>>843続き)

堤さんのネットショップで取り扱っているのは、大手メーカーが作った、いわゆる「型番商品」と呼ばれるもの。  
型番商品は「既に認知も信頼も獲得している」というメリットがある一方で、
競合も同じ商品を取り扱っているものだから、「価格競争に巻き込まれやすい」というデメリットがあります。

実店舗じゃなくて、ネットショップの場合だと、シンプルに「一番安い店」が選ばれてしまうので、
値下げ競争(薄利多売戦争)が始まっちゃうわけですね。
そのくせ、「送料」だけはキッチリとかかって来ちゃいます。
佐川急便さんが宅配運賃を値上げした日にゃ、モロにパンチをもらっちゃう。

結果、「値下げ競争に買って、たくさん売り上げを作ったものの、利益がない」という状態に陥ってしまいます。
これは、堤さんの会社に限った話ではなくて、型番商品を取り扱う世界中のネットショップが共通で抱えている問題です。

堤さんの会社は、この沼から脱出すべく「オリジナル商品」の開発に着手されていて、
「さて、ここからどうすれば?」という状態でした。

■どんな打ち手があるの?

堤さんから相談を受けて、現代のネットショップの打ち手について考えてみたのですが、
実体験を交えて出した答えは「課題解決型の商品欄」と「応援ショップ」でした。

順に(ザックリと)説明すると…

ネットで商品を探す時に、「靴屋さん」とか「服屋さん」みたいに検索することって、ほとんどなくて、
どちらかというと「あったかい ジャケット」「O脚 インソール」といった感じで、
自分が抱えている課題(困り事)で検索することがほとんどです。

「O脚 インソール」で店に辿り着いた人が、ついでに「買いたいもの」があるとするならば、
それは「ブーツ」でも「ハイヒール」でもなくて……「骨盤サポートクッション」や、「O脚補正ベルト」だったりします。
あるいは、(「ビジュアル」を改善しようとしている人なので)ついでに買いたいものは「ダイエット食品」かもしれません。