>>582続き)

これは極端なケースですけども、ただ対岸の火事じゃないと思っていて、程度の違いはあれど、
「お金がないと満足のいく教育を受けさせてやれない」という残酷さは日本も同じなわけで、
そして満足のいく教育を受けることなく育った子供達は、限られた職業の中から
仕事を選ばなくてはいけなくて、また自分の子供達に満足のいく教育を与えられない。

■日本の親には、貧困の連鎖を食い止めることができる可能性がある
 
ただ、フィリピンのスラム街やラオスと、日本の違うところは、
日本は「親の意識」を変えるだけで、この負の連鎖を食い止めることができる可能性があるんです。
 
貧さを嘆きながら、Twitterで不毛な論破合戦をしていたり、
ワイドショーでタレントの不祥事に正義の鉄槌を下したりしているわけで。 
その時間は削って、本を読む時間に充てればいいじゃないですか。 
その時間を「学び」の時間に充てれば、自分が自分の子供に教えれるわけじゃないですか。
 
フィリピンのスラム街やラオスと違って、日本の親には「勉強して、子供達に教える」という選択肢があるのに、
それを自分から放棄して、自分から子供達の教育の機会を奪って、子供達の知識と技術を奪って、
そして、子供達の職業の選択肢を減らして、自分から子供達を貧しくしている。
挙句、「お金の話をするなんて、はしたない」とか言い出す始末。 
ずっと何やってんだよ。
 
『夢と金』を書いている間、「このバカみたいな負の連鎖は僕らの代で終わらせようよ」ということを
ずっと思っていました。
 
この放送をお聴きのお父さんお母さん、そして学校の先生にお願いです。 
子供達の為に、もう少しだけ勉強しませんか? 
最新刊『夢と金』には、生きていく上で必要な「お金の知識」をたんもりと書きました。 
大切な人、守りたい人、そして子供達に贈ってあげてください。

(*終わり)