>>954続き)
 
セトちゃんで思い出されるのは、
ミュージカル『えんとつ町のプペル』の東京公演(2021年)で彼が起こした珍事件です。
 
「公演の予算の足しになれば」と思って、
休演日(夜公演が休みの日)に僕が1人でトークイベントを開催したんです。
 
キャストさんには休んでもらわなきゃいけないんだけど、
その間も劇場代は払っているわけで、要するに空家賃を払っているんですね。 
そこを僕1人で客席を埋めたら、ミュージカル『えんとつ町のプペル』の懐事情は少し助かるじゃないですか?
 
というわけでチケットを販売して、完売させて、当日を迎えたわけですけども、
蓋を開けてみたら僕1人のトーク(時々ギターイベント)なのに、
昼公演で頑張ってくださっていたミュージカルの全スタッフ(数十人)が劇場に残っているんです。
 
トークライブなので、最初に照明をつけたら、後は何もやることがないですね。
スタッフで言えば、2~3人いればイベントは回せるんです。 
だけど数十人の“何もやることがないスタッフ”が現場にいて、そのスタッフに残業代を出していたんです。
当然、スタッフに残業代を出したわけですから、手元にお金は残らなくて、
ミュージカルの予算の足しにはなりません。
 
「何やってんだよ」「何の為に西野1人のトークライブをやったと思ってんだよ」という話なんですけども…
それもこれも、「経営者になってみないと分からない」と。