>>968続き)
 
僕はよく「制作プロセスを販売する」みたいなことをしているのですが…
たとえば、Aという作品の雛形を作るのに「100万円」が必要だとして(一旦、原価とかもろもろを抜きにして)、
その作品を刷って、一個2000円で販売するなら、500個売らなきゃ採算がとれない。
 
でも、希少価値で考えると、完成品よりも、「製作中のもの」の方が希少価値が高いじゃないですか?
完成した東京タワーはいつでも見れるけど、
建築中の東京タワーは昭和33年に生きた人しか見ることができない。
であれば、希少価値が高い方でマネタイズした方が効率が良いですよね。
つまり、「制作過程を1万円で100人に売って、そこで採算が取れたので、完成品は無料」みたいな。
 
目的は「完成品を売ること」じゃなくて、「完成品を届けること」なわけだから、
こういうところの見直しは、その時その時でやっていかなきゃいけない。

会社の話に戻すと、
「そもそも何の為に社員を雇っていて、社員は何の為に働いているのか?」
という問いですね。
 
会社には、必ず「もともとの目的」があるハズで、
そこに対してのアプローチが(その目的を実現する為の方法)が、
本当に今の方法で合っているのか? このアプローチを疑うことを辞めてちゃってはいないか?
これは考え続けなきゃいけないんだと思います。
 
とにもかくにも、「会社」というのは少しでも気を抜いたら
「社員を養う為の組織」になる性質を持っている…ということは覚えておきましょう。

(*終わり)