>>406続き)

■キービジュアルにタレントを使う

映画や舞台をする際にはポスター(フライヤー)を作りますが、
ここには劇中の衣装を着たタレントの写真が使用されることが少なくありません。
当然、そのタレントの影響力をお借りして、集客に繋げるのが目的です。
舞台の制作サイドは、「タレントの写真が使用されたポスター」をたくさん刷って、
一人でも多くの人に届ける為に、予算をかけます。

そうして、そのポスター(キービジュアル)は、まもなく皆さんの知るところとなるわけですが……
どっこい、皆が知っているキービジュアルを2次展開(グッズ化)しようとした際に、ブレーキがかかってしまいます。
そこに、事務所所属のタレントの顔が入っているからです。
当然、事務所は「ウチのタレントの顔が入ったグッズを作るなら、別途で料金を支払っていただきます」となります。
#そりゃそうだ

仕方がないので、タレントの顔写真が入っていないキービジュアル以外のビジュアルを使用したグッズを
作ることになるわけですが……残念ながら「キービジュアル以外のビジュアル」の認知はそれほど高くないので、
そいつを使用したグッズの売り上げは伸び悩みます。

エグい話になりますが、グッズの売り上げと作品のクオリティーは比例関係にあります。
#これが現実です
グッズで5,000万円売り上げれば、とんもない舞台セットが組めるので。

ミュージカル『えんとつ町のプペル』は世界を獲ることを前提にやっているわけだから、
「クオリティー」を最優先するのは当然の話で、そこから逆算すると……

グッズが売れた方が良いわけで、グッズに使用されるビジュアルの認知は高い方が良いわけで、
キービジュアルが使用できた方が良いわけだから………

「キービジュアルにタレントを使うのはやめましょう」
というのがミュージカル『えんとつ町のプペル』の結論です。