電子レンジの歴史

1933年のシカゴ万博でのウェスティングハウス社によるデモンストレーション。60 MHzの電磁波でサンドウィッチを温めた。
最初の空洞式マグネトロン(1940年)
ウェスティングハウス製の1956年の電子レンジ

1945年にアメリカ合衆国のレイセオン社で働いていたレーダー設置担当の技師パーシー・スペンサーによって発明された。

マグネトロンの前に立った彼のポケットの中のチョコバーが溶けていたことを偶然発見した
放置していたサンドイッチが勝手に加熱調理されていた

などのような伝説的なエピソードが伝わっているが、実際には複数のスタッフによる入念な観察の結果によって開発されたという。

最初に電子レンジで調理した食物は、慎重に選ばれた結果、ポップコーンであった。スペンサーの電子レンジでは、紙袋を使ったトウモロコシの調理法で特許を取っている。2番目は鶏卵(茹で卵づくり)だったが、これは卵の爆発により失敗した。

なお、1944年(昭和19年)、大日本帝国海軍は海軍技術研究所と島田実験所(現島田理化工業の前身)にて、マイクロ波を照射して航空機などを遠隔攻撃するための殺人光線研究をおこなっていた。初の実験対象はサツマイモで、ふかし芋のようになったという。