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ここだけ殺人事件
0001名無しのオプ
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2010/10/10(日) 07:44:38ID:rMLfT7FS
>>100 第一の殺人
>>300 第二の殺人
>>500 第三の殺人
>>700 第四の殺人
>>900 探偵の推理

それではどーぞ。
0138名無しのオプ
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2010/11/15(月) 12:02:38ID:3TsesK8A
「そう言えばさっきの二宮だか三宮だかいう奴、「お亡くなりになられました」と言っていたな。
これは敬語として正しくない語法だぞ。戻って訂正してあげなくては、あの三宮だか四條畷だかいう奴の
将来に関わるかも知れない。うん、戻って訂正してついでにもう少し詳しく話を聞かなければ」
日本一美しい日本語にうるさい私立探偵(当社比)である俺は、俺の突撃を阻止するため仁王立ちになった
警備員の急所に拳で強烈な一撃をぶち込み、警備員があの女には分からないえもいわれぬ痛みに苦しんでいる間に
ビルの中へ飛び込んだ。幸い受付嬢はこちらに背を向けて電話中だったため、俺は容易に第二関門も突破した。
後は、あの五位堂だか六波羅探題だかいう奴を見つけ出すだけだ。
0139名無しのオプ
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2010/11/15(月) 17:49:07ID:IlCSZvAZ
いつの間にか俺は警察に包囲されていた。
0140名無しのオプ
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2010/11/16(火) 00:58:04ID:0be4MsNo
ということにならないようおれは慎重に行動しなければならない。
あの悶絶した警備員はしばらくおねんねしているだろうが、いつ正気づくとも限らない。
可及的すみやかに二宮を見つけ出し、用件をすませなくてはならない。
一階フロワーをスタスタと歩き去り、折から降下してきたエレベーターに滑り込んだ。
好都合なことに相乗りするものはいない。
おれは深く考えるときの癖でポケットの中に手をいれて小銭をじゃらじゃらいわせた。
こうするとおれの脳細胞は活性化し、感覚が鋭くなり、心が充足していくのだ。
今やおれの探偵としての嗅覚はMAXになっていた。
二宮は嘘を言っている。おれとの会見で話した内容は一から十まで虚言だろう。
なぜ偽りを話したのか?おれと北林を会わせたくないのか?二宮をしめ上げなくてはならない。
0141名無しのオプ
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2010/11/16(火) 14:16:41ID:3v+vOY+Z
その時だった。エレベーターホールに立っていた俺は、窓の外を「なにか」が通過するのを見た。
上から下に、黒い影が…
俺はすぐさま窓を開け、首を突き出して下を見た。そこは丁度、ビルの正面玄関の前だった。
先刻の警備員が股間を手でかばいながら、落下した物体をおそるおそる覗き込んでいる。
身を投げたのは、若い男のようだった。…

そこから先が大変だった。すぐさま一階へ駆けつけた俺は、突然羽交い絞めにされた。あの警備員が応援を呼んでいたのだ。
たまたま駆けつけた捜査班の中に鬼島警部がいたので助かったが、真実に続く道がまた一つ、途絶えてしまった。
ビルの屋上から落下したのは、七福神でも八百万でも九十九でもない、あの二宮、二宮三四郎なる若い男だった。

それにしても、二宮三四郎って名前をつけた親のセンスは凄いな。
0142名無しのオプ
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2010/11/17(水) 02:20:43ID:JXIF8jHL
「困るんだよねえ」
どこか上の空で鬼島警部が云った。
「あれだよね。ぼくは結構、君にはよくしているつもりなんだけどねえ」
「はあ」
俺は肩を落としながら答えた。
「ほら、よそでは話せないようなさあ、捜査状況を君にだけはオフレコで話したり、
 君の探偵の仕事にもさあ、いろいと目をつぶったり、便宜をはかったりさあ」
「鬼島警部にはいつも感謝しています」
「うん」
うだるような暑さの午後。二宮という前途ある若い男が理由もわからないままビルから身を投げた午後。
俺と鬼島警部は喫茶店で気まずい雰囲気の中、対峙していた。
「だいたいさあ、人が死にすぎなんだようねえ。まだ200レスにもいってないのにさあ。
 銀田一でしょ。二宮がいうには北林、いった当人の二宮。立て続けに三人。こりゃ、警察の仕事も大変でしょうよ」
鬼島警部はまるで他人事のように云った。
「いや。これはスレの流れというか。即興の面白みというか…」
俺はしどろもどろに云った。
「うん。でもさあ。もうちょっと控えめというか慎重にさあ、探偵の調査をしましょうよ。そうしましょうよ」
鬼島警部はやはり上の空で云った。
0143名無しのオプ
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2010/11/20(土) 02:24:28ID:aMAAVRA2
俺には三つの選択肢があった。
@ここまま北林、二宮ラインを追うこと。
これは、銀田一殺害事件とも何かしら関連しているかもしれない。
二宮が投身自殺をしたためこの線を追うことは現状かなり厳しい。
A銀田一の生前の身辺を洗うこと。案外この線から新しい事実が浮かび上がるかもしれない。
確か銀田一には田中という助手がいたはずだ。彼をあたってみるのもいいかもしれない。
B中村に暇を出し、事務所をたたんで探偵稼業を廃業すること。
俺の心はB番に傾きかけていた。
0144名無しのオプ
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2010/11/20(土) 11:36:51ID:cj8sCEo2
が、動機の線から最有力容疑者となっている俺は思いとどまった。
このまま事務所をたたんだら警察に拘束されてしまうだろう。

銀田一
北林久仁彦
二宮三四郎
この三人の中から調べるならやはり北林だろう。
そもそも本当に死んでいるかどうかすら不明なのだ。
俺は北林の周辺を洗うことにした。
0145名無しのオプ
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2010/11/20(土) 21:03:48ID:KMK59GiH

 「死んだ…?!」

 アバートの扉の前で俺は立ち尽くした。
 「そうなのよ、昨日見つかってね…怖いわよねぇ…」
0146名無しのオプ
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2010/11/25(木) 13:10:33ID:c5G7e4Bt
北林は戸籍上は百三十六歳だったそうだ。
既に死体はミイラ化していて、北林の長女・北林みなみ(七十九歳)が今、警察で事情聴取を受けているらしい。
0147名無しのオプ
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2010/12/14(火) 12:45:56ID:0YjPAP+o
俺は事務所をたたんで故郷に帰ることにした。
上野を出発した列車が青森駅に着いた。
皆誰もが無口で海鳴りだけを聞いているようだ。
俺も一人で連絡線に乗って寒そうなカモメを見詰めていたら
ふいに泣けてきた。

ああ、どうしてこうなった。
0148名無しのオプ
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2010/12/16(木) 12:37:29ID:q4d5SlYR
突然、青函連絡線トンネルを走る特急列車が停車した。おかしい、蛇尾海底駅には停車しないはずだ。
車掌が慌ただしく走ってくる。俺は車掌を呼び止めた。
「何かあったのかな? 警察の者だ。あいにく、勤務中じゃないんで身分証がないんだが」
俺は車掌に名刺を差し出した。万一の時に備えて、警察官だったころ(ウン年前)の名刺をまだ持ち歩いているのだ。
もちろん、その名刺は隙を見て、ホンモノの警察が駆けつける前に回収しておくのも忘れない。俺はこう見えても、凄腕の探偵なのだ。
「け、刑事さんですか。実は、函館駅に脅迫電話があったのです。列車を蛇尾海底で停めなければ、列車に仕掛けた爆弾が爆発するって…」
「爆弾? 犯人から何か要求は」
「函館駅にまた電話があるそうです。蛇尾海底駅で列車を停めるのが、第一の要求だそうで…」

何やら、俺はまた妙な事件に遭遇してしまったらしい。
0149名無しのオプ
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2010/12/18(土) 10:22:43ID:+WT7pSrZ
偶々乗り合わせていた旅行好きな警視庁の刑事が二人。
亀井「警部、息子の健一が、無人のはずの海底駅で、若い女性が手を振っているのを、見たというんです」
十津川「亀さん、翌朝、女性の刺殺体が、見つかるんじゃないかね。さらに、被害者の婚約者が、東京のホテルで、謎の転落死を、遂げるかもしれないよ」
「警部、台詞が長いですよ」と、亀井は、呟いた。
0150名無しのオプ
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2011/01/26(水) 21:04:41ID:G9qlO6Dd
============================== 完 ==============================

結局また脱線しまくって失敗したなぁ
0151名無しのオプ
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2011/02/11(金) 14:43:52ID:d78hLDpl
もう初代スレみたいなのは難しそうだな…
0152名無しのオプ
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2011/02/11(金) 15:09:32ID:dMpkoABN
自分の思い通りの展開にならないと気が済まない馬鹿さえいなけりゃなぁ
0153名無しのオプ
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2011/02/12(土) 16:48:18ID:ts4td7eH
かと言って脱線しすぎるのもね・・・
ネタもやり過ぎると逆効果
0154名無しのオプ
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2011/02/14(月) 11:03:56ID:2F+IVJzA
(銀田一)「おい! メインキャラクターの俺の出番が何でこんなに少ないんだ!」
(田中)「あれ、死んだんじゃなかったんですか? >>122で」
(銀田一)「お前はアホか、田中勇馬。俺の名前を言ってみろ」
(田中)「えっ・・・銀田一コースケさん、ですよね?」
(銀田一)「このスレの>>100以降を見ろ。全部『銀田一』ってなってるだろ」
(田中)「あっ、まさか!」
(銀田一)「そう、そのまさかさ。>>119で登場し、>>122で早くも殺されたのは私立探偵の銀田一(ぎんだ・はじめ)。赤の他人さ」
(田中)「以前からのこのスレの読者を欺くために作者が仕掛けた罠だったんですね! でも、それに何の意味が?」
(銀田一)「俺に聞くなよ。おおかた>>154が俺たちを題材にまたつまんない話を書きたいからでっち上げたんだろうよ」
(田中)「なぁんだ、そうか。さんざん失敗したのにまだこのスレを続けようなんて、>>154って相当バカですね」
(銀田一)「ああ、バカだな。お前以下だ」
(田中)「そうそう、僕以下・・・あれ?」
0155名無しのオプ
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2011/02/14(月) 22:27:31ID:2F+IVJzA
事務所のドアを開けた瞬間、スチール机の上でなぜか銀さんがコサックダンスを踊っていた。
嬉しさが頂点に達した時、所構わずコサックダンスを始めるのが銀さんの癖なのだ。僕は訊いた。
「銀さん、何かあったんですか?」
「見て分からないか? 依頼があったんだよ、大口の依頼が!」
「へぇ、それはすごい」
「応接セットのテーブルの上に、依頼人からの手紙がある。見てみろ」
テーブルの上には、数枚の便箋がある。よく言えばおそろしく達筆な、悪く言えばみみずが這ったような文字だが…
よく見たら、パソコンの行書体で書かれたものだった。まったく、まぎらわしい!
「えー、なになに・・・私の命を何者かが狙っている。ついては貴殿に警護を頼みたし・・・オタカラジマ、ダイフゴウ?」
コサックダンスをやめた銀さんが笑いながら、
「読み間違えてるぞ。依頼人はショホウジマのオオトミ・ツヨシ氏だ」
「緒宝島」がショホウジマなのは分かるが、名前は・・・言われてみれば、「大富豪」ではなく「大富 豪」になっている。
「緒宝島は、若狭湾の沖にある小さな島だ。大富豪氏がいかに大富豪かは道中、詳しく説明する。出発は明日だ」
「明日って・・・急すぎますよ!」
「嫌なら来なくたっていいんだぞ。俺一人で行くから」
この有能なる助手、田中勇馬が行かずして、事件解決はない!
この自信に根拠はないが、僕は明日以降のアルバイトを全て断った上で、緒宝島行きを決めたのだった。
(あーあ、また孤島だよ・・・何か嫌な予感・・・)
0157名無しのオプ
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2011/02/19(土) 19:19:54ID:QZwaLPpl
「おい田中くん、見ろ。このコーヒー、よく見たらデザインがめずらしいぞ」
「もしかしてアレじゃないですか、コアラのマーチのレアな絵柄のヤツみたいな感じの」
「しかしこれBOSSじゃなくてよく見たらKASSだな…炒った豆のカスから作ったコーヒーか?」
「今はエコがはやってますからね。炒ったコーヒー豆を捨てずに再利用するのもエコですね」
「…なんかあんま当たっても嬉しくないな」

そんなこんなで、僕らは緒宝島行きの船に乗った。聞けば緒宝島行きの船は一日一往復で、しかも平日は運休らしい。
でも緒宝島には大富豪さん、ではなく大富 豪さんの一家しか住んでいないから、それで問題ないのだそうだ。
「そろそろ教えて下さいよ、その大富豪の大富豪さんって何者なんですか」
0158名無しのオプ
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2011/02/21(月) 11:06:15.52ID:pD1Fl3TT
銀「・・・大富氏はな、日本一有名なAVメーカーの総帥だ。これから俺たちが行く館の名前は「AV館」。
日本のみならず、大富氏が世界中から集めたポルノ、アダルトビデオの博物館だ」

僕のアソコはにわかに興奮し始めた。AVの博物館・・・じゃあ、その館にいる間AVは見放題?
日本のみならず世界中のAVが一堂に会して・・・ヒャッホォォォォォ! 同行してよかったぁぁぁぁぁ!!!





銀「冗談だよバーカ。大富氏は銀座にある老舗の時計店「帝銀堂」のオーナーだ」
0159名無しのオプ
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2011/02/22(火) 16:04:23.46ID:XW9fN62I
そんなこんなで僕らは島に着いた。
台風が来れば吹き飛ばされそうな桟橋で、台風が来たら吹き飛ばされそうな痩身の男が待っていた。

「お待ちしていました。銀田一様、他一名様ですね?」
銀田一は頷く。僕は他一名かいッ。
「私は大富の秘書の細井長一です。さっそく「時計館」へご案内します」
時計館? 綾辻行人じゃあるまいし。しかし、細くて長い細井長一さんって、えらく覚えやすい名前だ。
0160名無しのオプ
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2011/03/01(火) 14:33:23.74ID:kiOBjOWu
「やっぱち●こも細くて長いのかなぁ」
銀さんは相変わらずKYすぎる
0161名無しのオプ
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2011/03/10(木) 13:03:29.65ID:xNHzsm3I
「時計館なんかよりアソコに案内してくれないか」
銀田一の言葉に細井が答える。
「アソコとは何処ですか?」
「在るんだろ、黒くて硬くて立派に聳え立つ断崖絶壁が」
0162名無しのオプ
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2011/03/10(木) 16:57:31.08ID:TJNQbt8c
「はぁ…時計館は崖の上に建っているのですが」
「ああ、そう。ならいいんだ。…しかし、先が思い遣られるね」
「は? 何かおっしゃいましたか?」
「なんでもない。気にしないで下さい。…おい田中くん。早速へたばってるんじゃないよ」
断崖絶壁の上に建つ館までは、急な山道を登らなければならない。僕は早くも息が上がっていた。
頭脳派でもなく、肉体派でもない。だから、僕は探偵にはなれない。

「だから、僕は探偵になれない…」
独白(モノローグ)風につぶやく僕を、銀さんは妙な目で見ている。
崖の上に、時計塔らしき尖塔のシルエットがわずかに見えた。
0163名無しのオプ
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2011/03/31(木) 00:34:10.49ID:onMZFLzn
ふと、狼の遠吠えが響き渡った。
「な、何、今の?」
「ああ、あれは主が狼好きでしてね。シベリア狼をこの島で放し飼いにしている
のです。大丈夫です。人に慣れてますから。」
そう言うと細井はに〜っと微笑んだ。
0164名無しのオプ
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2011/03/31(木) 01:47:09.56ID:ezGfcN/P
「それは嘘だね」
突然、道端から男があらわれた。禿頭に、山羊髭を生やしている。首から聴診器がぶら下がっているから、医者だろう。
幸いにして(?)、あの変な関西弁の弁護士がまたもあらわれたわけではなかった。
「儂は村瀬、村瀬辛庵だ」
何処かで聞いたような名前だ。待てよ、獄門島の医者は辛庵じゃなくて幸庵だっけ。まったく、まぎらわしい。
医者はなんだか酒臭かった。それもそのはず、左手にウイスキーの瓶を持っている。医者は唐突にまくし立てた。
「あの吠える声は狼なんかじゃない。時計館の地下に幽閉されている、きちがいさんの咆哮さ」
はて。これまた何処かで聞いたような話だ。
「あの、ちなみにその「きちがいさん」の名前は…」
「名前? 大富与四松、大富 豪の息子さ」
「もしかして大富 豪氏ってもう死んでるんですか? 変な遺言状残して」
「は? 何を言ってるんだね? ピンピンしてるよ、年は九十一だから耳は遠いがね」
「じゃあ、孫娘が三人?」
「孫は七人いるが、今日は来てないよ。来てるのはご隠居の子供たちだけさ」
「早苗さんっていう女の子はいます?」
「さなえ? そんな名前の子はいないね。ただ、ご隠居の世話をしている住み込みの女の子はいるよ」
「その人のお名前は…」
「あんたも妙な質問をするね。まぁ、いい。名前は美也子、林美也子さ」
なんなんだこの横溝正史ワールドな島は!
0165名無しのオプ
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2011/04/01(金) 13:43:26.71ID:Sg7joUmw
☆彡ここまでの登場人物☆彡
銀田一コースケ…探偵。
田中勇馬…その助手。
大富豪…老舗時計店「帝銀堂」オーナー。子だくさんらしい。
大富与四松…その息子。
林美也子…大富豪の世話をする女性。
細井長一…大富豪の秘書。
村瀬辛庵…医者。
0166名無しのオプ
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2011/04/04(月) 10:39:18.61ID:p21A5Xkb
「この島には何か祟りの伝説のようなものはないんですか」
銀さんの質問に細井は首を傾げる。
「祟り、ですか…さぁ、そのようなものは聞いた事がないですねぇ」
「そうですか。そんなはずはないんだが…」
「銀さん、何でそんなはずないんです?」
「いや、こういう場合、大体殺人が起きたらこれはナントカ様の祟りじゃ〜って言い出すバアさんが必ず出てくるもんだろ」
確かに、そういうバアさんは横溝正史ワールドには欠かせない。
「訝しいなァ」
まだ祟りを諦めきれないのか、銀さんはしきりに首をひねっている。
0167名無しのオプ
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2011/04/06(水) 17:28:52.75ID:eVH59Mbg
そんなこんなで僕らは時計館に着いた。時計館の建物は二階建てだが、建物の中央部から時計塔が屹立している。
細井氏の説明によれば、塔の最上部の機械室は五階に相当するそうだ。
ウイスキーの瓶の中身を全部飲み干してしまった村瀬医師はだいぶ出来上がったのか、顔は真っ赤で、目が泳いでいる。
突然、玄関の扉(ライオンの顔を模したノッカーまでついている)をドンドン叩き、
「開けろぉ〜〜〜、開けろこるぁ〜〜〜!」
「酔っ払いは醜いな」
酒を一滴も飲めない銀さんが失笑する。地獄耳なのか、村瀬は銀さんの嗤笑を聞き咎めた。
「何ぃ〜、きさま探偵だろう。探偵ってのは善良な一般市民のプライバシーをほじくる仕事だろう。けがらわしい! うぃ」
「けがらわしいのはあんただろ、酔っ払い。こっちに向かってゲップすんなよ、藪医者」
「何ぃ〜」
「失礼ですよ銀さん、見た目は藪っぽくても、藪かは分からないじゃないですか」
「何ぃ〜〜〜俺の見た目が藪だぁ〜〜〜? 若造がぁ、げふ」
「実際その人は藪だよ」
玄関の扉が開き、扉を開けた男が言った。村瀬は気まずいのかそっぽを向き、男を無視して屋敷の中へ引っ込んでしまった。
「こちらは、財部村の白木多喜平村長です。緒宝島は、財部村の一部でして」
細井氏が横から説明してくれる。それにしても、またしても何か聞き覚えのある名前だ。
0168名無しのオプ
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2011/04/06(水) 21:27:54.51ID:fJI+E3WK
三毛猫「長文は読む気しないニャァ」
0169名無しのオプ
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2011/04/08(金) 16:29:36.47ID:RP53AJMr
「ギョギョギョ〜!」
銀さんがさかなクンのように絶叫した。銀さんは猫が大嫌いなのだ。
「あっち行け、しっしっ! 悪魔の手先め!」
「あの猫は誰が飼っているんですか?」
僕は細井に尋ねた。
「美也子さまですが」
「じゃあこの島で殺人事件が起きたらそいつが犯人だな。悪魔め!」
はて、銀さんはこんなに短絡的な人だっただろうか???
0170名無しのオプ
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2011/04/13(水) 22:20:09.58ID:KImoTR2s
「やぁ、きみが銀田一くんか」
「日本の大富豪」のサンプルのような初老の男性が、玄関ホールにあらわれた。
もしデアゴスティーニが「週刊 日本の大富豪」を出したら、間違いなく創刊号で特集されそうだ。
「いかにも私が銀田一です」
銀さんはめいっぱい胸を張って応じたが、虚勢を張っている感はぬぐえない。
「そういうあなたは、大富豪さんですね?」
「いかにも」
オオトミツヨシ氏はダイフゴウらしく、鷹揚に頷いた。
「早速、依頼について詳しく説明したい。私の書斎に来てくれ」
0171名無しのオプ
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2011/04/20(水) 16:39:23.30ID:13kV3iWh
「五月蝿いよ、金持ちだからって上から目線で見んなよ」と機嫌の悪い銀田一。
どうやらあの日らしい。
0172名無しのオプ
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2011/04/21(木) 16:02:05.24ID:xYfNSDb1
「それは違うだろう。大富さんが金持ちだから上から目線なのではなく、銀田一くん、
他人のプライバシーをほじくる探偵が賎民だから、自動的に富豪や医者はきみに対して上から目線になってしまうのだよ」
いつの間にしらふになったのか、山羊髭の医者がさらに銀さんのプライドを逆撫でした。
「ちっきしょー、誰がテメエらの依頼なんざ受けるもんか! 帰ろう、帰るぞ田中!」
「おいおい、落ち着きたまえ、銀田一くん。難問を解決してくれた暁には五百万でも一千万でも、きみの言い値を払おう」
「ではさっそく大富さまの書斎でお話を伺いましょう」
魯迅の阿Q並みの情けなさを発揮し、賎民探偵・銀田一は揉み手しながら言った。
0173名無しのオプ
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2011/04/22(金) 07:12:44.91ID:163fuFsB
書斎の扉を開けると中には買い占められた納豆、ヨーグルト、カップ麺、飲料水、乾電池、トイレットペーパー、タバコ
が溢れんばかりに置いてあった。
0174名無しのオプ
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2011/04/23(土) 13:59:11.14ID:EVKajIuf
「な、何でこんなものがこんなに…」
「孤島に住むのはなかなか大変でね。物資は常に十分に備蓄しておかねばならないのだ。
震災の時に買い過ぎて、台所におさめきれなくてね」
「ハァ…でも、これじゃこの書斎が使えないですよね?」
「ウン。まぁしかし、隣に六十畳の私専用の寝室があるからね」
旅館の宴会場並みの広さだ。さすが大富豪の大富豪氏、スケールが違う。
「じゃあお話は寝室で…」
「だめだ。私の寝室には特殊な防犯システムが備えつけられていてね。静脈認証で、私以外は中にはいれないのだよ」
銀さんは大富豪氏に聞こえないように、
「おい、今のうちにその妙な防犯システムを突破する策を考えておくべきかもしれないぞ」
「えっ銀さん、まさか大富豪の寝室が見たいんですか?」
「違うよバカ。大体こういう場合、防犯システム完備の部屋でこのクソ成金が殺されて密室殺人っていうパターンだろ」
0175名無しのオプ
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2011/04/25(月) 19:22:49.15ID:eoVswB2c
「あの、じゃあ、ご依頼について伺いたいんですが」
「これは失敬した。まぁそこにかけたまえ」
大富氏はそう言って自分専用らしい黒革のスツールに腰を下ろしたが、僕らは座る場所がない。
「あの、何か座るものは…」
「ああ、そこにカップめんのダンボール箱がある。中身が詰まってるから、そこへ座ってくれ」
なんたる扱いだ。しかし銀さんは意地でも事件を解決して言い値をふんだくる気らしく、何も言わずに座った。
しかたがないので僕も座…
「ひぇ〜」
「ああ、勘違いしていた。そのダンボールは空っぽだった。ごめんね」
「丁度いいじゃないか。尻餅ついて聞いてろ。ではお話を伺いたいのですが」
今の僕くらい間抜けな姿勢で依頼人の話を聞く探偵助手がかつていただろうか…
0176名無しのオプ
垢版 |
2011/04/27(水) 16:03:45.89ID:b4wGq9sW
「実は、私は何者かに命を狙われている」
「身辺警護は一日三万円、諸経費別でいただきます」
「殺人を予告する脅迫状が届いたのだ」
「では脅迫状を鑑定し精査しなければ。脅迫状の文書鑑定は一通につき一万円です。二通目からは二割引!」
「しかも一週間前、ロマネ・コンティをまぁ軽く一杯やったら、塩味がした。私の気づかないうちに、
ワイングラスに誰かが塩を混ぜたのだ。翌日届いた脅迫状にはこうあった。『次は毒だぞ』」
「毒味は危険度が高いので、一回につき五万円いただきます。万一、毒が混ざっていて毒味した人間が死んだ場合は
損害賠償も請求します。まぁ毒味をやるのは助手ですから、コイツの人間的価値から考えて、賠償金は…
まぁ、大富さまには後々、諸経費を含めた多額の報酬を請求するでしょうから、百万円にまけておきましょう」
「さらに四日前、私にあてて小包が届いたのだが、中に爆弾が仕掛けられていて、爆発した。
幸い、荷物を置いてあった居間が無人だったので誰もケガはなかったが」
「それは大変だ。では早速、今日から荷物の開梱は全部この田中がお引き受けしましょう。荷物一個につき手数料一万円。
爆発物で開梱している人間が死んだ場合の損害賠償は百万円です」
「けっこう。よろしく頼むよ、銀田一くん」
「お任せ下さい。大富さまの命は何に代えても死守しましょう」
僕の命を守る気はないらしい・・・ショボーン。
0178名無しのオプ
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2011/05/05(木) 20:33:34.44ID:3aouV0p4
「なんだこの声は! もしや大富さまの命を狙う殺し屋が早速…」
「銀さん、あそこあそこ」
その声は殺し屋のものではなく、部屋の隅の鳥籠の中のオウムのそれだった。
「ナゲーヨ、ナゲーヨ、ナゲーヨ」
「なんだまぎらわしい! しかもなんだナゲーヨって。こういうシーンなら鳥は「ネヴァーモア」だろ!」
「何ですかそれ?」
「ポーも読んでないのかお前は、この大ぶぁかものぉ!」
今日の銀さんはなんだか横山弁護士みたいだ。
0179名無しのオプ
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2011/05/13(金) 07:07:34.96ID:Go1fn1Vj
一人でオナニー文章書いててむなしくならない?
0180名無しのオプ
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2011/05/13(金) 13:15:02.48ID:Go1fn1Vj
心機一転新たなる物語が始まる。
0181名無しのオプ
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2011/05/13(金) 14:48:14.78ID:dGvukRK8
冷たい雨が降る10月のある日、インカ神話によるクスコ王国の国王であるマンコ・カパックのペニスが勃起していた。
0182名無しのオプ
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2011/05/15(日) 11:28:18.22ID:SygIEgxb
>>179
「大馬鹿者! むなしさを恐れる者がそもそもオナニーなぞするものか!」
マンコ・カパックは誰にでもなく絶叫しながら玉座の上でオナニーにいそしんでいた。
0183名無しのオプ
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2011/05/16(月) 03:51:24.34ID:qvbz+R5u
殺し屋銀さんはメガネっ子を降り払って走る、ひた走る、とことん走る。何故かというと・・・
0184名無しのオプ
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2011/05/21(土) 18:39:54.07ID:HaDlPFRb
>>96で指定された最初の殺人が近いからだ。
自己完結のレスはボケも突っ込みも出来ないから注意。

登場人物一覧
@JIN  英国出身らしい。「イギリスならジンだな。イギリスジン」
A
0185名無しのオプ
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2011/05/22(日) 02:12:33.32ID:Sn2N2rPY
次のレスを縛るような手渡しの仕方もよくないから注意
0186名無しのオプ
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2011/07/10(日) 23:09:10.49ID:i3txLyIr
事情を知らない片山元が所轄に転勤してきた
(……これでいの?)
0187名無しのオプ
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2011/07/11(月) 20:04:30.19ID:OUeKrTfk
片山の配属先は、「特命係」なる謎の部署だ。
しかも、その部署に所属しているのは靴下霧氷なる、相当変人の警部らしい。
0188名無しのオプ
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2011/07/12(火) 23:45:43.08ID:W8b0E+0n
片山は平巡査でありながら全国各地を渡り歩く相当変な設定の刑事である。
0189名無しのオプ
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2011/07/13(水) 00:02:33.97ID:ImSoIV8s
半年〜一年のスパンで北海道警から沖縄県警までをひたすら異動し続けているため、別にそこまで無能ではないにも
かかわらず昇進試験を受ける暇がないために、未だに平巡査なのだ。

さて片山が配属された「特命係」だが、ここで特命係の相棒、靴下霧氷について読者に若干の説明が必要だろう。
0190名無しのオプ
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2011/07/19(火) 12:02:23.57ID:5NdGjzyJ
靴下は頭狂大学呆学部卒。英語のほかフランス語、ドイツ語、ロシア語、スペイン語、中国語、韓国語、
ヘブライ語、ラテン語、イヌ語、ネコ語を解し、漢文も白文で読める、なんだかよく分からないが凄い刑事である。
0191名無しのオプ
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2011/07/20(水) 22:34:05.90ID:2PM/+erf
対する片山は頭に血が上るとハンガーを振り回して暴れる、違う意味で凄い刑事である。

この二人が焼き鳥屋で砂肝をつまみに生ビールを飲んでいた。
0192名無しのオプ
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2011/07/21(木) 21:03:48.93ID:YZLrW8UA
特命係というのは仕事のない窓際の部署と思いきや、事実はテレビドラマよりも奇なり。
片山は着任早々、強盗が立てこもるコンビニに丸腰で突入させられるわ、無理矢理爆弾処理班に参加させられて
爆発物をたった一人で処理させられるわ、警察犬のトレーニングセンターで犬に追い掛け回される犯人役をやらされるわ、
さんざんな目に遭った。上司の霧氷は、なぜか必ず特命係の部屋で留守番をしている。
そんなわけで、片山は特命係という部署がほとほと嫌になっており、この日も砂肝をつまみに生ビールを飲みながら、
ひたすら人事部に対する恨みつらみを霧氷に愚痴り続けていた。
0193名無しのオプ
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2011/07/30(土) 16:41:42.01ID:CahXchqq
そこへ、鑑識課の骨沢がやってきた。
0194名無しのオプ
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2011/08/01(月) 14:32:04.73ID:BHiUi4E9
どうしたことか、骨沢の表情は妙に曇っている。
何事かと問おうとした、その一瞬早く、骨沢が口を開いた。
「あ、あの、あの、あ、あ、足、足跡が……」
0195名無しのオプ
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2011/08/01(月) 19:17:00.70ID:mN5NcvoG
そこへ、捜査一課の粥見と三崎もやってきた。
「特命係の片山ぁ〜!」
0196名無しのオプ
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2011/08/05(金) 19:36:33.07ID:+aA2VECS
「なんだ、捜査一課の粥見ぃ〜!」
犬猿の仲の片山と粥見がメンチを切って睨み合う。

しかし「犬猿の仲」と思っているのは2人だけで、他人の目には「仲良くじゃれ合っている」ようにしか映っていない。本人たちには不本意だろうが。

ちなみに、影で女子職員に「カユミン」と呼ばれていることを、粥見は知らない。
0197名無しのオプ
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2011/08/06(土) 07:30:47.91ID:askkspBv
そこへなぜか刑事部長の渕村、参事官の赤園までやってきた。
「バカモーーーーーーン! お前ら何サボってる!」
0198名無しのオプ
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2011/08/09(火) 15:14:29.15ID:qIcjrNi9
警察庁の鉈田官房長までやってきた。
「靴下、回転寿司でも食べに行かない?」
0199名無しのオプ
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2011/08/10(水) 14:53:37.61ID:i3+uSM0h
============================== 終 了 ==============================
0201名無しのオプ
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2011/08/11(木) 14:15:59.46ID:ihQKB1Fg
>>96によると >>200 第一の殺人 なのでそのまま殺されてしまった。
心の臓を匕首のような物で一突きの惨たらしい殺され方だった。

茂七「下手人はアッシが必ずとっ捕まえるんで、どうか成仏しておくんなさいまし」
0202名無しのオプ
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2011/08/11(木) 22:37:05.31ID:akxSCUTW
片山殺しの容疑で逮捕されたのは、内縁の妻の奥寺枇杷子だった。
0203名無しのオプ
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2011/08/12(金) 00:13:24.96ID:AsXc5ZVa
そして奥寺は水の事故で溺死してしまった。
0204名無しのオプ
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2011/08/12(金) 20:50:38.26ID:wtYpwADz
「成程、びわこだけに、水の事故で溺死したわけですか」
警視庁一人だけの特命係の部屋で、靴下霧氷が誰にでもなくつぶやいた。
0205名無しのオプ
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2011/08/18(木) 16:13:23.70ID:n4fJmDpF
「そんなつまらないギャグ言ってる場合ですか警部ドノ!」
いつの間に来たのか、特命係の部屋にいた粥見刑事がからかうように言った。
よく見たら、粥見はよきライバルの死が堪えたのか泣いていた。
0206(地の文)
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2011/08/27(土) 13:52:54.05ID:BUIA6g3a
色々な混乱の中で探偵たちは迷っていた。
自分が犯人を突き止めていいのだろうか?自分はTVドラマの影響を受け過ぎてはいないだろうか。
自分の事しか考えない独善的な言動はなかっただろうか。
……と考えていると、驚くべき事実が飛び込んできた。
0207名無しのオプ
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2011/09/02(金) 20:37:45.79ID:on8Yj9Tq
なんと、>>206はこれまでの書き込みを暗に「TVドラマの影響を受け過ぎ」で「独善的」だと批判しようというのである。
しかもわざわざ「地の文」と銘打つあたり、彼は小説でいうところの「神の視点」で語っているようなのだ!
自分が正しく、他のだらけた書き込みを戒めようなどというこの驚くべき発想は、大いにわれわれを驚嘆せしめたのだった。
0208名無しのオプ
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2011/09/04(日) 07:02:14.77ID:nflqVZjq
ケチ付ける前に話し進めろよボケ!
0209名無しのオプ
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2011/09/18(日) 17:42:00.83ID:wFh4MH2C
そのとき、地域一帯が放射能の汚染地域に指定され、強制退避命令が出た。
とりあえす、全員、東京へ避難することになった。
事件どころではな。
0210名無しのオプ
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2012/01/19(木) 17:50:11.97ID:lJbCU2wl
事件はいつも突然始まる。

突如、東京都下に正体不明の殺人鬼が跳梁跋扈しはじめた。目撃者の証言によれば、犯人は20世紀少年のマネをしたのか、
忍者ハットリくんのお面をかぶっていたらしい。マスコミがその殺人鬼につけた名前は「連続殺人鬼ハットリくん」であった…
0211名無しのオプ
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2012/01/21(土) 00:48:25.54ID:LeKr+ULX
「連続殺人鬼ハットリくん」は三回目の殺人が報道されると「連続殺人鬼ハットトリっくん」と呼ばれる様になった。
0212名無しのオプ
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2012/01/21(土) 14:20:24.94ID:3dpOAgyu
そんな中、連続殺人鬼ハットリくん(またはハットトリっくん)事件の捜査の陣頭指揮を執るべく、
一人の男が捜査本部に送り込まれた。「ある事情」から数年前、警視庁捜査一課の係長から奥多摩署の総務課長に左遷され、
しばらくはデスクワークに勤しんでいた羽根木俊英(はねぎ・としひで)警部である。

彼が警視庁捜査一課を追われた訳は、おいおい明らかになるだろう。
0213名無しのオプ
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2012/03/22(木) 20:36:36.31ID:VRoMJwX8
そんな中、ハットトリっくんは捜査一課の屋根裏に潜んでいたでござるよ、ニンニン。
0214名無しのオプ
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2012/03/26(月) 18:09:55.75ID:yY2laBAg
みんなの目の前にいたハットトリっくんをまんまと取り逃がし、羽根木警部はわずか一週間で今度は八丈島署へ島流しされた。
0216名無しのオプ
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2012/10/16(火) 15:03:28.28ID:i1/dDF+3
片山殺しの捜査は難航していた。
第二の殺人が起きるのは何時だろうか。
0217名無しのオプ
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2012/10/16(火) 18:56:54.34ID:25nJnWS9
いろんな探偵や被害者が出てきたが、
結局、何が起きて、何が起きなかったの?
もう、216しかいないんだろうけど、教えて。
0218名無しのオプ
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2012/10/23(火) 03:05:54.68ID:LPGDEd8q
白鷺探偵の話、事件関係者の名前に数字がはいってるのが、何か面白い。
けれど、うまくいかなかったみたいね。打ち切り漫画みたいになってる。
というか、せめて題名の「人間猫」らしきものが出てくるまでがんばろうよ。。。
0219名無しのオプ
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2012/11/02(金) 14:28:08.56ID:109onNmm
誰かに呼ばれたような気がして白鷺小五郎はベッドから起き上がった。
「いかんいかん、昨日も少し飲み過ぎ・・・ん?」
何故かベッドの隣には、金髪美女が裸で眠っていた。
0220名無しのオプ
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2012/11/03(土) 04:23:04.25ID:4t4rUBda
金髪美女の次に目がいったのは、ベットの脇に乱暴に脱ぎ捨てられた自分の衣類だった。
さらにある限定の職種に携わる女性が好んでつけるような派手な衣装と、きわどい下着が
いっしょくたにされて部屋の隅にころがっているのを見たとき、白鷺の意識は完全に覚醒した。
・・・・おれ、昨日何したんだっけ?
・・・・というかナニしたんだっけ?
とりあえず白鷺は床におちている自分の縞パンを身に付けた。
頭の中では、「ルパン三世のテーマ」がエンドレスで流れつづけていた。
0221名無しのオプ
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2012/11/06(火) 10:33:52.61ID:burGQLQW
その時、突然、ドアをはげしくノックする音が聞こえてきた。続いて怒声。
「おい! ここを開けろ! 警察だ!」
何がなんだか分からないが、ここは逆らわずにドアを開けたほうがよさそうだ。白鷺は立ち上がった。その時、彼は気づいた。

傍らの金髪美女は、眠っていたのではなかった。目は見開かれ、口からは血を吐いている。瞳孔は開ききっていた。
白鷺は、部屋の隅にくしゃくしゃに丸められていた自分の衣服を身に着け、窓を開けた。そこは、幸運にして二階だった。
0222名無しのオプ
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2012/11/28(水) 18:05:52.35ID:NvngO+q0
着地した瞬間に足をくじいたのか、くるぶしが痛んだ。
間もなく二階の窓から刑事らしい男が首を突き出し、目が合った。
「いたぞ! 外だ! 逮捕しろ!」
これは想像以上にまずい状況らしい。白鷺は運よく鍵の外れた放置自転車を見つけ、一目散に逃げ出した。
電柱の住所表示から察するに、ここは鶯谷らしい。さっきまでいた建物はラブホテルらしかった。
0223名無しのオプ
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2013/03/11(月) 18:35:55.64ID:AOAAReZy
千代田区にはいったところで自転車を歩道脇に捨てた。
公衆電話を探したが見つからない。携帯電話の普及により電話ボックスは路上から姿を消していた。
うろうろしていると開店したばかりのパチンコ屋が見つかり中にはいって、電話を借りた。
数回の呼出し音のあと、助手の中村の間が抜けた声が聞こえてきた。
「はーい。中村ですが」
「おれだ」
「白鷺さん。なんすか。おれ起きたばっかで・・・」
「しばらく事務所を留守にするぞ。お前も近寄るな。また連絡する」
中村の返事を聞かずにおれは電話を切った。
外に出て煙草に火をつけたとき、遅ればせながら警察から逃げたことへの自責の念が湧いてきた。
それは女の死におれ自身が大きな関係があるという恐怖の裏返しでもあった。
0224名無しのオプ
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2013/03/13(水) 22:03:22.65ID:XST7ULdy
電柱脇から白鷺を見つめる黒い影
???「フフフ。いやにあわてているじゃーないか白鷺」
白鷺「お、おまえは・・・」
0225名無しのオプ
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2014/01/29(水) 20:19:40.34ID:UaV95eOa
>>1


>>1000
死んだと思われていた被害者が生き返る。
0226名無しのオプ
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2014/12/21(日) 14:53:52.87ID:oyRBNNKd
ぬるぽ
0227名無しのオプ
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2015/08/09(日) 07:22:47.93ID:wMKOQ0ik
がっ!
0228名無しのオプ
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2017/01/26(木) 23:36:06.58ID:7OzeqEs3
久しぶりに初代スレを読んだら結構面白かった。
手さぐり状態ながら新しいことに挑戦しようという気概がスレ全体に漲っていて、
参加者たちもお互いにけん制しあいながらも破綻をさけるギリギリの一線を、
それぞれ見きっていてラストの自然に協力していくところは、
今はもう望めないだろうなと感じさせられた。
2代目スレもなかなか楽しめた。なんとかラストまでもっていけれたし・・・
俺も参加してたんだよね。あの頃の人たちはもうここにはいないだろうな。
なかには本職の作家になった人もいたりしたら面白いけど。
読んでて少し懐かしかった。
0229名無しのオプ
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2017/05/27(土) 11:48:23.69ID:W6Wb2tbd
ここだけに関心のある皆さんにお知らせ
日産自動車栃木工場上三川寮
管理人は合鍵を使い従業員の部屋に無断で侵入。
抜き打ちで従業員の私物を全て調べるブラックの中のブラック企業。
ブラック企業。
また、日産の期間工が看護師を殺害する事件もあった危険企業。
期間工に不審な攻撃を加えたとされる悪の一味。
主な悪人は日産栃木工場塗装課の長谷川、宮崎、瀬尾、照井、中野、手塚、柏倉、直井。

柏倉真一は既に名乗り出ている。


これになぜか元鹿島サポーター「押川定和」が関与。
押川がどんな人物かは検索すれば無数に出てくる。
0230名無しのオプ
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2017/12/13(水) 23:28:06.24ID:zWoIqhxe
>>232 第一の殺人
>>280 第二の殺人
>>330 第三の殺人
>>380 駄探偵の推理
>>430 扉を開けて新たなる世界へ

----------------
南海の孤島でオフ会をしていたらいつの間にか吹雪で閉ざされた雪山の山荘に幽閉されていた。
デジャヴと言う奴だろうか……って誰がデブじゃ!
などクソ詰まらない独りボケは放っておいて事件は起こる。


登場人物一覧(ハンドルネーム)
現時点

俺・私などの一人称単数で独り言が特徴
白痴
晴れ殺
菅理人
匿名希望(とくな・のぞみ)
園田大勢(そのた・たいせい)
0231名無しのオプ
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2017/12/14(木) 21:02:24.70ID:pFIYlr4A
犯人は焦っていた。何とか、あと1レスで殺人を起こせるように計画を立てなければならないのだ。
とりあえず三人殺したい人間がいるので、カムフラージュのための無関係な人物たちも含め、十人を吹雪の山荘に集める計画を急ピッチで立てた。
そして、計画を実行する日がやってきた。
0232名無しのオプ
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2017/12/14(木) 22:46:14.03ID:9UCRl8sK
特上うな重3人前を注文した。
0233名無しのオプ
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2017/12/15(金) 00:26:28.07ID:+9kfmKHK
頼んだのは白痴、晴れ殺、菅理人(かん・あやと)の三人だが早速一人殺された。
うなぎ屋は困惑した。そして考えるのをやめてしまった。
0234名無しのオプ
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2017/12/15(金) 20:57:15.90ID:GfWCxmPD
ひとりがのどを詰まらせて、9人になった
0236名無しのオプ
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2017/12/17(日) 17:20:33.40ID:LQU86o+h
その頃、親父にハムを買った息子は怒られていた。
「親に歯向かう(ハム買う)んじゃねぇ!」と。
0237名無しのオプ
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2017/12/17(日) 18:13:53.56ID:Lt2B7fAC
止めに入った嫁に、親父は「うるせぇすっこんでろボンレスハムみたいにブクブク太りやがってこの古女房が!」と怒鳴り、冷凍したハムで撲殺された。
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