>>579続き)
 
■日本の若者の「自殺の状況」は、世界的に見ても稀
 
まず、「日本の自殺の状況」ですが、「日本の自殺者」については、
2022年で、ちょっと上がりましたが、近年は減少傾向にあります。
 
ただ、ここから先がかなりネガティブな結果が出ていて、
厚生労働省が出している「人口.動.態.統.計」によると、
年齢別の死因で、40歳以降の1位は「がん」なんですけども、15~39歳の1位が「自殺」なんです。
 
これは世界的に見てもかなり稀なケースで、少し前のデータですが、
厚生労働省が出している「自.殺対策白書」の中で、先進7カ国の15~34歳までの死因は
先進国(フランス・ドイツ・カナダ・アメリカ・イギリス・イタリア)では1位に「事故」がくるんですけども、
日本だけ1位が「自殺」なんです。
 
自殺の動機に関しては、様々な理由が連鎖しているので
(「生活の困窮から、鬱になって、その鬱が原因で」みたいなのがあるから)、
「これ!」と言い切ることって難しいのですが、先に上げたとおり、
動機の一つに「お金の問題」が入っているのは間違いない。 
 
■フィリピンやラオスで見た「貧困の連鎖」は、対岸の火事ではない
 
次に、「貧困は連鎖する」ということもお話ししておきます。
 
コロナ中は行けませんでしたが、僕、フィリピンの凄く貧しい地域に
年に2回ぐらいのペースで絵本を贈りに行っていたんです。
 
その中でも「ハッピーランド」という場所があって、ここはアジア最大級のスラム街と言われてたりします。
皆、ゴミの上に住んでいるんです。
たぶんタガログ語で「捨てる」を意味する「ハピラン」から、
「ハッピーランド」という名前が付けられたんだと思います。