>>477続き)

■もちろん「子供を持つ親」としての配慮やエチケットは必要

こういう話をすると「イイ人」みたいに思われるので、キチンと自分のスタンスを明確にしておきたいのですが、
僕は「子供を持つ親」の行動を、なんでもかんでも肯定しているわけではありません。

たとえば、飛行機で赤ちゃんが泣いちゃったら、それは仕方ないと思うんです。
親はどうしようもないんだから、まわりの人間がやれることといえば、
肩身の狭い思いをしているお父さんやお母さんに「大丈夫ですよ。赤ちゃんは泣くのが仕事ですから」
という顔を向けてあげることだと思うんです。

劇場で赤ちゃんが泣いちゃうのも仕方がない。
それに対して、周囲が睨みをきかす空間は、流石に窮屈すぎる。

ただ、公演中に赤ちゃんが泣き続けているのにも関わらず、5分も10分も「よしよし~」としながら、
客席に座り続けるのは違うと思っています。
そこにはお小遣いを握りしめてチケットを買った中学生もいたり、
人生がちっとも上手くいかなくて、救いを求めてやってきた人もいて、
「子供」を盾に、その人達の時間を潰すのは違う。

赤ちゃんが泣くのは全然構わないけど、「泣き止みそうにないな」となったら、
一旦、ロビーに出るぐらいの配慮はすべきだと思います。
それは「咳が止まらなくなったら、一旦、席を外す」みたいな社会人としてのエチケットの部分だと思っていて、
くれぐれも僕は「子育て中の親がやることは何でも許してやれよ」という人間ではないことを、
まずはお伝えしておきます。