仲良くしようなのさね」
ディアナ「そうデス!別にやましい考えとか、そんなのは決して…」
祐希子「…嘘だ!やっぱり工作活動するつもりね!」
永沢「ねぇ、どうして二人ともそんな嘘付くのかな?かな?」
龍子「…おい、物申したいのは分かるがナタチョップだけは御法度だぞ?」 越後「え〜それでは第三のお題です。レッスルの新作が作られると仮定して
これだけはマズい、してはならないと思う事は?」
永原「…え?えーとえーと…ジャーマン禁止とか?」
来島「そりゃあ…勿論、俺を含めた旧キャラの削除だろ」
斉藤「やはりバランス調整の放棄は、捨て置けない問題だと…」
桜崎「…人気投票でコロコロ待遇が変わるのは無粋ですわねお嬢様方」
武藤「グラフィックやゲームデザインの大幅刷新も、大抵ロクな事にならないけど」
市ヶ谷「…大人の都合のねじ込みが一番不要ですわ」
南「唐突なキャスト変更だけは本当に萎えるわよね」
ソニ「…そこには少しばかり同意するの。ディアナ、気を落とすんじゃないのさね」
ディアナ「はい…ミカサン、ありがとうございマス」
千種「確かに…キャスト関連には慎重にも慎重を期した方が…」
小鳩「確かに、これ以上有名所が増えたらかえって混乱すると思うわ〜」
龍子「全くだな。これ以上レッスルにトラブル要因はいらない」
祐希子「…なんでこっち見て言うのよ」
ジャニス「でも、それは結局私達にどうこうできる問題じゃないんじゃない?」
斉藤「…だからこそ、ここで語る必要があるのだと思う」 武藤「確かに、私達はただリングで闘うだけだけど」
千種「なにもかも誰かの思い通りに動かされるなんて、思いたくありません」
祐希子「そう、たとえゲームキャラであるわたし達にもわたし達の意志があるのよ!」
吉原「でも、果たしてそれをプレイヤーが理解してくれるかしら…」
南「所詮プログラムで動く私達に、心だの魂だのがあるなんていうのは
滑稽な物言いだと思うけれどね…」
草薙「…そんなことは、ありません」
永原「そうだよ!あたし達は中の人によって命を・鼓動を・魂を
吹き込まれてるんだから!造り物だとナメないで下さい!」
龍子「大丈夫だよ、その辺は。みんな鼻で笑いながらも心の奥底では
うっすら理解してんの、なんだかんだでアタシ達は…え〜…」
理沙子「日本人ですものね」
市ヶ谷「そう!それです、それが言いたかったのですわ先輩!」
金井「ぴぴー!はいそれまで、以上で予選二回戦トークバトル終了です
みなさんどうもおつかれたまでした〜」
富沢(ちょっと美加、最後噛んでる噛んでる!)
越後「最後は理沙子さんのフォローがあったとはいえ、各々の
強い意志を示してくれてどうもありがとうございました!」 永沢「で、結果、結果は?」
越後「えー…集計には今しばらく時間がかかりますので次回には…」
祐希子「またこの素人作者の怠慢が…」
南(余計な事言わない方がいいわよ、祐希子)
永原「やー、とりあえず言いたいことは言えた気がします!」
斉藤「まともな事が言えたかどうかはともかくとしても、な」
美沙「…ちっ、結局トークに参加できなかったのです。つまらないつまらない
つまらないつまらないあーつまらんなのです」
神田「…まだカメラ回ってるぞ天神!ふんっ!」
美沙「…ぐふほっ!」
ソニ「いやー久々の出番は実に爽快だったの、ありがとなのさね!」
ディアナ「やはりレッスルには、他にない独特の緊張感がありますネ!
ありがとうございマシタ!」
祐希子「あーはい、んじゃまったねー」
龍子「宇宙人はアタシに寄るな触るな!しっしっ」
ソニ「…もちっと愛想良く別れの挨拶を交わしてほしいのさね」
二回戦が終わりいよいよ本戦か?それともまだ続くのか?
無計画極まりない話はグダグダと続く
伊達「優しい…人…好き」
神田「いやあの…もう収録は終わったので…聞いてないのか…」
美沙「早く、美沙の、出番を、増やせー!」 超本命が大穴
暇つぶしに覗いて見たけど あり得ない女が・・
見返りをもらって損はしなかったww
dakku□/c11/087miyo.jpg
□をn.netに変換する 怒濤の展開
トークバトルが終わってほっと一息の三バカ+メンバー達
送られてきた採点結果を見てみると…
斉藤「…よし、8位!生き残った、生き残ったぞ私は!」
永原「あ、あたし4位だ!やった上がったー!」
富沢「大きな順位変動は無し…あ、7位に草薙が入ってきてる」
越後「結城に武藤も残ったか。まぁ順当だな」
永原「えと、これで出場者は南さん龍子さん市ヶ谷さんとあたし
結城ちゃん武藤ちゃんにみことちゃん、斉藤さんの8人に決定だね」
富沢「祐希子さんが脱落なのは意外だったわね〜」
美沙(…なぜなのです何故かこのままでは終わらない予感がするのです
美沙の魔力が更なる波乱の予感をびんびん感じ取っているのですよ)
越後「…どうした天神、難しい顔をして。トイレか?」
神田「…あの先輩方、なにやら追記事項が…」
金井「あたしが読む!えーと…とーなめんとしゅつじょうしゃは
にめいまでせこんどをえらぶじゆうがあたえられます
よーくかんがえてきめたほうがいいよはぁと♪…だって!」
ジャニス「…なんなのこのふざけた通達」
斉藤(…二名か。一人は吉原さんとして、あとは…) 越後「あ…そろそろレッスル通信の時間か。テレビ係!」
富沢「は〜い、ポチッとな!」
アナ「…4月25日、土曜4時のレッスル通信です。ついに出揃った
レッスル女王位争奪戦のメンバー発表が先代女王、パンサー理沙子こと
佐久間理沙子氏の口から今、発表されようと…」
永原「…なんかドキドキするね」
越後「いや、結果はもう知っているわけだから…」
美沙(この感覚…間違いなく、何かが!)
理沙子「では発表します。レッスル女王位グランプリ出場者は…
サンダー龍子選手、ビューティ市ヶ谷選手、武藤めぐみ選手、結城千種選手
永原ちづる選手、斉藤彰子選手、草薙みこと選手…そして
マイティ祐希子選手です」
記者A「…!?」 記者B「おい…」 記者C「これって…」
斉藤「…なん、だと…!」
富沢「え、なに?南さんがまさかの落選!?」
美沙「…やはり、美沙の感じた悪い予感は今回も百発百中なのです
美沙の魔力は我ながら当然やっぱり凄いのですよえっへん」
越後「天神が唸っていたのは…このことだったのか」
金井「スゴい電波をキャッチしたんだね〜」
美沙「…微妙に引っかかる物言いなのです」 記者A「あの理沙子さん、ランキング1位の南利美選手の落選はこれはどういう…」
理沙子「今からご説明します。採点の経緯で、南選手にある疑惑が浮上したからです」
記者B「…それは?」
理沙子「贈賄の疑いがある、という事です。とある選手にお歳暮という形で便宜を図り
自身の採点を有利に進めさせようとしたとの報告が入りまして…」
記者C「しかし、それはプロレスならばギミックの範囲内で済む話では?」
理沙子「…ええ。しかし私どもは、そうした疑惑を持たれる事そのものが
レッスルの女王候補として、不適格に当たると判断した結果
南選手を10位まで降格させる決断を先ほど下しました」
会長「ん〜、まぁその、小細工のし過ぎはやっぱりイカンという事です!」
ジャニス「…あらら、またエラい展開になったものね〜」
永原「あ!レイちゃんがいない!」
金井「消えた!レイちゃんが消え失せたー!」
越後「…いち早く危機を察知したな。いっそヒールアイドルに転向でもさせてみるか」
神田「…高くつきましたね、あのお歳暮」
斉藤「あの南ですらも、売りである冷静さを欠けば凡婦になる、か…
慎まねば」 一方その頃、JWI本社にてこの会見を視ていた南は…
南「…こんな、こんな事…!私のレッスル女王位戴冠の夢が!
こんなことこんなこと!ぬぁぁぁーっっっ!!!」
市ヶ谷「技師技に溺れる…貴女にしては間の抜けた結末でしたわね」
南「うるさい、黙れ!黙らないと…あなたでも許さないわよ麗華!」
市ヶ谷「…いいでしょう。八つ当たりがしたいのなら、相手になりますわよ!
口や顔ばかりの相手と闘ってばかりでは腕も鈍りますしねぇ!」
南「ちくしょおぉぉぉーっっっ!!!」
市ヶ谷「南!…ワタクシ、敢えて、敢えて同情致しません!親しい相手に
情けをかけられる屈辱は、このワタクシが誰より存じているのだから!」
南「う…うぅぅ…私、私どうしてあんな真似を…」
市ヶ谷「…では、ワタクシ忙しいのでこれで失礼します」
南(…ありがとう麗華。あなたのその冷たさが、今は心地良い…
私を再び澄みきったクールヴィーナス、南利美に戻してくれる…)
市ヶ谷(ふ、繊細なパートナーを持つのも苦労するものですわ…)
まさかの南脱落により、ますます予測不可なグランプリ
女王は一体誰になるのか?
つづく
南「作者…覚えてなさい」 恐怖!なぜにハチャメチャタッグバトル!?の巻
遂に候補8人が出揃った、レッスル女王位争奪戦
しかし女帝・理沙子はまた難題を彼女達に与えるつもりの様で…
金井「で、ぶっちゃけ、誰が勝つと思う〜?」
富沢「…どーせDBとかQBからパクるんでしょ。ミエミエよ素人の手口なんて」
越後「…そういう言動は慎め富沢」
ジャニス「…ちゃっかり戻ってきたわね彼女」
阪口「あれで肝は太いからのぉ。中の人的に」
神田「いえコーチ、そういう発言は…なるべく…」
美沙「みんな早く支度をするのです。永原・斉藤両先輩と理沙子さんは
すでに会場入りしているのです」
金井(そうだ!あたし達もちづるちゃんのフォローに回らなくちゃ!)
富沢(なんせ女王の相方ともなれば、事実上のレギュラー!パッケでもキャラ紹介でも
主役の両隣にさも当然とばかりにドドーンと居座れるのよ!これを逃す手はない!)
越後「で、寝首をかいて主役の座を奪い取る…か?」
富沢「そうそう、そうすれば労せずして…って、げ!聞かれてる!」
神田「つくづく嘘の付けない体質ですよね、先輩」
ジャニス「さ、そろそろ行くわよ。あたしも前座で戦うし、気合いが入るわね」 一行は数時間を要し、会場その一である九州ドームに到着した。
理沙子が見守る中、永原と武藤、斉藤、草薙は早くも臨戦態勢
観客動員数は実に54872人を数えたという…。
客達「おぉいまだか早く始めろー」
客共「女房を質に入れて観に来たんだぞ!はよせぇはよー!」
アナ「さあいよいよ開始されます女共の、欲望丸出しのブッ飛ばし合い!
リングを見つめる数多の獣欲の化身達のボルテージは最高潮でありまぁす!」
吉原「そうですね。私も彼らと一緒に思いっきり野次りたかったです
ていうかどうして私が出られないのでしょう。おかしいですねええ実に」
アナ「…えー、愚痴は華麗にスルーして、では女帝理沙子女史より試合形式の説明が…」
理沙子「…では試合形式を説明します。女王決定グランプリ一回戦目は…
ライバル同士で組んでみましょう、どきどきハラハラタッグマッチ!です」
客A「…なんだなんだ?タッグっつったかいま!?」
客B「どういうこったいこりゃあ!」
永原「え!?なにこれ!どういうこと?」
武藤「…また無茶な試合形式ね」
斉藤「大方、試合の節約のためだろうな」
草薙「…違います。私の見た所、この試合は…」 理沙子「さすがですね、草薙選手。貴女の考え通り、この試合形式は
対戦相手や、苦手とする選手とも目的のために力を合わせられるか
という、強さはもちろん度量の寛さをも見極める為の試合なのです」
永原「…も〜、普通に試合すればいいのに〜」
富沢「ほらほら愚痴らない!カメラの前では臨機応変!スマイル後に
ガッツポーズで快諾よ、ちづる!」
金井「そうだよ!りんきおーへんでにっこりおー、だよ!」
理沙子「もう一つ、勝ち上がったタッグは…自動的に準決勝で対戦となります!」
客C「はぁ!?」 客D「んなぉ?」 客E「なんじゃとてぇっ!?」
アナ「…なんという事でしょう!準決勝で相対する選手と組んで戦うという
実に難しい対戦となりますね、これは!ゲスト解説の吉原さん?」
吉原「ええ本当に。楽をしたいと手を抜けば相手を利することになり
頑張りすぎれば勝ち上がっても次の戦いで不利になる…
…本当、誰ですかね。こんな底意地の悪い試合形式を思いついたのは
さぞかし性根が曲がっているオニババなのでしょうね。おお怖い怖い」
理沙子「…吉原さん。仰りたいことがあるのなら、直接伺いますが」 ジャニス(…あなたのトコのボスはいつもあんな感じなの?)
越後(ああ…まぁ、いいことばかりでもなかった。あの独創性と頭の回転ぶりは
新女上層部からは、時に疎まれる要因にもなったからな)
神田(…嫉妬を買った訳、ですか)
阪口(まぁ、そのおかげで今のワシ等の立場があると思えばそれもよかろう
今はそう考えるのじゃ、ほっほっほ)
理沙子「…ではタッグはくじで決めることとします。運もまた実力のうち
赤と白のくじ同士でタッグを組んでもらいます」
レフリー「はいではくじ引いてね。さあ女は度胸ドンと引こう!」
武藤「…赤」 斉藤「…白!白です!」 草薙「では私も…あ、白ですね」
永原「あ、はいはい。それじゃあたしは…」
レフリー「あの、もう引かなくても決まってるんだけど」
永原「…え、あ、うーんと…赤!赤でーす!」
アナ「いやー永原これは恥ずかしい!素でボケをかましました!
赤いくじだけに赤っ恥まで引いてしまったぁ!」
吉原「…67点」
アナ「…すいませんでした。あの、せめて四捨五入して70点くらいは…」
六角「はいーこちら、どさんこドームの六角お姉さんだよ〜
中継できてる〜?」 アナ「あっと第二会場のどさんこドームより、中継がつながりました!
そちらはどうですか六角さーん!」
六角「こっちでも決まったよー、ではご紹介!
ビューティ市ヶ谷・サンダー龍子vsマイティ祐希子・結城千種!
いやぁ、こりゃあすごい試合になるよ!」
市ヶ谷(…フン、邪魔な。ワタクシ一人で事足りますわ!)
龍子(ったく…何でこんな奴と…)
祐希子(よし、あの二人なら勝手に喧嘩始めるから余裕ね!)
千種(…誰が相手でも、私は負けるわけには!)
六角「とりあえず!歴史が変わる時は近い!それじゃまたねー」
アナ「どうもありがとうございましたー。いや向こうもこちらも実に豪華!
ドーム興行にふさわしいビッグマッチであります!」
永原「…よーし!さっきのボケはちゃちゃっと忘れて!
試合に集中集中!おうりゃー!どっすこぉーいっ!」
富沢「こらこらちづる!まだまだ先は長いの!出番まだだから!落ち着きなさーい!」
金井「そだよ!斉藤さんには越後さんがセコンドについてるんだから!
焦ってるトコ見られたらダメ!めっ!」
理沙子(さて…いつ、どう出るのかしら。向こうは)
つづく 数奇なる運命
女王決定グランプリ一回戦、永原は武藤と組んで闘う事に
果たして互いに協力することはできるのか?
アナ「さぁ九州ドームでの三回戦、榎本・野村組対佐尾山・辻組!
これから始まる激闘の前座としては、実にほのぼのとした戦いであります!」
榎本「たぁー!やぁー!」 辻「えーい!このぉー!」
客A「頑張れ榎本た〜ん、辻なんてイモはぶっ飛ばせ〜!」
客B「んだとコラ!香澄ちゃんがイモとかてめぇ!表出ろコラ!」
客C「ふ…どれだけ騒ごうとも、つばさちゃんの可愛さには全てが霞む」
客D「さおさおはスルーかよこのロリコン共が!いいから黙って観てろ!」
アナ「おっと客席でトラブルか?なにやらもみ合いになっております!」
富沢「ったく、オタクの風上にも置けないないわね。あーゆー輩は!」
金井「あれ、レイちゃんがいつになく厳しいよちづるちゃん」
永原「レイちゃんはオタク界のちょっとしたご意見番的立場らしいからね〜」
美沙「どうせ自称・ご意見番なのです。ネットで不自然に持ち上げられた
過大評価は時に暴走するものなので先輩自重しろなのでぐぉっ!」
富沢「ごめ〜ん天神、なんだかちょっと足が滑った〜」 金井「…マジ蹴りだったね、今の」
永原「う〜んいいキックだったねさすがレイちゃん!」
富沢「あったり前よ!このキックだけは結構自信があるんだから!」
美沙「…自信が付いたようでなによりなのです」
富沢「…あんた、立ち直り早くなったわね」
美沙「ふっふっふ、美沙は業界初のタフネス魔女を目指しているので
この程度はちゃーらへっちゃらなのですよ」
アナ「…さぁついに九州ドーム大会もファイナル!
レッスル女王決定グランプリ一回戦、永原・武藤対斉藤・草薙組!
いよいよ開始であります!」
斉藤「…よし草薙、準備はいいな!」 草薙「…はい!」
永原「よーしっ!んじゃあたしが行くから!いい?」 武藤「……はい」
レフリー「…では永原、草薙前へ…ファイト!」
アナ「さあ永原と草薙、しっかりとロックアップ、力を比べ合う!
お互い一歩も譲らない!」
吉原「こういった正面からの勝負では、永原選手がやや不利かと
私は思っていたんですが…彼女、随分力を付けましたね」
理沙子(…いい力比べね。草薙も、ここまでよく鍛え上げたものだわ) 永原「おーしっ!んじゃいくよっ!」
アナ「永原仕掛ける!バックを取るか!?いや、片足取りからトゥーホールド!
女子プロでは珍しい、渋い展開です!」
草薙(…くっ!ならばこれで!)
アナ「しかし草薙すぐさまスリーパーで切り返す!永原、転がりながら何とか返した!」
斉藤「草薙、タッチだ!」 草薙「はい!」
永原「武藤!武藤…え?」 武藤「……」
アナ「あっと武藤これは!?タッチを拒否しているのか?吉原さん?」
吉原「…なかなかに策士ですね、彼女」
アナ「は、はい…?」
吉原「まぁ、すぐにわかりますよ…すぐに」
斉藤「永原!かかってこい!」 永原「…じょーとーだコラー!」
アナ「永原猛然とダッシュ!しかし間合いに入れまいと斉藤、ローキックの嵐!
永原苦しい!しかしパートナーの武藤、依然動かない!」
斉藤「(…手加減はしない!)だぁっ!!!」 永原「…くぁっ!」
アナ斉藤の踵落とし炸裂ぅ!永原食らった!しかし…フォールからは
かろうじて逃れる!
斉藤(…くっ、さすがしぶといな…)
永原(…くっ、まだ…まだ耐えなきゃ!)
武藤(…先輩、あなたならわかってるはず。あの二人に勝つためには…) 永原(くぅー…イタタタ、でもまだまだ!)
アナ「永原、斉藤の蹴り足に食い下がる!膝十字固めで足殺しに入るか!」
斉藤「ぐうっ!この、離せ!」 永原「離せと言われて離すバカはいないっ!」
斉藤「なにを言う、お前はバカの代名…
永原「それを言うなぁぁーっっっ!!!んぎぎぎぎっ!」
斉藤「ぐはっ!ぐ…この!」
アナ「永原しつこい!こんなしつこく粘っこく関節技に拘る永原は
初めて見ますね、吉原さん!」
吉原「あら、知りませんでした?女は狙いを定めたらしつこくねちっこく
攻めるのがウリですから♪」
アナ「…肝に銘じておきます」
草薙「斉藤さん、ここは私が!」 斉藤「…くっ!頼む!」
アナ「斉藤、ここで草薙にタッチ!永原を引き離しにかかる!」
永原「わー!二人掛かりとはひきょーせんばーん!ずるだズル!」
斉藤「タッグマッチとはそういうもんだろ!今更女々しい!」
永原「あたし女だもん!女々しくてなにが悪いかっ!」
草薙「屁理屈はそこまで!永原ちづる、お覚悟!たぁっ!」
永原「んぐわーっっっ!!!…ぐはっ」
アナ「出たぁ!草薙みことの必殺技、草薙流奥義・兜落とし!
永原だーいピーンチ!」 永原(終わる前に、せめて…一…太刀…!) 草薙「…な、ぐうっ!」
アナ「あっと永原まだ沈まない!草薙にベアハッグ!これでもかとばかりに
デカい胸で絞めあげるぅ!嫌がらせも兼ねた実に巧妙な攻撃!」
吉原「これはいいですね。ジワジワと心と体を削る良い戦法です」
永原「んー、どりゃっっっ!!!」
アナ「永原リバースのジャーマン!固めに入る!しかし…カウント2!
草薙も投げは得意、まだ沈まないか!」
武藤「よし!タッチ!先輩タッチ!早く、早くして!」
永原「…や、あの、もう、体力が、限、界…」
武藤「何言ってるの早く!ったく…これだから群馬県人は!」
永原「群馬はカンケーないでしょぉっっっ!…えいとりゃっ!」
アナ「タッチ成功!体力十分の武藤、立ち上がった草薙に向かって
ドロップキック、ドロップキック、ドロップキィーックッ!」
吉原「ここからですね…武藤選手の真骨頂は」
アナ「…草薙、飛び技の猛攻に為す術無し!間髪入れずに
電光石火のフランケンシュタイナー!…カウント2.8!
草薙かろうじて返した!」
武藤「…くらえっ!」 草薙「…二度も三度も、負けてなるものか!」 アナ「…しかし草薙も粘る粘る!飛びついての腕十字!」
斉藤「草薙代われ、後は私が!」 武藤「…遅い、たぁっ!」
アナ「草薙、ここで斉藤にタッチ!しかし武藤、斉藤にもドロップキック!かーらーの
対角線に振ってスペースローリングエルボー&フェース、クラッシャー!」
吉原「斉藤・草薙ペアの弱点、それは…飛び防御の弱さ、です
飛び技の得意な武藤はそれを瞬時に見抜き、体力温存の作戦をとった
…さすがレッスルの誇る天才ですね」
アナ「なるほど、作戦がズバリハマったわけですか!」
吉原「ええ。そして、永原・武藤ペアはまだ必殺カードを一枚温存している…」
アナ「…斉藤も飛燕脚で反撃!しかし武藤、三発目をキャッチして
ドラゴンスクリュー!飛燕脚、完全には決まらず!」
斉藤「うあぁっ!ぐ、くそ…はぁ…はぁ…!」
武藤「…誰にも私の邪魔はさせない!」 永原「いまが…ちゃーん、す!」
アナ「永原、斉藤を無理矢理引っこ抜いて…ジャーマーン!
さらに武藤、ダウンした斉藤に…ラウンディングボディプレス!」
草薙「…くっ!やらせるわけには!」
永原「そうは…さーせーるーかっ!」 アナ「草薙、斉藤を救いに入る!が永原カット!させません!」
レフリー「1・2・3!カウント3!…勝者、武藤・永原ペア!」
アナ「ついに決着!29分54秒、見事な連携技で武藤・永原ペア勝利!」
吉原「即興とは思えない出来でしたね。意外とあの二人、相性が良いのかもしれません」
アナ「ええ…あっと?試合は終わりましたが、セコンド同士がなにやら
やり合っている模様ですが…」
越後「…邪魔するな!おかげでカメラに映らなかったじゃないか
せっかくの出番だったのに!私の出番を返せ!」
富沢「そんなの知らないわよ!同じレッスルエンジェルスの一員として
この決定戦のリングに、介入はさせないって!」
金井「あたーしたーちはー かーげのー もーりびーとー
けーなげーなー てーんし〜♪」
美沙「しまった先を越されたのです!なら、美沙も一曲、らーらーらーフゥー♪」
神田「…せめて最後くらいは!カメラに!」
ジャニス「いいじゃない貴女達は。私なんて、試合が今一盛り上がらなかったから
まるまるカットされたのよ、それに比べれば…」
斉藤「…負けた」
草薙「…悔しいですが、向こうの方が見事でした」 永原「う〜、疲れた〜。我慢の戦いはしんどかった〜」
武藤「…よくわかりましたよね、私の作戦」
永原「ん?あぁ、なんとはなく…ね。ほらあたし、乳大婦らしいし」
武藤「…どうせ私はないですから!次、確実に先輩を葬りますから
今のうちに遺影の写真、撮っといて下さいね!それじゃ!」
永原「わかったー。ならイェーイ!な写真撮っとくね。んじゃ!」
武藤「…そのおバカな返しが、本当に、イラッと、くるんです!」
永原「冗談だってば、冗談♪ほらほら、勝ったんだから笑って笑って!」
理沙子(…もう私よりも上かしらね)
霧子「陛下、いかがでした?この九州ドームでの戦いは」
理沙子「からかわないで頂戴、霧子さん。…期待していた以上よ
私達が骨を折った甲斐も少しはあったのかしらね」
霧子「後は海外勢…ですか。ところであちらの結果が…その…」
理沙子「…向こうの結果は、聞かなくともわかります
あの4人の娘達とは、貴女以上に付き合いを重ねているから」
武藤との妙に息の?合った連携で一回戦を突破した永原
一方向こうの対決は…
つづく 喧嘩するほど仲が良い、はずだよたぶん
九州ドームでの一回戦は見事勝利した永原と武藤
一方どさんこドームでは…
アナ「…市ヶ谷、ハンマーパンチ!祐希子を執拗になぶる!」
六角「んー、いつもながらパワーでゴリ押し、容赦の無い攻めだね」
龍子「おら市ヶ谷、早くタッチしろ!いつまでローンファイトしてんだこら!」
市ヶ谷「いちいち後ろからクソうるさいですわね、黙ってなさいリボン頭!
アナタの出番はハナからありませんわよ、帰って寝てなさい!」
龍子「んだと!調子にのんなこのワガママ女が!」
市ヶ谷「それはアナタの方じゃありません…ぐぇっ!」
祐希子「…試合中どこ見てんの、さいたまのオバさん!」
アナ「あっとまたここで不協和音!マイティ選手ここぞとばかりに反撃!」
六角「…いつものパターンだねぇ」
千種「今なら!やぁっ!」 市ヶ谷「んがっ、この、邪魔するんじゃ…!」
アナ「これは市ヶ谷選手不利!相手とタッグパートナーの三人が全て敵状態!
早くも決着の予感か!?」 祐希子「ザマぁ見ろ!クジ運の悪さを恨むのね!」
市ヶ谷「この!ワタクシの前に立ちはだかる山口のヤンキー崩れ風情が!」
祐希子「…誰がヤンキーよ!言っておくけど、元よ元!」
龍子「…いやそれ、言い訳になってねーぞ」
千種「タッチ、タッチして下さい先輩!」 祐希子「おっし!後は任せた!」
アナ「さあここで千種にタッチ!試合も10分を経過して熱が入って来たか!」
六角「…んんん、お前らー!いい加減にしろぁ!このうすらバカたれだぁ!」
アナ「…あの六角さん?入ってますね、これ、確実に!?」
六角「っーたくおめーらにゃ〜ぐぁっかりだよ!いつも大物ぶっといて
いざとなったらいっつもの味方喧嘩くぁよ!この○○○女共!」
アナ「ちょっと!六角さんこれ生なんですよ!かぶせられないんで自重!自重を!」
六角「お前の方が自重しろくるぁ!生で下(ネタ)発射とかアナ失格だな
この大人失格人間め、ブァーカブワァーカ!」
アナ(もうやだ…誰か…この酔っぱらい女黙らせて…もう私の手には負えない…
無理…!ああもう酒臭い…)
市ヶ谷「…むぬ!?」 龍子「…誰だ!今アタシの悪口言ったのは!」 六角「ああそうだよ!メイン戦で試合そっちのけで私闘を始める
そこのビッチ臭い二人のことだよ!文句あるならこの地味ながらも
イイ仕事をするお姉さんとも一戦交えるか!ええ?」
市ヶ谷「…聞き捨てなりませんわその台詞!」
龍子「…待ってな先輩!こいつら片付けたら…次は、アンタの番だ!」
六角「…おっしゃかかってくぉい!おみゃらがまだまだネンネだってのを
うぉしえてやる!」
アナ「ちょっといや、こっち来ないで危ない!」
祐希子「よっし!くらえっ!」 千種「たぁー!」
アナ「…あっと!二人揃ってプランチャー!うわーやめて危な
市ヶ谷「…しゃらくさい!」 龍子「なめんな!」
祐希子「…ぐは!」 千種「くはっ!!」
アナ「危ない!プランチャーをラリアットで無理矢理に迎撃!
これは…放った方も無事では済まない!痛い、痛すぎる!」
市ヶ谷「…ふん、この程度!」 龍子「おらかかってこい祐希子!ビビったか!」
祐希子「いたた…この、図に乗らないでよね!くっ…」
アナ「あっとマイティ祐希子流血!マズい!お子様にこれは見せられません!」
レフリー「14、15…早く、両方ともリングに戻って!」 千種(…いけない、早く戻らないと) 市ヶ谷(…ちっ!)
アナ「何とか両者リングに戻る!しかし市ヶ谷はダメージが込んできているか!?」
龍子(…市ヶ谷!) 市ヶ谷(…お好きになさい、ふんっ!)
アナ「タッチ!龍子が出る!…しかし!千種のフロントスープレックス!
さらに、ローリングクレイドル!じわじわ体力を奪いにかかる!」
龍子(くっ…市ヶ谷のバカが!碌なクズカードしか残ってないじゃねーか!)
アナ「せっかくの交代も空しく、龍子一方的に攻められ続ける!」
六角「そるぁ〜前半から、トバしてトバしまくったからねぇ〜、ニヒヒ♪」
アナ「あの、もう、その辺にしないと口塞ぎますよ!」
六角「あらやだ、どこの口塞ぐ気かね〜。ホント男は、公序良俗違反の存在だわ〜」
アナ「世の男が全てP○Aのターゲットみたいに言わんで下さい!
というか今の貴女はB○Oすらですね!」
市ヶ谷「…解説!なに下らないことで盛り上がっているのです!」
龍子「あーもうアッタマ来た、食らえ!」 千種「うぐ!」
アナ「おっと龍子選手、ここでカードが一新したか!反撃に転ずる!」
祐希子「結城、タッチよ代わって!」 千種「…はい!」 アナ「あっと祐希子、流血は止まったが…さすがに息が荒いか!」
六角「…マズいね、これは。明らかに無理をしてるよ、マイティ祐希子選手」
アナ(…やっと酔いが冷めたか)
龍子「来い!旧作からの因縁の一つ、ここでケリをつけてやる!(ドゴッ)」
祐希子「…ライバルの一人ごとき…なめんじゃ、ない、わよ…!(バキッ)」
市ヶ谷「どこ見てやがりますの、ピンク頭!この、ワタクシを、差し置いてぇ!」
龍子「邪魔すんな!」 市ヶ谷「そっちこそぉ!」
祐希子「なに…!?ぐぅわっ!!!!」
アナ「決まったあー!市ヶ谷・龍子のビューティサンダー!
互いが互いを殴り倒すような、強烈なサンドイッチラリアットであります!」
千種(…危ない!祐希子先輩!)
市ヶ谷「お呼びじゃありませんのよ!ぺーぺーっ!」
アナ「市ヶ谷、ここで千種を逆にカット!龍子から引き離す!
これは…スタンドプレイが効を奏した形となったか?」
六角「…いや、そうじゃない(あれは立派なコンビプレイ、さ)」
アナ「…は?」
龍子「食らえ…祐希子!」 祐希子「…っはっ!!!」
アナ「炸裂!プラズマ・サンダー・ボム!あぁ、祐希子の傷口が再び開いたか!」 祐希子(こんなトコ、で…負ける、わけ、に、は…)
アナ「…カウント3!入りました!17分35秒、プラズマ・サンダー・ボムで
サンダー龍子、マイティ祐希子を鮮血のマットへ沈めたぁ!」
千種「あぁ…くっ!」 市ヶ谷「…フン、全く気に入りませんわ」
六角「…似すぎる者同士は、か」
アナ「意外な意志疎通を見せていましたね。正直私も驚きました」
六角「…ちょっと肩入れしすぎた、かな。やっぱりあたしはどーも
興味本意で手を差し伸べちまう、昔からの悪い癖が抜けないねぇ」
アナ「放送でカットできなくて残念でしたね、六角選手」
六角「…抜かしてくれるじゃないか。あ、今のは違うかんね?」
アナ「…最後のさえなければ、はぁ…」
市ヶ谷「…アナタにしては随分慎重な試合運びでしたわねぇ」
龍子「お前との勝負を控えてるってのに、あの二人を本気で好きにやらせるほど
アタシは自惚れちゃいないよ」
市ヶ谷「結構!その覚悟なら、このワタクシが相手をするにふさわしい!」
龍子「…言ってくれるよ、全く」
ライバル同士の火花がスパークし、鮮やかな花火が上がったどさんこドーム
そして激戦はまだ…
つづく 作戦・発動
一回戦が終わり、市ヶ谷・龍子・武藤・そしてちづるの四名が勝ち残った
レッスル新女王決定戦
しかしこの大会の裏で、なにやら不穏な動きを見せる者たちがいた…
???「じゃあ、お前等も賛成でいいんだな?」
???「ええ、この時を於いてジャパンに食い込む機会はないわ」
??「フフ…惰弱なヤポンスキーごとき、私が本気を出せば一撃!」
???「ええ、ワタクシもそろそろベルトを返してもらわなければ」
???「フッフッフ…生温い試合しか出来ぬジャパニーズ共に
NPC判定の恐ろしさを、思い知らせてやろう」
??「…そういえば、もう一人はどこにいるのカオス?
まさか逃げたのかしら?これだから資本主義者は…」
???「…いつの話してんだお前。攻め込む前から中違いはよせ」
カオス「フッフッフ…奴なら止められても日本に向かう」
???「…IWWFは、今回の作戦に対しては静観を決め込むようだけど?」
カオス「奴が、あ の 会長の命を聞くと思うか?」
???「…確かに」
??「フン、勝手な。団結力とは無縁なアメ公らしいわ」
カオス「フッフッフ…口だけで戦いには勝てんぞイワン」
???「…相変わらずねぇ」 何やら恐ろしい計画が発動しようとしている中
永原も最終調整に入ろうとしていた…
富沢「がんばれちづるー、あと30!」
金井「がーんばれー、まけーるーな!」
永原「…もう!みんな、ボートの上からイイ気なモンだよ…ね!」
越後「ほらスピード落ちたぞ永原!勝ちたいならサボるな!」
斉藤「そうだ、対戦相手はお前の都合に合わせてはくれないぞ!」
神田「先輩、泳ぎの最中に喋ると水を飲みます。控えましょう」
美沙「…先輩達がいつにも増して厳しいのです」
理沙子「出番を取られたんだもの、しかたないわね
まぁ彼女達もプロ、無茶な追い込みはしないわよ」
ジャニス「イヤー、やっぱり泳ぐのは楽しいなー」
永原「うー…つかれたー…寝たい、もう寝たい…」
阪口「これ永原、寝るでない。これから新たな技の習得に移る」
永原「へ?」
阪口「お前のジャーマンはイイ技じゃ。しかし一つ欠点がある、それは…」
永原「…え?え?欠点!?」
理沙子「頭・首・肩・腕・腹・腰・背中・足の一つでも負傷すれば
技が完全に決まらないという、試合終盤で放つには
致命的な欠陥を抱えているのよ、ジャーマンは」
永原「…た、確かに」 阪口「ましてお前が打撃に弱いのは、先の金森戦でも明らかじゃ
武藤は必ずそこを突いてくるぞ」
斉藤「蹴りで間合いを保ち、足を攻めて投げを封じる…
お前相手に、私もそうしたろう。それが一番有効だからな」
富沢「アンタは足への関節技もまだまだ浅いしね…」
金井「相手が武藤ちゃんじゃよけいにねー」
永原「…う、うう…。じゃあどうすれば…」
ジャニス「うーん…パワーで相手を圧倒するのは?」
理沙子「正解。技を掛ける隙を与えずにプレッシャーをかけ続けるのが
武藤に対しては一番効果があるわ」
越後「よって、だ!私達の他にスペシャルコーチを呼んだ!どうぞコーチ!」
近藤「…どうも、近藤です。よろしく」
永原「…え、あの、この人どう見てもキックの選手…」
阪口「ウダウダ言わんと、早く構えい永原」
近藤「では、行きます!ふんっ、はぁっ!」
永原「ぐはっ!いたっ、痛い痛いって、ちょっとタンマ、ターンマ!」
神田「…間合いにすら入れていない…」
近藤「どうした、もう終わりか!口ほどもないな!
わざわざこんな鮫の出る有名海岸にまで来たというのに!」
美沙「余計なことは言わなくていいのです臨時コーチ」 ジャニス「OK。なら私がやってみる。カモン、コンドーサン」
近藤「…そ、その呼び方はやめろ!誤解を招く!」
美沙「何を慌てているのか全くわからないのです(ニヤニヤ)」
近藤「くっ…、行くぞ金髪!受けてみろこの蹴りを!」
阪口「…ふむ。リズム良く攻撃を受けている。なかなかのモンじゃ」
理沙子「一度見ただけであの対応力…さすがは期待の星ね」
ジャニス(苦手な打撃も…慣れれば捌ける!)
近藤(く…!小柄な割にかなりのパワーだ)
ジャニス「…もらった!ふんっ!」
越後「ああっ!」 斉藤「一瞬で…」 神田「間合いを…詰めた!」
近藤「…なんだ…!?ぐあっっっ!!!!!」
阪口「…見事!足場の悪い砂地で、よくぞあそこまでの踏み込みを!」
理沙子「片足が浮いたタイミングを狙って、キャッチからのリフトアップ
そして豪快なパワースラム…いい攻めだわ」
永原(…あれ?今何か形が…見えた気がする!何かが!)
富沢「あ、あの顔は…」
金井「うまくいきそうでよかったね、ちづるちゃん!」
仲間の助力を得て武藤撃破の為のヒントを掴んだ?ちづる
同時に、怪しい方々も暗躍し始める…
大会の裏でいったい何が?
つづく 熱狂!なにわパワフルドーム
準決勝に向けて猛烈な特訓をした永原
そしていよいよ当日…
斉藤「…どうした!まだ私は倒れていないぞジャニス!」
ジャニス「…ふふ、悪いけどもらったわ」
アナ「なにわパワフルドームで行われるレッスルグランプリも
いよいよ準決勝!その前座であるGWAタイトルマッチ!
斉藤、新鋭のジャニス・クレアの前に苦しい展開!」
堀「パワーでは、ジャニスさんに一日の長がありますからね」
アナ「あ、そういえば久しぶりの出番ですね堀さん」
堀「はい、ちょっと家庭の事情でお休みしておりまして…」
アナ「そのあたりも後でゆっくり伺うとして、まずはこの一戦!
堀さんはこの戦い、どうご覧になりますか?」
堀「終盤で体力も残りわずか…得意カードの切り方によっては
まだどちらにもチャンスがありますね」
富沢「いいなー、うらやましいなー」
金井「あたし達も解説したーい」
越後「お前等はメイン戦の永原のセコンドだろうが!
ちゃんと側についてろ!」
美沙「…カメラに写りたいと、顔に書いてあるので
もはや魔術すら必要ないほどにバレバレなのです」
富沢「…バレたか」
金井「…ぶー」 ジャニス「…それじゃグッバーイ、サイトーサン!」
斉藤「くっ、くそっ!おうぐっ…!!」
アナ「決まったぁーっ!ジャニスの十八番、スプラッシュマウンテン!
小柄な体から繰り出される小宇宙の爆発!」
神田「返して!返して下さい先輩!」
斉藤「うぐっ…く!」
アナ「2.8!かろうじて返した…が斉藤、立てません!
レフリー、ダウンカウントを取り始める!」
ジャニス(勝ったわ…この勝負!)
神田「立て、立てーっ!立つんだ斉藤ぉーっっっ!!!」
富沢「ちょっと神田、アンタそれ言いたいだけじゃないの!」
金井「カメラに写ってると思って!ずるい!」
阪口(…ワシ、先に言っときゃ良かったかのう…)
アナ「…ダメだ立てない、無情のカウント10!斉藤敗れる!
GWAベルトは再び団体に戻ることとなったぁ!」
堀「さすが、期待のホープですね。一見派手な戦い方かと思いきや
終盤でダメージが蓄積した中でも、実に冷静な試合運び…」
アナ「大物の予感大ですね!…斉藤惜しくも敗れる!
GWA新チャンピオンはジャニス・クレア!」
龍子「…やるじゃないか」
市ヶ谷「フン、あの程度のパワーではまだまぁだ!」 越後「神田…なにしてる!ほら、斉藤を運びに行くんじゃないのか!」
神田「……は、はい」
美沙「…ところで永原先輩はどこにいるのです」
金井「ちづるちゃんなら、お腹が痛いってトイレに隠ってるよ」
越後「…なにをやってるんだあいつは」
富沢「大一番でヘタレ気味になるのはちづるの癖みたいなモンだし
心配ないないダイジョーブよ、越後さん」
菊池「…逃げたのじゃなければいいですけど」
阪口「おう、君等も来とったのか。気が早いの」
美沙「逃げるならそもそも最初から参加などしてないのです
水○ボイスだからって調子に乗るなこのアマ、なのです」
菊池「…そんな挑発には乗らないよ。ていうか先輩に対して
このアマとは言ってくれるよね、このスブタ!」
富沢「…スベタの間違いよ、菊池先輩」
金井「おいしそうな挑発だね」
美沙「素豚と書けば挑発になるのです日本語は実に魔法なのです
そして美沙はレッスルの誇る大魔法使い!なのですふっふっふ」
菊池「…んぐぐ、誰がブタだぁー!レッスル鉄の掟発・動!制裁!」
阪口「これこれ菊池、挑発に乗るでない。制裁するのなら
こんな駄文ばかり書く素人にするのが筋じゃぞ」 菊池「言われてみればもっともですね。ちょっと最近イカれ気味の
素人作者をボコにしてきます」
富沢「…イカれ気味っていうか、元からよねぇ?」
金井「DAー、YOー、NEー」
菊池「…いや、なんでラップ調?」
市ヶ谷(…フフフ、これはいい話を聞かせてもらいました!
次の試合に関して面白い提案をたった今、光の速さで思いつきましたわ!)
龍子(…あのニタつき様、またロクでもない事考えてんな)
理沙子「あら貴女達、揃って観戦かしら?」
上原「余裕じゃないか。試合前に対戦相手同士で歓談とは」
市ヶ谷「あら先輩、これはどうも。今のうちからこの女へのたぎる憎悪を
さらにさらに増幅させておこうと思いまして」
龍子「こいつの言うことはともかく…知ってるんでしょ、先輩達も」
上原「…まぁな」
理沙子「一緒にいた方がなにかと無用のトラブルも避けられるしね」
市ヶ谷「フン、トラブルチャンピオンが居てはどうですかしらぁ?」
龍子「…誰のこと言ってんだ?あぁ?」
市ヶ谷「…自ら証明してどうしますの?キレやすい女は始末に負えませんわねぇ」
上原「…そういえば南は?それに祐希子も来てたよな」 理沙子「あ、そうそう!あの二人と来島には私から話があるって呼んだのよ
すっかり忘れていたわ。ありがとう今日子」
市ヶ谷(…先輩) 龍子(…マジすか)
上原「…相変わらずだな、理沙子。確認しておいて正解だった」
理沙子「本当にありがとう。さて、それじゃ早速話をしてこないと
…今日子、あの娘の事もよろしくね」
上原「ああ、任せてくれ。落ち込んだ後輩の扱いには慣れているからな」
市ヶ谷「…後は向こうの出方次第ですわね」
龍子「ふん、海外のトップレスラーが、今更雁首揃えたところで
どうせ仲違いすんのがオチだろ。まぁ全員倒すけど!」
上原(…お前達を見ているから、笑ってられないんだけどな)
一方その頃、VIP席では…
祐希子「おっそーい!いつまで待たせんのよ、先輩!」
南「静かにしなさい、祐希子。せっかくの出番が台無しよ」
来島「ああ…俺、忘れられてなかったんだ…よかったー」
南「…気にするの、そこなの?」
相羽「…失礼しまーす」
杉浦「…まだ来られてはいないようですね」
ノエル「…ふわふわ…できそう?」
南「…あら、あなた達も?」 理沙子「どうもお待たせしてしまってごめんなさいね、みんな
それで話というのはね…」
南「わかってますよ先輩。私達に彼女達の相手をしろって言うんでしょ」
祐希子「え?なに?南、あんた知ってたの?」
来島「えー、あのー、俺も初耳っすよ?」
理沙子「簡単に説明すると、この大会に海外勢が大挙して乱入するという
情報が提携団体からもたらされたのよ」
相羽「えええ?それって大問題なんじゃ…」
杉浦「それで私達新女にも…」
ノエル「せんぱい…ふわふわ…できる?」
理沙子「この大会のみならず、レッスルの命運は…貴女達の掌の中
この大役、急で悪いけれど頼めるかしら?」
南「はい」 来島「…うっす!」 祐希子「…それって、命令?」
理沙子「私に権限はないわ、祐希子。決めるのは貴女達の意志
これはこの通り、私個人のお願い」
相羽「…ボク達に出番があるのなら!」
杉浦「この提案、否も応もありませんね」
ノエル「…せんぱいも、ふわふわ、しよ?…ね?」
祐希子「…わかったわよ!やる!女王になり損ねた憂さを晴らすには
丁度良いし、もーやぶれかぶれよ!やったろーじゃん!」
つづく 宿命
いよいよ始まる永原vs武藤の戦い
果たしてどちらが勝つのか?
アナ「さあいよいよレッスル女王位グランプリも残り三つ!
永原ちづる対武藤めぐみ!勝つのはどちらか!?」
堀「下馬評では武藤選手有利ですが、まだわかりませんね
永原選手が勢いそのままに行けば、どうなるかはわかりません」
アナ「実に楽しみな一戦、ですね!」
堀「おバカvs天才…恵みの雨はどちらが降らせるのでしょうね」
永原「コラー!バカは余計だよバカは!」
アナ「あっと入場シーンからお約束を披露!やはり期待を裏切りません永原!」
武藤(…あなたには、なにもさせない!)
アナ「続いて武藤入場!鋭い眼光がリングに向けられる!
ギラつくほどの闘志をむき出しにしております!」
永原(…焦るな、あせるな!)
武藤(…あなたならできるはず、できるわめぐみ!)
レフリー「チェック、OK!では…ファイト!」
カーン!
アナ「さあ始まった!まずは…永原、いつもの奇襲は仕掛けないか!」
堀「さすがに武藤選手にいつもの手は通用しないでしょうから
正しい判断だと思います」
永原(…接近して、チャンスを!)
武藤(…くる?させない!) 客A「なーがはらー!なーがはらー!」
客B「永原行けー!資質Cの、普通の強さを見せてやれー!」
アナ「この大声援、観客の支持では永原有利か!」
武藤「…やらせない!」
アナ「おっと武藤、永原のタックルを切りヘッドロック!
そこから回転してスリーパー、首を絞めにかかる!」
永原「ぐぬ!どっこぉいっ!」
アナ「永原すかさず前転して回避!このあたりは手の内知った攻防!」
堀「まだ様子見ですね。ここからです」
武藤(…いける!くらえっ!!!)
永原(…!ここだっ!)
アナ「ああっと永原!武藤のバク宙キックを踏み込んで頭で受けたぁ!
いや堀さん、これは!?」
堀「…驚きですね。永原選手が受けを使うとは」
富沢「いいわよちづる!そのまま押せー!押しまくれー!」
金井「みたか、これがとっくのせいかだー!」
上原「…この仕込み様、やってくれるな理沙子…!」
菊池「武藤、焦らないで!落ち着いて一旦間合いを!」
武藤(くっ…いつの間にこんな芸当を?)
永原「どうしたの、まだまだ、こんなもんじゃ、ないよね!
さっ、かかってきなさーい!」 理沙子「どうやらモノになったようね」
祐希子「永原が受け…?見よう見真似、まぐれでしょ?」
南「…言うほど簡単じゃないわよ、あれ」
杉浦「はい…読みの上手さと、度胸がなければできないですね」
ノエル「和希ちゃんじゃ…たぶん…無理…」
相羽(…そんなこと、今言わなくてもいいじゃない…)
アナ「武藤、飛び技で猛攻を仕掛ける!ここで早くもFシュタイナー!
が永原させない!カウント2ではね返します」
堀「飛び技なら永原選手も得意です。決定打にはまだ遠いですね」
武藤「ならばこれで!」 永原「ぬぁっ、あいたたたたた!」
アナ「武藤すかさず足取りから四の字!このあたりは武藤が上手い!
永原ここはロープに逃げたい、が…ダメ!武藤させません!」
武藤(足さえ殺せばこっちのものよ!)
上原「そうだ…それでいい武藤!相手に付き合うな!」
永原「あーっくっ、この、イタタ、離せーっっっ!!!」
菊池「今!武藤!」 武藤「もらった!」
アナ「あっと武藤、足を外そうとする永原にすかさず
スモールパッケージ!カウントが入る!」
永原「んぐわーっっ!どりゃ!」
アナ「カウント2.9!危ない危ない永原危機一髪!」 富沢「よく返した!まだまだ行けるわあと一息!」
金井「くるよ、備えて!」
武藤「この技で決める!ふぅん!!!」 永原「くぅわっ!!!」
アナ「決まった、ドラゴンスープレックス!カウント1、2…2.8!」
堀「武藤選手、流れを作りましたね。このまま押し切れるか…」
武藤「…とどめ!」 永原「…ふんにゃろっ!」
アナ「あーっと、ラウンディングBPは剣山で迎撃!
永原さすがのしぶとさ!すんでのところで返したぁ!」
武藤「…ぐっ、くはっ…げほっ…!ぐあっ!」
永原「はーなーすー、もーんーかー!」
アナ「永原、ここに来てついに武藤を捕らえたぁ!
ベアハッグで猛烈に絞る絞る!食らいついて離さない!」
永原「ぬおりゃー!!!」
アナ「これは激しい!さらにスロイダー三連発!
離さない離さないまだ離しません!徹底的に圧し潰す!」
武藤「…このぉっ!」 永原「…!?んごふっ!」
アナ「ここで武藤反撃、はいったぁぁぁー!!!オーバーヘッドSW!
永原モロに食らった!ダウン!」
武藤(決まった…このとっておきで!)
上原「…武藤、油断するな!武藤!」
菊池「よく見て、まだ相手の目は死んでない!」 永原(よしっ!…もう決める!)
アナ「永原崩れない!必殺のジャーマンをここで出すのか!」
上原(…無駄だ!今の武藤にジャーマンは通用しない)
永原「いくよ!」 武藤「…その手だけは!」
アナ「永原バックを取りにいく!が武藤、足を掛けてガード!
完璧にパターンを把握している!」
堀「永原選手、得意技を封じられましたね。やはり…」
永原「それを…待ってた!うおぉっし!」
アナ「!?永原、ジャーマンにはいかない!コブラ!?いや、カワズ落としか!
そして…あっと!?一回転してうまく後ろを取ったぁ!」
堀「あんな、横からの入り方があるなんて…!」
富沢「回転で勢いが付いた!行けー!」
金井「ろーりーんぐじゃーまーん!」
永原「くらえーっっっ!!!」
武藤「…しまっ!?うあぁっ!」
アナ「決まったぁぁぁーっっ!!!永原新型ジャーマン!
1、2、武藤これは…返せない!決まったカウント3!」
永原「…やっ、たーっっっ!!!」
アナ「やりました永原!見事に天才の裏をかき、自身の誕生日を
見事勝利で飾ったぁ!」
つづく 頂の上
永原が武藤の上を行く閃きで逆転勝ちを収めた、準決勝一回戦
そしてついに、激戦必至の二回戦に突入する…
上原「…すまない武藤。私の読みが通じなかった」
武藤「…いえ、押し切れなかった私のせい…なんです」
上原「いや…もっと早く気付くべきだった。トレーナーとしての私のミスだ」
菊池「え?どういう…
上原「永原は元々飛びには耐性があった。そこに投げとパワーが強化されて
相性の面で有利を取られてしまっていたんだ…!」
武藤「…!」
上原「さらに加えて、理沙子が得意とする複合技の攻勢で
有無を言わさず試合を決められた…!飛び技で最後まで押せると過信し
そう武藤に教えた、私のミスなんだ…!」
六角「そうだねぇ。たった14分の攻防でも、技構成を完璧に
見抜かれたのがわかる、そんな戦いだったね」
武藤「…なんですか、六角先輩?」
六角「そして敗因はもう一つ…あんたが天才で永原がバカだから、かな」
武藤「…!?どういう意味ですか?」
六角「天才の無駄のない動き、一瞬の閃きってのは心に余裕を生むが
同時に慢心も生み易い。万が一読まれると、これ以上なく
脆いシロモノなのさ」